JPH0413080Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は被加工材を研摩加工するための研摩
機における研摩紙のためのクランプ装置に関す
る。

（従来技術） 従来技術としては例えば実開昭54−39794号公
報がある。

（考案が解決しようとする問題点） 従来のクランプ装置では研摩紙を研摩機のベー
スにクランプするための板ばね材のクランプ圧が
ベースに対し定常的に付加されるため、研摩紙を
ベースに脱着操作しにくい問題点があつた。

本考案の目的は上記問題点を回避して研摩紙の
脱着操作を簡易化しうる研摩機における研摩紙の
ためのクランプ装置を提供することである。

（問題点を解決するための手段） 上記した目的を達成するために、本考案はハウ
ジング下端の基台部に支持されたベースに対して
研摩紙の前後端縁付近を該ベースとの間で弾性挟
持するためのクランパを装着した研摩機におい
て、前記基台部とベースとの間で該基台部によつ
て上方が覆蓋されかつ側方が開放された間隙を形
成し、前記クランパを前記間隙内に上下方向の弾
性変形可能に装設し、このクランパに対し該クラ
ンパを撓曲してクランプ圧を加除操作するための
操作部材を水平回動及び上下動操作可能に取着し
て前記間隙内への収納位置と基台部からの突出位
置とに変位可能となし、前記基台部には該操作部
材の上動状態を保持する掛止部を形成し、前記操
作部材にはクランパとの間で前記収納状態を保持
する係合手段を設けたことを要旨とするものであ
る。

（作用） 本考案装置は研摩紙の脱着に際し、研摩紙をベ
ースにクランプするためにクランパに取着した操
作部材を上動位置にロツクしてクランパをそのク
ランプ圧が解除された状態でロツクしうるように
構成したものである。

（実施例） 続いて、本考案の一実施例を図面に従つて説明
すると、図中、１は研摩機Ｋにおいて縦割状の分
割可能に組付けられたハウジング、２はハウジン
グ１の上端に対し図示しないバツテリを収容しか
つ作業時に握持するために形成されたハンドル
部、３はハンドル部２の下方に対し前記バツテリ
で回転駆動される図示しないモータを収容するた
めに連設されたモータ収納部、４はモータ収納部
３の下方に連設されてハウジング１の下端に形成
された下面開放の基台部、５は基台部４の下方に
横置されたベースであつて、基台部４に内装され
た図示しない偏心回転機構に対し水平方向への円
運動可能に連繋されるとともに、その前後付近上
面に並立されて弾性撓曲動作可能に形成されたフ
ツト６，６を介して基台部４に対し水平方向への
弾性変位動作可能に連繋される。

７はベース５の下面に添装された研摩加工用の
研摩紙、８，８は上側へ折返された研摩紙７の前
後耐縁７ａ，７ａ付近をベース５上の前後端部に
それぞれ突設された突条５ａ，５ａとの間でそれ
ぞれ開放可能に弾性挟持するためにベース５上の
前後端部に対し上下方向への弾性撓曲動作可能に
それぞれ装着された前後１対のクランパであつ
て、その基部８ａの両端がベース５とフツト６と
の間に挟着される一方、基部８ａの外方には外端
が研摩紙７の前後端縁７ａ付近を押圧するために
下方へ曲折された横長状の押圧部８ｃが細幅状の
可撓部８ｂを介して連設され、さらに、押圧部８
ｃの中央部にはクランパ８を上下方向に撓曲して
クランパのクランプ圧を加除操作するために付設
されたほぼ帯板状の操作部材９が水平回動可能及
び上下動操作可能にピン着され、この操作部材９
を基台部４の前後壁部４ａの内壁面４ｂとほぼ直
交する位置へ回動したときには操作部材９を持上
げて押圧部８ｃを上動し、クランパ８を上方へ撓
曲しうる一方、操作部材を押圧部８ｃ両端の内端
縁の突設されたストツパ８ｄに当接するまで回動
して押圧部８ｃ上に並置したときには操作部材９
が基台部４の前後壁部４ａと、ベース５の突条５
ａとの間隙内に収納され、かつ、操作部材９の中
央付近下面に突設された突起９ａが押圧部８ｃに
開設された長孔８ｅに係合して操作部材９が収納
状態でロツクされる。そして、操作部材９の基端
部の一側には逆Ｌ型状に曲折されたロツク片１０
が突設され、このロツク片１０の上片１０ａの先
端には操作部材９を押圧部８ｃと直交するように
回動したときに基台部４の内壁面４ｂに対して傾
斜状に対置されるように形成された掛合縁１０ｂ
が若干延出されていて、操作部材９を内壁面４ｂ
と直交するように回動してから持上げ、さらに、
ロツク片１０の掛合縁１０ｂが内壁面４ｂに接近
する方向へ操作部材９を若干回動したときには掛
合縁１０ｂが内壁面４ｂの下端の一部に突設され
た掛止部１１に掛合して操作部材９が押圧部８ｃ
とともに上動状態でロツクされ、クランパ８を同
クランパ８のクランプ圧が解除された状態でロツ
クすることができ、また、上動状態の操作部材９
を掛合縁１０ｂが内壁面４ｂから離隔する方向へ
押動したときにはクランパ８が弾性復元してクラ
ンパ８の前記ロツク状態が解除される。

次に、上記した構成をもつ実施例の作用と効果
を説明する。

さて、本例ではハウジング１下端の基台部４に
支持されたベース５上の前後端部にはベース５の
下面に添装される研摩紙７の前後端縁７ａ付近を
ベース５との間で開放可能に弾性挟止するために
前後１対のクランパ８が装着されていて、クラン
パ８を撓曲してクランプ圧を加除操作するために
クランパ８に対して水平回動および上下動操作可
能に取着された操作部材９には同操作部材９を上
動状態でロツクしてクランパ８をクランプ圧が解
除された状態でロツクするために基台部４の内壁
面４ｂに突設された掛止部１１との掛合可能に形
成されたロツク片１０を突設してある。

このため、研摩紙７の取換時の脱着操作が簡便
化され、研摩紙７をベース５に対し簡単に脱着し
かつ正確に添装しうる効果がある。

（考案の効果） 以上のように、本考案はクランパを基台部とベ
ースとの間で該基台部によつて上方が覆蓋されか
つ側方が開放される間隙内に上下方向の弾性変形
可能に装設し、このクランパに対し該クランパを
撓曲してクランプ圧を加除操作するための操作部
材を水平回動及び上下動操作可能に取着して前記
間隙内への収納位置と基台部からの突出位置とに
変位可能となし、前記基台部には該操作部材の上
動状態を保持する掛止部を形成し、前記操作部材
にはクランパとの間で前記収納状態を保持する係
合手段を設けたものであるから、研摩紙の装着作
業にあつては、掛止部により操作部材の上動状態
を保持してクランパのクランプ圧を除くことによ
つて、その装着作業をきわめて簡易に行うことが
できる。

また、装着終了状態にあつては操作部材を、基
台部とベースとの間で該基台部によつて上方が覆
蓋されかつ側方が開放される間隙内にほぼ全体を
収納しかつ係合手段によつてその収納状態を保持
することができ、研摩作業中に操作部材が不用意
に動作されることなく、クランパによる研摩紙の
弾性挟止状態を確実に保持することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は研摩機の要部破断側面図、第２図は要部の斜視
図、第３図は第１図の−線断面図である。 １……ハウジング、４……基台部、５……ベー
ス、７……研摩紙、８……クランパ、９……操作
部材、１０……ロツク片、１１……掛止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジング下端の基台部に支持されたベースに
   対して研摩紙の前後耐縁付近を該ベースとの間で
   弾性挟止するためのクランパを装着した研摩機に
   おいて、前記基台部とベースとの間で該基台部に
   よつて上方が覆蓋されかつ側方が開放された間隙
   を形成し、前記クランパを前記間隙内に上下方向
   の弾性変形可能に装設し、このクランパに対し該
   クランパを撓曲してクランプ圧を加除操作するた
   めの操作部材を水平回動及び上下動操作可能に取
   着して前記間隙内への収納位置と基台部からの突
   出位置とに変位可能となし、前記基台部には該操
   作部材の上動状態を保持する掛止部を形成し、前
   記操作部材にはクランパとの間で前記収納状態を
   保持する係合手段を設けてなることを特徴とする
   研摩機における研摩紙のためのクランプ装置。