JPH041120B2 - - Google Patents

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JPH041120B2
JPH041120B2 JP1114223A JP11422389A JPH041120B2 JP H041120 B2 JPH041120 B2 JP H041120B2 JP 1114223 A JP1114223 A JP 1114223A JP 11422389 A JP11422389 A JP 11422389A JP H041120 B2 JPH041120 B2 JP H041120B2
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JP
Japan
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paper
collagen fibers
collagen
microfibrils
leather
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JP1114223A
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JPH02293495A (ja
Inventor
Tosha Oosawa
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Hokuetsu Paper Mills Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Paper Mills Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は製紙技術において紙層中に、例えば、
不燃性、導電性、成形性など各種特殊性能の付与
を目的に用いる各種充填物を効率よく定着させる
ようにしたコラーゲン繊維を使用した歩留向上剤
及びその製法に関する。
[従来の技術] 従来、紙層中に、各種充填物を定着させるにあ
たつては、A1、Feなどの多価金属塩あるいは有
機高分子物質または吸着性粘度鉱物などを単独使
用するかまたは併用していた。
[発明が解決しようとする課題] ところが上記従来の歩留向上剤を使用した場
合、高填料紙においては歩留まり量に限界がある
ばかりでなくカチオンやアニオンを併用するなど
定着法が複雑で、かつ紙層中に各種充填物を定着
させたとしても機械的にはきわめて不安定であ
り、容易に脱着しやすいという難点があつた。ま
た着色紙における濃色ものでは、歩留まりが悪
く、表裏差が出やすい上に色落ちがおきやすいと
いう欠点を有していた。さらに合成樹脂粉末また
は合成樹脂繊維の混抄紙においては合成樹脂が濡
れにくく、他の組成との比重差が大きいときは均
質な紙が得られないという難点を有しているばか
りでなく、合成樹脂粉末などの疎水性微粒子を紙
層中に安定した状態で定着させることは極めて困
難であつた。また、合繊紙では均一な分散に際
し、多量の油剤や粘剤を必要としていた。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは製紙技術において紙層中に
各種充填物を歩留まりよく定着させ得るようにす
るとともに該各種充填物が機械的に安定した状態
で定着し脱着がないようにし、かつ合成樹脂粉末
などの疎水性微粒子の安定した定着が得られるよ
うにしたコラーゲン繊維を使用した歩留向上剤及
びその製法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る歩留向上剤は紙層中に各種充填物
を分散・定着させるために、コラーゲン繊維のフ
イブリルまたはミクロフイブリルを含有せしめた
ことを特徴とするものである。
また歩留向上剤の製法は粉砕した革屑を、さら
にPH4.0〜8.5に調整し、カナデアン・フリーネス
で少なくとも400c.c.以下に離解してコラーゲン繊
維のフイブリルまたはミクロフイブリルを得るこ
とを特徴とするものである。
ここで紙層中に各種充填物を分散・定着させる
ときの歩留向上剤として、コラーゲン繊維のフイ
ブリルまたはミクロフイブリルを使用することと
したのは、該フイブリルまたはミクロフイブリル
の構成分子であるコラーゲン分子が細長い棒状分
子であり、その重量に比して表面積が大きいため
に分子間の相互作用が強く、集束しやすい傾向に
あり、この細長い分子に周期的に分布している電
荷や疎水性基が親和性を有する物質に対して恰も
フツクの如くに作用し、その紙層中の充填物質を
安定的に包接することになるためである。
また革屑としては、製革時に発生するシエービ
ング屑や革製品の縫製時に発生するトリミング屑
など廃棄されている革屑を利用することによりコ
スト的に安価に得られる。
そして粉砕した革屑を、さらに離解するにあた
つては、製紙用の離解機や解繊機あるいは叩解機
などが使用される。
革を離解処理するとき、PHを4.0〜8.5に調整す
ることとしたのは、革はなめし反応でコラーゲン
繊維の極性基(カルボキシル基−COOH、アミ
ノ基−NH3 +などの側鎖)や、ポリペプチド結合
(−CO・NH−)で分子間架橋結合しているの
で、上記PH値の範囲に調整された弱酸・弱アルカ
リはそれぞれ極性基に反応し、水和・膨潤は促進
するが皮のように溶解に至ることがないためであ
る。
PH4.0〜8.5の範囲を出た強酸・強アルカリでは
主鎖のペプチド結合や側鎖のアミド結合が加水分
解され、なめし効果が失われるだけでなく、コラ
ーゲン繊維が崩壊することとなり適切でない。
さらに上記革を離解処理するとき、カナデア
ン・フリーネスで少なくとも400c.c.以下としたの
は、コラーゲン繊維が結束することなく、単繊維
として分散し、しかも充填物を分散、定着せしめ
るために適度なフイブリル化を起させるためには
その程度の離解が必要であるという理由のためで
ある。
[作用] 革ではコラーゲン繊維は集束した繊維束であ
り、所定のPH調整をして離解処理することにより
単繊維からフイブリルまたはミクロフイブリルま
で離解することとなる。コラーゲン分子が規則的
に集合してミクロフイブリルとなる。このミクロ
フイブリルが集合するとともに、コラーゲン分子
の分子内、分子間に共有架橋結合が形成され、不
溶性となり、フイブリルができると考えられてい
る。
フイブリルまたはミクロフイブリルを構成する
コラーゲン分子は分子量が約30万で、長さが約
3000Åで、直径が約15Åの細長い棒状分子で、そ
の重量に比して表面積が大きい。このため分子間
の相互作用が強く、集束しやすい傾向がある。
しかもこの細長い分子に沿つて電荷(酸性およ
び塩基性のアミノ酸側鎖)や疎水性基が周期的に
分布している。このことはたとえ最小単位に離解
しても、その単位が再び集合して配向、並列して
ネツトワークを作りやすいことを意味している。
このネツトワークにおいて、それを構成する分
子の周期的に分布する電荷や疎水基は、それに親
和性を有する物質に対しては恰もフツクの如くに
作用し、その物質を安定的に包接することにな
る。
一般製紙用助剤はアニオン性粒子で、コラーゲ
ン繊維ネツトワークのカチオン即ちリジン、アル
ギンなど塩基性アミノ酸残基の側鎖部へ、カチオ
ン性粒子はアスパラギン酸やグルタミン酸残基の
側鎖へ、また合成樹脂粉末のような疎水性微粒子
はコラーゲン分子の疏水基へ吸着され、特になめ
し処理を受けたコラーゲンにおいてはなめし反応
部分は重要な疏水性部分として機能する。
[実施例] 以下、本発明に係るコラーゲン繊維を使用した
歩留向上剤を定着剤として、各種製紙技術に適用
した場合を示す。
不燃紙の製造法 クロームなめし革シエービング屑の6%スラ
リーをPH4.5に調整し、ビーターで叩解して、
カナデアン・フリーネス(CF)150c.c.としたコ
ラーゲン繊維を得、その固形分2部、CF450c.c.
のコツトンパルプ5部、水酸化アルミニウム10
部を充分に撹拌、混合して抄紙し150g/m2
不燃紙を得た。
こうして得られた不燃紙は発煙量が少なく、
不燃であつた。
導電紙の製造法 タンニンなめし革のトリミング屑とクローム
なめし革のトリミング屑が1:5位に混合した
革屑をロータリーカツターで粉砕し、さらにコ
ーンタイプのリフアイナーでPH6.5に調整し、
CF200〜300c.c.に叩解、解繊して得たコラーゲ
ン繊維を固形分で3部、CF400c.c.の針葉樹
UKP7部、カーボン粉2部を充分撹拌、混合し
て抄紙し、300g/m2のカートンを得た。
こうして得られたカートンの電気抵抗は3〜
7×103オーム・センチであつた。
成形用板紙の製造法 クロームなめし革シエービング屑を、予め解
繊機で離解したあと、デスクリフアイナーでPH
5.0に調整し、CF50〜100c.c.に叩解、解繊して
得たコラーゲン繊維を固形分で2部、CF500c.c.
の針葉樹BKP4部、粉末ポリエチレン6部、炭
酸カルシウム3部を充分に撹拌、混合して抄紙
し、100g/m2の湿紙を20枚を抄き合せ、2000
g/m2の板紙を得た。
こうして得られた板紙は180〜200℃で予熱し
た後、金型を用いたコールドプレスで、容易に
直径50mm、深さ70mmのカツプを成形することが
できた。
[発明の効果] 本発明は上記の説明から判るように、コラーゲ
ン繊維のフイブリルまたはミクロフイブリルを製
歩留向上剤として使用することとしたので、製紙
技術において紙層中に各種充填物を歩留まりよく
定着させることができる。また該紙層中の各種充
填物は安定した状態で定着させることができ、機
械的に安定しており脱着することがない。さらに
合成樹脂粉末などの疎水性微粒子を安定した状態
で定着させることができる。
特に、高填料紙においてはコラーゲン繊維を充
分に混合するだけでよく、その使用が簡単で、得
られた紙料の機械的剪断は却つて安定性を増し、
填料が脱着することがない。
そして着色紙においても染料・顔料と親和性が
強いコラーゲン繊維がパルプと安定なフロツクを
形成し、水素橋結合のようなバインダー効果もあ
るので、染料・顔料は歩留まりよく定着し、表裏
差、色落ちなどが生じない。
さらに合成樹脂の繊維および粉末の混抄紙にお
いてはコラーゲン繊維が疎水性部分で合成樹脂を
包接し、親水性部分を外側に配向するネツトワー
クで捕捉するので、単純に充分混合するだけで合
成樹脂繊維のみならず合成樹脂粉末でも均質な紙
が得られる。
また、本発明は各種特殊性能の付与を目的に用
いる各種充填物であつても、コラーゲン繊維のフ
イブリルまたはミクロフブリルによる超マクロ・
モレキユル(巨大分子)オーダーの、各種充填物
粒子に対しては各種親和性(周期的に分布する、
電荷や疎水基)のフツクを持つたネツトワークで
絡めとり、安定なフロツクとして歩留よく紙層内
に定着させることができる。
しかも、PHを4.0〜8.5に調整することにより、
上記PH値の範囲に調整された弱酸、弱アルカリは
それぞれ極性基に反応し、水和・膨潤は促進する
がコラーゲン繊維を崩壊させることがなく、皮の
ように溶解することがない。さらに、上記革を離
解処理するとき、カナデアン・フリーネスで少な
くとも400c.c.としたので、コラーゲン繊維が結束
することがなく、単繊維として分散し、充填物を
分散、定着させるための適度なフイブリル化を起
こさせることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 紙層中に各種充填物を分散・定着させるため
    にコラーゲン繊維のフイブリルまたはミクロフイ
    ブリルを含有せしめたことを特徴とするコラーゲ
    ン繊維を使用した歩留向上剤。 2 粉砕した革屑を、さらにPH4.0〜8.5に調整
    し、カナデン・フリーネスで少なくとも400c.c.以
    下に離解してコラーゲン繊維のフイブリルまたは
    ミクロフイブリルを得ることを特徴とするコラー
    ゲン繊維を使用した歩留向上剤の製法。
JP11422389A 1989-05-09 1989-05-09 コラーゲン繊維を使用した歩留向上剤及びその製法 Granted JPH02293495A (ja)

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JP2654723B2 (ja) * 1991-03-07 1997-09-17 村山 敏博 サブミクロン単位に解繊された天然繊維体及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5365358A (en) * 1976-11-22 1978-06-10 Nippi Inc Collagen fiber dispersion
JPS5446903A (en) * 1977-09-19 1979-04-13 Mitsubishi Rayon Co Collagen fiber paper and producing same

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