JPH04130332U - 既製コンクリ−ト杭と基礎スラブとの接合構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 既製コンクリ−ト杭本体の杭頭部を施工中わ
ざわざはつらないで製品をそのまま使用できるように
し、そのはつる部分だけ短く設計して経済性を向上せし
めると共に、既製コンクリ−ト杭本体のプレストレスト
を維持できるようにして強度を高めるように改良するこ
と。 【構成】 既製コンクリ−ト杭１本体の端板３の上面円
周に異形スタッド４を複数本ア−クスタッド溶接し、該
異形スタッドを介して杭頭部１Ａを基礎スラブ５内に定
着せしめた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建築、土木等に於いて既製コンクリ−トと基礎スラブとの接合構造 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来に於いては、図３に示す如く先ず既製コンクリ−ト杭を土中に設置し、基 礎スラブ底面から突き出たその杭頭部上約５０センチメ−トルないし１メ−トル 位をはつり平らに仕上げて顕出させた既製コンクリ−ト杭のプレストレストコン クリ−ト鋼線（ＰＣ鋼線）と中詰めコンクリ−ト内部に埋め込んだ鉄筋とを基礎 スラブに定着させるものであった。然しながら、このような構造の場合、はつっ た近傍では、プレストレスが無くなってしまい強度が弱くなり、又施工上極めて 不経済なものとなる欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、既製コンクリ−ト杭の杭頭部をわざわざはつらな いで製品をそのまま使用できるようにして、そのはつる部分だけ短く用いて経済 性を向上せしめると共に、既製コンクリ−ト杭のプレストレストを維持できるよ うにして強度を確保するように改良することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、既製コンクリ−ト杭本体の端板の上面円周に異形スタッドを複数本 ア−クスタッド溶接し、該異形スタッドを介して杭頭部を基礎スラブ内に定着せ しめたことを特徴とする。

【０００５】

【実施例】

次に、本考案について図面（図１〜図２）を参照して説明する。 １は土中に設置した既製コンクリ−ト杭本体で、その杭頭部１Ａには鋼材から成 るリング状の端板３を複数本のプレストレストコンクリ−ト鋼線２（ＰＣ鋼線） を使用して固着せしめてある。この既製コンクリ−ト杭本体１は工場での作製時 に於いて前記プレストレストコンクリ−ト鋼線２に予め引張力を附与して前記リ ング状の端板３を杭内側へ引っ張るようにしてコンクリ−トを打設し、硬化後に 圧縮応力を与える（プレテンション方式）ようにしてあり、予め工場にて製品化 してある。

【０００６】 ４はコンクリ−トとの食い付きが良いように加工した異形スタッドであり、前 記端板３の上面円周に亘って、複数本の異形スタッド４を略等間隔で鉛直方向に ア−クスタッド溶接してある。

【０００７】 ５Ａは基礎（コンクリ−ト）スラブ５の底面であり、前記杭頭部１Ａの端板３ を該底面５Ａ上に顕出せしめてある。６は前記杭頭部１Ａ側であって前記基礎ス ラブ５の底面５Ａと略面一になるように適宜の手段により取付けた天板であり、 施工条件に応じてこの天板６を削除しても良いことは勿論である。

【０００８】 しかして、該異形スタッド４を介して前記既製コンクリ−ト杭本体１の杭頭部 １Ａを基礎スラブ５の中に定着せしめることができ、施工中わざわざ杭頭部１Ａ をはつってプレストレストコンクリ−ト鋼線２（ＰＣ鋼線）等を顕出せしめる必 要がないので、全体としてそのはつる部分に相当する部分だけ短く設計出来て経 済性を向上せしめると共に、既製コンクリ−ト杭本体１のプレストレストを維持 でき、強度が低減することがない。

【０００９】

【考案の効果】

（ａ）基礎スラブと既製コンクリ−ト杭本体とを異形スタッドを介して接合せ しめたので、基礎スラブからの荷重（圧縮荷重、引張荷重、水平荷重、曲げモ− メント等）を既製コンクリ−ト杭本体に伝達させる主要な機能を果たすことが出 来る。 （ｂ）既製コンクリ−ト杭本体の杭頭部を施工中わざわざはつらないで製品を そのまま使用でき、従来のはつる部分だけ短かく設計して経済性を向上せしめ得 る。又、既製コンクリ−ト杭本体の当初のプレストレストを何等損なうことなく 軸力、せん断力及び曲げモ−メントに対する強度を維持出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による既製コンクリ−ト杭本体の施工後
の態様を示す一部縦断斜視図である。

【図２】本考案の既製コンクリ−ト杭本体の施工後の態
様を示す縦断正面図である。

【図３】従来技術による既製コンクリ−ト杭本体の施工
後の態様を示す縦断正面図である。

【符号の説明】

１・・・既製コンクリ−ト杭 １Ａ・・・杭頭部 ２・
・・プレストレストコ ンクリ−ト鋼線 ３・・・端板 ４・・・異形スタッド
５・・・基礎スラブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 既製コンクリ−ト杭本体の端板の上面円
   周に異形スタッドを複数本ア−クスタッド溶接し、該異
   形スタッドを介して杭頭部を基礎スラブ内に定着せしめ
   た既製コンクリ−ト杭と基礎スラブとの接合構造