JPH04114155U - 油圧ダンパ装置 - Google Patents

油圧ダンパ装置

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JPH04114155U
JPH04114155U JP1887591U JP1887591U JPH04114155U JP H04114155 U JPH04114155 U JP H04114155U JP 1887591 U JP1887591 U JP 1887591U JP 1887591 U JP1887591 U JP 1887591U JP H04114155 U JPH04114155 U JP H04114155U
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誠 安井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧ダンパ装置の圧力室に生じた気泡を圧力
室から抜け易くする。 【構成】 シリンダ1の内部にスライド自在に組み込ん
だピストン2の圧力室3と対向する下側端面10の外径
角部に環状凹部19を形成する誘導面18を形成する。
圧力室3内の気泡が圧縮されたとき、その気泡を環状凹
部19に侵入させてピストン2とシリンダ1内に形成さ
れたリークすきま5に近づけるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、振動体の振動を減衰する油圧ダンパ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記油圧ダンパ装置として、ベルトの張力を一定に保持する油圧式オートテン ショナが従来から知られている。図8は、上記油圧式オートテンショナの一例を 示し、シリンダ30の内部にピストン31をスライド自在に組込み、そのピスト ン31の組込みによってシリンダ内部に形成された圧力室32とリザーバ室33 とをピストン31に形成した通路34で連通し、その通路34の下端開口をチェ ック弁35で開閉している。
【0003】 また、ピストン31に設けたロッド36をシリンダ30内部に組込んだシール 部材37を貫通して外部に突出させ、そのロッド36に外方向への突出性を付与 するスプリング38を圧力室32の内部に組込んである。
【0004】 上記油圧式オートテンショナにおいては、ベルトの張力が増大し、ロッド36 に押し込み力が付与されると、圧力室32内の作動油の圧力が増し、チェック弁 35が通路34を閉じるため、圧力室32の圧力が上昇し、ピストン31に抵抗 が付与される。
【0005】 上記押し込み力が比較的長時間にわたり高くなると、圧力室32の作動油はピ ストン31とシリンダ30の内径面間に形成されたリークすきま39からリザー バ室33に流れ、ピストン31は低速度で下降する。
【0006】 一方、ベルトが弛むと、スプリング38の弾力によってピストン31およびロ ッド36がリザーバ室33に向けて移動する。このとき、圧力室32の圧力がリ ザーバ室33の圧力より低くなるため、チェック弁35が通路34を開放し、リ ザーバ室33の作動油が通路34から圧力室32に流れ、ピストン31はリザー バ室33に向けて素速く移動し、ベルトを直ちに緊張させる。
【0007】 上記油圧式オートテンショナにおいては、ロッド36に加わる高周波の振動等 によって作動油中から気泡が析出することがあり、この気泡が成長して大きくな ると、ピストン31が圧力室32に向けて移動するとき、その気泡を圧縮するた め、ダンパ機能が低下する。したがって、発生した気泡は、リザーバ室33に速 やかに逃す必要がある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、図8に示すように、ピストン31の下面に凹所40を形成したオー トテンショナにおいては、圧力室32において発生した気泡Aは凹所40内に溜 まり、その気泡をリザーバ室33に逃すことができない問題がある。
【0009】 図9に示すように、ピストン31のピストン端面41を平面とすると、その端 面41に滞留する気泡は、ピストン31に下向きの荷重が加わり続けた場合に、 圧力室32からリークすきま39に流れる作動油の流れに沿って移動するため、 リークすきま39に抜け易くなる。
【0010】 しかし、ピストン31に加わる荷重は一般的に比較的高周波の変動荷重であり 、圧力室32の圧力は常に変化するため、リークすきま39に作動油が連続して 流れない。また、気泡は圧力室32の圧力変化によって膨張と収縮を繰り返すが 気泡の位置は変化しないため、リークすきま39までの距離は変わらず、大きな 気泡の場合には、ピストン31の端面41に滞留し続けることが考えられる。
【0011】 この考案は、油圧式オートテンショナ等の油圧ダンパ装置において、圧力室に 発生した気泡を抜け易くすることを技術的課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するために、第1の考案においては、シリンダ内にリークす きまをもってスライド自在に組み込まれたピストンの圧力室と対向する端面の外 径角部に環状凹部を形成する誘導面を設けた構成を採用したのである。
【0013】 ここで、誘導面は、テーパ面であってもよく、あるいはピストン端面に平行す る平面と、その平面の外径部に設けられたテーパ面の組合せから成るものであっ てもよい。また、凹曲面であってもよい。
【0014】 また、第2の考案においては、第1の考案における誘導面に代えて、ピストン 端面の内径部にリングを取付け、そのリングの周囲に環状凹部を形成した構成を 採用したのである。
【0015】
【作用】
上記のように構成すれば、ピストン端面の外径部で滞留する大きな気泡は、圧 力室の圧力上昇によって収縮した際に、環状凹部内に流れ込むことにより、その 流れによってリークすきまに近づき、圧力室から抜け易くなる。
【0016】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図1乃至図7に基づいて説明する。 図1は、この考案にかかる油圧ダンパ装置の一実施例を示す。この実施例では 、油圧ダンパ装置として油圧式オートテンショナを示す。
【0017】 上記油圧式オートテンショナは、シリンダ1と、そのシリンダ1の内部にスラ イド自在に組み込まれたピストン2とを有し、そのピストン2の組込みによって シリンダ1の内部に圧力室3とリザーバ室4が形成されている。
【0018】 ピストン2とシリンダ1の摺動面間にはリークすきま5が形成されている。ま た、ピストン2の上端面には段付孔6が形成され、その段付孔6にロッド7の下 端部が挿入されている。ロッド7の上端部はシリンダ1の開口部内側に組み込ま れたシール8をスライド自在に貫通して外部に突出している。
【0019】 前記圧力室3とリザーバ室4には作動油が充填され、その両室3、4を連通さ せる通路9がロッド7およびピストン2に形成されている。通路9の下端はピス トン2の下側端面10に形成した突出部11の下面で開口し、その開口を開閉す るチェック弁12のストロークはリテーナ13によって制限される。リテーナ1 3の上部は上記突出部11に嵌合され、圧力室3内に組み込んだスプリング14 はリテーナ13のフランジをピストン2の下側端面10に押し付け、ピストン2 を上向きに押圧している。
【0020】 前記ロッド7には、リザーバ室4内に位置する部分の外側にウエアリング15 が嵌合され、そのウエアリング15の下方に組み込んだ調圧スプリング16は上 記ウエアリング15をロッド7の段部17に押し付け、ロッド7を上向きに押圧 している。
【0021】 上記の構成から成るオートテンショナは、ロッド7にベルトの張力が作用する 取付けとする。その取付状態において、ベルトの張力が増し、ロッド7が押し込 まれると、ピストン2が下降する。このとき、圧力室3の圧力が上昇するため、 チェック弁12は通路9を閉じ、圧力室3の作動油はリークすきま5からリザー バ室4に流れ、ピストン2が徐々に下降し、ロッド7に加わる押し込み力が吸収 される。
【0022】 また、ベルトが弛むと、調圧スプリング16の弾力によってロッド7が外方向 に移動し、ベルトを緊張させる。このとき、ロッド7と共にピストン2が上昇す るため、圧力室3の圧力が下がり、チェック弁12が通路9を開放するため、リ ザーバ室4の作動油は通路9から圧力室3に流れ、ピストン2はスムーズに上昇 する。
【0023】 上記油圧式オートテンショナにおいて、圧力室3に大きな気泡が発生すると、 前述のように、ピストン2が下降するとき、上記気泡を圧縮し、ダンパ機能が低 下する。その気泡が圧力室3から抜け易くするため、図1および図2では、ピス トン2における下側端面10の外径角部に、その端面10と段差のある平坦な誘 導面18を形成してその下側に環状凹部19を設けている。
【0024】 図2は、圧力室3内で発生した大きな気泡Aがピストンの下側端面10の外径 部で滞留している状態を示す。上記気泡は、ピストン2の下降に伴う圧力室3の 圧力上昇によって収縮する。その収縮により気泡Aは、図3に示すように、環状 凹部19に侵入してリークすきま5に近づき、圧力室3からリークすきま5に流 れる作動油の流れに沿って動き易く、リークすきま5から抜け易くなる。
【0025】 図4は、この考案に係るダンパ装置の第2の実施例を示す。この実施例におい ては、ピストン2に形成した誘導面18をテーパ面としたのである。
【0026】 上記のように、誘導面18をテーパにすると、収縮した小さな気泡Aは誘導面 18にそってリフトするため、リークすきま5からより抜け易くなる。
【0027】 図5は、この考案に係るダンパ装置の第3の実施例を示す。この実施例では、 ピストン2の誘導面18をピストンの下側端面10と平行する平面20と、その 外径部に設けられたテーパ面21とで形成したのである。
【0028】 上記のように、誘導面18を平面20とテーパ面21の組合せとすることによ って、誘導面18の下方の環状凹部19に侵入する小さな収縮気泡はテーパ面2 1に沿ってリフトするため、リークすきま5に近づき、抜け易くなる。
【0029】 図6は、この考案に係るダンパ装置の第4の実施例を示す。この実施例では、 ピストン2に形成した誘導面18を凹曲面として収縮された気泡がリークすきま 5に近づき易くしたのである。
【0030】 図7は、この考案に係る油圧ダンパの第5の実施例を示す。この実施例では、 リテーナ13の外側にリング22を取付け、そのリング22の外側に環状凹部2 3を形成したのである。この場合も図2に示す実施例と同様に収縮した気泡は環 状凹部23に侵入するため、リークすきま5に近づき、リークすきま5から抜け 易くなる。
【0031】 各実施例では、油圧ダンパ装置として油圧式オートテンショナを示したが、油 圧ダンパはこれに限定されず、例えば、実開昭64−53406号公報に記載さ れた油圧ラッシュアジャスタであってもよい。
【0032】
【考案の効果】
以上のように、この考案に係る油圧ダンパ装置においては、圧力室内の気泡が 圧縮されたとき、その気泡は環状凹部に侵入して外径方向に移動し、リークすき まに近づくため、圧力室の気泡がリークすきまから抜け易くなり、ダンパ機能の 低下抑制に効果を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る油圧ダンパ装置の第1の実施例
を示す縦断正面図
【図2】同上の要部を拡大して示す断面図
【図3】同上の作動状態を示す断面図
【図4】同上ダンパ装置の第2の実施例を示す断面図
【図5】同上ダンパ装置の第3の実施例を示す断面図
【図6】同上ダンパ装置の第4の実施例を示す断面図
【図7】同上ダンパ装置の第5の実施例を示す断面図
【図8】従来の油圧式オートテンショナを示す縦断正面
【図9】従来のオートテンショナの他の例を示す断面図
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストン 3 圧力室 5 リークすきま 18 誘導面 19 環状凹部

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの内部にシリンダ内径面との間
    にリークすきまをもってピストンをスライド自在に組込
    み、そのピストンとシリンダとの間に形成された圧力室
    内の作動油によってピストンの圧力室に向けての移動に
    抵抗を与える油圧ダンパ装置において、前記ピストンの
    圧力室と対向する端面の外径角部に、環状凹所を形成す
    る誘導面を設けたことを特徴とする油圧ダンパ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油圧ダンパ装置におい
    て、誘導面をテーパ面とした油圧ダンパ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の油圧ダンパ装置におい
    て、誘導面をピストン端面と平行する平面と、その平面
    の外径部に設けられたテーパ面とで形成した油圧ダンパ
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の油圧ダンパ装置におい
    て、誘導面を凹曲面とした油圧ダンパ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の油圧ダンパ装置におい
    て、誘導面の形成に代えて、ピストン端面の内径部にリ
    ングを取付け、そのリングの周囲に環状凹部を形成した
    油圧ダンパ装置。
JP1991018875U 1991-03-27 1991-03-27 油圧ダンパ装置 Expired - Lifetime JP2592463Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014173667A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Showa Corp 油圧緩衝器

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02135748U (ja) * 1989-04-17 1990-11-13

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