JP2006511849A - 偏倚された支持点の周りに過剰開放される眼鏡フレーム - Google Patents

偏倚された支持点の周りに過剰開放される眼鏡フレーム Download PDF

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Abstract

本発明は、アームの端部(306)が端部片(307)の端部(313)に平行である、安定した開放位置から、ヒンジのナックル(C1,C2)間を通過する一致平面(P、P′)に属する支持点(311)の周りで回動させることによって、不安定な過剰開放位置までアームを移動可能にする。対称面(X,X′)を有する本発明のフレームは、支持点(311)が一致平面(P、P′)のアームの外面(309)より対称面(X,X′)により近く位置することを特徴とする。

Description

本発明は“伸縮式”タイプのヒンジを備える眼鏡フレームに関する。
殆どのヒンジのように、“伸縮式”ヒンジは、互いに対して支持し且つ回転ピンによって連結される、2つの要素を備える。
2つの前記要素の少なくとも1つは可動であり、可動部材には、ハウジング内でスライドするように装着され、かつ回転ピンと協働する手段を備えるタイロッド、及び戻りばねを含む特別の形状構成を有する。
眼鏡フレームを着用者の顔に嵌める時、これらの伸縮式ヒンジは有利である。何故なら、これらは2°〜8°までの側部の過剰開放を可能にする。これは別の第3者(眼鏡屋)によってなされる場合の特に取り付けを容易にする。伸縮式ヒンジは顔へのフレームの取付も改善する。何故なら、開放過剰位置は不安定であるからである。フレームを取り付けている人によって、一旦、側部が解放されると、これらは、戻りばねの作用下で、着用者の顔の側部に載るようになる。
着用者のための快適な取付を保証するために、側部が、眼鏡フレームを定位置に保持するために十分ではあるが支持可能でないほどまでではない力で顔の側部に載せることは重要である。この支持力の強さは戻し力に依存する。
伸縮式ヒンジは大量生産され、組立状態でレンズメーカーに配送される。その結果、後者であるレンズメーカーは戻し力を調整することができない。
過剰解放位置では、近位端として知られている側部のヒンジ側端部は眼鏡フレームの一部を構成するスタブの近位端としてのヒンジ側端部に載り、こうして側部の厚さに比例する寸法のレバーアームを創出する。
ヒンジが、例えば、金属製の薄い側部に固定される場合、この支持点は伸縮式ヒンジの回転ピンに近く設置される。
これに反して、テレスコピック式ヒンジが薄い側部に固着される場合、側部は、通常、眼鏡フレームを作るために通常は使用される、アセテート又は射出モールド成形熱可塑性プラスチックで作られ、支持点はヒンジの回転ピンに対して極めて偏倚され、その結果、同じ角度の過剰解放に対して、側部の戻し力は、着用者の快適性を与える範囲まで、薄い側部の場合より極めて大きくなければならない。眼鏡屋がこれを直す唯一のオプションはフレームの側部を変形することである。それだけのことである操作が扱い難くなればなるほどに側部はより厚くなる。
本発明は、ばねの戻し力が1つのフレームモデルからのものと同じであるような、より詳細にはフレームの厚さの如何によらない解決策を提案する。
本発明が適用される眼鏡フレームのタイプは、2つの側部が前記側部を移動可能にする伸縮式ヒンジによって関着されるフレーム面を備え、
・安定した開放位置から、前記側部の“近位端”と呼ばれる前記ヒンジ側端部は前記フレーム面を構成するスタブの“近位端”と呼ばれる前記ヒンジ側端部に対して平行であり且つ極めて近接しており、前記近位端は、前記ヒンジのナックル間を通過する係合平面を規定し、
・不安定な過剰開放位置まで、前記係合平面に位置する支持点の周りに回動させることによって、前記側部は外面及び内面を具備し、前記フレームは前記フレーム面の全体平面に直交する対称平面を具備する。
本発明によれば、前記支持点は、前記係合平面の水準で測定された、前記側部の外面により前記対称平面により近く位置する。
”側部の外面からセットバックされた”として別様に記載し得るこの支持点は、厚い側部を具備するフレームをして薄い側部を具備するフレームのように挙動せしめ、その結果として、同じ過剰解放角度を得るために小さな力しか必要としない。
1つの特定実施形態では、側部の近位端及びスタブの近位端は係合領域を有し、支持点は前記係合領域の外縁に位置する。
有利なことに、前記側部の近位端及び/又は前記スタブの近位端は、前記側部の外面及び/又は前記スタブの外面からの、凹所を有する。これは、係合領域が前記側部と同じである場合にそうであろう係合領域の厚さと比べて係合領域の厚さの減少を生じさせる。
好ましくは、例えば、面取り部とし得る、前記凹所は前記側部の近位端及び/又は前記スタブの近位端を1.5mm未満に減じる。換言すれば、係合領域は1.5mm未満の厚さである。
別の特別な実施形態では、係合領域の厚さは零又は殆ど零とし得る。かくして、前記凹所は前記側部の近位端及び/又は前記スタブの近位端の間で1mm〜5mmまでの間隙の形態とし得る。この場合、支持点はヒンジそれ自体に位置する。この実施形態は、アセテート又は射出モールド成形による熱可塑性プラスチック製の側部に廉価に適用し得る。特に、要求されて全てのものは、所望の側部を得るために、この幾何形状をこうした側部の機械加工、あるいは射出モールド成形の形状で形成することである。
従来技術において、安定した通常は開放している形状構成では、側部は眼鏡フレームに対して実質的に直角である。このために、ヒンジは、近位端が当接している時は、通常開放位置で、スタブ及び側部の外面が整合される。これは、概ね2°〜8°の角度αだけ過剰開放している位置では、フレーム面に固定されたスタブの外面と、側部の外面との間の線内に非常に魅力的な”破断(break)”はない。
この審美的欠点を克服するために、本発明はフレームの構成に角度αの統合を提案する。このため、安定した開放位置では、側部の外面はスタブの外面の平面に対して再入する角度を成す。
図1a及び図1bは、従来技術の眼鏡フレームの2つの薄い側部101の1つの一部と、伸縮自在のヒンジC1、C2によって関着されたフレーム面102の一部と、を示し、ヒンジの回動点3、タイロッド4、及び戻りばね5が線図式に示された図である。側部101は、フレーム面102の一部を構成するスタブ107の”近位端”と呼ばれる、ヒンジ側端部113に平行且つ極めて近接した、”近位端”と呼ばれるヒンジ側端部106を備える。近位端106及び113は面と面で接する領域である係合領域Z1を有する。ナックル部C1及びC2は同様に互いに面する近位端15及び16を有する。係合領域Z1は、ナックル部の近位端15及び16と、スタブ107の側部101の近位端106及び113との間をそれぞれ通過する係合平面P、P′にある。側部101は内面108及び外面109を有する。
図1aでは、側部101は、静止した開放位置にあり、かつその外面109はスタブ107の外面110と整合している。
図1bは図1aと同じフレーム部分を示すが、この態様では、ばね5の力に反して、係合領域Z1の外縁に位置する支持点111の回りに回動させることによって不安定な過剰に開放位置に移動する。この位置では、側部101の外面はフレーム面102のスタブ107の外面110と2°〜8°の間の角度αを成す。
図2a及び図2bは、図1a及び図1bと要素は同じであるが、それぞれ、図1a及び図1bとは100だけ増加されて変更されたが同じ役割をする参照符号及び要素を保持し、面202及び側部201がこの態様では厚いという事だけが異なる。
よって、図2aと図2bを比較すれば分かるように、係合領域Z2は係合領域Z1より厚い。従って、支持点211とヒンジの回動点3との間の距離は、薄い側部101の場合よりも、厚い側部201の方が極めて大きくなる。結果として、同じ角度の過剰開放に対して、厚い側部201の場合には、タイロッド4のより長い長さをヒンジから引き出さなければならず、これはばね5をより多く圧縮しなければならないことを意味する。それ故に、ばねは、着用者には不快なより大きな戻り力を作用させる。
図3a及び図3bは、図1a及び図1bと要素は同じであるが、図1a及び図1bとは200だけ増加されて変更されたが同じ役割を果たす参照符号及び要素を保持し、図2a及び図2bのそれぞれと異なるのは、スタブ307の近位端313が面取り部12を有するという事だけが異なる。この面取り部12によって、係合領域Z3は係合領域Z1の厚さに近い厚さまで減じられ、かつ支持点311は同じ側部厚さに対して、図2bにおけるよりも回動点3により近い。実際、薄い側部101を描いた図1bの場合におけるよりも回動点3から同じ距離とし得る。
図4a及び図4bは、図1a及び図1bと要素は同じであるが、図1a及び図1bとは300だけ増加されて変更されたが同じ役割を果たす参照符号及び要素を保持し、本発明の第2実施形態による眼鏡フレームの2つの側部401の1つを示す。今度は、側部401の近位端406と、スタブ407の近位端413との間には間隙14が存在する。係合領域Z4はここでは厚さが零であり、かつ支持点411は、ヒンジのナックル部C1及びC2の対向する端面15及び16が係合する領域の外側端縁と一致する。これは厚い側部を具備する眼鏡フレームであるが、図1a及び図1bの場合におけるよりも近くさえあるから、この間隙14によって、支持点411は支持点3に可能な限り近づく。
図5a及び図5bは、図1a及び図1bと要素は同じであるが、図1a及び図1bとは400だけ増加されて変更されたが同じ役割を果たす参照符号及び要素を保持し、本発明の第3実施形態による眼鏡付フレームの2つの側部501の1つを示す。上述の実施態様とは異なり、不安定な過剰開放位置で、側部501の外面509とスタブ507の外面510が、眼鏡が摩滅される位置である不安定な過剰開放位置に整合される。この錠止を行うために、側部501の近位端506と、スタブ507の近位端513と、ヒンジC1′及びC2′の対向する端部面515及び516にも変更がなされた。より詳細には、これらの端部506、513、515、及び516は、安定した開放位置(図5a)において、側部501の外面509がスタブ507の外面510の平面に対して内側に凹む角度αを成す。この特別な配置構成を除いて、図5a及び図5bの実施形態は、係合領域Z5が参照符号512におけるスタブ507の面取り部によりより薄いという点で図3a及び図3bと同じタイプである。従って、支持点511は回動点により近い。
当然ながら、本発明は説明し図示した実施形態に限定されるものではない。従って、例えば、面取り部12又は512はスタブの近位端に作ることができた。さらにまた、面取り部以外の任意の形態で作られる凹所も可能である。
安定した開放位置にある従来技術の薄い側部を具備する眼鏡フレームのテレスコピック関着領域の平面図である。 図1aと同じ関着領域であるが不安定な過剰開放位置にある場合の従来技術の薄い側部を具備する眼鏡フレームの平面図である。 安定した開放位置にある従来技術の薄い側部を具備する眼鏡フレームのテレスコピック関着領域の平面図である。 図2aと同じ関着領域であるが不安定な過剰開放位置にある場合の従来技術の薄い側部を具備する眼鏡フレームの平面図である。 安定した開放位置にある本発明の第1実施形態による薄い側部を具備する眼鏡フレームのテレスコピック関着領域の平面図である。 図3aと同じ関着領域であるが不安定な過剰開放位置にある場合の本発明の第1実施形態による薄い側部を具備する眼鏡フレームの平面図である。 本発明の第2実施形態による薄い側部を具備する眼鏡フレームのテレスコピック関着領域の平面図である。 図4aと同じ関着領域であるが不安定な過剰開放位置にある場合の本発明の第2実施形態による薄い側部を具備する眼鏡フレームの平面図である。 本発明の第3実施形態による薄い側部を具備する眼鏡フレームのテレスコピック関着領域の平面図である。 図5aと同じ関着領域であるが不安定な過剰開放位置にある場合の本発明の第3実施形態による薄い側部を具備する眼鏡フレームの平面図である。
符号の説明
3 回動点
4 タイロッド
5 戻りばね
12,512 面取り部
14 間隙
15、16 端面
102、202、302、402、502 フレーム面
107、207、307、407、507 スタブ
110、210、310、410、510 外面
113、213、313、413、513 近位端
106、206、306、406、506 端部
101、201、301、401、501 側部
109、209、309、409、509 外面
108、208、308、408、508 内面
515、516 端部
C1、C2 ヒンジ
C2、C2′ ヒンジ
Z1〜Z5 係合領域

Claims (8)

  1. 2つの側部(301;401;501)が前記側部を移動可能にする伸縮式ヒンジによって関着されるフレーム面(302;402;502)を備えるタイプの眼鏡フレームであって、
    ・安定した開放位置から、前記側部の近位端と呼ばれる前記ヒンジ側端部(306;406;506)は前記フレーム面の一部を構成するスタブ(307;407;507)の近位端と呼ばれる前記ヒンジ側端部(313;413;513)に対して平行であり且つ極めて近接しており、前記近位端は、前記ヒンジのナックル(C1、C2;C1′、C2′)間を通過する係合平面(P、P′)を規定し、
    ・不安定な過剰開放位置まで、前記係合平面に位置する支持点(311;411;511)の周りに回動させることによって、前記側部は外面(309;409;509)及び内面(308;408;508)を具備し、前記フレームは前記フレーム面(302;402;502)の全平面に直交する対称平面(X、X′)を具備する眼鏡フレームにおいて、
    前記支持点(311;411;511)が、前記係合平面(P,P′)の水準で測定された、前記側部の外面(309;409;509)より前記対称平面(X、X′)により近く位置することを特徴とする眼鏡フレーム。
  2. 前記側部の近位端(306;406;506)及び前記スタブの近位端(313;413;513)は係合領域(Z3;Z4;Z5)を有し、しかも前記支持点(311;411;511)は前記係合領域の外縁に位置することを特徴とする、請求項1に記載のフレーム。
  3. 前記係合領域の厚さは、前記側部(301;501)の厚さよりも薄い厚さ(Z3;Z5)から零の厚さ(Z4))までに及ぶことを特徴とする、請求項2に記載のフレーム。
  4. 前記側部の近位端(306;406;506)及び前記スタブの近位端(313;413;513)は前記側部の外面(309;409;509)及び/又は前記スタブの外面(310;410;510)からの凹みを有することを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のフレーム。
  5. 前記凹所は、前記側面の近位端(306;506)及び前記スタブの近位端(313;513)を1.5mm未満の厚さまで減じることを特徴とする、請求項4に記載のフレーム。
  6. 前記凹所は面取り部(12;512)であることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載のフレーム。
  7. 前記凹所が前記側面の近位端(406)と前記スタブの近位端(413)との間で1mm〜5mmの間隙の形態をしていることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のフレーム。
  8. 安定した正常な開放位置では、前記側部(509)の外面は、前記スタブの外面(510)に対して凹んだ角度(α)を成すことを特徴とする、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のフレーム。
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