JP2619691B2 - 糸 道 - Google Patents
糸 道Info
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- JP2619691B2 JP2619691B2 JP15295688A JP15295688A JP2619691B2 JP 2619691 B2 JP2619691 B2 JP 2619691B2 JP 15295688 A JP15295688 A JP 15295688A JP 15295688 A JP15295688 A JP 15295688A JP 2619691 B2 JP2619691 B2 JP 2619691B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- aluminum oxide
- path
- yarn path
- single crystal
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Guides For Winding Or Rewinding, Or Guides For Filamentary Materials (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は天然繊維糸や合成繊維糸等を案内するための
糸道に関するものである。
糸道に関するものである。
（従来技術及びその課題） 従来、繊維糸の製造工程や加工工程には糸を案内する
ための糸道が多数使用されており、該糸道は一般に酸化
アルミニウム（アルミナ）の多結晶質焼結体で製作され
ている。
ための糸道が多数使用されており、該糸道は一般に酸化
アルミニウム（アルミナ）の多結晶質焼結体で製作され
ている。
しかし乍ら、前記アルミナの多結晶質焼結体は結晶粒
径が約5.0μｍのアルミナ粉末にシリカ等の焼結助剤を
加えて焼結したものであり、その結晶構造はアルミナの
結晶粒子を、焼結助剤とアルミナ粉末に含まれる不純物
とで形成される多量のガラス質により液相結合した構造
となっている。
径が約5.0μｍのアルミナ粉末にシリカ等の焼結助剤を
加えて焼結したものであり、その結晶構造はアルミナの
結晶粒子を、焼結助剤とアルミナ粉末に含まれる不純物
とで形成される多量のガラス質により液相結合した構造
となっている。
そのためこの結晶構造を有する糸道に糸を高速で接触
走行させた場合、走行する糸によりアルミナ結晶粒子を
結合する軟質なガラス質が選択的に、かつ短期間に摩耗
され、アルミナ結晶粒子に脱落を生じて糸との接触表面
に5.0μｍ以上の凹部が形成されてしまい、該凹部が形
成された糸道に糸を引き継ぎ接触走行させると、接触走
行する糸はその摩擦力に変化を生じ、糸に毛羽立ちを発
生したり、焼付による糸切れを惹起したり、更には前記
凹部に糸に付着する油剤や糸の剥離粉が堆積し、これが
糸の外観を損ねたりするという不都合を誘発し、従来周
知のアルミナ多結晶質焼結体から成る糸道は糸との接触
表面に凹部が形成されるまでの短期間した使用に供さな
いという欠点を有していた。
走行させた場合、走行する糸によりアルミナ結晶粒子を
結合する軟質なガラス質が選択的に、かつ短期間に摩耗
され、アルミナ結晶粒子に脱落を生じて糸との接触表面
に5.0μｍ以上の凹部が形成されてしまい、該凹部が形
成された糸道に糸を引き継ぎ接触走行させると、接触走
行する糸はその摩擦力に変化を生じ、糸に毛羽立ちを発
生したり、焼付による糸切れを惹起したり、更には前記
凹部に糸に付着する油剤や糸の剥離粉が堆積し、これが
糸の外観を損ねたりするという不都合を誘発し、従来周
知のアルミナ多結晶質焼結体から成る糸道は糸との接触
表面に凹部が形成されるまでの短期間した使用に供さな
いという欠点を有していた。
特に、糸がレーヨンより成る場合、該レーヨンは極め
て軟質であることから糸道の表面状態に大きな影響を受
け、糸が接触走行する表面に1.2μｍの凹部が形成され
ても上記不都合を誘発し、糸道としての使用に供する期
間が更に短くなるという欠点を有していた。
て軟質であることから糸道の表面状態に大きな影響を受
け、糸が接触走行する表面に1.2μｍの凹部が形成され
ても上記不都合を誘発し、糸道としての使用に供する期
間が更に短くなるという欠点を有していた。
（発明の目的） 本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的
は糸が長期間にわたって接触走行したとしても糸に毛羽
立ちを生じたり、糸切れを惹起したり、外観を損ねたり
することがない長寿命の糸道を提供することにある。
は糸が長期間にわたって接触走行したとしても糸に毛羽
立ちを生じたり、糸切れを惹起したり、外観を損ねたり
することがない長寿命の糸道を提供することにある。
本発明の糸道は、酸化アルミニウムの単結晶から成
り、表面の粗さが十点平均粗さ（Rz）で1.0μｍ以下で
あることを特徴とするものである。
り、表面の粗さが十点平均粗さ（Rz）で1.0μｍ以下で
あることを特徴とするものである。
本発明においては糸道の表面粗さが十点平均粗さ（R
z）で1.0μｍを越えると短期間の使用で接触走行する糸
に毛羽立ちや糸切れを発生してしまい、長期間の使用に
供さなくなるため糸道の表面粗さは十点平均粗さ（Rz）
で1.0μｍ以下とする必要があり、好適には6.0μｍ以下
とすることが望ましい。
z）で1.0μｍを越えると短期間の使用で接触走行する糸
に毛羽立ちや糸切れを発生してしまい、長期間の使用に
供さなくなるため糸道の表面粗さは十点平均粗さ（Rz）
で1.0μｍ以下とする必要があり、好適には6.0μｍ以下
とすることが望ましい。
本発明の糸道を構成する酸化アルミニウムの単結晶
（サファイヤ）はチョコラルスキー法やベルヌイ法、EF
G法、HEM法等の従来周知の単結晶成長方法によって製作
され、例えばチョコラルスキー法によって製作するに
は、まずルツボの中に酸化アルミニウム（α−Al2O3）
の粉末を充填するとともにこれを高周波誘導加熱を用い
て約2000℃に加熱し溶融させ、次に前記溶融した酸化ア
ルミニウムの液にアルミニウムの単結晶から成る種子を
浸漬させるとともにこれを回転させながら5mm/時の速度
で引上げることによって形成される。
（サファイヤ）はチョコラルスキー法やベルヌイ法、EF
G法、HEM法等の従来周知の単結晶成長方法によって製作
され、例えばチョコラルスキー法によって製作するに
は、まずルツボの中に酸化アルミニウム（α−Al2O3）
の粉末を充填するとともにこれを高周波誘導加熱を用い
て約2000℃に加熱し溶融させ、次に前記溶融した酸化ア
ルミニウムの液にアルミニウムの単結晶から成る種子を
浸漬させるとともにこれを回転させながら5mm/時の速度
で引上げることによって形成される。
また前記酸化アルミニウムの単結晶から成る糸道の表
面粗さを1.0μｍ以下とするには、単結晶成長方法によ
って得た酸化アルミニウムの単結晶をダイヤモンド砥石
により糸道としての所定形状に加工した後、これを硼砂
等の溶液中に浸漬し、表面を溶解させることによって、
若しくはダイヤモンド微粉等の砥粒を用いた機械的研磨
によって行われる。
面粗さを1.0μｍ以下とするには、単結晶成長方法によ
って得た酸化アルミニウムの単結晶をダイヤモンド砥石
により糸道としての所定形状に加工した後、これを硼砂
等の溶液中に浸漬し、表面を溶解させることによって、
若しくはダイヤモンド微粉等の砥粒を用いた機械的研磨
によって行われる。
本発明の糸道は耐摩耗性に優れた酸化アルミニウムの
一つの結晶より成り、軟質なガラス質が全くないことか
ら、糸を接触走行させても糸道の表面にガラス質が摩耗
し、結晶が脱落することに起因した凹部が形成されるこ
とは一切なく、糸を長期間にわたり安定に走行させるこ
とが可能となる。
一つの結晶より成り、軟質なガラス質が全くないことか
ら、糸を接触走行させても糸道の表面にガラス質が摩耗
し、結晶が脱落することに起因した凹部が形成されるこ
とは一切なく、糸を長期間にわたり安定に走行させるこ
とが可能となる。
また、本発明の糸道は酸化アルミニウムの単結晶より
成っていることから靭性に優れており、糸を案内する際
に、大きな衝撃力が印加されても該衝撃力は糸道が撓む
ことによって吸収され糸道が破損することは極めて少な
い。
成っていることから靭性に優れており、糸を案内する際
に、大きな衝撃力が印加されても該衝撃力は糸道が撓む
ことによって吸収され糸道が破損することは極めて少な
い。
次に本発明を実施例に基づき説明する。
まず、チョコラルスキー法によって酸化アルミニウム
の単結晶体を作成する。
の単結晶体を作成する。
次に上記単結晶体を＃600のダイヤモンド砥石で外径5
mmφ、長さ20mmのロード状に加工するとともにこれを粒
径４〜15μｍのダイヤモンド微粉末にて研磨し、表面の
粗さが第１表に示す粗さと成した試料を作成する。
mmφ、長さ20mmのロード状に加工するとともにこれを粒
径４〜15μｍのダイヤモンド微粉末にて研磨し、表面の
粗さが第１表に示す粗さと成した試料を作成する。
尚、試料番号７は本発明の糸道と比較するための比較
試料であり、従来一般に使用されている酸化アルミニウ
ムの多結晶質焼結体から成るものである。
試料であり、従来一般に使用されている酸化アルミニウ
ムの多結晶質焼結体から成るものである。
そして次に、これら試料に260デニールのレーヨン未
延伸糸を1000m/分の速度で接触走行させ、糸の毛羽立ち
や糸切れ等が発生するまでの耐用日数を調べた。同時に
糸道の表面を顕微鏡により観察し、表面状態を調べた。
延伸糸を1000m/分の速度で接触走行させ、糸の毛羽立ち
や糸切れ等が発生するまでの耐用日数を調べた。同時に
糸道の表面を顕微鏡により観察し、表面状態を調べた。
その結果を第１表に示す。
〔発明の効果〕 上記テストの結果からも判るように従来の酸化アルミ
ニウムの多結晶質焼結体から成る糸道（試料番号７）は
３ケ月後には糸との接触表面に結晶粒子脱落に起因する
凹部が形成され、糸に毛羽立ちや糸切れを発生してしま
うのに対し、酸化アルミニウムの単結晶で形成し、表面
の粗さを十点平均粗さ（Rz）で1.0μｍ以下とした本発
明の糸道は３ケ月経過後も糸に毛羽立ちや糸切れを発生
することはなく、従来品に比して長寿命化が達成される
ことが判る。
ニウムの多結晶質焼結体から成る糸道（試料番号７）は
３ケ月後には糸との接触表面に結晶粒子脱落に起因する
凹部が形成され、糸に毛羽立ちや糸切れを発生してしま
うのに対し、酸化アルミニウムの単結晶で形成し、表面
の粗さを十点平均粗さ（Rz）で1.0μｍ以下とした本発
明の糸道は３ケ月経過後も糸に毛羽立ちや糸切れを発生
することはなく、従来品に比して長寿命化が達成される
ことが判る。
特に表面粗さ（Rz）を0.6μｍ以下としたものは５ケ
月経過後も毛羽立ちや糸切れを発生することはなく、従
来品に比して飛躍的に長寿命化が達成されることが判
る。
月経過後も毛羽立ちや糸切れを発生することはなく、従
来品に比して飛躍的に長寿命化が達成されることが判
る。
Claims (1)
- 【請求項１】酸化アルミニウムの単結晶から成り、表面
の粗さが十点平均粗さ（Rz）で1.0μｍ以下であること
を特徴とする糸道。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15295688A JP2619691B2 (ja) | 1988-06-21 | 1988-06-21 | 糸 道 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15295688A JP2619691B2 (ja) | 1988-06-21 | 1988-06-21 | 糸 道 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01321262A JPH01321262A (ja) | 1989-12-27 |
| JP2619691B2 true JP2619691B2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=15551838
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15295688A Expired - Lifetime JP2619691B2 (ja) | 1988-06-21 | 1988-06-21 | 糸 道 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2619691B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0269971U (ja) * | 1988-11-14 | 1990-05-28 | ||
| JPH07189078A (ja) * | 1993-12-28 | 1995-07-25 | Nippon Tungsten Co Ltd | 空気噴射式織機におけるサブノズル |
| CN102847944A (zh) * | 2012-04-27 | 2013-01-02 | 宝得粉末注射成形（常熟）有限公司 | 电脑针织横编机用的纱嘴的加工方法 |
| WO2017057469A1 (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | 京セラ株式会社 | 繊維ガイド |
| WO2018003800A1 (ja) * | 2016-06-28 | 2018-01-04 | 京セラ株式会社 | 繊維ガイド |
-
1988
- 1988-06-21 JP JP15295688A patent/JP2619691B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01321262A (ja) | 1989-12-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311 Year of fee payment: 12 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311 Year of fee payment: 12 |