JPH04123272U - 仮撚デイスク - Google Patents

仮撚デイスク

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JPH04123272U
JPH04123272U JP2693291U JP2693291U JPH04123272U JP H04123272 U JPH04123272 U JP H04123272U JP 2693291 U JP2693291 U JP 2693291U JP 2693291 U JP2693291 U JP 2693291U JP H04123272 U JPH04123272 U JP H04123272U
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昇 西村
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京セラ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】糸条に仮撚を付与するためのセラミックス製フ
リクションディスクにおいて、糸条を削り取るスノー現
象を防止し、糸切れの恐れをなくす。 【構成】セラミックスを再焼成することによって、結晶
粒子径7〜30μm、結晶曲率半径2μm以上、表面粗
さ(Ra)0.5〜1.3μmとしてフリクションディ
スクを構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は糸条に仮撚を付与するための仮撚ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、糸条に仮撚を付与するための仮撚機が用いられていたが、これは図 5に示すように、複数の仮撚ディスク10を備えた3本の回転軸20を、各仮撚 ディスク10が互いに部分的に重合交差するように配置してなるものであった。 そして、糸条30を各仮撚ディスク10に接するように螺旋状に備え、各仮撚デ ィスク10を回転させながら、糸状30を矢印方向に走行させると、この糸状に 仮撚を施すことができた。
【0003】 また、上記仮撚ディスク10の材質は、ポリウレタンなどの比較的軟質の材質 または耐磨耗性に優れたセラミックスが用いられていた。例えば、セラミックス 製の仮撚ディスクについて、特公53−10185号公報には平均粒子径10〜 40μm、表面粗度1.0〜3.0Sのアルミナセラミックスを用いることが示 されている。また、特公53−27389号公報には平均粒子径2〜30μm、 表面粗度1〜6Sのセラミックスを用いることが示されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記セラミックス製の仮撚ディスク10は、セラミック原料を所定 の形状に成形、焼成した後、表面をダイヤモンド砥石等で研摩することによって 、寸法精度を高めるとともに所定の表面粗さとしたものであった。そのため、仮 撚ディスク10表面の結晶は鋭いエッジを有しており、仮撚を施す糸条30を削 って、白粉が発生するスノー現象が生じるという問題点があった。特に、近年は 25〜75デニール程度の細糸が主流になっており、このような細糸の場合は糸 切れの恐れがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記に鑑みて本考案は、セラミックス製の仮撚ディスクにおいて、結晶粒子径 7〜30μm、表面粗さ(Ra)0.5〜1.3μmとなるように、成形、焼成 研摩したセラミックス体を再焼成することによって、表面の結晶を丸くし、結晶 曲率半径を2μm以上としたものである。
【0006】 なお、本考案において表面の結晶曲率半径とは、セラミックス表面近傍部分の 切断面を電子顕微鏡で拡大して写真撮影し、この写真をもとにして、表面に露出 した結晶の最も鋭いエッジ部分の曲率半径を測定した値のことである。即ち、本 考案の仮撚ディスクは、表面の結晶のエッジが曲率半径2μm以上と大きいこと から、表面が滑らかであり、細糸に対してもスノー現象や糸切れを生じにくい。
【0007】
【実施例】
以下本考案の実施例を説明する(従来例と同一部分は同一符号を用いる)。
【0008】 図1に斜視図を、図2に断面図を示すように、本考案の仮撚ディスク10は、 アルミナセラミックスからなる円盤体であり、中央に回転軸への取付のための貫 通孔11を有し、糸条30と接触する外周の表面12は、曲面状となっている。
【0009】 この仮撚ディスク10を、図5に示すように回転軸20に取付け、各仮撚ディ スク10が互いに部分的に重合交差するように配置しておいて、各回転軸20を 回転させながら糸条30を走行させれば糸条30に仮撚を施すことができる。こ のとき、糸条30は、図2に示すように、仮撚ディスク10の表面12と接触す ることによって撚りを施されるが、多くの撚りを付与し、かつスノー現象を防止 するためには、この表面12の状態が重要である。
【0010】 本考案の仮撚ディスク10において、図2中のA部を1500倍に拡大した電 子顕微鏡写真の概略図を図3に示すように、表面12を形成するセラミックスの 結晶13は、鋭いエッジのない丸みを帯びた形状であり、かつ表面12全体とし て適度に凹凸をもっている。そのため、糸条30を削り取ることなく、多くの仮 撚を付与させることができるのである。
【0011】 また、このように仮撚ディスク10の表面12の結晶13を丸みを帯びた状態 とするためには、セラミック体を再焼成すればよい。即ち、本考案の仮撚ディス ク10の製造工程は以下の通りである。まず、セラミック原料粉末をプレス成形 などで円盤状に成形した後、1600〜1700℃の温度で焼成する。次に、得 られたセラミック体の表面をダイヤモンド砥石やバレルで研磨するが、このとき の研摩砥粒の大きさを変化させることで、自由にセラミック体の表面粗さを変化 させることができる。最後に、このセラミック体を再焼成するが、このときの温 度は、前記焼成温度と同程度かそれ以上とすればよい。そして、このように再焼 成することによって、表面12の結晶13がさらに成長して、鋭いエッジのない 丸い形状となる。
【0012】 参考までに、上記製造工程中、ダイヤモンド砥石による研磨後の表面12の状 態(従来のセラミック製ディスクの表面に相当する)を図4に示す。これを図3 と比較すれば明らかなように、再焼成することによって、表面粗さ、平均結晶粒 子径は変化させずに、表面の結晶を丸くできることがわかる。
【0013】 なお、本考案では、上記のようにセラミック体表面の結晶の丸みの大きさを表 すために結晶曲率半径を測定した。これは、図3に示すように、仮撚ディスク1 0の表面12近傍の断面の拡大写真を撮影し、この写真上で、表面に露出した結 晶の最も鋭いエッジの曲率半径Rを測定したものである。したがって、結晶曲率 半径が大きいほど結晶が丸みを帯びたものであることになる。
【0014】実験例 ここで、本考案の仮撚ディスクにおいて、表1に示すように、平均結晶粒子径 、表面の中心線平均粗さ(Ra)、結晶曲率半径をさまざまに変化させたものを 試作し、それぞれ図5に示す仮撚機に組み込んで、仮撚試験を行った。仮撚ディ スクの材質として、Al2 3 99.5%のアルミナセラミックスからなり、焼 成温度1690℃のものを用いた。また、仮撚を施す糸条は、ポリエステルから なり太さ75デニールのものを用いた。仮撚試験後、さまざまな評価を行った結 果は表2に示す通りである。
【0015】 なお、表2において、撚数とは単位長さ当たりの撚りの数であり、強度とは単 位太さ当たりの強度であり、伸度とは伸び率を表している。そして、これらの値 はいずれも大きいほど優れたものである。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】 これらの結果より明らかに、No.1は、表面粗さ(Ra)が0.3μmより 小さく、平均結晶粒子径が7μmより小さいため、撚数が1800T/mと低か った。また、No.2〜4は再焼成温度が低いことから、結晶曲率半径が2μm より低いため白粉発生量が多かった。さらに、No.5は、表面粗さ(Ra)が 1.3μmより大きく、平均結晶粒子径が30μmより大きいため白粉発生量が 多く、いずれも仮撚ディスクとして不適当であった。
【0019】 また、No.9は、表面粗さ、平均結晶粒子径は本考案の範囲に入っているが 、再焼成を行っていないため、結晶曲率半径が2μmより小さく、白粉発生量が 多かった。さらに、No.10は、比較例として示すウレタン製のディスクであ るが、セラミック製のものにくらべディスク磨耗量が極端に多く、寿命が短いも のであった。
【0020】 これらに対し、No.6〜8のものは、表面粗さ(Ra)が0.5〜1.3μ m、平均結晶粒子径が7〜30μmであり、適度な凹凸を持っているため撚数、 強度、伸度が高く、かつ再焼成して結晶曲率半径を2μm以上としてあるため、 白粉発生量を少なくできることがわかる。
【0021】
【考案の効果】
このように本考案によれば、セラミックス製の仮撚ディスクにおいて、少なく とも糸条と接触する部分を表面粗さ(Ra)0.5〜1.3μm、平均結晶粒子 径7〜30μmとし、さらに再焼成して表面の結晶曲率半径を2μm以上とした ことによって、優れた仮撚特性を維持したままで、糸条を削り取る作用が小さく なり、スノー現象や糸切れを防止できる。また、仮撚ディスクがセラミックスか らなるため、耐磨耗性が高く、長期にわたって初期の仮撚特性を維持できるなど の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の仮撚ディスクを示す斜視図である。
【図2】図1中のX−X線断面図である。
【図3】図2中のA部分を1500倍に拡大した断面図
である。
【図4】図3に相当する、比較例の拡大断面図である。
【図5】仮撚ディスクを用いた仮撚機の構造を示す側面
図である。
【符号の説明】
10・・・仮撚ディスク 11・・・貫通孔 12・・・表面 20・・・回転軸 30・・・糸条

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸条に仮撚を施すためのセラミック製ディ
    スクであって、少なくとも糸条と接触する部分が、平均
    結晶粒子径7〜30μm、かつ結晶曲率半径2μm以上
    のアルミナ結晶からなることを特徴とする仮撚ディス
    ク。
JP1991026932U 1991-04-19 1991-04-19 仮撚ディスク Expired - Fee Related JP2539631Y2 (ja)

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JPH04123272U true JPH04123272U (ja) 1992-11-06
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JP2539631Y2 (ja) 1997-06-25

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