JPH04129128U - メガネフレームの鼻当てパツト及びその支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鼻当てパットの傾斜角が自由に変化し、メガ
ネを着用した場合に各自の鼻に完全フィットすることが
出来、そのための調整を不要とする鼻当てパット並びに
その支持構造の提供。 【構成】 鼻当てパットはその表面及び裏面ともに鼻に
当接することが出来るように滑らかな凸面を呈し、しか
も脚先端部に形成した支軸を中心として回動自在に軸支
される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はメガネフレームの鼻当てパット及び該鼻当てパットの支持構造に関す るものである。

【０００２】

【従来技術】

図５は従来から用いられているメガネフレームの鼻当てパットである。このよ うにメガネフレームには上記鼻当てパットがフロントフレームに取着され、該鼻 当てパットを鼻の両脇に当ててフロントフレームを支えている。そこで、従来型 式の鼻当てパット(イ) はその裏面から止金具(ロ) を突出し、該止金具(ロ) はリム (ハ) から伸びている脚(ニ) の先端にロウ付けされた箱(ホ) に取着され、しかもビ ス(ヘ) を介して所定角度の揺動が許容されている。鼻当てパット(イ) は実際にメ ガネを着用した場合に鼻の形状になじむことが出来なければならず、上記ビス(ヘ ) に軸支した状態での支持構造はその機能を一部果たしている。しかし、人の鼻 形状は大きく異なっていて、鼻当てパット(イ) の揺動許容範囲では不十分なこと が多く、一般には小売り段階でその人の鼻にフィットすることが出来るように上 記脚(ニ) を曲げ加工する。特にビス(ヘ) と垂直方向を成すｘ−ｘ軸回りの傾きを 調整することが多い。このように小売り段階で鼻当てパット(イ) の傾斜角を調整 する作業が面倒であることは勿論のこと、脚(ニ) を曲げ加工する場合に、該脚(ニ ) はリム(ハ) から分離してしまうケースがある。特にｘ−ｘ軸回りの傾斜角調整 に対して発生する頻度は高い。一方、鼻当てパット(イ) 内に止金具(ロ) を埋着し たり、箱(ホ) のプレス加工及び箱(ホ) と脚(ニ) のロウ付け加工等、従来型式の鼻 当てパット支持構造は複雑であって、加工工数の比率もメガネフレーム全体に対 して高くなっている。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、メガネフレームの鼻当てパット並びにその支持構造には上記のご とき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、構造 が簡単でしかも小売り段階での傾斜角調整のいらない鼻当てパット及びその支持 構造を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のメガネフレーム鼻当てパット及びその支持構造は上記問題を解決する ために、次の特徴をもって構成している。すなわち、本考案の鼻当てパットは相 対向する両面、すなわち表面並びに裏面を滑らかな凸面形状とする。そして、両 面がともに鼻両脇に当接することが出来るように中立軸を中心として回動可能な 状態で軸支される。フロントフレームから伸びた脚の先端部には支軸を設け、該 支軸が鼻当てパットの中立軸に貫通した孔に挿通して、該鼻当てパットを軸支し 、又は鼻当てパット側に設けた支軸を脚先端に設けた軸受けに軸支する。さらに 、必要に応じて脚の途中にはコイルバネやワイヤを介在させて、該脚自体を湾曲 可能とすることもあり、鼻当てパットの傾斜角を自由自在とする。ところで、本 考案の対象とするメガネフレームは単に金属製のみならず、樹脂製等の成形フレ ームにも適用可能である。 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００５】

【実施例】

図１ａ，ｂは本考案に係る鼻当てパットの実施例である。該鼻当てパット１は 樹脂等の材質を用いて成形されたもので、表面２及び裏面３はともに滑らかな凸 面を成し、中立軸を基準として互いに対称となっている。そして上記中立軸（Ｍ −Ｍ）にはブシュ４が圧入されていて、該ブシュ４は貫通孔５を有している。上 記鼻当てパット１は所定形状に成形され、その中立軸（Ｍ−Ｍ）にはブシュ４が 圧入される下孔が形成されて、該下孔に金属製ブシュ４又はこれに相当する材質 から成るブシュ４を圧入する。若しくはブシュ４とともに同時成形してもよい。

【０００６】 図２は上記鼻当てパット１をフレームに取着した支持構造を示しており、レン ズ（図示なし）を保持するリム６には脚７の一端がロウ付けされ、該脚７の先端 部である支軸８は下方へ伸びていて、該支軸８に鼻当てパット１が軸支されてい る。支軸８はブシュ４の貫通孔５に挿通していて、鼻当てパット１は上記支軸８ を中心として回動することが出来るが、軸方向の位置ズレを規制するためにスト ッパー９が形成され、先端にはナット１０が螺着しており、これらストッパー９ とナット１０により拘束されている。

【０００７】 図３は本考案の支持構造を表わす別の実施例であって、該実施例では脚７の一 部にコイルバネ１１又はワイヤを介在させている。したがって、支軸８は上記コ イルバネ１１又はワイヤの部位にて湾曲可能であり、しかも鼻当てパット１は支 軸８を中心として回動することが出来るため、該鼻当てパット１の傾斜度は自由 自在となる。

【０００８】 図４はさらに本考案の別形態を示す実施例である。本考案の鼻当てパット１は その表面２及び裏面３とも滑らかな凸面を成していて、いずれの面も鼻の両脇に 当接することが出来るようにその回動が許容されている訳であるが、鼻当てパッ ト１の回動許容手段としては前記実施例に限定しない。本実施例では金具１２を 鼻当てパット１に埋着してその支軸１３を鼻当てパット１から上方へ突出し、該 支軸１３を軸受け１４にて回動可能な状態で軸支する。軸受け１４は脚７の先端 に設けられていて、脚７と軸受け１４との間にはコイルバネ１１が介在している 。したがってこの場合にも、鼻当てパット１は支軸１３を中心としてその回動が 許容されるとともに、軸受け１４はコイルバネ１１又はワイヤにて任意の角度に 傾斜可能であるため、鼻当てパット１の傾斜角度は自由自在となる。 以上述べたように、本考案の鼻当てパットはその表面及び裏面ともに滑らかな 凸面として形成し、しかもその支持構造は該鼻当てパットを回動可能に軸支した もので、次のような効果を得ることが出来る。

【０００９】

【考案の効果】

本考案の鼻当てパットは脚の先端部に形成した支軸を中心として回動すること が出来るため、その傾斜角は任意の方向に向くことが可能となり、そのためあら ゆる人の鼻両脇にフィットすることが出来る。しかも該鼻当てパットの表面及び 裏面ともに滑らかな凸面を呈しているため、いずれの面も鼻との当接面となり得 る。さらに、脚にコイルバネ又はワイヤを介在させて支軸を設けるならば、該コ イルバネ又はワイヤの変形がプラスされて、上記鼻当てパットの傾斜度はさらに 向上し、小売り段階での調整を不要とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の鼻当てパットを示す実施例で、ａは一
部断面を含む正面図、ｂは一部断面を含む側面図。

【図２】本考案の鼻当てパット支持構造を示す実施例

【図３】本考案の鼻当てパット支持構造を示す他の実施
例

【図４】本考案の鼻当てパット支持構造を示すさらに別
の実施例

【図５】従来の鼻当てパット支持構造

【符合の説明】

１ 鼻当てパット ２ 表面 ３ 裏面 ４ ブシュ ５ 貫通孔 ６ リム ７ 脚 ８ 支軸 ９ ストッパー 10 ナット 11 コイルバネ 12 金具 13 支軸 14 軸受け

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脚の先端に取着されてフロントフレーム
   を支える鼻当てパットにおいて、その表面及び裏面をと
   もに滑らかな凸面とし、両面が鼻両脇に当接することが
   出来るように、上記脚先端部の支軸に回動可能な状態で
   軸支されることを特徴とするメガネフレームの鼻当てパ
   ット。
2. 【請求項２】 鼻に当接してフロントフレームを支える
   ための鼻当てパット支持構造において、該鼻当てパット
   の表面及び裏面を滑らかな凸面とし、フロントフレーム
   から伸びた脚先端部に支軸を形成し、該支軸に上記鼻当
   てパットを回動可能な状態で軸支したことを特徴とする
   鼻当てパット支持構造。
3. 【請求項３】 上記鼻当てパット側に支軸を設け、該支
   軸を脚先端に設けた軸受けに軸支した請求項２記載の鼻
   当てパット支持構造。