JPH04127215U - ウイグおよびアクセサリーヘア - Google Patents
ウイグおよびアクセサリーヘアInfo
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、人毛に酷似した外観および触感を
はじめ、充分な長さと均質性を有し、しかも容易にパー
マネントカールを付与することができ、合成繊維にない
形状記憶性にすぐれたウィグおよびアクセサリーヘアを
提供することを目的とする。 【構成】 本考案のウィグおよびアクセサリーヘアは、
耐水化処理を施した再生コラーゲン繊維にパーマネント
カールを付与したことを特徴とする。
はじめ、充分な長さと均質性を有し、しかも容易にパー
マネントカールを付与することができ、合成繊維にない
形状記憶性にすぐれたウィグおよびアクセサリーヘアを
提供することを目的とする。 【構成】 本考案のウィグおよびアクセサリーヘアは、
耐水化処理を施した再生コラーゲン繊維にパーマネント
カールを付与したことを特徴とする。
Description
【0001】
本考案は、ウィグおよびアクセサリーヘアに関する。さらに詳しくは、人毛に
近似し、機能性にすぐれたウィグおよびアクセサリーヘアに関する。
【0002】
従来、ウィグおよびアクセサリーヘアには、人毛および合成繊維が用いられて
いるが、それぞれに特徴および欠点があり、いずれも要求される品質を充分に満
足していない。
【0003】
すなわち、人毛は、自然な外観および触感を有するが、原毛処理をはじめ、カ
ール形状付与のためのパーマネント液処理、高温高圧下での蒸気処理などの高度
で複雑な技術を要するうえに、比較的短時間のうちにカールがルーズになるとい
う問題があり、さらに近年、世界的に人毛原料の量的確保が困難となりつつあり
、とくに良質で長さの揃った原料を入手することがほとんど不可能な状況から、
その製品の品質が低下すると同時にその安定供給にも問題を生じている。
【0004】
一方、合成繊維は、その熱可塑性を活かして容易にパーマネントカールを付与
しうるという特徴を有するが、光沢および触感がどうしても自然感に欠けるきら
いがあり、また耐熱性が低いため、一般の美容熱器具を用いてカーリングやセッ
ティングを施すことが困難であり、さらにヘアスタイルを変更したり、リセット
するのが困難であるなどの問題を有する。
【0005】
そこで、本考案者らは、前記従来技術に鑑みて人毛に酷似した外観および触感
をはじめ、充分な長さと均質性を有し、しかも容易にパーマネントカールを付与
することができ、合成繊維にない形状記憶性にすぐれたウィグおよびアクセサリ
ーヘアを開発するべく鋭意研究を重ねた結果、かかる性質を同時に満足したウィ
グおよびアクセサリーヘアをようやく見出し、本考案を完成するにいたった。
【0006】
すなわち、本考案は、耐水化処理を施した再生コラーゲン繊維にパーマネント
カールを付与したことを特徴とするウィグおよびアクセサリーヘアに関する。
【0007】
本考案のウィグおよびアクセサリーヘアは、前記したように、耐水化処理を施
した再生コラーゲン繊維にパーマネントカールを付与したものであり、きわめて
簡便な処理によりカール形状を付与し、かつその形状を記憶させることができる
ものである。また、本考案のウィグおよびアクセサリーヘアは、きわめて人毛に
類似した外観および物性に加えて、充分な長さと均質性を有し、パーマネントカ
ールの付与が容易であるため、従来のウィグやアクセサリーヘアの欠点をことご
とく解消したまさに理想的なものである。
【0008】
本考案に用いられる再生コラーゲン繊維とは、たとえば原料として牛や豚など
の動物の生皮からえられる床片をアルカリや酵素を用いて可溶化したコラーゲン
水溶液を公知の紡糸方法で不溶化し、繊維化したものであり、可溶化コラーゲン
のみの原液を用いて繊維化したものに限らず、たとえばポリビニルアルコール、
ゼラチンなどの水溶性高分子化合物を可溶化コラーゲン溶液に混合した原液を用
いて紡糸した繊維であってもよい。
【0009】
また、本考案にいう耐水化処理とは、前記再生コラーゲン繊維を紡糸中または
紡糸後にアルデヒド類などの有機架橋剤あるいはクロム、アルミニウムなどの金
属塩に代表される無機架橋剤を単独または併用して処理することをいうが、本考
案においては、再生コラーゲン繊維の熱水収縮率、吸水率、水中での膨潤度を低
下させ、また水に対して不溶化させることができるものであれば、他の架橋剤を
用いることができる。
【0010】
前記耐水処理を施した再生コラーゲン繊維は、引張強度2.5 〜3.5g/d、結節強
度約1g/d 、ヤング率350 〜450kg/mm2 、吸水率約70〜100 %と、ほとんど人毛
とかわりのない物理的性質を有し、強度面ではむしろ人毛よりもすぐれたもので
ある。なお、前記再生コラーゲン繊維の繊度は、30〜100dの範囲から適宜選択す
ることができる。また、着色は、必要に応じて、原液着色、後染色などにより広
範囲のカラーから任意のカラーを選択して行なうことができる。さらに、前記再
生コラーゲン繊維には、必要に応じて柔軟平滑剤、撥水剤、帯電防止剤などによ
り処理を施し、所望の物性を付与させることができる。
【0011】
前記耐水処理を施した再生コラーゲン繊維を、ミシン、ハンドタイなどの手段
によりウィグのキャップベースに取り付けたり、前記再生コラーゲン繊維をその
ままたとえば三つ編みなどに編み、いわゆるブレードとしたり、みの毛状にして
自毛に直接取り付けるエクステンションやアクセサリーヘアを作製するなどの通
常の方法により製品化することができる。
【0012】
ただ、このばあい、必要なヘアのカールやその他の形状の付与は、たとえば女
性のミシン製ウィグにおいては、あらかじめみの毛状にした再生コラーゲン繊維
を引き揃え、所定のカールの大きさに合わせた径のアルミニウムパイプに巻き込
み、固定した状態で30〜100 ℃、好ましくは50〜70℃の水中に浸漬したのち取り
出し、乾燥してアルミニウムパイプから取り外すことにより行なうことができる
。
【0013】
なお、その他の製品においても前記と同様に、耐水化処理を施した再生コラー
ゲン繊維を所定の形状ベースに固定し、30〜100 ℃、好ましくは50〜70℃の水中
または水蒸気雰囲気中で5分間以上、なかんづく約60分間の条件で処理すること
により形状が付与される。
【0014】
かくして所定のカールや形状が付与された再生コラーゲン繊維は、たとえば
100 〜150 ℃程度に加熱したヘアアイロンなどで任意のカールや形状に変形させ
ることができ、そののち25〜50℃程度の水中に浸漬することにより、ふたたびも
とのカールや形状に復元させることができる。
【0015】
したがって、たとえば初期のカールを付与してつくられたカーリースタイルの
女性用ウィグをヘアアイロンでストレートヘアにスタイルチェンジしたばあいに
は、そののちに水中に浸漬することによりもとのカーリーヘアに戻すことができ
る。そして、この変形および復元は、繰り返して行なうことができ、換言すれば
1つのオリジナルスタイルのウィグから自由に好みのスタイルのウィグをうるこ
とができる。
【0016】
つぎに、本考案のウィグおよびアクセサリーヘアを図面に基づいて説明する。
図1は本考案のウィグを頭部に固定したときの概略説明図、図2〜4はそれぞ
れ本考案のアクセサリーヘアの一実施態様を示す概略説明図である。
【0017】
図1に示されたウィグ1は、毛髪をカールしたものであるが、初期の毛髪がス
トレートであるばあいには、毛髪に水分を付与するだけでもとのストレート状の
毛髪にもどすことができる。
【0018】
図2〜4に示されたアクセサリーヘアは、いずれも本考案の一実施態様を示す
ものであり、髪型は、たとえば三つ編みなどの他の形状であってもよい。
【0019】
つぎに、本考案のウィグおよびアクセサリーヘアを実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本考案はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0020】
実施例1
黒色に着色し、耐水化処理が施された再生コラーゲン繊維(繊維強度3.1g/d、
結節強度1.1g/d、ヤング率420kg/mm2 、吸水率75%、繊度62d )をミシンにより
みの毛状に縫製し、その再生コラーゲン繊維を引き揃え、直径32mmのアルミニウ
ム製パイプに巻き付け、固定した状態で60℃の水中で60分間浸漬したのち取り出
し、乾燥してアルミパイプから取り外して繊維にカールを付与した。つぎにこの
カール付与したみの毛をあらかじめ作製したウィグのキャップベースに縫着して
ウィグを作製した。
【0021】
えられたカーリーヘアのウィグに120 ℃に加熱したヘアアイロンを用いてスト
レート状に繊維を伸ばしたところ、容易にその形状が付与された。
【0022】
つぎに、ウィグの繊維を25℃の水中に5分間浸漬したところ、ふたたび初期の
カールに復元した。
上記の操作を5回繰り返したが、いずれも初期のカールに戻すことができた。
【0023】
実施例2
実施例1で用いたのと同じ再生コラーゲン繊維のみの毛を、カールを付与しな
いでキャップベースに縫着してウィグをえた。
【0024】
つぎに、えられたウィグを帽体にかぶせて固定し、カーラーでヘアを巻き込ん
だ状態で65℃の水蒸気雰囲気中で60分間放置してカールを付与した。
【0025】
えられたカーリーヘアのウィグの繊維を130 ℃に加熱したヘアアイロンを用い
て直毛状に変形させたところ、容易にその形状を付与することができた。
【0026】
つぎに、ウィグの繊維を40℃の水中に3分間浸漬したところ、ふたたび初期の
カールに復元した。
上記の操作を5回繰り返したが、いずれも初期のカールに戻すことができた。
【0027】
実施例3
実施例1で用いたのと同じ再生コラーゲン繊維を引き揃え、根元部を固定した
繊維束を3分割して三つ編みし、先端を括った状態で60℃の水中に60分間浸漬し
取り出して乾燥したのち、三つ編みを解除してカールセットされたアクセサリー
ヘアを作製した。
【0028】
えられたアクセサリーヘアを130 ℃に加熱したヘアアイロンを用いストレート
状に伸ばし、ついで実施例1と同一条件で水中浸漬する操作を5回繰り返したが
、いずれのばあいにも初期のカールに復元させることができた。
【0029】
本考案のウィグおよびアクセサリーヘアは、従来の人毛や合成繊維を用いたば
あいとまったく同じ方法によりつくることができるものであり、耐水化処理が施
された再生コラーゲン繊維は、充分な長さと均一な品質を有するので、人毛では
施すことができないカールやクリンプなどの加工を連続的に行なうことができる
ため、従来にないまったく新しい形状を付与することができる。
【0030】
また、本考案のウィグおよびアクセサリーヘアは、外観および触感のいずれも
自然であり、人毛と比べて何らの遜色もないものである。そして、本考案のウィ
グおよびアクセサリーヘアは、合成繊維では困難なカッティング、ワインディン
グ、ブローイングなどを従来の美容器具を用いて容易に施すことができるため、
所望のスタイリングやスタイルチェンジを簡単に行なうことができるという利点
も有する。
【0031】
さらに、本考案のウィグおよびアクセサリーヘアは、容易にパーマネントカー
ルを付与することができ、しかもその形状を繊維が記憶しているため、適宜変形
、復元を繰り返すことができるという効果を奏する。
【0032】
また、量的確保、品質面および価格面できわめて不安定な人毛原料マーケット
に比して、常に安定して原料である耐水化処理を施した再生コラーゲン繊維を確
保することができるので、高品質かつ均質なウィグおよびアクセサリーヘアを永
続的に供給することができるという効果を奏する。
【図1】本考案のウィグを頭部に固定したときの概略説
明図である。
明図である。
【図2】本考案のアクセサリーヘアの一実施態様を示す
概略説明図である。
概略説明図である。
【図3】本考案のアクセサリーヘアの一実施態様を示す
概略説明図である。
概略説明図である。
【図4】本考案のアクセサリーヘアの一実施態様を示す
概略説明図である。
概略説明図である。
1 ウィグ
2 アクセサリーヘア
Claims (2)
- 【請求項1】 耐水化処理を施した再生コラーゲン繊維
にパーマネントカールを付与したことを特徴とするウィ
グ。 - 【請求項2】 耐水化処理を施した再生コラーゲン繊維
にパーマネントカールを付与したことを特徴とするアク
セサリーヘア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991033079U JP2548834Y2 (ja) | 1991-05-13 | 1991-05-13 | ウィグおよびアクセサリーヘア |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991033079U JP2548834Y2 (ja) | 1991-05-13 | 1991-05-13 | ウィグおよびアクセサリーヘア |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04127215U true JPH04127215U (ja) | 1992-11-19 |
JP2548834Y2 JP2548834Y2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=31915847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991033079U Expired - Lifetime JP2548834Y2 (ja) | 1991-05-13 | 1991-05-13 | ウィグおよびアクセサリーヘア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2548834Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003169967A (ja) * | 2001-12-07 | 2003-06-17 | Asahi Kasei Corp | 人形毛髪用繊維 |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
KR20170141571A (ko) * | 2016-06-15 | 2017-12-26 | 이광현 | 변형성 가발 및 가발의 변형방법 |
WO2019031635A1 (ko) * | 2017-08-11 | 2019-02-14 | 이광현 | 변형성 가발 및 가발의 변형방법 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4518542Y1 (ja) * | 1967-10-02 | 1970-07-28 | ||
JPS5170352A (ja) * | 1974-12-14 | 1976-06-17 | Japan Exlan Co Ltd | Kanshukuseigoseiseniosozaito surukatsurano seizohoho |
JPS63191829A (ja) * | 1986-11-06 | 1988-08-09 | Ajinomoto Co Inc | 人工毛髪の製造方法 |
-
1991
- 1991-05-13 JP JP1991033079U patent/JP2548834Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4518542Y1 (ja) * | 1967-10-02 | 1970-07-28 | ||
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JPS63191829A (ja) * | 1986-11-06 | 1988-08-09 | Ajinomoto Co Inc | 人工毛髪の製造方法 |
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JP2003169967A (ja) * | 2001-12-07 | 2003-06-17 | Asahi Kasei Corp | 人形毛髪用繊維 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2548834Y2 (ja) | 1997-09-24 |
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Legal Events
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