JPH09132515A - 縮毛矯正方法 - Google Patents

縮毛矯正方法

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JPH09132515A
JPH09132515A JP29127595A JP29127595A JPH09132515A JP H09132515 A JPH09132515 A JP H09132515A JP 29127595 A JP29127595 A JP 29127595A JP 29127595 A JP29127595 A JP 29127595A JP H09132515 A JPH09132515 A JP H09132515A
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hair
hairs
reducing agent
straightening
straight
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Seiji Maekawa
征司 前川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 くせ毛に直毛形状を形成する際の固定力を大
幅に向上させ、しかも毛髪の太さを均一にし毛表皮を滑
らかに処理することで、くせ毛を持続性の良好な真っ直
ぐな髪に矯正するようにした縮毛矯正方法を提供する。 【解決手段】 本発明の縮毛矯正方法は、まず、毛髪1
0にパーマ用の還元剤を塗布し、所定時間放置すること
で1次還元毛に変化させる。次いで、毛髪10にフラッ
トアイロン13でプレス処理をした後、毛髪10に付着
した還元剤を洗い落とす。次いで、毛髪10を直毛状態
に整髪した後、所定時間加温することで毛髪10を直毛
形状に固定する。その後、毛髪10にパーマ用の酸化剤
を塗布し、所定時間放置することで毛髪10に直毛形状
を定着させる。前記還元剤の有効成分は、チオグリコー
ル酸アンモニウム塩であることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、理美容室などでく
せ毛を直毛に矯正する際に行われる縮毛矯正方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】日本人の毛髪は、黒くて直毛というイメ
ージが強いが、実際には真っ直ぐの毛髪の人は5割程度
で、直毛の中に波状毛や捻転毛が混ざっているくせ毛混
じりの人や、全体がくせ毛の人もかなり多い。くせ毛
は、毛巣である皮膚内の毛のうが遺伝的または成長段階
で変形し、その変形した毛のうから髪の毛が成長する過
程で起こる。毛のうの変形には、その縦断面が湾曲する
もの、および横断面が楕円状に変形するものがあり、そ
うした結果、このような毛のうから伸びる毛髪にも、
縦断面が湾曲する性質、横断面が楕円状になる性質が
現れる。そして、こうした性質が組み合わさると、毛髪
は捻れる性質を持つことになる。従来より、このような
くせ毛を矯正するために、美容室などで、パーマ剤の化
学反応を利用して変形毛を直毛に矯正することが行われ
ている。従来の縮毛矯正方法は、例えば、まず、図4
(A)に示すように、第1剤である還元剤2をアプリケ
ータで毛髪1に塗布し、毛髪1を軟化させ、次いで、軟
化状態を見ながら、くせ毛をくしでとかして真っ直ぐに
し、還元反応を促進する目的で、図4(B)に示すよう
に、毛髪1にアイロン3を接触させ、矢印に示すように
毛元から毛先へ移動させて毛束を加熱する。その後、還
元反応が十分に進んだことを確認し、毛髪1を水洗い
し、図4(C)に示すように、第2剤である酸化剤4を
毛髪1に塗布して所定時間放置し、毛髪1に直毛形状を
定着させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の縮毛矯正方法によると次のような問題があ
る。 毛髪を還元剤で処理した後、水洗いしてすぐに酸化剤
で直毛形状を定着させるため、毛髪の固定力が実質的に
酸化剤を塗布する1回の工程に左右されやすい。したが
って、毛髪の固定力が不十分になる場合があり、矯正毛
が短期間でくせ毛に戻りやすい。 また、従来方法では、毛髪にアイロンを接触させて引
っ張るように使用するため、くせ毛が濡れた状態では真
直になるが乾くと元に戻りやすく、しかも、くせ毛の縦
断面および横断面を均一にすることができない。したが
って、矯正後でも、くせ毛の性質が残り、髪の艶、滑ら
かさ等が不十分である場合も多い。
【0004】これに対し、このような従来の縮毛矯正方
法を改良するため、薬液の量を通常の使用量より多くし
たり、加熱時間を長くしたりしてパーマ剤の化学反応を
促進することも考えられるが、必要以上にパーマ剤を使
用すると、髪が切断したり、皮膚炎症を起こすおそれが
あり、特に真直状態を増すために酸化剤の使用量を増す
場合には、髪が赤変し、損傷するおそれもある。
【0005】そこで、本発明は、このような問題点を解
決するためになされたもので、くせ毛に直毛形状を形成
する際の固定力を大幅に向上させ、しかも毛髪の太さを
均一にし毛表皮を滑らかに処理することで、くせ毛を持
続性の良好な真っ直ぐな髪に矯正するようにした縮毛矯
正方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】
(第1発明)そのために本発明の第1発明による縮毛矯
正方法は、毛髪にパーマ用の還元剤を塗布し、所定時間
放置する工程、前記毛髪にフラットアイロンでプレス処
理をし、次いで、前記毛髪に付着した前記還元剤を洗い
落とす工程、前記毛髪を直毛状態に整髪した後、所定時
間加温することで前記毛髪を直毛形状に固定する工程、
前記毛髪にパーマ用の酸化剤を塗布し、所定時間放置す
ることで前記毛髪に直毛形状を定着させる工程を施すこ
とを特徴とする。前記還元剤の有効成分がチオグリコー
ル酸アンモニウム塩であることを特徴とする。
【0007】第1発明の縮毛矯正方法によると、まず、
毛髪に還元剤を塗布して放置し、1次還元毛に変化させ
る。次いで、くせ毛をフラットアイロンでプレス処理し
て毛径を均一にし、この1次還元毛の毛表皮に付着した
還元剤を洗い流す。次いで、この1次還元毛を直毛状に
整髪した後、所定温度で加温し、毛髪内部に残留する還
元剤の作用により2次還元毛に変化させる。すなわち、
本発明によれば、まず、1次還元により毛髪の表層部を
還元軟化し、次いで、プレス処理により毛髪の捻れを矯
正した後、2次還元により毛髪を直毛形状に固定するこ
とになる。その後、仕上げの工程として、この2次還元
毛に酸化剤を作用させて所定時間放置し、直毛形状を定
着させる。
【0008】前記パーマ用の還元剤は、チオグリコール
酸アンモニウム塩、チオグリコール酸、チオグリコール
酸モノエタノールアミン等を有効成分として含むものを
用いることができる。特に、チオグリコール酸アンモニ
ウム塩を有効成分に含むものを用いるのが望ましい。チ
オグリコール酸アンモニウム塩を用いると、髪の表面か
ら内部にまでバランスよく還元反応が行われるからであ
る。
【0009】また、前記パーマ用の還元剤の補助剤とし
ては、pH調整を行うためのアルカリ剤を含有すること
が望ましい。例えば、アンモニア水、モノエタノールア
ミン、炭酸水素アンモニウム、アルギニン等を用いるこ
とができる。pH調整は、例えば、pH7〜10程度に
すると良好な還元力が得られる。また、必要に応じて添
加剤を加えることも可能である。髪の毛の手触りの仕上
がり感および使用感を向上させる添加剤としては、シリ
コン類やカチオン化セルロースなどを用いることができ
る。
【0010】前記還元剤を使用する場合、1次還元毛に
なったか否かの判断は、毛表皮が柔らかくなり、くせ毛
の弾力性がなくなって塑性変形する状態になったとき、
1次還元毛に変化したものと判断する。
【0011】前記プレス処理の方法については、毛髪を
少しづつ束ねて毛径を整えるようにフラットアイロンで
毛束を挟んで押さえるように行うとよい。このような操
作を繰り返し、くせ毛を矯正する部分の全体を均等にプ
レス処理する。
【0012】前記還元剤を洗い落とす方法については、
還元剤の付着した毛束をシャワー等で水洗いするとよ
い。なお、長時間水洗いすると、髪の毛の内部のタンパ
ク成分が流れ出ることがあるため、なるべく短時間で行
うようにするのが望ましい。
【0013】前記1次還元毛を2次還元毛に変化させる
場合の加温の設定温度については、毛束の温度が例えば
55℃前後となるように基準温度を設定するとよい。加
温時間については、髪の長さ、髪質などを考慮して設定
する。例えば、ショートヘアの場合には10分程度、ロ
ングヘアの場合には20分程度にするとよい。2次還元
毛になったか否かの判断時については、毛髪に触れてみ
て頭皮付近まで熱が伝わったとき2次還元が終了したも
のと判断する。
【0014】前記酸化剤の種類については、ブロム酸ナ
トリウム系または過酸化水素系のものを使用するとよ
い。また、2次還元毛の定着時間については、10〜2
0分程度とするとよい。
【0015】ここで、本発明による縮毛矯正方法と前述
の従来の縮毛矯正方法とを比較すると、以下のような相
違がある。第1に、従来法では、毛髪の還元を還元剤の
塗布から水洗いまでの一工程で行うのに対し、本発明で
は、還元剤を塗布して水洗いするまでの工程(1次還
元)と、水洗い後の残留還元剤を加熱する工程(2次還
元)との二工程で行う。これにより、本発明の場合、還
元剤の還元反応が髪の毛の表面から内部まで充分に行わ
れる。第2に、くせ毛に直毛形状を形成する工程につい
てみると、従来法では酸化剤による定着の際に毛髪を直
毛状に固めるのに対し、本発明では2次還元の際に軟化
した1次還元毛を直毛状に固め、さらに、酸化剤による
定着の際に2次還元毛を直毛状に固める。すなわち、本
発明では、2次還元時と定着時の2度にわたって毛髪を
固定するため、直毛状態の固定力がきわめて大きくな
る。第3に、従来法では、アイロンの使用目的が主に還
元作用の促進にあるため、アイロンを使用する際にその
加熱面を毛束に接触させて毛元から毛先へ移動させる。
これに対し、本発明では、アイロンの使用目的が毛髪の
プレス処理にあり、フラットアイロンの加熱面で毛束を
押し付ける操作を繰り返す。このため、本発明による
と、毛髪の縦断面は直線形、また、横断面は円形に近づ
き、くせ毛の性質が解消され、毛艶が良好になり、より
滑らかな毛髪に仕上がる。
【0016】(第2発明)また、本発明の第2発明によ
る縮毛矯正方法は、前記還元剤に代えて、パーマ用のア
ルカリ剤を用いることを特徴とする。前記アルカリ剤の
有効成分が遊離アンモニアであることを特徴とする。
【0017】第2発明において、前記パーマ用のアルカ
リ剤は、パーマ用の還元剤のpH調整に用られるものを
使用するとよい。アルカリ剤の種類としては、遊離アン
モニアを有効成分とするものを用いることが望ましく、
具体的には、アンモニア水、モノエタノールアミン、炭
酸水素アンモニウム、アルギニン等を用いることができ
る。このようなアルカリ剤は、毛髪のタンパク質を変成
軟化させる作用があり、本発明の施術工程を施すこと
で、くせ毛を効果的に直毛状に矯正することが可能にな
る。なお、還元剤および酸化剤の塗布、毛髪のプレス処
理、毛髪の加温等の施術操作については、前記第1発明
と同様な条件により行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本発明の縮毛矯正方法の工程図を
図1および図2に示す。毛髪診断後、まず、図1(A)
に示すように、くせ毛の性質をもつ毛髪10にパーマ用
の還元剤をアプリケータ12で塗布する。還元剤の塗布
方法については、毛元から毛先まで塗布量が均一なるよ
うに塗布する。次いで、ビニール製キャップで髪全体を
包み、所定時間放置し、毛髪10を1次還元毛にする。
1次還元毛に変化するまでの時間については、髪質など
に応じて異なるが、一般に5〜30分程度である。
【0019】その後、図1(B)に示すように、幅5c
m、厚さ1cm程度に分けとった毛束を、乱れないよう
に帯状にきれいにとかし整えた後、フラットアイロン1
3でしっかりと押さえる。この操作を毛束の長さ分だけ
繰り返し、毛髪10の毛元から毛先まで均一にプレス処
理する。プレス処理の具体的な方法については、図3に
示すように、フラットアイロン13の加熱面で毛髪10
を挟むようにし、毛髪全体に櫛を入れながら数回にわた
りプレス処理を施す。このように何度もプレス処理する
ことで、次第に髪全体の毛径が均一になり、1本1本の
捻れや乱れが矯正される。
【0020】その後、図2(C)に示すように、毛髪1
0(1次還元毛)を十分に水洗し、毛表皮の還元剤を洗
い流す。水洗い後には、必要に応じて毛髪10にリンス
剤を塗布する。このように前記毛髪10を水洗いする
と、毛髪10の表面に付着した還元剤が洗い流され、毛
髪10の内部に還元剤の一部が残留する。この残留還元
剤が2次還元の加温の際に還元作用を発揮することにな
る。
【0021】次いで、毛髪10を櫛で真っ直ぐに整えて
直毛状態にする。このとき、1次還元毛である毛髪10
が空気に長時間触れると、空気酸化を起こして、2次還
元の際に固定力が弱まるので毛髪10を乾燥させないこ
とが大切である。整髪作業が終わったら乾燥を防ぐため
図2(D)に示すようにビニールラップ14で頭髪を包
む。
【0022】その後、遠赤外線ランプ等の加温機15で
ビニールラップ14の上から毛髪10を加温し、2次還
元毛に変化させて毛髪10を直毛形状に固定する。加温
機5の設定温度については、毛束の表面温度が例えば5
5℃前後となるように基準温度を設定する。毛髪10が
2次還元毛になったか否かの判断については、例えば毛
髪10に触れてみて頭皮付近まで熱が伝わったとき2次
還元が終了したものと判断する。
【0023】次いで、毛髪10からビニールラップ14
を取り外し、図2(E)に示すように、パーマ用の酸化
剤を霧吹き16で頭髪に塗布して所定時間放置し、直毛
形状を定着させる。定着終了後、毛髪10を水洗いし、
ブラシで真っ直ぐにとかしながら、乾燥させて施術作業
を終了する。なお、毛髪10をブラシで真っ直ぐにとか
すのは、乾燥時のドライヤーの熱風には空気酸化(定
着)の作用があるためである。
【0024】このような縮毛矯正方法を行うと、毛髪の
固定力が大きくなり、しかも、くせ毛の特徴である毛髪
の縦断面および横断面の変形がともに直毛の縦断面およ
び横断面に近い形状に矯正される。したがって、縮毛矯
正後の直毛状態がくせ毛に戻りにくく、また、髪の艶、
滑らかさが良好に仕上がる。
【0025】以上、本発明の実施の形態の一例を説明し
たが、本発明の縮毛矯正方法の施術原理は、くせ毛の矯
正だけでなく、ウェーブ形成のためのパーマネントウェ
ーブ方法にも応用することができる。すなわち、次の
〜の工程によりバラつきの少ない良質のウェーブを実
現することができる。 毛髪にパーマ用の還元剤を塗布し、所定時間放置する
ことで前記毛髪を1次還元毛にする。 前記1次還元毛に付着した前記還元剤を洗い落とす。 前記1次還元毛をロットにカールした後、所定時間加
温することで前記1次還元毛を2次還元毛してカールを
固定する。 前記2次還元毛にパーマンネトウェーブ用の酸化剤を
塗布し、所定時間放置することで前記2次還元毛にカー
ルを定着させる。
【0026】次に、この応用例によるパーマネントウェ
ーブ方法の実施例を図5〜図7にしたがって説明する。
毛髪診断後、図5(A)に示すように、直毛状態の毛髪
20にパーマ用の還元剤をアプリケータ22で塗布す
る。次いで、ビニール製キャップで髪全体を包み、所定
時間放置し、毛髪20を1次還元毛に変化させる。放置
時間については、髪質などに応じて5〜30分程度とす
るとよい。毛髪20が1次還元毛になったか否かの判断
については、毛表皮が柔らかくなり、毛髪が塑性変形す
る状態になったとき、1次還元毛に変化したものと判断
する。
【0027】なお、パーマ用の還元剤は、ウェーブ形成
用のもので、例えば、コールドパーマ用の還元剤である
チオグリコール酸アンモニウム塩系のものを用いるとよ
い。特に、還元剤中にpH調整のために遊離アンモニア
系のアルカリ剤を含有するものを用いると好適である。
【0028】還元剤の塗布については、ウェーブの仕上
げ方に応じて毛髪20の毛元から毛先まで塗布量を調節
して行う。例えば、毛先よりも毛元に還元剤の塗布量を
多くして毛元部分のウェーブを強くしたり、また、毛髪
の傷んだ部分に還元剤の塗布量を少なくしてウェーブを
弱くすることが可能である。
【0029】その後、図5(B)に示すように、毛髪2
0(1次還元毛)を水洗し、毛表10に付着した還元剤
を洗い流す。この時、必要に応じてリンス剤を塗布して
もよい。このように1次還元毛を水洗いすることによ
り、2次還元時の還元剤の過反応によるチリつき等の毛
髪損傷を抑えるとともに、ロット巻きの操作を行いやす
くし、かつ手指を傷めないようにすることができる。
【0030】次いで、図5(C)に示すように、ロット
23に毛髪20をカールする。カールの方法について
は、毛髪20の毛先をエンドペーパー24で包み込んで
ロット23に巻き付け、輪ゴム等で毛束からロット23
が外れないように固定する。なお、ロット巻きの際の留
意点としては、1次還元毛である毛髪20が空気に長時
間触れると、空気酸化を起こして、2次還元の際にカー
ルが固定されにくくなるので毛髪20を乾燥させないこ
とが大切である。カール作業が終わったら乾燥を防ぐた
めビニールキャップで頭髪を包む。
【0031】次いで、図6(D)に示すように、遠赤外
線ランプ等の加温機25でビニールキャップ26の上か
ら毛髪20を加温し、2次還元毛に変化させる。加温機
25の設定温度については、ロット23に巻かれた毛束
の表面温度が55℃前後となるような温度を基準とする
とよい。加温時間については、髪の長さ、髪質などを考
慮して設定する。例えば、ショートヘアの場合には10
分程度、ロングヘアの場合には30分程度にするとよ
い。毛髪20が2次還元毛になったか否かの判断につい
ては、毛髪20の毛先部まで熱が伝わったとき2次還元
が終了したものと判断する。例えば、ロット23の毛束
表面に掌を当てたとき、ロット23と毛束に温度変化が
起こらなければ、毛髪20の毛先部まで十分に熱が伝わ
ったことが判る。毛先部まで熱が伝わってない場合に
は、ロット内部が低温であるため、ロット23と毛束の
温度が低下する。また、毛髪20が2次還元毛に変化す
ると、ロット23の周面に沿って毛髪20が固定された
状態となる。なお、一定時間ごとにロット23の一部を
解いてカールの固定具合を確認しながら2次還元を行う
ことも可能である。
【0032】図7に示すように、希望するカール径Rの
大きさは、カール径Rの2/3程度の直径のロットを使
用することで設定することができ、また、カールの強さ
に関係するカール半径Wの大きさは、最大で2×W=R
とすることができる。強くしたいときは加温時の毛束表
面温度を60℃くらいに上げると、Wの大きさがRに近
づき、弱くしたいときは50℃くらいに下げると、Wの
大きさがW<Rになる。髪が長くなるにしたがって加温
時間を長くすることで毛先まで強くカールを形成するこ
とが可能になる。
【0033】次いで、図6(E)に示すように、毛髪2
0からビニールキャップ26を取り外し、パーマ用酸化
剤をアプリケータ27で毛髪20に塗布して所定時間放
置し、カールを定着させる。酸化剤の塗布は、アプリケ
ータ27で髪全体に薬液を染み込ませるように行う。使
用する酸化剤の種類としては、例えば、ブロム酸ナトリ
ウム系または過酸化水素系のものを使用するとよい。そ
の後、毛髪20からロット23を取り外し、毛髪20を
水洗いし、乾燥して施術作業を終了する。
【0034】このように本発明の応用例によるパーマネ
ントウェーブ方法によれば、毛髪の還元反応を1次還元
と2次還元とに分けて行うことで、還元剤および酸化剤
が毛髪にバランスよく作用し、毛髪の固定力を増大させ
ることができる。したがって、毛先部のチリつきを防止
することができ、ウェーブのかかり具合のバラつきを低
減することができる。また、毛髪に歪や亀裂を生じるこ
となく還元反応および酸化反応を行うことができるた
め、毛髪本来の持つ艶や滑らかさを損なうことなく、毛
髪にウェーブを形成することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の縮毛矯正
方法によれば、本発明独自の還元処理およびプレス処理
をくせ毛に施して縮毛矯正を行うようにしたため、次の
ような効果を得ることができる。 髪の毛の表面から内部まで還元剤および酸化剤を十分
に作用させることができ、バラつきの少ない均一な直毛
ヘヤーを実現することができる。 直毛形状の固定を2次還元時と酸化定着時の2度の工
程で行うため、くせ毛に強固な直毛形状を形成すること
ができ、持続性の良好な縮毛矯正を実現することができ
る。 フラットアイロンのプレス処理により、髪の毛の横断
面および縦断面ともに直毛状態に近づけて毛径を均一に
揃えることができ、毛艶および滑らかさを良好にするこ
とができる。 くせ毛の性質を自然な美しい髪質にかえることができ
るため、年齢、性別等を問わず、くせ毛の悩みを確実に
解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縮毛矯正方法を説明するための工程図
である。
【図2】本発明の縮毛矯正方法を説明するための工程図
である。
【図3】本発明の縮毛矯正方法のプレス処理の方法を説
明するための部分拡大図である。
【図4】従来例による縮毛矯正方法を説明するための工
程図である。
【図5】本発明の応用例によるパーマネントウェーブ方
法を説明するための工程図である。
【図6】本発明の応用例によるパーマネントウェーブ方
法を説明するための工程図である。
【図7】本発明の応用例によるパーマネントウェーブ方
法のカール径の設定方法を説明するための模式図であ
る。
【符号の説明】
10 毛髪 12 アプリケータ(還元剤) 13 フラットアイロン 14 ビニールラップ 15 加温機 16 霧吹き

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 毛髪にパーマ用の還元剤を塗布し、所定
    時間放置する工程、 前記毛髪にフラットアイロンでプレス処理をし、次い
    で、前記毛髪に付着した前記還元剤を洗い落とす工程、 前記毛髪を直毛状態に整髪した後、所定時間加温するこ
    とで前記毛髪を直毛形状に固定する工程、 前記毛髪にパーマ用の酸化剤を塗布し、所定時間放置す
    ることで前記毛髪に直毛形状を定着させる工程を施すこ
    とを特徴とする縮毛矯正方法。
  2. 【請求項2】 前記還元剤の有効成分がチオグリコール
    酸アンモニウム塩である請求項第1項に記載の縮毛矯正
    方法。
  3. 【請求項3】 前記還元剤に代えて、パーマ用のアルカ
    リ剤を用いる請求項1に記載の縮毛矯正方法。
  4. 【請求項4】 前記アルカリ剤の有効成分が遊離アンモ
    ニアである請求項第3項に記載の縮毛矯正方法。
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