JPH04129800U - 培養用バツグ - Google Patents
培養用バツグInfo
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Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 培養液を濾過や遠心分離によることなく簡便
に取り出すことができる培養用バッグを提供する。 【構成】 プラスチックもしくはシートからなる袋状体
1の上部に細胞、培地、培養液などを入れたり、取り出
すための開口部2、3、4が形成され、この袋状体1が
連通部12を残し、この連通部12に向かうにしたがっ
て下降するように上下に仕切られている培養用バッグ。
に取り出すことができる培養用バッグを提供する。 【構成】 プラスチックもしくはシートからなる袋状体
1の上部に細胞、培地、培養液などを入れたり、取り出
すための開口部2、3、4が形成され、この袋状体1が
連通部12を残し、この連通部12に向かうにしたがっ
て下降するように上下に仕切られている培養用バッグ。
Description
【0001】
この考案は細胞を培養するための培養用バッグに関する。
【0002】
細胞を培地に接触させて培養をおこなうための培養容器としては、特開昭63
−214178号公報に記載されているように、二枚の可撓性プラスチックシー
トを重ね合わせて袋状に形成した容器本体に第1の接続部材と第2の接続部材を
取付けて形成したものが知られている。
【0003】
このような細胞培養容器においては、その中に培地及び細胞を入れて培養し、
必要な時期に培養液や細胞を回収するものであるが、培養液のみを回収する場合
には、遠心分離による方法や濾過によって細胞と分離していた。
【0004】
ところで、遠心分離で培養液を回収する場合、振動等の機械的な力によって細
胞に悪影響を及ぼす危険性がある。また、濾過による場合には、容器から培養液
及び細胞を一旦取り出してから濾過する必要があり、そのため細胞を容器に再び
戻さなければならない。
【0005】
この考案は、上記の点に鑑み、遠心分離の場合のように機械的な力を加えるこ
となく、また、濾過する場合のように一旦細胞と培養液を容器外に取り出すこと
なく、培養液のみを簡便に効率よく回収でき、そのまま培地を加え連続培養を可
能にする培養用バッグを提供することを目的とする。
【0006】
この考案の培養用バッグは、プラスチックフィルムもしくはシートからなる袋
状体の上部に少なくとも一つの開口部が形成され、この袋状体が一部を残して上
下に仕切られ、その仕切り部は未仕切り部に向かうに従って下降していることを
特徴としている。
【0007】
この考案において、袋状体を形成するためのプラスチックフィルムもしくはシ
ートとしては、特に限定されるものでないが、可撓性であって高周波融着や熱融
着可能なものが好適に使用される。例えば、動物組織等の細胞の培養に使用され
る培養用バッグの素材としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
などのポリオレフィン系樹脂、軟質塩化ビニル系樹脂などがあげられる。塩化ビ
ニル系樹脂はオレフィン系樹脂に比べて一般に気体透過性に劣るが、例えば、塩
化ビニル樹脂もしくは塩化ビニルとこれと共重合し得る単量体との共重合体と、
エチレン・一酸化炭素・(メタ)アクリルエステル共重合体とからなる樹脂組成
物から製せられたフィルムもしくはシートは、酸素ガス透過性及び炭酸ガス透過
性に優れ、可撓性であって高周波融着性や熱融着性がよく、且つ透明で内容物を
観察できるので特に好適に用いることができる。また、プラスチックフィルムも
しくはシートは積層されたものでもよい。
【0008】
前記開口部は、細胞や培養液の導入、排出、洗浄液の導入、培養液や細胞の回
収または培養中のサンプリングなどに際して使用されるものであり、これらの使
用目的に応じて、別々に設けられてもよい。そして、この開口部は、例えば、袋
状体にこの袋状体と同じ材料で製せられたチューブ(例えば、内径3〜5mm)
を高周波融着や熱融着により取り付けることによって設けることができる。この
ようにチューブと袋状体とを高周波融着や熱融着により一体化すれば完全な密閉
性が保持されるので好ましい。
【0009】
この考案の培養用バッグにおける、袋状体が一部を残して上下に仕切られたも
のであるが、この仕切りは、例えば袋状体の側壁部同士を高周波融着や熱融着或
いは接着することにより実現される。高周波融着や熱融着により仕切る方法が作
業性や密着一体化性がよいので特に推奨される。
【0010】
また、未仕切り部は一箇所である他、複数箇所であってもよい。この未仕切り
部が複数箇所である場合には、仕切り部はそれぞれの未仕切り部に向かうに従っ
て下降するものとされる。
【0011】
この考案の培養用バッグは、例えば、以下のようにして使用される。
エチレンオキサイド滅菌後、クリーンベンチ内で開口部から袋状体内に培地及
び細胞を入れ、ピンチコックなどで開口部を密閉する。培養に必要な気体雰囲気
下のもとに常法どおり静置培養する。培養液を取り出すにあたっては、先ず開口
部を上にして培養バックを立てる。すると、細胞は比重の関係から沈下して未仕
切り部を通って仕切り部の下部に移る。次いで、培養バッグを逆さにし開口部を
開け、培養液を取り出す。
【0012】
この考案の培養用バッグは、以上述べたとおり、袋状体を上下に仕切る仕切り
部が未仕切り部に向かって下降しているから、培養液を取り出すにあたり、開口
部を上にして培養バックを立てれば、細胞は比重の関係から沈下して未仕切り部
を通って仕切り部の下部に移る。従って、培養バッグを逆さにし開口部を開けれ
ば、細胞は仕切り部に遮られ、培養液だけが開口部から取り出される。
【0013】
次に、この考案の培養用バッグを図面の実施例を参照してさらに説明する。
図1は、この考案の培養用バックの縦断面図であり、1は袋状体、2、3及び
4は、それぞれチューブを袋状体1の上部に融着することにより形成した開口部
である。開口部2、3、4は、それぞれ、細胞注入用の開口部2、サンプリング
用の開口部3、培地注入用兼培養液取り出し用の開口部4とされている。
【0014】
袋状体1は、厚さ0.15mmの軟質塩化ビニル系樹脂シートを融着加工する
ことにより作られている。なお、この軟質塩化ビニル系樹脂シートは、塩化ビニ
ル系樹脂例えば塩化ビニル・エチレン共重合体(平均重合度1300、エチレン
含有量4重量%)100重量部と、エチレン・n−ブチルアクリレート・一酸化
炭素共重合体(n−ブチルアクリレート含有量30重量%、一酸化炭素含有量1
0重量%)160重量部を含有する樹脂組成物を押出成形して成形されたもので
ある。
【0015】
11は袋状体1を上下に仕切る仕切り部であり、中央部の未融着の未仕切り部
12に向かうに従って下降するように側壁シート同士を融着することにより形成
されている。
【0016】
この仕切り部11及び未仕切り部12の他の態様としては、図2に示すとおり
、2箇所の未仕切り部12a、12aとし、それぞれに向かうに従って下降する
よう融着することにより形成された仕切り部11a、12a・・とするもの、或
いは図3に示すとおり、未仕切り部12a、12aを2箇所とし、それぞれに向
かうに従って下降するよう融着することにより形成された仕切り部11a、12
a・・とするもの、図3に示すとおり、一方(図面で右)の融着仕切り部11b
を未仕切り部12bよりやや下方に延長したものなどがあげられる。図3に示す
とおりの一方の仕切り部11bを未仕切り部12bよりやや下方に延長したもの
にあっては、培養液を取り出すにあたり、この仕切り部11bの延長部が未仕切
り部12bを覆うことになるので細胞は仕切り部11bで確実に遮られ、培養液
だけの取り出しがより確実に行える。
【0017】
この考案の培養用バッグは、以上述べたとおり、一旦開口部を上にして立て、
その後逆さにし開口部を開けることにより、培養液だけを開口部から取り出すこ
とができる。従って、遠心分離法による場合のような機械的な力を加えることな
く、また、濾過する場合のように一旦細胞と培養液を容器外に取り出すことなく
、培養液のみを高い回収率で回収でき、そのまま培地を加え連続培養を可能にす
る。
【図1】考案の培養用バッグの縦断面図である。
【図2】考案の他の培養用バッグの縦断面図である。
【図3】考案の更に他の培養用バッグの縦断面図であ
る。
る。
1 袋状体
11、11a、11b 仕切り部
12、12a、12b 未仕切り部
2、3、4 開口部
Claims (1)
- 【請求項1】 プラスチックフィルムもしくはシートか
らなる袋状体の上部に少なくとも一つの開口部が形成さ
れ、この袋状体が一部を残して上下に仕切られ、その仕
切り部は未仕切り部に向かうに従って下降していること
を特徴とする培養用バッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3636291U JP2525374Y2 (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | 培養用バッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3636291U JP2525374Y2 (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | 培養用バッグ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04129800U true JPH04129800U (ja) | 1992-11-27 |
JP2525374Y2 JP2525374Y2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=31918315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3636291U Expired - Fee Related JP2525374Y2 (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | 培養用バッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525374Y2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005295904A (ja) * | 2004-04-13 | 2005-10-27 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 培養容器および培養方法 |
WO2007043699A1 (ja) | 2005-10-14 | 2007-04-19 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | 培養容器及び培養方法 |
JP2012517829A (ja) * | 2009-02-18 | 2012-08-09 | バイオレックス・セラピューティクス インコーポレイテッド | 生体材料を処理するための無菌バイオリアクタ・システム |
WO2015170466A1 (ja) * | 2014-05-09 | 2015-11-12 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 複室培養容器、及び細胞培養方法 |
-
1991
- 1991-05-22 JP JP3636291U patent/JP2525374Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005295904A (ja) * | 2004-04-13 | 2005-10-27 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 培養容器および培養方法 |
JP4599877B2 (ja) * | 2004-04-13 | 2010-12-15 | 東洋製罐株式会社 | 培養容器および培養方法 |
WO2007043699A1 (ja) | 2005-10-14 | 2007-04-19 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | 培養容器及び培養方法 |
JP2012517829A (ja) * | 2009-02-18 | 2012-08-09 | バイオレックス・セラピューティクス インコーポレイテッド | 生体材料を処理するための無菌バイオリアクタ・システム |
WO2015170466A1 (ja) * | 2014-05-09 | 2015-11-12 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 複室培養容器、及び細胞培養方法 |
JP2015213458A (ja) * | 2014-05-09 | 2015-12-03 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 複室培養容器、及び細胞培養方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2525374Y2 (ja) | 1997-02-12 |
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