JPH0413154Y2 - - Google Patents

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JPH0413154Y2
JPH0413154Y2 JP10856489U JP10856489U JPH0413154Y2 JP H0413154 Y2 JPH0413154 Y2 JP H0413154Y2 JP 10856489 U JP10856489 U JP 10856489U JP 10856489 U JP10856489 U JP 10856489U JP H0413154 Y2 JPH0413154 Y2 JP H0413154Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は耐屈曲性のすぐれた樹脂積層体に関す
るものである。更に詳しく述べるならば、本考案
は耐屈曲性、柔軟性、耐候性および防汚性、特に
寒冷時の耐屈曲亀裂性にすぐれた、特殊構造織物
基布−軟質合成樹脂層−弗素系樹脂層を含んでな
る積層体に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、繊維基布、特に平織物基布の片面又は両
面に軟質ポリ塩化ビニル樹脂(以下PVCと称す
る。)層を被覆した柔軟な積層シートが、エヤド
ーム等の大型テントに使用されている。このもの
は、加工性、経済性、防炎性等においてPVCの
本質的な長所を発揮している。しかし、このよう
な各種テントは、長期間屋外に曝露されるもので
あつて、そのPVC層に含有される安定剤等につ
いて十分吟味されたとしても長年月の間に次第に
PVC樹脂の分解を生じ、また、可塑剤が表面に
移行して表面が次第に粘着気味となり、しかも、
その表面に塵埃等が粘着して除去が困難になる等
の重大な欠点を有していた。
上記のような従来の積層シートの欠点に対する
対策として、PVC層の上に弗素系樹脂フイルム
層を形成させることによつて、かなり効果のある
ことが、特開昭57−207060号等に開示されてい
る。しかしながら、このような積層体に於いて
も、基布に通常の編織物を使用する場合、その使
用の間に非常に強く揉まれると、弗素系樹脂フイ
ルム層とともに、この弗素系樹脂フイルム層と一
体的に形成されている下層のPVC中間層にも亀
裂を生じ、この現象は特に寒冷時に顕著であり、
そのため積層体の耐用年数を短縮せしめるなどの
欠点を有することが分つた。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案はかかる実情に鑑み、従来の積層シート
の欠点を解消するためになされたもので、本考案
者らは、揉み(屈曲)等により樹脂層、特に弗素
系樹脂からなる表面層に付与されるストレスを分
散させて吸収し、または分散させて中間層に伝播
し、これによつて表面層の亀裂および中間層の亀
裂を防止する方策を検討したところ、かかる用途
にはその使用上の要求から荷重時の伸縮度の大き
な編物は不適であり、荷重時の伸縮度の小さい平
織物が有利であるけれども、このような織物を前
述の如き積層体とした場合には弗素系樹脂層にか
かるストレスが大きくなり、そのため基布に起因
する亀裂が発生し易くなることを見出し、そのよ
うな不都合を解消せしめることによつて、本考案
を完成するに到つたものである。
本考案の目的は、耐屈曲性、特に寒冷時の耐屈
曲亀裂性にすぐれ、更に柔軟性、耐候性および防
汚性にもすぐれた弗素系樹脂積層体を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案によれば耐屈曲性のすぐれた弗素系樹脂
積層体が提供されるのであつて、この積層体は、
互いに平行に配列された多数の経糸からなる経糸
層と、前記経糸と直交するように、互いに平行に
配列された多数の緯糸よりなる緯糸層と、前記経
糸と緯糸とを、それらの交差点でからみ結合する
からみ糸とからなる特殊構造織物の基布の表面又
は表裏面に軟質合成樹脂の十分厚みを有する層を
形成したるのち、少くとも表面層の上面に薄い弗
素系樹脂フイルム層を形成せしめてなる。
本考案の積層体に用いられる特殊構造織物基布
は、天然繊維、例えば、木綿、麻など、無機繊
維、例えば、ガラス繊維など、再生繊維、例え
ば、ビスコースレーヨン、キユプラなど、半合成
繊維、例えば、ジ−および、トリ−アセテート繊
維など、および合成繊維、例えば、ナイロン6、
ナイロン66、ポリエステル(ポリエチレンテレフ
タレート等)繊維、芳香族ポリアミド繊維、アク
リル繊維、ポリ塩化ビニル繊維およびポリオレフ
イン繊維など、から選ばれた少くとも1種からな
るものである。基布中の繊維は短繊維紡績糸条、
長繊維糸条、スプリツトヤーン、テープヤーンな
どのいずれの形状のものでもよい。そしてこれら
は互いに並列に配置され、それにより形成される
経糸層と緯糸層とが互いに交差するように積層さ
れ、経緯糸条の交差点で長いからみ糸によりゆる
く結合される。
からみ糸はポリエステル、ナイロン、芳香族ポ
リアミドその他の公知の合成繊維、ガラス繊維、
スチール繊維その他の公知の無機繊維等から選定
されるが、特にポリエステルフイラメント糸が好
適である。
いま、例えば、経緯糸条として、引張単糸強力
1.3Kgのビニロン10S/1紡績糸が使用される場合
には、からみ糸として単位デニール当たり引張強
力20gの芳香族ポリアミドフイラメントヤーンが
使用される。また、シートの加工容易性を考慮し
て同一素材の糸条を使用する場合には、例えば、
経緯糸条として単位デニール当り引張強力8gの
ポリエステルフイラメントヤーンを、また、から
み糸としては、10gのポリエステルフイラメント
ヤーンを使用する。
本考案に用いるのに特に好ましい特殊構造織物
の構成は、本出願人の出願に係る特公昭57−
30381号に記載の如き、互いに平行に配列された
多数に経糸からなる経糸層と、前記経糸と直交す
るように互いに平行に配列された多数の緯糸より
なる緯糸層と、前記経糸と緯糸とをそれらの交差
点でからみ結合するからみ糸とからなる。前記か
らみ糸は、前記経糸及び緯糸よりも長く、従つ
て、経糸と緯糸とをゆるく結合しておりかつ、そ
の引張強度、引張伸度および破断仕事量のうちの
少くとも1つが前記経糸および緯糸のそれよりも
大きく、及び/又は、樹脂材料に対する接着力が
前記経糸および緯糸のそれよりも小さいことが好
ましい。からみ糸としては、特に下記に示す特性
を有する糸条が好ましい。即ち、 () 基布を構成する経糸および緯糸より、そ
の強力が、単位デニール当り10%以上大なるか
らみ糸。
() 基布を構成する経糸および緯糸より、そ
の破断仕事量が10%以上大なるからみ糸。
() 基布を構成する経糸および緯糸より、そ
の破断伸度が5%以上大なるからみ糸。
() 基布を構成する経糸および緯糸より、樹
脂被覆物に対する接着力が小なるからみ糸。
このうち、単位デニール当りの強力が、経糸お
よび緯糸よりも10%以上大なるからみ糸として
は、好ましくは20〜30%以上大きいものが使用さ
れ、経糸および緯糸に生ずる引裂きの進行を実質
的に10%以上強力の大なるからみ糸で阻止しよう
とするものであり、しかもからみ糸は経緯糸条よ
り長く、従つて経緯糸条よりも変化及び変形の自
由度が大であるにので、連続してシートに作用す
る引裂力に柔軟に対処しこれを吸収しうるもので
ある。即ち、引裂力がシートに働いて経緯糸条が
変位しやがて切断しても、からみ糸は切断するこ
となく引裂力に追随して変位、変形し、やがて引
裂のエネルギーを吸引して引裂を停止させること
ができる。
次に、からみ糸として、経緯糸条より破断仕事
量が好ましくは10%以上、より好ましくは20〜30
%高い糸条を使用することができる。ここでいう
破断仕事量とは、糸条の切断時の強力と切断時の
伸度との積により近似的に表わされる値である。
破断仕事量=破断引張強力×破断引張伸度 いま、例えば、経緯糸条として、単位デニール
当り破断引張強度8.0g、破断引張伸度13%のポリ
エステルフイラメントヤーンを使用し、からみ糸
としては、単位デニール当り7.0g、破断引張伸度
18%のポリアミド繊維糸条が使用される。このと
き、からみ糸の破断仕事量は、経緯糸条のそれよ
りも約21%大となつている。また、加工容易性を
考慮すれば同一素材の糸条を使用することが望ま
しい。
さらに、経緯糸条より破断伸度が、好ましくは
5%以上大なるからみ糸を編組結合に使用するこ
ともできる。ポリエステルフイラメントヤーンを
使用する場合、経緯糸条の破断伸度は15%以下特
に8〜12%が好ましいが、一方、からみ糸の破断
伸度は、15%以上特に20%以上で、両者間に少く
とも5%以上の差を有するものが良い結果を与え
る。からみ糸が合成繊維である場合には、製造
時、重合体材料の重合度を調節して所定の強度を
保持しつつ、所望の大なる破断伸度を有せしめる
か、又は、製造時の、フイラメントの延伸倍率を
小さくしたもの、例えば、未延伸糸、又は、二次
加工時に捲縮を付与することにより所望の破断伸
度を有するからみ糸を得ることができる。
さらに、経緯糸条より、被覆樹脂材料に対する
接着力が小さなからみ糸を使用することもでき
る。この場合、からみ糸は、その表面にシリコン
加工等が施されたものであつてもよい。この場合
は、経緯糸条は、被覆樹脂材料との接着により、
その変位、変形の自由度が減少するが、からみ糸
の自由度は経緯糸条よりも大であつて、引裂力が
基布に作用したとき、からみ糸はスリツプして変
位、変形することができ、従つて基布の引裂きを
阻止しうるものである。
接着力を小にするためには、前述の如く、から
み糸の表面に、シリコン処理、油剤処理の如き非
接着処理を施すか、又は、ポリエチレン糸および
ポリプロピレン糸の如く、本質的に、接着性の小
さな糸条を用いればよい。
以上の如く、本考案に係る基布においては、好
ましくは、経緯方向に並列に配列された経緯糸条
を結合するためのからみ糸が、実質的に経緯糸よ
り長く、しかも、からみ糸が経緯糸条が切断又は
変位した状態にあつても、少くともその一部が切
断しない程度に長尺であるか、強力、破断仕事
量、および/又は切断伸度が大であるか又は、接
着力が小であるなどの物理的性状を備えて構成さ
れており、その引張力は経緯糸条により高強力が
保持され、からみ糸をもつて、引裂時の衝撃に対
抗し、又は引裂エネルギーを吸引し、さらに、か
らみ糸を切断せずに残存することにより、引裂き
に伴う樹脂被覆層とシートとの層間剥離を防止し
得るものである。
本考案に係る特殊構造織物については、更に、
本出願人の先の出願に係る 実公昭52−50234号(実開昭50−1668号)、 特公昭57−30381号(実開昭55−67446号)、 特公昭55−24415号(特開昭54−139688号)、 実開昭55−134242号、 特開昭56−159165号、 特開昭57−14031号、及び 特開昭57−14032号 等に記載の織物が好適に使用出来る。そして、こ
れらの織物は、典型的には第1図に示す如き構成
を有する。図において、1は経糸、2は緯糸、そ
して3はからみ糸である。
即ち、本考案に用いられる基布は、得られる積
層体の機械的強度を高いレベルに維持するために
有用である。
本考案の積層体において、特殊構造織物基布の
片面、又は両面に軟質合成樹脂からなる中間層が
被覆されている。この中間層は、積層体に所望の
難燃性や防水性や機械的強度を与えるために十分
な厚さ、例えば0.05mm以上の、好ましくは0.05〜
1.0mmの厚さを有しているものである。
中間層は軟質合成樹脂のフイルム、或はペース
ト、又はストレートなどを用い、従来周知の方
法、例えば、トツピング、カレンダリング、コー
テイング、デイツピングなどの方法によつて基布
上に形成することができる。
軟質合成樹脂中には、可塑剤、安定剤、着色
剤、紫外線吸収剤など、或は他の機能付与剤が含
まれていてもよい。
本考案に用いられる軟質合成樹脂とは、塩化ビ
ニル樹脂、エチレン醋酸ビニル塩化ビニル共重合
体、エチレン醋酸ビニル共重合体、塩化ビニリデ
ン樹脂、その他のビニル系合成樹脂又はこれらの
樹脂の混合物を含むものである。
中間層の少くとも1つの上に弗素系樹脂フイル
ム表面層が形成されるが、次に、本考案における
最も重要な特徴部分であるこの弗素系樹脂フイル
ムについて説明する。
一般に弗素系樹脂は、不燃性で、かつ、耐薬品
性に優れているため、パツキング、チユーブ、シ
ート等の機械部品のほか、電気機器部品、ライニ
ング等に賞用されている。しかし、この樹脂は結
晶化度が高く、通常のプラスチツク接着剤になじ
まないためそのままでは軟質合成樹脂中間層の表
面に貼着することは著しく困難である。
本考案では、弗素系樹脂フイルムを表面コロナ
放電処理等して、できるだけ粗面活性化すること
により、例えば塩化ビニル、エポキシ、アクリ
ル、ポリエステル等の樹脂系接着剤又はこれらの
樹脂を混用してなる接着剤との親和性を増加せし
めてもよい。通常上記の処理によつて、弗素系樹
脂フイルムの2〜10μの厚みの表面部分について
粗面化が行われることとなる。このためには、直
流100〜200V、40〜100μF、短絡電流1〜2Aの条
件で放電処理が行われる。かかる放電処理によ
り、弗素系樹脂フイルムは所望の接着能が得られ
るが、本考案に用いられる弗素系樹脂フイルムの
表面処理はこれに限定されるものではなく他の表
面処理等により同等以上の効果を奏するものであ
ればよい。
弗素系樹脂フイルムを構成する弗素系樹脂はエ
チレンの水素原子の1個以上が弗素原子と置換さ
れてなる単量体から合成される各種のポリフルオ
ルエチレン例えば、ポリテトラフルオルエチレ
ン、又は一部塩素を含む各種のポリフルオルクロ
ルエチレン、例えばポリトリフルオルクロルエチ
レン等があるが、このほかポリ弗化ビニル、ポリ
弗化ビニリデン、ポリジクロルジフルオルエチレ
ン、その他も包含される。これらの弗素系樹脂は
いずれも溶融点が高いので、通常のいカレンダー
加工等は実施できないので一旦溶融して押出加工
するか又は粉末状態の樹脂を加圧加熱してシート
状に成型するのが一般的であるが、フイルム形成
方法に特に限定はない。弗素系樹脂フイルム層の
厚みは50μ以下であるのが好ましいが、耐候性、
防炎性、防汚性並びに耐久性向上の目的を達成し
得るものであれば、上記よりもより厚く、又は、
より薄くすることができる。
本考案においては、また、表面が実質的に平滑
なフイルム状の弗素系樹脂が、軟質合成樹脂層の
上面に貼着されてもよいが、弗素系樹脂溶液、例
えば、エマルジヨン、、ソリユーシヨン等を塗布
する方法もある。この方法では塗膜が薄く、か
つ、厚さを均一に塗布することが難かしく、多く
の場合塗布むらを生じ、また、部分的に不塗布個
所を生じて完全な効果が期待できず、汚れも付着
し易い。さらに、塗布膜の強度が弱いため使用時
に、弗素系樹脂フイルムが引掻き等により部分的
に欠損し耐久性の点で問題となつている。本考案
に係る弗素系樹脂フイルムの膜強度は、通常100
Kg/cm2以上であることが好ましい。
弗素系樹脂フイルム層は、また、積層体に耐候
性と防汚性とを付与する。特に、軟質合成樹脂層
に含まれる可塑剤のブリードを抑止し、また、該
層の表面分解物生起や前記ブリードに基づく表面
粘着性を招来せしめることがない。弗素系樹脂フ
イルムは、また、Tダイ法又はインフレーシヨン
法その他のいずれに基づくものでもよい。また、
延伸、未延伸のいずれでもよい。通常その厚みは
3μ〜50μ程度である。
かかるフイルムは、前述したように、接着剤を
用いて貼着することもできるが、表面が加熱によ
り溶融している軟質合成樹脂層の表面に、例え
ば、200℃程度に加熱された状態で溶融タツクさ
せて貼着してもよい。
第2図は本考案に係る積層体の具体例を示すも
ので基布4の両面には軟質の合成樹脂層5,5′
が形成されるが、少くとも表面にあらわれる軟質
合成樹脂層5には、その上面に弗素系樹脂フイル
ム層6が設けられている。裏面の合成樹脂層5′
を省略したり、または、裏面合成樹脂層5′にも
弗素系樹脂フイルム層6を設けることは差支えな
い。このようにして得られた積層体は、従来の織
物、例えば、平織物を基布として作られた積層体
よりも、寒冷時の亀裂生成が少ない。即ち、従来
品であれば、約5〜−5℃が使用条件の目安であ
るのに、本発明であれば、−20℃〜−25℃に於い
ても使用可能である。更に、場合によつては、そ
れ以下の温度においても使用可能となる。また、
スコツト型屈曲テスト(JIS−K−6328−1981,
5.3.8.もみ試験)の結果も亀裂の入る回数はほぼ
5〜10倍と好ましい結果である。
これは、本考案の積層体においては、基布構造
から来る折り曲げの方向性が特に限定されず全方
位に可能であり、かつ、柔軟であることに起因す
るものと思われる。即ち、本考案の積層体におい
ては、樹脂層を特殊な構造の織物からなる基布と
組み合せたことにより、織物を基布として用いた
場合と異なり、必要以上の伸びを生じることがな
く、また通常の織物を基布として用いた場合と異
なり、伸縮性や柔軟性に極度に欠けることもな
く、適度の伸縮が得られるために、樹脂層にかか
るストレスが吸収されて、亀裂の発生が極めて効
果的に防止されるのであると考えられる。
また、本考案の積層体においては、弗素系樹脂
フイルムが実用上薄い方が好ましく、5〜20μの
範囲に於いて上記の効果が顕著であることが従来
品に較べた画期的な効果でもある。この結果、弗
素系樹脂フイルムを貼つても特に積層体が必要以
上に硬くならないことも良い結果を与える一因で
あるものと思われる。
〔考案の効果〕
本考案の積層体において、弗素系樹脂表面層
は、特殊構造織物基布および軟質合成樹脂中間層
を被覆して積層体の耐候性を向上させ、かつ、軟
質合成樹脂中間層から積層体表面への可塑剤のブ
リードを防止し、それによつて積層体の防汚性を
向上させるばかりでなく、特殊構造織物の基布と
しての使用によつて積層体の耐屈曲亀裂性を向上
させて、表面層および中間層の亀裂発生を防止す
ることができる。従つて、本考案の積層体は長期
間にわたつて表面亀裂や汚れを生じることなしに
使用することが可能である。
本考案の積層体は上記のような特性に基き、テ
ント、車輛用幌、野積用幌などの屋外用シートな
どに適し、特に強風下においてはげしい屈曲作用
を受けるときに、その効果を顕著に発揮すること
ができ、高速道路を走るトラツク幌として使用し
た場合耐用年数を1〜2年伸ばすことが出来、高
速時の風圧によるハタメキに伴う振動ビーテイン
グや屈曲に対して耐亀裂性が向上する効果も顕著
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に有用な基布の一実施態様を示
す模式図であり、第2図は本考案の積層体の一実
施態様の断面説明図である。 1……経糸、、2……緯糸、3……からみ糸、
4……基布、5,5′……軟質合成樹脂中間層、
6……弗素系樹脂表面層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 互いに平行に配列された多数の経糸からなる
    経糸層と、前記経糸と直交するように、互いに
    平行に配列された多数の緯糸よりなる緯糸層
    と、前記経糸と緯糸とを、それらの交差点でか
    らみ結合するからみ糸とからなる特殊構造織物
    の基布と、その表面又は表裏両面に形成され
    た、軟質合成樹脂層と、少くとも前記表面側に
    形成された軟質合成樹脂層の表面上に貼着され
    ている弗素系樹脂フイルム層とを有する樹脂積
    層体。 2 前記軟質合成樹脂層がポリ塩化ビニルを主体
    とする軟質合成樹脂層である実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の積層体。 3 前記弗素系樹脂フイルムが、ポリ弗化ビニ
    ル、ポリ弗化ビニリデンまたはポリテトラフル
    オルエチレンよりなる弗素系樹脂フイルムであ
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載の積層
    体。 4 前記弗素系樹脂フイルム層の厚さが50μ以下
    である実用新案登録請求の範囲第1項記載の積
    層体。
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