JPH04127171U - 覆面型魚釣用リ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カバ―体が極めて容易に開かれると共に、カ
バ―体の内部が見易く、釣糸の咬み込みや切断を解除す
る操作が迅速に出来るようにすること。 【構成】 リ―ル本体１の円筒部1a外周の段部に前側の
カバ―体10が係脱自在に嵌合されてリ―ル本体１の前部
一側に蝶番11で開閉自在に枢支されている。リ―ル本体
１の後側筐部1bと側部カバ―12でハンドル13が取り付け
られたハンドル軸14が回転自在に支承され、リ―ル本体
１の下側には脚部1cが一体に設けられ、前側のカバ―体
10の前端には糸導口リング15が固定されている。リ―ル
本体１の前部他側には係止釦２が内外に向けて摺動自在
に保持されて発条16で外側に付勢されと共にＥリング17
で抜け止めされ、係止釦２に横孔2aと段部2bが形成され
ている。カバ―体10には係止体３が固定されて係止体３
の鈎部3aが係止釦２の横孔2aに挿入されると段部2bに係
止される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、リ―ル本体前部のカップ状のカバ―体を横方向に開閉可能とした 覆面型魚釣用リ−ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、覆面型魚釣用リ―ルはリ―ル本体にスプ―ルとハンドルの回転に連動回 転して釣糸をスプ―ルに巻取るロ―タ―を設け、スプ―ル及びロ―タ―を含むリ ―ル本体前部を覆うカップ状のカバ―体をリ―ル本体に螺子部の螺合で取り付け ていた。 前記覆面型魚釣用リ−ルにおいて、前記カバ―体の中で釣糸の咬み込みや切断 が発生した時には、螺子部を緩めてカバ―体を外していた。 従って、カバ―体を外すのが面倒であったり、釣糸の咬み込みや切断を解除す る操作が煩わしく、迅速に操作出来ない欠点があった。

【０００３】 前記欠点を解決するため、カバ−を上下に２分割する構成が実開昭61−158165 号公報で提案されている。 しかし、前記提案では上部分割カバ−を開いた時、釣糸が分割カバ−の先端 部分や閉鎖状態に維持する係合突起等に釣糸の撚れの影響も加わって大変絡み易 く、上部分割カバ−の上方からカバ−内が見難いので絡み状態を視認出来ない欠 点がある。 リ−ルを握持保持した時、分割カバ−の合わせ部に生じ易い段差、隙間等が 、手の平に握持の際、違和感として生じ、長時間の保持を快適かつ確実に行えな い欠点がある。 上部分割カバ−が角度３５度程度開口するので、開口角度が少なく、カバ− 内が見難いので釣糸の咬み込みや切断を解除する操作が煩わしく、前記欠点の解 決が不完全である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、螺子部で螺合するカバ―体は外すのが面倒であり 、上下に２分割する分割カバ−ではカバ−内が見難く、両者共釣糸の咬み込みや 切断を解除する操作が煩わしく、迅速に操作出来ないことである。

【０００５】 本考案の目的は前記欠点に鑑み、カバ―体が極めて容易に開かれると共に、カ バ―体の内部が見易く、釣糸の咬み込みや切断を解除する操作が迅速に出来る覆 面型魚釣用リ―ルを提供することである。

【０００６】

【問題を解決するための手段】

本考案は、ハンドルの回転に連動回転して釣糸をスプ―ルに巻取るロ―タ―を 設けたリ―ル本体の前記スプ―ル及びロ―タ―を含むリ―ル本体前部を覆うカッ プ状のカバ―体を該リ―ル本体に取り付けた覆面型魚釣用リ−ルにおいて、前記 カバ―体をスプ―ル軸線方向に略直交する方向に開閉可能となるよう前記リ―ル 本体の前部一側に枢支したことを要旨とするものである。

【０００７】

【作用】

スプ―ル23に巻回される釣糸40がカバ―体10内で咬み込みや切断してカバ―体 10を外す時には、係止釦２が発条16に抗して内側に向けて押し込まれる。 この操作で係止釦２の横孔2aに挿入されて段部2bに係止されている係止体３の 鈎部3aが外れ、リ―ル本体１の円筒部1a外周の段部に係脱自在に嵌合されたカバ ―体10を図４のように開くことが出来る。

【０００８】

【実施例】

以下、図示の一実施例によって本考案を説明すると、図１は覆面型魚釣用リ− ルの要部断面平面図、図２は覆面型魚釣用リ−ルの断面側面図、図３はカバ−体 の係止部分の拡大断面平面図、図４はカバ−体を開いた覆面型魚釣用リ−ルの要 部断面平面図である。

【０００９】 図１、図２で覆面型魚釣用リ−ルはリ―ル本体１の円筒部1a外周の段部に前側 のカバ―体10が係脱自在に嵌合されてリ―ル本体１の前部一側に蝶番11で開閉自 在に枢支されている。 リ―ル本体１の後側筐部1bと側部カバ―12でハンドル13が取り付けられたハン ドル軸14が回転自在に支承され、リ―ル本体１の下側には脚部1cが一体に設けら れ、前側のカバ―体10の前端には糸導口リング15が固定されている。 図１、図３のようにリ―ル本体１の前部他側には係止釦２が内外に向けて摺動 自在に保持されて発条16で外側に付勢されと共にＥリング17で抜け止めされ、係 止釦２に横孔2aと段部2bが形成されている。 カバ―体10には係止体３が固定されて係止体３の鈎部3aが係止釦２の横孔2aに 挿入されると段部2bに係止される。

【００１０】 前記円筒部1aの中心には中空軸筒４の一端が螺着されて中空軸筒４の軸芯にロ ―タ―軸18が回転自在にかつ前後に摺動自在に嵌合され、中空軸筒４の先端外周 には偏心カム4aが形成され、中空軸筒４の外周にはスプ―ル軸筒５が周方向に回 り止めされて前後に摺動自在に嵌合されている。 前記ロ―タ―軸18の前端には糸取りロ―タ―６が嵌合されてナット19で固定さ れ、ロ―タ―６の内側底面には図１のようにピックアップ部材20が放射方向に摺 動自在に保持され、ピックアップ部材20の上端はロ―タ―６の透孔に上下に摺動 可能に嵌合されて発条21で下端は中空軸筒４の外周又は偏心カム4aの外周に押圧 付勢されている。 前記ロ―タ―６の前面にはガ―ド部材22が固定されると共に図１、図２のよう にロ―タ―６の前面に円弧状の長孔6aが対向して穿設されている。

【００１１】 前記スプ―ル軸筒５の外周にはスプ―ル23が嵌合されると共にスプ―ル23の前 面にはライニングワッシャ―24が嵌合摺接されてＥリング25でスプ―ル23はスプ ―ル軸筒５から抜け止めされ、スプ―ル23の後面にはライニングワッシャ―26と バネ板状制動板27が嵌合摺接されている。 前記スプ―ル軸筒５の後側にはカップ状の円盤5aが一体に形成されてナット28 が固定され、ナット28に螺合されたビス29の先端は前記制動板27に当接され、ビ ス29の後端はドラグ調整ノブ30の溝に前後に摺動自在に嵌合されている。 前記スプ―ル軸筒５の円盤5aの後面には図１のようにオシレ―ト用突起5bとガ イドバ―5cが突設されて後側筐部1b内に突出されている。 前記円筒部1aから後側筐部1b内に突出したロ―タ―軸18にはピニオン31がロ― タ―軸18に対して摺動のみ可能に嵌合されてリリ―スバネ32で押圧付勢され、ピ ニオン31はハンドル軸14に固定された駆動ギヤ７に噛合されてハンドル13で回転 される。 前記駆動ギヤ７の裏面には偏心カム7aが形成されてオシレ―ト板33が嵌合され 、オシレ―ト板33のピン34は前記円盤5aから突設されたオシレ―ト用突起5bの孔 に嵌合されている。

【００１２】 前記スプ―ル23の前側の中空軸筒４の外周には計測用ドラム８が回動自在に嵌 合されてＥリング35で抜け止めされ、ロ―タ―６の長孔6aには計測用操作ノブ９ の２本のピン9aが挿入され、リリ―スバネ36で軸線方向の外側に付勢されてＥリ ング37で抜け止めされている。 計測用ドラム８の前面には複数の凹部8aが周方向に形成されて前記計測用操作 ノブ９のピン9aが係合されるように構成され、計測用ドラム８の後面には複数の ピン又は円筒8bが一体に形成されてスプ―ル23の前面に当接され、スプ―ル23と 計測用ドラム８間には両者を連結するように設定ドラグ制動力に応じた回転トル クを発生する計測用発条38の両端が夫々固定されている。 前記後側筐部1bと側部カバ―12にはプッシュボタン39が回動自在に取り付けら れ、内側に設けられたクラッチ押圧部は前記ロ―タ―軸18の後端に当接自在に臨 まされている。 前記計測用操作ノブ９には図示しない指示部が設けられ、計測の折り計測用操 作ノブ９に対応する静止しているロ―タ―６に固定されたガ―ド部材22には図示 しない数値表示部が設けられ、例えば数値が０〜７lbとポンド表示されている。

【００１３】 前記魚釣用覆面型リ―ルでスプ―ル23に巻回される釣糸40がカバ―体10内で咬 み込みや切断してカバ―体10を外す時には、係止釦２が発条16に抗して内側に向 けて押し込まれる。 この操作で係止釦２の横孔2aに挿入されて段部2bに係止されている係止体３の 鈎部3aが外れ、リ―ル本体１の円筒部1a外周の段部に係脱自在に嵌合されたカバ ―体10を図４のように開くことが出来る。

【００１４】 前記のように覆面型魚釣用リ―ルが構成されると、カバ―体10を外す時係止釦 ２の押し込み操作で極めて容易に開くことが出来ると共に、カバ―体10内が良く 視認出来るから、迅速に釣糸40の咬み込みや切断を解除することが出来る。

【００１５】 前記覆面型魚釣用リ―ルの他の動作は、プッシュボタン39が押圧されると、ク ラッチ押圧部でロ―タ―軸18の後端がリリ―スバネ32に抗して押し込まれ、ロ― タ―軸18とロ―タ―６が前進されてピックアップ部材20の下端が発条21で偏心カ ム4a上に落下されてピックアップ部材20の上端がロ―タ―６の外周面から引き込 まれるとスプ―ル23に捲回された釣糸40が自由に繰り出される。 前記釣糸40の繰り出し状態でハンドル13が回転されると、駆動ギヤ７とピニオ ン31を介してロ―タ―軸18とロ―タ―６が回転されて偏心カム4aとピックアップ 部材20の下端の係合が解除され、上端がロ―タ―６の外周面から突出して釣糸40 が前後にオシレ―トされるスプ―ル23に捲回される。

【００１６】 この時、計測用操作ノブ９はロ―タ―６と一体に回転され、計測用ドラム８と 計測用発条38はスプ―ル23が回動される時一体に回動される。 次にドラグ制動力が設定される時はドラグ調整ノブ30が回動される。 ドラグ制動力が計測される時は前記のように係止釦２が押し込まれてカバ―体 10が開かれる。 次にリ―ルとロ―タ―６を静止状態にすると共に計測用操作ノブ９を手の指で 掴んで指示部を表示部の０数値目盛に合わせた状態で押し込み、更に時計方向に 回動される。 この時、計測用操作ノブ９のピン9a先端は計測用ドラム８の凹部8aに係合され 、前記計測用操作ノブ６の回動が続けられると、計測用ドラム８が一体に回動さ れ、計測用発条38が巻き締められ、計測用発条38の弾性力がスプ―ル23に掛けら れた前記設定されたドラグ制動力より強くなるとスプ―ル23が前記ドラグ制動力 に抗して回動され、回動始動時の指示部が示す表示部の数値が実際のドラグ制動 力になり、釣糸40の繰り出しにこのドラグ制動力と同一の引張力が作用すること を数値で知り得る。 前記のように実際のドラグ制動力を数値で知ることにより、設定ドラグ制動力 がスプ―ル23に捲回された釣糸40の太さに適合するものであるか否かを正確に知 ることができる。

【００１７】 前記説明ではリ―ル本体１にカバ―体10を蝶番11で開閉自在に枢支したが、他 の構造で枢支してもよい。 更に前記説明ではリ―ル本体１にカバ―体10を一カ所で係止したが、複数カ所 で係止してもよく、係止構造は他の構造でもよい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は前述のように構成されたから、カバ―体を外す時はリ−ル本体とカバ ―体の係止を解除することで極めて容易に開くことが出来ると共に、カバ―体内 が良く視認出来るから、迅速に釣糸の咬み込みや切断を解除することが出来る等 実用上優れた効果を奏する覆面型魚釣用リ―ルを提供することが出来る。

【００１９】

【図面の簡単な説明】

【図１】覆面型魚釣用リ−ルの要部断面平面図である。

【図２】覆面型魚釣用リ−ルの断面側面図である。

【図３】カバ−体の係止部分の拡大断面平面図である。

【図４】カバ−体を開いた覆面型魚釣用リ−ルの要部断
面平面図である。

【符号の説明】

１ リ−ル本体 ６ ロ―タ― 10 カバ―体 13 ハンドル 23 スプ−ル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドルの回転に連動回転して釣糸をス
   プ―ルに巻取るロ―タ―を設けたリ―ル本体の前記スプ
   ―ル及びロ―タ―を含むリ―ル本体前部を覆うカップ状
   のカバ―体を該リ―ル本体に取り付けた覆面型魚釣用リ
   −ルにおいて、前記カバ―体をスプ―ル軸線方向に略直
   交する方向に開閉可能となるよう前記リ―ル本体の前部
   一側に枢支したことを特徴とする覆面型魚釣用リ―ル。