JPH04117641A - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

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JPH04117641A
JPH04117641A JP23564290A JP23564290A JPH04117641A JP H04117641 A JPH04117641 A JP H04117641A JP 23564290 A JP23564290 A JP 23564290A JP 23564290 A JP23564290 A JP 23564290A JP H04117641 A JPH04117641 A JP H04117641A
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Japan
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recording
probe electrode
substrate
probe
recording layer
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JP23564290A
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Inventor
Isaaki Kawade
一佐哲 河出
Hiroshi Matsuda
宏 松田
Yoshihiro Yanagisawa
芳浩 柳沢
Toshihiko Takeda
俊彦 武田
Takeshi Eguchi
健 江口
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プローブ電極によフて記録再生を行う記録再
生装置に関するものである。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題]近年、
メモリー素子の用途はコンピュータ及びその関連機器、
ビデオディスク、ディジタルオーディオディスク等のエ
レクトロニクス産業の中核をなすものであり、その開発
も活発に進んでいる。メモリー素子に要求される性能は
一般的には(1)高密度で、記録容量が大きい (2)記録・再生の応答速度が速い (3)消費電力が少ない (4)生産性が高く、価格が安い 等が挙げられる。
従来までは、磁性体や半導体を素材とした磁気メモリー
、半導体メモリーが主流であったが、近年レーザー技術
の進展に伴い、有機色素、フォトポリマーなとの有機薄
膜を用いた安価で高密度な記録媒体を用いた光メモリー
素子などが登場してきた。
一方、最近導体の表面原子の電子構造を直接観測できる
走査型トンネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発され
(ジー・ビニッヒ(G、 Birrnig)他「ヘルベ
ティカ・フィズイ力・アクタ(HelveticaPh
ysica Acta) J 55,726 (198
2)、)、単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分解
能の測定ができるようになり、しかも媒体に電流による
損傷を与えずに低電力で観測できる利点をも有し、更に
大気中でも動作させることが可能であるため広範囲な応
用が期待されている。
STMは、金属の探針(プローブ電極)と導電性物質の
間に電圧を加えてlnm程度の距離まで近づけるとトン
ネル電流が流れることを利用している。この電流は両者
の距離変化に非常に敏感であり、トンネル電流を一定に
保つように探針な走査することにより実空間の表面構造
を描くことができると同時に表面原子の全電子雲に関す
る種々の情報をも読みとることができる。この際、面内
方向の分解能は1人程度である。従って、STMの原理
を応用すれば十分に原子オーダー(数人)での高密度記
録再生を行うことが可能である。
この際の記録再生方法として、例えば、STMのプロー
ブ電極を基板に接触させて基板の表面形状を変化させる
ことにより記録を行い、STMで観察するという方法が
報告されている(イー・ジエイーファンーレーネン(E
、 J、 van Loenen)他「ジャーナル・オ
ブ・バキューム・サイエンス(J、 Vac、 5ci
) J A、 8.574 (1990))。
この報告によれば、タングステン(W)からなるプロー
ブ電極をSi単結晶からなる基板に押しつけることによ
り、2〜lonm程度の大きさで表面形状を変化させて
いる。これは、2〜10nmの大きさのビットを形成し
て記録を行うことができることを示している。また、ト
ンネル電流を利用してSTMでこの表面形状の変化を観
察しており、記録ビットの再生も可能であることを示し
ている。すなわち、以上のような方法で、STMのプロ
ーブ電極を基板に接触させて基板の表面形状を変化させ
て記録し、トンネル電流により再生するという方法によ
って、数nmオーダーの超高密度な記録再生を行うこと
が可能となる。
しかし、この報告例のように、プローブ電極の材料とし
てタングステン(W)、基板材料としてSi単結晶を用
いた場合、多大な情報量を記録する際、基板にWプロー
ブを多大な回数接触させなければならず、このような場
合、基板材料が硬い無機材料で形成されており、またプ
ローブ電極も基板材料に比べ柔らかい材料でできている
ため、多数回の接触によりどうしてもWプローブ自身が
変形してしまい、十分な記録再生ができなくなってしま
うという問題があった。
すなわち、本発明の目的とするところは、上述した従来
技術の問題点に鑑み、プローブ電極を用いた高密度記録
・再生方法に於いて、多量の情報の記録・再生を安定に
実行できるようにする記録再生装置を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段及び作用]本発明の特徴と
するところは、基板にプローブ電極を接触させることに
より基板の表面形状を変化させて記録し、該形状変化を
該プローブ電極によりトンネル電流を用いて読み出す記
録再生装置において、モース硬度が7より大きい材料か
らなるプローブ電極を用い、なおかつ、基板上に導電性
有機材料からなる記録層を設けた記録媒体を用いた記録
再生装置である。
すなわち、前述した高密度記録再生方法において、本発
明の記録再生装置によれば、基板上に導電性有機材料か
らなる記録層を設けた柔らかい記録媒体を用い、なおか
つ、モース硬度が7より大きい材料からなる硬いプロー
ブ電極を用いて記録再生を行い、同時に記録時の接触量
を制御することが可能なため、記録再生を行うプローブ
電極自身の変形が非常に起こりにくく、多量の情報の記
録再生を安定に実行することができる。
以下、図面を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の記録再生装置の記録再生における模式図の一例
を第1図に示す、第1図(a)では、基板3上に、基板
電極2を形成した後、導電性有機材料からなる記録層1
を積層して記録媒体としている6本発明では、この記録
媒体に、プローブ電極5を接触させることにより、記録
層の表面形状を変化させて記録ビット4を形成し、記録
を行っている(第1図(b)参照)、また、このプロー
ブ電極5を記録層表面上に走査させることによりトンネ
ル電流を利用して表面形状の変化すなわち記録ビットを
読み出して再生を行っている。ただし、第1図の例では
記録層1の下に基板電極2を設けているが、これは記録
層1に応じて適宜膜ければよく、無くてもかまわない。
本発明で用いる記録層1の材料としては、再生時にトン
ネル電流を利用したSTMを応用しているため、導電性
を有する有機材料を用いる必要があり、その導電率が1
0−’/Ω・cm以上のものが望ましい、その導電性有
機材料としては、例えば、少なくとも4つ以上の二重結
合部が共役したπ電子共役構造を骨格に含む重合体が挙
げられ、具体的にはポリアセチレンおよびその誘導体、
ポリジアセチレンおよびその誘導体、ポリパラフェニレ
ン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリパラフェニレン
キシリデン、ポリベンジル、ポリパラフェニレンサルフ
ァルト、ポリジメチルパラフェニレンサルファルト、ポ
リチェニレン、ポリフラン、ポリセレノフェン、ポリ−
2−ビニルピリジン、ポリ−1−ビニルナフタレン、ポ
リ−2−ビニルナフタレン、ポリ−ビニルフェロセン、
ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−パラフェニレン
オキシドおよびその誘導体、ポリパラフェニレンセレニ
ド、ポリ−1,6−へブタジイン、ポリベンゾチオフェ
ン、ポリチオフェン、ポリピロールおよびその誘導体、
ポリアニリンおよびその誘導体、ポリナフチレンの少な
くとも一種の骨格を含む重合体等を挙げることができる
。これらの導電性を有する有機材料は、蒸着法、スパッ
タ法あるいはプラズマ重合法、電解重合法等を用いて形
成することが可能である。
また、記録層の材料として、LB法により単分子膜また
は単分子累積膜を形成することのできる電荷移動錯体等
も好適である。
このLB法によれば、1分子中に疎水性部位と親木性部
位とを有する有機化合物の単分子膜またはその累積膜を
基板上に容易に形成することができ、分子オーダーの厚
みを有し、かつ大面積にわたって均一、均質な有機超薄
膜を安定に供給することができるため、本発明のような
高密度な記録再生を行うためには、記録層の欠陥や記録
層表面の凹凸を少なくしなければならず、この点からL
B法は記録層形成に非常に適している。
LB法は分子内に親木性部位と疎水性部位とを有する構
造の分子において、両者のバランス(両親媒性のバラン
ス)が適度に保たれているとき、分子は水面上で親木性
基を下に向けて単分子の層になることを利用して単分子
膜またはその累積膜を作成する方法である。
上述したLB法により形成できる電荷移動錯体を具体的
に示せば、導電性部位として、例えば、テトラシアノキ
ノジメタン(TCNQ)またはその誘導体[例えば11
.11,12.12−テトラシアノ−2,6−ナツタキ
ノジメタン(TMAP)]もしくはその類縁体、さらに
はテトラチアフルバレン(TTF)またはその置換誘導
体、さらにはテトラチアテトラセン(TTT)またはそ
の類縁体などを有するものが挙げられる。中でも絶縁性
かつ疎水性部位としてアルキル基、アリール基、アルキ
ルアリール基等の疎水性炭化水素基を有し、導電性かつ
親木性部位とじて第四級アンモニウム基とテトラシアノ
キノジメタンとの錯体構造を有する電荷移動錯体が好適
なものとして挙げられる。
上記電荷移動錯体として好ましい化合物は下記一般式(
I)で表わされる。
[A] [TCNQ] 、、X、      −(I 
)例えば、下記の化合物が挙げられる。
(lO) (11)R−N@(R+)s ・ (TCNQ)rl上
記(1)〜(11)におけるRは、絶縁性且つ疎水性部
位で−あり、アルキル基、アリール基またはアルキルア
リール基であり、好ましいものは炭素数5〜30のアル
キル基であり、且つアルキル基はその鎖中に1個以上の
二重結合や三重結合等の重合性部位を含有してもよい。
R,は低級アルキル基であり、nは1,2.3または4
、qは0,1または2、mは0または工であり、Xはハ
ロゲン等のアニオン基であり、Yは酸素原子または硫黄
原子である。
またTCNQは下記式で表わされる化合物である。
上記式中のa −dの位置にはアルキル基、アルケニル
基、ハロゲン原子、水素等の任意の置換基を有し得るも
のであり、a = dに位置する置換基は同一のもので
もよいし、異なっていてもよい。
更には前記式(I)に挙げた化合物の他、式(1)のT
CNQを下記式(II)にて示される11,11.。
12、12−テトラシアノ−2,6−ナツタキノジメタ
ンとした化合物や、下記式(IJI )にて示される化
合物等も好適なものとして挙げられる。
上記式 %式% 下記に例示するよ うなテトラデアフルバレンまたはその誘導体もしくは類
縁体を表わし、nは12〜30である。
Dの例としては、以下のようなものを挙げることができ
る。
尚、前記以外でも、高い導電性を有する有機材料であれ
ば、本発明に好適なのは言うまでもない。例えば、フタ
ロシアニン金属錯体及びその誘導体を用いて作られる導
電性薄膜媒体等も適用が可能である。
プローブ電極5としては、多量の情報の記録再生を安定
に実行するために、モース硬度が7より大きい導電性材
料からなるものであれば何を用いてもよく、例えばT 
i C,WC,Mo、Pt−Rh、Pt−Ir、Cr等
が挙げられるが、記録再生の安定性の点から、特に、T
iC,WC。
Moが望ましい。
プローブ電極の先端は、記録・再生の分解能を上げるた
め、できるだけ尖らせる必要がある。本発明では、針状
の導電性材料を電界研磨法を用い先端形状を制御して、
プローブ電極を作製しているが、プローブ電極の作製方
法及び形状は何らこれに限定するものではない。
更にはプローブ電極の本数も一本に限る必要もな(、位
置検出用と記録・再生用とを分ける等、複数のプローブ
電極を用いても良い。
本発明において、上記の如き有機材料が積層された薄膜
を支持するための基板3としては、表面が平滑であれば
、金属、ガラス、セラミックス、プラスチックス材料等
いずれの材料でもよく、更に耐熱性の著しく低い生体材
料も使用できる。また、前述した基板は任意の形状でよ
く、平板状であるのが好ましいが、平板になんら限定さ
れない。すなわち前記成膜法(LB法)においては、基
板の表面がいかなる形状であってもその形状通りに膜を
形成し得る利点を有するからである。
本発明で用いられる基板電極の材料も高い導電性を有す
るものであればよく、例えばAu。
Pt、Ag、Pd、Ar1.In、Sn、Pb、Wなど
の金属やこれらの合金、さらにはグラファイトやシリサ
イド、またさらにはITOなどの導電性酸化物を始めと
して数多くの材料が挙げられ、これらの本発明への適用
が考えられる。係る材料を用いた電極形成法としても従
来公知の薄膜技術で十分である。但し、基板上に直接形
成される電極材料は表面がLB膜形成の際、絶縁性の酸
化物をつくらない導電材料、例えば貴金属やITOなど
の酸化物導電体を用いることが望ましく、なおかつ何れ
の材料を用いるにしてもその表面が平滑であることが好
ましい。
次に、本発明の記録・再生装置を第2図のブロック図を
用いて説明する。第2図中、5は記録媒体に接触して記
録を行ったり、トンネル電流を検知して記録ビットを読
み出すためのプローブ電極であり、このプローブ電極5
から記録H1にアクセスすることによって記録・再生を
行う。
対象となる記録媒体は、XYステージ12上に載置され
る。10はバイアス電圧源およびプローブ電流増幅器で
、9はプローブ電流を読み取りプローブ電極5の高さが
一定になるように圧電素子を用いたZ方向微動制御機構
7を制御する再生用サーボ回路である。
11は記録用電圧源およびサーボ回路である。
11から記録用の電圧がZ方向微動制御機構7に出力さ
れ、プローブ電極5を上下させて記録層1に接触して記
録を行うようになっている。ただし、この時プローブ電
流をモニターして、急激な電流増加、即ちプローブ電極
5と記録層lの接触を検知し、その後の記録層1とプロ
ーブ電極5の接触量を制御するようにサーボ回路11を
設は記録用の印加電圧を調整できるようになっている。
また、記録時の接触量(Z方向押し込み量)は、記録層
1の膜厚及び希望する記録ビットの大きさによるが、数
人〜5000人程度が好ましい。
なお、記録時にプローブ電極5と記録層lが接触しプロ
ーブ電流が急激に増加するため再生用サーボ回路9は、
その間出力電圧が一定になるようにHOLD回路をON
にするよう制御している。
8はXY力方向プローブ電極5をXY方向微動制御機構
6を用いて移動制御するためのXY走査駆動回路である
。13と14は、あらかじめ10−@A程度のプローブ
電流が得られるようにプローブ電極5と記録媒体との距
離を粗動制御したり、プローブ電極5と基板3とのXY
方向相対変位を大きくとる(微動制御機構の範囲外)の
に用いられる。
これらの各機器は、全てマイクロコンピュータ15によ
り中央制御されている。また16は表示装置を表してい
る。
また、圧電素子を用いた移動制御における機械的性能を
下記に示す。
Z方向微動制御範囲 HQ、1nm〜1μm2方向粗動
制御範囲 :10層m〜lOmmXY方向走査範囲  
: 0. 1 nm=1 μmXY方向粗動制御範囲:
]Onm−10mm計測、制御許容誤差 :<O,ln
m (微動制御時) 計測、制御許容誤差 :<lnm (粗動制御時) 以下、本発明を実施例に従って説明する。
[実施例] 実施例1 光学研磨したガラス基板(基板3)を中性洗剤およびト
リクレンを用いて洗浄した後、ヘキサメチルジシラザン
(HMDS)の飽和蒸気中に一昼夜放置して疎水処理を
行った。
次に、オクタデシル・TCNQ−テトラメチルテトラチ
アフルバレン(以下0DTCNQ・TMTTFと略す)
を濃度1 m g / m I2で溶かしたベンゼン−
アセトニトリル(1:1)溶液を20℃の水相上に展開
し、水面上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち係
る単分子膜の表面圧を20mN/mまで高め、更にこれ
を一定に保ちながら前記基板を水面に横切るように速度
5mm/分で静かに浸漬し、更に引き上げて2HのY形
単分子膜を形成した。これを繰り返すことにより、30
層の累積膜を形成し、記録層1とした。
次に、モース硬度9.8以上の炭化チタン(TiC)を
用いて、電解研磨法により先端形状の曲率半径0.1μ
m以下の記録再生用プローブ電極5を作成した。
以上の様な方法により作成した記録媒体およびプローブ
電極を使用して、第2図に示した記録・再生装置を用い
て記録・再生の実験を行った。ただし、このプローブ電
極5は記録層1に接触して記録することができ、なおか
つ再生時にはトンネル電流が流れるように、圧電素子に
より、その距離(Z)が制御されている。さらに上記機
能を持ったままプローブ電極5が面内(Y、Y)方向に
も移動制御できるように微動制御機構系が設計されてい
る。
また、記録媒体は高精度のXYステージ12の上に置か
れ、任意の位置に移動させることができる。よって、こ
の移動制御機構によりプローブ電極5で記録媒体の任意
の位置上に記録・再生を行うことができる。
前述したODTCNQ−TMTTFを30層累積した記
録層1を持つ記録媒体を記録・再生装置にセットした。
次に、プローブ電極5と記録媒体との間に+1.5■の
バイアス電圧を印加し、プローブ電極と記録層間に流れ
るプローブ電流をモニターしながらプローブ電極5と記
録層1との距離(Z)を調整した。この時、距離2を制
御するためのプローブ電流Ipを10−’A≧Ip≧1
O−10Aになるように設定した。
次に、XY力方向位置を固定したまま、プローブ電極5
の2方向微動制御機構7の圧電素子に記録用電圧源およ
びサーボ回路11から記録用電圧を印加することにより
プローブ電極を上下させプローブ電極5を記録層1に接
触させることによリ、記録層lの表面形状を変化させて
記録を行った。ただし、この時プローブ電極5と記録層
1の接触量を50人に調整した。また、再生用サーボ回
路9はその間出力電圧が一定になるようにHOLD回路
をONにするよう制御している。
次に、プローブ電極と記録層の間に電圧を印加しながら
トンネル電流を観測し距離Zを一定に保ちながら、先は
ど記録した場所にプローブ電極をXY力方向走査させた
ところ、記録層1の表面形状の変化が確認でき、記録し
たビットを再生することが可能であった。
また、XY方向微動制御機構6により未記録部にプロー
ブ電極なXY力方向微小移動し、先はどと異なる位置に
プローブ電極を固定して、再度上述した方法で記録層1
に記録および再生を行った。これを103回繰り返して
行ったところ、103回すべて記録および再生が安定に
できた。
なお、記録再生実験の前後で、この記録再生に使用した
プローブ電極5のSEM観察を行ったが、記録再生実験
によるプローブ電極5の損傷は見られなかった。
以上の結果から、TiCからなるプローブ電極5とOD
TCNQ−TMTTFからなる記録層1を用いることに
より、安定な記録および再生をする事が可能であること
がわかった。
なお、0DTCNQ−TMTTF1層あたりの厚さは、
小角X線回折法により求めたところ、約15人であった
比較例1 プローブ電極材料をタングステン(W)、記録媒体とし
てSi単結晶基板を用いたこと以外は、実施例1とまっ
たく同様の記録再生装置を用いて記録再生の実験を行っ
た。この場合、最初はWプローブ電極の接触によりSi
表面の形状変化が観察され、記録再生が可能であること
は確認できたが、その後103回繰り返し記録再生実験
を続けたところ、表面形状の変化があまり観察されなく
なり、最終的には記録再生が不可能になってしまった。
また、その時のWプローブ電極のSEX観察を行ったと
ころ、プローブ電極の先端が折れ曲かっていることが確
認され、Wプローブ電極が損傷していることがわかった
以上の結果より、モース硬度7のタングステン(W)を
プローブ電極とし、Si単結晶基板を記録媒体とした場
合では、安定な記録再生を繰り返し続けることが不可能
であることがわかった。
実施例2 実施例1で用いた基板上に、下引き層としてCrを真空
蒸着(抵抗加熱)法により厚さ50人堆積させ、更にA
uを同法により400人蒸着口、基板電極2を形成した
ことと、記録層1として2層のODTCNQ−TMTT
F単分子累積膜を用いたこと以外は、実施例1と全く同
様に記録媒体を形成した。
かかる記録媒体とTiCからなるプローブ電極5を用い
実施例1と同様にして記録・再生実験を行ったところ、
実施例1と同様の結果が得られ、記録層の厚さを極めて
薄くする事が可能であり、また、基板電極を設けても良
いことが示された。
実施例3 実施例1に於いて、プローブ電極5の材料としてTiC
のかわりに炭化タングステン(WC:モース硬度9.8
)を用いた他は全く同様にして、記録再生装置を用意し
た。なお、WCプローブ電極5は、電解研磨法により作
成した。かかるプローブ電極5を用い実施例1と同様に
して記録・再生実験を行ったところ、103回の繰り返
し記録再生が安定にできた。なお、記録再生実験の前後
で、この記録再生に使用したプローブ電極5のSEM観
察を行ったが、記録再生実験によるプローブ電極5の損
傷は見られなかった。
以上の結果から、WCからなるプローブ電極5とODT
CNQ−TMTTFからなる記録層1を用いることによ
り、安定な記録および再生をする事が可能であることが
わかった。
実施例4 実施例1に於いて、プローブ電極5の材料としてTiC
のかわりにモリブデン(Mo:モース硬度8,5)を用
いた他は全く同様にして、記録再生装置を用意した。な
お、MOプローブ電極5は、電解研磨法により作成した
。かかるプローブ電極5を用い実施例1と同様にして記
録・再生実験を行ったところ、10”回の繰り返し記録
再生が安定にできた。なお、記録再生実験の前後で、こ
の記録再生に使用したプローブ電極5のSEM観察を行
ったが、記録再生実験によるプローブ電極5の損傷は見
られなかった。
以上の結果から、Moからなるプローブ電極5とODT
CNQ−TMTTFからなる記録層1を用いることによ
り、安定な記録および再生をする事が可能であることが
わかった。
実施例5 実施例】の記録層1として用いた30層ODTCNQ−
TMTTF単分子累積膜の代わりに導電性高分子である
8層ポリパラフェニレン単分子累積膜を用いた以外は実
施例1と同様にして実験を行った。その結果、103回
の繰り返し記録再生も安定に行うことができ、なおかつ
1.実験後でもプローブ電極5の損傷は認められなかっ
た。
なお、ポリバラフェニレンの成膜方法を以下に示す。
(1)式に示したポリバラフェニレン先駆体(R=OC
H,)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解させ(単量
体換算濃度I X 10−”M)展開溶液とした。
次に係る溶液を水温20℃の純水からなる水相上に展開
し、水面上に単分子膜を形成した。溶媒蒸発除去後、係
る単分子膜の表面圧を25mN/mまで高め、更に表面
圧を一定に保ちながら、係る基板を水面に横切る方向に
3mm/mfnで静かに浸漬したのち、続いて3mm/
manで静かに引き上げて2層のY型単分子累積膜を作
成した。係る操作を繰り返して8層のポリバラフェニレ
ン先駆体の単分子累積膜を作成した。
次に係る基板を加熱し、ポリバラフェニレン先駆体から
ポリバラフェニレン単分子累積膜を得た(式(2))。
この手順は、まず前乾燥として170℃で30分間加熱
し、次にN、雰囲気下で400℃に達するまで毎分15
℃程度の速度で加熱し、400℃に達した後10分間4
00℃に保った。そののち室温に達するまで放置冷却す
ることにより希望の単分子累積膜を得た。
以上述べてきた実施例中では、記録層1の形成方法とし
てLB法を用いてきたが、均一な導電性有機薄膜が形成
できる成膜法であればLB法に限らず使用可能であり、
具体的にはMBEやCVD法等の成膜法が挙げられる。
また、プローブ電極5の形成法も電解研磨法に限定する
必要はなく、先端の曲率半径を小さくすることができれ
ばどの様な方法でもかまわない。更に基板材料やその形
状も本発明は何ら限定するものではない。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明に依れば、プローブ電極を記
録層に直接接触記録しSTMを応用して再生する高密度
記録再生方法において導電性有機材料からなる柔らかい
記録層とモース硬度が7より大きい材料からなる硬いプ
ローブ電極を用いて記録再生を行い、同時に、記録時の
接触量を制御することが可能なため、記録再生を行うプ
ローブ電極自身の変形が非常に起こりに(く、多量の情
報の記録再生を安定に実行することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いた記録再生の模式図である。 第2図は本発明で用いた記録・再生装置の構成のブロッ
ク図である。 1・・・記録層      2・・・基板電極3・・・
基板       4・・・記録ビット5・・・プロー
ブ電極 6・・・XY方向微動制御機構 7・・・Z方向微動制御機構 8・・・xy方向走査駆動回路 9・・・再生用サーボ回路 lO・・・バイアス電圧源およびプローブ電流増幅器 】1・・・記録用電圧源およびサーボ回路12・・・X
Yステージ  13・・・粗動機構14・・・粗動駆動
回路 15・・・マイクロコンピュータ 16・・・表示装置

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基板にプローブ電極を接触させることにより基板の
    表面形状を変化させて記録し、該形状変化を該プローブ
    電極によりトンネル電流を用いて読み出す記録再生装置
    において、モース硬度が7より大きい材料からなるプロ
    ーブ電極を用い、なおかつ、基板上に導電性有機材料か
    らなる記録層を設けた記録媒体を用いることを特徴とし
    た記録再生装置。 2、記録時に該プローブ電極と該記録層間に流れるプロ
    ーブ電流をモニターして接触を検知し、プローブ電極と
    記録層との接触量を制御する手段を有することを特徴と
    する特許請求範囲第1項記載の記録再生装置。 3、前記プローブ電極がTiC、WC、Moからなるこ
    とを特徴とする特許請求範囲第1項記載の記録再生装置
    。 4、前記記録層が、導電性を有する有機化合物の単分子
    膜または該単分子膜を累積した累積膜を有している特許
    請求範囲第1項記載の記録再生装置。 5、前記単分子膜または、累積膜がLB法によって成膜
    した膜である特許請求範囲第4項記載の記録再生装置。 6、前記プローブ電極がXY走査駆動手段を有している
    特許請求範囲第1項記載の記録再生装置。 7、前記プローブ電極と記録媒体の相対位置を3次元的
    に微動制御する手段を有している特許請求範囲第1項記
    載の記録再生装置。
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