JPH04118267U - アクスルハウジングにおけるフランジ溶接構造 - Google Patents

アクスルハウジングにおけるフランジ溶接構造

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JPH04118267U
JPH04118267U JP2002891U JP2002891U JPH04118267U JP H04118267 U JPH04118267 U JP H04118267U JP 2002891 U JP2002891 U JP 2002891U JP 2002891 U JP2002891 U JP 2002891U JP H04118267 U JPH04118267 U JP H04118267U
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housing
welded
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良一 渡辺
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日産デイーゼル工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクスルハウジングにおけるフランジ溶接構
造において、高水準の溶接或いは後加工等を行うことな
く、曲げモーメントに対して安定かつ良好な耐久性を得
ることを目的とする。 【構成】 フランジ12の両面側夫々においてハウジン
グ1の円筒部3下方外周を除く上方外周のみに溶接14
を施し、円筒部3の溶接が施されない下方外周に位置す
る略半円環状の突起部15をフランジ12の両面に一体
成形して設け、この突起部15の両端が円筒部3の溶接
が施された上方外周と溶接が施されていない下方外周と
の境部に位置するようにする。このように、突起部15
を設けた結果、突起部15によって溶接の開始、終了点
における溶接ビードが堰き止められるため、溶接ビード
がすみ肉形状のまま漸次小さく変化し、溶接の開始、終
了点に発生し易い盛り上がった形状や溶接欠陥の発生を
抑えることができ、応力集中を緩和できるため、亀裂の
発生を抑えることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両のアクスルハウジングにおけるフランジ溶接構造に関し、特に 、地面からの上下方向反力による曲げモーメントに対して安定かつ良好な耐久性 を有するフランジ溶接構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両におけるリアアクスルハウジングは、車両の下部、一般には車両後部の駆 動輪側に設けられて、中央部に収納されるディファレンシャルギヤから左右のホ イールに回転を伝達するアクスルシャフトを内包すると共に、車両重量を支持す るものである。
【0003】 かかるリアアクスルハウジング1においては、図3に示すように、その端部付 近に、環状のブレーキ取付用フランジ2を溶接により固定して、このフランジ2 にバックプレート等のブレーキ装置を取り付けるようにしている。 この場合、フランジ2の両面側夫々においてハウジング1の円筒部3全周に溶 接4を施すようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記のリアアクスルハウジング1には、次のような力学的挙動があ る。 即ち、リアアクスルハウジング1は、フレームとの間にスプリング5を介して 取り付けられるが、ハウジング1上のスプリング5への取付用ブラケット6を介 して下方向にばね荷重Pが作用し、ハウジング1両端のタイヤ設置中心部には上 方向にタイヤ反力Rが作用する。
【0005】 このため、ハウジング1全体としては地面からの上下方向反力による車幅方向 に下方に突出する曲げモーメントが作用し、曲げ変形が生じる。図3の斜線部は 、BMD(ベンディング・モーメント・ダイヤグラム)である。 ところが、上述したように、フランジ2のハウジング1に対する溶接部はフラ ンジ2の両面側でハウジング1の外周全体にわたって施されており、前記曲げ変 形によって、ハウジングにおける溶接部の止端部に亀裂7が発生することがある (図4参照)。
【0006】 この原因としては、次の(a),(b),(c),(d)が考えられている。 (a)曲げモーメント (b)溶接部の止端部の微小切欠(アンダーカット)効果 (c)溶接による残留引張応力 (d)フランジ付加による剛性変化 従って、以上のような原因に基づく亀裂の発生を抑える技術として、図5〜図 7に示される溶接構造が従来より知られている。
【0007】 即ち、図5に示したものは、実公平1−13660号公報に開示された技術で 、環状フランジ2の内周端部の片面側に周方向に沿って環状に連なる凹所8を形 成することによって、フランジ2のハウジングの筒状部3への嵌合部の肉厚を従 来よりも薄くし、上記(d)のフランジ付加による剛性変化を抑えるようにした ものである。
【0008】 又、図6に示したものは、フランジ2の両面側夫々においてハウジングの円筒 部3の略下方外周を除く略上方外周のみに溶接4を施すようにしたもので、曲げ モーメント作用時に引張側となる円筒部3の下部外周には溶接を行わないように したものである。 更に、図7に示したものは、実公平64−6368号公報に開示された技術で 、フランジ2の両面側の一方の面側においてはハウジングの円筒部3全周に溶接 4aを施し、他方の面側においては略下方外周を除く略上方外周のみに溶接4b を施すようにすることで、溶接による結合強度を弱め、応力集中を緩和するよう にしたものである。
【0009】 しかしながら、かかる従来の溶接構造にあっても、夫々次のような問題点を有 している。 即ち、図5並びに図7に示したものでは、上記(b)の溶接部の止端部の微小 切欠効果及び(c)の溶接による残留引張応力が与える影響については解消でき ず、しかも、高水準の溶接が要求される。
【0010】 又、図6並びに図7に示したものでは、溶接部の下側9に溶接欠陥が生じ易い 。 又、ビード形状が不安定な溶接の開始、終了点から亀裂が生じ易い。即ち、 図8に示すように、溶接4の開始、終了点が盛り上がった形状10となり、応力 集中が大きくなる結果、亀裂11が生じ易くなる。従って、前記開始、終了点に 高水準の溶接が要求される。
【0011】 尚、溶接止端部や開始、終了点の耐久性向上策として、微小切欠部を加工によ って削除する方法、微小切欠部をピーニング処理で圧縮硬化させる方法、溶接ア ーク等の熱処理を施す方法等が知られているが、何れもコスト高となり、好まし くない。 そこで、本考案は以上のような従来の問題点に鑑み、高水準の溶接或いは後加 工等を行うことなく、曲げモーメントに対して安定かつ良好な耐久性を得られる アクスルハウジングにおけるフランジ溶接構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、本考案のアクスルハウジングにおけるフランジ溶接構造は、環状の フランジをアクスルハウジングの円筒部外周に外嵌して溶接により結合するよう にしたフランジ溶接構造であって、フランジの両面側夫々においてハウジングの 円筒部下方外周を除く上方外周のみに溶接を施す一方、前記ハウジングの円筒部 の溶接が施された上方外周と溶接が施されていない下方外周との境部に位置し、 前記溶接部の端部が接触する突起部を前記フランジの両面に設けた構成とする。
【0013】
【作用】
かかるフランジ溶接構造においては、フランジの両面側夫々においてハウジン グの円筒部下方外周には溶接を施さないことによって、曲げモーメントの影響を 防止でき、溶接部の止端部の微小切欠効果及び溶接による残留引張応力が与える 影響について解消でき、又、結合強度を弱めることができる結果、応力集中を防 止でき、ハウジングの亀裂発生の要因を除去できる。
【0014】 そして、特に、上記のような突起部をフランジに設けた場合、突起部によって 溶接の開始、終了点における溶接ビードが堰き止められるため、溶接ビードがす み肉形状のまま漸次小さく変化し、溶接の開始、終了点に発生し易い盛り上がっ た形状や溶接欠陥の発生を抑えることができる。従って、応力集中を緩和できる 結果、亀裂の発生を極力抑えることが可能となる。
【0015】
【実施例】
以下、添付された図面を参照して本考案を詳述する。 図1及び図2において、車両におけるリアアクスルハウジング1は、その端部 付近に、鍛造成形された環状のブレーキ取付用フランジ12を溶接により固定し て、このフランジ12にバックプレート等のブレーキ装置を取り付けるようにし ている構成は従来と同様である。
【0016】 従来と異なる点はフランジ12の溶接構造にある。 即ち、フランジ12の両面側夫々においてハウジング1の円筒部3下方外周を 除く上方外周のみに溶接14を施すようにする。そして、ハウジング1の円筒部 3の溶接が施された上方外周と溶接が施されていない下方外周との境部に位置し 、前記溶接14部の端部が接触する突起部をフランジ12の両面に設けた構成と する。
【0017】 ここで、本実施例においては、ハウジング1の円筒部3の溶接が施されない下 方外周に位置する略半円環状の突起部15をフランジ12の両面に一体成形して 設け、この突起部15の両端がハウジング1の円筒部3の溶接が施された上方外 周と溶接が施されていない下方外周との境部に位置するようにする。この突起部 15の両端は、テーパ面に形成される。
【0018】 かかるフランジ溶接構造によると、フランジ12の両面側夫々においてハウジ ング1の円筒部3下方外周には溶接を施さないことによって、曲げモーメントの 影響を防止でき、溶接部の止端部の微小切欠効果及び溶接による残留引張応力が 与える影響について解消でき、又、結合強度を弱めることができる結果、応力集 中を防止でき、ハウジング1の亀裂発生の要因を除去できる。
【0019】 そして、特に、上記のような突起部15をフランジ12に設けた場合、突起部 15によって溶接の開始、終了点における溶接ビードが堰き止められるため、図 1(C)に示すように、溶接ビードがすみ肉形状のままa−b−c−dで示され る如く漸次小さく変化し、溶接の開始、終了点に発生し易い盛り上がった形状や 溶接欠陥の発生を抑えることができる。従って、応力集中を緩和できる結果、亀 裂の発生を極力抑えることが可能となる。
【0020】 更に、溶接の開始、終了点に高水準の溶接が要求されなくなると共に、後処理 、後加工が不要である。 尚、突起部15を設けたことによって、フランジと筒状部との溶接個所の向き が容易に判別できるという利点がある。 上記の実施例においては、突起部15の両端を、テーパ面に形成するようにし たが、図2に示すように、突起部25の両端を平坦な面に形成して、単なる階段 状にしても良い。
【0021】 この階段状の突起部25を設けた場合、図2(B)に示すように溶接24部が 溶接個所に溶けて入り込んでルート部となるため溶接部の止端部や開始、終了点 に発生する微小切欠や溶接欠陥の発生を抑えることが可能となる。 更に、上記各実施例においては、ハウジング1の円筒部3の溶接が施されない 下方外周に位置する略半円環状の突起部15,25をフランジ12の両面に設け 、この突起部15,25の両端がハウジング1の円筒部3の溶接が施された上方 外周と溶接が施されていない下方外周との境部に位置するようにしたが、ハウジ ング1の円筒部3の溶接が施された上方外周と溶接が施されていない下方外周と の境部のみに部分的に位置する小さい突起部を設けるようにしても良い。
【0022】 尚、以上のように、特定の実施例を参照して本考案を説明したが、本考案はこ れに限定されるものではなく、当該技術分野における熟練者等により、本考案に 添付された実用新案登録請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び修正 が可能であるとの点に留意すべきである。
【0023】
【考案の効果】
以上説明したように本考案は、フランジの両面側夫々においてアクスルハウジ ングの円筒部下方外周を除く上方外周のみに溶接を施す一方、アクスルハウジン グの円筒部の溶接が施された上方外周と溶接が施されていない下方外周との境部 に位置し、前記溶接部の端部が接触する突起部を前記フランジの両面に設けるよ うにしたから、高水準の溶接或いは後加工等を行うことなく、曲げモーメントに 対して安定かつ良好な耐久性を得られるアクスルハウジングにおけるフランジ溶 接構造を提供することができる実用的効果大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係るアクスルハウジングにおけるフ
ランジ溶接構造の一実施例を示す図で(A)は正面図、
(B)は側面図、(C)は(A)中A矢視拡大図
【図2】 他の実施例を示す図で(A)は正面図、
(B)は(A)中B−B矢視断面図
【図3】 従来のアクスルハウジングにおけるフランジ
溶接構造の一例を示す図で、力学的挙動を示す図
【図4】 図3中C矢視拡大図
【図5】 従来のフランジ溶接構造の一例を示す断面図
【図6】 従来のフランジ溶接構造の一例を示す図で、
(A)は正面図、(B)は側面図
【図7】 従来のフランジ溶接構造の一例を示す図
【図8】 従来の問題点を示す図で、(A)は正面図、
(B)は(A)中D−D矢視断面図
【符号の説明】
1 リアアクスルハウジング 3 円筒部 12 ブレーキ取付用フランジ 14 溶接 15 突起部 25 突起部 24 溶接

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状のフランジをアクスルハウジングの
    円筒部外周に外嵌して溶接により結合するようにしたフ
    ランジ溶接構造であって、フランジの両面側夫々におい
    てハウジングの円筒部下方外周を除く上方外周のみに溶
    接を施す一方、前記ハウジングの円筒部の溶接が施され
    た上方外周と溶接が施されていない下方外周との境部に
    位置し、前記溶接部の端部が接触する突起部を前記フラ
    ンジの両面に設けたことを特徴とするアクスルハウジン
    グにおけるフランジ溶接構造。
JP2002891U 1991-03-29 1991-03-29 アクスルハウジングにおけるフランジ溶接構造 Expired - Lifetime JP2529419Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010100247A (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 Press Kogyo Co Ltd 車軸ケース
JP2018017557A (ja) * 2016-07-26 2018-02-01 プレス工業株式会社 アクスルケースの亀裂検知システム

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