JPH0827397B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

Info

Publication number
JPH0827397B2
JPH0827397B2 JP20112787A JP20112787A JPH0827397B2 JP H0827397 B2 JPH0827397 B2 JP H0827397B2 JP 20112787 A JP20112787 A JP 20112787A JP 20112787 A JP20112787 A JP 20112787A JP H0827397 B2 JPH0827397 B2 JP H0827397B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor
panel
radiation
layer
phosphor layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20112787A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6443800A (en
Inventor
哲 本田
直子 中丸
中野  邦昭
久憲 土野
文生 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP20112787A priority Critical patent/JPH0827397B2/ja
Publication of JPS6443800A publication Critical patent/JPS6443800A/ja
Publication of JPH0827397B2 publication Critical patent/JPH0827397B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネル
に関するものであり、さらに詳しくは耐熱性にすぐれ、
また放射線感度の高い放射線画像変換パネル及びその製
造方法に関するものである。 〔従来の技術〕 X線画像のような放射線画像は病気診断用などに多く
用いられる。このX線画像を得るために、被写体を透過
したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し、これ
により可視光を生じさせてこの可視光を通常の写真をと
るときと同じように銀塩を使用したフイルムに照射して
現像した、いわゆる放射線写真が利用されている。しか
し、近年銀塩を塗布したフイルムを使用しないで蛍光体
層から直接画像を取り出す方法が工夫されるようになっ
た。 この方法としては被写体を透過した放射線を蛍光体に
吸収せしめ、しかる後この蛍光体を例えば光又は熱エネ
ルギーで励起することによりこの蛍光体が上記吸収によ
り蓄積している放射線エネルギーを蛍光として放射せし
め、この蛍光を検出して画像化する方法がある。具体的
には、例えば米国特許3,859,527号及び特開昭55−12144
号には輝尽性蛍光体を用い可視光線又は赤外線を輝尽励
起光とした放射線画像変換方法が示されている。この方
法は支持体上に輝尽性蛍光体層を形成した放射線画像変
換パネルを使用するもので、この放射線画像変換パネル
の輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射線を当てて被
写体各部の放射線透過度に対応する放射線エネルギーを
蓄積させて潜像を形成し、しかる後にこの輝尽性蛍光体
層を輝尽励起光で走査することによって各部の蓄積され
た放射線エネルギーを放射させてこれを光に変換し、こ
の光の強弱による光信号により画像を得るものである。
この最終的な画像はハードコピィとして再生しても良い
し、CRT上に再生してもよい。 さて、この放射線画像変換方法に用いられる輝尽性蛍
光体層を有する放射線画像変換パネルは、前述の蛍光ス
クリーンを用いる放射線写真法の場合と同様に放射線吸
収率及び光変換率(両者を含めて以下「放射線感度」と
いう)が高いことが要求される。 前記した放射線画像変換パネルの支持体としては一般
に白色あるいは黒色等に着色されたPET(ポリエチレン
テレフタレート)が多用されており、その他にカーボン
ファイバープレート、化学強化ガラス、Al金属板、アル
ミナ焼結板等が用いられている。 これらの支持体は耐熱性及び加熱した際の平面性に劣
り、加熱した際熔融又は変形してしまう。また、室温下
においてもその寸度安定性に乏しい。 さらに、これらの支持体は加熱の際に、その支持体の
成分がその上に設けられた蛍光体層中に拡散、反応し、
蛍光体の発光特性を著しく悪化させることがある。 また、パネル支持体として石英のように耐熱性及び加
熱した際の平面性のよいかつ化学的に不活性な物質を用
いて放射線画像変換パネルを作製した場合には、その透
明性のために輝尽励起光及び輝尽発光光が透過、逃散し
てしまい、利用できる輝尽発光光の収率が減少する。 そこで、耐熱性及び加熱した際の平面性のよいかつ化
学的に不活性な物質で、さらに輝尽励起光及び輝尽発光
光に対して不透明なパネル支持体が要望されていた。 〔発明の目的〕 前記輝尽性蛍光体を用いた放射線我意像変換パネルの
欠点に鑑み、本発明の目的は耐熱性にすぐれるとともに
放射線画像からの輝尽発光収率のよい放射線画像変換パ
ネルを提供することにある。 本発明の他の目的は、加熱した際の平面性にすぐれる
とともに放射線画像からの輝尽発光収率のよい放射線画
像変換パネルを提供することにある。 〔発明の構成、効果〕 前記した本発明の目的は、支持体上に輝尽性蛍光体を
有する放射線画像変換パネルにおいて、前記支持体が結
晶化ガラスからなることを特徴とする放射線画像変換パ
ネルによって達成される。 尚、本発明の態様として前記結晶化ガラスは、輝尽励
起光の透過率が30%以下であることが好しく、さらに10
%以下であることが好しい。 次に本発明を具体的に説明する。 第1図は本発明の放射線画像変換パネル(以後単にパ
ネルと略称することがある)の厚み方向の断面図であ
る。 同図において1は本発明に係る結晶化ガラスからなる
支持体であり、その少なくとも一方の面に輝尽性蛍光体
層(以後蛍光体層と称する)2が設けられている。 また蛍光体層上面あるいは支持体をも含んだパネル全
体を物理的及びまたは化学的に保護するための保護層3
が設けられている。 本発明のパネルに用いる結晶化ガラスは、ガラスセラ
ミックスともいい、以下に示す特殊な組成のガラスを熔
融成形した後、十分に制御された条件下で再加熱し原形
を保ったまま、アモルファス状態から均一な微細結晶の
凝集体に変ったものである。現在実用に供されている結
晶化ガラスの組成系の主なものとしては例えば珪酸塩ガ
ラスとしてLi2O−SiO2,Na2O−CaO−MgO−SiO2、アルミ
ノ珪酸塩系としてLi2O−Al2O3−SiO2,Na2O−Al2O3−SiO
2,MgO−Al2O3−SiO2、硼酸塩ガラスとしてPbO−ZnO−B2
O3、硼酸酸塩ガラスとしてZnO−B2O3−SiO2等が挙げら
れる。 本発明に用いる結晶化ガラスとしては、前記結晶化ガ
ラス組成系のうちLi2O−SiO2,Na2O−CaO−MgO−SiO2
どの珪酸塩ガラス、あるいはLi2O−Al2O3−SiO2,Na2O−
Al2O3−SiO2,MgO−Al2O3−SiO2などのアルミノ珪酸塩ガ
ラスが好しい。 さらにはLi2O−Al2O3−SiO2ガラスが好しく各成分の
組成比は化学量論化でLi2O:Al2O3:SiO2=1:1:4がさらに
好しい。 しかし本発明のパネルに用いられる結晶化ガラスは前
述の結晶化ガラスに限られるものではなく、耐熱性にす
ぐれ、また加熱した際の平面性にすぐれた結晶化ガラス
であれば、いかなる結晶化ガラスであってもよい。 本発明のパネルにおいて、結晶化ガラスの厚さは3mm
以下であることが好しく、さらには好しくは2mm〜0.5mm
の範囲であり、かつ均質であることが好しい。 前記結晶化ガラスの結晶化度は90%以上であることが
好しくさらには95%以上であることが好しいが、結晶化
度90%以下のものであっても輝尽励起光の透過率が30%
以下で一定の強度を有すれば結晶化度の程度は問わな
い。 尚結晶化ガラスの輝尽励起光に対する透過率は二波長
分光光度計(557型;日立製作所(株)製)を用いて測
定した。測定は励起光波長190〜900mmの範囲で行ない、
その際の透過率を連続的にチャート上に描かせることに
より求めた。 これら支持体の表面は滑面であってもよいし、蛍光体
層または光散乱層等の補助層との接着性を向上させる目
的でマット面としてもよい。また、支持体の表面は第2
図(a)に示すように凹凸面21としてもよいし、(b)
に示すように島状に独立したタイル状板23を敷きつめた
構造でもよい。第2図(a)の場合には蛍光体層が第2
図(c)の断面図に示すように凹凸面21によって細分化
されるので画像の鮮鋭性が一段と向上する。第2図
(b)の場合には蛍光体層が支持体のタイル状板23の輪
郭を維持しながら堆積するので、結果的には蛍光体層は
第2図(d)の断面図に示すように亀裂26によって隔絶
された輝尽性蛍光体の柱状ブロック25から成るため、画
像の鮮鋭性が一段と向上する。 さらにこれら支持体は、蛍光体層または光散乱層等と
の接着性を向上させる目的で蛍光体層または光散乱層等
が設けられる面に下引層を設けてもよい。また、これら
支持体の層厚は用いる支持体の材質等によって異なる
が、一般的には80μm〜2000μmであり、取扱い上の点
からさらに好ましくは80μm〜1000μmである。 本発明において用いる輝尽性蛍光体は、最初の光もし
くは高エネルギー放射線が照射された後に、光的、熱
的、機械的、化学的または電気的等の刺激(輝尽励起)
により、最初の光もしくは高エネルギー放射線の照射量
に対応した輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的な面
から好しくは500nm以上の輝尽励起光によって輝尽発光
を示す蛍光体である。該輝尽性蛍光体としては、例えば
特開昭48−80487号に記載されているBaSO4:Ax、特開昭4
8−80489号に記載されているSrSO4:Ax、特開昭53−3927
7号のLi2B4O7:Cu,Ag等、特開昭54−47883号のLi2O・(B
2O2)x:Cu,Ag等、米国特許3,859,527号のSrS:Ce,Sm、Sr
S:Eu,Sm、La2O2S:Eu,Sm及び(Zn,Cd)S:Mn,Xで表される
蛍光体が挙げられる。 また、特開昭55−12142号に記載されているZnS:Cu,Pb
蛍光体、一般式BaO・xAl2O3:Euで表されるアルミン酸バ
リウム蛍光体、及び一般式MIIO・xSiO2:Aで表されるア
ルカリ土類金属珪酸塩系蛍光体が挙げられる。また、特
開昭55−12143号に記載されている一般式 (Ba1−x−yMgxCay)FX:eEu2+ で表されるアルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍光体、特開
昭55−12144号に記載されている一般式 LnOX:xA で表され蛍光体、特開昭55−12145号に記載されている
一般式 (Ba1−xMIIx)FX:yA で表される蛍光体、特開昭55−84389号に記載されてい
る一般式 BaFX:xCe,yA で表される蛍光体、特開昭55−160078号に記載されてい
る一般式 MIIFX・xA:yLn で表される希土類元素付活2価金属フルオロハライド蛍
光体、一般式ZnS:A、CdS:A、(Zn,Cd)S:A、ZnS:A,X及C
dS:A,Xで表される蛍光体、特開昭59−38728号に記載さ
れている下記いずれかの一般式 xM3(PO4・NXz:yA M3(PO42:yA で表される蛍光体、下記いずれかの一般式 nReX3・mAX′2:xEu nReX3・mAX′2:xEu,ySm で表される蛍光体、及び下記一般式 MIX・aMIIX′・bMIII′′3:cA で表されるアルカリハライド蛍光体等が挙げられる。特
にアルカリハライド蛍光体は、蒸着、スパッタリング等
の方法で蛍光体層を形成させやすく好しい。 しかし、本発明に係るパネルに用いられる輝尽性蛍光
体は、前述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を
照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示す
蛍光体であればいかなる蛍光体であってもよい。 本発明に係るパネルは前記の輝尽性蛍光体の少なくと
も一種類を含む一つ若くは二つ以上の蛍光体層から成る
蛍光体層群であってもよい。また、それぞれの蛍光体層
に含まれる輝尽性蛍光体は同一であってもよいが異なっ
ていてもよい。 本発明の蛍光体層は塗布方法、気相堆積方法のいづれ
によってもよいが、気相堆積型の蛍光体層を有するパネ
ルの方が塗布型よりも鮮鋭性に優れ好ましい。 前記輝尽性蛍光体を気相堆積させる第1の方法として
は蒸着法がある。 該方法に於ては、まず支持体を蒸着装置内に設置した
後装置内を排気して10-6Torr程度の真空度とする。次い
で、前記蛍光体層の少なくとも一つを抵抗過熱法、エレ
クトロンビーム法等の方法で加熱蒸着させて前記支持体
表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに堆積させる。 この結果、結着剤を含有しない蛍光体層が形成される
が、前記蒸着工程では複数回に分けて蛍光体層を形成す
ることも可能である。また、前記蒸着工程では複数の抵
抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸着を
行うことも可能である。 また、前記蒸着法においては、輝尽性蛍光体原料を複
数の抵抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用いて共
蒸着し、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合成する
と同時に蛍光体層を形成することも可能である。 さらに前記蒸着法においては、蒸着時、必要に応じて
被蒸着物を冷却あるいは加熱してもよい。 また、蒸着終了後蛍光体層を加熱処理してもよい。 更に第2の方法としてスパッタ法、第3の方法として
CVD法が前記蒸着法同様有用である。 前記した気相堆積法に於ては輝尽性蛍光体と付活剤を
同時に堆積させてもよいが、母体となる輝尽性蛍光体と
付活剤の蒸気圧が異る場合には寧ろ支持体または保護層
上に付活剤を含まない輝尽性蛍光体母体層(以下「蛍光
母体層」と略称する)を形成した後に、該層に付活剤を
ドーピングして所定の蛍光体層とすることが好しい。こ
の場合には付活剤のドーピングと同時に熱増感処理を施
すことができ、この熱増感処理により、輝尽性蛍光体結
晶の成長が促され、X線に対する感度が向上する。 付活剤のドーピング方法としては種々の方法があるが
熱拡散法による添加が最も好ましい方法の1つである。 輝尽性蛍光体母体がアルカリハライドである場合、特
に著しい効果をもたらす。なぜなら、アルカリハライド
を気相堆積させた蛍光母体層は柱状結晶構造を呈し易
く、そのため付活剤の母体中への拡散は、柱状結晶構造
の境界に沿って蛍光母体層の表面から支持体側に向って
容易に起こるためである。 その結果、蛍光母体層の層厚方向に対して付活剤濃度
は一様となり、またパネル全体に渡っても付活剤濃度は
均一となるため、感度むらの少ない高感度なパネルを容
易に製造することができる。 該方法に於ては輝尽性蛍光体母体と付活剤との蒸気圧
の差はむしろ大きい方が好ましく、しかも付活剤の蒸気
圧の方が大きいことが好ましい。これは付活剤を熱拡散
させる際に、比較的低温に於ても付活剤蒸気が柱状結晶
に沿って急速に拡散し、低温かつ短時間で蛍光母体層中
への付活剤の添加が完了するからである。 本発明に係るパネルの蛍光体層の層厚はパネルの放射
線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類等によって異なる
が、30μm〜1000μmの範囲から選ばれるのが好まし
く、60μm〜600μmの範囲から選ばれるのがより好ま
しい。 さらに、本発明に係るパネルの蛍光体層は前述のよう
に輝尽励起光および輝尽発光の指向性に優れているた
め、輝尽励起光の蛍光体層中での散乱が減少し、画像の
鮮鋭性が著しく向上する。 本発明のパネルにおいては、一般的に前記蛍光体層が
露呈する面に、蛍光体層群を物理的にあるいは化学的に
保護するための保護層を設けることが好ましい。この保
護層は保護層用塗布液を蛍光体層上に直接塗布して形成
してもよいし、あるいはあらかじめ別途形成した保護層
を蛍光体層上に接着してもよい。保護層の材料としては
酢酸セルロース,ニトロセルロース,ポリメチルメタク
リレート,ポリビニルブチラール,ポリビニルホルマー
ル,ポリカーボネート,ポリエステル,ポリエチレンテ
レフタレート,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩
化ビニリデン,ナイロン,ポリ四フッ化エチレン,ポリ
三フッ化一塩化エチレン,四フッ化エチレン−六フッ化
プロピレン共重合体,塩化ビニリデン−塩化ビニル共重
合体,塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の
保護層用材料が用いられる。 また、この保護層は真空蒸着法,スパッタ法等によ
り、SiC,SiO2,SiN,Al2O3などの無機物質を積層して形成
してもよい。 気相堆積法による蛍光体層は結着剤を含んでいないの
で輝尽性蛍光体の附着量(充填率)が従来の輝尽性蛍光
体を塗設した蛍光体層の約2倍であり、蛍光体層単位厚
さ当りの放射線吸収率が向上し放射線に対して高感度と
なるばかりか、画像の粒状性が向上する。 更に前記気相堆積法による蛍光体層は透明性に優れて
おり、輝尽励起光及び輝尽発光の透過性が高く、従来の
塗設法による蛍光体層より層厚を厚くすることが可能で
あり、放射線に対して一層高感度となる。 本発明のパネルは特開昭61−142497号〜142500号及び
同61−246700号に記載されている微細柱状ブロック構造
よりその構造が微細であって、光誘導効果により、輝尽
励起光が柱状ブロック内面で反射を繰り返し、柱状ブロ
ック外に散逸することが少ないので、例えば特開昭61−
142498号に指名されるタイル状構造と比較して、画像の
鮮鋭性が向上すると共に輝尽性蛍光体の層厚の増大にと
もなう鮮鋭性をより向上することが可能である。 本発明のパネルは第3図に概略的に示される放射線画
像変換方法に用いられた場合、優れた鮮鋭性粒状性及び
感度を与える。すなわち、第3図において、31は放射線
発生装置、32は被写体、33は本発明のパネル、34は輝尽
励起光源、35は該パネルより放射された輝尽発光を検出
する光電変換装置、36は35で検出された信号を画像とし
て再生する装置37は再生された画像を表示する装置、38
は輝尽励起光と輝尽発光とを分離し、輝尽発光のみを透
過させるフイルタである。尚35以降は33からの光情報を
何らかの形で画像として再生できるものであればよく、
上記に限定されるものではない。 第3図に示されるように放射線発生装置31からの放射
線は被写体32を通して本発明のパネル33に入射する。こ
の入射した放射線はパネル33の蛍光体層に吸収され、そ
のエネルギーが蓄積され放射線透過像の蓄積像が形成さ
れる。次にこの蓄積像を輝尽励起光源34からの輝尽励起
光で励起して輝尽発光として放出せしめる。本発明のパ
ネル33は、蛍光体層が微細柱状ブロック構造を有してい
るため、上記輝尽励起光による走査の際に、輝尽励起光
が輝尽性蛍光体層中で拡散するのが抑制される。 放射される輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネル
ギー量に比例するので、この光信号を例えば光電子増倍
管等の光電変換装置35で光電変換し、画像再生装置36に
よって画像として再生し画像表示装置37によって表示す
ることにより、被写体の放射線透過像を観察することが
できる。
【実施例】
次に実施例によって本発明を説明する。 実施例1 輝尽励起光の波長における透過率が種々に異なる結晶
化ガラスA〜F(いずれも厚さ1mm)を支持体とし、そ
れぞれ蒸着器内に設置した。次いで蒸発源としてプレス
成形したアルカリハライド蛍光体(RbB2:10-4Tl)を水
冷した坩堝に入れた。蒸着器内を排気し、5×10-6TO2r
の真空度とした。次に支持体を100℃に加熱保護しなが
らEB(電子ビーム)ガンに電力を供給して輝尽性蛍光体
を蒸発させた。目的とする蛍光体層を得るために、膜厚
モニタにより蒸着速度を検出し、蒸着速度が5μm/min
となるようにコントロールした。また、電子ビームは坩
堝内の蛍光体表面をラスター状にスキャンさせた。 蛍光体層の層厚が300μmとなったところで蒸着を終
了させ、支持体、輝尽性蛍光体層から構成される本発明
のパネルを得た。前記パネルは次に記載する放射線感度
試験により評価し、結果を表1に示す。 :放射線感度試験: パネルに管電圧80KVPのX線を100mR照射した後、半導
体レーザ光(780nm)で励起し、蛍光体層から放射され
る輝尽発光を光検出器(光電子倍増管)で光電変換し、
この信号の大きさより、パネルのX線感度を求めた。 比較例1 実施例1において、パネル支持体を結晶化ガラス以外
のPET、カーボンファイバープレート、化学強化ガラ
ス、Al金属板、アルミナ焼結板、石英板等をそれぞれ用
いた以外は、全て、実施例1と同様にパネルを作成し、
その放射線感度を評価した。その結果を表1に示す。 実施例2 蒸発源として、プレス成形したアルカリハライド結晶
(RbBr)を用いて、実施例1と同様に各種支持体に蒸着
した。この蒸着パネルを付活ドーピング剤粉末(RbBr:1
0-4Tl)を入れた石英製坩堝に入れ、蓋をしたのち600℃
で1hr加熱することにより、蒸着パネルRbBrをTlでドー
プし、支持体、蛍光体層から構成される本発明のパネル
エを得た。前記パネルは実施例1と同様に放射線感度を
評価する。その結果を表2に示す。 比較例2 実施例2においてパネル支持体を結晶化ガラス以外の
PET、カーボンファイバープレート、化学強化ガラス、A
1金属板、アルミナ焼結板、石英板等をそれぞれ用いた
以外は、全て実施例2と同様にパネルを作成し、その放
射線感度を評価した。その結果を表2に示す。 実施例1,2、比較例1,2より明らかなように本発明のパ
ネルにおいて、支持体として結晶化ガラスを用いた場
合、輝尽励起光の波長における透過率が低いほど放射線
感度が高い傾向がある。また、結晶化ガラス以外の支持
体、例えばPET、アルミナ、焼結板、石英などは耐熱性
と放射線感度を両方とも満足するものではなく好しくな
い。 以上述べてきたように、本発明によればパネル支持体
を結晶化ガラスとすることにより、耐熱性にすぐれたパ
ネルを得ることが可能である。また、本発明によればパ
ネル支持体が結晶化ガラスであるため、加熱した際の平
面性にすぐれ、また物理的・化学的にも安定で蛍光体層
との反応がない。また、パネル支持体の励起光透過率が
30%以下であるため励起光の反射が増大し、それは即ち
パネルの放射線感度を増加させることとなる。 本発明は、その効果が極めて大きく、工業的に有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1例の放射線画像変換パネルの一部を
示す断面図である。第2図(a)及び(b)は本発明に
おける支持体の輝尽性蛍光体を堆積させる層表の形状例
を示し、同図(c)及び(d)は該層表に輝尽性蛍光体
層を形成した時の断面を示す。第3図は本発明のパネル
が用いられる放射線画像変換装置の概略図である。 1……支持体 2……蛍光体層 3……保護層 20,22……支持体 23……タイル状支持体 24,25……蛍光体層 26……亀裂 27……光散乱層 31……放射線発生装置 32……被写体 33……放射線画像変換パネル 34……輝尽励起光源 35……光電変換装置 36……画像再生装置 37……画像表示装置 38……フイルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 文生 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 審査官 榎本 吉孝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に輝尽性蛍光体層を有する放射線
    画像変換パネルにおいて、前記支持体が結晶化ガラスか
    らなることを特徴とする放射線画像変換パネル。
  2. 【請求項2】前記結晶化ガラスに於て輝尽励起光の透過
    率が30%以下であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の放射線画像変換パネル。
JP20112787A 1987-08-11 1987-08-11 放射線画像変換パネル Expired - Lifetime JPH0827397B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20112787A JPH0827397B2 (ja) 1987-08-11 1987-08-11 放射線画像変換パネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20112787A JPH0827397B2 (ja) 1987-08-11 1987-08-11 放射線画像変換パネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6443800A JPS6443800A (en) 1989-02-16
JPH0827397B2 true JPH0827397B2 (ja) 1996-03-21

Family

ID=16435861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20112787A Expired - Lifetime JPH0827397B2 (ja) 1987-08-11 1987-08-11 放射線画像変換パネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0827397B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5046344A (en) * 1990-01-19 1991-09-10 United Engineering, Inc. Apparatus for sizing a workpiece
JP4803516B2 (ja) * 2005-07-14 2011-10-26 独立行政法人日本原子力研究開発機構 低ガンマ線感度化中性子及び粒子線用イメージングプレート
JP6205316B2 (ja) * 2014-07-11 2017-09-27 株式会社デンソー 車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6443800A (en) 1989-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6953941B2 (en) Radiation image conversion panel and producing method thereof
US6835940B2 (en) Radiation image conversion panel
US5055681A (en) Radiographic image storage panel and process for reading out a radiographic image
JP2677818B2 (ja) 放射線画像変換パネル
EP0175578B1 (en) Radiographic image storage panel and its preparing process
JPH06230198A (ja) 放射線画像変換パネル
JP3130633B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JP3130632B2 (ja) 放射線画像変換パネル
JPH0727079B2 (ja) 放射線画像情報読取装置
JPH0631902B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JPH0827397B2 (ja) 放射線画像変換パネル
JP2741209B2 (ja) 放射線画像変換パネル
JP5119572B2 (ja) 放射線画像変換パネル及びその製造方法
JP3130611B2 (ja) 放射線画像変換パネル
JPH0718958B2 (ja) 放射線画像変換パネル
JPS61245100A (ja) 放射線画像変換パネル
JP3041717B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JP4731091B2 (ja) 放射線画像変換パネル及びその製造方法
JP3070944B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JP3164598B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JP3070940B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JPH0654360B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JP3070943B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法
JP2677823B2 (ja) 放射線画像変換パネル
JP3228527B2 (ja) 放射線画像変換パネルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080321

Year of fee payment: 12