JPH0411329B2 - - Google Patents

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JPH0411329B2
JPH0411329B2 JP59029060A JP2906084A JPH0411329B2 JP H0411329 B2 JPH0411329 B2 JP H0411329B2 JP 59029060 A JP59029060 A JP 59029060A JP 2906084 A JP2906084 A JP 2906084A JP H0411329 B2 JPH0411329 B2 JP H0411329B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D57/00Sawing machines or sawing devices not covered by one of the preceding groups B23D45/00 - B23D55/00
    • B23D57/003Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts
    • B23D57/0053Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts of drives for saw wires; of wheel mountings; of wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/04Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools
    • B28D5/045Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools by cutting with wires or closed-loop blades

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、細線ワイヤーを用いて硬脆材料に切
断加工を施す振動マルチワイヤー式切断装置に関
する。 従来より、半導体材料、ガラス材料、セラミツ
ク等の硬脆材料に細線ワイヤーを用いて多数列の
溝入れや切断等の切断加工を施す技術は知られて
おり、そのための機械装置としていわゆるマルチ
ワイヤーソーがある。 上記マルチワイヤーソーは、一般に複数個の多
溝滑車に細線ワイヤーを一連に多数回張架巻回し
て、これらワイヤーの多数本並列して延びる下側
水平部分を被加工物に押圧接触させ、この接触部
に砥粒懸濁液を供給しながら、前記細線ワイヤー
を走行せしめることにより、被加工物に多数列の
溝入れや切断等の切断加工を施す構成のものであ
り、細線ワイヤーを使用するため切断しろが少な
く、歩留りが向上し、また他方式の機械的切断加
工に比べて変質層の発生がはるかに少ないという
利点をもつている。 しかしながら、上記のようなマルチワイヤーソ
ーは、一定の緊張状態の細線ワイヤーを被加工物
に押圧接触させながら走行させ、該押圧接触部位
に砥粒懸濁液を供給して細線ワイヤー、砥粒およ
び被加工物間のラツピング作用により切断を行な
う方式であるため、細線ワイヤーの断線を招き易
い面があり、切断加工途中で断線を生じた場合に
は切断加工精度の低下を来たすばかりでなく、ワ
イヤーの再度の巻回張架という相当時間と手間を
要する作業をしなければならず、切断加工の生産
性を著しく低下するという問題があつた。 そこで、上記の如きワイヤーの断線を防止する
目的に従つて、例えばワイヤーの走行を比較的低
速度に抑えるとともに、ワイヤー又は被加工物に
振動を与えて砥粒が切断面に入り易くする等の提
案もなされているが、ワイヤーの走行速度や振動
の振幅・振動数が加工能率、ワイヤー断線、切断
精度と如何なる相関があるのか未だ解明されてお
らず所期の効果が得られていないため、上記振動
付与の技術は実用機として満足すべき域に達して
いないのが現状であり、更に改善すべき点のある
ことが指摘されている。 ところで、前記したマルチワイヤーソーに関し
本発明者等がその生産性や切断加工精度の向上に
併せてワイヤー断線の防止を目途に様々な研究お
よび実験を重ねたところによると、一般に細線ワ
イヤーを被加工物に押圧接触させる押圧力を大き
くすれば切断加工能率(単位時間当りの切削量)
はあるが、余り大きくしてもかえつてワイヤー断
線の危険性が増大するので、加工能率を向上し、
かつワイヤー断線を防止するため、例えばワイヤ
ー径0.2mmの市販品を用いワイヤー走行速度を毎
分当り80〜120mとした場合、ワイヤー張力を2
Kg程度に保ち、上記押圧力をワイヤー1本当り40
〜70g程度に抑える必要があり、この場合多溝滑
車に巻回張架した細線ワイヤーに特定方向の振動
を付与すれば加工能率の一層の向上が図れること
を知見するに至つた。 上記振動付与について、更に詳細に検討したと
ころによると、被加工物とワイヤーの接触面に砥
粒懸濁液を供給しながら切断を行なう場合、ワイ
ヤーと被加工物切断面とが部分的ないし全面的に
離間接触を繰返えすとき始めて加工能率が著しく
向上するという事実が明らかとなつたのである。 また、前記複数個の多溝滑車に巻回張架される
細線ワイヤーは、被加工物に対する押圧接触部位
においては毎分80〜120m程度の走行速度を保持
しなければならないが、ワイヤー断線を生じ易い
ワイヤー摩耗限度に達する以前に使用済みワイヤ
ーとして切断加工部位から送り出さなければなら
ず、したがつてワイヤー断線を生ずることなく所
期の加工能率を得るためには新線ワイヤーを例え
ば毎分0〜4m程逐次切断加工部位へ供給する一
方で使用済みワイヤーを同量切断加工部位から送
り出しつつワイヤー張力を一定に保持して途中の
切断加工部位では毎分80〜120mの速度で走行せ
しめなければならないという技術的課題であるこ
とが判明した。 本発明は、以上に述べた知見に基づき、硬脆材
料を対象としたマルチワイヤーソーによる切断加
工特に硬脆材料のうち、例えばG.G.G.等を切り
出す切断加工において、この種の従来技術に比べ
て生産性・加工能率のはるかに優れた切断装置を
提供することを目的とする。 また、本発明の他の目的は、加工能率の向上と
併せて、ワイヤー断線の虞れを極力低減させる切
断装置を提供することにある。 而して上記目的を達成するため、本装置発明の
要旨とするところは、矩形の各頂点位置に配置さ
れた4個の多溝滑車に細線ワイヤーを一連に多数
回巻回して該ワイヤーの多数本並列して延びる下
側水平部分を硬脆材料からなる被加工物に押圧接
触させ、該接触部位に砥粒懸濁液を供給しながら
前記ワイヤーを走行せしめることにより被加工物
に切断加工を施すようにしてなる切断加工手段
と、上記接触部位に関し逐次新線ワイヤーの供給
と使用済みワイヤーの送出とを行なうためのワイ
ヤー繰出しおよび巻取り手段と、該接触部位にお
けるワイヤーを周期的に往復走行せしめるための
ワイヤー走行制御手段とを備えたマルチワイヤー
式切断装置において、上記被加工物の両側におけ
る上下一対の多溝滑車を一組としてそれぞれ弾性
板を介して固定支持ブロツクにより支持せしめ、
前記細線ワイヤーの下側水平部分の被加工物に対
する押圧接触時に発生する該ワイヤーのたわみ量
以上の振幅をもつ低周波上下振動を付与するため
の加振機を上記多溝滑車組ごとに設けたことを特
徴とするマルチワイヤー式振動切断装置にある。 以下添付の図面を参照して本発明の実施例につ
き詳細に説明するが、本発明の実施装置において
は、被加工物とその支持台等の合計重量が大であ
ることから加振機の負荷を軽減させる上でワイヤ
ー側に低周波振動を与えるようにすることが好ま
しく、またワイヤー側に低周波振動を与える場
合、被加工物に対して押圧接触するワイヤーを支
持している両側の多溝滑車組の各組ごとに各独立
した加振機を付設してワイヤーの下側水平部分に
上下の低周波振動を与えることが装置全体のレイ
アウト上好ましい。なお前記両側の滑車組に与え
る振動は位相を同期させる場合のほか位相をずら
せてワイヤーに波動状の動きを与えるようにする
ことも可能である。 第1図は、本発明による振動マルチワイヤー式
切断装置の一実施例についてその全体構成を示す
側面図で基台1上には機枠2が構築されていてこ
れら基台1および機枠2には、モータM1により
駆動されて新線ワイヤーWを繰出す新線ボビン3
およびモータM2により駆動されて使用済みワイ
ヤーWを巻取る巻取りボビン4が配設されてお
り、これらは後記する切断加工手段Aにおけるワ
イヤーと被加工物との接触部位に対し逐次新線ワ
イヤーの供給と使用済みワイヤーの送り出しとを
行なうためのワイヤー繰出しおよび巻取り部Bを
構成している。モータM1は速度制御モータで新
線ボビン3から例えば毎分0〜4mの速度で新線
ワイヤーWを切断加工手段Aに対して繰出すこと
ができ、またモータM2はトルクモータで切断加
工手段Aからの使用済みワイヤーWを一定トルク
下で巻取りボビン4に巻取ることができるので、
新線ボビン3に巻かれているワイヤーの全量が概
ね消費されるまでに被加工物の切断加工が完了す
るように考慮されている。 前記切断加工手段Aはワイヤー走行制御手段C
とともに第2図、第3図を参照して後記の如く詳
細に説明されらるが、概要説明すれば切断加工手
段Aは次のとおりである。すなわち、切断加工手
段Aは、基本的には矩形の各頂点位置にそれぞれ
配置された4箇の多溝滑車51,52,53および
4を備えており、これらの多溝滑車は新線ボビ
ン3から繰出されて巻取りボビン4に至るように
一連の細線ワイヤーWが多数回巻回張架され、こ
れらワイヤーの多数本並列して延びる下側水平部
分が硬脆材料からなる被加工物に対する切断加工
部を構成している。 上記の下側水平部分は、更にその下方に位置す
る加工台6上の被加工物7に対向する位置にあ
り、前記4箇の多溝滑車51ないし54に多数回巻
回されて互いに並列する多数本のワイヤー相互の
間隔は多溝滑車の溝間隔に相当し、切断加工され
るべき被加工物の厚みを規定している。 また、上記4箇の多溝滑車は第1図の左側に位
置する上下2個の滑車組51,53と、右側に位置
する上下2個の滑車組52,54とがそれぞれ側板
1,81および82,82によつて各滑車組毎に支
持されるとともに、これら各組の側板81,81
よび82,82が各々上下2枚の板ばね91,91
よび92,92を介して支持ブロツク101および
102にそれぞれ弾性的に支持されることにより
上下方向の若干の移動自由度をもつようになされ
ている。 なお、切断加工手段Aにおける上記支持ブロツ
ク102は枠フレーム2に固定されているが、他
方の支持ブロツク101は枠フレーム2内で水平
に架設されたガイド軸11上に軸方向に移動調整
できるようになされており、これにより種々の大
きさの被加工物に対応して切断加工部位における
ワイヤーの張架長さを調整することができる。 図中、121,122はそれぞれ前記多溝滑車組
1,53および52,54に対する加振機であり、
これらは前記多溝滑車を支持する左右各組の側板
1,81および82,82に対して各別に図の上下
方向の低周波振動(例えば数+Hz〜百数+Hz)を
与えるように加振軸の上端が前記側板81,81
よび82,82に剛体的に連結されている。 また、前記加工台6は、被加工物の切断加工の
進行に伴つて被加工物7を微小速度で上方に押し
上げ移動できる構を備えており本発明実施例装置
における同機構は加工台6をケーブル13により
滑車を介して重錘14に連結させ、この重錘14
の重量を適宜に調節することで加工台6を上方に
引き上げ切断加工部位におけるワイヤーWを被加
工物7に対し所定の押圧力(例えばワイヤー1本
当り40〜70g)をもつて接触させるように構成
されている。 更に、被加工物7の切断加工面には、砥粒を懸
濁した液(以下工作液ともいう)をその供給装置
15からノズル16を介して切断加工中連続的に
供給するようになされている。17は前記工作液
の回収槽、18は同工作液の回収管、31は同工
作液の回収枠である。 次ぎに、被加工物に対する接触部位におけるワ
イヤーを周期的に往復走行せしめるワイヤー走行
制御手段Cについて以下詳細に説明する。該走行
制御手段Cは第2図および第3図に示すように、
間隔をおいて上下に配設された第1の固定滑車群
19および第2の固定滑車群20とこれらの固定
滑車群19,20の間で往復動自在に配設された
スライダー21と該スライダー21に装着された
第1の動滑車群22および第2の動滑車群23
と、スライダー21およびこれに装着された第
1、第2の動滑車群の重量と均衡するバランスウ
エイト24と、スライダー21の往復動端に配設
された該スライダーとの係合により後記するワイ
ヤー往復駆動モータM3の正逆回転駆動の切換え
を行なうための一対のリミツトスイツチ251
252とからなる。 上記ワイヤー走行制御装置Cは、上下方向に延
びるガイドバー26上を移動できるスライダー2
1の上方に装着された第1の動滑車群22と前記
上方の第1の固定滑車群19との間に多数回掛け
回したワイヤーの架設長さl1と、同じくスライダ
ー21の下方に装着された第2の動滑車群23と
前記下方の第2の固定滑車群20との間に多数回
掛け回したワイヤーの架設長さl2との合計長さl1
+l2を常に一定に保ちながら、スライダー21の
上動時にはl1を減小、l2を増大させ、これは反対
にスライダー21の下動時にはl1を増大、l2を減
小させることができる構成をとり、これによつて
新線ボビン3から巻取りボビン4に至る一連の細
線ワイヤーWの全長を一定に維持しながら切断加
工手段Aの切断加工部位においてワイヤーWを所
定の速度で周期的に往復走行させることができ
る。なお、ワイヤー走行制御手段Cに含まれるス
ライダー21および第1、第2の動滑車群22,
23等の可動部分の重量はケーブル27により滑
車を介して連結したバランスウエイト24の重量
と均衡させてあるのでワイヤー走行駆動モータ
M3にかかる負荷は軽減されワイヤーWの円滑な
往復走行の切換えが可能となる。 ワイヤー走行駆動モータM3の正逆回転駆動の
切換えのために、ガイドバー26上の上および下
側の所定位置に前記一対のリミツトスイツチ25
,252が配置され、スライダー21が上動して
上側リミツトスイツチ251に当接したときおよ
び下動して下側リミツトスイツチ252に当接し
たときにそれぞれが電気的にワイヤー走行駆動モ
ータM3の回転方向を反転させ駆動滑車28を介
してワイヤーWを周期的に往復走行せしめるよう
に構成されている。 なお前記した第1、第2の各固定滑車群19,
20および第1、2の各動滑車群22,23は具
体的にはワイヤーWの一つの掛け回しごとに一つ
の動滑車が対応し、これら多数個の動滑車が同軸
上に各独立して回転自在に支持されて滑車群を構
成しているものである。 以上説明したマルチワイヤーソーを構成する切
断加工手段A、ワイヤー繰出しおよび巻取り手段
Bおよびワイヤー走行制御手段Cの全体について
ワイヤーWの張架経路とその周期的な往復走行駆
動状態について説明すると、第2図において、ワ
イヤーWは新線ボビン3から繰出されて、まずワ
イヤー走行制御手段Cの上方にある第1の固定滑
車群19に至り該固定滑車群19とスライダー2
1上の動滑車群22との間で多数回掛け回わさ
れ、固定滑車群19の最終滑車から枠フレーム2
に支持されている上下一対の中間固定滑車28,
29のうちの下側の滑車29に導かれる。次いで
ワイヤーWは、これらの中間固定滑車28,29
と切断加工手段Aに含まる右側の多溝滑車52
4との間で数回程度掛け回わされる。 第1図および第2図に示す実施例においては前
記上側の中間固定滑車28はワイヤー走行駆動モ
ータM3により正逆回転される駆動滑車とされて
いる。 前記の掛け回し後ワイヤーWは更に切断加工手
段Aを構成する4個の多溝滑車51,52,53
4にわたつて必要な巻数だけ所定のピツチを保
持して巻回され、次いで再び右側の多溝滑車52
4と中間固定滑車28,29の間で数回程度掛
け回わされた後ワイヤー走行制御機構Cの下側に
ある第2の固定滑車群20へ導かれ、該第2の固
定滑車群20とスライダー21上の第2の動滑車
群23との間で多数回掛け回わされる。この掛け
回わし数は前記した第1の固定滑車群19と第1
の動滑車群22との間の掛け回わし数と回数とさ
れる。しかる後第2の固定滑車群20の最終滑車
からワイヤーWを導出し、該ワイヤーWの導出端
は巻取りボビン4に巻付けられワイヤーWの張架
巻回作業は完了する。なお一般にはワイヤーWの
張架巻回作業の完了後、切断加工手段Aの切断加
工部位におけるワイヤー張力を所定の一定値とす
るために切断加工作業の開始に先立つて一定時間
のなじみ運転が必要である。 第3図に示す実施例装置においては第2図に示
す装置における中間固定滑車28,29を用いず
にワイヤー走行制御手段Cの第1の固定滑車群1
9から出たワイヤーWを切断加工手段Aの多溝滑
車52に直接導き、また切断加工手段Aの多溝滑
車54から出たワイヤーWをワイヤー走行制御手
段Cの第2の固定滑車群20へ直接導くように
し、多溝滑車54をフレキシブルシヤフト30を
介してワイヤー走行駆動モータM3により回転駆
動するように構成している。このように中間固定
滑車28,29が省略される関係上第3図に示す
装置は第2図に示す装置に比べてコンパクト化さ
れる利点を有するが切断加工機能上両者は実質的
に同じである。 以上に説明した第2図および第3図に示す装置
において、ワイヤー走行駆動モータM3により中
間固定滑車28もしくは多溝滑車54を図示矢印
の時計回り方向に回転駆動させると、多溝滑車5
,52,53はいずれもワイヤーWの左方向走行
に従動して時計回り方向に回転し、したがつてワ
イヤー走行制御手段Cにおける第1、2の固定滑
車群19,20および第1、2の動滑車群22,
23が追従回転せしめられ、スライダー21は上
動する。すなわちワイヤーWが切断加工部位にお
いて左方向に走行しながらワイヤー走行制御手段
Cの第1の固定滑車群19と第1の動滑車群22
間に巻回されている分のワイヤー長を第2の固定
滑車群20と第2の動滑車群23間に巻回されて
いる分のワイヤー長に移し換える動作が行なわれ
る。次いでスライダー21が上側のリミツトスイ
ツチ251に当接すると、ワイヤー走行駆動モー
タM3の回転が反対方向に切換えられ、したがつ
て多溝滑車51,52,53,54はすべて反時計回
りに回転することになる。この場合切断加工部位
におけるワイヤーWの走行方向は右向きとなり、
スライダー21は下側のリミツトスイツチ252
に当接するまで下動し、該当接の後は再びワイヤ
ー走行駆動モータM3の回転方向切換えが行なわ
れる。 以上のようにして切断加工手段Aの下側水平部
分をなす多数並列して延びるワイヤーWは周期的
に往復走行するのであるが、この動作はワイヤー
走行制御手段Cにおけるスライダー21の周期的
上下動により第1の固定滑車群19および第1の
動滑車群22間に巻回されている分のワイヤーと
第2の固定滑車群20および第2の動滑車群23
間に巻回されている分のワイヤーとが交互に移し
換えられるだけでワイヤー繰出しおよび巻取り手
段Bにおける新線ボビン3からの新線ワイヤーの
繰出しおよび巻取りボビン4への使用済みワイヤ
ーの巻取り動作とは無関係であり、かくして切断
加工部位において被加工物7の上面に接触する位
置にある多数本並列して延びるワイヤーを例えば
毎分80〜120mの速度でかつ1〜2秒の周期でも
つて往復走行させることができ、一方新線ボビン
3から毎分0〜4mの新線ワイヤーを繰出し、か
つこの繰出し長さに相当する使用済みワイヤーを
トルクモータM2により駆動される巻取りボビン
4に巻取つて往復走行する切断加工部位における
ワイヤーを漸次新線ワイヤーに置き換えることが
できる。 被加工物7の切断加工部位におけるワイヤーは
切断加工の進行に伴つて摩耗するが、前記のよう
に漸次新線ワイヤーに置き換えられるので、断線
を生ずるような摩耗限度に達する前に使用済みワ
イヤーとして切断加工部位から送り出されること
になり、切断加工の途中での断線は完全に防止さ
れる。 さて、以上説明した実施例装置に係るマルチワ
イヤーソーの特徴は、2台の加振機121,122
を用いて、切断加工部位の左側の多溝滑車組51
3と右側の多溝滑車組52,54を第1図中矢印
で示す上下方向(すなわち切断方向)に低周波振
動させ、しかもこの振動の条件として、加工台6
の押上げ機構により被加工物7をワイヤーWに押
圧接触させたときに生ずる該ワイヤーWのたわみ
量Δに対し、その振幅が大なる関係となるように
設定していることにある。 ここで、前記たわみ量Δは、左右の多溝滑車組
の間のワイヤーWの張力、同じく張架長さ、被加
工物とワイヤーWの接触長さ、および被加工物の
ワイヤーWに対する押圧力の大きさ等の関係で定
まるものであり、ワイヤーWの安全率を見込んだ
許容引張荷重ないし多溝滑車の耐久性を考慮した
条件のもとで、前記押圧力を大きくするとが加工
能率は有利であり、他方たわみ量を小さくするこ
とが加工精度上は有利となる。 一方、上記たわみ量Δを一定とした状態で多溝
滑車組51,53および多溝滑車組52,54に付与
する振動の効果を考察すると、ワイヤーWは実質
的に左右の多溝滑車組の間で直線状態を維持した
まま上下動を繰り返すものとみることができ、し
たがつてその振動振幅が前記たわみ量Δを越えて
与えられた場合には、ワイヤーWと被加工物の切
断切削面の間に離間状態を生じ、これによつて離
間部分には工作液の砥粒が容易に入り込み、無振
動時ないし小振幅の振動時に比べて加工能率が飛
躍的に向上することになる。 上記のことは、実験的に確認されており、第4
図は、後記表に示す条件の設定のもとに第1図に
示す装置を用いて、ガラス材料を被加工物とし、
ワイヤー1本当り66.7gの押圧力を負荷して前記
たわみ量Δが約0.5mm生じている場合において、
ワイヤーWに付与する低周波振動の振幅を変化さ
せながら、加工能率(毎分当りの切削量)を測定
した結果を示すものであるが同図から明らかなよ
うに、たわみ量Δ(=0.5mm)以下の振幅の振動を
与えても加工能率の向上が全くみられないのに対
し、このたわみ量Δを越えた振幅の振動を与えた
場合に、切断加工能率が飛躍的に増大することが
現われている。
【表】
【表】 なお第4図に示した結果は、第1図に示す装置
の2台の加振機121,122に関し、振動の位相
を一致さて同一周波数(67Hz)で振動させた場合
のものであるが、これにかえて上記の位相をずら
せワイヤーWを波動状に振動させることができ
る。 上記振動は、ワイヤーWと被加工物の間で切断
方向に相対的に与えられればよいものであるか
ら、加工台側に振動を付与するようにしてもよ
い。 以上詳述した如く、本発明のマルチワイヤー式
振動切断装置によれば、切断加工部位における走
行ワイヤーと被加工物のいずれか一方に切断方向
の低周波振動を付与し、該振動の振幅をワイヤー
の被加工物に対する押圧接触時に発生するたわみ
量以上に設定したことで、硬脆材料からなる被加
工物の切断加工に際し、加工能率を著しく向上さ
せることができ、切断加工部位において往復走行
するワイヤーは逐次新線ワイヤーに置き換えら
れ、断線を生じ易い摩耗限度に達する前に切断加
工部位から送り出されるので、切断加工中に新線
を生ずることなくこの種の従来のマルチワイヤー
ソーと比較してその生産性は極めて高いものであ
り、例えばG.G.G.等を切り出すのに用いてその
有用性には顕著なものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるマルチワイヤー式振動切
断装置の一例を示す装置全体構成の概略側面図、
第2図は第1図に示す装置におけるワイヤーの巻
回張架態様を説明する一実施態様図、第3図は第
2図とは異なるワイヤーの巻回張架態様を説明す
る一実施態様図、第4図は本発明実施例における
加工能率の変化特性を示すグラフ図である。 A……切断加工手段、B……ワイヤー繰出しお
よび巻取り手段、C……ワイヤー走行制御手段、
1……基台、2……枠フレーム、3……新線ボビ
ン、4……巻取りボビン、51,52,53,54
…多溝滑車、6……加工台、7……被加工物、8
,82……側板、91,92……板ばね、101,1
2……支持ブロツク、11……ガイド軸、12
,122……加振機、13……ケーブル、14…
…重錘、15……工作液供給装置、16……ノズ
ル、17……工作液回収槽、18……工作液回収
管、19……第1の固定滑車群、20……第2の
固定滑車群、21……スライダー、22……第1
の動滑車群、23……第2の動滑車群、24……
バランスウエイト、251,252……リミツトス
イツチ、26……ガイドバー、27……ケーブ
ル、28……駆動用中間滑車、29……中間滑
車、30……フレキシブルシヤフト、31……工
作液の回収枠。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 矩形の各頂点位置に配置された4個の多溝滑
    車に細線ワイヤーを一連に多数巻回して該ワイヤ
    ーの多数本並列して延びる下側水平部分を硬脆材
    料からなる被加工物に押圧接触させ、該接触部位
    に砥粒懸濁液を供給しながら前記ワイヤーを走行
    せしめることにより被加工物に切断加工を施すよ
    うにしてなる切断加工手段と、上記接触部位に関
    し逐次新線ワイヤーの供給と使用済みワイヤーの
    送出とを行なうためのワイヤー繰出しおよび巻取
    り手段と、該接触部位におけるワイヤーを周期的
    に往復走行せしめるためのワイヤー走行制御手段
    とを備えたマルチワイヤー式切断装置において、 上記被加工物の両側における上下一対の多溝滑
    車を一組としてそれぞれ弾性板を介して固定支持
    ブロツクにより支持せしめ、前記細線ワイヤーの
    下側水平部分の被加工物に対する押圧接触時に発
    生する該ワイヤーのたわみ量以上の振幅をもつ低
    周波上下振動を付与するための加振機を上記多溝
    滑車組ごとに設けたことを特徴とする振動マルチ
    ワイヤー式切断装置。 2 前記ワイヤー繰出しおよび巻取り手段はそれ
    ぞれモータにより駆動される新線ボビンおよび巻
    取りボビンからなる特許請求の範囲第1項に記載
    の振動マルチワイヤー式切断装置。 3 前記ワイヤー走行制御手段は、間隔をおいて
    上下に配設された第1および第2の固定滑車群
    と、これら両固定滑車群間において往復動自在に
    配設されたスライダーと、該スライダーに装着さ
    れた第1および第2の動滑車群と、前記スライダ
    ーおよび両動滑車群の重量と均衡するバランスウ
    エイトと、前記スライダーの往復動端に配設さ
    れ、該スライダーと係合によりワイヤー走行駆動
    モータの正逆回転駆動切り換えを行なうための一
    対のリミツトスイツチとからなる特許請求の範囲
    第1項に記載の振動マルチワイヤー式切断装置。
JP2906084A 1984-02-18 1984-02-18 振動マルチワイヤー式切断装置 Granted JPS60172459A (ja)

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