JPH04128934U - ホツプアツプルーフ用ルーフテントの格納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両のホップアップルーフにおいて、ホップ
アップルーフを閉じたときにルーフテントが室内側には
み出すように不規則に折りたたまれ、またこれによって
ルーフテントがホップアップルーフのロック装置にかみ
込まれるようなことがないルーフテント格納装置を提供
することにある。 【構成】 ホップアップルーフ２の持ち上げ側に、該ル
ーフ２と車両ハウス本体１の天井とをつなぎ、かつ巻出
し、巻取り可能としたワイヤ８Ａ、８Ｂをルーフテント
６内面に沿って張架し、該ワイヤ８Ａ、８Ｂによりルー
フ閉時にルーフテント６が室内側にはみ出すように折り
たたまれるのを規制し、もってロック装置７へのかみ込
みを防止した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はホップアップルーフを備えた車両のルーフテントの格納装置に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

キャンピングカー等においては、車室のスペースを上方へ拡大するために車両 ハウス本体の天井に開口部を設け、ルーフをはね上げ式のホップアップルーフと したものがある。

【０００３】 この種のルーフ構造では、一般に図３に示すようにハウス本体１の後部上端に ホップアップルーフ（以下、単にルーフという）２の後端をヒンジ３にて結合し 、左右の前端を折りたたみ式の持ち上げリンク５にて所定の上昇位置で保持せし める構造としてある。ルーフ２の中間部にはルーフ持ち上げ操作力を付勢するガ スダンパ４が設けてある。そしてハウス本体１の天井の外周とルーフ２の外周と の間にはルーフテント６が取付けてある。

【０００４】 ルーフテント６としては、図４に示すように蛇腹式ルーフテント６Ａ、あるい は図５に示すように平張りルーフテント６Ｂガ用いられている。蛇腹式ルーフテ ント６Ａは、平張りルーフテント６Ｂよりも車内スペースを制限し、かつコスト 高となるという問題がある。一方、平張りルーフテント６Ｂは、ルーフ２を閉じ て折りたたみ格納されたときに、不規則に折りたたまれる。そして室内側へはみ 出すように折りたたまれると、ルーフ２の持ち上げ側の左右両端をハウス本体１ 側にロックするロック装置にかみ込まれるおそれがある。このため折りたたみ時 にかかる不都合のないように人手により調整しなければならない煩わしさがある 。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 そこで本考案は、ホップアップルーフ用のルーフテントにおいて、これを平張 りテントとした場合でも、格納時に室内側に不規則にはみ出したり、またこれに よって上記のようなかみ込みが発生するおそれのない、テントの格納装置を提供 することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は図１に示すように、ルーフ２の持ち上げ側の左右両端に、上端をルー フ２に係止し、下端をハウス本体１の天井開口１０の前部の左右に設けたワイヤ 巻取り装置に連結した１対のワイヤ８Ａ、８Ｂを常に張力を与えた状態でルーフ テント６の前部の左右コーナ部内面に沿って設け、このワイヤ８Ａ、８Ｂにより ルーフテント６が折りたたまれるときに室内側にはみ出すのを防止したものであ る。

【０００７】

【実施例】

図１に示す実施例において、キャンピングカーのハウス本体１の天井前部には 四角形の開口部１０が形成してある。ハウス本体１の後部上端の左右にはパンタ グラフ式ヒンジ３Ａ、３Ｂが設けてあり、これにルーフ２の左右後端が回動可能 に結合支持せしめてある。

【０００８】 ルーフ２の前部、即ち持ち上げ側の左右両端は、１対の持ち上げリンク５Ａ、 ５Ｂにより支持せしめられるようになっている。持ち上げリンク５Ａ、５Ｂは同 一構造で、上端がルーフ２に枢着されたリンクアーム５１と、下端がハウス本体 １に枢着されたリンクアーム５２とを、これ等の他端において回動可能に連結し てなり、上から押し込まれると後方へ折りたたまれるようになっている。両リン クアーム５１、５２の連結部には図略のスプリングが設けてあって、両リンクア ーム５１、５２は直線方向へ起立するように付勢されている。両リンク５Ａ、５ Ｂ間には上下２段に持ち上げバー５６、５７がかけ渡してある。持ち上げリンク ５Ａ、５Ｂと、ヒンジ３Ａ、３Ｂとの中間位置にはハウス本体１とルーフ２との 間にそれぞれガスダンパ４Ａ、４Ｂが設けてあり、ルーフ２に開操作力を付勢し ている。

【０００９】 図２はルーフ２を閉じたときにルーフ２をハウス本体１にロックするロック装 置７を示すもので、上記開口部１０の左右両縁に沿って設けたオープニングフレ ーム１１Ａおよび１１Ｂ（図１）には、それぞれ前端にロックストライカ７１が 設けてある。一方、ルーフ２（図１）の前縁にはロックケース７２が取付けてあ る。該ケース７２の両端開口には上記ロックストライカ７１と係合するロック片 ７３が配してあり、ロック片７３はロックケース７２の中間部に設けた図略のロ ックハンドルに棒材７４により連結せしめてある。棒材７４は図略のスプリング により外方向、即ちロック片７３がロックストライカ７１方向へ突き出る方向に 付勢せしめられている。

【００１０】 図１に示すように、ルーフ２の外周と、ハウス本体１の天井の外周との間には 、ルーフ２を持ち上げたときに、該ルーフ２と天井との間の開口を囲む平張りル ーフテント６が取付けてある（図５参照）。以上の構造は、従来の構造と実質的 に同一である。

【００１１】 さて、本実施例においては、図１に示すようにルーフ２の持ち上げ側に１対の ワイヤ８Ａ、８Ｂが設けてある。即ち、ハウス本体１の天井には、左右のロック 装置７の直前の位置に自動ワイヤ巻取り装置９Ａ、９Ｂが設けてある。そして、 これ等ワイヤ巻取り装置９Ａ、９Ｂにはそれぞれ、上端をルーフ２の前部両端に 係止したワイヤ８Ａ、８Ｂの下端が連結してあって、巻取り装置９Ａ、９Ｂによ り常時、張力が与えられている。ワイヤ８Ａ、８Ｂはルーフテント６の前部両コ ーナ部の内面に近接して沿う位置としてある。ワイヤ８Ａ、８Ｂとしては、引張 り強度があり、かつ変形可能なワイヤが用いられる。

【００１２】 以上のように構成した本考案のルーフテント格納装置において、ルーフ２を開 状態（図１）から閉じるときには、持ち上げリンク５Ａ、５Ｂ間の持ち上げバー ５６、５７の少なくとも一方を下方に引くと、持ち上げリンク５Ａ、５Ｂは折り たたまれてルーフ２は下降し、最終的にはロック片７３がストライカ７１と係合 することでルーフ２は閉じられる。この過程で、ワイヤ８Ａ、８Ｂは張力を受け た状態でワイヤ巻取り装置９Ａ、９Ｂにより巻き取られる。また、ルーフ２を開 くときには、ワイヤ８Ａ、８Ｂは巻き出される。

【００１３】

【考案の効果】

ルーフテント６の前部両コーナ部はその内面に沿って張架されたワイヤ８Ａ、 ８Ｂに規制されて室内側へはみ出すように折りたたまれることがなく、従ってロ ック装置７にかみ込まれるおそれは全くない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の斜視図である。

【図２】図１に示す実施例におけるロック装置の斜視図
である。

【図３】従来のホップアップルーフを備えた車両の側面
図である。

【図４】従来の他のホップアップルーフを備えた車両の
側面図である。

【図５】従来の更に他のホップアップルーフを備えた車
両の側面図である。

【符号の説明】

１ 車両ハウス本体 ２ ホップアップルーフ ５、５Ａ、５Ｂ ルーフ持ち上げリンク ７ ルーフロック装置 ８Ａ、８Ｂ ワイヤ ９Ａ、９Ｂ ワイヤ巻取り装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両ハウス本体の天井に形成した開口を
   開閉するホップアップルーフを備え、ホップアップルー
   フと車両ハウスの天井との間にルーフテントを設けた車
   両において、ホップアップルーフの持ち上げ側の左右両
   端部に、ルーフテントの左右のコーナ部の内面に沿って
   上下方向に配し、上端をホップアップルーフに係止し、
   下端を巻取方向に付勢されたワイヤ巻取装置に連結した
   ワイヤを張設し、該ワイヤによりルーフテントの折りた
   たみ格納時の室内側へのはみ出しを規制したことを特徴
   とするホップアップルーフ用ルーフテントの格納装置。