JPS6035638Y2 - パネル基礎 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はプレキャストコンクリート板からなり、基礎
ぼり等を構成するパネル基礎に関する。

〔考案の解決しようとする問題点〕

近年、建築作業の高能率、高精度並びに費用の低減によ
りプレハブ工法は目覚ましい発展を遂げている。

ところで、プレハブ工法は工場で生産加工された数種の
プレキャスト部材を現場で組み立て建物を建築する工法
であるが、大規模な建物では末だ現場打ちコンクリート
施工に依存せざるを得ない部分がある。

例えば、極めて大きな建物の基礎はり等の基礎工事は現
場打コンクリート施工による場合が多い。

したがってプレハブ部分とそうでない部分との間に精度
の把え方、作業の質、躯体の構成等においてアンバラン
スとなり、構造上極めて好ましくない。

そこで従来基礎部分をプレキャスト鉄筋コンクリート板
としたものが開発されているが、スターラップ筋が下側
に突設されているのでコンクリートの打設作業が困難で
あり、部材相互の連結も十分とすることが困難である。

この考案は以上のような不合理な問題点を解決するため
に開発したもので、その目的は基礎ぼり等の基礎工事に
もプレキャスト部材を適用し、これによって全工事工程
中のプレハブ化を最大限に拡大すると共に、全工事工程
中の作業を同質にし、よって省力的かつ効率的な施工を
可能にすることを目的とする。

〔考案の構成とその実施例〕

この考案の要旨とする構成は前記実用新案登録請求の範
囲の欄に記載の通りであり、その詳細を図示した実施例
によって説明する。

基礎パネル１は所定長さに成型したプレキャスト鉄筋コ
ンクリート板であって、下辺側の長手方向両端または一
端にフーチングを造成するための欠除部分２，２が切欠
部端面が略直角になるように］状に切欠して形成しであ
る。

欠除部分２，２端面には縦方向主鉄筋３および横方向主
鉄筋４がそれぞれ複数本突設しである。

また、基礎パネル１の上辺側には基礎パネル１の長手方
向に所定間隔をおいてスターラップ５端部が突設しであ
る。

また、基礎パネル１の長手方向両側端面には凸部６また
は凹部７が複数個形威しである。

凸部６および凹部７にはループ状の接合鉄筋８が埋設し
である。

このように形成した複数枚の基礎パネル１によってパネ
ル基礎を構築した地中梁が第２〜第１２図に図示した実
施例である。

先ず、第４図のように、基礎杭９を地盤に打ち込み、そ
の上に養生コンクリート１０を打設して基礎杭９頭部を
固定する。

次いで、養生コンクリート１０および地盤面中に複数枚
の基礎パネル１を縦方向主鉄筋３、およびスターラップ
５端部が突設した端面が上側に位置するようにし、欠除
部分２，２間士が、特に基礎杭９上の養生コンクリート
１０上部に位置するようにして配置し、かつ凸部６，６
または凹部７，７が対向して基礎パネル１が格子状をな
すように接合間隔を残して突き合せ状に配置する。

次いで突出している縦方向主鉄筋３，３およびスターラ
ップ５．・・・・・・内に、隣り合う基礎パネル１，１
間に跨って横筋１１を配筋し、地中梁の上端主鉄筋とす
る。

また、フーチング部分１２の鉄筋１３、スラブ１４の鉄
筋１５並びに接合部の縦鉄筋１６を配筋する。

なお、縦鉄筋１６は接合鉄筋８内に挿通する。

配筋作業終了後、フーチング部分１２、基礎パネル１，
１の接合部ならびにスラブ１４の順序でコンクリートを
打設する。

このようにして、基礎パネル１，１間士が、その下辺側
において基礎杭９上の養生コンクＩＪ−ト１０上部に欠
除部分２，２が位置するようにし、前記パネルの欠除部
に突出する縦方向主筋３，３横方向主筋４，４とが欠除
部分２，２において打設コンクリートにより一体となっ
たフーチングが構築され、またその上辺側において、ス
ラブとして打設されたコンクリートにより基礎パネル１
，１間士およびスラブ１４が縦方向主鉄筋３，３とスタ
ーラップ５，５および横筋とともに一体となって構築さ
れる。

なお、基礎杭９頭部の養生コンクリート１０の同一平面
上に基礎パネル１，１を設置できない場合、粱せいの大
きい基礎パネル１の長手方向端面に突設したコツクー１
７をアンカー筋１８等により補強しておき、また粱せい
の小さい基礎パネル１からプレート１９を突設しておき
、先ず粱せいの大きい基礎パネル１を養生コンクリート
１０の上に設置し、次いて粱せいの小さい基礎パネル１
のプレート１９をコツクー１７に引掛けて仮付溶接等に
より固定してこれらせいの大きい基礎パネル１とせいの
小さい基礎パネル１の上辺を同一高さに維持させ、次い
でフーチング部分１２、基礎パネル１，１相互の接合部
にコンクリートを打設する。

なお、基礎パネル１の長手方向端面には凸部６または凹
部７が形成しであるので、基礎パネル１の接合部に打設
したコンクリートとの付着が良好になり剪断力に対処す
ることができる。

この考案は以上の構成からなり、プレキャスト鉄筋コン
クリート板の基礎パネル下部端部に］状欠除があり、そ
こに縦横鉄筋が突設されているので、パネル接合部の下
部にフーチングが一体的に形成されるので基礎杭と基礎
梁とを強固に結合し支持を確実とすることができる。

またこの基礎パネルの上辺側に所要間隔をもってスター
ラップ筋が突設しであるのでスターラップ筋に挿通しか
つ基礎パネル相互に跨がる主鉄筋を配置し、さらに縦方
向鉄筋が突設されているので上部構造体との連結、パネ
ル相互の連結を現場打ちコンクリートによって一体化す
ることが容易であり、またパネル上部に基礎梁を造成す
るので、耐力的にも十分にすることができる。

したがって比較的大規模の建物におけるプレハブ基礎と
して使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は基礎パネルの斜視図、第２図〜第１２図は前記
基礎パネルによって構築した地中梁および基礎を示すも
ので、第２図は斜視図、第３図は縦断面図、第４図は斜
視図、第５図および第６図は平面図、第７図、第８図お
よび第９図は側面図、第１０図および第１１図は平面図
、第１２図は縦断面図である。 １・・・・・・基礎パネル、２・・・・・・欠除部分、
３・・・・・・縦方向主鉄筋、４・・・・・・横方向主
鉄筋、５・・・・・・スターラップ、６・・・・・・凸
部、７・・・・・・凹部、８・・・・・・接合鉄筋、９
・・・・・・基礎杭、１０・・・・・・養生コンクリー
ト、１１・・・・・・横筋、１２・・・・・・フーチン
グ部分、１３・・・・・・鉄筋、１４・・・・・・スラ
ブ、１５・・・・・・鉄筋、１６・・・・・・縦鉄筋、
１７・・・・・・コツター １８・・・・・・アンカー
筋、１９・・・・・・プレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下辺側の長手方向両端または一端にコ状欠除部が形成し
   であるプレキャスト鉄筋コンクリート板製のパネルを互
   いに接続してなるパネル基礎であって、前記パネルを基
   礎杭上の養生コンクリートの上部に前記欠除部が位置す
   るようにパネル同士互いに格子状となるように配置し、
   前記パネルの欠除部より突出した縦方向主鉄筋および横
   方向主鉄筋とをフーチングとなる打設コンクリートで一
   体となし、前記パネルの上辺側に突出した縦方向主鉄筋
   およびスターラップ内に隣り合うパネル間に跨がった横
   筋が配筋されスラブとなる打設コンクリートで一体とな
   したことを特徴とするパネル基礎。