JPH0412017B2

JPH0412017B2 -

Info

Publication number: JPH0412017B2
Application number: JP31451986A
Authority: JP
Inventors: Seiji Yamaguchi; Kyoshi Yamamoto
Original assignee: Hitachi AIC Inc
Current assignee: Lincstech Circuit Co Ltd
Priority date: 1986-12-27
Filing date: 1986-12-27
Publication date: 1992-03-03
Also published as: JPS63168017A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は保安機能を有するケース内蔵型コンデ
ンサに関するものである。

（従来の技術）アルミ電解コンデンサやフイルムコンデンサ等
のコンデンサ素子がケースに収納されたコンデン
サは、内圧が上昇して爆発することがある。

この爆発を防止するために、従来は、蓋に薄肉
部を設けて防爆弁とし、内圧が上昇した場合、こ
の防爆弁を作動し内部のガスを外部に放出してい
る。また、コンデンサ素子と直列にヒユーズを接
続し、内部の発熱や過電流によりこのヒユーズが
溶断して回等から開封する機能のものが用いられ
ている。

（発明が解決しようとする問題点）しかし、前者の場合には防爆弁が作動すると作
動時の破裂音や発煙を併い、機器の使用者を驚か
せたり、内部の電解液等が飛び散り、他の電子部
品を損傷する欠点があつた。そして後者の場合、
電流が急激に増加せず徐々に発熱し内圧が上昇し
たときにはヒユーズが溶断しないことがあり、ま
た、エージング中のエージング電流や高温により
ヒユーズが溶断され誤動作する欠点があつた。

本発明の目的は以上の欠点を改良し、外部に対
する悪影響を無くしかつ確実に爆発を防止しうる
ケース内蔵型コンデンサを提供するものである。

（問題点を解決するための手段）本発明は、上記の目的を達成するために、コン
デンサ素子をケースに収納し、端子の貫設された
蓋をして密閉したケース内蔵型コンデンサにおい
て、外部接続用の第１端子と、コンデンサ素子か
ら引き出されたリード接続用の第２端子と、前記
第１端子と該第２端子との間に接続された導体板
と、外部接続用兼前記コンデンサ素子から引き出
されたリード接続用の第３端子と、該第３端子に
接続され蓋に設けられた防爆弁の膨脹又は蓋の変
形により前記導体板に接触しうる導電性の短絡板
とを有することを特徴とするケース内蔵型コンデ
ンサを提供するものである。

（作用）本発明によれば、コンデンサ素子が発熱してケ
ース内圧が上昇し、防爆弁が膨脹すると、防爆弁
により短絡板が上昇して導体板に接触する。これ
によりコンデンサは短絡状態となり内圧上昇が押
えられ爆発が防止される。特に、導体板がヒユー
ズの場合には、短絡板が接触したときにこのヒユ
ーズに短絡電流が流れ溶断し、爆発が防止され
る。また、防爆弁の代りに内圧上昇による蓋の変
形によつても短絡板を導体板に接触でき、防爆で
きる。

（実施例）以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図において、１はアルミ金属等
の円筒状のケースである。２はこのケースに内蔵
されたコンデンサ素子であり、アルミ電極箔等を
セパレータを介して重ね合わせて巻回したもの
で、陽極用のリード線３と陰極用のリード線４と
が引き出されている。５は、ケース２の開口端に
カシメられた蓋であり、ゴム張り積層板からな
る。６は、この蓋５に設けられた防爆弁であり、
薄肉部となつている。７はこの蓋５に貫設された
外部接続用の第１端子である。８は蓋５に貫設さ
れた第２端子であ、陽極用のリード線３が接続さ
れている。９は、第１端子７と第２端子８との間
にリベツトにより接続されたヒユーズ等の導体板
であり、その一部が防爆弁６の上部を通過してい
る。１０は、蓋５に貫設された第３端子であり、
外部接続用として用いられるとともに、陰極用の
リード線４が接続されている。１１は、この第３
端子１０にリベツトにより接続された導電性の短
絡板であり、先端部１２が防爆弁６の表面に接触
しておりかつ導体板９と一定の空間により離隔さ
れている。１３は、蓋５の上部に取り付けられた
蓋５と同形の絶縁性の保護板であり、第１端子７
と第３端子１０の先端が貫通し保持されている。
１４は蓋５と保護板１３との間に設けられたスペ
ーサである。１５はケース１と保護板１３の被覆
された熱収縮性のチユーブである。

次に上記実施例の作用について述べる。

先ずコンデンサ素子が発熱すると、ケース内の
圧力が上昇し、第３図に示す通り、防爆弁６のゴ
ム１６の部分が膨張する。防爆弁６には短絡板１
１の先端部１２が接触しており、防爆弁６の膨脹
に従いこの先端部１２が上方に移動し導体板９に
接触する。導体板９に短絡板１１が接触すると、
第１端子７、導体板９、短絡板１１及び第３端子
１０を通して外部回路から短絡電流が流れる。従
つて、導体板９がヒユーズであればこの短絡電流
によつて溶断し、また、ヒユーズでなければ、外
部回路に組み込まれたヒユーズが溶断される。い
ずれの場合にもコンデンサ素子の発熱が押えら
れ、爆発を防止できる。

また、第４図及び第５図は本発明の他の実施例
を示し、特に内圧上昇による蓋１６の変形により
第３端子１７に接続された短絡板１８を、第１端
子１９と第２端子２０間に接続された導体板２１
に接触し、短絡するものである。

さらに、第６図は、第１端子２２から延長部２
３を引き出し、この延長部２３の先端と第２端子
２４との間に導体板２５が接続され、第３端子２
６にはＬ字状の短絡板２７が接続され、短絡板２
７の先端が蓋２８のほぼ中央で導体板２５と交差
している。すなわち、導体板２５と短絡板２７と
が蓋２８の最も変形の大きいほぼ中央で交差して
いるために、防爆の効果が大きい。

なお、第５図の実施例において、第１図の実施
例と同様に導体板２５と短絡板２７とが交差する
点で防爆弁を蓋に設け、この防爆弁の作動により
導体板２５と短絡板２７とを短絡してもよい。

（発明の効果）以上の通り、本発明によれば、防爆弁の膨張や
蓋の変更を利用して外部接続用の端子どうしを短
絡するかあるいはさらに開放することにより、防
爆弁を破裂させることなく爆発を防止でき機器使
用者への悪影響を無くし他の電子部品の損傷も防
止できる。また、ヒユーズの誤動作も防止でき、
確実に防爆可能なケース内蔵型コンデンサが得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の実施例の各々の正
面断面図及び平面断面図、第３図は第１図の実施
例の短絡状態の正面断面図、第４図は本発明の他
の実施例の正面断面図、第５図は第４図の実施例
の短絡状態の正面断面図、第６図は本発明のもう
一つの実施例の平面断面図を示す。１……ケース、２……コンデンサ素子、３，４
……リード線、５，１０，２８……蓋、６……防
爆弁、７，１９，２２……第１端子、８，２０，
２４……第２端子、９，２１，２５……導体板、
１０，１７，２６……第３端子、１１，１８，２
７……短絡板、１３……保護板。

Claims

【特許請求の範囲】１コンデンサ素子をケースに収納し、端子の貫
設された蓋をして密閉したケース内蔵型コンデン
サにおいて、外部接続用の第１端子と、コンデン
サ素子から引き出されたリード接続用の第２端子
と、前記第１端子と該第２端子との間に接続され
た導体板と、外部接続用兼前記コンデンサ素子か
ら引き出されたリード接続用の第３端子と、該第
３端子に接続され蓋に設けられた防爆弁の膨脹又
は蓋の変形により前記導体板に接触しうる導電性
の短絡板とを有することを特徴とするケース内蔵
型コンデンサ。２導体板がヒユーズである特許請求の範囲第１
項記載のケース内蔵型コンデンサ。３蓋の上部に第１端子と第２端子とが貫通する
保護板が設けられている特許請求の範囲第１項又
は第２項記載のケース内蔵型コンデンサ。