JPH04130022U - 小型船舶用カラ−インストルメントパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は小型船舶に通常装備する各種計器類
の表示を一括集中させて計器類全体が見易く且つコンパ
クトにまとめ上げ、計器取付け作業の簡略化，メンテナ
ンスの簡略化，船室の美観の向上及び安全航海に貢献で
きるものである。 【構成】 回転数検出部（11）と、傾斜角検出部（12）
と、オイルレベル検出部（13）と、燃料レベル検出部
（14）と、前記各検出部からのデ−タ−を演算処理する
と共に各操作指令を出す中央演算処理部（17）と、前記
検出デ−タ−と予め設定した値とを比較して異常を判別
する比較演算部（18）とから成る制御装置（１）を設
け、該制御装置（１）と接続する表示器（２）には、タ
コメ−タ−表示部（21），トリム表示部（22），オイル
レベル計表示部（23），燃料計表示部（24）とを少なく
とも設けると共に燃料残量警告用，バッテリ−警告用，
オイル残量警告用，オイルフロ−警告用等の多数の警告
灯（27）も装着させ、且つ電源回路（４）を少なくとも
具備して構成させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は小型船舶に通常装備する各種計器類の表示を一括集中させた小型船舶 用カラ−インストルメントパネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に小型船舶を購入する際には、タコメ−タ−以外は装着されておらず、他 の各種計器類の装備は使用者の自由選択となっている。このためタコメ−タ−以 外の各種計器類を小型船舶に装着する場合は、必要に応じて個別に装着しなけれ ばならなかった。従って各種計器類を１つにまとめて集約したパネルは今迄には 無かった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記各種計器類を必要に応じて取付ける場合、船内操縦部の適宜位置に穴を開 けたり、配線作業をその都度行う。このため各種計器類の取付けが増加すると、 始めから計画されて装備する場合と異なり、船内操縦部の適宜位置を見つけるの が大変となり、穴加工や配線作業が極めて煩雑となり、その作業時間が多く掛か る。しかも、それらの配置状態は乱雑で見た目が悪い。更に各種計器の修理や交 換作業は、配置状態が乱雑であるので、手間が掛り、且つ各種計器の点検も大変 となる等の問題点があった。

【０００４】 本考案は小型船舶に通常装備する各種計器類が見易く且つコンパクトにまとめ 上げて計器取付け作業の簡略化，メンテナンスの簡略化，船室の美観の向上及び 安全航海に貢献できる小型船舶用カラ−インストルメントパネルを提供するにあ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案は成されたものであり、つまり回転数，傾 斜角，オイルタンク残量，燃料タンク残量等を検知する検知器と接続すると共に その入力デ−タ−に基づいて警告指令や表示指令等を制御する制御装置と、該制 御装置と接続して前記入力デ−タ−と対応する値をカラ−蛍光表示管を用いて表 示すると共に警告灯を用いて異常も知らせる表示器と、電源回路とから少なくと も構成し、その制御装置が、回転数検出部と、船外機の傾き角度を検出する傾斜 角検出部と、オイルタンクの残量を検出するオイルレベル検出部と、燃料タンク の残量を検出する燃料レベル検出部と、前記検出デ−タ−を演算処理すると共に 各操作指令を出す中央演算処理部と、前記検出デ−タ−と予め設定した値とを比 較して異常を判別する比較演算部とから成ると共に、前記表示器には、タコメ− タ−表示部と、トリム表示部と、オイルレベル計表示部と、燃料計表示部とを少 なくとも設けると共に燃料残量警告用，バッテリ−警告用，オイル残量警告用， オイルフロ−警告用等の多数の警告灯とを装着する。

【０００６】

【作用】

本考案の作用について説明する。先ず、表示器（２）に装着したタコメ−タ− 表示部（21），トリム表示部（22），オイルレベル計表示部（23），燃料計表示 部（24），電圧計表示部（25），速度計表示部（26）の操作について説明する。 予め回転数，傾斜角，オイルタンク残量，燃料タンク残量等を検知する検知器と 接続した制御装置（１）は、船舶のエンジンが始動すると、先ず接続した各検知 器から入力デ−タ−を受信するのである。この入力デ−タ−の受信について詳細 に説明すれば、回転数のデ−タ−は回転数検出部（11）から、傾斜角のデ−タ− は船外機の傾き角度を検出する傾斜角検出部（12）から、オイルタンクの残量の デ−タ−はオイルレベル検出部（13）から、燃料タンクの残量のデ−タ−は燃料 レベル検出部（14）から、バッテリ−電圧のデ−タ−は電圧検出部（15）から、 速度のデ−タ−は速度検出部（16）から入力されて中央演算処理部（17）に集め られる。そしてこのデ−タ−に基づいて中央演算処理部（17）から表示器（２） のタコメ−タ−表示部（21），トリム表示部（22），オイルレベル計表示部（23 ），燃料計表示部（24），電圧計表示部（25），速度計表示部（26）へ点灯指令 が出され、各表示部には前記入力デ−タ−と対応する値分が点灯されてそれぞれ の計器の役目を成す。

【０００７】 次に表示器（２）に装着した多数の警告灯（27）には燃料残量警告用，バッテ リ−警告用，オイル残量警告用，冷却水警報用，オイルフロ−警告用，レブリミ ット警報用，燃料噴射制御警報用のものがあり、それらの点灯操作について説明 する。予め中央演算処理部（17）に集められた前記入力デ−タ−は比較演算部（ 18）に入り、該比較演算部（18）に予め設定した値と比較演算され、異常と判別 された時のみ比較演算部（18）から中央演算処理部（17）にその判別デ−タ−が 送信される。判別デ−タ−を入力した中央演算処理部（17）から表示器（２）の 該当する警告灯（27）に点灯指令を発してそれを点灯させる。この点灯指令と同 時にブザ−（３）に対し、中央演算処理部（17）から一時停止機能部（19）を介 してブザ−（３）が作動され警報音を発する。異常箇所を確認し、図示しないス イッチを押すことにより一時停止機能部（19）を作動させて警報音のみを遮断す る。この時、警告灯（27）は点灯し続ける。又、新たに異常が発生した時には、 その該当する警告灯（27）を点灯させると共にブザ−（３）が作動されて再度警 報音も発するのである。尚、異常箇所を突き止めて処理が終われば、中央演算処 理部（17）に正常の新たなデ−タ−が入り、そのデ−タ−が比較演算部（18）に 入り、更に比較演算部（18）に予め設定した値と比較演算され、異常が解除され たことを確認するとそのデ−タ−が中央演算処理部（17）に入り、中央演算処理 部（17）から点灯された警告灯（27）に消灯指令が発せられてそれを消すのであ る。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。（１）は回転数，傾斜角，オ イルタンク残量，燃料タンク残量等を検知する検知器と接続すると共にその入力 デ−タ−に基づいて警告指令や表示指令等を制御する制御装置であり、該制御装 置（１）は回転数検出部（11）と、船外機の傾き角度を検出する傾斜角検出部（ 12）と、オイルタンクの残量を検出するオイルレベル検出部（13）と、燃料タン クの残量を検出する燃料レベル検出部（14）と、バッテリ−電圧を検出する電圧 検出部（15）と、速度検出部（16）と、前記検出デ−タ−を演算処理すると共に 各操作指令を出す中央演算処理部（17）と、前記検出デ−タ−と予め設定した値 とを比較して異常を判別する比較演算部（18）と、後述するブザ−（３）を図示 しないスイッチ操作によって中断させる一時停止機能部（19）とから成る。

【０００９】 （２）は制御装置（１）と接続して検知器からの入力デ−タ−と対応する値を カラ−蛍光表示管を用いて表示すると共に警告灯（27）を用いて異常も知らせる 表示器であり、該表示器（２）には、200rpm毎に点灯するタコメ−タ−表示部（ 21）と、船外機の傾き角度を５度毎に指示するトリム表示部（22）と、オイルタ ンクの残量を４段階で表示するオイルレベル計表示部（23）と、燃料タンクの残 量を８段階で表示する燃料計表示部（24）と、バッテリ−電圧を１Ｖ毎に指示す る電圧計表示部（25）と、航行速度をデジタルで表示する速度計表示部（26）と の各表示部が設けられている。尚、前記速度計表示部（26）は速度表示以外に、 エンジンスイッチをONしたとき数秒間アワ−メ−タ−としてエンジン使用時間を 表示する役目も成している。又、前記表示器（２）の下側には多数の警告灯（27 ）が装着され、左側から順次、燃料タンクの残量が1/8以下になると点灯する燃 料残量警告用のものと、バッテリ−電圧が10Ｖ以下になると点灯するバッテリ− 警告用のものと、オイルタンクの残量が少なくなると点灯するオイル残量警告用 のものと、冷却水の循環が悪い時や温度が異常の時に点灯する冷却水警告用のも の、オイル循環系統に異常がある時に点灯するオイルフロ−警告用のものと、エ ンジン回転数が6000rpmを超えると自動的に保護機能が作動して回転数が下がる 場合に保護機能が作動していることを示すレブリミット警告用のもの、燃料噴射 電子制御システムに異常が発生した時に点灯する燃料噴射制御警告用のものが配 置されている。尚、前記警告灯（27）が点灯されると、前記ブザ−（３）も同時 に警告音が発せられ、異常時には視覚，聴覚両面から操縦者に警告を与えるため 安全性が向上する。また、各表示部にはカラ−蛍光表示管を用い、アナログ表示 とデジタル表示すると共により見易くするために色彩を考慮して色別されている 。

【００１０】 （３）は比較演算部（18）の操作指令によって警告音を発するブザ−であり、 該ブザ−（３）は図示しないスイッチを押すことにより警告音が中断可能である 。（４）は電源回路である。尚、エンジン側に接続した各検知器からのケ−ブル は束ねられ、コネクタ−によって制御装置（１）に差し込むだけで入力デ−タ− が各検出部に入る構造を成している。

【００１１】

【考案の効果】

本考案はこのように構成させたことにより、下記に記載する効果を有する。

【００１２】 各種計器類を必要に応じて取付ける必要がないので、従来の如き一々船内操 縦部の適宜位置を見つけたり、そこに穴を開けたり、配線する作業が不要となり 、始めから計画されて装備するので、１度の取付作業で各種計器の装備が出来る 。

【００１３】 各種計器類が見易く且つコンパクトにまとめ上げられているため、船内操縦 部が極めて整然とされ、船室の美観の向上及び安全航海に貢献できる。

【００１４】 各種計器の点検も１ヵ所に集中しているので非常にしやすくなり、メンテナ ンスが簡略化出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示すブロック図である。

【図２】本考案の実施例の表示器の表面を示す説明図あ
る。

【符号の説明】

１ 制御装置 11 回転数検出部 12 傾斜角検出部 13 オイルレベル検出部 14 燃料レベル検出部 17 中央演算処理部 18 比較演算部 ２ 表示器 21 タコメ−タ−表示部 22 トリム表示部 23 オイルレベル計表示部 24 燃料計表示部 27 警告灯 ４ 電源回路

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転数，傾斜角，オイルタンク残量，燃
   料タンク残量等を検知する検知器と接続すると共にその
   入力デ−タ−に基づいて警告指令や表示指令等を制御す
   る制御装置（１）と、該制御装置（１）と接続して前記
   入力デ−タ−と対応する値をカラ−蛍光表示管を用いて
   表示すると共に警告灯（27）を用いて異常も知らせる表
   示器（２）と、電源回路（４）とから少なくとも構成し
   たことを特徴とする小型船舶用カラ−インストルメント
   パネル。
2. 【請求項２】 前記制御装置（１）が、回転数検出部
   （11）と、船外機の傾き角度を検出する傾斜角検出部
   （12）と、オイルタンクの残量を検出するオイルレベル
   検出部（13）と、燃料タンクの残量を検出する燃料レベ
   ル検出部（14）と、前記検出デ−タ−を演算処理すると
   共に各操作指令を出す中央演算処理部（17）と、前記検
   出デ−タ−と予め設定した値とを比較して異常を判別す
   る比較演算部（18）とから成る請求項１記載の小型船舶
   用カラ−インストルメントパネル。
3. 【請求項３】 前記表示器（２）には、タコメ−タ−表
   示部（21）と、トリム表示部（22）と、オイルレベル計
   表示部（23）と、燃料計表示部（24）とを少なくとも設
   けると共に燃料残量警告用，バッテリ−警告用，オイル
   残量警告用，オイルフロ−警告用等の多数の警告灯（2
   7）とを装着する請求項１記載の小型船舶用カラ−イン
   ストルメントパネル。