JPH04127099A - 放射線画像変換パネルの製造方法 - Google Patents

放射線画像変換パネルの製造方法

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JPH04127099A
JPH04127099A JP24958190A JP24958190A JPH04127099A JP H04127099 A JPH04127099 A JP H04127099A JP 24958190 A JP24958190 A JP 24958190A JP 24958190 A JP24958190 A JP 24958190A JP H04127099 A JPH04127099 A JP H04127099A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルの
製造方法に関するものである。
(発明の背景〕 X線画像のような放射線画像を潜在させた輝尽性蛍光体
層から直接画像を取り出す方法は、具体的には米国特許
3.859.527号及び特開昭55−12144号に
放射線画像変換方法として示されている。この方法は、
支持体上に輝尽性蛍光体層(以下「輝尽層」と略称する
)を形成した放射線画像変換パネル(以下「変換パネル
」と略称する)を使用するもので、この変換パネルの輝
尽層に複写体を透過した放射線を当てて被写体各部の放
射線透過度に対応する放射線エネルギーを蓄積させて潜
像を形成し、しかる後にこの輝尽層を輝尽励起光で走査
するこによって各部の蓄積された放射線エネルギーを放
射させてこれを光に変換し、この光の強弱に基く信号に
より画像を得るものである。この最終的な画像はハード
コピーとして再生してもよいし、CRT上に再生しても
良い。
しかし、変換パネルは放射線に対する感度および画像の
粒状性には厚膜であることを必要とし、画像の鮮鋭性に
は薄膜であることが必要であり、輝尽層の層厚に対して
まったく逆の傾向を示すので、前記変換パネルは放射線
に対する感度と粒状性と鮮鋭性間のある程度の相互犠牲
によって作成されてきた。
前述のような欠点および特性間の相反性に鑑みて、特開
昭61−73100号には真空蒸着等の気相堆積法によ
り輝尽層に結着剤のない変換パネルおよびその製造方法
が提案されている。これによれば、輝尽層の充填率が著
しく向上すると共に輝尽層中での輝尽励起光および輝尽
発光の指向性が向上し、変換パネルの放射線に対する感
度と画像の粒状性か改善されると同時に画像の鮮鋭性も
改善される。
前記の気相堆積による変換パネルはスパッタ法、CVD
法、蒸着法等積々の方法で製造可能であるか、製造コス
ト等を考慮すると蒸着法か最も好ましい方法と言える。
さて、このような気相堆積法で蒸着された輝尽層は、感
度、鮮鋭性等の緒特性を改善する目的で後処理として熱
処理(アニール)を施されるのが一般的である。このよ
うな熱処理においては通常付活剤の離脱を防ぐため、付
活剤を含有する雰囲気中で熱処理が施される(特開平1
−18100号)。
また、この熱処理技術を利用すれば、付活剤を含まぬ輝
尽性蛍光体母体(以後母体と称す)層を所定濃度のけ活
剤雰囲気中で熱処理することにより、母体層に付活剤を
拡散添加して輝尽層を形成することも可能である(特開
平1−18099号)。
これらの場合、ある程度高温の熱処理が好都合であるが
、往々にして高温であると、鮮鋭度の低下や輝尽層にク
ラックを発生する不都合を招く。
具体的には、特開平1−18099号または18100
号においては、好ましい熱処理温度T(℃)として母体
の融点Tm(℃)に対し、0.25Tm< T < T
mの範囲をとるとの記載があるが、実際には母体の融也
付近の温度において種々の問題が生ずる。
まず、蒸着により作成した輝尽層あるいは母体層は柱状
構造を有することにより励起光の指向性を高め、鮮鋭性
を向上させているが、上記温度では結晶の融着により、
柱状構造がくずれてしまう。
従って鮮鋭性が低下する。これは輝尽層あるいは母体層
として特に柱状化し易いアルカリハライド蛍光体を用い
た場合、転着である。
また、通常輝尽層あるいは母体層と支持体の熱膨張係数
が異なるため、輝尽層あるいは母体層には熱処理による
応力が働く。これは高温になるほど大きく、特に上記の
温度では無視できなくなり輝尽層あるいは母体層に目視
で確認できるほどの大きなりラックが入り、画像の粒状
性を低下させる。また時には輝尽層あるいは母体層と支
持体間で剥離が生じることもある。
また、通常熱処理温度が高いほど支持体の反り、不純物
の輝尽層への溶入による感度低下が大きくなる。この影
響は上記温度では無視できなくなり、例えばRbBr 
(Tm=682°C)を母体として用イタ場合、処理温
度Tを520″C(> 0.757m)とすると、支持
体として金属または硼珪酸ガラス、化学強化ガラス等の
板ガラスを用いた場合、反りあるいは不純物の溶入(金
属イオン)が著しく、使用にたえられないものとなる。
一方熱処理温度が低いと高感度化の目的が達せられない
〔発明の目的〕
本発明は、輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネル
における上述のような欠点に鑑みてなされたものであり
、本発明の目的は、高鮮鋭性でかつ高感度であり、輝尽
層にクラックのない、また支持体選択範囲の広い放射線
画像変換パネルの製造方法の提供にある。
〔発明の構成及び作用効果〕
本発明者等は、上記目的を達成するために、放射線画像
変換パネルの製造方法における熱処理条件について種々
の研究を行なってきた。その結果、熱処理を選択的に規
定した範囲において行なった場合には、輝尽層のクラッ
クを抑制することができ、従って粒状性、鮮鋭性、感度
が著しく向上した変換パネルを製造することができるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、前記した発明の目的は、支持体上に輝尽性蛍
光体層又は輝尽性蛍光体母体層を形成後、付活剤を含有
する雰囲気中で熱処理を施す放射線画像変換パネルの製
造方法において、前記熱処理温度T(℃)が前記輝尽性
蛍光体母体の融点T+e(℃)に関し、 0、40Tm< T < 0.75Tm (℃)である
ことを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法によ
って達成される。
次に本発明を具体的に説明する。
本発明においては、熱処理温度を0.75Tmより低く
することにより輝尽層のクラック発生等を抑え、支持体
材質の選択範囲を拡め、かつ結晶の融着を防ぐことによ
り鮮鋭性を高めることができた。
第1図に付活剤雰囲気における熱処理の各温度に於る熱
増感曲線を示した。図に於いて曲線a、bc、 d、 
e、 f及びgは各々 150.250.300.45
0.500.600°C及び650 ℃に於けるRbB
r:Tfからなる輝尽層の熱増感曲線である。尚、Rb
Brは母体、TVは付活剤であり、RbBrの融点Tm
は682°C、0,40Tm=272℃、 0.757
m=512℃である。
この図から分かるように、熱増感曲線には、飽和点があ
り、所定の温度以上ではほぼ同じ感度レベルに達する。
この観点に立つと、熱増感処理温度は反応速度に頚著に
影響するが、熱処理効果は反応速度か遅くとも取出すこ
とがでる。即ち、処・理温度T(℃)を母体の融aTm
(℃)について、0.407m< Tとすると、比較的
低温においても、処理時間を長めることによりほぼ同レ
ベルの飽和感度に達することができた。T≦0.407
mでは、すなわち第1図のa、bでは熱増感処理に十分
な熱エネルギーが与えられないので充分な感度は得られ
ない。
一方、0.757m≦Tの領域、すなわち第1図のrl
gにおいてはこれ以上処理温度を上げても飽和感度は同
じレベルであり、飽和感度への到達速度も変わらない。
しかしこの領域では、輝尽層のクラックが急激に5増加
し、クラックの幅も広がる傾向にあるので、T < 0
.757mであることが画像の粒状性の点から重要とな
る。
また、この領域では輝尽層の柱状結晶が融着し、輝尽層
が透明化するために鮮鋭性の著しい低下があるので、こ
の点からもT < 0.757mであることか重要とな
る。
尚、処理条件によって異なるが前記温度範囲で4時間以
上の処理時間が望ましい。
第2図(a)に拡散法熱増感装置の概要図を示す。
図に於て21は増感を施す変換パネルである。27は付
活剤を含有する物質粉末である。例えば輝尽層にRbB
r:T eを用いる時にはRbBr:TA!蛍光体、R
bBr:Tf Br混合粉末或はTI!Br扮末等であ
る。
22は前記増感を施す母体層もしくは輝尽層を有する母
材パネル21の熱処理容器、26は付活剤を含有する物
質粉末の蒸発容器、23および25は加熱手段、28は
ガス量調整バルブである。熱処理容器22と蒸発容器2
6はガス量調整バルブ28を介して互いにつながってい
る。
まず、増感を施すパネル21を熱処理容器22へ、付活
剤を含有する物質粉末27を蒸発容器26にそれぞれ設
置する。その後、加熱手段23.25でそれぞれの容器
を所定の温度まで加熱した後、ガス量調整バルブ28を
除々に開いて付活ガスを熱処理容器22中へ拡散させる
。ここで付活剤の拡散量は蒸発容器26の加熱温度、熱
処理容器22と蒸発容器26との温度差ガス量調整バル
ブ28の開閉量等によって決まる。
パネル21の熱処理温度T(℃)は輝尽性蛍光体の種類
によっても異なるが母体の融点Tm(℃)より低く 、
0.40Tm< T < 0.75Tmの範囲にとられ
る。
前記パネル21は熱処理後温室まで所定の速度で冷却さ
れて本発明に係る変換パネルが完成する。
この装置によれば蛍光体結晶に対する熱増感と該結晶中
の一定な付活剤の濃度保償と更に蒸着時の結晶の乱れに
対するアニールが同時に行われる。
第2図(b)は拡散法熱増感装置の他の例を示す概要図
である。図に於て21は増感を施す母材パネル、29は
付活剤を含有する物質粉末(雰囲気扮)である。30は
前記増感を施す母材パネル21の熱処理容器である。
本装置では増感を施す母材パネル21と付活剤を含有す
る物質粉末(雰囲気粉)29とを熱処理容器30中に共
存させるところに特徴がある。
このような雰囲気粉の使用によって母材パネル中へ含有
させる付活剤濃度を簡単に調整できる。
雰囲気粉の付活剤濃度は熱処理条件で異なるが、母材パ
ネル21が輝尽性蛍光体場合その付活剤とほぼ等しいか
大きいことが好ましく、母体の場合その所定濃度にとら
れる。
また、パネル21の熱処理温度Tは前記と同様0.40
Tm< T < 0.75Tmの範囲である。
本発明に於いて前記の付活剤の保償手段を含む熱増感処
理の対象となる輝尽層もしくは母体層は、一般公知の気
相堆積法によって形成される。
即ち該輝尽層は、緻密に堆積された蛍光体非結晶(アモ
ルファス)からなっていてもよいし、微細柱状結晶が層
厚方向に縦に結束されて貝柱状に層を形成した形態でも
よい。或は前記貝柱状に結束して層をなした層表面には
大小の縦横に走るフレバスを配してもよい。更に微細柱
状結晶の各々の周囲に空隙を囲繞して霜柱状に蝟集した
形状の輝尽層であってもよい。
また前記フレバス或は空隙は層厚方向の上向き或は下向
きに消滅して微細柱状結晶が癒合していてもよい。
また前記した各形態の混合した輝尽層でもよい。
輝尽性蛍光体のうち、熱輝尽性蛍光体は励起に対する応
答性が遅い、時系列的に読取ることがむずかしい等の理
由により実用上光輝尽性蛍光体が有用であり、また50
0nm以上の輝尽励起光で輝尽発光するものが好ましい
本発明のパネルに用いられる光輝尽性蛍光体としては、
以下に記すものがある。ここで輝尽性蛍光体とは付活剤
と母体からなり、通常母体 付活剤と表記する。例えば
特開昭55−12143号に記載されている一般式か (Bad−、−y MgxCay)FX:eEu24(
但し、XはBrおよびCIの中の少なくとも1つであり
、x、yおよびeはそれぞれO<x+≦06、xy≠0
および10−’≦e≦5+10−!なる条件を満たす数
である。)で表されるアルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍
光体、特開昭55−12144号に記載されている一般
式が LnOX  :  xA (但しLnはLa、 Y、 GdおよびLuの少なくと
も1つをXはCfおよび/またはBrを、AはCeおよ
び/またはTbを、XはO<X<0.1を満足する数を
表す。
)で表され蛍光体、特開昭55−12145号に記載さ
れている一般式が (Bat−xM’ x)FX:yAu (但し Ml はMg、 Ca、 Sr、 Znおよび
Cd(7)うちの少なくとも1つを、XはC1,Br、
および■のうち少な(とも1つを、AはEu、 Tb、
 Ce、 Tm、 Dy、 Pr、 Ho、 Nd Y
bおよびErのうちの少なくとも1つを、Xおよびyは
O≦X≦0.6および0≦y≦0.2なる条件を、満た
す数を表す。)で表される蛍光体、特開昭55−114
389号に記載されている一般式がBaFX:XCe、
  yA (但しXはC1,Br、および■のうち少なくとも1つ
を、AはIn、 T I 、 Gd、 SsおよびZr
のうちの少なくとも1つであり、Xおよびyはそれぞれ
0<X≦2X10−1およびQ<y≦5×10−冨であ
る。)で表される蛍光体、特開昭55−160078号
に記載されている一般式が MI FX−XA: yLn (但しMlはMg、 Ca、 Ba、 Sr、 Zn、
  およびCdのうちり少なくとも1種AはBed、 
MHO,Cab、 SrO,Bad、 ZnO。
AI!*Os、 Y’tO*、 LawOs、 Int
Om、 sio、、 TiJ、 2rL、 Ge0t。
SnJ、Nk120i、 TazOi、  およびTh
e2のうち少なくとも1種、LnはEu、 Tb、 C
e、 Tm、 Dy、 Pr、 Ho、 Nd、 Yb
、 Er SmおよびGdのうち少なくとも1種であり
、XはCf、Br、およびIのうち少なくとも1種であ
り、Xおよびyはそれぞれ5XIO−’≦X≦0.5お
よび0<y≦0.2なる条件を満たす数である。)で表
される希土類元素付活2価金属フルオロハライド蛍光体
、特開昭59−38278号に記載されている下記いづ
れかの一般式 %式%: (式中、MおよびNはそれぞれMg、 Ca、 Sr、
 Ba、 In。
およびCdのうち少なくとも1種、XはF、C1,Br
およびIのうち少なくとも1種、AはEu、 Tb、 
CeTm、 Dy、 Pr、 Ho、 Nd、 Yb、
 Er、 Sb、 TI! 、 MnおよびSnのうち
少なくとも1種を表す。また、Xおよびyは0〈X≦6
.0≦y≦1なる条件を満たす数である。
)で表される蛍光体、下記いづれがの一般式%式%: (式中、ReはLa、 Gd、 Y、 Lu、のうち少
なくとも1種、Δアルカリ土類金属、Ba、 Sr、 
Caのうち少なくとも1種、XおよびX′およびF、C
1,Br少なくとも1種を表す。また、Xおよびyは、
lX10−”<x< 3 X 10−’  I X 1
(1−’ < y< l X 10−’なる条件を満た
す数であり、n/[0はl Xl0−’<n/rn <
 7 xlolなる条件を満たす。)で表される蛍光体
、及び下記一般式 %式%: (但し、M ’ Li、 Na、 K、 Rb、 Ca
から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属であり、M
lはBe、 Mg、 CaSr、 Ba、 zn、 C
d、 CuおよびN1から選ばれる少なくとも1種の二
価金属である。
Ml はSc、 Y、 La、 Ce、 Pr、 Nd
、 Pm、 Sm、Eu、 Gd、 Tb、 Dy、 
Ho、Er、Tm、Yb、Lu、 A1.Ga、および
1nから選ばれる少なくとも1種の三価金属である。
x、x’ およびX″はF、CI!、Br、およびIか
らから選ばれる少なくとも1種のハロゲンである。
AはEu、 Tb、 Ce、 Tm、 Dy、 Pr、
 Ho、 Nd、 Yb、 Er、 Gd、 Lu、 
SmY、 T I 、 Na、 Ag、 Cu、および
Mgから選ばれる少なくとも1種の金属である。また、
aはO≦a<0.2の範囲の数値であり、bはO≦b<
0.5の範囲の数値であり、CはO≦c<0.5の範囲
の数値である。
)で表されるアルカリハライド蛍光体等が挙げられる。
本発明に係るパネルに用いられる輝尽性蛍光体は、前述
の蛍光体に限られるものではなく、放射線を照射した後
輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示す蛍光体であ
ればいかなる蛍光体であってもよいが、特に本発明にお
いては、アルカリハライド蛍光体は、蒸着・スパッタリ
ング等の方法で輝尽層を形成する場合、柱状結晶になり
易いが、熱処理温度0.75Tm以上では融着による鮮
鋭性低下が起り易いので本発明の温度範囲規制は甚だ有
意義である。
本発明に係るパネルは前記の輝尽性蛍光体の少なくとも
一種類を含む一つ若しくは二つ以上の輝尽層から成る輝
尽層群であってもよい。また、それぞれの輝尽層に含ま
れる輝尽性蛍光体は同一であってもよいが異なっていて
もよい。
本発明に係るパネルの蛍光層の層厚はパネルの放射線に
対する感度、輝尽性蛍光体の種類等によって異なるが、
30μm−1000μmの範囲から選ばれるのが好まし
く、60μm〜600μmの範囲から選ばれるのが好ま
しい。特に支持体、輝尽層間の熱膨張の差によるクラッ
クの生じ易い200μm以上の場合、本発明の効果が著
しい。
さらに、本発明に係る変換パネルの輝尽層は輝尽励起光
および輝尽発光の指向性に優れ、輝尽励起光の輝尽層中
での散乱が減少し、画像の鮮鋭性が著しく向上する。
本発明に係るパネルにおいて用いられる支持体としては
ガラス、金属、セラミックス等が用いられ、特にアルミ
ニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート或は該金属酸化
物の被覆層を有する金属シートにおいても金属不純物と
して輝尽層に溶出、減感を起ことか少くなり、本発明の
効用は更に太き(なる。
さらにこれらの支持体は、輝尽層との接着性を向上させ
る目的で輝尽層を設ける面に下引層を設けてもよい。ま
た、これら支持体の層厚は用いる支持体の材質等によっ
て異なるが、一般的には80μm〜2000μmであり
、取扱い上の点からさらに好ましくは80μm−1oo
oμmである。
本発明に係る変換パネルにおいては、一般的に前記蛍光
層が露呈する面に、輝尽層を物理的にあるいは科学的に
保護するための保護層が設けられてもよい。この保護層
は保護層用塗布液を輝尽層上に直接塗布して形成しても
よいし、或は予め別途形成した保護層を輝尽層上に接着
してもよい。
保護層の材料としては酢酸セルロース、イトロセルロー
ス、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール
、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリエス
テル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、塩
化ビニリデン、ナイロン等の通常の保護層用材料が用い
られる。
また、この保護層は蒸着法、スパッタ法等により、Si
C,SiOx、 SiN、 Af *Osなどの無機物
質を積層して形成してもよい。これらの保護層の層厚は
一般には0.1μm〜100μm程度が好ましい。
本発明の変換パネルにおいては、前記保護層より更に厚
い保護層体をスペーサを介して輝尽層を掩ってもよい。
用いられる保護層体としては、透光性かよく、シート状
に成形できるものか使用される。保護層体は輝尽励起光
および輝尽発光を効率よく透過するために、広い波長範
囲で高い透過率を示すことが望ましく、透過率は80%
以上か好ましい。
そのようなものとしては、例えば、石英、硼珪酸ガラス
、化学的強化ガラス等の板ガラスや、PET、延伸ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル等の有機高分子化合物が挙
げられる。硼珪酸ガラスは330nm〜2,6μmの波
長範囲80%以上の透過率を示し、石英ガラスではさら
に短波長においても高い透過率を示す。
さらに、保護層体の表面に、MgF x等の反射防止層
を設けると、輝尽励起光および輝尽発光を効率よく透過
するとともに、鮮鋭性の低下を小さくする効果もあり好
ましい。
本発明に係る変換パネルは第3図に概略的に示される放
射線画像変換方法に用いられた場合、優れた鮮鋭性、粒
状性および感度を与える。すなわち、第3図において、
41は放射線発生装置、42は被写体、43は本発明に
よるパネル、44は輝尽励起光源、45は該パネルより
放射された輝尽発光を検出する光電変換装置、46は4
5で検出された信号を画像として再生する装置、47は
再生された画像を表示する装置、48は輝尽励起光と輝
尽蛍光とを分離し、輝尽蛍光のみを透過させるフィルタ
である。
尚45以降は43からの光情報を何らかの形で画像とし
て再生できるものであればよく、上記に限定されるもの
ではない。
第3図に示されるように、放射線発生装置41からの放
射線は被写体42を通して本発明による変換パネル43
に入射する。この入射した放射線は変換パネル43の輝
尽層に吸収され、そのエネルギーが蓄積され、放射線透
過像の蓄積像が形成される次にこの蓄積像を輝尽励起光
源44からの輝尽励起光で励起して輝尽発光といて放出
せしめる。パネル43は、輝尽中に決着剤が含まれてお
らず、輝尽像の輝尽励起光の指向性が高いため上記輝尽
励起光による走査の際に、輝尽励起光が輝尽層中で拡散
するのが抑制させる。
放射される輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネルギ
ー量に比例するのてぜ、この光信号を例えば光電子増倍
管等の光電変換装置45で光電変換し、画像再生装置4
6によって画像として再生し、画像表示装置47によっ
て表示することにより、被写体の放射線透過観察するこ
とができる。
〔実施例〕
次に実施例によって本発明を説明する。
まず試料作成に共通な操作条件をのべる。
1、0mm厚の結晶ガラス支持体(400mmX 50
0mm)を、エレクトロンビーム法(EB法)による蒸
着装置中に設置した。次いで、水冷した坩堝にアルカリ
ハライド蛍光体の母体RbBr (但し実施例2のみR
bBr;0.0003TI)を入れ、プレスして坩堝の
形状に成形した。
続いて、蒸着装置内を排気し、5×1O−1Torrの
真空度とした。次に、支持体を40〜45°Cに保持し
なから、EBガンに電力を供給して輝尽性蛍光体の母体
(実施例2は輝尽蛍光体)を蒸発させた。
目的とする輝尽層を得るために膜厚モニタにより蒸着速
度が 10’入/minとなるようにコントロールした
。また、電子ビームは坩堝の輝尽性蛍光体の母体(実施
例2は輝尽性蛍光体)表面をラスター状にスキャンさせ
た。
母体層(実施例2は輝尽層)の層厚が所定厚みとなった
ところで蒸着を終了させた。母体層あるイハ輝尽層の蒸
着領域はステンレス板のマスクを用いて、370mm 
X 470mmとし母材パネル(実施例2では輝尽性蛍
光体パネル)Sをえた。ここで母材パネルとは基板に母
体を蒸着した形態を指す。
次にパネルSを第2図(b)に示す拡散法熱増感装置の
熱処理容器にセットし、熱処理温度T及び時間を定めこ
こにTI Br濃度が0. OO03mo I となる
雰囲気で熱処理した。このようにして本発明に係る変換
パネルAを得た。
このようにして得られた本発明に係る変換パネルAのX
線に対する感度、鮮鋭性、粒状性を評価した。
特性の評価方法は下記の通りである。
(1)X線感度 管電圧80KVpのX線を10mR照射し、を秒後に半
導体レーザ光(780nm)で輝尽励起し、輝尽性蛍光
体層から放射される輝尽発光を光検出器(光電子増倍管
)で光電交換し、この信号の電圧値Vを求めた。次いで
実施例2の値を100とする相対感度を求めた。
(2)鮮鋭性 空間周波数 II!p/mmにおけるMTF(変調伝達
関数%)を求め、実施例2の変換パネルの値を100と
して相対的鮮鋭性を評価した。
(3)粒状性 本発明に係るパネル八に管電圧80KVpのX線を10
mR照射した後、半導体レーザ光(790nm)で輝尽
励起し、輝尽層から放射される輝尽発光を光検出器(光
電子増倍管)で充電変換し、この信号を画像再生装置に
よって画像として再生し、銀塩フィルム上に記録した。
前記記録において、画像ノイズとしてクラック模様か認
められるとき×、認められないとき○とする目視判定に
より表した。
尚クラックは直接目視も可能である。
実施例1〜6及び比較例 (1)〜(7)表−1に示す
条件において熱処理温度Tf℃)の効果を示す。尚母体
の融点Tm= 682°C1従って0、407m= 2
72℃、0.75Tm= 512°C0表−1 実施例試料は高鮮鋭性であり、低温処理であるのでクラ
ックの発生がない。比較例の高温試料は鮮鋭性低く、ま
た200μm以上の厚膜の影響を償却できずクラックに
よる粒状性低下がある。また0、 407m以下では感
度が低い。
実施例7〜9及び比較例(8) 表−2に示す条件において熱処理時間の効果を示す。
表−2 実施例においてはドーピング時間と共に感度が向上する
がT > 0.75Tm(600°C)10時間の比較
例(8)では600°C,4時間の比較例(1)からの
感度の上昇なく、また結晶の融着により鮮鋭性は低下す
る。
実施例10及び比較例(9) 表−3に示す条件において支持体の選択性をみた。
表−3 比較例においてはアルミニウムの輝尽層への溶出により
感度か低下する。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、0.40Tm<T
 < 0.75Tmの低温で熱処理すること及び輝尽層
中の付活剤濃度を所定濃度に調整することが可能である
。そのため、輝尽性蛍光体の熱増感効果により、高感度
でかつ粒状性、鮮鋭性の良好な変換パネルを作成するこ
とが可能となった。
本発明は、その効果が極めて大きく工業的に有用である
【図面の簡単な説明】
第11Nは熱処理時間に対する感度変化を表す図である
。 第2図は本発明に用いられる拡散法熱増感装置の−例を
示す概要図である。 第3図は本発明に係る変換パネルを用いる放射線画像変
換方法の説明図である。 21・・・増感を施すパネル 22、30.62・・・熱処理容器 23、63・・加熱用ヒータ 24、64・・・熱処理炉 25・・・加熱用ヒータ   26・・・蒸発容器27
・・・付活剤を含有する物質粉末

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 支持体上に輝尽性蛍光体層又は輝尽性蛍光体母体層を形
    成後、付活剤を含有する雰囲気中で熱処理を施す放射線
    画像変換パネルの製造方法において、前記熱処理温度T
    (℃)が前記輝尽性蛍光体母体の融点Tm(℃)に関し
    、 0.40Tm<T<0.75Tm(℃) であることを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006113018A (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線画像変換パネル

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