JPH04111774U - レーザダイオード自動パワー制御回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザダイオード電流を効率よく制御し，制
御効率を向上し，低消費電力化を図る。 【構成】 レーザダイオード１の光出力を一定とするた
めにレーザダイオードの後方光出力をモニタフォトダイ
オード２でモニタし、これが一定となるよう負帰還制御
回路３で制御するパワー自動制御回路において、レーザ
ダイオード１の電流制御にパワーＭＯＳ−ＦＥＴ３を用
いる手段と、レーザダイオード制御電源５を別に設けそ
の電圧を低減する手段を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は長距離光ファイバ通信に係り、特に光ファイバ増幅器のレーザダイオ ード自動パワー制御回路に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、光ファイバ通信の基幹伝送は長距離化、大容量化を指向して発展してき た。そして、最近ではドープファイバの光増副作用を用いた光ファイバ増幅器で 、さらに長距離伝送を行うことが検討されている。この光ファイバ増幅器では、 大出力で安定した励起光源が必要とされている。 従来のレーザダイオード自動パワー制御回路の一例を図２に示し説明する。 この図２は励起光源の一般的な回路構成図である。 図２において、１１はレーザダイオード、１２はモニタフォトダイオード、１ ３は負帰還制御回路、１４はトランジスタで、このトランジスタ１４のベースは 負帰還制御回路１３に接続され、コレクタはレーザダイオード１１に接続され、 エミッタはエミッタ抵抗１５を介して電源６に接続されている。また、この電源 ６は負帰還制御回路１３に接続されている。

【０００３】 そして、レーザダイオード１１の後方出力光をモニタフォトダイオード１２で 電流変換し、これが一定となるよう負帰還制御回路１３がトランジスタ１４のベ ース電圧を制御し、このトランジスタ１４と抵抗１５でレーザダイオード１１の 電流を制御している。この結果、レーザダイオード１１の前方光が一定となり励 起光源として作用している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前述した励起光源は一般的に大出力光を得るためレーザダイオード電流もこれ に比例して大電流が必要とされている。したがって実用化の観点から低消費電力 化が要求されている。 そして、従来のレーザダイオード自動パワー制御回路の構成では、通常レーザ ダイオードの順方向電圧が２Ｖ程度であり、それを制御するトランジスタのコレ クタ−エミッタ間出圧（Ｖ_CE）も制御の安定度を考慮した場合２Ｖ程度必要とさ れる。さらに電流値を決定するエミッタ抵抗にも１〜２Ｖ程度の電位差が必要と なる。以上を考慮すればレーザダイオード電流制御効率は３５％程度となってお り実用化の際放熱等の問題を考えねばならないという課題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によるレーザダイオード自動パワー制御回路は、レーザダイオードの光 出力を一定とするためにレーザダイオードの後方光出力をモニタしこれが一定と なるよう負帰還制御する自動パワー制御回路において、レーザダイオードの電流 制御にパワーＭＯＳ−ＦＥＴを用いる手段と、レーザダイオード制御電源を別に 設けその電圧を低減する手段を備えるものである。

【０００６】

【作用】

本考案においては、レーザダイオードの後方出力光をモニタフォトダイオード で電流変換し、これが一定となるよう負帰還制御回路でゲート電圧を制御し、パ ワーＭＯＳ−ＦＥＴでレーザダイオードの電流を制御する。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案によるレーザダイオード自動パワー制御回路の一実施例を示した 回路構成図である。 この図１において、１はレーザダイオード、２はモニタフォトダイオード、３ は負帰還制御回路で、これらはレーザダイオード１の光出力を一定とするために レーザダイオード１の後方光出力をモニタしこれが一定となるよう負帰還制御す る自動パワー制御回路を構成している。 ４はレーザダイオード１にドレイン・ソースが直列接続されたパワーＭＯＳ− ＦＥＴで、このパワーＭＯＳ−ＦＥＴ４はレーザダイオードの電流制御にパワー ＭＯＳ−ＦＥＴを用いる手段を構成している。５はこのパワーＭＯＳ−ＦＥＴ４ に接続されたレーザダイオード制御電源で、このレーザダイオード制御電源５は レーザダイオード制御電源を別に設けその電圧を低減する手段を構成している。 ６は制御回路電源で、この制御回路電源６の出力は負帰還制御回路３に供給され るように構成されている。

【０００８】 つぎにこの図１に示す実施例の動作を説明する。 まず、レーザダイオード１の後方出力光をモニタフォトダイオード２で電流変 換し、これが一定となるよう負帰還制御回路３でパワーＭＯＳ−ＦＥＴ４のゲー ト電圧を制御し、このパワーＭＯＳ−ＦＥＴ４でレーザダイオード１の電流を制 御する。 つぎに、電源をレーザダイオード電源であるレーザダイオード制御電源５と負 帰還制御回路電源である制御回路電源６とに分ける構成とし、パワーＭＯＳ−Ｆ ＥＴ４はその特性上ゲート電圧の制御のみでドレイン電流（Ｉ_D） が制御できる ため従来例のようにトランジスタで制御する場合に比してエミッタ抵抗が不要と なる。また、飽和ドレイン電流（Ｉ_DSS） を制御最大電流より大きくなるよう選 べばドレイン−ソース間電圧はＩＶ以下で制御できる。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案のレーザダイオード自動パワー制御回路は、レーザ ダイオード制御電源と負帰還制御回路電源を分けるように構成し、レーザダイオ ード制御電源の電圧を−３Ｖ程度に選ぶことにより、レーザダイオードの順方向 電圧が２Ｖ程度であることから制御効率が６０％以上に向上し、消費電力の低減 が可能となり放熱等の制約条件が緩和される効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるレーザダイオード自動パワー制御
回路の一実施例を示した回路構成図である。

【図２】従来のレーザダイオード自動パワー制御回路の
一例を示した回路構成図である。

【符号の説明】

１ レーザダイオード ２ モニタフォトダイオード ３ 負帰還制御回路 ４ パワーＭＯＳ−ＦＥＴ ５ レーザダイオード制御電源 ６ 制御回路電源

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザダイオードの光出力を一定とする
   ためにレーザダイオードの後方光出力をモニタしこれが
   一定となるよう負帰還制御する自動パワー制御回路にお
   いて、レーザダイオードの電流制御にパワーＭＯＳ−Ｆ
   ＥＴを用いる手段と、レーザダイオード制御電源を別に
   設けその電圧を低減する手段を備えることを特徴とする
   レーザダイオード自動パワー制御回路。