JPH04129034U - 空気調和装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 凝縮水の排出作業が簡単で、意匠的に優れ、
かつ安価な空気調和装置を得る。 【構成】 圧縮機、熱交換器、及び送風機を収納する空
気調和機の外箱内を仕切り板にて仕切り下部空間部を形
成する。冷却器に生じる凝縮水を貯溜する受容部と、こ
の受容部の前面に位置して外方に張り出し、取手部を備
えたフランジ状前面壁とから構成されたドレンタンクを
設ける。このドレンタンクの受容部を前述の外箱下部空
間部に挿入すると共に前述のフランジ部の外周後面部を
外箱の左右側板、前面パネル、或は台板の前部折り曲げ
部に当接させてドレンタンクを外箱に収納するものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、本体ケーシング内に、圧縮機、凝縮器、冷却器、送風機等を一体に 内蔵し、工場等の建屋の内部を局所的に冷房するスポット式の空気調和装置に関 し、特に外箱の下部空間部内に配設されるドレンタンクの取付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の空気調和装置は、特公昭６２−１４０７０号公報に示すように構 成されていた。これを図７、図８により簡単に説明すると、図中符号１で示すも のは鋼材などにより略角筒状に形成された本体ケーシングで、この底部には移動 用キャスタ２が設けられ、またその内部は三層に仕切られている。３は台板４に より仕切られた下段スペース内に収容配置されたドレンタンクで、また台板４上 には圧縮機５、凝縮器６、凝縮側エアフィルタ７等が載置されるとともに、この 中段スペース内にはその他電装品８、配管類９も収容されている。そして、前記 凝縮器側エアフィルタ７は本体ケーシング１の後部側に臨んでおり、このエアフ ィルタ７および凝縮器６を通過した熱気を上段スペースの後端側に送る熱気流通 路10がこの中段スペースに形成されている。なお、この中段スペースを仕切る台 板４の一部は略浅皿状に形成され、この中段スペース内で生じるドレンをドレン タンク３に回収できるように構成されている。また、図中11は凝縮器６の上端に 設けられ、中段スペースと上段スペースを仕切る導風板である。 12は本体ケーシング１の上段スペース内でその前後を吸気側風路13と排気側風 路14とに仕切る仕切板で、この仕切板12は上段スペース内でその上部中央から後 方下部に向かって傾斜すると共に、その下端部が前方下部に向かって傾斜し、そ の下端部が前方下部に向かって折曲されてなる形状を呈し、そして、この上段ス ペース内で仕切板12の前方には、本体ケーシング１の前部上方に臨む冷却器側エ アフィルタ15と、冷却器側エアフィルタ15の後側に位置する冷却器16と、この冷 却器16の下側に位置するドレンパン17と、前記冷却器16の後側で仕切板12の前部 に組付けられたファンケーシング18が配置されている。 また、前記仕切板12の後部中央には両軸モータ19が配置されており、仕切り板 12を貫通して前方に突出する前方軸20にはシロッコファン21が連結されている。 なお、図中22は本体ケーシング１の上部に設けられた吹出ダクトで、吹出ダクト 22はファンケーシング18と仕切板12とによって形成される通路の吹出口に接続さ れている。そして、冷却器側エアフィルタ15から冷却器16、シロッコファン21を 経由し、さらに吹出ダクト22に至る一連の冷却器側風路13が構成されている。 一方、両軸モータ19の後方軸23にはプロペラファン24が連結されており、プロ ペラファン24はその周囲を同心円上の保護枠を有するベルマウス25により囲まれ 、本体ケーシング１の後部上方に形成された排気穴26に臨んでいる。さらに、こ のプロペラファン24が配置された上段スペースの後方空間は前記熱気流通路10と なる中段スペースに接続されており、これにより前記凝縮器側エアフィルタ７か ら凝縮器６、熱気流通路10、プロペラファン24、ベルマウス25を経て排気穴26に いたる一連の排気側風路14が構成されている。

【０００３】 そして、このような構成による空気調和装置において、電装品８の運転スイッ チをオンし、送風機用両軸モータ19および圧縮機５を起動すると、冷媒ガスが圧 縮機５、凝縮器６、冷却器16を接続する冷媒循環経路内を流れ、周知の冷凍サイ クルが構成される。このとき、冷却器16を通る冷却器側風路13で冷却作用を行い 、吹出しダクト22から冷風が吹出される一方、凝縮器側風路14では凝縮器６で熱 を放出し、排気孔26から熱風が排気される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上述した構成による空気調和装置において、下段スペース内に収容 配置されたドレンタンク３は、通常市販のポリタンク等が使用され、意匠的に見 苦しかった。また商品価値を高めるためにドレンタンク３を前面下パネル34で覆 うと、ドレンの蓄積量が把握しにくくドレンの排出作業もその都度前面下パネル 34を開かなければならず、作業性も悪かった。

【０００５】 この考案は上記のような問題点を解消する為になされたもので、空気調和装置 が安価にでき、ドレンの排出作業が簡単で、かつ意匠的に優れたものとすること を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る空気調和装置は、圧縮機、熱交換器、および送風機等を収容す る外箱、この外箱内部を仕切り板にて仕切ることにより形成された下部空間部、 上記熱交換器に生じる凝縮水を貯溜する受容部と、持ち運びを容易にする取手部 を備え、上記受容部の前面に位置して外方に張り出すフランジ状前面壁とから形 成され、かつ収納時には、上記受容部が上記下部空間部に挿入されると共に上記 フランジ部の外周後面部が少くとも上記外箱の左右側板、前面パネル、および台 板の前部折り曲げ部のいずれかに当接するドレンタンクを備えたものである。 また、ドレンタンクの外周後面部に第１の係止部を設けると共に、この第１の 係止部に相対する外箱の左右側板、前面パネル、或は台板の前部折り曲げ部に第 ２の係止部を設け、ドレンタンク収納時に第１の係止部と第２の係止部とを係止 させたものである。

【０００７】

【作用】

この考案に係る空気調和装置は、上記熱交換器に生じる凝縮水を貯溜する受容 部と、持ち運びを容易にする取手部を備え、上記受容部の前面に位置して外方に 張り出すフランジ状前面壁とから形成されたドレンタンクを、その収納時に、上 記受容部を外箱の下部空間部に挿入すると共に上記フランジ部の外周後面部が少 くとも上記外箱の左右側板、前面パネル、および台板の前部折り曲げ部のいずれ かに当接するように構成したもので、前面下パネルが不要で空気調和装置が安価 にでき、ドレンの排出作業が簡単で、かつ意匠的に優れたものとなる。

【０００８】 さらに、上記ドレンタンクのフランジ部の外周後面部に第１の係止部を設ける と共に上記第１の係止部に相対する上記外箱の左右側板、前面パネル、或は台板 の前部折り曲げ部に第２の係止部を設け、ドレンタンク収納時に、第１の係止部 と第２の係止部とを係止させるので、空気調和装置を移動させる時、外れる等の 問題がない。

【０００９】

【実施例】

実施例１． 以下この考案の一実施例を説明する。 図１、図２、図３、図４、図５および図６は本考案に係る一実施例を示すもの であり、これらの図において、図７および図８と同一部分あるいは相当する部分 は同一符号を付してその説明は省略する。 さて、本考案によれば、図中符号１で示すものは鋼材などにより形成された外 箱としての本体ケーシングで、この底部には移動用キャスタ２が設けられ、また その内部は二層に仕切られている。３は中央仕切板35により仕切ることにより形 成された下部空間部1a内の前部に収容配置されたドレンタンクで、また台板４上 後部には圧縮機５が載設されている。そして、中央仕切板35により仕切られた上 部空間部1b内には左側より電装品８、凝縮器側エアフィルタ７、凝縮器６、プロ ペラファン24、両軸モータ19、シロッコファン21、冷却器16、冷却器側エアフィ ルタ15が載設されている。また、図中12は上記本体ケーシング１の上段空間部1b 内でその左右を凝縮器側風路14と冷却器側風路13とに仕切る仕切板である。なお 、この冷却器16の下部は略浅皿状に形成されたドレンパン17が設置されており、 この冷却器16で生じる凝縮水をドレンタンク３に回収できるように構成されてい る。そして、このドレンタンク３は、上記冷却器16に生じる凝縮水を貯溜する受 容部と、持ち運びを容易にする取手部を備え、上記受容部の前面に位置して外方 に張り出すフランジ状前面壁とから形成され、かつ収納時には、上記受容部が上 記下部空間部1aに挿入されると共に上記フランジ部の外周後面部が上記外箱の左 右側板、前面パネル、および台板の前部折り曲げ部に当接する構成としたもので あるので、前面下パネルが不要で空気調和装置が安価にでき、凝縮水の排出作業 が簡単で、かつ意匠的に優れたものとなる。

【００１０】 実施例２． 以下、この考案の実施例２における空気調和装置を、図６に基づいて説明する 。ドレンタンク３のフランジ部30の外周後面部の一面に凸状に形成された第１の 係止部を設けると共に上記凸状の係止部に相対する上記本体ケーシング１の前面 パネルの折り曲げ部32に第２の係止部として、孔部37を設け、上記第１、第２の 係止部を係止することにより上記ドレンタンクが保持されるので、空気調和装置 を移動させる時、外れ等の問題がない。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば空気調和装置を、圧縮機、熱交換器、および 送風機等を収容する外箱、この外箱内部を仕切り板にて仕切ることにより形成さ れた下部空間部、上記熱交換器に生じる凝縮水を貯溜する受容部と、持ち運びを 容易にする取手部を備え、上記受容部の前面に位置して外方に張り出すフランジ 状前面壁とから形成され、かつ収納時には、上記受容部が上記下部空間部に挿入 されると共に上記フランジ部の外周後面部が少くとも上記外箱の左右側板、前面 パネル、或は台板の前部折り曲げ部のいずれかに当接するドレンタンクを備えた ものであるので、前面下パネルが不要で空気調和装置が安価にでき、ドレンの排 出作業が簡単で、かつ意匠的に優れたものとなる。

【００１２】 さらに、上記ドレンタンクの上記フランジ部の外周後面部に第１の係止部を設 けると共にこの第１の係止部に相対する上記外箱の左右側板、前面パネル、或は 台板の前部折り曲げ部に第２の係止部を設け、ドレンタンク収納時に第１の係止 部と第２の係止部とを係止させる構成としたことにより、空気調和装置を移動さ せる時、外れる等の問題がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１を示す空気調和装置の平面
図である。

【図２】この考案の実施例１を示す空気調和装置の正面
図である。

【図３】この考案の実施例１を示す空気調和装置の断面
正面図である。

【図４】この考案の実施例１を示す空気調和装置の断面
側面図である。

【図５】この考案の実施例１による空気調和装置のドレ
ンタンク斜視図である。

【図６】この考案の実施例２による空気調和装置の要部
を示す部分断面図である。

【図７】従来の空気調和装置の断面側面図である。

【図８】従来の空気調和装置の正面図である。

【符号の説明】

１ 外箱 1a 下部空間部 ３ ドレンタンク ４ 台板 ５ 圧縮機 16 熱交換器 29 取手部 30 ドレンタンクのフランジ部 31 左右側板の前部折り曲げ部 32 前面パネルの前部折り曲げ部 33 台板の前部折り曲げ部 35 仕切り板 36 第１の係止部 37 第２の係止部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 吉田 武司 和歌山市手平６丁目５番66号 三菱電機株 式会社和歌山製作所内 (72)考案者 畑村 康文 和歌山市手平６丁目５番66号 三菱電機株 式会社和歌山製作所内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮機、熱交換器、および送風機等を収
   容する外箱、この外箱内部を仕切り板にて仕切ることに
   より形成された下部空間部、上記熱交換器に生じる凝縮
   水を貯溜する受容部と、持ち運びを容易にする取手部を
   備え、上記受容部の前面に位置して外方に張り出すフラ
   ンジ状前面壁とから形成され、かつ収納時には、上記受
   容部が上記下部空間部に挿入されると共に上記フランジ
   部の外周後面部が少くとも上記外箱の左右側板、前面パ
   ネル、或は台板の前部折り曲げ部のいずれかに当接する
   ドレンタンクを備えたことを特徴とする空気調和装置。
2. 【請求項２】 ドレンタンクのフランジ部の外周後面部
   に第１の係止部を設けると共に、この第１の係止部に相
   対する外箱の左右側板、前面パネル、或は台板の前部折
   り曲げ部に第２の係止部を設け、ドレンタンク収納時に
   第１の係止部と第２の係止部とを係止させることを特徴
   とする空気調和装置。