JP2862352B2 - 情報処理方法及び情報処理装置 - Google Patents
情報処理方法及び情報処理装置Info
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- JP2862352B2 JP2862352B2 JP2206606A JP20660690A JP2862352B2 JP 2862352 B2 JP2862352 B2 JP 2862352B2 JP 2206606 A JP2206606 A JP 2206606A JP 20660690 A JP20660690 A JP 20660690A JP 2862352 B2 JP2862352 B2 JP 2862352B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報の記録・再生を高密度且つ高精度に行
い、情報の消去を高精度に行うことが可能な新規な情報
処理方法及び情報処理装置に関する。
い、情報の消去を高精度に行うことが可能な新規な情報
処理方法及び情報処理装置に関する。
近年メモリ材料の用途は、コンピユータおよびその関
連機器、ビデオデイスク、デイジタルオーデイデイスク
等のエレクトロニクス産業の中核をなすものであり、そ
の材料開発も極めて活発に進んでいる。メモリ材料に要
求される性能は用途により異なるが、一般には 高密度で記録容量が大きい。
連機器、ビデオデイスク、デイジタルオーデイデイスク
等のエレクトロニクス産業の中核をなすものであり、そ
の材料開発も極めて活発に進んでいる。メモリ材料に要
求される性能は用途により異なるが、一般には 高密度で記録容量が大きい。
記録再生の応答速度が早い。
消費電力が少ない。
生産性が高く価格が安い。
等が挙げられる。
従来までは磁性体や半導体を素材とした半導体メモリ
や磁気メモリが主であったが、近年レーザー技術の進展
にともない有機色素、フオトポリマーなどの有機薄膜を
用いた光メモリによる安価で高密度な記録媒体が登場し
てきた。
や磁気メモリが主であったが、近年レーザー技術の進展
にともない有機色素、フオトポリマーなどの有機薄膜を
用いた光メモリによる安価で高密度な記録媒体が登場し
てきた。
一方、最近、導体の表面原子の電子構造を直接観察で
きる走査型トンネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発さ
れ、〔G.Binnig et al.,Helvetica Physica Acta,55,72
6(1982)〕単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分
解能の測定ができるようになり、しかも媒体に電流によ
る損傷を与えずに低電力で観測できる利点をも有し、さ
らに大気中でも動作し種々の材料に対して用いることが
できるため広範囲な応用が期待されている。
きる走査型トンネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発さ
れ、〔G.Binnig et al.,Helvetica Physica Acta,55,72
6(1982)〕単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分
解能の測定ができるようになり、しかも媒体に電流によ
る損傷を与えずに低電力で観測できる利点をも有し、さ
らに大気中でも動作し種々の材料に対して用いることが
できるため広範囲な応用が期待されている。
STMは金属の探針(プローブ電極)と導電性物質の間
に電圧を加えて1nm程度の距離まで近づけるとトンネル
電流が流れることを利用している。この電流は両者の距
離変化に非常に敏感であり、トンネル電流を一定に保つ
ように探針を走査することにより実空間の表面を描くこ
とができると同時に表面原子の全電子雲に関する種々の
情報をも読み取ることができる。この際、面内方向の分
解能は1Å程度である。従って、STMの原理を応用すれ
ば十分に原子オーダー(数Å)での高密度記録再生を行
うことが可能である。この際のき記録再生方法として特
開昭63−204531号公報には、粒子線(電子線、イオン
線)或いはX線等の高エネルギー電磁波及び可視・紫外
光等のエネルギー線を用いて適当な記録層の表面状態を
変化させて記録を行い、STMで再生する方法や、特開昭6
3−161552号公報や特開昭63−161553号公報には記録層
として電圧電流のスイツチング特性に対してメモリ効果
をもつ材料、たとえばπ電子系有機化合物やカルコゲン
化物類の薄膜層を用いて記録・再生をSTMを用いて行う
方法等が提案されている。
に電圧を加えて1nm程度の距離まで近づけるとトンネル
電流が流れることを利用している。この電流は両者の距
離変化に非常に敏感であり、トンネル電流を一定に保つ
ように探針を走査することにより実空間の表面を描くこ
とができると同時に表面原子の全電子雲に関する種々の
情報をも読み取ることができる。この際、面内方向の分
解能は1Å程度である。従って、STMの原理を応用すれ
ば十分に原子オーダー(数Å)での高密度記録再生を行
うことが可能である。この際のき記録再生方法として特
開昭63−204531号公報には、粒子線(電子線、イオン
線)或いはX線等の高エネルギー電磁波及び可視・紫外
光等のエネルギー線を用いて適当な記録層の表面状態を
変化させて記録を行い、STMで再生する方法や、特開昭6
3−161552号公報や特開昭63−161553号公報には記録層
として電圧電流のスイツチング特性に対してメモリ効果
をもつ材料、たとえばπ電子系有機化合物やカルコゲン
化物類の薄膜層を用いて記録・再生をSTMを用いて行う
方法等が提案されている。
これらの記録方法は、何れもSTMの特徴を生かした高
密度記録を可能ならしめる手法であることに間違いない
が、係る高密度化は、記録面内方向(X・Y方向)への
プローブ電極の走査精度並びに位置制御精度に大きく依
存する。現在プローブ電極の微小移動機構(微動機構)
は、圧電素子を用いた圧電アクチユエーターを利用した
ものであるが、圧電体のヒステリシスという問題点があ
り、記録の高密度化に対する障害となっている。更に
は、プローブ電極のX・Y方向への微動、走査の機構は
一般にX軸とY軸の直交度という点で必ずしも十分では
ない。即ち、記録・再生時に於けるプローブ電極の微動
或いは走査機構の位置再現性に問題点がある。係る問題
点を解決する手段としては記録媒体上に位置及び方向に
対して基準となる目盛を作成しておき、係る目盛から位
置及び方向性に関する情報を検出し、検出された位置情
報に対応する位置で、記録・再生を行うことが考えられ
る。この様な手法はVTRによる記録・再生方式を始め、
今日一般に高密度記録方式に分類される記録方式、例え
ば、光デイスク或いは光カード等に於いても採用されて
いる。この際、記録の高密度・微細化に伴って、当然よ
り微細な位置情報が記入されかつ検出されねばならな
い。係る微小位置検出手段としては、光学式手法、磁気
式手法或いは静電容量式手法を挙げることができるが、
これらの内で最も高分解能が得られるのは格子干渉の原
理を用いた光学式手法である。これは単色光を基準目盛
としての回折格子に入射させ、回折させた±1次の回折
光を半透鏡を用いて合成・干渉させ、得られた明暗の干
渉光を光検出器で光電変換し、干渉光の明暗から光学系
と基準目盛の相対変位量を検知するものである。
密度記録を可能ならしめる手法であることに間違いない
が、係る高密度化は、記録面内方向(X・Y方向)への
プローブ電極の走査精度並びに位置制御精度に大きく依
存する。現在プローブ電極の微小移動機構(微動機構)
は、圧電素子を用いた圧電アクチユエーターを利用した
ものであるが、圧電体のヒステリシスという問題点があ
り、記録の高密度化に対する障害となっている。更に
は、プローブ電極のX・Y方向への微動、走査の機構は
一般にX軸とY軸の直交度という点で必ずしも十分では
ない。即ち、記録・再生時に於けるプローブ電極の微動
或いは走査機構の位置再現性に問題点がある。係る問題
点を解決する手段としては記録媒体上に位置及び方向に
対して基準となる目盛を作成しておき、係る目盛から位
置及び方向性に関する情報を検出し、検出された位置情
報に対応する位置で、記録・再生を行うことが考えられ
る。この様な手法はVTRによる記録・再生方式を始め、
今日一般に高密度記録方式に分類される記録方式、例え
ば、光デイスク或いは光カード等に於いても採用されて
いる。この際、記録の高密度・微細化に伴って、当然よ
り微細な位置情報が記入されかつ検出されねばならな
い。係る微小位置検出手段としては、光学式手法、磁気
式手法或いは静電容量式手法を挙げることができるが、
これらの内で最も高分解能が得られるのは格子干渉の原
理を用いた光学式手法である。これは単色光を基準目盛
としての回折格子に入射させ、回折させた±1次の回折
光を半透鏡を用いて合成・干渉させ、得られた明暗の干
渉光を光検出器で光電変換し、干渉光の明暗から光学系
と基準目盛の相対変位量を検知するものである。
然し乍ら、上記従来例に於いて、最も高分解能を有す
る格子干渉光学式位置検出法の性能(分解能)は主に格
子ピツチで決められ、これをいかに精度よく微小間隔で
刻み、かつそれを精度よく検出できるかが重要な点であ
り、現状の精密加工技術(EB描画やイオンビーム加工)
ではせいぜい0.01μm(=100Å)の精度が限界であ
り。又検出技術(光ヘテロダイン法)に於いても0.01μ
mの分解能が限界である。従ってSTMを用いた記録・再
生には著しく精度に劣ると共に、格子作成の為に複雑な
工程が必要という問題があった。
る格子干渉光学式位置検出法の性能(分解能)は主に格
子ピツチで決められ、これをいかに精度よく微小間隔で
刻み、かつそれを精度よく検出できるかが重要な点であ
り、現状の精密加工技術(EB描画やイオンビーム加工)
ではせいぜい0.01μm(=100Å)の精度が限界であ
り。又検出技術(光ヘテロダイン法)に於いても0.01μ
mの分解能が限界である。従ってSTMを用いた記録・再
生には著しく精度に劣ると共に、格子作成の為に複雑な
工程が必要という問題があった。
このためSTMを用いた記録・再生において記録媒体面
内の規則的原子配列に基づく原子周期をトラツキングに
利用した提案がなされていた(特開平1−53363号公報
及び特開平1−53364号公報)。
内の規則的原子配列に基づく原子周期をトラツキングに
利用した提案がなされていた(特開平1−53363号公報
及び特開平1−53364号公報)。
しかしこれらの方式に於いては、記録媒体上の一部に
記録層を堆積しない領域を設け、かかる領域に存在する
基板表面の原子周期を検出してトラツキングに利用する
ものであったので記録媒体の構造が複雑にるとなるいう
問題があった。
記録層を堆積しない領域を設け、かかる領域に存在する
基板表面の原子周期を検出してトラツキングに利用する
ものであったので記録媒体の構造が複雑にるとなるいう
問題があった。
そこで本発明の目的は、プローブ電極を用いた電気的
な高密度記録・再生方式に於いて、高精度な位置検出機
能並びに位置制御機能を導入し、記録再生を高密度、高
精度且つ高速に行うことができる情報処理方法並びに情
報処理装置を提供することにある。
な高密度記録・再生方式に於いて、高精度な位置検出機
能並びに位置制御機能を導入し、記録再生を高密度、高
精度且つ高速に行うことができる情報処理方法並びに情
報処理装置を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。
即ち本発明は、面内に規則的な周期構造を有する電極
基板上に記録層を設けた記録媒体に対し、複数のプロー
ブ電極を用い、そのうち少なくとも1つのプローブ電極
(第1のプローブ電極)を用いて前記記録層を介して電
極基板の周期構造上の位置を検出し、かかる検出された
位置に対応する記録層上の任意の設定位置に少なくとも
1つのプローブ電極(第2のプローブ電極)を用いて記
録層へ情報の記録を行うか、記録された情報の再生を行
うかもしくは記録された情報の消去を行い、少なくとも
1つのプローブ電極(第3のプローブ電極)を用いてプ
ローブ電極と記録媒体との距離の相対的な位置変動量を
検出し、係る位置変動に基づいて第2のプローブ電極と
記録媒体表面との間の距離を調整することを特徴とする
情報処理方法である。
基板上に記録層を設けた記録媒体に対し、複数のプロー
ブ電極を用い、そのうち少なくとも1つのプローブ電極
(第1のプローブ電極)を用いて前記記録層を介して電
極基板の周期構造上の位置を検出し、かかる検出された
位置に対応する記録層上の任意の設定位置に少なくとも
1つのプローブ電極(第2のプローブ電極)を用いて記
録層へ情報の記録を行うか、記録された情報の再生を行
うかもしくは記録された情報の消去を行い、少なくとも
1つのプローブ電極(第3のプローブ電極)を用いてプ
ローブ電極と記録媒体との距離の相対的な位置変動量を
検出し、係る位置変動に基づいて第2のプローブ電極と
記録媒体表面との間の距離を調整することを特徴とする
情報処理方法である。
また本発明は、面内に規則的な周期構造を有する電極
基板上に記録層を設けた記録媒体と該記録媒体に対向し
た位置に配置された複数のプローブ電極を有し、そのう
ち少なくとも1つのプローブ電極(第1のプローブ電
極)を用いて前記記録層を介して電極基板の周期構造上
の位置を検出する手段、かかる検出された位置に対応す
る記録層上の任意の設定位置に少なくとも1つのプロー
ブ電極(第2のプローブ電極)を用いて記録層へ情報の
記録を行うか、記録された情報の再生を行うか、もしく
は記録された情報の消去を行う手段、少なくとも1つの
プローブ電極(第3のプローブ電極)を用いてプローブ
電極と記録媒体との距離の変動量を検出する手段及び係
る変動量に基づいて第2のプローブ電極と記録媒体表面
との間の距離を調整する手段を備えたことを特徴とする
情報処理装置である。
基板上に記録層を設けた記録媒体と該記録媒体に対向し
た位置に配置された複数のプローブ電極を有し、そのう
ち少なくとも1つのプローブ電極(第1のプローブ電
極)を用いて前記記録層を介して電極基板の周期構造上
の位置を検出する手段、かかる検出された位置に対応す
る記録層上の任意の設定位置に少なくとも1つのプロー
ブ電極(第2のプローブ電極)を用いて記録層へ情報の
記録を行うか、記録された情報の再生を行うか、もしく
は記録された情報の消去を行う手段、少なくとも1つの
プローブ電極(第3のプローブ電極)を用いてプローブ
電極と記録媒体との距離の変動量を検出する手段及び係
る変動量に基づいて第2のプローブ電極と記録媒体表面
との間の距離を調整する手段を備えたことを特徴とする
情報処理装置である。
本発明における位置検出は、情報の記録、再生と同
様、導電性探針(プローブ電極)と導電性物質との間に
バイアス電圧を印加しつつ両者の距離を1nm程度に迄近
づけると導電性物質の仕事関数に依存したトンネル電流
が流れることを利用している。本発明においては、記録
層を電極基板の上に形成しているが、導電性物質である
電極基板の電子状態は、観測条件を適当に設定すること
により、プローブ電極と電極基板の間に記録層があって
も直接に観測することができる。これを応用して電極基
板表面に規則的な原子配列を有する記録媒体に対し、係
る規則的原子配列を基に位置座標系を導入し、係る位置
座標系に対応する特徴的なトンネル電流の変化を検出す
ることにより位置検出を行うと共に、係る位置検出結果
を基に、係る位置座標系と相対的な位置関係を示す記録
媒体上の記録乃至は再生乃至は消去位置を特定とすると
共に、係る記録・再生位置上へプローブ電極の位置制御
を行うものである。
様、導電性探針(プローブ電極)と導電性物質との間に
バイアス電圧を印加しつつ両者の距離を1nm程度に迄近
づけると導電性物質の仕事関数に依存したトンネル電流
が流れることを利用している。本発明においては、記録
層を電極基板の上に形成しているが、導電性物質である
電極基板の電子状態は、観測条件を適当に設定すること
により、プローブ電極と電極基板の間に記録層があって
も直接に観測することができる。これを応用して電極基
板表面に規則的な原子配列を有する記録媒体に対し、係
る規則的原子配列を基に位置座標系を導入し、係る位置
座標系に対応する特徴的なトンネル電流の変化を検出す
ることにより位置検出を行うと共に、係る位置検出結果
を基に、係る位置座標系と相対的な位置関係を示す記録
媒体上の記録乃至は再生乃至は消去位置を特定とすると
共に、係る記録・再生位置上へプローブ電極の位置制御
を行うものである。
この時の座標軸と記録位置との位置関係を示す模式図
が第1図である。即ち、座標軸上の目盛として位置情報
(A〜I)は記録位置(A′〜I′)と常に相対的な位
置関係(A−A′など)にある。従って位置情報A〜I
を検出することにより、必ずA′〜I′の記録位置を特
定できる訳である。この際、座標軸の各点(目盛)と記
録位置とは必ずしも一義的な相対配置をとる必要はな
く、例えば第2図に示す様に位置情報Aに対応する記録
位置がA′の他にA″,A…などと複数以上存在しても
よい。勿論、一義的(1:1対応)である方が精度上望ま
しい。また、座標軸は一本である必要はなく、必要に応
じて複数個使用された他、1次元である必要もなく、2
次元(網目状)であってもよい。この場合、2次元座標
系の各格子点に対応して、記録位置も2次元に配置され
る。
が第1図である。即ち、座標軸上の目盛として位置情報
(A〜I)は記録位置(A′〜I′)と常に相対的な位
置関係(A−A′など)にある。従って位置情報A〜I
を検出することにより、必ずA′〜I′の記録位置を特
定できる訳である。この際、座標軸の各点(目盛)と記
録位置とは必ずしも一義的な相対配置をとる必要はな
く、例えば第2図に示す様に位置情報Aに対応する記録
位置がA′の他にA″,A…などと複数以上存在しても
よい。勿論、一義的(1:1対応)である方が精度上望ま
しい。また、座標軸は一本である必要はなく、必要に応
じて複数個使用された他、1次元である必要もなく、2
次元(網目状)であってもよい。この場合、2次元座標
系の各格子点に対応して、記録位置も2次元に配置され
る。
〈座標軸〉 本発明に用いられる位置検出系としての座標軸は電極
基板が有する規則的原子配列を用いて形成される。係る
規則的原子配列を持つ電極基板としては、予め格子間距
離がかかわっている導電性材料、即ち各種金属やグラフ
アイト単結晶等を利用することができる他、本発明で利
用されるトンネル電流はnA程度の大きさである為、上記
導電性材料は10-10(Ω・cm)-1以上の電導率を有して
いればよく、従ってシリコン等のいわゆる半導体物の単
結晶を用いることもできる。これらの内、代表例として
金属試料を考える。今、距離Zだけ離れたプローブ電極
と上記金属試料との間に、仕事関数φより低い電圧Vを
印加すると、電子はポテンシヤル障壁をトンネルするこ
とが知られている、トンネル電流密度JTを自由電子近似
で求めると、 JT=(βV/2πλZ)exp(−2Z/λ) …(1) の様に表すことができる。
基板が有する規則的原子配列を用いて形成される。係る
規則的原子配列を持つ電極基板としては、予め格子間距
離がかかわっている導電性材料、即ち各種金属やグラフ
アイト単結晶等を利用することができる他、本発明で利
用されるトンネル電流はnA程度の大きさである為、上記
導電性材料は10-10(Ω・cm)-1以上の電導率を有して
いればよく、従ってシリコン等のいわゆる半導体物の単
結晶を用いることもできる。これらの内、代表例として
金属試料を考える。今、距離Zだけ離れたプローブ電極
と上記金属試料との間に、仕事関数φより低い電圧Vを
印加すると、電子はポテンシヤル障壁をトンネルするこ
とが知られている、トンネル電流密度JTを自由電子近似
で求めると、 JT=(βV/2πλZ)exp(−2Z/λ) …(1) の様に表すことができる。
式(1)に於いて、Z=Zcと一定の値とすれば、トン
ネル電流密度JTは基準原子配列の仕事関数φに応じ変化
する。従ってプローブ電極を係る金属試料面上、Z=Zc
に保ちつつ任意の直線方向に走査させれば金属原子配列
に従って周期的にトンネル電流が変化する。ここで、格
子定数が予めわかっている金属試料を用いた場合、任意
の結晶面上の或る格子点を基準とした任意の方向の原子
配列状態は自明であり、係る方向へプローブ電極を走査
させた場合に得られる周期的トンネル電流の変化は十分
に予測し得る。従って係るトンネル電流変化の予測値と
実際にプローブ電極を走査して得られたトンネル電流変
化の測定値とが等しい値をとる様にプローブ電極の走査
方向を補正すれば、プローブ電極の動きは、試料の原子
配列に沿ったものになる。即ち、原子配列は座標軸とみ
なせば、プローブ電極はこの座標軸上を移動することに
なる。
ネル電流密度JTは基準原子配列の仕事関数φに応じ変化
する。従ってプローブ電極を係る金属試料面上、Z=Zc
に保ちつつ任意の直線方向に走査させれば金属原子配列
に従って周期的にトンネル電流が変化する。ここで、格
子定数が予めわかっている金属試料を用いた場合、任意
の結晶面上の或る格子点を基準とした任意の方向の原子
配列状態は自明であり、係る方向へプローブ電極を走査
させた場合に得られる周期的トンネル電流の変化は十分
に予測し得る。従って係るトンネル電流変化の予測値と
実際にプローブ電極を走査して得られたトンネル電流変
化の測定値とが等しい値をとる様にプローブ電極の走査
方向を補正すれば、プローブ電極の動きは、試料の原子
配列に沿ったものになる。即ち、原子配列は座標軸とみ
なせば、プローブ電極はこの座標軸上を移動することに
なる。
今、係る位置検出用の第1のプローブ電極の動きと機
械的、若しくは電気的に連動し得る第2のプローブ電極
を設けることにより、第1のプローブ電極で定めた特定
の点に対応する記録層上の特定の位置において、第2の
プローブ電極を用いて情報の記録、再生或いは消去を行
うことができる。
械的、若しくは電気的に連動し得る第2のプローブ電極
を設けることにより、第1のプローブ電極で定めた特定
の点に対応する記録層上の特定の位置において、第2の
プローブ電極を用いて情報の記録、再生或いは消去を行
うことができる。
この場合、先に述べた様に電極基板上に記録層が堆積
されていても適当な条件を選べば記録層を介してその下
に存在する電極基板の周期的原子構造をプローブ電極を
用いて読み出すことが可能である。従って、電極基板上
に電極基板、即ち座標軸としての原子配列が露出してい
る様な位置検出領域を特別に設ける必要はなく電極基板
表面に全て、或いは殆んどの領域に記録層が堆積されて
いても構わない。記録層を介してその下の原子構造をプ
ローブ電極を用いて検出するには、先に記した様に適当
な条件が必要である。先づ、記録層の厚さは出来る限り
薄いことが望ましく、好ましくは500Å以下、より好ま
しくは100Å以下である。この他プローブ電極と電極基
板間に印加されるバイアス電圧Vやトンネル電流密度JT
についても適当な値を選んで使用する必要がある。これ
らの値の最適値を求めるに当たって、現状では完全な理
論は確立されていないが、基板の原子構造を係る基板上
の堆積層、即ち本発明においては記録層を介して検出す
る際のプローブ電極と基板との間に印加されるバイアス
電圧の絶対値及びトンネル電流を各々|V(sub)|、及
びJT(sub)、又は堆積層、即ち記録層表面の構造を検
出する際に用いられるプローブ電極と基板との間に印加
されるバイアス電圧の絶対値及びトンネル電流を各々|V
(ads)|及びJT(ads)で表すと、 |V(sub)|<|V(ads)| J(sub)>J(ads) の何れか一方又は両方の関係が成立することが望まし
い。
されていても適当な条件を選べば記録層を介してその下
に存在する電極基板の周期的原子構造をプローブ電極を
用いて読み出すことが可能である。従って、電極基板上
に電極基板、即ち座標軸としての原子配列が露出してい
る様な位置検出領域を特別に設ける必要はなく電極基板
表面に全て、或いは殆んどの領域に記録層が堆積されて
いても構わない。記録層を介してその下の原子構造をプ
ローブ電極を用いて検出するには、先に記した様に適当
な条件が必要である。先づ、記録層の厚さは出来る限り
薄いことが望ましく、好ましくは500Å以下、より好ま
しくは100Å以下である。この他プローブ電極と電極基
板間に印加されるバイアス電圧Vやトンネル電流密度JT
についても適当な値を選んで使用する必要がある。これ
らの値の最適値を求めるに当たって、現状では完全な理
論は確立されていないが、基板の原子構造を係る基板上
の堆積層、即ち本発明においては記録層を介して検出す
る際のプローブ電極と基板との間に印加されるバイアス
電圧の絶対値及びトンネル電流を各々|V(sub)|、及
びJT(sub)、又は堆積層、即ち記録層表面の構造を検
出する際に用いられるプローブ電極と基板との間に印加
されるバイアス電圧の絶対値及びトンネル電流を各々|V
(ads)|及びJT(ads)で表すと、 |V(sub)|<|V(ads)| J(sub)>J(ads) の何れか一方又は両方の関係が成立することが望まし
い。
具体的な|V(sub)|の値としては、1V以下、好まし
くは500〜20mVである。なお、後述するように本発明の
記録・再生・消去は全て電気的(電圧印加)によって行
われるので、上記基板構造を検出する際にプローブ電極
と基板との間に印加するバイアス電圧は、係る電圧印加
によって記録層への記録又は消去が起り得ない様な値を
選ぶ必要があるが、例えば記録層がLB膜で形成されてい
る場合においては|V(sub)|が1V以下であれば問題は
ない。又、JT(sub)については式(1)に於いて、Z
=Zcの一定値に保ってプローブ電極を走査させる場合に
はJT(sub)の値は当然電極基板の原子配列に従って変
化する訳であるが、その平均値が100pA〜10nA程度、よ
り好ましくは500pA〜3nA程度になる様に設定することが
ことが好ましい。以上のV(sub)及びJT(sub)値はあ
くまでも一例であり、これ以外の条件であっても構わな
い。
くは500〜20mVである。なお、後述するように本発明の
記録・再生・消去は全て電気的(電圧印加)によって行
われるので、上記基板構造を検出する際にプローブ電極
と基板との間に印加するバイアス電圧は、係る電圧印加
によって記録層への記録又は消去が起り得ない様な値を
選ぶ必要があるが、例えば記録層がLB膜で形成されてい
る場合においては|V(sub)|が1V以下であれば問題は
ない。又、JT(sub)については式(1)に於いて、Z
=Zcの一定値に保ってプローブ電極を走査させる場合に
はJT(sub)の値は当然電極基板の原子配列に従って変
化する訳であるが、その平均値が100pA〜10nA程度、よ
り好ましくは500pA〜3nA程度になる様に設定することが
ことが好ましい。以上のV(sub)及びJT(sub)値はあ
くまでも一例であり、これ以外の条件であっても構わな
い。
以上より、電極基板表面の一部又は全てが規則的原子
配列を有し、かつその配列状態が既知である場合には、
係る原子配列の結晶格子を利用した座標軸に対して一義
的な相対関係を示すX・Y座標系を電極基板上に堆積さ
せた記録層上に設定することができる。なお、記録媒体
上の記録部位と位置検出部位とは互いに分離されている
ことが望ましい。
配列を有し、かつその配列状態が既知である場合には、
係る原子配列の結晶格子を利用した座標軸に対して一義
的な相対関係を示すX・Y座標系を電極基板上に堆積さ
せた記録層上に設定することができる。なお、記録媒体
上の記録部位と位置検出部位とは互いに分離されている
ことが望ましい。
〈記録媒体〉 本発明で用いられる記録媒体は、基板(電極基板)と
その上に設けられた記録層とからなり、しかも電流・電
圧特性に於いて、メモリースイツチング現象(電気メモ
リー効果)をもつものを利用できる。即ち、記録媒体
は、電圧印加に応じて少なく共2つ以上の明確に異なる
抵抗状態で示し、係る各状態間は記録層の導電率を変化
させる閾値以上の電圧又は電流を印加することにより自
由に遷移し得る(スイツチング現象)。又、作り出され
た各抵抗状態は域値以内の電圧又は電流印加の場合、そ
の状態を保存し得る(メモリ現象)。記録層を構成する
具体的な材料として例えば、 (1)酸化物ガラスやホウ酸塩ガラスあるいは周期律表
III,IV,V,VI族元素と化合したSe,Te,Asを含んだカルコ
ゲン化物ガラス等のアモルフアス半導体が挙がられる。
それらは光学的バンドギヤツプEgが0.6〜1.4eVあるいは
電気的活性化エネルギーΔEが0.7〜1.6eV程度の真性半
導体である。カルコゲン化物ガラスの具体例としては、
As−Se−Te系、Ge−As−Se系、Si−Ge−As−Te系、例え
ばSi16Ge14As5Te65(添字は原子%)、あるいはGe−Te
−X系、Si−Te−X系(X=少量のV,VI族元素)例えば
Ge15Te81Sb2S2が挙げられる。
その上に設けられた記録層とからなり、しかも電流・電
圧特性に於いて、メモリースイツチング現象(電気メモ
リー効果)をもつものを利用できる。即ち、記録媒体
は、電圧印加に応じて少なく共2つ以上の明確に異なる
抵抗状態で示し、係る各状態間は記録層の導電率を変化
させる閾値以上の電圧又は電流を印加することにより自
由に遷移し得る(スイツチング現象)。又、作り出され
た各抵抗状態は域値以内の電圧又は電流印加の場合、そ
の状態を保存し得る(メモリ現象)。記録層を構成する
具体的な材料として例えば、 (1)酸化物ガラスやホウ酸塩ガラスあるいは周期律表
III,IV,V,VI族元素と化合したSe,Te,Asを含んだカルコ
ゲン化物ガラス等のアモルフアス半導体が挙がられる。
それらは光学的バンドギヤツプEgが0.6〜1.4eVあるいは
電気的活性化エネルギーΔEが0.7〜1.6eV程度の真性半
導体である。カルコゲン化物ガラスの具体例としては、
As−Se−Te系、Ge−As−Se系、Si−Ge−As−Te系、例え
ばSi16Ge14As5Te65(添字は原子%)、あるいはGe−Te
−X系、Si−Te−X系(X=少量のV,VI族元素)例えば
Ge15Te81Sb2S2が挙げられる。
更にはGe−Sb−Se系カルコゲン化物ガラスも用いるこ
とができる。
とができる。
上記化合物を電極上に堆積したアモルフアス半導体層
において、膜面に垂直な方向にプローブ電極を用いて電
圧を印加することにより媒体の電気メモリー効果を発現
することができる。
において、膜面に垂直な方向にプローブ電極を用いて電
圧を印加することにより媒体の電気メモリー効果を発現
することができる。
係る材料の堆積法としては従来公知の薄膜形成技術で
充分本発明の目的を達成することができる。例えば好適
な成膜法としては、真空蒸着法やクラスターイオンビー
ム法等を挙げることができる。一般的には、係る材料の
電気メモリー効果は数μm以下の膜厚で観測されている
が、均一性、記録性の観点からも1μm以下の膜厚のも
のが良い。更に本発明では係る記録層を介して、その下
に存在する電極基板の原子配列を検出する要請から、そ
の膜厚が500Å以下であることが望ましい。更には記録
媒体としての記録分解能の観点からも記録層は出来る丈
薄いことが望ましく、より好ましい膜厚は30Å〜200Å
である。
充分本発明の目的を達成することができる。例えば好適
な成膜法としては、真空蒸着法やクラスターイオンビー
ム法等を挙げることができる。一般的には、係る材料の
電気メモリー効果は数μm以下の膜厚で観測されている
が、均一性、記録性の観点からも1μm以下の膜厚のも
のが良い。更に本発明では係る記録層を介して、その下
に存在する電極基板の原子配列を検出する要請から、そ
の膜厚が500Å以下であることが望ましい。更には記録
媒体としての記録分解能の観点からも記録層は出来る丈
薄いことが望ましく、より好ましい膜厚は30Å〜200Å
である。
(2)更にはテトラキノジメタン(TCNQ)、TCNQ誘導
体、例えばテトラフルオロテトラシアキノジメタン(TC
NQF4)、テトラシアノエチレン(TCNE)およびテトラシ
アノナフトキノジメタン(TNAP)などの電子受容性化合
物と銅や銀などの還元電位が比較的低い金属との塩を電
極上に堆積した有機半導体層も挙げることができる。
体、例えばテトラフルオロテトラシアキノジメタン(TC
NQF4)、テトラシアノエチレン(TCNE)およびテトラシ
アノナフトキノジメタン(TNAP)などの電子受容性化合
物と銅や銀などの還元電位が比較的低い金属との塩を電
極上に堆積した有機半導体層も挙げることができる。
係る有機半導体層の形成法としては、銅あるいは銀の
電極上に前記電子受容性化合物を真空蒸着する方法が用
いられる。
電極上に前記電子受容性化合物を真空蒸着する方法が用
いられる。
かかる有機半導体の電気メモリー効果は、数十μm以
下の膜厚のもので観測されているが、成膜性、均一性の
観点から1μm以下、更には基板構造を検出する観点か
らより薄く30Å〜500Åの膜厚であることが好ましい。
下の膜厚のもので観測されているが、成膜性、均一性の
観点から1μm以下、更には基板構造を検出する観点か
らより薄く30Å〜500Åの膜厚であることが好ましい。
(3)また更にはπ電子準位をもつ群とσ電子準位のみ
を有する群を併用する分子を電極上に積層した記録媒体
を挙げることができる。
を有する群を併用する分子を電極上に積層した記録媒体
を挙げることができる。
本発明に好適なπ電子系を有する色素の構造としては
例えば、フタロシアニン、テトラフエニルポルフイン等
のポリフイリン骨格を有する色素、スクアリリウム基及
びクロコニツクメチン基を結合鎖としてもつアズレン系
色素及びキノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキシサ
ゾール等の2ケの含窒素複素環をスクアリリウム基及び
クロコニツクメチン基により結合したシアニン系類似の
色素、またはシアニン色素、アントラセン及びピレン等
の縮合多環芳香族、及び芳香環及び複素環化合物が重合
した鎖状化合物及びジアセチレン基の重合体、さらには
テトラキノジメタンまたはテトラチアフルバレンの誘導
体およびその類縁体およびその電荷移動錯体また更には
フエロセン、トリスビピリジンルテニウム錯体等の金属
錯体化合物が挙げられる。
例えば、フタロシアニン、テトラフエニルポルフイン等
のポリフイリン骨格を有する色素、スクアリリウム基及
びクロコニツクメチン基を結合鎖としてもつアズレン系
色素及びキノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキシサ
ゾール等の2ケの含窒素複素環をスクアリリウム基及び
クロコニツクメチン基により結合したシアニン系類似の
色素、またはシアニン色素、アントラセン及びピレン等
の縮合多環芳香族、及び芳香環及び複素環化合物が重合
した鎖状化合物及びジアセチレン基の重合体、さらには
テトラキノジメタンまたはテトラチアフルバレンの誘導
体およびその類縁体およびその電荷移動錯体また更には
フエロセン、トリスビピリジンルテニウム錯体等の金属
錯体化合物が挙げられる。
以上の如き、低分子材料に加えて各種の高分子材料を
利用することも可能である。例えば、ポリアクリル酸誘
導体等の付加重合体、ポリイミド又はポリフエニレン、
又はポリチオフエン等の縮合重合体、ナイロン等の開環
重合体、或いはポリペプチドやバクテリオロドプシン等
の生体高分子材料を挙げることができる。
利用することも可能である。例えば、ポリアクリル酸誘
導体等の付加重合体、ポリイミド又はポリフエニレン、
又はポリチオフエン等の縮合重合体、ナイロン等の開環
重合体、或いはポリペプチドやバクテリオロドプシン等
の生体高分子材料を挙げることができる。
有機記録媒体の形成に関しては、具体的には蒸着法や
クラスターイオンビーム法等の適用も可能であるが、制
御性、容易性そして再現性から公知の従来技術の中では
LB法が極めて好適である。
クラスターイオンビーム法等の適用も可能であるが、制
御性、容易性そして再現性から公知の従来技術の中では
LB法が極めて好適である。
このLB法によれば、1分子中に疎水性部位と親水性部
位とを有する有機化合物の単分子膜またはその累積膜を
基板上に容易に形成することができ、分子オーダの厚み
を有し、かつ大面積にわたって均一、均質な有機超薄膜
を安定に供給することができる。
位とを有する有機化合物の単分子膜またはその累積膜を
基板上に容易に形成することができ、分子オーダの厚み
を有し、かつ大面積にわたって均一、均質な有機超薄膜
を安定に供給することができる。
LB法は分子内に親水性部位と疎水性部位とを有する構
造の分子において、両者のバランス(両親媒性のバラン
ス)が適度に保たれている時、分子は水面上で親水性基
を下に向けて単分子の層になることを利用して単分子膜
またはその累積膜を作製する方法である。
造の分子において、両者のバランス(両親媒性のバラン
ス)が適度に保たれている時、分子は水面上で親水性基
を下に向けて単分子の層になることを利用して単分子膜
またはその累積膜を作製する方法である。
疎水性部位を構成する基としては、一般に広く知られ
ている飽和及び不飽和炭化水素基や縮合多環芳香族及び
鎖状多環フエニル基等の各種疎水基が挙げられる。これ
らは各々単独又はその複数が組み合わされて疎水性部位
を構成する。一方、親水性部位の構成要素として最も代
表的なものは、例えばカルボキシル基、エステル基、酸
アミド基、イミド基、ヒドロキシル基、更にはアミノ
基、(1,2,3級及び4級)等の親水性基等が挙げられ
る。これらも各々単独又はその複数が組み合わされて上
記分子の親水性部分を構成する。
ている飽和及び不飽和炭化水素基や縮合多環芳香族及び
鎖状多環フエニル基等の各種疎水基が挙げられる。これ
らは各々単独又はその複数が組み合わされて疎水性部位
を構成する。一方、親水性部位の構成要素として最も代
表的なものは、例えばカルボキシル基、エステル基、酸
アミド基、イミド基、ヒドロキシル基、更にはアミノ
基、(1,2,3級及び4級)等の親水性基等が挙げられ
る。これらも各々単独又はその複数が組み合わされて上
記分子の親水性部分を構成する。
これらの疎水性基と親水性基をバランス良く併有して
いれば、水面上で単分子膜を形成することが可能であ
り、本発明に対して極めて好適な材料となる 具体例としては、例えば下記の如き分子等が挙げられ
る。
いれば、水面上で単分子膜を形成することが可能であ
り、本発明に対して極めて好適な材料となる 具体例としては、例えば下記の如き分子等が挙げられ
る。
〈有機材料〉 [I]クロコニツクメチン色素 ここでR1は前述のσ電子準位をもつ群に相当したもの
で、しかも水面上で単分子膜を形成しやすくするために
導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n≦
30が好適である。
で、しかも水面上で単分子膜を形成しやすくするために
導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n≦
30が好適である。
[II]スクアリリウム色素 [I]で挙げた化合物のクロコニツクメチン基を下記
の構造を持つスクアリリウム基で置き換えた化合物。
の構造を持つスクアリリウム基で置き換えた化合物。
[III]ポルフイリン系色素化合物 Rは単分子膜を形成しやすくするために導入されたも
ので、ここで挙げた置換基に限るものではない。又、R1
〜R4,Rは前述したσ電子準位をもつ群に相当している。
ので、ここで挙げた置換基に限るものではない。又、R1
〜R4,Rは前述したσ電子準位をもつ群に相当している。
[IV]縮合多環芳香族化合物 [V]ジアセチレン化合物 CH3CH2 nC≡C−C≡CCH2 lX 0≦n,l≦20 但し n+l>10 Xは親水基で一般的には−COOHが用いられるが−OH,
−CONH2等も使用できる。
−CONH2等も使用できる。
[VI]その他 〈有機高分子材料〉 [I]付加重合体 [II]縮合重合体 [III]開環重合体 ここで、R1は水面上で単分子膜を形成し易くするため
に導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n
≦30が好適である。
に導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n
≦30が好適である。
また、R5は短鎖アルキル基であり、炭素数nは1≦n
≦4が好適である。重合度mは100≦m≦5000が好適で
ある。
≦4が好適である。重合度mは100≦m≦5000が好適で
ある。
以上、具体例として挙げた化合物は基本構造のみであ
り、これら化合物の種々の置換体も本発明に於いて好適
であることは言うにおよばない。
り、これら化合物の種々の置換体も本発明に於いて好適
であることは言うにおよばない。
尚、上記以外でもLB法に適している色素材料であれ
ば、本発明に好適なのは言うまでもない。例えば、近年
研究が盛んになりつつある生体材料(例えばパクデリオ
ロドプシンやチトクロームc)や合成ポリペプチド(PB
LGなど)等も適用が可能である。
ば、本発明に好適なのは言うまでもない。例えば、近年
研究が盛んになりつつある生体材料(例えばパクデリオ
ロドプシンやチトクロームc)や合成ポリペプチド(PB
LGなど)等も適用が可能である。
これらのπ電子準位を有する化合物の電気メモリー効
果は数十μm以下の膜厚のもので観測されているが(例
えばK.Sakai et al.Applied Physics Letters誌 第53
巻1274〜1276頁、1988年)、成膜性、均一性の観点から
2000Å以下、更には基板構造の検出の観点から10〜200
Åの膜厚のものが好ましい。
果は数十μm以下の膜厚のもので観測されているが(例
えばK.Sakai et al.Applied Physics Letters誌 第53
巻1274〜1276頁、1988年)、成膜性、均一性の観点から
2000Å以下、更には基板構造の検出の観点から10〜200
Åの膜厚のものが好ましい。
以上(1)〜(3)項に亘って述べた電気メモリー効
果を有する材料を支持する電極基板としては、電極とし
ての性格を有する必要があるが、10-6(Ω・cm-1)以上
の電導率を有する導電体であれば全て使用することがで
きる。即ちAu,Pt,Pd,Ag,Al,In,Sn,Pb,W等の金属板やこ
れらの合金、或いはこれら金属や合金をガラス、セラミ
ツクス、又はプラスチツク基板に堆積させたものを用い
ることができる。更にはSi単結晶やグラフアイトを始め
として数多くの材料が挙げられる。但しこれらの電極基
板は先にも述べた様に座標軸としての役割も担う訳であ
るから、当然、規則的な原子配列を有することが前提と
なる。
果を有する材料を支持する電極基板としては、電極とし
ての性格を有する必要があるが、10-6(Ω・cm-1)以上
の電導率を有する導電体であれば全て使用することがで
きる。即ちAu,Pt,Pd,Ag,Al,In,Sn,Pb,W等の金属板やこ
れらの合金、或いはこれら金属や合金をガラス、セラミ
ツクス、又はプラスチツク基板に堆積させたものを用い
ることができる。更にはSi単結晶やグラフアイトを始め
として数多くの材料が挙げられる。但しこれらの電極基
板は先にも述べた様に座標軸としての役割も担う訳であ
るから、当然、規則的な原子配列を有することが前提と
なる。
従って、少なく共所望の記録領域の大きさに相当する
単結晶領域を有する必要がある。
単結晶領域を有する必要がある。
〈プローブ電極〉 本発明で用いられるプローブ電極の先端は情報の記録
/再生/消去の分解能を上げるために出来るだけ尖らせ
る必要がある。その材料として例えばPt,Pt−Rb,Pt−I
r,W,Au,Ag等を挙げることができる。本発明では1mmφの
タングステンを電界研磨法を用い先端形状を制御した上
でプローブ電極として用いているが、プローブ電極の製
作法及び形状は何らこれに限定するものではない。
/再生/消去の分解能を上げるために出来るだけ尖らせ
る必要がある。その材料として例えばPt,Pt−Rb,Pt−I
r,W,Au,Ag等を挙げることができる。本発明では1mmφの
タングステンを電界研磨法を用い先端形状を制御した上
でプローブ電極として用いているが、プローブ電極の製
作法及び形状は何らこれに限定するものではない。
〈プローブ電極と記録媒体の距離の変動の検出〉 本発明において情報の記録/再生/消去は、記録・再
生用プローブ電極を記録媒体表面との距離を一定に保ち
つつ、該記録媒体表面上を走査せしめることで連続的に
行われるが、記録媒体が熱ドリフトや振動等の原因によ
り変動した場合にも上記距離を一定値に保つ為の工夫が
必要となる。
生用プローブ電極を記録媒体表面との距離を一定に保ち
つつ、該記録媒体表面上を走査せしめることで連続的に
行われるが、記録媒体が熱ドリフトや振動等の原因によ
り変動した場合にも上記距離を一定値に保つ為の工夫が
必要となる。
係る要請はプローブ電極を利用して、該プローブ電極
と電極基板間に流れるトンネル電流JTを測定し、この際
若しJTに変化があれば、係る変化量を基に記録・再生用
プローブ電極の位置(高さ方向)を補正することで解決
される。この場合、記録再生用プローブ電極と電極基板
との間に印加するバイアス電圧を時間分割して一方を記
録/再生/消去に用い、他方を電極基板の厚さ方向位置
検出に用いることもできるが駆動方法が複雑になる他、
情報の記録に伴って記録層中の記録部位の導電率或いは
形状が変化するので、特に記録情報の再生時において検
出されるトンネル電流の変化が記録媒体の位置変動に因
るものなのか、或いは記録情報に因るものなか判別する
ことが困難となる問題がある。従って、本発明では記録
・再生用プローブ電極と電極基板の厚さ方向変動量検出
用のプローブ電極(以後、これをZ方向変動量検出用プ
ローブ電極と呼ぶ)とを別個に設けたものである。係る
Z方向変動量検出用プローブ電極と電極基板の原子配列
検出用プローブ電極は同一であっても異なっていてもど
ちらでもよい。なお、記録媒体の面内方向に関する変動
が生じた際には、原子配列検出用プローブ電極を用いて
その変動量を検出できることはいうまでもなく、これを
基に記録・再生用プローブ電極の走査方向は補正され
る。Z方向変動量検出用プローブ電極は1本に限定され
る必要はなく、複数のプローブ電極を用いてもよい。
と電極基板間に流れるトンネル電流JTを測定し、この際
若しJTに変化があれば、係る変化量を基に記録・再生用
プローブ電極の位置(高さ方向)を補正することで解決
される。この場合、記録再生用プローブ電極と電極基板
との間に印加するバイアス電圧を時間分割して一方を記
録/再生/消去に用い、他方を電極基板の厚さ方向位置
検出に用いることもできるが駆動方法が複雑になる他、
情報の記録に伴って記録層中の記録部位の導電率或いは
形状が変化するので、特に記録情報の再生時において検
出されるトンネル電流の変化が記録媒体の位置変動に因
るものなのか、或いは記録情報に因るものなか判別する
ことが困難となる問題がある。従って、本発明では記録
・再生用プローブ電極と電極基板の厚さ方向変動量検出
用のプローブ電極(以後、これをZ方向変動量検出用プ
ローブ電極と呼ぶ)とを別個に設けたものである。係る
Z方向変動量検出用プローブ電極と電極基板の原子配列
検出用プローブ電極は同一であっても異なっていてもど
ちらでもよい。なお、記録媒体の面内方向に関する変動
が生じた際には、原子配列検出用プローブ電極を用いて
その変動量を検出できることはいうまでもなく、これを
基に記録・再生用プローブ電極の走査方向は補正され
る。Z方向変動量検出用プローブ電極は1本に限定され
る必要はなく、複数のプローブ電極を用いてもよい。
〈情報処理装置の構成〉 第3図は本発明に於いてプローブ電極が、位置検出用
のものと記録・再生用の2本有する場合の情報処理装置
を示すブロツク図である。第3図中、102及び103は各々
記録・再生用及び位置検出に用いられるプローブ電極で
あり、これら2本のプローブ電極間の距離は、圧電素子
を用いたプローブ電極間隔微調節機構112により微調節
可能であるが、通常は一定の間隔に保たれる。106はバ
イアス電圧源、及びプローブ電極増巾器で、108は圧電
素子を用いたZ軸方向微動機構107を制御するサーボ回
路である。112は記録・再生用プローブ電極102と電極基
板104との間に記録/消去用のパルス電圧を印加するた
めの電流である。
のものと記録・再生用の2本有する場合の情報処理装置
を示すブロツク図である。第3図中、102及び103は各々
記録・再生用及び位置検出に用いられるプローブ電極で
あり、これら2本のプローブ電極間の距離は、圧電素子
を用いたプローブ電極間隔微調節機構112により微調節
可能であるが、通常は一定の間隔に保たれる。106はバ
イアス電圧源、及びプローブ電極増巾器で、108は圧電
素子を用いたZ軸方向微動機構107を制御するサーボ回
路である。112は記録・再生用プローブ電極102と電極基
板104との間に記録/消去用のパルス電圧を印加するた
めの電流である。
パルス電圧を印加するときプローブ電極が急激に変化
するためサーボ回路108は、その間出力電圧が一定にな
るように、HOLD回路をONにするように制御している。
するためサーボ回路108は、その間出力電圧が一定にな
るように、HOLD回路をONにするように制御している。
110はXY方向に一対のプローブ電極102,103を移動制御
するための、XY走査駆動回路である。113と114は、あら
かじめ10-9程度のプローブ電極が得られるようにプロー
ブ電極102,103と記録媒体1との距離を粗動制御した
り、プローブ電極と基板とのXY方向相対変位を大きくと
る(微動制御機構の範囲外)のに用いられる。
するための、XY走査駆動回路である。113と114は、あら
かじめ10-9程度のプローブ電極が得られるようにプロー
ブ電極102,103と記録媒体1との距離を粗動制御した
り、プローブ電極と基板とのXY方向相対変位を大きくと
る(微動制御機構の範囲外)のに用いられる。
これらの各機器は、すべてマイクロコンピユータ115
により中央制御されている。また116は表示機器を表わ
している。
により中央制御されている。また116は表示機器を表わ
している。
また、圧電素子を用いた移動制御における機械的性能
を下記に示す。
を下記に示す。
Z方向微動制御範囲:0.1mm〜1μm Z方向粗動制御範囲:10nm〜10mm XY方向走査範囲:0.1〜1μm XY方向粗動制御範囲:10nm〜10mm 計測,制御許容誤差:<0.1nm(微動制御時) 計測,制御許容誤差:<1nm(微動制御時) 以下、本発明の情報処理方式について、参考例及び実
施例により詳細な説明を行う。
施例により詳細な説明を行う。
〔参考例1〕 第3図に示す情報処理装置を用いた。プローブ電極10
2,103としてタンステン製のプローブ電極を用いた。こ
のプローブ電極102,103は記録媒体1の表面との距離
(Z)を制御するためのもので、電流を一定に保つよう
に圧電素子により、その距離(Z)は、各々独立に微動
制御されている。更に微動制御機構は距離(Z)を一定
に保ったまま面内(X,Y)方向にも微動制御できる様に
設計されている。
2,103としてタンステン製のプローブ電極を用いた。こ
のプローブ電極102,103は記録媒体1の表面との距離
(Z)を制御するためのもので、電流を一定に保つよう
に圧電素子により、その距離(Z)は、各々独立に微動
制御されている。更に微動制御機構は距離(Z)を一定
に保ったまま面内(X,Y)方向にも微動制御できる様に
設計されている。
2本あるプローブ電極の内、位置検出用プローブ電極
103は電極基板104の位置座標としての原子配列の検出に
用いられる。他方記録・再生用プローブ電極102は位置
検出用プローブ電極103とX・Y方向に関して一定の位
置(プローブ電極間隔微調節機構111を用いてその間隔
を調節することができる)に保持され、記録層101への
記録・再生・消去に用いられる。
103は電極基板104の位置座標としての原子配列の検出に
用いられる。他方記録・再生用プローブ電極102は位置
検出用プローブ電極103とX・Y方向に関して一定の位
置(プローブ電極間隔微調節機構111を用いてその間隔
を調節することができる)に保持され、記録層101への
記録・再生・消去に用いられる。
これら2本のプローブ電極は、基本的には互いに連動
して面内(X,Y)方向へ微動制御できる様に設計されて
いるが、Z方向に対しては各々独立に微動制御される。
又、記録媒体1は高精度のX・Yステージ117上に置か
れ、任意の位置に移動させることができる(X・Y粗動
機構)。なお粗動機構のX・Y方向と微動機構のX・Y
方向とは、各移動制御機構の精度の差に起因する誤差の
範囲内で一致させることができる。
して面内(X,Y)方向へ微動制御できる様に設計されて
いるが、Z方向に対しては各々独立に微動制御される。
又、記録媒体1は高精度のX・Yステージ117上に置か
れ、任意の位置に移動させることができる(X・Y粗動
機構)。なお粗動機構のX・Y方向と微動機構のX・Y
方向とは、各移動制御機構の精度の差に起因する誤差の
範囲内で一致させることができる。
次に本参考例で用いた記録媒体の詳細について述べ
る。
る。
基板105としてマイカを用い、これを大気中で劈開し
た後、係る劈開面上に金を2500Å厚に蒸着し、金の単結
晶薄膜から成る電極基板104を形成した。蒸着条件は真
空度1×10-6TORR、基板温度500℃、蒸着速度20Å/min
であった。
た後、係る劈開面上に金を2500Å厚に蒸着し、金の単結
晶薄膜から成る電極基板104を形成した。蒸着条件は真
空度1×10-6TORR、基板温度500℃、蒸着速度20Å/min
であった。
次に係る電極基板上に2〜8層のポリイミドLB膜を積
層し、記録層101とした。
層し、記録層101とした。
以下、ポリイミドLB膜の作製方法について述べる。
(2)式に示すポリアミツク酸をN,N−ジメチルアセ
トアミド溶媒に溶解させた(単量体換算濃度1×10-3)
後、別途調製したN,N−ジメチルオクタデシルアミンの
同溶媒による1×10-3M溶液とを1:2(V/V)に混合して
(3)式に示すポリアミツク酸オクタデシルアミン塩溶
液を調製した。
トアミド溶媒に溶解させた(単量体換算濃度1×10-3)
後、別途調製したN,N−ジメチルオクタデシルアミンの
同溶媒による1×10-3M溶液とを1:2(V/V)に混合して
(3)式に示すポリアミツク酸オクタデシルアミン塩溶
液を調製した。
かかる溶液を水温20℃の純水から成る水相上に展開
し、水面上に単分子膜を形成した。溶媒除去後、表面圧
を25mN/mにまで高めた。表面圧を一定に保ちながら、上
述対向電極付き基板を水面を横切る方向に速度5mm/min
で静かに浸漬した後、続いて5mm/minで静かに引き上げ
て2層のY型単分子累積膜を作製した。更にかかる操作
を繰り返して、4,6,8層のポリアミツク酸オクタデシル
アミン塩の単分子累積膜も形成した。
し、水面上に単分子膜を形成した。溶媒除去後、表面圧
を25mN/mにまで高めた。表面圧を一定に保ちながら、上
述対向電極付き基板を水面を横切る方向に速度5mm/min
で静かに浸漬した後、続いて5mm/minで静かに引き上げ
て2層のY型単分子累積膜を作製した。更にかかる操作
を繰り返して、4,6,8層のポリアミツク酸オクタデシル
アミン塩の単分子累積膜も形成した。
次にかかる基板を300℃で10分間の熱処理を行い、ポ
リアミツク酸オクタデシルアミン塩をイミド化し(式
(4))、2,4,6或いは8層のポリイミドLB膜を得た。
リアミツク酸オクタデシルアミン塩をイミド化し(式
(4))、2,4,6或いは8層のポリイミドLB膜を得た。
以上により形成された記録媒体1を用いて記録・再生
の実験を行った。以下その詳細を記す。
の実験を行った。以下その詳細を記す。
ポリイミド2層を積層した記録層101を持つ記録媒体
1をX,Yステージ117の上に置いた。次に位置検出用プロ
ーブ電極103を動かし、係る位置検出用プローブ電極103
と金電極基板104との間に0.1Vのプローブ電極を印加し
た。この後トンネル電流が約1nAになる迄、Z軸方向微
動制御機構107とサーボ回路108を用いてプローブ電極10
3を記録媒体1の表面との間の距離を近づけた。次にXY
方向微動制御機構109とXY方向走査駆動回路を用いて位
置検出用プローブ電極103を60Å角の範囲に亘って走査
させ、電極基板即ち金の原子配列を検出した。得られた
金の結晶構造に関して、その(1,0,)方向をプローブ
電極走査系のX方向に、又(,2,)方向をプローブ
電極走査系のY方向になる様に調整を行った。この際、
Au−Au原子間ピツチはX方向に関して2.88Å,Y方向に関
して5.00Åであった。この時、同時に粗動機構のXY方向
が、調整した微動機構のXY方向と粗動機構の制御誤差範
囲内で一致する様に調整した。
1をX,Yステージ117の上に置いた。次に位置検出用プロ
ーブ電極103を動かし、係る位置検出用プローブ電極103
と金電極基板104との間に0.1Vのプローブ電極を印加し
た。この後トンネル電流が約1nAになる迄、Z軸方向微
動制御機構107とサーボ回路108を用いてプローブ電極10
3を記録媒体1の表面との間の距離を近づけた。次にXY
方向微動制御機構109とXY方向走査駆動回路を用いて位
置検出用プローブ電極103を60Å角の範囲に亘って走査
させ、電極基板即ち金の原子配列を検出した。得られた
金の結晶構造に関して、その(1,0,)方向をプローブ
電極走査系のX方向に、又(,2,)方向をプローブ
電極走査系のY方向になる様に調整を行った。この際、
Au−Au原子間ピツチはX方向に関して2.88Å,Y方向に関
して5.00Åであった。この時、同時に粗動機構のXY方向
が、調整した微動機構のXY方向と粗動機構の制御誤差範
囲内で一致する様に調整した。
次に記録・再生用プローブ電極102と電極基板104との
間に0.5Vのプローブ電極を印加し、トンネル電流が1nA
になる様にZ軸微動制御機構107とサーボ回路108を用い
てプローブ電極102と記録媒体1の表面との距離を調整
した。次にプローブ電極間隔微調節機構111を用いて記
録・再生用プローブ電極102と位置検出用プローブ電極1
03との間の距離をX=2mm Y=0mmになる様に調整し
た。
間に0.5Vのプローブ電極を印加し、トンネル電流が1nA
になる様にZ軸微動制御機構107とサーボ回路108を用い
てプローブ電極102と記録媒体1の表面との距離を調整
した。次にプローブ電極間隔微調節機構111を用いて記
録・再生用プローブ電極102と位置検出用プローブ電極1
03との間の距離をX=2mm Y=0mmになる様に調整し
た。
次に位置検出用プローブ電極103を第4図に示す走査
パターンに従って走査させた。この時、先に記したプロ
ーブ電圧=0.1Vの条件でプローブ電極103と記録媒体1
との間の距離は最初に決めた条件で固定し、金の原子配
列に起因するトンネル電流強度の変化をモニターし乍
ら、走査方向が正しく金単結晶の(1,0,)方向(X
軸)及び(,2,)方向(Y軸)と一致する様、常時
補正を行った。以上の位置検出用プローブ電極走査パタ
ーンに従って、記録再生用プローブ電極102も連動して
同等の走査パターン上を動くことになるが、記録層101
上に所望の記録を行った。本発明の記録は記録層101の
電気メモリー効果を利用して形成される。即ち情報に従
って第5図に示した波形を持つ三角波パルス電圧をパル
ス電源112を用いて印加し、ポリアミド2層、LB膜から
成る記録層101上に低抵抗状態(ON状態)を生じさせ
た。この時、記録・再生用プローブ電極102を+側金電
極基板104を一側とした。なお、記録ピツトは5.76nmピ
ツチに設定した。記録後、再び第4図のパターンに従っ
て記録情報の再生を行った。この際、記録・再生用プロ
ーブ電極102を金電極基板104との間に電気メモリー効果
を生じる、或いは消去し得る閾値電圧を越えていない電
圧である0.5Vの読み出し用電圧を印加してトンネル電流
を測定し、記録情報の再生を行った。以上の再生実験に
於いてデータ転送速度を1MHzとした時のビツトエラーレ
ートは8×10-6であった。
パターンに従って走査させた。この時、先に記したプロ
ーブ電圧=0.1Vの条件でプローブ電極103と記録媒体1
との間の距離は最初に決めた条件で固定し、金の原子配
列に起因するトンネル電流強度の変化をモニターし乍
ら、走査方向が正しく金単結晶の(1,0,)方向(X
軸)及び(,2,)方向(Y軸)と一致する様、常時
補正を行った。以上の位置検出用プローブ電極走査パタ
ーンに従って、記録再生用プローブ電極102も連動して
同等の走査パターン上を動くことになるが、記録層101
上に所望の記録を行った。本発明の記録は記録層101の
電気メモリー効果を利用して形成される。即ち情報に従
って第5図に示した波形を持つ三角波パルス電圧をパル
ス電源112を用いて印加し、ポリアミド2層、LB膜から
成る記録層101上に低抵抗状態(ON状態)を生じさせ
た。この時、記録・再生用プローブ電極102を+側金電
極基板104を一側とした。なお、記録ピツトは5.76nmピ
ツチに設定した。記録後、再び第4図のパターンに従っ
て記録情報の再生を行った。この際、記録・再生用プロ
ーブ電極102を金電極基板104との間に電気メモリー効果
を生じる、或いは消去し得る閾値電圧を越えていない電
圧である0.5Vの読み出し用電圧を印加してトンネル電流
を測定し、記録情報の再生を行った。以上の再生実験に
於いてデータ転送速度を1MHzとした時のビツトエラーレ
ートは8×10-6であった。
なお、記録・再生用プローブ電極102と金電極基板104
との間にON状態にある記録部位をOFF状態へ遷移せしめ
る第6図に示すパルス電圧を情報記録部に印加した後、
再び再生してみると、第6図のパルス電圧を印加したON
状態部では、その記録状態が消去されOFF状態に遷移す
ること、即ちトンネル電流が1nAに戻ることが確認され
た。
との間にON状態にある記録部位をOFF状態へ遷移せしめ
る第6図に示すパルス電圧を情報記録部に印加した後、
再び再生してみると、第6図のパルス電圧を印加したON
状態部では、その記録状態が消去されOFF状態に遷移す
ること、即ちトンネル電流が1nAに戻ることが確認され
た。
更に記録媒体1の記録層102をポリイミド2層LB膜か
ら、先に述べた4,6或いは8層のポリイミドLB膜に変更
した場合に於いて、上述と同様の記録・再生・消去が可
能であることを確認した。
ら、先に述べた4,6或いは8層のポリイミドLB膜に変更
した場合に於いて、上述と同様の記録・再生・消去が可
能であることを確認した。
因に、参考例1に於いてプローブ電極を1本とし、係
る1本のプローブ電極を用いて位置検出と記録・再生の
両方を時間分割して行った場合、記録情報の再生時に於
いて、転送速度を1Mbpsとした時のビツトエラーレート
が3×10-5であった。
る1本のプローブ電極を用いて位置検出と記録・再生の
両方を時間分割して行った場合、記録情報の再生時に於
いて、転送速度を1Mbpsとした時のビツトエラーレート
が3×10-5であった。
〔参考例2〕 参考例1におけるポリイミド2層LB膜に代えて2層の
スクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレン(以下SO
AZと略する)LB膜を記録層101とした他は参考例1と同
様にして記録・再生実験を行った。以下、記録層形成方
法ついて述べる。先ず、SOAZを濃度0.2mg/mlで溶かした
ベンゼン溶液を20℃の水相上に展開し、水面上に単分子
膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち、係る単分子膜の表面
圧を20mN/mまで高め、更にこれを一定に保ちながら前記
基板を水面を横切る方向に速度3mm/分で静かに浸漬・引
き上げを行い、SOAZ単分子膜の2層累積膜を電極基板10
4上に形成させた。
スクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレン(以下SO
AZと略する)LB膜を記録層101とした他は参考例1と同
様にして記録・再生実験を行った。以下、記録層形成方
法ついて述べる。先ず、SOAZを濃度0.2mg/mlで溶かした
ベンゼン溶液を20℃の水相上に展開し、水面上に単分子
膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち、係る単分子膜の表面
圧を20mN/mまで高め、更にこれを一定に保ちながら前記
基板を水面を横切る方向に速度3mm/分で静かに浸漬・引
き上げを行い、SOAZ単分子膜の2層累積膜を電極基板10
4上に形成させた。
再生実験の結果、転送速度が1Mbpsの時のビツトエラ
ーレートは1×10-5であった。
ーレートは1×10-5であった。
〔参考例3〕 参考例1に於いて、ポリイミド2層LB膜の代わりに、
CuTCNQF4を用いて記録層103を構成し、参考例1と同様
の記録・再生実験を行った。
CuTCNQF4を用いて記録層103を構成し、参考例1と同様
の記録・再生実験を行った。
なお、記録用印加電圧は、2Vmax,10nsの矩形パルスを
用い、再生用の印加電圧は0.1Vとした。また、消去用印
加電圧は5Vmax,100nsの矩形パルスを用いた。再生実験
の結果、データ転送速度を1Mbpsとした時のビツトエラ
ーレートは9×10-6であった。つぎにCuTCNQF4記録層10
3の作成方法について述べる。Au基板電極104上に、Cuと
TCNQF4を真空蒸着法により共蒸着してCu+TCNQF4層を10
0Å堆積した(基板温度;室温)。このとき蒸着速度をC
u;1Å/s,TCNQF4;4Å/s程度になるようにあらかじめ設定
した電流値を流し加熱した。その結果、CuTCNQF4生成に
よる青い膜が堆積することを確認した。
用い、再生用の印加電圧は0.1Vとした。また、消去用印
加電圧は5Vmax,100nsの矩形パルスを用いた。再生実験
の結果、データ転送速度を1Mbpsとした時のビツトエラ
ーレートは9×10-6であった。つぎにCuTCNQF4記録層10
3の作成方法について述べる。Au基板電極104上に、Cuと
TCNQF4を真空蒸着法により共蒸着してCu+TCNQF4層を10
0Å堆積した(基板温度;室温)。このとき蒸着速度をC
u;1Å/s,TCNQF4;4Å/s程度になるようにあらかじめ設定
した電流値を流し加熱した。その結果、CuTCNQF4生成に
よる青い膜が堆積することを確認した。
〔実施例1〕 参考例1に於いて位置検出用プローブ電極103を用い
て、記録媒体の厚さ方向(Z方向)変動量の検出も行っ
た。即ち位置検出用プローブ電極103を第4図のパター
ンに従って走査させる際、金原子配列に伴ってトンネル
電流は周期的に変化するが、この周期成分をフイルター
で除去した後、トンネル電流が基準となる最初の平均1n
Aから300pA以上増加、又は減少した場合にZ軸方向微動
制御機構107とサーボ回路108を用いてプローブ電極103
と金電極基板104との距離を随時調整した。この時記録
・再生用プローブ電極102と金電極基板104との距離も電
気的に同等の調整を行った。以上のZ方向変位補正を情
報の記録・再生・消去の全ての行程において行った。そ
の結果再生時に於いて、データー転送速度が1Mbpsの
時、ビツトエラーレートは4×10-6に減少した。
て、記録媒体の厚さ方向(Z方向)変動量の検出も行っ
た。即ち位置検出用プローブ電極103を第4図のパター
ンに従って走査させる際、金原子配列に伴ってトンネル
電流は周期的に変化するが、この周期成分をフイルター
で除去した後、トンネル電流が基準となる最初の平均1n
Aから300pA以上増加、又は減少した場合にZ軸方向微動
制御機構107とサーボ回路108を用いてプローブ電極103
と金電極基板104との距離を随時調整した。この時記録
・再生用プローブ電極102と金電極基板104との距離も電
気的に同等の調整を行った。以上のZ方向変位補正を情
報の記録・再生・消去の全ての行程において行った。そ
の結果再生時に於いて、データー転送速度が1Mbpsの
時、ビツトエラーレートは4×10-6に減少した。
以上述べてきた参考例及び実施例中で種々の記録媒体
の作成法について述べてきたが、極めて均一な膜が作成
できる成膜法であれば良く、参考例及び実施例の方法に
限定されるものではない。
の作成法について述べてきたが、極めて均一な膜が作成
できる成膜法であれば良く、参考例及び実施例の方法に
限定されるものではない。
又、プローブ電極も2本に限る必要はなく必要に応じ
て、より多数のプローブ電極を用いてもよい。又、プロ
ーブ電極の走査パターンや記録ピツトの周期等について
も本実施例に限定されるものではなく、位置座標に対し
て記録位置が一義的に定まる方法、構造であればよい。
て、より多数のプローブ電極を用いてもよい。又、プロ
ーブ電極の走査パターンや記録ピツトの周期等について
も本実施例に限定されるものではなく、位置座標に対し
て記録位置が一義的に定まる方法、構造であればよい。
〔発明の効果〕 光記録に較べても、はるかに高密度な記録が可能な全
く新しい情報処理方法を開示した。
く新しい情報処理方法を開示した。
上記の新規情報処理方法を用いられる新規な記録媒体
を開示した。
を開示した。
結晶性基板の原子配列を利用して係る原子配列と対応
する位置に記録ビツト又は記録ビツト列を設定するた
め、情報の記録再生時における位置的エラーを少なくす
ることができ、結果としてビツトエラーレートを小さく
することができた。
する位置に記録ビツト又は記録ビツト列を設定するた
め、情報の記録再生時における位置的エラーを少なくす
ることができ、結果としてビツトエラーレートを小さく
することができた。
基板の原子配列を検出するプローブ電極と情報の記録
・再生・消去に用いられるプローブ電極とを分けた結
果、位置情報と記録情報とが混同される確率が著しく小
さくなり、又、情報の記録・再生速度が増加した。
・再生・消去に用いられるプローブ電極とを分けた結
果、位置情報と記録情報とが混同される確率が著しく小
さくなり、又、情報の記録・再生速度が増加した。
基板の厚さ方向の変動を検出するプローブ電極を加え
ることによって、情報の記録・再生をより確実に行える
ことを示した。
ることによって、情報の記録・再生をより確実に行える
ことを示した。
第1図及び第2図は、本発明の座標軸と記録位置との位
置関係を示した原理図である。 第3図は、本発明の情報処理装置を図解的に示すブロツ
ク図である。 第4図は、本発明の記録媒体表面上の座標軸と記録位置
との位置関係の一形態を示した模式図である。 第5図は、本発明のOFF状態にある記録層にON状態を形
成するのに必要な電気パルスの波形を示す図である。 第6図は、本発明の記録層上のON状態部位をOFF状態に
戻すのに必要な電気パルスの波形を示す図である。
置関係を示した原理図である。 第3図は、本発明の情報処理装置を図解的に示すブロツ
ク図である。 第4図は、本発明の記録媒体表面上の座標軸と記録位置
との位置関係の一形態を示した模式図である。 第5図は、本発明のOFF状態にある記録層にON状態を形
成するのに必要な電気パルスの波形を示す図である。 第6図は、本発明の記録層上のON状態部位をOFF状態に
戻すのに必要な電気パルスの波形を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 俊彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 江口 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−50332(JP,A) 特開 昭64−53364(JP,A) 特開 昭64−53363(JP,A) 特開 昭63−261554(JP,A) 特開 平3−71453(JP,A) 特開 平3−503463(JP,A) 特開 平3−156749(JP,A) 特許2556520(JP,B2) 特許2556491(JP,B2) 特許2603241(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 9/00
Claims (19)
- 【請求項1】面内に規則的な周期構造を有する電極基板
上に記録層を設けた記録媒体に対し、複数のプローブ電
極を用い、そのうち少なくとも1つのプローブ電極(第
1のプローブ電極)を用いて前記記録層を介して電極基
板の周期構造上の位置を検出し、かかる検出された位置
に対応する記録層上の任意の設定位置に少なくとも1つ
のプローブ電極(第2のプローブ電極)を用いて記録層
へ情報の記録を行うか、記録された情報の再生を行うか
もしくは記録された情報の消去を行い、少なくとも1つ
のプローブ電極(第3のプローブ電極)を用いてプロー
ブ電極と記録媒体との距離の相対的な位置変動量を検出
し、係る位置変動に基づいて第2のプローブ電極と記録
媒体表面との間の距離を調整することを特徴とする情報
処理方法。 - 【請求項2】前記電極基板の周期構造が原子配列に基づ
いた構造である請求項(1)に記載の情報処理方法。 - 【請求項3】第1のプローブ電極と電極基板との間、第
2のプローブ電極との間及び第3のプローブ電極と電極
基板との間にバイアス電圧が印加される請求項(1)に
記載の情報処理方法。 - 【請求項4】第1のプローブ電極と電極基板との間に印
加されるバイアス電圧と第2のプローブ電極と電極基板
との間に印加されるバイアス電圧が異なる請求項(3)
に記載の情報処理方法。 - 【請求項5】第1のプローブ電極と電極基板との間に印
加されるバイアス電圧が、第2のプローブ電極と電極基
板との間に印加されるバイアス電圧より小さい請求項
(3)に記載の情報処理方法。 - 【請求項6】第2のプローブ電極と電極基板との間に印
加されるバイアス電圧と第3のプローブ電極と電極基板
との間に印加されるバイアス電圧が異なる請求項(3)
に記載の情報処理方法。 - 【請求項7】第3のプローブ電極と電極基板との間に印
加されるバイアス電圧が、第2のプローブ電極と電極基
板との間に印加されるバイアス電圧より小さい請求項
(3)に記載の情報処理方法。 - 【請求項8】第1のプローブ電極が第3のプローブ電極
を兼ねている請求項(1)に記載の情報処理方法。 - 【請求項9】情報の記録及び消去を、第2のプローブ電
極と電極基板との間にパルス電圧を印加することにより
行う請求項(1)に記載の情報処理方法。 - 【請求項10】パルス電圧が、記録層の導電率を変化さ
せる閾値電圧を越えた電圧である請求項(9)に記載の
情報処理方法。 - 【請求項11】面内に規則的な周期構造を有する電極基
板上に記録層を設けた記録媒体と該記録媒体に対向した
位置に配置された複数のプローブ電極を有し、そのうち
少なくとも1つのプローブ電極(第1のプローブ電極)
を用いて前記記録層を介して電極基板の周期構造上の位
置を検出する手段、かかる検出された位置に対応する記
録層上の任意の設定位置に少なくとも1つのプローブ電
極(第2のプローブ電極)を用いて記録層へ情報の記録
を行うが、記録された情報の再生を行うか、もしくは記
録された情報の消去を行う手段、少なくとも1つのプロ
ーブ電極(第3のプローブ電極)を用いてプローブ電極
と記録媒体との距離の変動量を検出する手段及び係る変
動量に基づいて第2のプローブ電極と記録媒体表面との
間の距離を調整する手段を備えたことを特徴とする情報
処理装置。 - 【請求項12】前記電極基板の周期構造が原子配列に基
づいた構造である請求項(11)に記載の情報処理装置。 - 【請求項13】第1のプローブ電極と電極基板との間、
第2のプローブ電極との間及び第3のプローブ電極と電
極基板との間にバイアス電圧が印加される請求項(11)
に記載の情報処理装置。 - 【請求項14】第1のプローブ電極と電極基板との間に
印加されるバイアス電圧と第2のプローブ電極と電極基
板との間に印加されるバイアス電圧が異なる請求項(1
3)に記載の情報処理装置。 - 【請求項15】第1のプローブ電極と電極基板との間に
印加されるバイアス電圧が、第2のプローブ電極と電極
基板との間に印加されるバイアス電圧より小さい請求項
(13)に記載の情報処理装置。 - 【請求項16】第2のプローブ電極と電極基板との間に
印加されるバイアス電圧と第3のプローブ電極と電極基
板との間に印加されるバイアス電圧が異なる請求項(1
3)に記載の情報処理装置。 - 【請求項17】第3のプローブ電極と電極基板との間に
印加されるバイアス電圧が、第2のプローブ電極と電極
基板との間に印加されるバイアス電圧より小さい請求項
(13)に記載の情報処理装置。 - 【請求項18】第1のプローブ電極が第3のプローブ電
極を兼ねている請求項(11)に記載の情報処理装置。 - 【請求項19】第2のプローブ電極と電極基板との間に
パルス電圧を印加するための手段を有する請求項(11)
に記載の情報処理装置。
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