JPH04122745A - 発泡ゴム層をトレッドに有する空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、優れたウェットグリップ性能を有する空気入
りタイヤのトレッド用に好適なゴム組成物、およびこの
ゴム組成物をトレッドに用いて夏期および春秋期（以下
、単に夏期という）の操縦性能および発熱耐久性能を損
うことなく、冬期の氷雪路面上における駆動性、制動性
、操縦性等の氷雪性能を著しく改良した空気入りタイヤ
に関するものである。

（従来の技術） 従来の空気入りタイヤは、氷雪路面上を走行する際の駆
動性、制動性および操縦性（以下、単に氷雪性能という
）を確保するために、タイヤにチェーンを取り付けたり
、スパイクピンをトレッド表部に打ち込んだスパイクタ
イヤを多用したりしている。

しかしながら、チェーンおよびスパイクビンの摩耗や道
路の摩耗によってこれらの摩耗の微粉末が飛散して粉塵
公害を起こしたり、スパイクピンによる道路の損傷が起
こり、大きな社会問題になっている。これらに対処する
ため、最近、スパイクビンを用いない、いわゆるスタッ
ドレスタイヤが提案され、タイヤのトレッドの模様、ト
レ・ンドのゴム質の検討がなされている。しかしながら
、スパイクタイヤと同等の氷雪性能を発揮できるまでに
は至っていない。

一方、特開昭６２−２８３００１号、特開昭６３−２３
５９２１号および特開昭６３−９０４０３号の各公報に
おいては、発泡ゴムを空気入りタイヤのトレ・ンド部に
用いることにより、氷雪上性能の向上を図っている。

しかしながら、スパイクタイヤの使用が法規制されるに
至って、さらなる氷雪上性能の向上が必要となってきた
。

そこで、本発明の目的は、トレッドの発泡ゴム層のゴム
組成物のｊａｎδ値（−５°Ｃ〜０°Ｃ）を大きくし、
発泡ゴムによる氷上の水を吸う効果だけでなく、通常ゴ
ムよりも表面のミクロな変形が大きい発泡ゴムのヒステ
リシスロスによっても耐氷上スキツド性能を向上させる
ことのできるゴム組成物、およびこのゴム組成物をトレ
・ンドに用いた空気入りタイヤを提供することにある。

（課題を解決するための手段） タイヤの耐ウエツトスキ・ンド性を改良するためには、
トレッドゴムに０°Ｃのｔａｎ　δ値の大きし）ゴム組
成物を用いることが良いことは広く知られている。従来
は、０℃のｊａｎ　δ値を大きくするために、ガラス転
移温度（Ｔｇ）の高い合成ゴム、主番こスチレン−ブタ
ジェンゴムを用いてきたが、Ｔｇの高いゴムを使用する
と低温で急激にゴムが硬化し、氷雪路の耐スキツド性能
が劣る結果となる。つまり、耐ウエツトスキツド性能の
改良（０°Ｃのｊａｎδ値を大きくすること）と、氷雪
路における耐スキツド性を改良すること（低温で軟らか
くすること）とは二律背反現象といえる。

そこで本発明者らは、ポリマーのＴｇを変化させること
なく、０°Ｃのｊａｎδ値を太き（することのできる技
術を開発すべく鋭意検討した結果、特定のアルキルアミ
ンもしくはポリオキシエチレンエーテルを所定量配合す
ることにより、上記課題を解決し得ることを見い出し、
本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、天然ゴムおよび／またはジエン系
合成ゴムから成るゴム成分１００重量部に対し、次の一
般式、 （１）　　　　　　　　　　　　（ＩＩ）（Ｒ，、ＲＺ
はアルキル基、Ｘ、ｙ、ｚは１〜３０までの整数、好ま
しくはｘ、ｙが１〜１０の整数で、かつ２が６〜２０の
整数を示す）で表わされる化合物少なくとも１種を０．
１〜５０重量部配合したことを特徴とするゴム組成物に
関するものである。

また、本発明は、タイヤのケースと、ケースのクラウン
部を被覆するトレッドとを備えた空気入りタイヤにおい
て、トレッドがその表部側にトレッドの全体積の少なく
とも１０％以上の体積を有する発泡ゴム層を備え、該発
泡ゴム層が、天然ゴム、ポリブタジェンゴムおよびガラ
ス転移温度−４５°Ｃ以下のスチレンブタジェン共重合
体ゴムからなる群より選ばれた少なくとも１種を５０重
量部以上含有するゴム成分、Ｎ２５Ａが９０〜１８０ｍ
２／　ｇの特性を有する高補強性カーボンブラック、並
びにゴム成分１００重量部に対して、次の一般式、（１
）　　　　　　　　　　　　（ＩＩ）（Ｒ＋、Ｒｚはア
ルキル基、Ｘ、ｙ、ｚは１〜３０までの整数、好ましく
はｘ、ｙが１〜１０の整数で、かつ２が６〜２０の整数
を示す）で表わされる化合初生なくとも１種０．１〜５
０重量部、を含有する発泡ゴムからなり、該発泡ゴムが
発泡率＜　ＶＳ　）　５〜５０％の範囲で独立気泡を有
することを特徴とする空気入りタイヤに関するものであ
る。

本発明において、ゴム成分としては天然ゴムまたは合成
ゴムの単独あるいはこれらをブレンドして使用すること
ができる。また、この合成ゴムの例としては合成ポリイ
ソプレンゴム、ポリブタジェンゴム、スチレンブタジェ
ンゴム等が挙げられる。

ここで、上記発泡ゴム層として、天然ゴム、ポリブタジ
ェンゴムおよびガラス転移温度（Ｔｇ）−４５°Ｃ以下
のスチレンブタジェン共重合体ゴムからなる群より選ば
れた少なくとも１種を５０重量部以上上記することとし
たのは、Ｔ、が−４５°Ｃ以上のスチレンブタジェンゴ
ムを５０重量部以上用いると低温で急激にゴムが硬化し
、氷雪路の耐スキツド性が劣ることになるからでる。

また、上記式（Ｉ）および／または（Ｉｔ）の化合物の
配合量をゴム成分１００重量部に対して０．１〜５０重
量部と規定したのは、その配合量が０．１重量部未満で
は本発明の目的とする所望の効果を得ることが出来ない
からである。また一方、５０重量部を超えると、その増
量に見合った効果が得られないばかりでなく、加硫後の
諸物性に悪影響を及ぼし、好ましくない結果をもたらす
からである。

また、高補強性カーボンブラックはゴム成分１００重量
部に対し、好ましくは４０〜８０重量部配合する。

尚、かかるカーボンブラックのＮ２５Ａ値が９０ｍ２／
ｇ未満だと耐摩耗性が大幅に低下し、一方１８０　ｍ”
１ｇを超えると未加硫ゴム粘度が高くなり過ぎ、加工中
に発泡するため、いずれにしても不適当である。

更に、発泡剤としては、例えば、アゾシカ−ボンアミＦ
、ジニトロソ・ペンタメチレン−テトラアミン、アゾビ
スイソブチロニトリル、ベンゼンスルフォニルヒドラジ
ド、オキシ・ビス−ベンゼンスルホニルヒドラジド、高
沸点炭化水素化合物の樹脂ミクロカプセル等が用いられ
る。

かかる発泡剤を用いた発泡ゴムの発泡率ｖ３は、次式、 ＶＳ　＝　（（ρ。−ρ９）／（ρ１−ρ、）−１）　
Ｘ１００　　（％）・・・（１） で表わされ、ρ１は発泡ゴムの密度（ｇ／ｃｍ’　）、
ρ。は発泡ゴムのゴム固相部の密度Ｃｇ／ａｓ３）、ρ
９は発泡ゴムの気泡内のガス部の密度（ｇ／ｃｍ’　）
である。発泡ゴムはゴム固相部と、ゴム固相部によって
形成される空洞（独立気泡）、すなわち気泡内のガス部
とから構成されている。ガス部の密度ρ、は極めて小さ
く、はぼ零に近く、かつ、ゴム固相部の密度ρ１に対し
て極めて小さいので、上記式（１）は、次式、 Ｖｓ　＝（ｐｏ／　９．１　）　Ｘ１００　　（％）　
　　　−（２）とほぼ同等となる。

本発明においては、発泡率Ｖ、は５〜５０％の範囲が望
ましく、好ましくは５〜３０％である。発泡率Ｖ、の好
適範囲を５〜５０％としたのは、５％未満では、低温時
の発泡ゴムの柔軟性が得られず、また、５０％を超える
と、耐摩耗性能が低下して氷雪路面、乾燥路面での耐摩
耗性が実用的に不十分であるからである。

また、本発明の空気入りタイヤのトレンドに用いる発泡
ゴムは、前述のゴム配合に発泡剤を加えて通常のタイヤ
製造方法にしたがって加熱加圧して得られる。

なお、本発明において前記配合剤の他に、ゴム工業界で
通常使用されている配合剤、例えば充填剤、軟化剤、老
化防止剤、加硫促進剤、加硫促進助剤や加硫剤等を必要
に応じて通常の配合量の範回内で適宜配合することがで
きるのは勿論のことである。

（作　用） 本発明において使用する上記式（１）および／または（
２）の化合物は、ゴム分子とゴム分子、ゴム分子と充填
剤粒子（特にカーボンブランク粒子）や充填剤粒子と充
填剤粒子間等の相互作用を大きくする効果があり、これ
により高温においても大きなｊａｎ　δ値を有するゴム
組成物を得ることを可能とする。

（実施例） 以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明
する。

１〜４　　″　１ 下記の第１表に示す原材料をバンバリーミキサにて配合
しく重量部）、加硫を行なった。得られた加硫物につき
、レオメトリックス社製粘弾性測定試験機を用いて、動
的歪１％の条件下で、０°Ｃにおけるｔａｎ　δ値を測
定した。得られた結果を第１表の下段に示す。

次に実施例２．４及び比較例１のゴム組成物をトレッド
ゴムとして構成したタイヤサイズ１６５５Ｒ１３の８種
類のタイヤをつくり、各タイヤにつき氷雪路面での踏面
把握力（耐雪上スキツド性能、耐氷上スキツド性能）、
湿潤路面における踏面把握力（耐ウエツトスキツド性能
）を実車試験により下記方法で評価し、得られた結果を
第１表に併記する。

２　　でのｒ ブレーキ性能につき速度２０．３０および４０ｋｍ／）
Ｉで走行中にブレーキをかけ停止距離を測定し４、比較
例１のタイヤの値を１００として指数で表示した。

数値が大きい程結果は良好である。

１尉勉ユ 濡れたアスファルト路面において、速度４０ｋｍ／Ｈ５
７０）ａｍ／Ｈおよび１００　ｔａｎ／Ｈの各速度から
急制動を与え、完全に停止するまでの走行距離を求め、
その値を比較例１を１００として指数で表示した。数値
が大きい程結果は良好である。

第 ■ 表 −１・・七本合成ゴム■製ブタジェンゴム＊２・・・Ｎ
−フェニル−Ｎ’　−（１，３ｐ−）ユニレンジアミン 傘３・・・ポリオキシエチレン　ドデシルアミン傘４・
・・ポリオキシエチレン　セチルエーテル傘５・・・Ｎ
ｔｅｒｔ−フチル−２−ベンゾチアシリフレスルフェン
アミド ジメチルブチル） 第１表の結果から、実施例として示す本発明のゴム組成
物は、いずれも比較例１のゴム組成物に比べてｔａｎ　
δ（０°Ｃ）の値が大きくなっていることが分かる。ま
た、タイヤ性能において、実施例のタイヤは比較例のタ
イヤに比し、氷雪上の耐スキツド性能と耐ウエツト性能
の双方が大幅に向上していることが分かる。

５〜７　　′：　２〜３ 下記の第２表に示す原材料をバンバリーミキサにて配合
しく重量部）、加硫を行ない、加硫ゴムサンプルを得た
。この加硫ゴムサンプルの一３°Ｃのｊａｎ　δ値を測
定した。かかるｊａｎ　δ値の測定は、レオメトリック
ス社製の粘弾性測定機を用いて、動的歪１％、周波数１
５Ｈｚの条件下で、−３°Ｃにて行った。

次に、実施例７と比較例２．３のゴム組成物をトレッド
ゴムとして構成したタイヤサイズ１６５５Ｒ１３の３種
類のタイヤをつくり、各タイヤにつき、発泡率Ｖ３　　
（％）と氷上制動性能を下記方法に従い測定した。得ら
れた結果を第２表に併記する。

主油ｌ辷呈り 発泡ゴムの発泡率Ｖ５は、試験タイヤのトレ、。

ドの発泡ゴム層からブロック状の試料を切り出し、ブロ
ック状の試料の密度ρ＋　　（ｇ／ｃｍ３）を測定し、
−力無発泡ゴム（固相ゴム）のトレ・ンドの密度ρ。を
測定し、前記式（２）を用いて求めた。

氷皿１軌牲誂 各試験タイヤ４本を排気量１５００ｃｃの乗用車に装着
し、外気温−３°Ｃの氷上で制動距離を測定した。

比較例タイヤを１００として指数表示した。数値は小さ
い程制動が良好である。

第 表 第２表から、ナイミーンＬ−２０７またはノニオンＰ−
２１０を配合したゴム組成物は一３°Ｃのｊａｎ　δ値
が大幅に向上していることが分かる。

また、これら化合物を特定量配合した発泡ゴムをトレッ
ドに使用することにより、従来の発泡ゴムトレッドタイ
ヤに比し大幅に氷上制動性能が向上することが分かる。

（発明の効果） 以上説明してきたように本発明のゴム組成物においては
、特定のアルキルアミンもしくはポリオキシエチレンエ
ーテルを所定量配合したことにより、０°Ｃのｊａｎ　
δ値が大きくなり優れたウェッドグンプ性能を有する空
気入りタイヤのトレッド用として好適なものとなり、従
って、かかるゴム組成物をトレッドに用いた本発明の空
気入りタイヤにおいては、夏期の操縦性能および発熱耐
久性能を損うことなく、冬期の氷雪路面上における駆動
性、制動性、操縦性等の氷雪性能が著しく改良されると
いう効果が得られる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、天然ゴムおよび／またはジエン系合成ゴムから成る
   ゴム成分１００重量部に対し、次の一般式、 ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ）、▲数式、
   化学式、表等があります▼（II） （Ｒ＿１、Ｒ＿２はアルキル基、ｘ、ｙ、ｚは１〜３０
   までの整数を示す）で表わされる化合物少なくとも１種
   を０．１〜５０重量部配合したことを特徴とするゴム組
   成物。 ２、タイヤのケースと、ケースのクラウン部を被覆する
   トレッドとを備えた空気入りタイヤにおいて、 トレッドがその表部側にトレッドの全体積 の少なくとも１０％以上の体積を有する発泡ゴム層を備
   え、該発泡ゴム層が、 天然ゴム、ポリブタジエンゴムおよびガラ ス転移温度−４５℃以下のスチレンブタジエン共重合体
   ゴムからなる群より選ばれた少なくとも１種を５０重量
   部以上含有するゴム成分、Ｎ＿２ＳＡが９０〜１８０ｍ
   ＾２／ｇの特性を有する高補強性カーボンブラック、 並びにゴム成分１００重量部に対して、次の一般式、 ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ）、▲数式、
   化学式、表等があります▼（II） （Ｒ＿１、Ｒ＿２はアルキル基、ｘ、ｙ、ｚは１〜３０
   までの整数を示す）で表わされる化合物少なくとも１種
   ０．１〜５０重量部、 を含有する発泡ゴムからなり、該発泡ゴムが発泡率（Ｖ
   ＿ｓ）５〜５０％の範囲で独立気泡を有することを特徴
   とする空気入りタイヤ。