JPH0412289B2 - - Google Patents

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JPH0412289B2
JPH0412289B2 JP58036484A JP3648483A JPH0412289B2 JP H0412289 B2 JPH0412289 B2 JP H0412289B2 JP 58036484 A JP58036484 A JP 58036484A JP 3648483 A JP3648483 A JP 3648483A JP H0412289 B2 JPH0412289 B2 JP H0412289B2
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JP
Japan
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isocyanurate
tris
hydroxyalkyl
reaction
acid
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JP58036484A
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JPS59161421A (ja
Inventor
Akihiro Kobayashi
Noburu Kikuchi
Takayuki Saito
Toshio Akima
Masakatsu Obara
Toshihide Yamane
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0412289B2 publication Critical patent/JPH0412289B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は樹脂状物質の製造法に関する。 近年、樹脂の高機能化が要求されているが、な
かでも耐熱性の向上は、最も重要な課題の一つと
して種々検討が行なわれており、耐熱性の優れた
樹脂が、いくつか実用に供されている。しかし、
従来の高耐熱性樹脂、例えばポリイミド樹脂、ト
リアジン−ビスマレイミド併用型樹脂などは、耐
熱性は優れているが、例えばポリイミドでは硬化
温度が200〜350℃であるというように、硬化に高
温、長時間を要するという欠点を有していた。 そこで、本発明者らは、速硬化、低温硬化、さ
らには紫外線、放射線硬化の可能なラジカル反応
型の耐熱性樹脂の研究を行なつた。このような目
的に合う材料として従来知られているものでは、
特公昭46−16091号公報に記載されているような、
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
トの不飽和一塩基酸エステル、例えば下記式
()で示されるものがある。 (式中、R1,R2およびR3は、HまたはCH3
あり、これら同一でも異なつていてもよい。) しかし、上記エステル化合物を用いて製造した
樹脂は、耐熱性に優れ、高い表面硬度を有し、上
記エステル化合物自身は反応性も高いという優れ
た性質を有してはいるものの、硬化時の収縮が大
きい、また得られた硬化物が脆いという欠点があ
ることが明らかになつた。 そこで本発明者らは、耐熱性、硬度、反応性な
どの優れた性質を保持しつつ、硬化時の収縮率を
低減し、かつ硬化物の脆さをも改善した、耐熱性
樹脂の研究を行ない、本発明に到達した。 すなわち、本発明は、トリス(ヒドロキシアル
キル)イソシアヌレートの脱水縮合物と分子中に
反応性の炭素−炭素不飽和二重結合を1個以上有
する不飽和一塩基酸のエステル化合物を他の反応
性化合物の存在下または不存在下に反応させるこ
とを特徴とする樹脂状物質の製造法に関する。 本発明において、トリス(ヒドロキシアルキ
ル)イソシアヌレートとしては、トリス(2−ヒ
ドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(3
−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート、トリ
ス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート
等があり、特に、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートが好ましい。 本発明においてトリス(ヒドロキシアルキル)
イソシアヌレートの脱水縮合物としては、2分子
以上のトリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌ
レートが脱水エーテル化縮合してなる種々の脱水
縮合物が単独でまたは二種以上併用して使用でき
る。 本発明において、トリス(ヒドロキシアルキ
ル)イソシアヌレートの脱水縮合物は、 (a) トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
ートが2〜6分子の範囲で縮合した縮合物40〜
100重量% および (b) トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
ートが7分子以上縮合した縮合物60〜0重量%
からなることが好ましい。該脱水縮合物のう
ち、(b)成分が60重量%より多くなると、溶媒に
とけにくくなり、また、加熱溶融もしにくくな
り作業性が劣るようになる。 本発明におけるトリス(ヒドロキシアルキル)
イソシアヌレートの脱水縮合物は、トリス(ヒド
ロキシアルキル)イソシアヌレートをエーテル化
触媒の存在下に加熱反応(脱水エーテル化反応)
させ、必要に応じて、さらに精製することによつ
て、得ることができる。この加熱反応に際し、水
共沸用溶剤、少量の水等を添加すると好ましい。 上記加熱反応の際使用されるエーテル化触媒と
しては、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸等の酸触媒を使用するの
が好ましい。このようなエーテル化触媒は、トリ
ス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートに対
して好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは
1〜5重量%使用される。0.5重量%未満では、
反応速度が低下する傾向にあり、10重量%を越え
て使用しても特に有利になる点がない。 反応温度は、好ましくは100〜170℃、特に好ま
しくは120〜150℃である。100℃未満になると、
反応が進行しにくくなり、170℃をこえると反応
の制御が困難になりやすい。反応時間は、1〜10
時間程度であれば充分である。なお、反応中、窒
素ガス等の不活性ガスを吹き込んでもよい。 上記加熱反応に際し、縮合水を除去するため
に、水共沸用溶剤を添加するのが好ましい。該溶
剤としては、キシレン、トルエン等があり、トリ
ス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートに対
して5〜50重量%使用されるのが好ましい。5重
量%未満では、共沸用溶剤としての目的が低下
し、50重量%をこえると生産性が悪くなる傾向に
ある。また、上記加熱反応に際し、トリス(ヒド
ロキシアルキル)イソシアヌレート中にエーテル
化触媒を良好に分散させ、局所的な反応を防止す
るために昇温前に少量の水を添加しておくことが
好ましい。水は、トリス(ヒドロキシアルキル)
イソシアヌレートに対して1〜15重量%の範囲で
加えるのが好ましい。 以上のような加熱反応により得られる反応生成
物には、多くの場合、トリス(ヒドロキシアルキ
ル)イソシアヌレートの脱水縮合物以外に、未反
応のトリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
ート単量体が含まれる。 上記反応生成物は、トリス(ヒドロキシアルキ
ル)イソシアヌレート単量体を単離することな
く、トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
ートの脱水縮合物と共に、不飽和一塩基酸のエス
テル化合物の製造に供することができる。この場
合、該エステル化合物以外に、トリス(ヒドロキ
シアルキル)イソシアヌレート単量体と不飽和一
塩基酸のエステル化合物が生成するがこのエステ
ル化合物は、本発明において、他の反応性化合物
として、そのまま使用することができる。 上記反応生成物から、未反応のトリス(ヒドロ
キシアルキル)イソシアヌレート単量体を分離す
るには、カラムクロマトグラフイー、溶媒抽出法
等により行なうことができる。また、これによ
り、上記反応生成物中のエーテル化触媒も除去す
ることができる。 上記のような加熱反応により得られるトリス
(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートの脱水
縮合物は、2分子以上のトリス(ヒドロキシアル
キル)イソシアヌレートが脱水エーテル化縮合し
てなる種々の脱水縮合物が製造でき、多くの場
合、これら種々の脱水縮合物の混合物として得ら
れ、これらは、上記した未反応のトリス(ヒドロ
キシアルキル)イソシアヌレート単量体を分離す
ると同様な方法で、その組成を適宜調整すること
ができる。このような調整により、上記脱水縮合
物と不飽和一塩基酸のエステル化合物を液状とす
ることもできる。 本発明におけるトリス(ヒドロキシアルキル)
イソシアヌレートの脱水縮合物と分子中に反応性
の炭素−炭素不飽和二重結合を1個以上有する不
飽和一塩基酸のエステル化合物(以下、「脱水縮
合物のエステル化合物」という)は、上記トリス
(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートの脱水
縮合物と分子中に反応性の炭素−炭素不飽和二重
結合を1個以上有する不飽和一塩基酸(以下、
「本発明の不飽和一塩基酸」という)をエステル
化反応させて得ることができる。 本発明の不飽和一塩基酸としては、アクリル
酸、メタアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン
酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、ウンデシレン
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソル
ビン酸、桂皮酸などが単独にまたは二種以上で用
いられる。なかでも、脱水縮合物のエステル化合
物の反応性の点から、アクリル酸および/または
メタクリル酸の使用が特に好ましい。 上記脱水縮合物のエステル化合物は、その反応
性の点から上記脱水縮合物の水酸基のうち、好ま
しくは1/3以上、特に好ましくは1/2以上が本発明
の不飽和一塩基酸でエステル化されているのが好
ましい。このような脱水縮合物のエステル化合物
を得るために、上記エステル化反応において、脱
水縮合物と本発明の不飽和一塩基酸は前者のヒド
ロキシル基1当量に対して、後者のカルボキシル
基が好ましくは1/3〜2当量、特に好ましくは1/2
〜2当量になるように配合して反応させられる。
脱水縮合物のヒドロキシル基1当量に対して、本
発明の不飽和一塩基酸のカルボキシル基が2当量
を越えてもよいが、未反応の不飽和一塩基酸が多
くなりすぎる。 上記エステル化反応は、通常のエステル化反応
により行なうことができる。例えばトリス(ヒド
ロキシアルキル)イソシアヌレートの脱水縮合物
〔トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレー
ト単量体を含んでいてもよい、以下同様〕と本発
明の不飽和一塩基酸を、好ましくは100〜150℃で
撹拌下に副生する水を系外に除去しつつ加熱反応
させられる。この加熱反応に際し、エステル化触
媒、水共沸用溶剤を兼ねた反応溶媒、重合禁止剤
等を添加するのが好ましい。 エステル化触媒としては、硫酸、パラトルエン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カチオン交換
樹脂などがあり、トリス(ヒドロキシアルキル)
イソシアヌレートの脱水縮合物に対して、1〜10
重量%使用されるのが好ましい。 溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の炭化水素系溶媒が好ましく、上記脱水縮合物
および本発明の不飽和一塩基酸全量に対して20〜
60重量%使用されるのが好ましい。 重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、フエノチアジン、
メチレンブルーなどがあり、又、これらと分子状
酸素との併用も可能である。重合禁止剤の使用量
は、本発明の不飽和一塩基酸に対し、0.01〜0.3
重量%使用されるのが好ましい。分子状酸素は、
空気として使用するのが好都合である。 上記脱水縮合物のエステル化合物は、トリス
(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートを本発
明の不飽和一塩基酸で一部エステル化したのち、
又は一部エステル化すると同時に、脱水エーテル
化反応させる方法によつて、製造してもよいが、
このような方法では反応中にゲル化しやすいた
め、上記したように、トリス(ヒドロキシアルキ
ル)イソシアヌレートの脱水縮合物を本発明の不
飽和一塩基酸でエステル化して製造するのが好ま
しい。 脱水縮合物のエステル化合物は、常温で加熱し
て、紫外線等の電磁波を照射してまたは電子線、
γ線等を粒子線を照射して重合反応させ、樹脂状
物質とされる。この場合、該重合に際し、他の反
応性化合物が存在していてもよい。 他の反応性化合物としては、上記脱水縮合物の
エステル化合物と付加反応しうるものが使用で
き、重合性不飽和基を有する化合物等が使用でき
る。重合性不飽和基を有する化合物としては、重
合性不飽和単量体および重合性不飽和基を有する
重合体がある。 上記重合性不飽和単量体としては、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス
(3−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート、
トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレ
ート等のトリス(ヒドロキシアルキル)イソシア
ヌレートのアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和
一塩基酸のモノエステル、ジエステルまたはトリ
エステル、スチレンまたはα−メチルスチレン、
クロロスチレン、ビニルトルエン、モノビニルエ
チルベンゼン、ジビニルベンゼン等の置換スチレ
ン、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート等のアルキルアクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート
等のアルキルメタクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリ
レート、2−ヒドロキシルエチルメタクリレート
等のヒドロキシアルキルメタクリレート、ジエチ
ルアミノエチルアクリレート等のアミノアルキル
アクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート等のアミノアルキルメタクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等のアルキ
レングリコール又はポリアルキレングリコールの
アクリル酸またはメタクリル酸のモノエステル又
はジエステル、ヘキサンジオール、ブタンジオー
ル、トリメチロールプロパン、トリメチロールエ
タン、グリセリン等の多価アルコールのアクリル
酸またはメタクリル酸の部分または完全エステル
化物、ビスアリルカーボネート、ジアリルフタレ
ート、トリアリルイソシアヌレート、n−ブチル
アリルエーテル等のアリル化合物、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル、
酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリルアミド等があ
る。 重合性不飽和基を有する重合体としては、不飽
和アルキド、エポキシアクリレート等のエポキシ
樹脂と不飽和一塩基をエステル化反応させて得ら
れるエポキシカルボキシレート、ウレタンアクリ
レート、ポリエステルアクリレート等がある。 脱水縮合物のエステル化合物と他の反応性化合
物は、前者1〜100重量%に対し、後者99〜0重
量%の割合にされる。脱水縮合物のエステル化合
物が1重量%未満では、該エステル化合物を使用
することによる効果(耐熱性が優れ、硬度の高い
樹脂状物を得ること)が達成されにくくなる。 脱水縮合物のエステル化合物(A)、重合性不飽和
単量体(B)および重合性不飽和基を有する重合体(C)
は、(A)100〜10重量%、(B)0〜90重量%および(C)
85〜0重量%の割合で全体が100重量%になるよ
うに使用されるのが好ましく、特に、(A)100〜20
重量%、(B)0〜80重量%および(C)0〜80重量%の
割合で、全体が100重量%になるように使用され
るのが好ましい。また、粘度を下げて作業性をよ
くするためには、重合性不飽和単量体を20重量%
以上使用するのが好ましい。 脱水縮合物のエステル化合物を重合性不飽和基
を有する化合物の存在下に加熱反応させる場合、
重合開始剤を添加し、好ましくは常温〜200℃、
特に好ましくは80〜150℃で付加重合反応させら
れる。重合開始剤としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル等のアゾ系化合物、ベンゾイルパーオキ
シド、ラウリルパーオキシド、ジターシヤリーブ
チルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、クメ
ンヒドロペルオキシド等の過酸化物などがあり、
これらは、重合成分に対して、0.1〜10重量%使
用されるのが好ましい。また、紫外線等の電磁波
の照射により付加重合させることができるが、こ
の場合の増感剤としては、ベンゾフエノン、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインブチルエーテルなど
のベンゾインエーテル、ベンジル、ベンジルジメ
チルケタール、ベンジルジエチルケタールなどの
ベンジルケタール、2−アルキルアントラキノ
ン、ジアセチルなどがあり、これらの使用量は重
合成分に対して0.01〜10重量%使用されるのが好
ましい。さらに、ブチルアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、n−ア
ミノピペラミン、m−フエニレンジアミン、ジア
ミノジフエニルメタン、モノエタノールアミンな
どの第1級アミン、ジエチルアミン、ジメチルア
ニリン、ジメチルパラトルイジン、ピリジン、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンなどの第2
級または第3級アミンを増感助剤として加えても
よく、これらは重合成分に対して0.1〜4重量%
使用されるのが好ましい。また、γ線、電子線等
の粒子線を照射して重合させる場合には、必ずし
も増感剤を添加する必要はない。 なお、必ずしも必要ではないが、本発明におけ
る脱水縮合物のエステル化合物は、保存安定剤と
して、例えばハイドロキノン、ターシヤリーブチ
ルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル、カテコール、ターシヤリーブチルカテコ
ール、2,6−ジ−ターシヤリーブチルフエノー
ル、w−ニトロジフエニルアミン、フエノチアジ
ンなどを含んでいてもよい。これらは該エステル
化合物に対して通常10〜1000ppm用いられる。 また、反応に際して、必要に応じて各種添加剤
を加えることができる。例えば、紫外線吸収剤、
酸化防止剤などの安定剤、顔料、螢光増白剤、ガ
ラス繊維などのフイラーなどを存在させてもよ
い。 本発明により得られる樹脂状物質は、金属、樹
脂、木材、紙などの基材のコーテイング剤、印刷
インキ、フイルム、注型板の成形材料などの広汎
な用途が期待できる。また本発明の方法により、
既存の樹脂の架橋、改質などができる。 次に本発明に関する合成例および実施例を示
す。 合成例 1 撹拌機、温度計、N2ガス導入管および水分離
器を備えたフラスコに、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレート300g、キシレン20g、
水16gおよびパラトルエンスルホン酸6gを仕込
み、少量のN2ガスを吹き込みつつ、撹拌下に副
生する水を分離しながら、約140℃に加熱して4
時間反応させた。この時、新たに生成した反応水
は10.5gであつた。反応後キシレンを留去して冷
却し、無色透明なトリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートの脱水縮合物および単量体
の混合物295gを得た。 この混合物をゲルパーミエーシヨンクロマトグ
ラフイーを用いて分離分析したところ、組成は表
1に示したとおりのものであつた。 このトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートの縮合物および単量体の混合物260g
(水酸基2.08当量)、アクリル酸238g(3.3モル)、
パラトルエンスルホン酸8g、フエノチアジン
0.1gおよびトルエン500gを撹拌機、温度計、空
気導入管および水分離器を取付けたフラスコ内に
仕込み、空気を吹き込みながら撹拌下に、縮合水
を除去しつつ加熱還流させて縮合水が生成しなく
なるまで(約10時間)反応を行なつた。反応後、
反応液を冷却し、5重量%のアンモニアと20重量
%の硫酸アンモニウムを含む水溶液で、次いで20
重量%の硫酸アンモニウムのみを含む水溶液で反
応液を洗浄し、水層を分離して未反応のアクリル
酸および触媒を除去した後、減圧下にトルエンを
除去し、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレートの脱水縮合物および単量体のアクリル
酸エステル混合物332gを得た。得られたアクリ
ル酸エステル混合物は、室温で粘稠な液状物であ
つた。 合成例 2〜3 合成例1と反応時間を変化させた以外は全く同
様にして、合成例1とは組成の異なるトリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの縮合物
および単量体の混合物を2種得た。反応条件およ
び混合物の組成は、表1に示した。 この混合物を、合成例1と全く同様にして、ア
クリル酸エステル化反応を行ない、2種類のトリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの
縮合物と単量体の混合物のアクリル酸エステル混
合物を得た。 合成例 4〜6 アクリル酸238gの代わりにメタクリル酸284g
を用いた他は、合成例1〜3に準じて各々合成例
4〜6として3種類のトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレートの縮合物と単量体の混合
物のメタクリル酸エステルを得た。 合成例 7 トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ート260g、アクリル酸238g、パラトルエンスル
ホン酸8g、フエノチアジン0.1gおよびトルエ
ン500gを撹拌機、温度計、空気導入管および水
分離器を取付けたフラスコ内に仕込み、空気を吹
き込みながら、撹拌下、縮合水を除去しつつ加熱
還流させて、縮合水が生成しなくなるまで(約10
時間)反応させた。反応後、反応液を冷却し、5
重量%のアンモニアと20重量%の硫酸アンモニウ
ムを含む水溶液で、次いで20重量%の硫酸アンモ
ニウムのみを含む水溶液で反応液を洗浄し、水層
を分離して、未反応のアクリル酸および触媒を除
去した。こののち、減圧下にトルエンを除去し、
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
トのアクリル酸トリエステル388gを得た。この
アクリル酸エステルは室温で固化し、融点は52℃
であつた。 合成例 8 アクリル酸238gの代わりにメタクリル酸284g
を用いる他は、合成例7と同様にして、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートメタ
クリル酸エステル420gを得た。このメタクリル
酸エステルは室温で固体であり、融点は82℃であ
つた。 実施例1〜6および比較例1〜2 合成例1〜8で合成した各種アクリル酸エステ
ル及びメタクリル酸エステル各々100重量部に対
してジクミルパーオキサイド0.3重量部を加えて
よく混合溶解し、100℃で5時間、次いで150℃で
10時間加熱して硬化物の試験片を作成し、硬化時
の体積収縮率、熱変形温度、表面硬度(バーコー
ル硬度934−1型)を測定した。結果を表1に示
す。
【表】 実施例7〜12および比較例3〜4 合成例1〜8で合成した各種アクリル酸エステ
ル及びメタクリル酸エステル各100重量部に対し
て、ベンゾイルブチルエーテル3重量部を加えて
必要に応じて加温してよく混合溶解し、処理鋼板
(ボンデライト#144)上に厚さ30μとなる様にア
プリケーターを用いて塗布し、80W/cm−ランプ
長 高圧水銀灯を用いて照射距離10cmで紫外線を
照射して各種アクリル酸エステル及びメタクリル
酸エステルを硬化させた。硬化時間、鉛筆硬度、
折曲げ試験およびクラツク発生数を試験した結果
を表2に示す。 試験方法 1 硬化時間…指で塗膜に触れて、指紋が残らな
い塗膜硬さとなるまで、水銀ランプを照射させ
た時間。 2 鉛筆硬度…JIS K 5400 3 折曲げ試験…マンドレル試験器(10mmφ)で
折曲げた時クラツクの生じる折曲角度(全然折
曲げない時が∠180゜)。 4 クラツク発生数…UV硬化後、塗膜にクラツ
クの発生する枚数(この試験のみ、ガラス板上
に塗布、4枚試験したうちクラツクの発生した
枚数)。
【表】 本発明によつて製造される樹脂状物質は、優れ
た耐熱性と高い表面硬度を有しているとともに、
従来知られていた、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート単量体のアクリル酸エステ
ルおよびメタクリル酸エステルに比べて、硬化収
縮率が顕著に低減され、硬化物の脆さが大幅に改
善されている。また従来知られている耐熱性樹脂
に比べて、速硬化、低温硬化、紫外線および放射
線硬化が可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
    ートの脱水縮合物と分子中に反応性の炭素−炭素
    不飽和二重結合を1個以上有する不飽和一塩基酸
    のエステル化合物を他の反応性化合物の存在下ま
    たは不存在下に反応させることを特徴とする樹脂
    状物質の製造法。 2 トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
    ートの脱水縮合物が、 (a) トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
    ートの2〜6分子の範囲で縮合している脱水縮
    合物40〜100重量% および (b) トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
    ートの7分子以上縮合している脱水縮合物60〜
    0重量% からなる特許請求の範囲第1項記載の樹脂状物質
    の製造法。 3 トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
    ートの脱水縮合物と不飽和一塩基酸のエステル化
    合物が該脱水縮合物の水酸基のうち1/3以上の水
    酸基が該不飽和一塩基酸のカルボキシル基とエス
    テル化したエステル化合物である特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の樹脂状物質の製造法。 4 トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
    ートがトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
    ヌレートである特許請求の範囲第1項、第2項ま
    たは第3項記載の樹脂状物質の製造法。 5 トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレ
    ートの脱水縮合物と不飽和一塩基酸のエステル化
    合物の他の反応性化合物の存在下に反応させる特
    許請求の範囲第1項記載の樹脂状物質の製造法。 6 他の反応性化合物が、炭素−炭素不飽和二重
    結合と付加反応しうる反応性化合物である特許請
    求の範囲第5項記載の樹脂状物質の製造法。 7 他の反応性化合物が重合性不飽和基を有する
    化合物である特許請求の範囲第5項、第6項また
    は第7項記載の樹脂状物質の製造法。
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