JPH0412290B2 - - Google Patents

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JPH0412290B2
JPH0412290B2 JP57223986A JP22398682A JPH0412290B2 JP H0412290 B2 JPH0412290 B2 JP H0412290B2 JP 57223986 A JP57223986 A JP 57223986A JP 22398682 A JP22398682 A JP 22398682A JP H0412290 B2 JPH0412290 B2 JP H0412290B2
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JP
Japan
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reaction
sulfide
phosgene
carbonate
polysulfide
Prior art date
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JP57223986A
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English (en)
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JPS59115333A (ja
Inventor
Hirosuke Wada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Publication of JPS59115333A publication Critical patent/JPS59115333A/ja
Publication of JPH0412290B2 publication Critical patent/JPH0412290B2/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の属する技術分野] 本発明は、ポリサルフアイドカーボネートの製
造方法に係り、更に詳しくは、耐衝撃性、耐熱
性、耐クラツク性、耐候性及び耐薬品性等に優れ
た性質を有するポリサルフアイドカーボネートの
新規かつ簡便な製造方法に関する。
[発明の技術的背景とその問題点] 従来よりポリカーボネート(略してPC)樹脂
の製造方法としては、次に示すような溶液重合法
が知られている。即ち、ジヒドロキシジアリール
化合物として代表的な、次式 で示される4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロ
パン(BPA)を、例えば水酸化ナトリウム処理
塩化メチレン等のアルカリ処理ハロゲン化炭化水
素又は、例えばテトラヒドロフラン(THF)、ピ
リジン等の複素環化合物等の溶媒に溶解し、該溶
液に反応性に富むホスゲン(COCl2)をガス状で
吹き込むものである。かかる反応は、次式の如く
進行するものと考えられる。
上記反応により製造されるポリカーボネート
(PC)は、比較的高分子量のものであり、物理化
学的特性が優れた高分子量のものが得られる。こ
の為、該PCは、その透明性、機械的特性を主体
として付加価値の高いエンジニアリングプラスチ
ツクスと呼ばれるプラスチツクス群の中で主要な
役割を占めている。ところが耐溶剤性に関連し、
ソルベントクラツクと呼ばれる欠点を該ポリマー
は有している為、溶剤関係やオイル部品、特に車
輌関連部品には、ほとんどといつて過言でない程
使用されていない。この点に鑑みて、耐溶剤性に
すぐれていると予想されるサルフアイド骨格を
PCのプロペニル骨格にかえて導入しようとする
試みが、従来から検討されてきた。ところが、前
記PC合成の原料であるBPAのサルフアイド化合
物、代表例として4,4′−ジヒドロキシジフエニ
ルサルフアイドに代替して重合反応を試みると、
従来のPC重合条件であるピリジンやセイソーダ
溶液といつたアルカリ性条件下ではサルフアイド
化合物は分解し、着色黒化する為、目的とする耐
溶剤性にすぐれたポリサルフアイドカーボネート
(略してPSdG)高重合物を得る事が困難であつ
た。
ポリサルフアイドカーボネートが、上記したよ
うな優れた性能(耐熱性、耐薬品性、耐候性、耐
衝撃性等)を有しているにも拘らず、これまで殆
ど実用に供されていなかつた理由は、以上にあげ
た問題点を有するためであつた。
[発明の目的] 本発明は、かかる問題点を解決せんとして成さ
れたものであり、その目的は、優れた性能を持つ
高分子量を有するポリサルフアイドカーボネート
の製造方法を提供するにある。
[発明の概要] 本発明者らは、かかる状況において、種々検討
を重ねた結果、ジヒドロキシジアリールサルフア
イド化合物と、ホスゲンとを酸性条件下で重合反
応させることに想到し、本発明を完成するに到つ
た。
以下において、本発明の製造方法を詳しく説明
する。
本発明の製造方法は、従来法と同様に、溶液重
合法を採用することができる。溶液重合法におい
ては、例えば次のような方法を採用することが可
能である。即ち、先ずジヒドロキシジアリールサ
ルフアイルド化合物をアルコール、塩化メチレン
等の溶媒或いは混合溶媒に溶解し、上記溶液中に
ホスゲンを吹き込む。その後室温で撹拌して均一
にした後、徐々に加温して約30〜35℃において1
〜30時間撹拌を続ける。次いで乳化状態あるいは
粘稠状態で数時間撹拌をつづけると、目的とする
高分子量ポリサルフアイドカーボネートが得られ
る。
本発明の製造方法において生成する反応副生物
である塩酸は、反応系を酸性に保持し、サルフア
イド結合を保護する為に大切な役割をになつてい
る。また本発明では、酸性物質を反応初期より意
図的に加えておいても良い。なお、該反応副生物
は、不要時には流出するか加温により塩酸ガスと
して留出させる。
上述した重合法において、使用されるジヒドロ
キシジアリールサルフアイド化合物とエステル化
剤であるホスゲンの配合比は、ホスゲンを多く使
用することが好ましく、反応系におけるジヒドロ
キシジアリールサルフアイド化合物に対するホス
ゲンのモル比を1.45以上に保持することが望まし
い。この理由はホスゲンの使用量が少ないと、反
応副生物である塩酸によつて反応系を酸性に保持
することが困難となるおそれがあるからである。
なお、前述したように酸性物質を反応初期より加
えておく場合には、特にホスゲンを多く使用する
必要はなく、反応系でのジヒドロキシジアリール
サルフアイド化合物とホスゲンの量が等モルであ
つても構わない。
本発明において使用されるジヒドロキシジアリ
ールサルフアイド化合物としては、次式一般式 [] (式中、R1,R2,R3およびR4は、同一でも異
なつていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭
素原子数1〜4を有するアルキル基、ニトロ基か
ら成る群より選ばれたものを表わし、nは0また
は1である。)で示されるジヒドロキシジアリー
ルサルフアイド化合物が挙げられる。
より具体的には、例えば、4,4′−ジヒドロキ
シジフエニルサルフアイド、4,4′−ジヒドロキ
シ−3−ニトロジフエニルサルフアイド、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジニトロジフエニル
サルフアイド、4,4′−ジヒドロキシ−3−メチ
ルジフエニルサルフアイド、3,3′−ジヒドロキ
シジフエニルサルフアイド、3,4′−ジヒドロキ
シジフエニルサルフアイド、3,3′−ジヒドロキ
シ−4,4′−ジニトロジフエニルサルフアイド等
のモノサルフアイド化合物や、4,4′−ジヒドロ
キシジフエニルサルフアイド、4,4′−ジヒドロ
キシ−3−ニトロジフエニルジサルフアイド、
4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジニトロジフエ
ニルジサルフアイド、3,3′−ジヒドロキシ−
4,4′−ジニトロジフエニルジサルフアイド等の
ジサルフアイド化合物が挙げられる。
本発明の溶液重合法の際に使用される溶媒とし
てはメタノール、エタノール、プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、
sec−ブタノール等のアルコール類、塩化メチレ
ン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリク
ロロメタン、トリクロロエチレン等の含ハロゲン
化炭化水素、テトラハイドロフラン、ジメチルス
ルホオキサイド等の含ヘテロ環化合物、塩酸、酢
酸、硫酸、硝酸等の酸類を用いる。これら溶媒の
条件としては、反応副生物である塩酸が生成した
ときに酸性もしくは弱酸性を示す混合系にする事
が最低限必要条件となる。
さらに本発明では、例えば反応副生物である塩
酸によつて反応系が充分に酸性条件とされた後で
あれば、触媒としてピリジンやアミン等の塩基性
物質を反応系の酸性条件が保持される範囲内で添
加せしめる事もできる。
以上よりポリサルフアイドカーボネートを製造
する本発明の方法は次に示すような種々の特徴を
有するものである。
(1) 酸性条件下で重合させる。
(2) 反応副生物が反応条件を担う溶媒となりう
る。
上記した特徴を有する本発明の製造方法により
得られるポリサルフアイドカーボネートはその特
徴を利用して種々の用途が期待できるものであ
る。
[発明の実施例] 以下において、実施例を掲げ、本発明を更に具
体的に説明する。
実施例 1 500mlの四つ口セパラブルフラスコに、かきま
ぜ機、温度計、口の大きいガス導入管、ガス放出
管をつけ、21.4g(0.1mole)の4,4′−ジヒド
ロキシジフエニルサルフアイドと300mlの塩化メ
チレンを入れる。反応混合物を急激にかきまぜな
がら、ホスゲンを毎分約23g(0.23mole)の割
合で導入し、反応混合物の温度を25〜35℃に保
つ。約1時間後触媒としてピリジンを系のPHが酸
性を保つている状態で少量加える。と同時に系全
体の粘度が急激に上昇する。温度を30〜50℃に高
めて、塩酸ガスを完全に留出後、白色の乳濁液と
なり、高粘稠物質と溶媒が分離し、目的とする高
分子量化されたポリマーが得られた。なお、得ら
れたポリマーはIR元素分析結果からサルフアイ
ド骨格を有する分子量36000のポリサルフアイド
カーボネート樹脂であつた。
実施例 2 実施例1と同様な反応溶器で2,2′−ジメチル
−4,4′−ジヒドロキシジフエニルサルフアイド
30.5g(0.15mole)と350mlのジクロロエチレン
に実施例1と同様に、ホスゲンを毎分23g
(0.23mole)の割合で約60分吹き込み、温度を25
〜35℃に保つた。系の酸性条件が保たれる間、ジ
メチルアニリンを滴下し、PHが6近くになると滴
下をやめ、数時間撹拌後急激に粘度が上昇し、溶
媒から分離した高粘稠物質が得られた。実施例1
と同様の分析を行なつたところ、該高粘稠物質は
サルフアイド骨格を有する分子量60000のポリサ
ルフアイドカーボネートであつた。
比較例 塩化メチレン300mlに代えてピリジン350mlを溶
媒として用いた以外は、実施例1と同様にして
4,4′−ジヒドロキシジフエニルサルフアイドと
ホスゲンとの重合反応を試みたところ、約2時間
後に反応副生物である塩酸によつて反応系が酸性
となるまで重合物の生成が認められなかつた。
系が酸性になつた後は、系全体の粘度が若干上
昇したものの、得られた生成物は分子量が1000以
下のオリゴマーであり、目的とする高分子量のポ
リサルフアイドカーボネートが得られなかつた。
[発明の効果] 本発明によれば、耐溶剤性に優れたポリサルフ
アイドカーボネート高重合物を極めて容易に製造
することができ、その実用性は大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ジヒドロキシジアリールサルフアイド化合物
    とホスゲンを反応させるポリサルフアイドカーボ
    ネートの製造方法において、前記ジヒドロキシジ
    アリールサルフアイド化合物とホスゲンとの反応
    が常に酸性条件下で行なわれることを特徴とする
    ポリサルフアイドカーボネートの製造方法。
JP22398682A 1982-12-22 1982-12-22 ポリサルフアイドカ−ボネ−トの製造方法 Granted JPS59115333A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5389752A (en) * 1977-01-13 1978-08-07 Bayer Ag Optical equipment parts

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5389752A (en) * 1977-01-13 1978-08-07 Bayer Ag Optical equipment parts

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