JPH04131726U - 力測定セル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 計量装置の固定部材の固定部と接続部を互い
から分離させるための中間部を設け、固定部からの力や
応力が影響しない正確な測定結果を得る。 【構成】 秤皿受１０とケーシング１２の間に、一端を
中央接続アーム６によって固定部材８に接続された力測
定センサー４を設ける。固定部材に、接続部８ｂと固定
部８ａを切り離す中間部８ｃをそなえる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、平行四辺形に変形する力受容部材の一部を接続する固定部材に転移 部を設けた力測定セルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

実開昭５４−１８０７６９号には、固定板と接続アーム手段によって接続され た測定セルが開示されている。固定板はねじによって秤皿受又は秤ケーシングに 固定されており、すなわち固定板はそれと協働する部材上に完全に固定されて静 置している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

その結果、接続部は直接固定部と接続され、このため機械的張力が固定部から 接続部に伝達される。特に、各接続アームの軸線部分で固定板が接触しているた め、固定により生じる（測定結果に悪影響を及ぼし得る）力と圧力が固定板部か ら干渉物なしで、接続アームを介して直接力測定セルに伝達される。この種の構 成は非常に限られたものにしか用いることができない。またここでは特に高精度 の部品への使用を避けなければならない。

【０００４】 本考案の目的は、従来技術の計量系統の欠点を避け、高精度範囲でも、秤の構 成部品に力測定セルを固定するために起こる測定精度の低下が生じないような力 測定セルを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、ケーシング部材に移動自在に接続され た計量皿受部材を有する計量装置に用いる力測定セルにおいて、荷重がかかると 平行四辺形に変形する部材の一端を前記ケーシング部材と皿受部材の一つに着脱 自在に接続する手段を設け、接続手段は、ケーシングまたは皿受部材と係合する 固定部を有する固定部材と、変形部材に近接する接続部と、機械的張力が作用し ないように接続部から固定部を切り離すための中間部をそなえたものである。

【０００６】 また、上記中間部を、固定部材とケーシングまたは皿受部材との間の各固定点 の周囲に同心円状に設けられた幅の狭い環状部とする。

【０００７】 上記固定部材は、ケーシングまたは皿受部材と接触して係合する第１の面を有 するハブ部をそなえ、このハブ部は固定部材を嵌め込むための長手方向の孔を有 し、中間部によって、ハブ部を固定部と接続する。また接続アームを設けて固定 部材を変形部材に接続できる。

【０００８】 さらに、中間部を、ハブ部と固定部材との間で同心円上に延びるものとし、溝 をケーシングまたは皿受部材から遠い側または近い側の固定部材の面に設ける。 中間部は、ケーシングまたは皿受部材に近い側の固定部材の面に、または面から 離したり、面の内側に間隔を空けたりして設ける。

【０００９】

【作用】

上記のように構成された平行四辺形の力測定セルの秤皿受に荷重をかけると、 接続部と固定部が直接接続しないで、その間に中間部があるため、固定部からの 力や応力が接続部には伝わりにくい。その結果、正確な測定結果を得ることがで きる。

【００１０】

【実施例】

まず図１〜３に示すように、本考案の力測定セル２は、平行四辺形の形状をし ており、一端を中央接続アーム６によって固定部材８に接続された力測定センサ ー４を備えている。図２に示すように、力が作用する秤皿受１０と秤ケーシング １２の間にこのセンサー部品を接続する。固定部材８は、本考案によれば、中間 部８ｃ（図３）によって接続部８ｂから実質的に切り離された固定部８ａを有す る。図１と２で、固定部材８が一つだけ図示されているが、必要に応じて、第２ の中央接続アームを介して、第２の固定部材をセンサー本体４の他端に接続して もよい。各固定部材８は、接触固定手段に近接する少なくとも１つの固定部８ａ と、接続アーム６に近接する接続部８ｂからなる。各固定部は、少なくとも１つ の中間部８ｃによって、協働する接続部から切り離されている。中間部は好まし くはできるだけ狭い帯状にして、固定部８ａの固定位置で、この部分が変形する ことにより固定ねじ手段１４（図３）で発生した力や張力が接続部８ｂに伝わる のを防ぐようになっている。固定部は、装置を接続すべきケーシングに向かって 軸方向に突出する円盤形のハブ部８ｄをそなえ、このハブ部の端面はケーシング ２（または場合により皿受３）と係合している。固定ハブ部８ｄは狭い中間帯状 部８ｃを介して、固定部材８の残りの部分と接続している。

【００１１】 第１実施例では、図１〜３に示すように、固定部８ａの本体は、中央接続アー ム６によって、主センサー本体４に接続している。固定部材８には、固定ねじ１ ４の頭部がはまる端ぐり１８をそなえた透孔１６が形成されている。固定ねじ１ ４によって、ケーシング１２と固定部材８が着脱可能に接続されている。固定部 材は、上に述べた通り、端面がケーシング１２に係合している環状ハブ部８ｄを そなえている。ねじ１４の頭部は端ぐり１８の底面１８ａと係合し、ハブ部８ｄ の端面は近接する固定部材８の端面８ｅからずれた位置にある。固定部材８の下 面８ｅに形成された環状溝２０はハブ部８ｄとねじ固定手段１４の周囲にそれと 同心円上に設けられ、溝２０と端ぐり１８の壁面との間に狭い中間帯状部８ｃを 形成している。

【００１２】 あるいは、環状溝２０の代わりに近接ハブ部８ｄと近接中間帯状部８ｃそれぞ れの間の全端面８ｅを取り除いて、溝２０の深さにほぼ対応するオフセットを形 成してもよい。

【００１３】 次に図５に示す第２実施例では、固定部材１０８の下面１０８ｅは平らで、前 実施例の突起ハブ部は省略されている。この実施例では、中間帯状部１０８ｃは 、環状溝１２０と端ぐり１１８の近接壁面の間に設けられている。

【００１４】 図６で示す実施例では、固定部材２０８には、第１の端ぐり２１８と第２の端 ぐり２２２をそなえる透孔２１６が形成されており、環状溝２２０の深さは透孔 の２１６の長さを上回る。したがって、溝は第１の端ぐり２１８と同心円上に位 置し、それによって溝２２０と第１の端ぐり２１８の間に第１の中間帯状部２０ ８ｃが、溝２２０と第２の端ぐり２２２の間に第２の中間帯状部２０８ｇが形成 される。したがって、中間帯状部２０８ｃと２０８ｇによって、断面がＬ字型の 環状部が形成される。

【００１５】 図７で示す実施例では、第１の環状溝３２０に加えて、第１の溝３２０内で同 心円上に、端ぐり３１８から下向きに延びる第２の環状溝３２４が、同心円上に 設けられている。これによって、固定部材３０８の底面３０８ｅに近接する狭い 環状中間帯状部３０８ｃが形成される。

【００１６】 図８で示す実施例によると、第１の環状溝４２０は、固定部材４０８の底面４ ０８ｅに、透孔４１６と同心円上に設けられており、第２の環状溝４２４は、端 ぐり４１８の底面４１８ａに設けられている。２つの溝の直径は同じで、これに より上記溝の間で、透孔４１６の周囲にそれと同心円上に狭い環状中間帯状部４ ０８ｃが形成される。

【００１７】 図９で示す実施例によると、図８の端ぐり４１８の代わりに、固定部材５０８ の、下面５０８ｅに透孔５１６と同心円上に第１の環状溝５２０を設け、固定部 材の上面５０８ｆに第２の溝５２４を設けており、溝の直径が等しく、その間に 環状中間帯状部５０８ｃが形成される。

【００１８】 図１０で示す実施例によると、固定部材６０８の下面６０８ｅに一部がねじ切 りされた孔６１６にねじがねじ込まれているが、この孔は部材を完全には貫通し ていない。部材下面６０８ｅに設けられた環状溝６２０は、孔６１６と同心円上 に延び、孔とほぼ同じ奥行で、これにより溝６２０の近接壁と孔６１６の間の第 １の環状中間帯状部６０８ｃが形成され、また溝６２０の下面と、固定部材の上 面６０８ｆに形成された一部孔６１８の下面の間に第２の環状中間帯状部が形成 される。環状中間帯状部６０８ｃと６０８ｇとでＬ字型の断面を形成している。 この実施例では、ねじ６１４がケーシングから上向きに延びており、ケーシング と孔６１６をねじ結合している。

【００１９】 図１１で示す実施例によると、固定部材７０８は、上端がセンサー本体に形成 された中央チャンバ７３０と通じている鉛直方向ねじ切り孔７１６の両側に設け られた一対の接続アーム７０６を介して、長方形のセンサー部４と接続されてい る。外部凹部７３２は円形固定ネック部７０８ｈの周囲に設けられ、中央チャン バと凹部によって、ねじ切り孔７１６の両側に矩形中間部７０８ｃが形成される 。したがって、各中間帯状部７０８ｃは接続アーム７０６と一体になっており、 接続部は２つに切り離された接続アーム７０６からなる。

【００２０】 本考案における力測定セルは様々な力測定原理に、または原理と共に用いるこ とができる。たとえば、測定部材として弾性測定ひも（ひずみ計器）または振動 ストリングのセルとして用いることができる。このような測定部材を用いた平行 四辺形セルは公知であり、したがって、測定部材の取り付けや据え付けの方法に ついての説明は省略する。特に、本考案を理解する上で重要でないからである。

【００２１】 上記の実施例は接続部の一部として接続アーム６を述べたが、これは好ましい 実施例の一つにすぎない。他の実施例では、この接続アーム６は異なる形状にな っていたり、または完全に省略することもある。後者の場合、接続アーム８ｂは 力測定セル２の近接する部分（平行四辺形に変形するタイプの部材４）と一体に してもよい。

【００２２】

【考案の効果】

本考案における固定手段では、接続部は直接固定部と接続しない。その代わり に、接続部と固定部の両方の間に干渉部材があり、その結果、固定部からの力や 応力は、接続部には伝わらない。特に各接続アームの軸線部分では、固定部から の力や応力は接続アームを介して力測定器に全く伝達されないか、またはかなり 減少されて伝達される。これにより非常に正確な測定結果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案における力測定セルの第１実施例の底面
図

【図２】図１の装置の側面立面図

【図３】図１と２のセンサーの固定手段の詳細を示す図

【図４】図３のIV−IV線に沿った断面図

【図５】本考案の第２実施例の固定手段の詳細を示す図

【図６】本考案の第３実施例の固定手段の詳細を示す図

【図７】本考案の第４実施例の固定手段の詳細を示す図

【図８】本考案の第５実施例の固定手段の詳細を示す図

【図９】本考案の第６実施例の固定手段の詳細を示す図

【図１０】本考案の第７実施例の固定手段の詳細を示す
図

【図１１】本考案の第８実施例の固定手段の詳細を示す
図

【符号の説明】

４ 変形部材 ６ 接続アーム ８ 固定部材 ８ａ 固定部 ８ｂ 接続部 ８ｃ、３０８ｃ 中間部 ８ｄ ハブ部 １０ 皿受部材 １２ ケーシング部材 １６ 孔 ３０８ｅ 固着部材の面

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシング部材（１２）に移動自在に接
   続された計量皿受部材（１０）を有する計量装置に用い
   る力測定セルにおいて、（ａ） 荷重がかかると平行四
   辺形状に変形する部材（４）と、（ｂ） 前記変形部材
   の一端を前記ケーシング部材と皿受部材の一つに着脱自
   在に接続する手段を設け、前記接続手段は、前記の一つ
   の部材と係合する固定部（８ａ）を有する固定部材
   （８）と、前記変形部材に近接する接続部（８ｂ）と、
   機械的張力が作用しないように前記接続部から前記固定
   部を切り離すための中間部（８ｃ）から成ることを特徴
   とする力測定セル。
2. 【請求項２】 前記中間部（８ｃ）が、前記固定部材と
   前記一つの部材間の各固定点の周囲に同心円上に設けら
   れた幅の狭い環状部であることを特徴とする請求項１に
   記載の力測定セル。
3. 【請求項３】 前記固定部材が、前記一つの部材と接触
   して係合する第１の面を有するハブ部（８ｄ）をそな
   え、前記ハブ部は固定部品を嵌め込むための長手方向の
   孔（１６）をそなえ、前記中間部によって前記ハブ部を
   前記固定部と接続することを特徴とする請求項１に記載
   の力測定セル。
4. 【請求項４】 前記中間部が、前記ハブ部と前記固定部
   材との間を同心円状に延び、溝が、前記一つの部材から
   遠い側の固定部材の面に設けられていることを特徴とす
   る請求項３に記載の力測定セル。
5. 【請求項５】 前記溝が、前記一つの部材に近い側の固
   定部材の面に設けられていることを特徴とする請求項２
   に記載の力測定セル。
6. 【請求項６】 前記中間部が、前記一つの部材に近い側
   の固定部材の面の内側に間隔を空けて設けられているこ
   とを特徴とする請求項２に記載の力測定セル。
7. 【請求項７】 前記中間部が、前記一つの部材に近い側
   の固定部材の面から離して設けられていることを特徴と
   する請求項２に記載の力測定セル。
8. 【請求項８】 前記中間部（３０８ｃ）が、前記一つの
   部材に近い側の固定部材の面（３０８ｅ）に設けられて
   いることを特徴とする請求項２に記載の力測定セル。
9. 【請求項９】 請求項１に記載の力測定セルにおいて、
   前記固定部材を前記変形部材に接続する接続アーム
   （６）をさらに設けたことを特徴とする力測定セル。