JPH0412191A - コンプレッサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、例えば冷凍サイクルの冷媒ガスなどの被圧
縮媒体を圧縮するコンプレッサーに関する。

（従来の技術） 空気調和装置、冷蔵庫など、冷凍サイクルに用いられる
コンプレッサーには、一般に往復動ピストンを用いたレ
シプロ式、円板状のピストンをシリンダ内において偏心
回転させるロータリ式などが使用されている。

しかし、こうした方式のコンプレッサーは、いずれも回
転力を圧縮機構部に伝達するクランクシャフト等の駆動
部の構造が複雑であり、また部品点数も多い難点をもつ
。

そこで、ヘリカルブレード式と称されるコンプレッサー
が提案されている。これは、第１３図に示されるように
一端側を吸込側、他端側を吐出側とした円筒状のシリン
ダａと、外周面に螺旋状のブレードｂが設けられた円柱
状のピストンＣとを組合わせて圧縮機部を構成してなる
。

具体的には、ピストンＣは外周面に吸込端側から吐出端
側にいくにしたがってピッチが小さくなる溝部ｄか設け
られ、この溝部ｄにシリンダａの内径に応じた外径をも
つ螺旋状のブレードｂを出入り自在に嵌挿しである。こ
のピストンＣをシリンダａに挿通させて、ブレードｂが
シリンダａの内周面と接するように配置するとともに、
一部外周面がシリンダａの内周面と接するようにピスト
ン全体をシリンダａの軸心から偏心した位置に配置する
。そして、軸受ｆ１ｇでシリンダａの両端部を軸心を中
心として回転自在に支持する。またピストンＣの両端も
同じ軸受ｆ１ｇを用いて、シリンダａに対して旋回自在
に支持する。そして、さらにピストンＣとシリンダａと
の間に、ピストンＣをシリンダａの回転と同期的に自転
させるオルダム機構（図示しない）を設けた構成か用い
られている。

こうしたヘリカルブレード式のコンプレッサは、シリン
ダａを回転駆動させることにより、シリンダａは軸心を
中心として正回転する。またピストンＣは、シリンダａ
の内周面に接触した状態を維持しながらシリンダａの軸
心の回りを旋回するとともに、シリンダａの回転と同期
しながら自転運動していく。すると、ブレードｂによっ
て仕切られたシリンダａ内の三日月状の圧縮室りの容積
が連続的に縮小方向に変化していく。これにより、軸受
ｆに設けた吸込孔ｉから冷媒ガス（圧縮ガス）が吸込ま
れる。そして、シリンダａの吐出端側に移る間にこの冷
媒ガスか圧縮され、その後、軸受ｇに設けた吐出孔ｋか
ら吐出されていく。

（発明が解決しようとする課題） ところで、冷凍サイクルでは、サイクル機器の設定１作
用などによって、圧力が高く変動することがある。

ところが、ヘリカルブレード式のコンプレッサーにおい
ては、圧縮が不十分とな−フて、吸込圧から吐出圧まで
に十分に圧縮できないことがある。

こうしたことが発生すると、吐出した冷媒ガスがシリン
ダａ内に逆流してしまう。逆流は、圧縮損失の増加、圧
縮効率の低下を招き、良いものではない。

そこで、これを解決するためにブレードｂの全長を長く
して圧縮比を不十分となる分、高めることか考えられて
いる。

しかしながら、これではシリンダａ、ピストンＣの全長
も長くなるので、コンプレッサーの全体が大きくなる不
都合がある。特に、ヘリ力ルブレド式はコンパクトな点
が他の方式に比して長所としているので、これでは不十
分で、上記長所を損なわずに十分に圧縮できるものが要
望されている。

この発明はこのような事情に着目してなされたもので、
その目的とするところは、大形化にすることなしに、吸
込圧から吐出圧まで十分に圧縮できるコンプレッサーを
提供することにある。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、この発明のコンプレッサー
は、ブレードの吐出側の端部に、当該端部をブレードの
軸心方向と直交する面と並行をなして、ピストンの周方
向沿いに配置してなるブレド終端部を形成し、ブレード
を収容する溝部の吐出側の端部に、前記ブレード終端部
を出入り自在に嵌挿する終端ブレード嵌挿部を形成した
ことにある。

（作　用） この発明のコンプレッサーによると、ブレード終端部に
よって、ブレードの最後の１巻きて仕切られる最も吐出
部寄りの空間は、ピストンの回転にしたかって圧縮でき
る空間部となってＬＸ＜。

すなわち、圧縮室の境界となるブレードのシール部分が
無くなると、圧縮室で圧縮されてきたガスは、上記ブレ
ード終端部で形成された圧縮可能な空間に吐出されてい
く。そして、同空間において圧縮されながらシリンダ外
に吐出されていく。

しかるに、たとえ圧縮室での圧縮が不十分でも、ブレー
ド終端部で形成された空間を活用した圧縮により、十分
に吐出圧までガスを圧縮することができる。

これにより、吐出ガスが圧縮室内に逆流するのを防ぐこ
とかできる。しかも、ブレード終端部はブレードの軸心
方向と直交する面と並行なして、ピストンの周方向沿い
に配置されているから、ブレードの全長が長くせずにす
み、コンプレッサーが大形になることはない。

（実施例） 以下、この発明を第１図および第１２図に示す一実施例
にもとづいて説明する。第２図中は、この発明を適用し
た例えば冷凍サイクルに使用される冷媒ガス用の密閉形
コンプレッサーを示す。このコンプレッサー１は、例え
ば横形の密閉ケース２と、この密閉ケース２内に配設さ
れた電動機部３および圧縮機部４とを有して構成されて
いる。

電動機部３は、密閉ケース２の内面に固定されたほぼ環
状のステータ５と、このステータ５の内側に設けられた
環状のロータ６とを有して構成されている。

圧縮機部４は、円筒状のシリンダ７を有している。そし
て、このシリンダ７の外周面に上記ロータ６が同軸をな
して固定されている。またシリンダ７の両側は密閉ケー
ス２の端部内面に固定した軸受８，９に回転自在に固定
されている。すなわち、軸受８，９は先端側にシリンダ
内径に対応した嵌挿部８ａ、９ａを有し、基部側にシリ
ンダ７の壁部に据付けられる設置部８ｂ、９ｂを有して
いて、この軸受８，９の各嵌挿部８ａ、９ａにシリンダ
一端が回転自在に嵌挿されている。これにより、シリン
ダ７の両端は気密的に閉塞されつつ、回転自在に支持さ
れる。

シリンダ７内には、シリンダ７の内径よりも小さな外径
をもつ円柱形状のピストン１１が、シリンダ７の軸方向
に沿って配設されている。このピストン１１は、その中
心軸Ａがシリンダ７の中心軸Ｂに対して距離ｅだけ第２
図において下方に偏心して配置されている。そして、こ
の配置により、ピストン１１の外周面の一部をシリンダ
７の内周面に線接触させている。

ピストン１１の軸方向両端部には、それぞれ支軸部１２
ａ、１２ｂが突設されている。そして、これら支軸部１
．２ａ、１２ｂはそれぞれ上記軸受８．９の嵌挿部８ａ
、９ａに形成された軸受穴８ｃ、９ｃに回転自在に挿入
され、ピストン１１をシリンダ７に対し旋回可能に支持
している。

またピストン１１の例えば一方の支軸部１２ａとこれに
対向するシリンダ７の周壁との間には、オルダム機構１
０が設けられている。オルダム機構１０は、例えば第３
図および第５図に示されるように支軸部１２ａの根元側
に断面正方形状の角柱部１３を形成し、この角柱部１３
に矩形状の長孔１４が穿設されたオルダムリング１５を
嵌挿して、オルダムリング１５を長手方向のみにスライ
ド自在とする。さらに、このオルダムリング］５を、シ
リンダ７の周壁に、ピン１４ａ等で長孔１４の長手方向
と直交する径方向のみにスライド自在に固定して、シリ
ンダ７にピストン１１を、このシリンダ７の径方向に対
して偏心自在に結合した構造となっている。なお、７ａ
はシリンダ７の周壁に設けられビン１４ａを嵌挿固定す
る嵌合孔、７ｂは嵌合孔７ａの開口を閉塞する栓体であ
る。上記オルダム機構１０により、電動機部３に通電し
て、シリンダ７を回転させれば、シリンダ７の回転力が
オルダムリング１５を介してピストン］］に伝達される
。すなわち、ピストン１１はシリンダ７の中でその一部
がシリンダー７の内面に線接触した状態ままて内転（自
転しながら旋回）するようになっている。

上記ピストン１１の外周面には、ピストン１１の軸方向
に沿って螺旋状の溝部１６か形成されている。この溝部
１６のピッチは図面における右側から左側、つまりシリ
ンダー７の吸込端側から吐出端側に向かって徐々に小さ
く形成されている。

そして、この溝部１６に第１図および第３図に示されよ
うな溝形状に対応して螺旋状に形成されたブレード１７
が嵌め込まれている。このブレード１７は、厚さ寸法が
上記螺旋状の溝部１６の幅寸法とほぼ一致しており、ブ
レード１７の各部が溝部１６に対してピストン１１の径
方向に沿って自在に進退（出入り）できるようになって
いる。またこのブレード１７の例えば最後の１巻きで形
成される吐出端側の端部には、第４図に拡大して示すよ
うにこのブレード１７の端部をブレード１７の軸心方向
と直交する面と並行をなして、周方向に巻いてなるブレ
ード終端部１７ａか形成されている。さらにまた、この
ブレード終端部１７ａに対応して上記溝部１６の吐出端
側の端部には、ブレード終端部１７ａの形状に対応した
形状の嵌挿部１６ａ（ブレード嵌挿部）に形成されてい
る。

具体的には、嵌挿部１６ａは溝端部をピストン１１の軸
心方向と直交する面と並行をなす円弧状に形成されてい
て、この部分に他の部分と同様、ブレード終端部１７ａ
が嵌め込まれている。そして、ブレード１７の全体は、
シリンダ７の内径に対応した外径を有していて、外周端
全体がシリンダ７の内周面と接している。これにより、
ブレード１７は、外周面がシリンダ７の内周面と密着し
た状態で、シリンダ７の内周面上をスライドするように
なっている。

こうしたブレード１７によって、シリンダ７の内周面と
ピストン１１の外周面との間の空間を、複数の圧縮室１
９に仕切っている。と同時にブレード終端部１７ａで形
成された最も吐出端側の空間１９ａを、圧縮作用をもた
せた室としている。

なお、Ｇは溝部１６の端とブレード１７の端との間に設
けた旋回運動を旋回運動を許すための遊びである。

一方、上記シリンダ７の吸込側に位置する軸受８の内部
には、吸込孔２１が軸方向に貫通している。この吸込孔
２１の一端は、シリンダ７の内部に開口している。そし
て、吸込孔２１の他端には冷凍サイクル（図示しない）
につながる吸込管２２が接続され、シリンダ７の吸込端
側を構成する軸受８とブレード１７の吸込側の端との間
に形成されている空間２３に冷媒ガスを導くことができ
るようになっている。なお、２４は吸込溝である。

また他方の軸受９の内部には吐出孔２５が穿設されてい
る。この吐出孔２５の一端はシリンダ７内の吐出端側に
連通している。また吐出孔２５の他端は密閉ケース２の
内部に開口していて、圧縮ガスを密閉ケース２内に吐出
させるようにしている。但し、２６は圧縮ガスを密閉ケ
ース２内から外部、すなわち冷凍サイクル回路に吐出さ
せる吐出管である。

また、ピストン１１の内部には油導入路２７が中心軸Ａ
に沿って穿設されている。この油導入路２７の一端は螺
旋状の溝部１６の吐出側の底部側に連通している。また
他端は吸込側の軸受８の穿設された通孔２８および導入
管２９を介して、密閉ケース２の底部に形成された油溜
り部２ａに開口している。これにより、密閉ケース２内
の圧力が吐出ガスに伴い上昇すると、油溜り部２ａに貯
溜された潤滑オイル３０が導入管２９、通孔２８および
油導入路２７を通って螺旋状の溝部１６の底面とブレー
ド１７との間の空間に導入されるようになっている（ブ
レード１７をシリンダ７の内周面に対して押圧するため
）。

しかして、こうしたコンプレッサーは、電動機部３の通
電によりロータ６が回転すると、このロータ６と一体に
シリンダ７も回転していく。これに伴いピストン１１は
、第６図ないし第８図に示されるように外周面の一部が
シリンダ７の内周面に接触した状態のまま、シリンダ７
の中心軸Ｂの回りを旋回しながら回転していく。なお、
このようなピストン１１とシリンダ７との相対的な回転
運動は、オルダムリング１５によって確保される。

一方、ピストン１１と共に回転するブレード１７は、外
周面がシリンダ７の内周面に線接触した状態で回転して
いく。すると、ブレード１７の各部は、ピストン１１の
外周面とシリンダ７の内周面との接触部に近付くにした
がって溝部１６に押込まれ、接触部から離れるにしたが
って上記溝部１６から出ていく。これにより、吸込管２
２および吸込孔２１を通してシリンダ７内に冷媒ガスが
吸込まれていく。そして、この冷媒ガスは空間２３を経
た後、三日月状の圧縮室１９に閉込められた状態のまま
、第９図ないし第１２図に示されるようにピストン１１
の回転にしたがって、容積が小さくなる吐出側の圧縮室
１９へ順次移送されていく。これにより、冷媒ガスは圧
縮されていく。

そして、最後の圧縮室１９を構成するブレード１７のシ
ール部分（境界）が無くなると、同圧縮室１９で圧縮さ
れた冷媒ガスがブレード終端部１７ａで形成された空間
１９ａに吐出されていく。

ここで、このブレード１７の最後の空間１９ａは吐出孔
２５と連通するが、同空間１９ａはブレビ端部をブレー
ド１７の軸心と直交する面と並行な周方向に巻いて構成
されているので、圧縮可能な空間である。したがって、
上記圧縮室１９から吐出された冷媒ガスは、空間１９ａ
で圧縮されながらシリンダ７から吐出されていく。

それ故、たとえ圧縮室１９での圧縮が不十分でも、ブレ
ード終端部で形成された空間１９ａを活用した圧縮によ
り、十分に吐出圧までガスを圧縮することができること
になる（空間１９ａによって圧縮比を高めることによる
）。

よって、吐出ガスがシリンダ７内に逆流するのを防ぐこ
とができる。しかも、ブレード終端部１７ａはブレード
１７の軸心方向と直交する面と並行なして巻かれている
から、ブレード１７の全長は長くしないですみ、コンプ
レッサーが大形になることはない。

但し、空間１９ａからシリンダ７外に吐出された冷媒ガ
スは、吐出孔２５、密閉ケース２内、吐出管２６を通っ
て冷凍サイクル回路に吐出される。

なお、一実施例では、この発明をシリンダの軸心を中心
にピストンを旋回させるヘリカルブレード式のコンプレ
ッサーにこの発明を適用したが、むろん逆にピストンの
軸心を中心にピストンを旋回させるようにしたヘリカル
ブレード式のコンプレッサーに適用できることはいうま
、でもない。

［発明の効果］ 以上説明したようにこの発明によれば、たとえ圧縮室で
の圧縮が不十分でも、ブレード終端部で形成された空間
を活用した圧縮により、十分に吐したかって、不十分な
圧縮を要因としｔ吐出ガスのシリンダ内に対する逆流を
防ぐことができる。

しかも、ブレード終端部はブレードの軸心方向と直交す
る面と並行なして、ピストンの周方向沿いに配置されて
いるから、長いブレードを用いずにすみ、コンプレッサ
ーか大形になることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第１２図はこの発明の一実施例を示し、第
１図はブレードを取付けたピストンを示す斜視図、第２
図はヘリカルブレード式のコンプレッサーを示す断面図
、第３図は圧縮機部の分解斜視図、第４図はブレードを
示す斜視図、第５図はオルダム機構を示す断面図、第６
図は圧縮機部のブレード端側の構造を示す一部断面した
側面図、第７図は圧縮機部の断面図、第８図ないし第１
２図は冷媒ガスの圧縮過程を順次水した断面図、第１３
図は従来のヘリカルブレード式のコンプレッサーの圧縮
機部を示す断面図である。 ４・・・圧縮機部、７・・・シリンダ、８，９・・・軸
受、１１・・・ピストン、１２ａ、１２ｂ・・・支軸部
、１０・・・オルダム機構、１６・・・螺旋状の溝部、
１６ａ・・・嵌挿部（ブレード嵌挿部）、］７・・・ブ
レビ、１７ａ・・・ブレード終端部、１９・・・圧縮室
、１９ａ・・・空間。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 圧趨樽肝 Ｃ） 第 図 第 図 第 図 第 図 第 ］１ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　吸込端側と吐出端側とを有するシリンダ内に、円柱状
   のピストンを一部外周面が前記シリンダの内周面と接触
   するように偏心した状態で挿通し、このピストンの外周
   面に前記吸込端側から吐出端側にいくにしたがって小さ
   くなるピッチで形成した螺旋状の溝部を設け、この溝部
   に螺旋状のブレードを出入り自在で、かつ前記シリンダ
   の内周面と接するように嵌挿してなり、前記ピストンと
   シリンダとの相対的な回転にしたがって被圧縮媒体を圧
   縮させるコンプレッサーにおいて、前記ブレードの吐出
   側の端部に当該端部を前記ブレードの軸心方向と直交す
   る面と並行をなして前記ピストンの周方向沿いに配置し
   てなるブレード終端部を形成し、前記溝部の吐出側の端
   部に前記ブレード終端部を出入り自在に嵌挿する終端ブ
   レード嵌挿部を形成したことを特徴とするコンプレッサ
   ー。