JPH04125990U - サドルの盗難防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】自転車のサドル部と車体とをワイヤーで連結す
るサドルの盗難防止装置を自転車に取り付け易くすると
ともに、一旦取り付けられた盗難防止装置を外され難く
して盗難防止効果を高める。 【構成】自転車のサドル部に取り付けられるワイヤーの
先端を、自転車の後部フォークに装着される自転車用錠
前に取り付けた取付け金具に設けた挿通孔に挿通して不
可逆的に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自転車の車体とサドル部とを連結して、サドルの盗難を防止する ようにしたサドルの盗難防止装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

自転車のサドル部は、一般に乗る人の高さに合わせてその高さを調節できるよ うに、サドルから垂下したパイプを自転車の立てパイプに上方から昇降自在に嵌 め込み、立てパイプの上端に備えた操作レバー付きクランプの締め付けによって 所望の位置で固定できるように構成されている。

【０００３】 そのために、クランプの締め付けを弛めるとサドル部を抜き去ることができ、 駐輪中の盗難防止のために自転車の車体とサドル部とをワイヤーで別に連結する 盗難防止装置が市販されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の盗難防止装置は、ワイヤーの一端に具えた環状の輪に自転車の車体、例 えば、立てパイプと後部フォークとの交差部を巻回したワイヤーの他端を挿し通 し、該他端に設けた軸孔を、サドルの裏面に備えられている舟線に取り付けたボ ルト・ナットで止めるようにしていた。

【０００５】 したがって、ペンチのような簡単な工具を使ってボルト・ナットを外せばサド ル部を抜き去ることができ、盗難防止対策として不完全であった。また、サドル の裏面の舟線にボルト・ナットを取り付けるための金具を装備する必要があり、 該金具の取り付けに手数を要するという欠点があった。

【０００６】 そのために、より完全な盗難防止ができて、取り付けが簡単にできるようにす ることを求められていた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、一端に舟線等を巻回してサドルに取り付けられる取付け端部 を有し、他端に差込み端部を具えたワイヤーと、自転車の後部フォークに固定さ れる自転車用錠前に取り付けられる取付け金具とからなり、取付け金具には、上 記差込み端部の挿通孔と、該挿通孔の外端で差込み端部を不可逆的に固定する固 定手段とを設けたことを特徴とするサドルの盗難防止装置を提供するものである 。

【０００８】

【作用】

本考案は、取付け金具を自転車の後部フォークに固定される自転車用錠前に取 り付けらるようにしたので、サドルの裏面の舟線に取付け金具を取り付けるよう にしていた従来装置に較べて、金具の取り付けが容易である。また、ワイヤーの 差込み端部を取付け金具に設けた挿通孔に挿通して、その外端部を不可逆的に固 定する固定手段で固定するようにしたので、簡単な工具等では開放できず、盗難 防止効果が高い。

【０００９】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図面について説明する。

【００１０】 図において、１は自転車の立てパイプ、２は上端にサドル３を舟線４を介して 一体に取り付けて、立てパイプ１の上端から昇降自在に嵌合させたサドル部、５ は自転車の後部フォーク６にタイヤ７を跨ぐようにして取りつけたリング式の自 転車用錠前、Ｓはサドル３の舟線４を巻回するワイヤー８と自転車用錠前５に一 体に取り付けられる取付け金具９とからなる盗難防止装置である。

【００１１】 図１，２に示す実施例１において、盗難防止装置Ｓのワイヤー８は、一端を環 状の輪に形成して、舟線４を巻回したワイヤーの他端を挿通することによってサ ドル部２側に取り付けられる取付け端部１０を有し、他端に大径の頭部１１を有 して取付け金具９側に固定される差込み端部１３を有する。

【００１２】 また、取付け金具９は、リング式の自転車用錠前５の上部に前後から沿い、互 いの下部に設けた掛止孔１３と掛止爪１４との嵌め合いによって組み合わされる 前金具１５と後金具１６と、両金具１５，１６の上部に共通して穿孔した挿通孔 １７と、この挿通孔１７を挿通した上記ワイヤー８の差込み端部１３の外端に係 合して不可逆的に固定する固定手段１８としてスピードナットとを有し、上記挿 通孔１７の内端側で上記ワイヤー８の差込み端部１３に嵌められて、該差込み端 部１３を後退方向に付勢するコイルばねを有する。

【００１３】 図３に示す実施例２において、取付け金具９は、リング式の自転車用錠前５の 上部に一体成形した取付け片１９にリベット止めされる一片の金具に挿通孔１７ を設け、差込み端部１３の前後をスピードナット（固定手段）１８とコイルばね ２０とで固定するように構成している。

【００１４】 図４．５に示す実施例３において、取付け金具９は、リング式の自転車用錠前 ５の上部に一体成形した取付け片１９に取付け孔２１を設け、取付け金具９の先 端に設けたかしめ止め軸２２を挿通して該自転車用錠前５に直接かしめ止められ 、ワイヤー８は、差込み端部１３に設けた差込み孔２４を上記取付け金具９の外 端に設けた取付け軸２３に嵌合して、その外端に、半球形の中空体に形成されて 円形の端面に逆止爪付軸孔を設けた袋ナット状のスピードナット（固定手段）１ ８を嵌着して、自転車用錠前５に取付け金具９とワイヤー８とからなる盗難防止 装置Ｓを不可逆的に装着するように構成している。

【００１５】 本考案の実施に際して、コイルばね２０の使用を廃することと、ワイヤー８の 差込み端部１３に頭部１１のないものを使用することもある。 また、固定手段１８となるスピードナット１８は挿通孔１７に沿わせて取付け 金具９と一体に設ける場合もある。また、それに代わる逆止爪をワイヤー８の差 込み端部１３の先端に一体形成するとか、はとめ状にかしめ止めして、ワイヤー ８の差込み端部１３を不可逆的に固定する固定手段１８とする場合もある。

【００１６】

【考案の効果】

前記のようにワイヤーと取付け金具とを構成して、上記のようにワイヤーの一 端はサドル部に保持せしめ、他端は自転車用錠前に固定される取付け金具に不可 逆的に固定するようにした本考案は、自転車の車体への取り付けが容易になり、 一旦取り付けた後は、妄りに外すことができないので極めて防犯効果に富むとい う優れた実用的効果を有する。

【００１７】

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の実施例１を使用状態とともに示
す一部切欠立面図

【図２】図２は実施例１の構成を示す一部切欠分解斜視
図

【図３】図３は実施例２を使用状態とともに示す一部切
欠立面図

【図４】図４は実施例３の構成を示す一部切欠分解斜視
図

【図５】図５は実施例３の使用状態を示す一部切欠立面
図

【符号の説明】

１ 立てパイプ ２ サドル部 ３ サドル ４ 舟線 ５ 自転車用錠前 ６ 後部フォーク ７ タイヤ Ｓ 盗難防止装置 ８ ワイヤー ９ 取付け金具 １０ 取付け端部 １１ 頭部 １２ 差込み端部 １３ 掛止孔 １４ 掛止爪 １５ 前金具 １６ 後金具 １７ 挿通孔 １８ 固定手段（スピードナット） １９ 取付け片 ２０ コイルばね ２１ 取付け孔 ２２ かしめ止め軸 ２３ 取付け軸 ２４ 差込み孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に舟線４等を巻回してサドル３に取
   り付けられる取付け端部１０を有し、他端に差込み端部
   １２を具えたワイヤー８と、自転車の後部フォーク６に
   固定される自転車用錠前５に取り付けられる取付け金具
   ９とからなり、取付け金具９には、上記差込み端部１２
   の挿通孔１７と、該挿通孔１７の外端で差込み端部１２
   を不可逆的に固定する固定手段１８を設けたことを特徴
   とするサドルの盗難防止装置。