JP3199571B2 - Dcdcコンバータ装置 - Google Patents

Dcdcコンバータ装置

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JP3199571B2 JP11930994A JP11930994A JP3199571B2 JP 3199571 B2 JP3199571 B2 JP 3199571B2 JP 11930994 A JP11930994 A JP 11930994A JP 11930994 A JP11930994 A JP 11930994A JP 3199571 B2 JP3199571 B2 JP 3199571B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロッキング発振を基
本にしたRCC型のDCDCコンバータ装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】
(従来技術の背景)近年のDCDCコンバータ装置は、
スイッチ素子にパワーMOSFETを、 制御方式にPW
M方式を用いたものが主流になってきている。しかし、
MOSFETの導通と遮断の制御には、2.5〜5Vの
ゲート電圧や、 ゲート容量を充電するための大きな過渡
電流が必要であることから、 乾電池1 〜2 本で動作す
るような電源電圧の低い機器へのMOSFETの利用
は、 ゲート駆動用の昇圧回路を介した制御や、変換した
出力電圧を自らの電源として消費するなど、特別の工夫
が必要になっている。そして、その工夫を賄うための電
力消費、 部品点数、 実装面積の増加と、 起動時の不安定
さをもたらしている。一方、 従来のバイポーラ・トラン
ジスタを用いたRCC型DCDCコンバータは、 制御回
路の電源電圧がMOSFETほど高くなく、 構成が簡単
であることから、 電源電圧が低く、小容量の用途に良く
用いられている。
【0003】(従来技術の構成)従来、この種のDCD
Cコンバータ装置は、起動抵抗、トランジスタ、ツェナ
ー・ダイオードなどから成る制御回路と、 トランス、 主
トランジスタ、 ダイオード、 帰還抵抗、 帰還コンデンサ
などから成るブロッキング発振によって電力変換する主
回路とで構成されるのが一般的であった。
【0004】図20は乾電池1〜2本で動作するような
電源電圧の低い機器用に構成した昇圧型DCDCコンバ
ータの回路図であり、 入出力の絶縁が不要なのでトラン
スは2巻線になり、 制御回路の構成要素も減って小型に
なっている。以下、その構成について図20を参照しな
がら説明する。
【0005】図20において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、180は主トランジスタ、 181は帰還コンデン
サ、 182は帰還抵抗、 1421、 1422は起動抵
抗、190は出力ダイオード、 111はツェナー・ダイ
オード、112 は抵抗、113はコンデンサ、114は
トランジスタである。そして、 トランス170と主トラ
ンジスタ180と出力ダイオード190と出力コンデン
サ2と帰還コンデンサ181と帰還抵抗182とで、ブ
ロッキング発振により電力変換する主回路1401を構
成する。また、ツェナー・ダイオード111と抵抗11
2とコンデンサ113とトランジスタ114とで比較回
路110を構成し、この比較回路110と起動抵抗14
21、1422とで、出力電圧を目標の電圧に導く制御
回路1402を構成している。
【0006】(従来技術の動作)次に、 上記従来例の動
作について、 説明する。 (電流蓄積フェーズ開始)図20において、 入力電源1
が印加された直後の出力電圧Voは、まだ目的の電圧よ
りも十分に低いため、トランジスタ114のベース電位
が低く、そのコレクタ電流も小さい。そのため、 主トラ
ンジスタ180のベース電流は、 入力電源1から起動抵
抗1421を介して流入する電流から、起動抵抗142
2から出力端に流出する電流を減じた値の電流になる。
このベース電流により主トランジスタ180のコレクタ
には、 その電流増幅率倍のコレクタ電流が流れようとす
る。しかし、 コレクタの負荷であるトランス170の巻
線171はインダクタとして振舞うため、 電流を直ぐに
は増加させることができない。そのため、主トランジス
タ180のコレクタは、ベース電流の電流増幅率倍の電
流を流す能力を潜在的に持ったまま飽和する。
【0007】(電流蓄積フェーズ)飽和中の主トランジ
スタ180のコレクタ・エミッタ間電圧を無視すると、
巻線171の両端には入力電源1のViが加わるため、
巻線171のインダクタをLとすると、 その電流はVi
/Lの傾きで増加していく。すると、 巻線172に正の
電圧が発生する。この電圧は、 帰還抵抗182、 帰還コ
ンデンサ181を介して、 主トランジスタ180のベー
スに流入する電流を増加させる向き(正帰還)に構成し
てある。その結果、 主トランジスタ180のベース電流
は、上記起動抵抗1421、 1422に由来する電流
に、 この帰還抵抗182を流れる電流が加わり増加す
る。この帰還抵抗182を介して流入する電流は、 帰還
コンデンサ181により、 時間とともに減少する。この
帰還コンデンサ181は、省略される場合もある。
【0008】(電流蓄積フェーズ終了〜電流放出フェー
ズ開始)さらに、 巻線171の電流が増加して、 主トラ
ンジスタ180の潜在的なコレクタ電流に達すると、 主
トランジスタ180のコレクタは飽和状態から抜け出
し、コレクタ・エミッタ電圧が急に高くなる。その結
果、巻線171の電流の増加が止まり、 巻線172に発
生していた正の電圧はゼロに向かう。そのため、 帰還抵
抗182、 帰還コンデンサ181を介して、 主トランジ
スタ180のベースに流入する電流が減少し、主トラン
ジスタ180のコレクタ電流も減少する。
【0009】一方、 巻線171によって発生した磁気回
路内の磁束は、 その大きさに見合う電流を、 磁気回路を
共有する巻線の何れかに流そうと働くため、 この場合、
主トランジスタ180のコレクタ電流の減少した分の電
流を、ダイオード190を通じて出力のコンデンサ2や
負荷3に流そうとする。この巻線171の電流を流そう
とする振舞いは、 電流源の振舞いと同じである。そのた
め、 入力電源1より高い出力電圧であっても、 また、 ダ
イオード190の順方向電圧を乗り越えてでも、負荷3
に電流を流し込むことができる。
【0010】(電流放出フェーズ)巻線171から負荷
3 に電流を流し始めることで、 出力の端子電圧は増加す
るが、 巻線171の電流値は減少に転じる。そのため、
巻線172に発生していた正の電圧は反転して負にな
り、主トランジスタ180のベース電流は減少する。そ
の際、起動抵抗1421、 1422と、 帰還抵抗182
の値を、主トランジスタ180が完全に遮断になるよう
な値に設定することで、巻線171に蓄積された電流
は、全てダイオード190を通じて出力のコンデンサ2
や負荷3に流すことができる。
【0011】(電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェー
ズ開始)そして時間とともに、 巻線171から負荷3 に
流れ込む電流は減少し、 ゼロを通り過ぎる値になるとダ
イオード190が電流の流れを阻止するため、 巻線17
1の電流の減少が止まり、巻線172に発生していた負
の電圧はゼロに向かう。その結果、 帰還抵抗182、 帰
還コンデンサ181を介して、 主トランジスタ180の
ベースのノードから流出する電流が減少し、 主トランジ
スタ180のコレクタ電流は増加する。そして、主トラ
ンジスタ180のコレクタは、 再び飽和して上記サイク
ルを繰り返しながら、出力の負荷3の端子電圧を増加さ
せる。
【0012】このような繰り返しで出力の負荷3の端子
電圧が増加して、 これがツェナー・ダイオード111の
ツェナー電圧とトランジスタ114のベース・エミッタ
順方向電圧の和の大きさを越えると、 トランジスタ11
4のコレクタ電流が流れ始め、主トランジスタ180の
ベース電流を減少させる。その結果、 主トランジスタ1
80のコレクタ電流が減り、 巻線171に蓄積する電流
も減り、 さらに、巻線171から負荷3に流し込む電流
が減少して、 負荷3の端子電圧の上昇を止める。このよ
うに、 出力電圧は主トランジスタ180のベース電流を
調節することで制御できる。なお、 抵抗112はツェナ
ー・ダイオードにバイアス電流を流す目的で、コンデン
サ113は出力電圧のリップルを抑える目的で設けられ
ている。
【0013】以上の動作から、 RCC型のDCDCコン
バータは、 トランス170、 主トランジスタ180、 ダ
イオード190、 帰還抵抗182、 帰還コンデンサ18
1から構成されるブロッキング発振器であって、 トラン
ス170が電流蓄積フェーズで入力電源から蓄積した電
流を、 電流放出フェーズで出力端の負荷に放出すること
で電力変換するものあり、 出力電圧はトランス170の
電流蓄積量を、 主トランジスタ180のベース電流によ
って制御する装置であると言える。
【0014】(従来技術の効果)このように、上記従来
の昇圧型DCDCコンバータ装置でも、低電源電圧、小
容量、少部品点数で構成することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、上記従来の昇圧型
DCDCコンバータ装置では、 起動時の主トランジスタ
180のベース電流値、 すなわちベース電流の上限値
を、 入力電源1と起動抵抗1421、1422で設定す
るため、 乾電池のように低電圧で、 しかも変動する入力
電源の場合、 必要なベース電流の上限値に対応する起動
抵抗が一義的に決まらず、 ベース電流の上限値は入力電
源に依存してしまう。そのため、出力電圧制御にともな
う廃棄電流が増大し、 無駄な電力を消費させてしまい、
DCDCコンバータの電力変換効率を低下させるという
第1の問題があった。
【0016】また、 上記従来の昇圧型DCDCコンバー
タ装置において、 主トランジスタ180の電流増幅率が
持つ温度依存性が、 上記の主トランジスタ180のベー
ス電流の上限値の温度依存性をもたらすが、 この上限値
は入力電源1と起動抵抗1421、1422で設定する
ため、 ベース電流の上限値は温度に依存してしまう。そ
のため、 出力電圧制御にともなう廃棄電流が増大し、 無
駄な電力を消費させてしまい、 DCDCコンバータの電
力変換効率を低下させるという第2の問題があった。
【0017】また、 上記従来の昇圧型DCDCコンバー
タ装置では、 主トランジスタ180のベース電流値に上
限を設けることで、 起動時や、 過負荷時のコレクタの最
大電流値を制限し、 主トランジスタの保護を図っている
が、 上記の第1の問題および第2の問題により、 ベース
電流の上限値は大きな値に設定されてしまうため、 他の
保護手段を設けたり、 定格に余裕のあるトランジスタを
使用するなど、 DCDCコンバータのコストを増加させ
てしまうという第3の問題があった。
【0018】また、 上記従来の昇圧型DCDCコンバー
タ装置では、 入力電圧、 負荷電流の変動が大きくなる
と、 発振周期の変動も大きくなり、 帰還コンデンサ18
1の充電量に過不足が発生してくる。そして、 変動幅が
大きくなると、 臨界モードで設計した主回路1401が
断続モードや連続モードになるなど、 動作モードの急激
な変化が起こり、 発振周波数が大幅に変化するため、 ス
イッチング雑音を除去するフィルタの設計条件が難しく
なるという第4の問題があった。
【0019】さらに、上記従来の昇圧型DCDCコンバ
ータ装置では、入力電圧や出力電圧が小さいため、 出力
端のダイオード190の順方向電圧による損失が全損失
のかなりの部分を占め、 変換効率の低下を招いていると
いう第5の問題があった。
【0020】すなわち、 第1の問題は、主トランジスタ
の要求するベース電流の上限値が入力電圧に依存するこ
とが原因であり、 第2の問題は、主トランジスタが要求
するベース電流の上限値自身が温度によって変化するこ
とが原因であり、 第3の問題は、第1の問題および第2
の問題を無理やり起動抵抗の値で満足させようとしたこ
との副作用が原因である。また、 第4の問題は、充電す
る時間が変動するのに時定数が帰還コンデンサ容量と起
動抵抗値で固定されていることが原因であり、第5の問
題は、電圧降下の大きいダイオードを用いているのが原
因である。
【0021】上記第1、 第2、第3の問題についての理
解を助けるために、 起動抵抗1422がない場合を考え
てみる。起動時のベース電流は、 入力電源1から起動抵
抗1421を介して流入する電流であり、 電源電圧とベ
ース・ エミッタ順方向電圧(約0.7V)の差を起動抵
抗1421の値で除した値になる。
【0022】すなわち、 電源電圧が1.6Vから0.9
Vまで変動する場合、 起動抵抗1421の端子間電圧
は、 0.9Vから0.2Vに変化するため、 このベース
電流の変化も同様に4.5倍も変化する。また、 常温で
300の値を持つトランジスタの電流増幅率は,−20
℃〜+80℃の温度変化で、 概ね200〜450ぐらい
変動する。このような条件下での起動抵抗の値は、 最悪
条件時でもベース電流の上限値が確保できるように決め
ることになる。最悪条件時は、 入力電圧が最小0.9V
で、電流増幅率が最小になる−20℃の低温時である。
この時のベース電流の上限値を1mAとすると、起動抵
抗は(0.9V−0.7V)/1mA=200Ωとな
る。この値を用いた時の、入力電圧が最大の1.6Vに
おけるベース電流の上限値は、 (1.6V−0.7V)
/200Ω=4.5mAとなる。これを電流増幅率の温
度依存性を考慮して、主トランジスタのコレクタ電流値
の最好条件と最悪条件の比を見積もると、 (4.5mA
/1mA)×(450/200)=10. 125倍とな
る。このように、最悪条件では適切な設定であっても、
最好条件時ではこの10倍もの値になるため、起動時や
過負荷時に主トランジスタを破壊させない何等かの仕組
みが必要になることが分かる。
【0023】また最好条件では、必要以上の電流が主ト
ランジスタのベースのノードに供給されているため、 出
力電圧制御にともなう廃棄電流も大きく、 損失電力が大
きくなる。さらに、 この廃棄電流は、 トランジスタ11
4のコレクタ電流となって流れるため、 トランジスタ1
14の動作にも大きな影響を与える。すなわち、 コレク
タ電流の増加は、 トランジスタ114の相互コンダクタ
ンスの増加をもたらし、DCDCコンバータの制御系の
開ループ利得が大きくなって、 位相余裕を減少させる。
一方、 最悪条件では、 開ループ利得が低下するため、 出
力電圧、等価出力抵抗など、出力性能が劣化する。この
ような、制御系への影響も、設計時に配慮する必要があ
るため、 設計が難しいと言った第6の問題もある。
【0024】図20に示した従来の回路には、 上記第1
の問題を軽減する目的で起動抵抗1422が設けられて
いるが、 効果が薄く、損失する電力が増す副作用を持っ
ている。すなわち、 起動抵抗1422に流れる電流は、
出力電圧が主トランジスタ180のベース・エミッタ順
方向電圧(約0.7V)より小さい時には、 起動時のベ
ース電流を減じる働きをするが、 それより大きくなる
と、加算する働きに転じ、出力電圧が目標電圧に安定す
ると、その値は安定した値になる。従って、出力電圧が
目標電圧に安定した後のベース電流の上限値は、 変動す
る起動抵抗1421の電流と、安定した起動抵抗142
1の電流の代数和になり、 その配分を調節することで、
上記第1の問題を多少なりとも軽減することができる。
しかし、制御のために廃棄する電流の中に、 変換損失の
代償を払って得た出力端の電流が含まれるため、 DCD
Cコンバータとしての効率は低下する。また、 出力電圧
制御以外のフィードバックが存在するため、負荷電流が
大きい状態での起動など、起動の確実性も考慮しなけれ
ばならず、設計が難しいと言った第7の問題もある。
【0025】なお、 上記第1〜7の問題点は、 図20に
示した従来の昇圧型に構成したRCC型DCDCコンバ
ータの問題点であると同時に、 降圧型、 極性逆転型を含
むRCC型DCDCコンバータの問題点でもある。
【0026】(発明の目的)本発明の第1の目的は、主
トランジスタのベース電流の上限値が電源電圧の影響を
受けないDCDCコンバータ装置を提供することにあ
る。
【0027】本発明の第2の目的は、各温度における主
トランジスタのベース電流の必要上限値が供給され、 温
度変化による廃棄電流の変化を小さくしたDCDCコン
バータ装置を提供することにある。
【0028】本発明の第3の目的は、大きな入力電圧、
負荷電流などの変動により発生する動作モードの急激な
変化や、 それにともなう発振周波数の大幅な変化を緩和
したDCDCコンバータ装置を提供することにある。
【0029】本発明の第4の目的は、損失電力を抑えた
DCDCコンバータ装置を提供することにある。
【0030】本発明の第5の目的は、起動抵抗のような
起動時の不安定さの回避や、 損失電力を最小限にするた
め、 電力変換した出力電圧を自らの電源として利用しな
いDCDCコンバータ装置を提供することにある。
【0031】本発明の第6の目的は、低消費電力の表示
手段を備えたDCDCコンバータ装置を提供することに
ある。
【0032】本発明の第7の目的は、昇圧型、 降圧型、
極性逆転型と異なる形式であっても、 回路の基本部分を
共通に利用できるようにしたDCDCコンバータ装置を
提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
上記第1の目的を達成するために、主トランジスタおよ
び装置電源を有する可変電流発生手段と 前記主トラン
ジスタのコレクタ端子に一端が接続されたインダクタ
と、前記インダクタと磁気回路を共有する巻線および前
記主トランジスタのベース端子と前記巻線との間に接続
された帰還コンデンサを有して前記主トランジスタに対
して正帰還動作する正帰還手段と、前記主トランジスタ
のコレクタ端子に一端が接続されダイオードを有する整
流手段と 前記主トランジスタと逆極性のトランジスタ
を有し、前記逆極性のトランジスタのコレクタ電流が前
記可変電流発生手段を制御する駆動手段と、前記可変電
流発生手段に接続された電流発生手段と 装置出力端子
に接続され、装置出力電圧と基準電圧とを比較し、前記
可変電流発生手段に出力する比較手段とを備え、前記駆
動手段のトランジスタのコレクタ電流は 前記電流発生
手段の電流から前記比較手段の電流を減じて出力するこ
とを特徴とするものである。
【0034】本発明の第2の構成は、上記第1、 第2の
目的を達成するために、主トランジスタおよび装置電源
を有する可変電流発生手段と 前記主トランジスタのコ
レクタ端子に接続されたインダクタと、前記インダクタ
と磁気回路を共有する巻線および前記主トランジスタの
ベース端子と前記巻線との間に接続された帰還コンデン
サを有する正帰還手段と、前記主トランジスタと逆極性
で、前記主トランジスタのコレクタ端子にエミッタ端子
が接続される従トランジスタ、および前記従トランジス
タのベース端子と前記巻線との間に接続された従帰還コ
ンデンサを有する整流手段と 前記主トランジスタと逆
極性のトランジスタを有し、前記逆極性のトランジスタ
のコレクタ電流が前記可変電流発生手段を制御する駆動
手段と、前記可変電流発生手段に接続された電流発生手
段と 装置出力端子に接続され、装置出力電圧と基準電
圧とを比較し、前記可変電流発生手段に出力する比較手
段とを備え、前記駆動手段のトランジスタのコレクタ電
流は 前記電流発生手段の電流から前記比較手段の電流
を減じて出力することを特徴とするものである。
【0035】本発明の第3の構成は、上記第3の目的を
達成するために、主トランジスタと、トランスと、 ダイ
オードと、 帰還コンデンサと、 駆動手段と、 状態検出手
段と、変調手段とを設けて、 DCDCコンバータ装置を
構成したものである。
【0036】本発明の第4の構成は、上記第4の目的を
達成するために、主トランジスタと、トランスと、 従ト
ランジスタと、 主帰還コンデンサと、 従帰還コンデンサ
と、駆動手段とを設けて、 DCDCコンバータ装置を構
成したものである。
【0037】本発明の第5の構成は、上記第3および第
4の目的を達成するために、主トランジスタと、 トラン
スと、 従トランジスタと、 主帰還コンデンサと、 従帰還
コンデンサと、 駆動手段と、 状態検出手段と、 変調手段
とを設けて、 DCDCコンバータ装置を構成したもので
ある。
【0038】本発明の第6の構成は、上記第6の目的を
達成するために、状態検出手段と、表示手段とを設けて、
DCDCコンバータ装置を構成したものである。
【0039】本発明の第7の構成は、上記第7の目的を
達成するために、少なくとも駆動手段と、電流発生手段
と、比較手段とを、それぞれIC化またはモジュール化
してDCDCコンバータ装置を構成したものでる。
【0040】
【作用】本発明の第1の構成によれば、 駆動手段の出力
トランジスタのコレクタ電流は、ベース・エミッタ間電
圧で決定され、 電源電圧変動にともなうコレクタ・エミ
ッタ間電圧の変動の影響を受けず、 これが主トランジス
タのベースに流れるため、トランス、 ダイオード、 帰還
コンデンサとともに構成した主回路の入力電圧の変動が
あっても、 主トランジスタのベース電流の上限値の変動
を抑えることができる。
【0041】本発明の第2の構成によれば、主トランジ
スタのベース電流の上限値の温度依存性を補償する温度
依存性を有する電流発生手段の電流が、 駆動手段の出力
トランジスタのコレクタ電流となり、 主トランジスタの
ベースに流れるため、 トランス、 ダイオード、 帰還コン
デンサとともに構成した主回路の使用環境温度に変動が
あっても、 出力電圧制御にともなう廃棄電流の変動を抑
えることができる。
【0042】本発明の第3の構成によれば、 状態検出手
段で得た主回路の状態によって制御される変調手段が、
駆動手段の出力トランジスタのコレクタ電流の大きさ
を、 装置出力電圧を制御する電流と、 帰還コンデンサの
充電を調節する電流とを区別して、 主トランジスタのベ
ースに流すため、 トランス、 ダイオードとともに構成し
た主回路の入力電圧や負荷電流に変動があっても、 主回
路の動作モードを制御するとができる。
【0043】本発明の第4の構成によれば、 トランスの
2次巻線からの帰還電圧が、 各々主帰還コンデンサ、 従
帰還コンデンサを経由して、 主トランジスタおよび逆極
性の従トランジスタのベースに加わり、 従トランジスタ
が少ない電圧降下で整流動作をするため、 損失電力を低
減することができる。
【0044】本発明の第5の構成によれば、 状態検出手
段で得た主回路の状態によって制御される変調手段が、
駆動手段の出力トランジスタのコレクタ電流の大きさ
を、 装置出力電圧を制御する電流と、 主帰還コンデンサ
および従帰還コンデンサの充電を調節する電流とを区別
して、 主トランジスタのベースおよび従トランジスタの
ベースに流すため、 トランスとともに構成した主回路の
入力電圧や負荷電流に変動があっても、 主回路の動作モ
ードを制御することができる。
【0045】本発明の第6の構成によれば、 状態検出手
段と表示手段とにより、 主回路の電流放出フェーズの期
間に表示器を点灯させることで、 表示器が消費する電力
を低減することができる。
【0046】本発明の第7の構成によれば、少なくとも
駆動手段と電流発生手段と比較手段とをIC化またはモ
ジュール化することで、生産性を向上し、コストを低減
することができる。
【0047】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。 [第1実施例]本発明の第1の実施例は、請求項1、
5、6、8、21に対応し、昇圧型主回路を備えて問題
点1、3、6、7を解決し、 目的1、5、7を達成する
ものである。
【0048】(第1実施例の構成)図1は、本発明の第
1実施例の構成を示すものであり、乾電池1〜2本で動
作するような電源電圧の低い機器用に構成した昇圧型D
CDCコンバータ装置であり、 図20に示した従来例と
同じ要素には同じ符号を付してある。
【0049】図1において、 1は入力電源、2は出力コ
ンデンサ、3は出力の負荷である。170は磁気回路を
共有した第1の巻線171と第2の巻線172を有する
トランス、180は主トランジスタ、 181は帰還コン
デンサ、 190はダイオードであり、これらと出力コン
デンサとで主回路101を構成している。また、 111
はツェナー・ダイオード、 112は抵抗、113はコン
デンサ、114はトランジスタであり、 これらで基準電
圧を有する比較回路110を構成している。さらに、1
20は電流源であり、133、 134はカレントミラー
を成すトランジスタであり、このカレントミラーで主ト
ランジスタ180のベース電流の上限値を供給する駆動
回路130を構成している。そして、駆動回路130と
比較回路110とで、出力電圧を目標の電圧に導く制御
回路102を構成している。ここで言う電流源120
は、 電源と接地間に一つのダイオード接続と、一つのコ
レクタ・ エミッタ間電圧しか設けられてなく、 電源電圧
が0.9Vまで低下しても出力電流が変化しない、 例え
ば特開昭60−191508号公報の「電流発生装置」
などに示されるような、 低い電圧の入力電源で直接駆動
できる電流源である。なお、従来例を示す図20との相
違点は、 起動抵抗1421、 1422が、電流源120
と駆動回路130に置き代わっている点である。
【0050】(第1実施例の動作)本発明の第1実施例
の動作は、 上記した従来例の動作に良く似ているが、 次
の点で異なっている。実施例においては、 トランス17
0の巻線172から主トランジスタ180のベースへの
帰還は、 主トランジスタ180が導通または遮断状態の
初期の段階から、 各々の完全な状態に加速する目的で設
けられており、帰還コンデンサ181を通じて供給され
る電流は、 ごく短時間しか持続しないように、帰還コン
デンサ181の容量が決定されている。そのため、電流
蓄積フェーズにおける主トランジスタ180の潜在的な
コレクタ電流は、駆動回路130からの電流のみで決定
される。一方、 図20におけるDCDCコンバータの帰
還コンデンサ181は、 容量が大きいか、またはバイパ
スされているため、帰還抵抗182に流れる帰還電流
は、 電流蓄積フェーズが終了する時刻においても流れて
いるため、起動抵抗1421、 1422から供給される
電流と一体となって、起動時の電流蓄積フェーズにおけ
る主トランジスタ180の潜在的なコレクタ電流を決定
している。
【0051】以下、 本発明の第1実施例の動作につい
て、 図1の回路図および図2のタイミング図を参照して
説明する。
【0052】(電流蓄積フェーズ開始)図1において、
入力電源1が印加された直後の出力電圧Voは、 まだ目
的の電圧よりも十分に低いため、 トランジスタ114の
ベース電位が低く、 そのコレクタ電流も小さい。そのた
め、 主トランジスタ180のベース電流は、 駆動回路1
30の出力であるトランジスタ134のコレクタ電流と
同じ値になる。このベース電流により主トランジスタ1
80のコレクタには、その電流増幅率倍のコレクタ電流
が流れようとする。しかし、 コレクタの負荷であるトラ
ンス170の巻線171はインダクタとして振舞うた
め、電流を直ぐには増加させることができない。そのた
め、 主トランジスタ180のコレクタは、ベース電流の
電流増幅率倍の電流を流す能力を潜在的に持ったまま飽
和する。
【0053】(電流蓄積フェーズ)飽和中の主トランジ
スタ180のコレクタ・エミッタ電圧を無視すると、 巻
線171の両端には入力電源1のViが加わるため、 巻
線171のインダクタンスをLとすると、 その電流はV
i/Lの傾きで増加していく。すると、 巻線172に正
の電圧が発生し、 この電圧変化が帰還コンデンサ181
を通じて主トランジスタ180のベースに加わるため、
ベース電流が一気に増加し、主トランジスタ180のコ
レクタは大きく飽和し、 そのコレクタ・エミッタ電圧を
小さくする。なお、 帰還コンデンサ181は、 この大き
なベース電流により短時間に放電するため、 主トランジ
スタ180のベース電流は、 駆動回路130からの電流
と同じ大きさになっている。
【0054】(電流蓄積フェーズ終了〜電流放出フェー
ズ開始)さらに、巻線171の電流が増加して、 主トラ
ンジスタ180の潜在的なコレクタ電流に達すると、主
トランジスタ180のコレクタは飽和状態から抜け出
し、コレクタ・エミッタ電圧が急に高くなる。その結
果、 巻線171の電流の増加が止まり、 巻線172に発
生していた正の電圧はゼロに向かう。この電圧変化が帰
還コンデンサ181を通じて主トランジスタ180のベ
ースに加わるため、 ベース電流が減少し、 主トランジス
タ180のコレクタ電流も減少する。
【0055】一方、巻線171によって発生した磁気回
路内の磁束は、その大きさに見合う電流を、磁気回路を
共有する巻線の何れかに流そうと働くため、 この場合、
主トランジスタ180のコレクタ電流の減少した分の電
流を、 ダイオード190を通じて出力のコンデンサ2や
負荷3に流そうとする。この巻線171の電流を流そう
とする振舞いは、 電流源の振舞いと同じであり、 入力電
源1より高い出力電圧であっても、 また、 ダイオード1
90の順方向電圧を乗り越えてでも、負荷3に電流を流
し込むことができる。
【0056】(電流放出フェーズ)巻線171から負荷
3に電流を流し始めることで、出力端の電圧が増加し、
反対に巻線171の電流値は減少する。その結果、 巻線
172に発生していた正の電圧は負に反転し、 この電圧
変化が帰還コンデンサ181を通じて主トランジスタ1
80のベースに加わるため、 ベース電流が一気に減少す
る。その際、 巻線172に発生する電圧を、 主トランジ
スタ180が完全に遮断になるような値に設定すること
で、 巻線171に蓄積された電流は全てダイオード19
0を通じて出力のコンデンサ2や負荷3に流すことがで
きる。
【0057】この時、帰還コンデンサ181には、主ト
ランジスタ180の飽和時に蓄積したベースの余剰電荷
が瞬時に流れ、 帰還コンデンサ181をわずかに充電す
るが、主トランジスタ180を十分に遮断するだけのベ
ース電位vb180を保っている。しかし、 帰還コンデンサ
181は、 駆動回路130からの電流ib180により充電
されるため、 主トランジスタ180のベース電位vb180
は時間とともに増加する。帰還コンデンサ181の充電
は、 概ねトランス170の電流放出フェーズ期間内に完
了するように設定されている。この充電時間は,帰還コ
ンデンサ181の容量値c181 に比例し,駆動回路13
0からの電流値ib180に反比例する。
【0058】(電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェー
ズ開始)そして時間とともに、 巻線171から負荷3に
流れ込む電流は減少し、 ゼロを通り過ぎる値になるとダ
イオード190が電流の流れを阻止するため、 巻線17
1の電流の減少が止まり、巻線172に発生していた負
の電圧はゼロに向かう。その電圧変化は、 帰還コンデン
サ181を通じて主トランジスタ180のベースに加わ
るため、 ベース電流が増加し、主トランジスタ180の
コレクタ電流を増加させる。そして、主トランジスタ1
80のコレクタは、再び飽和する。
【0059】(電流蓄積フェーズ)すると再び、 巻線1
72に正の電圧が発生し、 この電圧変化が帰還コンデン
サ181を通じて主トランジスタ180のベースに加わ
るため、 ベース電流が一気に増加し、 主トランジスタ1
80のコレクタは大きく飽和し、 そのコレクタ・エミッ
タ電圧を小さくする。
【0060】このような繰り返しにより、出力の負荷3
の端子電圧が増加して、 これがツェナー・ダイオード1
11のツェナー電圧とトランジスタ114のベース・エ
ミッタ順方向電圧の和の大きさを越えると、 トランジス
タ114のコレクタ電流が流れ、駆動回路130からの
電流を横取りする。その結果、 主トランジスタ180の
ベース電流が減少し、 主トランジスタ180の潜在的な
コレクタ電流も減少する。そして、巻線171に蓄積さ
れる電流が減少した結果、 巻線171から負荷3に放出
する電流の総量が減少し、 負荷3の端子電圧を減少させ
る。このように、出力端の電圧は主トランジスタ180
のベース電流を調節することで制御できる。
【0061】以上の主回路101の動作は、 制御回路1
02から供給される小さなベース電流を、主回路101
のダイオード190から出力される大きな電流に変換す
る電流−電流変換手段であると考えても良い。出力電圧
は、 その出力電流が負荷3に流れた結果として発生する
ものである。
【0062】このような動作をするDCDCコンバータ
装置の入力電圧が、 例えば1.6V〜0.9Vまで変動
したとしても、 主トランジスタ180のベースに電流を
供給する駆動回路130のトランジスタ134のコレク
タの電位は、回路構成上、 図2のタイミング図のよう
に、 主トランジスタ180のベース・エミッタ順方向電
圧以上にはならないので、 トランジスタ134のコレク
タ・エミッタ間電圧は、入力電圧が0.9Vであっても
0.2Vは確保でき、トランジスタ134のコレクタ電
流は、 非飽和領域におけるそのベース・エミッタ間電圧
との関係式に基づいた大きさになる。従って、 トランジ
スタ133が発生するそのコレクタ電流に対応したベー
ス・エミッタ間電圧が、 トランジスタ134にも加わる
ように構成したカレントミラーの出力電流は、 その入力
電流の大きさにほぼ等しくなる。また、 このカレントミ
ラーの入力に印加される電流は、回路構成上、電源と接
地間に一つのダイオード接続と、 一つのコレクタ・エミ
ッタ間電圧しか設けられていない電流源120の出力電
流であるため、電源電圧が0.9Vまで低下しても、そ
の大きさは変化しない。
【0063】従って、 駆動回路130のトランジスタ1
34のコレクタから供給されるベース電流の上限値も入
力電圧の変動に依存しないため、 電流値の設定が容易に
できる。また、 最悪条件と最好条件の差が小さくなるた
め、 ベース電流の上限値の設計マージンは少なくて済
む。そのため、 出力電圧制御にともなう廃棄電流が減少
し、 無駄な電力消費が抑えられるとともに、 起動時や過
負荷時の主トランジスタの保護が最適化できるため、 他
の保護手段を設けたり、 定格に余裕のあるトランジスタ
を使用する必要がなくなる。その結果、 DCDCコンバ
ータの電力変換効率を低下させるという前記した第1の
問題点と、 コストを増加させてしまうという第3の問題
点を解決することができる。
【0064】なお、 上記電流源120の電流に、 主トラ
ンジスタ180の電流増幅率が持つ温度依存性がもたら
すそのベース電流の上限値の温度依存性と同じ温度依存
性を持たせることにより、 出力電圧制御にともなう廃棄
電流の大きさは、温度によって増減することがなくな
る。そのため、 ベース電流の上限値を、 必要最低限の大
きさに設定できるため、 出力電圧制御にともなう廃棄電
流の減少や、 無駄な電力消費の低減や、 起動時や過負荷
時の主トランジスタ180の保護の最適化などの効果を
より高めることができる。その結果、 DCDCコンバー
タの電力変換効率を低下させるという第1、 第2の問題
と、 コストを増加させてしまうという第3の問題を解決
することができる。
【0065】このような温度依存性を有する電流源12
0は、 電源と接地間に一つのダイオード接続と、 一つの
コレクタ・エミッタ間電圧しか設けられていない特願平
4−264548号公報の「増幅装置」を基に構成すれ
ば、 電源電圧が0.9Vまでの安定な動作と、 温度依存
性を兼ね備えさせることができる。
【0066】また、 上記電流源120の電流には、 ベー
ス電流の上限値の温度依存性と同じ温度依存性と、 電源
電圧が0.9Vまで安定な電流出力の両方が得られるよ
うに構成したが、 これは、入力電源の変動が少ない用途
のDCDCコンバータに利用する場合には、前者のベー
ス電流の上限値の温度依存性と同じ温度依存性を持たせ
るだけでも、 前記した第2および第3の問題点を解決す
ることができる。
【0067】[第2実施例]本発明の第2の実施例は、
請求項1、5、6、9、21に対応し、昇圧型主回路を
備えて問題点1、3、6、7を解決し、目的1、5、7
を達成するものである。
【0068】(第2実施例の構成)図3は本発明の第2
実施例の構成を示すものであり、 図1に示した第1実施
例の構成とは、 駆動回路230、 昇圧型主回路201の
トランス270が異なるが、それ以外は同じ構成の昇圧
型DCDCコンバータ装置である。駆動回路230は、
トランジスタ133、134、231、232から構成
され、 トランス270は、磁気回路を共有した第1の巻
線171と第2の巻線172と第3の巻線273と有し
ている。
【0069】(第2実施例の動作)本発明の第2実施例
の動作は、 主トランジスタ180のベースへの電流供給
方法と、 電流放出フェーズでの電流の取り出し方の点
で、 上記第1実施例の動作と異なる。しかし、 電流蓄積
フェーズと電流放出フェーズとを交互に繰り返しなが
ら、 出力端に電力を供給する基本動作は全く同じであ
る。以下、 その違いの部分である駆動回路230とトラ
ンス270を中心に、 本実施例の動作について説明す
る。
【0070】(駆動回路230について)上記した第1
実施例の構成では、 電流源120の電流が駆動回路13
0に入力され、 その出力であるトランジスタ134のコ
レクタと、 比較回路110の出力であるトランジスタ1
14のコレクタが、直接、主トランジスタ180のベー
スに接続され、このノードにおいて、駆動回路130か
らの電流と、比較回路110からの電流が減算されるよ
うに構成されている。その減算した大きさの電流が、主
トランジスタ180のベース電流になっている。一方、
本実施例では、 電流源120の出力電流と、比較回路1
10の出力電流が、駆動回路230の入力のダイオード
接続トランジスタ231のベース・コレクタのノードに
おいて減算される。その減算した大きさの電流が、 駆動
回路230に入力し、その出力であるトランジスタ13
4のコレクタ電流が、 主トランジスタ180のベース電
流の上限値となるように構成されている。このように異
なる構成であるが、主トランジスタ180のベースから
見ると、何れの場合も駆動回路の出力のトランジスタの
コレクタから電流が供給されており、かつ、 その大きさ
も電流源120の電流値から比較回路110の出力電流
値を減じたものであるため、その動作は上記第1実施例
のものと全く同じである。従って、動作波形も上記発明
の第1実施例と同じになるため、 図2のタイミング図と
同じになる。
【0071】しかしながら、 比較回路110をモノリシ
ックICで構成しようする場合には違いが生じる。一般
に、 回路をモノリシックIC内に構成する場合には、 同
一基板上の素子の分離を図るために、 P型基板電位を回
路の最低電位に接続するように構成されている。
【0072】上記第1実施例の回路の最低電位は接地電
位になるため、 もし接地電位より低い電圧がコレクタ端
子に加わると、 最低電位である接地電位の基板(P型)
と、トランジスタのコレクタ電極である埋込層(N型)
とが順方向にバイアスされるため、 トランジスタ114
は、 正常なトランジスタとして動作しなくなる。ところ
が、 このような場面が、 図2のタイミング図から明らか
なように、電流放出フェーズの比較回路110のトラン
ジスタ114のコレクタで発生する。
【0073】しかし、 本発明の第2実施例の構成では、
主トランジスタのベースにはNPNトランジスタが接続
されていないため、 このような問題は発生しない。この
ように、 本発明の第2実施例は、 比較回路110をモノ
リシックICにする場合に有利である。
【0074】なお、 上記の説明において、 駆動回路23
0は、 単に電流の向きを変える手段としていたが、これ
は、トランジスタ231、232から成るカレントミラ
ーの電流比、およびトランジスタ133、134から成
るカレントミラーの電流比の倍率を大きくとることで、
制御にともなう廃棄電流の大きさを低く抑えることがで
きる。すなわち、 電流源120と比較手段110の各出
力電流を小さいうちに減算させた後、必要な大きさの電
流値まで、 カレントミラーで電流増幅することで、廃棄
する電流の絶対値を小さくすることができ、 損失電力の
低減が図れる。
【0075】(トランス270について)上記した第1
実施例の構成では、 電流蓄積フェーズの電流と、 電流放
出フェーズの電流は、 共に巻線171に流れるが、 本実
施例では、 電流蓄積フェーズの電流は巻線171に流
れ、 電流放出フェーズの電流は巻線273に流れるよう
に構成されている。トランス270に蓄積された磁気回
路内の磁束は、 その大きさに見合う電流を、 磁気回路を
共有する巻線の何れかに流すため、 巻線171と巻線2
73の巻き数などの特性が同一であれば、この二つ構成
のダイオード190を流れる電流は同じで、 上記第1実
施例の動作と基本的には同じになる。
【0076】なお、巻線273と巻線171の巻き数比
を変えたり、巻線273の入力電源に接続された端子
を、 接地や他の電源に接続した構成であっても良い。ま
た、 出力電圧を検出する手段を、 非絶縁型の比較回路1
10から、 絶縁型の比較回路に変えることで、 絶縁型の
DCDCコンバータを構成することができる。
【0077】[第3 実施例]本発明の第3実施例は、請
求項2、5、6、7、10、21に対応し、昇圧型主回
路を備えて問題点1、3、4、6、7を解決し、目的
1、3、5、7を達成するものである。
【0078】(第3実施例の構成)図4は、本発明の第
3実施例の構成を示すものであり、図1に示した第1実
施例の構成とは、 状態検出回路360、 変調回路34
0、 表示回路365が新たに設けられ、 比較回路310
の内部構成が変わり、 駆動回路230に直列に変調回路
340が挿入された点が異なり、 それ以外は同じ構成の
昇圧型DCDCコンバータ装置である。
【0079】駆動回路230は、 トランジスタ231、
232、133、134から構成されており、これは、
上記第2実施例のものと同じであるが、 トランジスタ2
31、232から成るカレントミラーの出力と、 トラン
ジスタ133、134から成るカレントミラーの入力の
間に、 変調回路340が挿入されている。また、 比較回
路310は、上記第1実施例の比較回路110を機能表
現したもので、 基準電圧311および増幅回路312か
ら構成されているが、 動作は上記第1実施例の比較回路
110の動作と全く同じである。これは、 例えば特開平
2−193410号公報の「比較装置」に示されるよう
な、1.25Vの基準電圧より低い、 1.6V〜0.9
Vの電源電圧でも動作する比較回路にすることで、 入力
電源1を0.9Vまで下げて利用できる。
【0080】状態検出回路360は、 主回路101の電
流蓄積フェーズまたは電流放出フェーズを検出し、 その
結果を変調回路340または表示回路365に出力す
る。変調回路340は、 状態検出回路360が電流蓄積
フェーズと判断した際には、その入力と同じ電流を、 ま
た電流放出フェーズと判断した際には、 帰還コンデンサ
181の充電を最適にする値の電流を、 各々区別して出
力するように構成されている。表示回路365は、 トラ
ンジスタ367抵抗369、366、LED368から
構成されており、状態検出回路360の電流放出フェー
ズ開始の信号を基に、 表示器を短時間点灯させるように
構成してある。
【0081】(第3実施例の動作)本発明の第3実施例
の動作は、 駆動回路230の出力電流が、 電流蓄積フェ
ーズまたは電流放出フェーズで異なる値を区別して出力
する点で、 上記第1実施例の動作と異なる。しかし、 電
流蓄積フェーズと電流放出フェーズを交互に繰り返しな
がら、 出力端に電力を供給する基本動作は全く同じであ
る。一方、 表示回路365は、 DCDCコンバータに直
接関係しないが、 状態検出回路360の出力パルスで表
示器を点滅動作させることで、 乾電池駆動機器の電池寿
命を伸ばす効果がある。本実施例の動作波形は、 主回路
101が同一の第1実施例の図2のタイミング図と同じ
である。
【0082】(変調回路340について)上記した第1
実施例の構成では、 出力電圧を目標値にすべく、 比較回
路310で調節された電流が、 駆動回路130の出力か
ら主トランジスタ180のベースに供給される。ところ
が、 この大きさの電流が必要なのは、 電流蓄積フェーズ
の時であり、 電流放出フェーズでは、 帰還コンデンサ1
81の充電電流になる。帰還コンデンサ181の充電量
は、 充電する時間と充電電流の積に比例する。
【0083】いま、入力電圧や負荷電流が大きく変動す
ると、その変動に応じた出力電圧制御のため、 主トラン
ジスタ180のベース電流が変化し、 充電電流も変化す
る。さらに、 発振周期が大きく変動するため、 充電する
時間も変化し、 帰還コンデンサ181の充電量に過不足
が生じる。そして、 変動幅が大きくなると、 臨界モード
で設計した主回路が断続モードや連続モードになるな
ど、 動作モードの急激な変化が起こり、 発振周波数が大
幅に変化する。そのため、 スイッチング雑音を除去する
フィルタの遮断周波数の設定が難しくなると言った問題
が生じる。
【0084】一方、 本発明の第3実施例では、 駆動回路
230の出力電流を、 出力電圧の制御に必要な主トラン
ジスタ180のベース電流と、 帰還コンデンサ181の
充電電流とを区別して出力することにより、この問題を
解決している。すなわち、 駆動回路230の出力電流
は、 電流蓄積フェーズでは出力電圧と負荷電流に対応し
た主トランジスタ180のベース電流に、 また電流放出
フェーズでは帰還コンデンサ181の充電量を最適値に
する電流になるようにしている。これらの制御は、状態
検出回路360、 変調回路340により行なわれる。
【0085】図2のタイミング図において、 電流放出フ
ェーズの期間が入力電圧や負荷の変化よって短くなる
と、 帰還コンデンサ181の充電量が不足するので、 主
トランジスタ180のベース電位は、 変化する以前より
低い値になる。この値が極端に低くなると、 電流放出が
終っても、 直ぐには電流蓄積フェーズに移行できず、第
1巻線171の電流がゼロを持続する断続モードにな
り、 電流放出フェーズの期間が大幅に長くなる。しか
し、 本発明の第3 実施例の構成によれば、駆動回路23
0からの電流を大きくするので、 このような状況にはな
らない。一方、入力電圧や負荷の変化よって、 電流放出
フェーズの期間が長くなると、 充電量が過大になり、 電
流放出フェーズであっても、 主トランジスタ180が導
通状態になり、第1巻線171の電流がゼロにならない
連続モードになり、 電流放出フェーズの期間が大幅に短
くなる。しかし、 本発明の第3実施例の構成によれば、
駆動回路230からの電流を小さくするので、 このよう
な状況にはならない。
【0086】なお、 状態検出回路360で検出する電流
蓄積フェーズと電流放出フェーズとの区別は、 トランス
170の巻線172の電圧v172 の極性を調べれば分か
る。また,変調回路340が設定する帰還コンデンサ1
81の充電量を最適にする充電電流は、電流放出フェー
ズの時間、 帰還コンデンサ181の容量値、 必要な充電
電圧値などから演算により求めたり、 主トランジスタ1
80のベース電位を測定することで充電量を知り、 充電
電流を止めたり、 このベース電位の大きさに応じてダイ
ナミックに充電電流を調節するようにしても良い。変調
回路340が、電流放出フェーズに帰還コンデンサ18
1を最適充電させるための電流を作る方法は、比較回路
310や電流源120で得た電流蓄積フェーズで使う電
流に定数を乗じたり、定数を加算したり、 あるいは他の
電流発生回路で得た電流に切り替える方法であっても良
い。
【0087】また、 変調回路340は、 駆動回路230
のカレントミラーとカレントミラーの間に挿入されてい
るが、 これを設ける位置は、 結果的に駆動回路230の
出力電流が、 電流蓄積フェーズと電流放出フェーズとで
区別できれば良く、 何処にあっても良い。また、 駆動回
路230以外の電流源120や比較回路の出力電流を制
御したりしても良い。これも、 結果的に駆動回路230
の出力電流が、電流蓄積フェーズと電流放出フェーズと
で区別できれば良い。
【0088】(表示回路365について)付属機能では
あるが、 LEDなどの1.6V〜0.9Vでは点灯しな
い表示器を利用する場合、 これらは昇圧後の高い電圧を
利用することになり、 消費電力の増加は避けられず、 乾
電池駆動機器の電池寿命を短くする。本発明の第3実施
例の構成は、 電流放出フェーズの時刻に合わせて表示器
を点灯させ、 電流蓄積フェーズの期間には消灯させるこ
とで、表示器が消費する電力を低減している。表示器が
消費する電力の低減は、 連続点灯からダイナミック点灯
(またはパルス点灯)による効果である。しかし、 DC
DCコンバータの発振周期を利用することで、新たに発
振回路を設ける必要がない。さらに、 消灯のタイミング
を、 電流放出フェーズに合わせることで、 出力コンデン
サ2が出力電流を支える負担を軽減させることができ
る。その結果、 出力電圧のリップルの増大を軽減でき
る。
【0089】なお、 本発明の第3 実施例の構成では、 状
態検出回路360から直接、 表示手段365に信号が加
えられているが、 この途中に、 短い点灯時間を設定する
単安定マルチバイブレータのようなパルス発生回路を設
けてもよい。
【0090】[第4実施例]本発明の第4実施例は、請
求項3、5、6、11、21に対応し、昇圧型主回路を
備えて問題点1、3、5、6、 7を解決し、目的1、
4、5、7を達成するものである。
【0091】(第4実施例の構成)図5は本発明の第4
実施例の構成を示すものであり、 上記した第1実施例の
構成とは、 比較回路110の代わりに上記第3実施例で
用いた比較回路310と、ダイオード190の代わりに
主トランジスタ180と逆極性の従トランジスタ490
が設けられ、 またこのベースを駆動する巻線172の電
圧を帰還する従帰還コンデンサ491と、 駆動回路43
0が新規に設けられた点が異なり、 それ以外は同じ構成
の昇圧型DCDCコンバータ装置である。
【0092】従トランジスタ490のエミッタは、 図1
に示した第1実施例のダイオード190のアノードの接
続点に、 またコレクタは、 ダイオード190のカソード
の接続点に、 各々接続されている。また、駆動回路43
0は、トランジスタ231、232、435から成るカ
レントミラーと、 トランジスタ133、134から成る
カレントミラーと、 トランジスタ436、437から成
るカレントミラーと、トランジスタ438、439から
成るカレントミラーとから構成されている。そして、 ト
ランジスタ231、232のカレントミラーと、 トラン
ジスタ133、134のカレントミラーは、上記第2実
施例のものと同じであるが、 トランジスタ231、23
2のカレントミラーにトランジスタ435が増設され、
さらに、トランジスタ436、437のカレントミラー
と、トランジスタ438、439のカレントミラーが設
けられている。
【0093】(第4実施例の動作)本発明の第4実施例
の動作は、 巻線171に蓄積された電流が、 従トランジ
スタ490のエミッタ〜コレクタを経由して出力端に導
かれる点で、 上記した第1実施例の動作と異なる。しか
し、 電流蓄積フェーズと電流放出フェーズとを交互に繰
り返しながら、 出力端に電力を供給する基本動作は全く
同じである。
【0094】本実施例と上記した第1実施例との構成の
違いが、 電流放出フェーズに関わる各主回路のダイオー
ド190と、従トランジスタ490にあるため、これら
の動作の違いも、 電流蓄積フェーズに現れてくる。従っ
て、 本実施例の動作の「電流蓄積フェーズ開始」「電流
蓄積フェーズ」は、 上記第1実施例の動作とほぼ同じに
なるため、 本実施例の動作の説明は、特に「電流蓄積フ
ェーズ終了〜電流放出フェーズ開始」「電流放出フェー
ズ」「電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェーズ開始」
について、 図5の回路図および図6のタイミッグ図を参
照して行なう。
【0095】(電流蓄積フェーズ終了〜電流放出フェー
ズ開始)巻線171の電流が増加して、 主トランジスタ
180の潜在的なコレクタ電流に達すると、 主トランジ
スタ180のコレクタは飽和状態から抜け出し、 コレク
タ・エミッタ電圧が急に高くなる。その結果、 巻線17
1の電流の増加が止まり、巻線172に発生していた正
の電圧はゼロに向かう。この電圧変化が帰還コンデンサ
181を通じて主トランジスタ180のベースに加わる
ため、 ベース電流が減少し、 主トランジスタ180のコ
レクタ電流も減少する。一方、 この電圧変化は、 従帰還
コンデンサ491を通じて従トランジスタ490のベー
スにも加わるため、 これまで遮断していた従トランジス
タ490は、 そのコレクタ電流を流そうとする。
【0096】一方、 巻線171によって発生した磁気回
路内の磁束は、 その大きさに見合う電流を、 磁気回路を
共有する巻線の何れかに流そうと働くため、 この場合、
主トランジスタ180のコレクタ電流の減少した分の電
流を、 従トランジスタ490を通じて出力端のコンデン
サ2や負荷3に流そうとする。この巻線171の電流
は、従トランジスタ490のエミッタ電位を押し上げ、
従トランジスタ490のベース・エミッタ電圧を増加さ
せ、 これを順方向にバイアスし、 エミッタからコレクタ
を経由した電流を、 負荷3に流し込もうとする。
【0097】(電流放出フェーズ)巻線171から負荷
3に電流を流し始めることで、 出力端の電圧が増加し、
反対に、 巻線171の電流値は減少する。その結果、 巻
線172に発生していた正の電圧は負に反転し、 この電
圧変化が帰還コンデンサ181を通じて主トランジスタ
180のベースに加わるため、 ベース電流が一気に減少
して、 巻線171に蓄積された電流は全て従トランジス
タ490のエミッタに向かう。一方、 巻線172の電圧
変化が従帰還コンデンサ490を通じて従トランジスタ
490のベースに加わるため、 ベース電流が一気に増加
する。その結果、従トランジスタ490のエミッタ電位
の変化と、 ベース電位の変化がともに順方向バイアスさ
せる方向に働くため、 従トランジスタ490は大きく飽
和する。そして、巻線171に蓄積された電流は、 電圧
降下の極めて小さい従トランジスタ490のコレクタ・
エミッタ間を通過して、 出力端のコンデンサ2や負荷3
に流れる。図6の従トランジスタ490のエミッタ電位
および上記第1実施例の図2のダイオード190のアノ
ード電位であるv171 の波形から明らかなように、 従ト
ランジスタ490での損失電力は、 ダイオード190と
比べ、大幅に小さくなる。
【0098】この時、 帰還コンデンサ181には、 主ト
ランジスタ180の飽和時に蓄積したベースの余剰電荷
が瞬時に流れ、 帰還コンデンサ181をわずかに充電す
るが、主トランジスタ180を十分に遮断するだけのベ
ース電位vb180を保っている。一方、 従帰還コンデンサ
491は、 大きな従トランジスタ490のベース電流に
より放電される。その後、 帰還コンデンサ181は、 駆
動回路430からの電流ib180により充電されるため、
主トランジスタ180のベース電位vb180は時間ととも
に増加する。帰還コンデンサ181の充電は、 概ねトラ
ンス170の電流放出フェーズ期間内に完了するように
設定されている。この充電時間は、帰還コンデンサ18
1の容量値C181 に比例し、 駆動回路130からの電流
値ib180に反比例する。
【0099】(電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェー
ズ開始)そして時間とともに、 巻線171から負荷3に
流れ込む電流は減少し、 ゼロを通り過ぎる値になると、
今までエミッタからコレクタに向けて流れていた従トラ
ンジスタ490のコレクタ電流の向きは逆転する。する
と、 従トランジスタ490は、 コレクタとエミッタが逆
の逆トランジスタとして動作を始めるが、 電流増幅率な
どの特性が急激に変化するため、 コレクタ・エミッタ間
電圧が増加し、 電流が流れ難くなる。そのため、 巻線1
71の電流の減少率が小さくなり、 巻線172に発生し
ていた負の電圧はゼロに向かう。その電圧変化は、 帰還
コンデンサ181を通じて主トランジスタ180のベー
スに加わるため、 ベース電流が増加し、 主トランジスタ
180のコレクタ電流を増加させる。また、従帰還コン
デンサ491を通じて従トランジスタ490のベースに
加わるため、 ベースが電流が減少し、 従トランジスタ4
90のコレクタ電流も減少する。その結果、 主トランジ
スタ180のコレクタは再び飽和し、従トランジスタ4
90のエミッタ電位をほぼ接地電位まで下げる。
【0100】(電流蓄積フェーズ)すると再び、 巻線1
72に正の電圧が発生し、 この電圧変化が帰還コンデン
サ181を通じて主トランジスタ180のベースに加わ
るため、 ベース電流が一気に増加し、主トランジスタ1
80のコレクタは大きく飽和し、そのコレクタ・エミッ
タ電圧を小さくする。また、 従コンデンサ491を通じ
て従トランジスタ490のベースに加わるため、 ベース
電流が一気に減少させる。その結果、 従トランジスタ4
90のエミッタ電位の変化と、 ベース電位の変化がとも
に逆バイアスの方向に向くため、 従トランジスタ490
は遮断する。
【0101】この時、 帰還コンデンサ491には、 従ト
ランジスタ490の飽和時に蓄積したベースの余剰電荷
が瞬時に流れ、 従帰還コンデンサ491をわずかに充電
するが、従トランジスタ490を十分に遮断するだけの
ベース電位vb490を保っている。一方、 帰還コンデンサ
181は、 大きな主トランジスタ180のベース電流に
より放電される。その後、 従帰還コンデンサ491は、
駆動回路430からの電流ib490により充電されるた
め、 従トランジスタ490のベース電位vb490は時間と
ともに減少する。従帰還コンデンサ491の充電は、 ト
ランス170の電流放出フェーズ期間内では終らず、 そ
の端子電圧の変化が少ないように設定し、従帰還コンデ
ンサ491を、 電圧源のように振舞うようにしている。
この充電時間は、 従帰還コンデンサ491の容量値C
491 に比例し、 駆動回路230からの電流値ib490に反
比例する。
【0102】このような繰り返しにより、出力の負荷3
の端子電圧が増加して、 これが基準電圧311の大きさ
を越えると、 増幅回路312に出力電流が流れ、 電流源
120からの電流を横取りし、 駆動手段430の出力電
流を調節するため、 主トランジスタ180のベース電流
と、 従トランジスタ490のベース電流が減少する。そ
の結果、主トランジスタ180の潜在的なコレクタ電流
も減少する。そして、巻線17 1に蓄積される電流が減
少した結果、 巻線171から負荷3に放出する電流の総
量が減少し、負荷3の端子電圧を減少させる。このよう
に、 出力端の電圧は主トランジスタ180のベース電流
を調節することで制御できる。
【0103】なお、 主トランジスタ180のコレクタ電
流が増加したとすると、 それは主に出力電流が増加した
ためで、 その出力電流の増加にともなって、 従トランジ
スタ490のコレクタ電流も増加している。従って、 主
トランジスタ180のコレクタ電流が大きくなれば、 そ
れにともなって、 従トランジスタ490のコレクタ電流
値も大きくしなければならない。このような関係から、
本発明の第4実施例の構成では、主トランジスタ180
のベース電流に連動した電流を、 従トランジスタ490
のベースに供給するように構成している。
【0104】このように、 従トランジスタ490を用い
て電流放出フェーズの電流を、 出力端に導くことによ
り、 そこで発生する電圧降下を極めて小さく抑えること
ができる。その結果、 DCDCコンバータ装置の電力変
換効率を低下させるという前記した第5の問題点を解決
することができる。
【0105】また、 本発明の第4実施例の構成では、 主
トランジスタ180のベースのノードに流す電流と、従
トランジスタ490のベースのノードに流す電流とを同
じ大きさにして、回路の簡便化を図っているが、 これ
は、 トランジスタの電流増幅率など、 各々の特性に合わ
せて個々に設定する必要がある。その際は、 新たな電流
源や、 駆動手段430に新たな入力端を設けるなどすれ
ば良い。
【0106】(第5実施例)本発明の第5実施例は、請
求項4、5、6、7、12、21に対応し、昇圧型主回
路を備えて問題点1、3、4、5、6、7を解決し、目
的1、3、4、5、7を達成するものである。
【0107】(第5実施例の構成)図7は本発明の第5
実施例の構成を示すものであり、 図5に示した上記第4
実施例の構成とは、 状態検出回路360および変調回路
540が新たに設けられた点が異なり、 それ以外は同じ
構成の昇圧型DCDCコンバータ装置である。
【0108】駆動回路430は、 トランジスタ231、
232、435から成るカレントミラーと、 トランジス
タ133、134から成るカレントミラーと、 トランジ
スタ436、437から成るカレントミラーと、 トラン
ジスタ438、439から成るカレントミラーとから構
成されており、 これは、 上記第4実施例のものと同じで
あるが、 トランジスタ231、232のカレントミラー
の出力と、トランジスタ133、134のカレントミラ
ーの入力の間に、またトランジスタ231、435のカ
レントミラーの出力と、トランジスタ436、437の
カレントミラーの入力の間に、 変調回路540が挿入さ
れている。
【0109】状態検出回路360は、 主回路401の電
流蓄積フェーズまたは電流放出フェーズを検出し、 その
結果を変調回路540に出力するものである。変調回路
540は、 状態検出回路360が電流蓄積フェーズと判
断した際には、 入力された大きさの電流を主トランジス
タ180のベースのノードに、 また従帰還コンデンサ4
91の充電を最適にする値の電流を従トランジスタ49
0のベースのノードに各々流す。一方、 電流放出フェー
ズと判断した際には、 帰還コンデンサ181の充電を最
適にする値の電流を主トランジスタ180のベースのノ
ードに、また入力された大きさの電流を従トランジスタ
490のベースのノードに、各々区別して出力するよう
に構成されている。変調回路540は、 上記第3実施例
の変調回路340と類似の機能である。
【0110】(第5実施例の動作)本発明の第5実施例
の動作は、 駆動回路530の出力電流が、 電流蓄積フェ
ーズまたは電流放出フェーズで異なる値を主トランジス
タ180および従トランジスタ490のベースのノード
に区別して出力する点で、 上記第4実施例の動作と異な
る。しかし、 電流蓄積フェーズと電流放出フェーズとを
交互に繰り返しながら、 出力端に電力を供給する基本動
作は全く同じである。また本発明の第5実施例の動作波
形は、 主回路401が同一である第4実施例の図6のタ
イミング図と同じである。以下、 その違いの部分に関わ
る本実施例の動作について、 図7の回路図および図6の
タイミング図を参照して説明する。
【0111】上記した第4実施例の構成では、 出力電圧
を目標値にすべく、 比較回路310で調節された電流
が、 駆動回路430の出力から主トランジスタ180お
よび従トランジスタ490の各ベースのノードに供給さ
れる。回路動作上、 主トランジスタ180がこの大きさ
の電流を必要とするのは、電流蓄積フェーズの時であ
り、電流放出フェーズでは、帰還コンデンサ181の充
電に利用される。一方、従トランジスタ490がこの大
きさの電流を必要とするのは、電流放出フェーズの時で
あり、電流蓄積フェーズでは、従帰還コンデンサ491
の充電に利用される。
【0112】いま、 入力電圧や負荷電流が大きく変動す
ると、 その変動に応じた出力電圧制御のため、主トラン
ジスタ180および従トランジスタ490のベース電流
が変化し、帰還コンデンサ181および従帰還コンデン
サ491の充電電流も変化する。さらに、発振周期が大
きく変動するため、 充電する時間も変化し、 帰還コンデ
ンサ181および従帰還コンデンサ491の充電量に過
不足が生じる。そして、変動幅が大きくなると、臨界モ
ードで設計した主回路が断続モードや連続モードになる
など、動作モードの急激な変化が起こり、発振周波数が
大幅に変化するため、スイッチング雑音を除去するフィ
ルタの遮断周波数の設定が難しくなるなどと言った問題
が生じる。
【0113】一方、 本発明の第5実施例では、 駆動回路
430の出力電流を、 出力電圧の制御に必要な主トラン
ジスタ180および従トランジスタ490のベース電流
と、帰還コンデンサ181および従帰還コンデンサ49
1の充電電流とを、各々区別して出力する構成とするこ
とで、 この課題を解決している。すなわち、 駆動回路4
30が主トランジスタ180のベースのノードに供給す
る電流は、 電流蓄積フェーズでは出力電圧と負荷電流に
対応した大きさに、 また、 電流放出フェーズでは帰還コ
ンデンサ181の充電量を最適値にする大きさになるよ
うにしている。また、駆動回路430が従トランジスタ
490のベースのノードに供給する電流は、 電流放出フ
ェーズでは出力電圧と負荷電流に対応した大きさに、 ま
た、 電流蓄積フェーズでは従帰還コンデンサ491の充
電量を最適値にする電流になるようにしている。これら
の制御は、 状態検出回路360変調回路540により行
なわれる。
【0114】図6のタイミング図において、 電流放出フ
ェーズの期間が入力電圧や負荷の変化よって短くなる
と、 帰還コンデンサ181の充電量が不足するので、 主
トランジスタ180のベース電位は、 変化する以前より
低い値になる。この値が極端に低くなると、 電流放出が
終っても、 直ぐには電流蓄積フェーズに移行できず、第
1巻線171の電流がゼロを持続する断続モードにな
り、 電流放出フェーズの期間が大幅に長くなる。しか
し、 本発明の第5実施例の構成によれば、 駆動回路43
0からの電流を大きくするので、 このような状況にはな
らない。逆に、入力電圧や負荷の変化よって、 電流放出
フェーズの期間が長くなると、 充電量が過大になり、 電
流放出フェーズであっても、 主トランジスタ180が導
通状態になり、第1巻線171の電流がゼロにならない
連続モードになり、 電流放出フェーズの期間が大幅に短
くなる。しかし、 本発明の第5実施例の構成によれば、
駆動回路430からの電流を小さくするので、 このよう
な状況にはならない。
【0115】一方、 電流蓄積フェーズの期間が入力電圧
や負荷の変化によって長くなると、従帰還コンデンサ4
91の充電量が過剰になるので、 従トランジスタ490
のベース電位は、 変化する以前より低い値になる。この
値が極端に低くなると、 遮断しているはずの従トランジ
スタ490が導通し、 出力端から電流が逆流して主トラ
ンジスタ180のコレクタに流れ、 損失電力が増加させ
る。しかし、 本発明の第5実施例の構成によれば、 駆動
回路430からの電流を小さくするので、 このような状
況にはならない。逆に、 入力電圧や負荷の変化よって、
電流蓄積フェーズの期間が短くなると、 充電量が不足す
る。この量が極端に少なくなると、 電流放出フェーズの
正帰還の電荷量が減少するため、 従トランジスタ490
の導通初期の電圧降下が大きくなり、 損失電力が増加す
る。しかし、 本発明の第5実施例の構成によれば、 駆動
回路430からの電流を大きくするので、 このような状
況にはならない。
【0116】なお、 状態検出回路360の電流蓄積フェ
ーズと電流放出フェーズを区別する方法や、 変調回路5
40が設定する帰還コンデンサ181および従帰還コン
デンサ491の充電電流値やその生成方法は、 上記第3
実施例の状態検出回路360および変調回路340と同
じである。また、 変調回路540を設ける位置は、結果
的に、 駆動回路430の出力電流が、 電流蓄積フェーズ
と電流放出フェーズとで区別できれば良く、何処にあっ
ても良い。
【0117】(第1から第5実施例の昇圧型主回路のま
とめと、 降圧型、 極性逆転型への展開)これまで説明し
てきた本発明の第1から第5実施例は、 従来例も含め
て、 全て昇圧型のDCDCコンバータの構成であった。
以下の第1のループ、 第2のループおよび第3のループ
は、 これらの昇圧型主回路の主要な電流経路である。
【0118】第1のループは、 入力電源の接地側〜入力
電源の正電圧側〜トランスの第1巻線の第1端子〜トラ
ンスの第1巻線の第2端子〜主トランジスタのコレクタ
〜主トランジスタのエミッタ〜入力電源の接地側で、 電
流蓄積フェーズの電流経路である。
【0119】また、 第2のループは、上記第1、第2、
第3実施例では、 入力電源の接地側〜入力電源の正電圧
側〜トランスの第1巻線の第1端子〜トランスの第1巻
線の第2端子〜ダイオードのアノード〜ダイオードのカ
ソード〜負荷の出力端側〜負荷の接地側となり、 上記第
4、第5実施例では、 入力電源の接地側〜入力電源の正
電圧側〜トランスの第1巻線の第1端子〜トランスの第
1巻線の第2端子〜従トランジスタのエミッタ〜従トラ
ンジスタのコレクタ〜負荷の出力端側〜負荷の接地側と
なる電流放出フェーズの電流経路である。
【0120】さらに、 第3のループは、 トランスの第2
巻線の第2端子(接地側)〜トランスの第2巻線の第1
端子〜帰還コンデンサの第1端子〜帰還コンデンサの第
2端子〜主トランジスタのベース〜主トランジスタのエ
ミッタ〜トランスの第2巻線の第2端子(接地側)で、
第1巻線と磁気回路を共有する第2巻線からの正帰還に
より、ブロッキング発振を引き起こす働きをする。
【0121】ところで、 主トランジスタは、 次のように
捉えることができる。すなわち、 エミッタに対するコレ
クタの電圧をX軸、 コレクタからエミッタに流れる電流
をY軸とする座標系の第1象限の範囲でしか動作しない
電流源で、X軸の値がゼロ以下では、Y軸の値はゼロを
維持し、 また、 エミッタからコレクタに流れる電流は、
ベースに加えられる電流により設定できるような素子で
あると考えることができる。上記の第1のループの入力
電源は、 主トランジスタとインダクタ(トランスの第1
巻線171)にバイアスを与えることで、 主トランジス
タを第1象限の範囲で動作させ、 可変電流発生手段とし
て振舞うように構成していると考えてもよい。
【0122】従って、 上記第1から第5実施例の動作か
ら、 第1のループの構成は、入力電源と主トランジスタ
で構成された第1象限しか電流を供給できない可変電流
発生手段が、 電流を蓄積するインダクタに電流を供給す
るように構成したものであると言える。そして、 第3の
ループの構成は、 この可変電流発生手段の電流が設定値
になったら、 速やかにその電流値をゼロにして第1のル
ープの電流経路を断つ正帰還手段であると言える。その
結果、 インダクタが持っている流れていた電流を流し続
けようとする力が、 第2のループの整流手段を順方向に
転じさせて電流経路を開き、 出力端に電流を放出するよ
うにしたものであると言える。
【0123】このように、 上記第1から第5実施例の昇
圧型のDCDCコンバータの構成と動作は、 可変電流発
生手段、 正帰還手段、 整流手段によって説明することが
できる。ところが、 これから説明する第6から第9実施
例の構成の降圧型のDCDCコンバータや、 第10から
第13実施例の構成の極性逆転型のDCDCコンバータ
についても、同様な考え方が適用できる。すなわち、 昇
圧型、 降圧型、 極性逆転型の主回路の動作は、 可変電流
発生手段、 正帰還手段、 整流手段によって説明すること
ができる。各々の型式に分かれるのは、 可変電流発生手
段の出力電流の向きと、整流手段に入力される電流の向
きと、主回路の入出力電圧の極性と大きさの違いによる
ものである。
【0124】可変電流発生手段から、 インダクタに蓄積
する電流には、 次の2種類の向きがある。インダクタか
ら電流を流出させようとすると、 入力電源とその負電圧
側に接続されたNPNトランジスタとの構成になり、 逆
に、 インダクタに電流を流入させようとすると、 入力電
源とその正電圧側に接続されたPNPトランジスタとの
構成になる。前者が昇圧型主回路に利用され、 後者が降
圧型主回路、 極性逆転型主回路に利用されている。
【0125】また、 インダクタから整流手段に放出する
電流にも、 次の2種類の向きがある。インダクタの放出
電流の向きが流出する方向の場合、 整流手段の極性はダ
イオードであればアノードが、 従トランジスタであれば
PNPトランジスタのエミッタが、 各々接続される構成
になる。逆に、 流入する方向の場合、 整流手段の極性は
ダイオードであればカソードが、 従トランジスタであれ
ばNPNトランジスタのエミッタが、 各々接続される構
成になる。前者が昇圧型主回路に利用され、 後者が降圧
型主回路、 極性逆転型主回路に利用されている。
【0126】その他、 主回路の出力電圧と入力電圧の大
小関係と、 その極性の正負、 そして入力電源と出力電圧
とが共有する電位、 例えば、 接地電位をどこにするか、
が異なっている。
【0127】このように、 細部の構成の違いがあるもの
の、 各要素の機能においては、 いずれの型式も同じで、
可変電流発生手段を用いた第1のループ、 正帰還手段を
用いた第3のループ、 整流手段を用いた第2のループで
構成され、 その基本的な構成および動作原理は同じであ
る。
【0128】従って、 上記第1から第5実施例のよう
な、 従来例の課題を解決する目的で設けた手段を、 降圧
型、 極性逆転型のDCDCコンバータに備えることで
も、 昇圧型DCDCコンバータで得られた効果と同じ効
果が得られる。以下、このことを第6から第13実施例
で説明する。
【0129】(第6実施例)本発明の第6実施例は、請
求項1、5、6、13、21に対応し、降圧型主回路を
備えて問題点1、3、6、7を解決し、目的1、5、7
を達成するものである。
【0130】(第6実施例の構成)図8は本発明の第6
実施例の降圧型DCDCコンバータの構成を示すもので
ある。これは、 図1に示した第1実施例の駆動回路13
0および比較回路110を、図3に示した第2実施例の
図2の駆動回路230と、 図3に示した第3実施例の比
較回路310とに置き換えて、 ダイオード190を用い
た昇圧型DCDCコンバータの課題解決のための手段
を、 降圧型DCDCコンバータに適用したものである。
【0131】図8において、 1は入力電源、2は出力コ
ンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有し
た第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラン
ス、680は主トランジスタ、681は帰還コンデン
サ、690はダイオードであり、 これらで主回路601
を構成している。また、 電流源120、 比較回路310
は、 上記第3実施例の図3と同じものである。さらに、
630は駆動回路で、トランジスタ231、435から
成るカレントミラーと、 トランジスタ436、437か
ら成るカレントミラーと、トランジスタ438、439
から成るカレントミラーとで構成されている。そして、
電流源120と駆動回路630と比較回路310とで、
出力電圧を目標の電圧に導く制御回路602を構成して
いる。
【0132】(第6実施例の動作)上記第1から第5実
施例の昇圧型主回路が有する第1、第2、第3のループ
に該当する本実施例の降圧型主回路の電流経路は以下の
ループである。
【0133】第1のループは、 入力電源1の接地側〜入
力電源1の正電圧側〜主トランジスタ680のエミッタ
〜主トランジスタ680のコレクタ〜第1巻線171の
第2端子〜第1巻線171の第1端子〜負荷3の出力端
側〜負荷3の接地側〜入力電源1の接地側で、 電流蓄積
フェーズの電流経路である。
【0134】また第2のループは、 ダイオード690の
アノード(接地側)〜ダイオード690のカソード〜第
1巻線171の第2端子〜第1巻線171の第1端子〜
負荷3の出力端側〜負荷3の接地側〜ダイオード690
のアノード(接地側)で、電流放出フェーズの電流経路
である。
【0135】さらに第3のループは、 第2巻線172の
第2端子(接地側)〜第2巻線172の第1端子〜帰還
コンデンサ681の第1端子〜帰還コンデンサ681の
第2端子〜主トランジスタ680のベース〜主トランジ
スタ680のエミッタ〜入力電源1の正電圧側〜入力電
源1の接地側〜第2巻線の第2端子(接地側)で、第1
巻線171と磁気回路を共有する第2巻線172からの
正帰還の経路である。
【0136】すなわち、 第1のループの可変電流発生手
段は、 第1の巻線171に流入させる方向の電流を発生
させるべく、 入力電源1とPNP型の主トランジスタ6
80で構成し、 また、 第2のループの整流手段は、 第1
の巻線171に流入し続ける方向の電流を流させるべ
く、 ダイオード690の向きを定めている。そして、第
3のループの正帰還手段は、 第1巻線171と磁気回路
を共有する第2巻線172からの正帰還により、 ブロッ
キング発振を引き起こさせるように構成されている。
【0137】本発明の第6実施例の降圧型DCDCコン
バータでは、電流蓄積フェーズの始めに第1のループに
電流が流れるが、第1巻線171の電流が小さい時は、
主トランジスタ680が飽和しているため、 第1巻線1
71には入力電源1の電圧と、出力端の電圧の差が印加
される。第1巻線171の電流が増加して、主トランジ
スタ680の潜在的なコレクタ電流値に達すると、 第2
巻線172の電圧が帰還コンデンサ681を介して、 主
トランジスタ680のベースに印加され、主トランジス
タ680が遮断する。すると、 第1巻線171の電流を
流し続けようとする力が、 ダイオード690の端子電圧
を順方向電圧にして、 負荷3に向けて電流を流し続け
る。この電流が小さくなりゼロを横切る値に達すると、
ダイオード690がその流れを阻止するため、 第2巻線
172の電圧が逆転し、 帰還コンデンサ681を介して
主トランジスタ680を再び飽和させる。
【0138】このように、 本発明の第6実施例の動作
は、 上記第1実施例の動作と同じように、 「電流蓄積フ
ェーズ開始」「電流蓄積フェーズ」「電流蓄積フェーズ
終了〜電流放出フェーズ開始」「電流放出フェーズ」
「電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェーズ開始」のサ
イクルを繰り返すことで、 出力端に電力を供給してい
く。そして、 出力端に供給される電力の大きさは、電流
蓄積フェーズにおける電流蓄積量で決まり、これは制御
回路602から主トランジスタ680のベースに与えら
れる電流により制御される。
【0139】この様子を示したのが、 図9のタイミング
図で、 主回路601の第1巻線171の電流、 主トラン
ジスタ680のコレクタ電流、 ダイオード690の電流
の各々の向きを、 図8のようにとっている。この電流波
形は、 図2のタイミング図に示された第1実施例の昇圧
型DCDCコンバータの電流波形と同じである。
【0140】このように、 本発明の第6実施例の動作と
効果は、上記した降圧型主回路と、昇圧型主回路の基本
構成と動作原理が同じであることから、第1および第2
実施例の動作と効果にほぼ同じである。従って、 駆動回
路630のトランジスタ439のコレクタから供給され
るベース電流の上限値は、入力電圧の変動に依存しない
ため、 電流値の設定が容易できる。また、 最悪条件と最
好条件の差が小さくなるため、 ベース電流の上限値の設
計マージンは少なくて済む。そのため、 出力電圧制御に
ともなう廃棄電流が減少し、 無駄な電力消費が抑えられ
るとともに、 起動時や過負荷時の主トランジスタの保護
が最適化できるため、他の保護手段を設けたり、定格に
余裕のあるトランジスタを使用する必要がなくなる。そ
の結果、DCDCコンバータの電力変換効率を低下させ
るという第1の問題点と、 コストを増加させてしまうと
いう第3の問題点を解決することができる。
【0141】(第7実施例)本発明の第7実施例は、請
求項2、5、6、7、14、21に対応し、降圧型主回
路を備えて問題点1、3、4、6、7を解決し、目的
1、3、5、6、7を達成するものである。
【0142】(第7実施例の構成)図10は、 本発明の
第7実施例の降圧型DCDCコンバータの構成を示すも
のである。これは、 図4に示した第3実施例のダイオー
ド190、状態検出回路360、変調回路340を用い
た昇圧型DCDCコンバータの課題解決のための手段
を、 降圧型DCDCコンバータに適用したものである。
【0143】図10において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、680は主トランジスタ、681は帰還コンデン
サ、690はダイオードであり、 これらで主回路601
を構成している。また、 電流源120、 比較回路310
は、上記第3実施例のと同じものである。さらに、駆動
回路630は、上記第6実施例のものと同じであるが、
トランジスタ231、435から成るカレントミラーの
出力と、トランジスタ436、437から成るカレント
ミラーの入力の間に、 変調回路740が挿入されてい
る。
【0144】状態検出回路360は、 主回路601の電
流蓄積フェーズまたは電流放出フェーズを検出し、 その
結果を変調回路740に出力する。変調回路740は、
状態検出回路360が電流蓄積フェーズと判断した際に
は、 その入力と同じ電流を、また、 電流放出フェーズと
判断した際には、 帰還コンデンサ681の充電を最適に
する値の電流を、 各々区別して出力するように構成され
ている。そして、電流源120、 駆動回路630、比較
回路310、 状態検出回路360、変調回路740で、
出力電圧を目標の電圧に導く制御回路702を構成して
いる。
【0145】(第7実施例の動作)本発明の第7実施例
の動作は、 駆動回路630の出力電流が、 電流蓄積フェ
ーズまたは電流放出フェーズで異なる値を区別して出力
する点で、 上記第6実施例の動作と異なる。しかし、電
流蓄積フェーズと電流放出フェーズを交互に繰り返しな
がら出力端に電力を供給する基本動作は全く同じであ
る。本発明の第7実施例の動作波形は、 主回路601が
同一の図9に示した第6実施例のタイミング図と同じで
ある。
【0146】本発明の第7実施例の構成で、 新たに追加
された変調回路740、状態検出回路360の動作と効
果は、 上記した降圧型主回路と昇圧型主回路の基本構成
と動作原理が同じであることから、 上記第3実施例の動
作と効果に同じである。
【0147】従って、 電流放出フェーズの期間が入力電
圧や負荷の変化によって短くなっても、 駆動回路630
からの電流を大きくして、 帰還コンデンサ681の充電
量を適性値にするため、 電流放出フェーズの期間の大幅
な変化を抑えることができる。逆に、 入力電圧や負荷の
変化によって電流放出フェーズの期間が長くなっても、
駆動回路630からの電流を小さくして、 充電量を適性
値にするため、 電流放出フェーズの期間の大幅な変化を
抑えることができる。
【0148】[第8実施例]本発明の第8実施例は、請
求項3、5、6、15、21に対応し、降圧型主回路を
備えて問題点1、3、5、6、7を解決し、目的1、
4、5、7を達成するものである。
【0149】(第8実施例の構成)図11は本発明の第
8実施例の降圧型DCDCコンバータの構成を示すもの
である。これは、 図5に示した第4実施例の従トランジ
スタ490を用いた昇圧型DCDCコンバータの課題解
決のための手段を、降圧型DCDCコンバータに適用し
たものである。
【0150】図11において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、680は主トランジスタ、681は帰還コンデン
サ、890は従トランジスタ、891は従帰還コンデン
サであり、 これらで主回路801を構成している。ま
た、 電流源120、 比較回路310は、上記第3実施例
と同じものである。さらに、 駆動回路430は、上記第
4実施例のものと同じである。そして、 電流源120と
駆動回路430と比較回路310とで、出力電圧を目標
の電圧に導く制御回路802を構成している。
【0151】(第8実施例の動作)本発明の第8実施例
の降圧型主回路の第1のループと第3のループは、 上記
第6実施例のものと同じである。第2のループは、 従ト
ランジスタ890のコレクタ(接地側)〜従トランジス
タ890のエミッタ〜第1巻線171の第2端子〜第1
巻線171の第1端子〜負荷3の出力端側〜負荷3の接
地側〜従トランジスタ890のコレクタ(接地側)で、
電流放出フェーズの電流経路である。
【0152】すなわち、 第1のループの可変電流発生手
段は、 第1の巻線171に流入させる方向の電流を発生
させるべく、 入力電源1とPNP型の主トランジスタ6
80で構成し、 また第2のループの整流手段は、 第1の
巻線171に流入し続ける方向の電流を流させるべく、
NPN型の従トランジスタ890で構成している。そし
て、第3のループの正帰還手段は、 第1巻線171と磁
気回路を共有する第2巻線172からの正帰還により、
ブロッキング発振を引き起こさせるように構成されてい
る。
【0153】本実施例の降圧型DCDCコンバータで
は、電流蓄積フェーズの始めに第1のループに電流が流
れるが、 第1巻線171の電流が小さい時は、 主トラン
ジスタ680が飽和しているため、 第1巻線171には
入力電源1の電圧と、出力端の電圧の差が印加される。
第1巻線171の電流が増加して、主トランジスタ68
0の潜在的なコレクタ電流値に達すると、第2巻線17
2の電圧が帰還コンデンサ681を介して、主トランジ
スタ680のベースに印加され、主トランジスタ680
が遮断する。すると、 第1巻線171の電流を流し続け
ようとする力が、従トランジスタ890のエミッタ電位
を引き下げ、かつ第2巻線172の電圧が、従帰還コン
デンサ891を介して従トランジスタ890のベース電
位を押し上げる結果、ベース・エミッタ間電圧を順方向
電圧にして、 従トランジスタ890を飽和させ、 僅かな
コレクタ・エミッタ間電圧を経由して、 負荷3に向けて
電流を流す。この電流が小さくなりゼロを横切る値に達
すると、従トランジスタ890のコレクタ・エミッタ間
電圧が増加するため、 第2巻線172の電圧が逆転し、
帰還コンデンサ681を介して、 主トランジスタ680
を再び飽和させ、従トランジスタ890も遮断する。
【0154】このように、 本発明の第8実施例の動作
は、 上記第4実施例の動作と同じように、 「電流蓄積フ
ェーズ開始」「電流蓄積フェーズ」「電流蓄積フェーズ
終了〜電流放出フェーズ開始」「電流放出フェーズ」
「電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェーズ開始」のサ
イクルを繰り返すことで、 出力端に電力を供給してい
く。そして、 出力端に供給される電力の大きさは、 電流
蓄積フェーズにおける電流蓄積量で決まり、 これは制御
回路802から主トランジスタ680のベースに与えら
れる電流により制御される。
【0155】この様子を示したのが、 図12のタイミン
グ図であり、 主回路801の第1巻線171の電流、 主
トランジスタ680のコレクタ電流、 従トランジスタ8
90のエミッタ電流の各々の向きを、 図11のようにと
っている。この電流波形は、図6のタイミング図に示さ
れた上記第4実施例の昇圧型DCDCコンバータの電流
波形と同じである。
【0156】このように、本発明の第8実施例の動作と
効果は、上記した降圧型主回路と昇圧型主回路の基本構
成と動作原理が同じことから、 上記第4実施例の動作と
効果にほぼ同じである。従って、 従トランジスタ890
を用いて電流放出フェーズの電流を出力端に導くことに
より、そこで発生する電圧降下を極めて小さく抑えるこ
とができる。その結果、 DCDCコンバータ装置の電力
変換効率を低下させるという第5の問題点を解決するこ
とができる。
【0157】[第9実施例]本発明の第9実施例は、請
求項4、5、6、7、16、21に対応し、降圧主回路
を備えて問題点1、3、4、5、6、7を解決し、目的
1、3、4、5、7を達成するものである。
【0158】(第9実施例の構成)図13は、 本発明の
第9実施例の降圧型DCDCコンバータの構成を示すも
のである。これは、 図7に示した第5実施例の従トラン
ジスタ490、状態検出回路360、変調回路540を
用いた昇圧型DCDCコンバータの課題解決のための手
段を、 降圧型DCDCコンバータに適用したものであ
る。
【0159】図13において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、680は主トランジスタ、681は帰還コンデン
サ、890は従トランジスタ891は従帰還コンデンサ
であり、これらで主回路801を構成している。また、
電流源120、 比較回路310は、上記第3実施例と同
じものである。さらに、駆動回路430は、上記第4実
施例のものと同じであるが、 トランジスタ231、23
2のカレントミラーの出力と、トランジスタ133、1
34のカレントミラーの入力の間に、またトランジスタ
231、435のカレントミラーの出力と、 トランジス
タ436、437のカレントミラーの入力の間に、変調
回路940が挿入されている。
【0160】状態検出回路360は、 主回路801の電
流蓄積フェーズまたは電流放出フェーズを検出し、 その
結果を変調回路940に出力するものである。変調回路
940は、 状態検出回路360が電流蓄積フェーズと判
断した際には、 入力された大きさの電流を主トランジス
タ680のベースのノードに、 また、 従帰還コンデンサ
891の充電を最適にする値の電流を従トランジスタ8
90のベースのノードに各々流す。一方、 電流放出フェ
ーズと判断した際には、帰還コンデンサ681の充電を
最適にする値の電流を主トランジスタ680のベースの
ノードに、また入力された大きさの電流を従トランジス
タ890のベースのノードに、各々区別して出力するよ
うに構成されている。そして、 電流源120、駆動回路
430、比較回路310、 状態検出回路360、変調回
路940により、 出力電圧を目標の電圧に導く制御回路
902を構成している。
【0161】(第9実施例の動作)本発明の第9実施例
の動作は、 駆動回路430の出力電流が、 電流蓄積フェ
ーズまたは電流放出フェーズで異なる値を区別して出力
する点で、上記第8実施例の動作と異なる。しかし、 電
流蓄積フェーズと電流放出フェーズとを交互に繰り返し
ながら、 出力端に電力を供給する基本動作は全く同じで
ある。本発明の第9実施例の動作波形は、 主回路801
が同一の図12に示した本発明の第8実施例のタイミン
グ図と同じである。
【0162】本発明の第9実施例の構成で、 新たに追加
された変調回路940、状態検出回路360の動作と効
果は、 上記した降圧型主回路と昇圧型主回路の基本構成
と動作原理が同じであることから、 上記第5実施例の動
作と効果に同じである。
【0163】従って、 電流放出フェーズの期間が入力電
圧や負荷の変化によって短くなっても、 駆動回路430
からの電流を大きくして、 帰還コンデンサ681の充電
量を適性値にするため、 電流放出フェーズの期間の大幅
な変化を抑えることができる。逆に、 入力電圧や負荷の
変化によって電流放出フェーズの期間が長くなっても、
駆動回路430からの電流を小さくして、 充電量を適性
値にするため、 電流放出フェーズの期間の大幅な変化を
抑えることができる。
【0164】一方、 電流蓄積フェーズの期間が入力電圧
や負荷の変化によって長くなっても、駆動回路430か
らの電流を小さくして、 従帰還コンデンサ891の充電
量を適性値にするため、 従トランジスタ890の遮断を
維持することができる。逆に、入力電圧や負荷の変化に
よって電流蓄積フェーズの期間が長くなっても、 駆動回
路430からの電流を大きくして、 充電量を適性値にす
るため、 帰還電荷による従トランジスタ890の導通初
期の電圧降下を低く保つことができる。
【0165】[第10実施例]本発明の第10実施例
は、請求項1、5、6、17、21に対応し、極性逆転
型主回路を備えて問題点1、3、6、7を解決し、目的
1、5、7を達成するものである。
【0166】(第10実施例の構成)図14は、本発明
の第10実施例の極性逆転型DCDCコンバータの構成
を示すものである。これは、 図11に示した第1実施例
の駆動回路130および比較回路110を、 図3に示し
た第2実施例の駆動回路230と、図4に示した第3実
施例の比較回路310とに置き換えて、 ダイオード19
0を用いた昇圧型DCDCコンバータの課題解決のため
の手段を、極性逆転型DCDCコンバータに適用したも
のである。
【0167】図14において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、1080は主トランジスタ、 1081は帰還コン
デンサ、 1090はダイオードであり、これらで主回路
1001を構成している。また電流源120は、 上記第
3実施例と同じものである。さらに駆動回路630は、
上記第6実施例と同じものである。また比較回路101
0は、 基準電圧311と増幅回路312とレベルシフト
回路1013とから構成されている。
【0168】これまでの昇圧型、降圧型のDCDCコン
バータでは、主トランジスタのベース電流を増加すれ
ば、 出力端の電位は上昇したが、 本発明の第10実施例
のような極性逆転型DCDCコンバータでは、 負電圧の
絶対値は増加するが、 電位は下降するため、 その電位変
化を制御に利用しようとすると、 制御回路の位相を逆転
する必要がある。そのため、 上記第3実施例の比較回路
310内の増幅回路312の非反転入力端子に接続され
ていた基準電圧311は、 本実施例の比較回路1010
では、 反転入力端子側に接続されている。また、出力電
位の変化を、正の電源電圧で動作する増幅回路312に
導くレベルシフト回路1013を設け、正の電源電圧で
動作する増幅回路312と基準電圧311とを、そのま
ま利用できるようにしている。最終的に、 電流源120
と駆動回路630と比較回路1010とで、 出力電圧を
目標の電圧に導く制御回路1002を構成している。
【0169】(第10実施例の動作)上記第1から第5
実施例の昇圧型主回路が有する第1、第2、第3のルー
プに該当する本発明の第10実施例の極性逆転型主回路
の電流経路は以下のループである。
【0170】第1のループは、 入力電源1の接地側〜入
力電源1の正電圧側〜主トランジスタ1080のエミッ
タ〜主トランジスタ1080のコレクタ〜第1巻線17
1の第2端子〜第1巻線171の第1端子〜入力電源1
の接地側で、電流蓄積フェーズの電流経路である。
【0171】また第2のループは、 負荷3の接地側〜負
荷3の出力端側〜ダイオード1090のアノード〜ダイ
オード1090のカソード〜第1巻線171の第2端子
〜第1巻線171の第1端子(接地側)〜負荷3の接地
側で、 電流放出フェーズの電流経路である。
【0172】さらに第3のループは、 第2巻線172の
第2端子(接地側)〜第2巻線172の第1端子〜帰還
コンデンサ1081の第1端子〜帰還コンデンサ108
1の第2端子〜主トランジスタ1080のベース〜主ト
ランジスタ1080のエミッタ〜入力電源1の正電圧側
〜入力電源1の接地側〜第2巻線の第2端子(接地側)
で、第1巻線171と磁気回路を共有する第2巻線17
2からの正帰還の経路である。
【0173】すなわち、 第1のループの可変電流発生手
段は、 第1の巻線171に流入させる方向の電流を発生
させるべく、 入力電源1とPNP型の主トランジスタ1
080で構成し、 また第2のループの整流手段は、 第1
の巻線171に流入し続ける方向の電流を流させるべ
く、 ダイオード1090の向きを定めている。そして,
第3のループの正帰還手段は、 第1巻線171と磁気回
路を共有する第2巻線172からの正帰還により、ブロ
ッキング発振を引き起こさせるように構成されている。
【0174】本発明の第10実施例の極性逆転型DCD
Cコンバータでは、電流蓄積フェーズの始めに第1のル
ープに電流が流れるが、 第1巻線171の電流が小さい
時は、主トランジスタ1080が飽和しているため、 第
1巻線171には入力電源1の電圧が印加される。第1
巻線171の電流が増加して、 主トランジスタ1080
の潜在的なコレクタ電流値に達すると、 第2巻線172
の電圧が帰還コンデンサ1081を介して、主トランジ
スタ1080のベースに印加され、主トランジスタ10
80が遮断する。すると、第1巻線171の電流を流し
続けようとする力が、ダイオード1090の端子電圧を
順方向電圧にして、負荷3からの電流を流し続ける。こ
の電流が小さくなりゼロを横切る値に達すると、ダイオ
ード1090がその流れを阻止するため、第2巻線17
2の電圧が逆転し、 帰還コンデンサ1081を介して主
トランジスタ1080を再び飽和させる。
【0175】このように、 本発明の第10実施例の動作
は、 上記第1実施例の動作と同じように、「電流蓄積フ
ェーズ開始」「電流蓄積フェーズ」「電流蓄積フェーズ
終了〜電流放出フェーズ開始」「電流放出フェーズ」
「電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェーズ開始」のサ
イクルを繰り返すことで、 出力端に電力を供給してい
く。そして、 出力端に供給される電力の大きさは、 電流
蓄積フェーズにおける、 電流蓄積量で決まり、これは制
御回路1002から主トランジスタ1080のベースに
与えられる電流により制御される。
【0176】この様子を示したのが、 図15のタイミン
グ図であり、 主回路1001の第1巻線171の電流、
主トランジスタ1080のコレクタ電流、 ダイオード1
090の電流の各々の向きを、 図14のようにとってい
る。この電流波形は、図2のタイミング図に示した上記
第1実施例の昇圧型DCDCコンバータの電流波形と同
じである。
【0177】このように、 本発明の第10実施例の動作
と効果は、 上記した極性逆転型主回路と昇圧型主回路の
基本構成と動作原理が同じであることから、 上記第1お
よび第2実施例の動作と効果にほぼ同じである。従っ
て、 駆動回路630のトランジスタ439のコレクタか
ら供給されるベース電流の上限値は、 入力電圧の変動に
依存しないため、 電流値の設定が容易できる。また、 最
悪条件と最好条件の差が小さくなるため、 ベース電流の
上限値の設計マージンは少なくて済む。そのため、 出力
電圧制御にともなう廃棄電流が減少し、 無駄な電力消費
が抑えられるとともに、 起動時や過負荷時の主トランジ
スタの保護が最適化できるため、 他の保護手段を設けた
り、 定格に余裕のあるトランジスタを使用する必要がな
くなる。その結果、 DCDCコンバータの電力変換効率
を低下させるという第1の問題点と、 コストを増加させ
てしまうという第3の問題点を解決することができる。
【0178】なお、本発明の第10実施例の比較回路1
010は、正の電源電圧で動作する増幅回路312と基
準電圧311をそのまま利用するために、 レベルシフト
回路1013を設けて構成していたが、 これは他の方法
であってもよい。例えば、出力端と反転入力端の間に帰
還経路を持つ正の電源電圧で動作する演算増幅器を設
け、その仮想接地になる反転入力端子と、 主回路の出力
端との間に抵抗を設けることで、 出力端の電圧値を電流
値に置き換え、 その電流を基準電流と直接比較する方法
や、 その電流を再び電圧に変換して、 増幅回路312と
基準電圧311を利用する方法によっても達成できる。
【0179】[第11実施例]本発明の第11実施例
は、請求項2、5、6、7、18、21に対応し、極性
逆転型主回路を備えて問題点1、3、4、6、7を解決
し、目的1、3、5、6、7を達成するものである。
【0180】(第11実施例の構成)図16は、本発明
の第11実施例の極性逆転型DCDCコンバータの構成
を示すものである。これは、 図4に示した第3実施例の
ダイオード190、状態検出回路360、変調回路34
0を用いた昇圧型DCDCコンバータの課題解決のため
の手段を、極性逆転型DCDCコンバータに適用したも
のである。
【0181】図11において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、1080は主トランジスタ、 1081は帰還コン
デンサ、 1090はダイオードであり、これらで主回路
1001を構成している。また、 電流源120は、 上記
第3実施例と同じものである。さらに駆動回路630
は、 上記第6実施例のものと同じであるが、トランジス
タ231、435から成るカレントミラーの出力と、 ト
ランジスタ436、437から成るカレントミラーの入
力の間に、 変調回路1140が挿入されている。
【0182】また、 比較回路1110は、 上記第10実
施例の比較回路1010と同じ機能であるが、 レベルシ
フト回路1013Xを、 電流源1013A、トランジス
タ1013B、1013Cから成るカレントミラー、 抵
抗1013Dで構成している。入力電源1の電圧に依存
しない電流を、 抵抗1013Dに流し、一定の電圧降下
を発生させ、出力端の負の電圧に重畳させて、 増幅回路
312の非反転入力端子に印加される電圧を、増幅回路
312の動作領域に変換している。
【0183】状態検出回路360は、主回路1001の
電流蓄積フェーズまたは電流放出フェーズを検出し、 そ
の結果を変調回路1140に出力する。変調回路114
0は、状態検出回路360が電流蓄積フェーズと判断し
た際には、 その入力と同じ電流を、また電流放出フェー
ズと判断した際には、 帰還コンデンサ1081の充電を
最適にする値の電流を、 各々区別して出力するように構
成されている。そして、電流源120、 駆動回路63
0、比較回路1110、 状態検出回路360、変調回路
1140により、出力電圧を目標の電圧に導く制御回路
1102を構成している。
【0184】(第11実施例の動作)本発明の第11実
施例の動作は、 駆動回路630の出力電流が、 電流蓄積
フェーズまたは電流放出フェーズで異なる値を区別して
出力する点で、 上記第10実施例の動作と異なる。しか
し、 電流蓄積フェーズと電流放出フェーズとを交互に繰
り返しながら、 出力端に電力を供給する基本動作は全く
同じである。本発明の第11実施例の動作波形は、 主回
路1001が同一の図15に示した第10実施例のタイ
ミング図と同じである。
【0185】本発明の第11実施例の構成で、 新たに追
加された変調回路1140、 状態検出回路360の動作
と効果は、上記した極性逆転型主回路と昇圧型主回路の
基本構成と動作原理が同じであることから、 上記第3実
施例の動作と効果に同じである。
【0186】従って、 電流放出フェーズの期間が入力電
圧や負荷の変化よって短くなっても、駆動回路630か
らの電流を大きくして、 帰還コンデンサ1081の充電
量を適性値にするため、 電流放出フェーズの期間の大幅
な変化を抑えることができる。逆に、 入力電圧や負荷の
変化によって電流放出フェーズの期間が長くなっても、
駆動回路630からの電流を小さくして、 充電量を適性
値にするため、電流放出フェーズの期間の大幅な変化を
抑えることがきる。
【0187】なお、 レベルシフト回路1013Xにおい
て、 必要なレベルシフトの電圧値は、抵抗1013Dの
値で自由に設定できる。また、 安定動作時のトランジス
タ1013Cのコレクタ電位は、 正電圧であるため、 電
流源120、 駆動回路630比較回路1110、状態検
出回路360、変調回路1140などと同一のモノリシ
ック基板上に形成でき、IC化に有利である。
【0188】[第12実施例]本発明の第12実施例
は、請求項3、5、6、19、21に対応し、極性逆型
主回路を備えて問題点1、3、5、6、7を解決し、目
的1、4、5、7を達成するものである。
【0189】(第12実施例の構成)図17は、本発明
の第12実施例の極性逆転型DCDCコンバータの構成
を示すものである。これは、 図5に示した第4実施例の
従トランジスタ490を用いた昇圧型DCDCコンバー
タの課題解決のための手段を、極性逆転型DCDCコン
バータに適用したものである。
【0190】図17において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、1080は主トランジスタ、 1081は帰還コン
デンサ、 1290は従トランジスタ、1290は従帰還
コンデンサであり、 これらで主回路1201を構成して
いる。また電流源120は、上記第3実施例と同じもの
で、 比較回路1010は、上記第10実施例と同じもの
である。さらに駆動回路430は、上記第4実施例のも
のと同じである。そして、 電流源120と駆動回路43
0と比較回路1010とで、出力電圧を目標の電圧に導
く制御回路1202を構成している。
【0191】(第12実施例の動作)本発明の第12 実
施例の極性逆転型主回路の第1のループと第3のループ
は、上記第10実施例のものと同じである。第2のルー
プは、 負荷3の接地側〜負荷3の出力端側〜従トランジ
スタ1290のコレクタ〜従トランジスタ890のエミ
ッタ〜第1巻線171の第2端子〜第1巻線171の第
1端子(接地側)〜負荷3の接地側で、 電流放出フェー
ズの電流経路である。
【0192】すなわち、 第1のループの可変電流発生手
段は、 第1の巻線171に流入させる方向の電流を発生
させるべく、 入力電源1とPNP型の主トランジスタ1
080で構成し、 また、 第2のループの整流手段は,第
1の巻線171に流入し続ける方向の電流を流させるべ
く、NPN型の従トランジスタ1290で構成してい
る。そして、第3のループの正帰還手段は、 第1巻線1
71と磁気回路を共有する第2巻線172からの正帰還
により、 ブロッキング発振を引き起こさせるように構成
されている。
【0193】本実施例の極性逆転型DCDCコンバータ
では、電流蓄積フェーズの始めに第1のループに電流が
流れるが、 第1巻線171の電流が小さい時は、主トラ
ンジスタ1080が飽和しているため、 第1巻線171
には入力電源1の電圧が印加される。第1巻線171の
電流が増加して、 主トランジスタ1080の潜在的なコ
レクタ電流値に達すると、 第2巻線172の電圧が帰還
コンデンサ1081を介して、主トランジスタ1080
のベースに印加され、主トランジスタ1080が遮断す
る。すると、第1巻線171の電流を流し続けようとす
る力が、従トランジスタ1290のエミッタ電位を引き
下げ、 かつ第2巻線172の電圧が従帰還コンデンサ1
291を介して従トランジスタ1290のベース電位を
押し上げる結果、 ベース・エミッタ間電圧を順方向電圧
にして、従トランジスタ1290を飽和させ、僅かなコ
レクタ・エミッタ間電圧を経由して、負荷3からの電流
を流し続ける。この電流が小さくなりゼロを横切る値に
達すると、従トランジスタ1290のコレクタ・エミッ
タ間電圧が増加するため、第2巻線172の電圧が逆転
し、 帰還コンデンサ1281を介して主トランジスタ1
280を再び飽和させ、従トランジスタ1290も遮断
する。
【0194】このように、 本発明の第12実施例の動作
は、 上記第4実施例の動作と同じように、 「電流蓄積フ
ェーズ開始」「電流蓄積フェーズ」「電流蓄積フェーズ
終了〜電流放出フェーズ開始」「電流放出フェーズ」
「電流放出フェーズ終了〜電流蓄積フェーズ開始」のサ
イクルを繰り返すことで、 出力端に電力を供給してい
く。そして、 出力端に供給される電力の大きさは、 電流
蓄積フェーズにおける電流蓄積量で決まり、 これは制御
回路1202から主トランジスタ1080のベースに与
えられる電流により制御される。
【0195】この様子を示したのが、 図18のタイミン
グ図であり、 主回路1201の第1巻線171の電流、
主トランジスタ1080のコレクタ電流、 従トランジス
タ1290のエミッタ電流の各々の向きを、 図17のよ
うにとっている。この電流波形は、図6のタイミング図
に示された上記第4実施例の昇圧型DCDCコンバータ
の電流波形と同じである。
【0196】このように、 本発明の第12実施例の動作
と効果は、 上記した極性逆転型主回路と昇圧型主回路の
基本構成と動作原理が同じことから、 上記第4実施例の
動作と効果にほぼ同じである。従って、従トランジスタ
1290を用いて電流放出フェーズの電流を出力端に導
くことにより、 そこで発生する電圧降下を極めて小さく
抑えることができる。その結果、 DCDCコンバータ装
置の電力変換効率を低下させるという第5の問題点を解
決することができる。
【0197】[第13実施例]本発明の第13実施例
は、請求項4、5、6、7、20、21に対応し、極性
逆転型主回路を備えて問題点1、3、4、5、6、7を
解決し、目的1、3、4、5、7を達成するものであ
る。
【0198】(第13実施例の構成)図19は、本発明
の第13実施例の極性逆転型DCDCコンバータの構成
を示すものである。これは、 上記発明の第5実施例の図
5の構成の、 従トランジスタ490、 状態検出回路36
0、変調回路540を用いた昇圧型DCDCコンバータ
の課題解決のための手段を、 極性逆転型DCDCコンバ
ータに適用したものである。
【0199】図19において、 1は入力電源、2は出力
コンデンサ、3は出力の負荷、 170は磁気回路を共有
した第1の巻線171と第2の巻線172を有するトラ
ンス、1080は主トランジスタ、 1081は帰還コン
デンサ、 1290は従トランジスタ、1291は従帰還
コンデンサであり、 これらで主回路1201を構成して
いる。また電流源120は、上記第3実施例の図3と同
じもので、 比較回路1010は、上記第10実施例のと
同じものである。さらに駆動回路430は、上記第4実
施例のものと同じであるが、 トランジスタ231、23
2のカレントミラーの出力と、トランジスタ133、1
34のカレントミラーの入力の間に、 またトランジスタ
231、435のカレントミラーの出力と、 トランジス
タ436、437のカレントミラーの入力の間に、変調
回路1340が挿入されている。
【0200】状態検出回路360は、 主回路1201の
電流蓄積フェーズまたは電流放出フェーズを検出し、 そ
の結果を変調回路1340に出力するものである。変調
回路1340は、 状態検出回路360が電流蓄積フェー
ズと判断した際には、 入力された大きさの電流を主トラ
ンジスタ1080のベースのノードに、また従帰還コン
デンサ1291の充電を最適にする値の電流を従トラン
ジスタ1290のベースのノードに各々流す。一方、 電
流放出フェーズと判断した際には、 帰還コンデンサ10
81の充電を最適にする値の電流を主トランジスタ10
80のベースのノードに、また入力された大きさの電流
を従トランジスタ1290のベースのノードに、各々区
別して出力するように構成されている。そして、 電流源
120、駆動回路430、 比較回路1010、状態検出
回路360、 変調回路1340により、出力電圧を目標
の電圧に導く制御回路1302を構成している。
【0201】(第13実施例の動作)本発明の第13実
施例の動作は、 駆動回路430の出力電流が、 電流蓄積
フェーズまたは電流放出フェーズで異なる値を区別して
出力する点で、 上記第12実施例の動作と異なる。しか
し、 電流蓄積フェーズと電流放出フェーズとを交互に繰
り返しながら、 出力端に電力を供給する基本動作は全く
同じである。本実施例の動作波形は、 主回路1201が
同一の図18に示した上記第12実施例タイミング図と
同じである。
【0202】本発明の第13実施例の構成で、 新たに追
加された変調回路1340、 状態検出回路360の動作
と効果は、 上記した極性逆転型主回路と昇圧型主回路の
基本構成と動作原理が同じであることから、 上記第5実
施例の動作と効果に同じである。
【0203】従って、 電流放出フェーズの期間が入力電
圧や負荷の変化によって短くなっても、 駆動回路430
からの電流を大きくして、 帰還コンデンサ1081の充
電量を適性値にするため、 電流放出フェーズの期間の大
幅な変化を抑えることができる。逆に、 入力電圧や負荷
の変化によって電流放出フェーズの期間が長くなって
も、 駆動回路430からの電流を小さくして、 充電量を
適性値にするため、 電流放出フェーズの期間の大幅な変
化を抑えることができる。
【0204】一方、 電流蓄積フェーズの期間が入力電圧
や負荷の変化によって長くなっても、駆動回路430か
らの電流を小さくして、 従帰還コンデンサ1291の充
電量を適性値にするため、 従トランジスタ1290の遮
断を維持することができる。逆に、入力電圧や負荷の変
化によって、 電流蓄積フェーズの期間が長くなっても、
駆動回路430からの電流を大きくして、 充電量を適性
値にするため、 帰還電荷による従トランジスタ1290
の導通初期の電圧降下を低く保つことができる。
【0205】(昇圧主回路、 降圧主回路、 極性逆転主回
路の対比)上記第1から13実施例の構成から、 可変電
流発生手段とインダクタとの関係およびインダクタ(第
1巻線171)と整流手段との関係を整理すると以下の
ようになる。
【0206】第1巻線171に電流を蓄積するために
は、 入力電源1と主トランジスタから成る可変電流発生
手段が、 第1巻線171の一端に接続されていれば良
く、第1巻線171の他端の電流の行き先は、上記第1
実施例の構成のような入力電源1であっても、上記第6
実施例の構成のような負荷3であっても、上記第10実
施例の構成のような接地であっても良い。
【0207】また、 第1巻線171から電流を放出する
ためには、 その放出方向を向いたダイオードの一端が、
第1巻線171の一端に接続されていれば良く、 ダイオ
ードの他端は、 上記第1実施例の構成のような負荷3で
あっても、 上記第6実施例の構成のような接地であって
も、 上記第10実施例の構成のような負荷であっても良
い。同様に、 第1巻線171から電流を放出するために
は、その放出方向を向いた従トランジスタのエミッタ
が、 第1巻線171の一端に接続されていれば良く、 従
トランジスタのコレクタは、 上記第4実施例の構成のよ
うな負荷3であっても、 上記第8実施例の構成のような
接地であっても、上記第12実施例の構成のような負荷
であっても良い。
【0208】さらに、 ブロッキング発振を維持する第3
のループは、 主トランジスタの極性がどうであれ、 帰還
コンデンサからの帰還が正になるように構成されていれ
ば良く、 また、 帰還コンデンサからの帰還が電圧変化分
だけであることから、 主トランジスタのエミッタは、 交
流的に第2巻線172の接地側に接続されていれば良
い。
【0209】このように、 上記第1から第5実施例の昇
圧型主回路、 また第6から第9実施例の降圧型主回路、
さらに第10から第13実施例の極性逆転型主回路は、
ブロッキング発振を起こさせる仕組み、 電流を蓄積させ
る仕組み、 電流を放出する仕組みの全てが同じであるこ
とが分かる。昇圧型主回路、 降圧型主回路、 極性逆転型
主回路を区別しているのは、 入力電源と出力電圧の大小
関係、出力電圧の極性、蓄積電流の方向、放出電流の方
向など違いによるものだけである。
【0210】なお、 上記第4、第5、第8、第9、第1
2、第13実施例では、 第1巻線171の第2端子を、
電流蓄積、 電流放出の端子として共用しているため、 そ
れらの電流の方向の関係が一義的に決まり、 主トランジ
スタと従トランジスタの極性は逆になる。すなわち、 主
トランジスタがNPNであれば、 従トランジスタはPN
Pになる。また上記第2実施例の電流放出用に、 第1巻
線171と磁気回路を共有する第3の巻線を設けた場合
でも、 その一端は放出方向を向いたダイオードが接続さ
れ、またその他端には、 接地または電源または負荷に接
続されている。しかし、 第3巻線の一端の電流の向き
は、 巻き方により電流が流出する方向または流入する方
向のどちらでも良いため、 上記第4、第5、第8、第
9、第12、第13実施例では、 主トランジスタと、 従
トランジスタの極性は逆になったが、この場合は従トラ
ンジスタの極性は、 第3巻線からの電流の放出方向を向
いた従トランジスタのエミッタが接続されていれば良
く、 その極性は、 主トランジスタの極性に依存しない。
【0211】[各実施例の捕捉]なお、上記第2から第
13実施例の構成における電流源120の出力電流に、
主トランジスタのベース電流の上限値の温度依存性と同
じ温度依存性を持たせることにより、 出力電圧制御にと
もなう廃棄電流の温度依存性がなくなり、 無駄な電力消
費の低減や、 起動時や過負荷時の主トランジスタの保護
の最適化などの効果をより高めることができる。その結
果、 DCDCコンバータの電力変換効率を低下させると
いう第1および第2の問題点と、 コストを増加させてし
まうという第3の問題点を解決することができる。そし
て、 このような温度依存性を有する電流源120は、 電
源と接地間に一つのダイオード接続と、 一つのコレクタ
・ エミッタ間電圧しか設けられていない特願平4−26
4548号公報の「増幅装置」により構成すれば、電源
電圧が0.9Vまでの安定な動作と、 温度依存性を兼ね
備えさせることができる。
【0212】また、上記第1から第13実施例の構成の
制御回路は、 全て一次側の入力電源1で駆動されている
ため、 電流源、 駆動回路、 比較回路、 状態検出回路、変
調回路から成る制御回路は、 DCDCコンバータ装置の
電源投入後、 直ちに動作する。そのため、 負荷電流が大
きく、 出力電圧の立上りに時間がかかるような状況であ
っても、 確実に起動できる。
【0213】また、上記第1から第13実施例の構成の
制御回路は、 昇圧型、 降圧型、極性逆転型と異なる主回
路の形式であっても、 制御回路を構成する電流源、 駆動
回路、比較回路、 状態検出回路、 変調回路などの基本部
分のほとんどは共通であるため、これらの制御回路要素
を、 ICやモジュールで構成することによって、異なる
型式のDCDCコンバータ装置でも、 同じICやモジュ
ールが利用でき、生産性が向上し、 コストを低減するこ
とができる。しかし、 極性逆転型主回路の比較回路は、
他の型式の比較回路に対し、 位相が反対でレベルシフト
回路が別に必要になるが、 これは、 ICやモジュールに
する際に、 制御の位相が正または負に切り替えられる位
相切替え手段と、 レベルシフト手段を加えることで解決
できる。
【0214】また、上記第1から第13実施例の構成で
は、 トランス170の第2巻線172の一端が接地され
ているが、 これは、 他端が接地された電圧源に一端に接
続しても良い。これは、 帰還コンデンサからの帰還が電
圧変化分だけなので、交流的に主トランジスタのエミッ
タ電位と等しければ良く、 例えば入力電源であっても良
い。この場合、 トランスの巻線は、 一つの一続きの巻線
にタップを設けたオートトランスで済むことになるた
め、 より安価な構成になる。
【0215】また、 状態検出回路360が、 主回路のフ
ェーズを区別するために第2巻線172に発生する電圧
を利用する場合、 上記第1から第13実施例の第2巻線
172の一端が接地されていると、 接地電位より低い電
圧が上記状態検出回路に印加することになる。もし、 状
態検出回路360を、 他の電流源、 駆動回路、 比較回
路、 変調回路などと共に同一のモノリシック基板上に形
成しようとすると、上記第2実施例で説明したIC基板
上での分離が困難になる問題が発生する。しかし、トラ
ンス170の第2巻線172の一端を、 接地より高い、
例えば入力電源などに接続することで、 負の電圧が上記
状態検出回路に加わることがなくなり、IC化する上で
有利である。
【0216】また、上記第1から第13実施例における
帰還コンデンサや従帰還コンデンサには、 直列に抵抗が
挿入されていないが、 主トランジスタや従トランジスタ
の過大なベース電流を防ぐ目的で、 これを挿入してもよ
い。その際、 直列に接続された抵抗とコンデンサの時定
数が、 各々を充電する電流蓄積フェーズまたは電流放出
フェーズの周期より十分短かければ、 DCDCコンバー
タの動作に影響は与えない。
【0217】また、上記第2実施例を除いた各実施例の
構成では、主回路のトランス170に蓄積したエネルギ
ーを、 蓄積時に電流を流し込んだ第1巻線から取り出し
ているが、 トランスに蓄積された磁気回路内の磁束は、
その大きさに見合う電流を、磁気回路を共有する巻線の
何れにも流せるため、別の巻線によって取り出しても良
い。この場合、 さらに、 出力電圧を検出する比較回路を
絶縁型にすることで、絶縁型のDCDCコンバータを構
成することができる。
【0218】また、上記第3から第13実施例における
駆動回路において、 その入力電流と出力電流の比を大き
くとることで、 制御にともなう廃棄電流の大きさを低く
抑えられ、 損失電力の低減が図れる。
【0219】また、 上記第5、第7、第9、第11、第
13実施例における変調回路は、 駆動回路内のカレント
ミラーと、 カレントミラーの間に挿入されているが、 こ
れは、 電流源の出力電流を制御したり、 比較回路の出力
電流を制御したりしても良い。結果的に、 駆動回路の出
力電流が、 電流蓄積フェーズと電流放出フェーズとで区
別できれば、 何処にあっても良い。
【0220】また、 上記第4、第5、第8、第9、第1
2、第13実施例の構成において、電流蓄積フェーズか
ら電流放出フェーズに移行すると、 従トランジスタは逆
トランジスタ動作を始める。その時の電流増幅率などの
特性の急激な変化による、 コレクタ・エミッタ間電圧の
増加が、 次の電流放出フェーズへの移行を加速するが、
トランジスタによっては、 この逆トランジスタ動作時の
コレクタ・エミッタ間電圧があまり増加しないものがあ
る。このような場合、 第1巻線171の電流はそのまま
増大して、 出力端から電力を奪うようになるが、 電流の
変化率が変わらないため、 第2巻線172の端子電圧の
極性は変化しない。従って、 もし主回路のフェーズの区
別を、 第2巻線172の電圧によって判定するような状
態検出回路を用いた場合、電流放出フェーズが終ってい
ても、 第2巻線172の端子電圧の極性が変化しないた
め、 暫くの間、 出力端から電力を奪う時間が発生する。
【0221】このような、 順トランジスタ動作と従トラ
ンジスタ動作の区別がつきにくいトランジスタを使用す
る場合には、 従トランジスタのコレクタ電流の向きを考
慮して電流放出フェーズを判定する状態検出回路を備え
るか、 またはコレクタ電流の向きが逆転した際にコレク
タ・エミッタ間電圧を増加させる手段を備える必要があ
る。例えば、 前者は、 逆方向の電流が流れ始めることで
生じるコレクタ・エミッタ間電圧の極性の反転を、 状態
検出回路が電流放出フェーズ開始と判定し、 変調回路、
駆動手段を介して主トランジスタのベース電流またはベ
ース・エミッタ間電圧を増加させ、 そのコレクタ電流を
増やす。その結果、 第2巻線172の電圧が逆転し、 電
流蓄積フェーズに移行する。また、 後者は、 従トランジ
スタのコレクタに逆方向の電流が流れ始めることで生じ
るコレクタ・ベース間電圧の増加や、 コレクタ・エミッ
タ間電圧の極性の反転などを利用して、 従トランジスタ
のベース電流を減少または遮断させ、 コレクタ・エミッ
タ間電圧を増加させる。その結果、 第2巻線172の電
圧が逆転し、 電流蓄積フェーズに移行する。これらの何
れの制御は、 状態検出回路や、 駆動回路によって構成で
きる。
【0222】また、 上記第4、第5、第8、第9、第1
2、第13実施例の従トランジスタは、 バイポーラ・ト
ランジスタであるが、 これはFETであっても良い。F
ETのドレインの電流は、 どちらの方向に流れても良い
ような構造になっているため、上記のようなインダクタ
に蓄積された電流を出力端に導いた後の、 逆方向電流が
流れ始めようとする際の主回路を電流蓄積フェーズに導
く手段が、 特に必要になる。また、 FETを導通、 遮断
させるゲート電圧の振幅が大きく、 かつゲートに流れる
直流電流がないため、 従帰還コンデンサが不要で、 トラ
ンス170の第2巻線172に直接、 ゲートを接続でき
る。ただし、 ゲートに印加される電圧が、 FETの導
通、遮断に適した値になるように、 第2巻線172の第
2端子の直流電位を設定する必要がある。
【0223】また、上記第1から第13の実施例の入力
電源1の極性は、正になっているが、 これが負である場
合には、 主トランジスタ、 ダイオード、 従トランジスタ
など極性が逆になり、 また、 出力電圧の極性も逆にな
る。
【0224】また、 上記第1から第13の実施例の電流
源120は、 入力電源1が印加されたら、 直ちに電流を
出力するように構成されているが、 これは入力電源1が
印加された後、 徐々にその出力電流が増加し、 一定時間
後に設定値になるように構成してもよい。その場合、 D
CDCコンバータ起動直後の第1巻線171に流れる、
大きな主トランジスタのコレクタによる、 第1巻線17
1の磁気飽和を防ぐことができる。
【0225】また、 上記第1から第13の実施例の駆動
回路は、 入力電源1が印加されたら、 直ちに従トランジ
スタのベースのノードに電流を供給するように構成され
ているが、 これは入力電源1が印加された最初の電流蓄
積フェーズの期間だけ、 これを遮断するように構成する
ことで、 起動直後の主トランジスタと従トランジスタが
同時に導通してしまう問題を避けることができる。
【0226】また、 上記第1から第13の実施例の駆動
回路は、 入力電源1が印加されている間中、 主トランジ
スタのベースのノードに電流を送り続ける構成になって
いるが、 負荷の短絡などによって発振が停止すると、 大
きな電流が主トランジスタや第1巻線171に流れるこ
とになる。しかし、 これは状態検出回路に発振の有無を
判定させる機能を持たせ、 一定時間発振がないと判断し
た時、変調回路を用いて駆動手段からの電流を遮断また
は減少させることで、このような大電流を防ぐことがで
きる。また、 この駆動手段からの電流を遮断する機能
を、 DCDCコンバータの動作または停止の制御に用い
てもよい。その際、制御回路の電源電流も一緒に止まる
構成にすれば、 電源スイッチの役割を持たせることがで
きる。
【0227】また、 上記第4、第5、第8、第9、第1
2、第13実施例の電流放出フェーズにおける従トラン
ジスタのベースのノードに供給される電流は、 電流蓄積
フェーズにおける主トランジスタのベースのノードに供
給される電流と同じ大きさにしているが、これはトラン
ジスタの電流増幅率など、各々の特性に合わせて個別に
設定する必要がある。しかし、この電流は出力電圧など
にほとんど影響がなく、さらに従トランジスタのコレク
タ電流が最大になる電流放出フェーズの始まりには、 従
帰還コンデンサから帰還される時間密度の高い放電電流
も加わるため、駆動回路からのベース電流値の精度はあ
まり要求されていない。従って、 すべて上記第4、第
5、第8、第9、第12、第13実施例のような電流源
からの電流である必要はない。そのため、 入力電源電圧
の変化が少ない条件の良いDCDCコンバータにあって
は、 従トランジスタのベースのノードに電流を供給する
手段を、 簡易な方法、 例えば抵抗と電圧源による供給に
しても良く、上記第4および第5の実施例では、 従トラ
ンジスタのベースのノードと接地の間に抵抗を設けた
り、 上記第8、第9、第12、第13の実施例では、 従
トランジスタのベースのノードと入力電源の間に抵抗を
設けたりしても良い。
【0228】また、 上記第3、第7、第11実施例の電
流放出フェーズにおける帰還コンデンサの充電量は、 状
態検出回路、 変調回路、 駆動回路によって適性値になる
ように制御されているが、この充電量を意図的に少なく
し、主トランジスタの導通のタイミングを遅らせ、 その
遅れ時間を制御することで、 発振周期を制御することが
できる。
【0229】また、 上記発明の第3の実施例の構成の表
示回路は、 第5、7、9、11、13の実施例において
も設けることができる。その結果、 新たに発振回路を設
けることなく、 表示器をダイナミック点灯させることが
でき、 表示器の消費する電力を低減することができる。
【0230】(各実施例の効果)以上の第1から第13
実施例の構成の昇圧型、 降圧型、 極性反転型の各DCD
Cコンバータで得られる効果をまとめると、 以下のよう
になる。
【0231】(1)帰還コンデンサの容量を小さくした
ため、 主トランジスタのベース電流の上限値が、 駆動回
路からの電流で決定できる。
【0232】(2)入力電源1の電圧が変動しても、 駆
動回路からの電流が変動しないので、 ベース電流の上限
値の設定が容易で、 設計マージンが少なく、 無駄な電力
消費が抑えられ、 またこの電流値の設定で起動時や過負
荷時の主トランジスタの保護ができるため、 他の保護手
段を設けたり、 定格に余裕のあるトランジスタを使用す
る必要がない。
【0233】(3)使用温度の変動に対応する主トラン
ジスタのベース電流の上限値が、 駆動回路から出力され
るように設定してあるので、 ベース電流の上限値の設定
の容易さ、 設計マージンの少なさ、 無駄な電力消費の低
減効果、 また起動時や過負荷時の主トランジスタの保護
の容易さなどが、 さらに改善される。
【0234】(4)出力電圧制御にともなう廃棄電流の
変化が少ないため、 比較回路の出力トランジスタの相互
コンダクタンスの変化も少なく、 制御系の利得の変化を
小さくすることができる。そのため、 制御フィードバッ
クの安定化設計が容易になる。
【0235】(5)主トランジスタのベース電流の供給
端に、 NPNトランジスタのコレクタが接続されていな
いため、 特別な分離を必要としない、 一般的なモノリシ
ックICで構成する際に有利である。
【0236】(6)電流放出フェーズにおける、 トラン
スからの出力電流を、 別巻線で取り出すようにしたた
め、絶縁型DCDCコンバータを構成する際に有利であ
る。
【0237】(7)駆動回路の入出力電流倍率を大きく
設定することで、 廃棄する電流の絶対値を小さくするこ
とができ、 損失電力の低減が図れて有利である。
【0238】(8)駆動回路の出力電流を、 主トランジ
スタのベース電流と、 帰還コンデンサの充電電流と、 区
別して出力するため、 入力電圧や負荷電流の変動があっ
ても、 動作モードの急激な変化や、 発振周波数の大幅な
変化が起こりにくい。
【0239】(9)表示器を、電流放出フェーズの周期
でダイナミック点灯させるため、新たに発振回路を設け
る必要がなく、 表示のための消費電力を低減することが
できる。
【0240】(10)電流放出フェーズの出力電流の経
路に、 飽和した従トランジスタのエミッタ・コレクタを
用いたため、 電圧降下が小さくなり、 損失電力を極めて
小さく抑えることができる。
【0241】(11)電流放出フェーズの出力電流の経
路に、 飽和した従トランジスタのエミッタ・コレクタを
用い、 また、 駆動回路の出力電流を、 主トランジスタの
ベース電流と帰還コンデンサの充電電流と、 従トランジ
スタのベース電流と従帰還コンデンサの充電電流とを区
別して出力するため、 損失電力が極めて小さく、 また入
力電圧や負荷電流の変動があっても、 動作モードの急激
な変化や発振周波数の大幅な変化が起こりにくい。
【0242】(12)昇圧型、 降圧型、極性逆転型と異
なる主回路の形式であっても、 制御回路を構成する電流
源、 駆動回路、比較回路、 状態検出回路、 変調回路など
の基本部分のほとんどは共通であるため、これらの制御
回路要素を、 ICやモジュールで構成することによっ
て、異なる型式のDCDCコンバータ装置でも、 同じI
Cやモジュールが利用でき、生産性が向上し、 コストを
低減することができる。
【0243】上記第1実施例の昇圧型DCDCコンバー
タ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)(4)のよ
うな効果が得られる。
【0244】また、 上記第2実施例の昇圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(5)(6)(7)のような効果が得られる。
【0245】また、 上記第3実施例の昇圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(5)(7)(8)(9)のような効果が得られ
る。
【0246】また、 上記第4実施例の昇圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(5)(7)(10)(12)のような効果が得
られる。
【0247】また、 上記第5実施例の昇圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(5)(7)(10)(11)(12)のような
効果が得られる。
【0248】また、 上記第6実施例の降圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(7)(12)のような効果が得られる。
【0249】また、 上記第7実施例の降圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(7)(8)(12)のような効果が得られる。
【0250】また、 上記第8実施例の降圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(7)(10)(12)のような効果が得られ
る。
【0251】また、 上記第9実施例の昇圧型DCDCコ
ンバータ装置によれば、 上記の(1)(2)(3)
(4)(5)(7)(10)(11)(12)のような
効果が得られる。
【0252】また、 上記第10実施例の極性逆転型DC
DCコンバータ装置によれば、上記の(1)(2)
(3)(4)(7)(12)のような効果が得られる。
【0253】また、 上記第11実施例の極性逆転型DC
DCコンバータ装置によれば、上記の(1)(2)
(3)(4)(7)(8)(12)のような効果が得ら
れる。
【0254】また、 上記第12実施例の極性逆転型DC
DCコンバータ装置によれば、上記の(1)(2)
(3)(4)(7)(10)のような効果が得られる。
【0255】また、 上記第13実施例の極性逆転型DC
DCコンバータ装置によれば、上記の(1)(2)
(3)(4)(5)(7)(10)(11)のような効
果が得られる。
【0256】
【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、主トランジスタと、トランスと、ダイオードと、帰
還コンデンサと、電流発生手段と、駆動手段とを設け
て、DCDCコンバータ装置を構成したものであり、駆
動手段の出力トランジスタのコレクタ電流は、ベース・
エミッタ間電圧で決定され、 電源電圧変動にともなうコ
レクタ・ エミッタ間電圧の変動の影響を受けず、 これが
主トランジスタのベースに流れるため、トランス、 ダイ
オード、 帰還コンデンサとともに構成した主回路の入力
電圧の変動があっても、 主トランジスタのベース電流の
上限値の変動を抑えられる効果を有する。
【0257】本発明はまた、上記実施例から明らかなよ
うに、主トランジスタと、トランスと、ダイオードと、
帰還コンデンサと、温度依存性を有する電流発生手段
と、駆動手段とを設けて、DCDCコンバータ装置を構
成したものであり、主トランジスタのベース電流の上限
値の温度依存性を補償する温度依存性を有する電流発生
手段の電流が、 駆動手段の出力トランジスタのコレクタ
電流となり、 主トランジスタのベースに流れるため、 ト
ランス、 ダイオード、 帰還コンデンサとともに構成した
主回路の使用環境温度に変動があっても、 出力電圧制御
にともなう廃棄電流の変動を抑えられる効果を有する。
【0258】本発明はまた、上記実施例から明らかなよ
うに、主トランジスタと、トランスと、ダイオードと、
帰還コンデンサと、駆動手段と、状態検出手段と、変調
手段とを設けて、DCDCコンバータ装置を構成したも
のであり、状態検出手段で得た主回路の状態によって制
御される変調手段が、 駆動手段の出力トランジスタのコ
レクタ電流の大きさを、 装置出力電圧を制御する電流
と、 帰還コンデンサの充電を調節する電流とを区別し
て、 主トランジスタのベースに流すため、 トランス、 ダ
イオードとともに構成した主回路の入力電圧や負荷電流
に変動があっても、主回路の動作モードを制御できる効
果を有する。
【0259】本発明はまた、上記実施例から明らかなよ
うに、主トランジスタと、トランスと、従トランジスタ
と、主帰還コンデンサと、従帰還コンデンサと、駆動手
段とを設けて、DCDCコンバータ装置を構成したもの
であり、トランスの2次巻線からの帰還電圧が、 各々主
帰還コンデンサ、 従帰還コンデンサを経由して、 主トラ
ンジスタおよび逆極性の従トランジスタのベースに加わ
り、 従トランジスタが少ない電圧降下で整流動作をする
ため、 損失電力を低減する効果を有する。
【0260】本発明はまた、上記実施例から明らかなよ
うに、主トランジスタと、トランスと、従トランジスタ
と、主帰還コンデンサと、従帰還コンデンサと、駆動手
段と、状態検出手段と、変調手段とを設けて、DCDC
コンバータ装置を構成したものであり、状態検出手段で
得た主回路の状態によって制御される変調手段が、 駆動
手段の出力トランジスタのコレクタ電流の大きさを、 装
置出力電圧を制御する電流と、 主帰還コンデンサおよび
従帰還コンデンサの充電を調節する電流とを区別して、
主トランジスタのベースおよび従トランジスタのベース
に流すため、 トランスとともに構成した主回路の入力電
圧や負荷電流に変動があっても、 主回路の動作モードを
制御できる効果を有する。
【0261】本発明はまた、上記実施例から明らかなよ
うに、状態検出手段と、表示手段とを設けて、DCDC
コンバータ装置を構成したものであり、状態検出手段と
表示手段とにより、 主回路の電流放出フェーズの期間に
表示器を点灯させることで、表示器が消費する電力を低
減する効果を有する。
【0262】本発明はまた、上記実施例から明らかなよ
うに、少なくとも駆動手段と、電流発生手段と、比較手
段とをICまたはモジュール化して、DCDCコンバー
タ装置を構成したものであり、生産性を向上し、コスト
で低減できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の回路図
【図2】本発明の第1実施例のタイミング図
【図3】本発明の第2実施例の回路図
【図4】本発明の第3実施例の回路図
【図5】本発明の第4実施例の回路図
【図6】本発明の第4実施例のタイミング図
【図7】本発明の第5実施例の回路図
【図8】本発明の第6実施例の回路図
【図9】本発明の第6実施例のタイミング図
【図10】本発明の第7実施例の回路図
【図11】本発明の第8実施例の回路図
【図12】本発明の第8実施例のタイミング図
【図13】本発明の第9実施例の回路図
【図14】本発明の第10実施例の回路図
【図15】本発明の第10実施例のタイミング図
【図16】本発明の第11実施例の回路図
【図17】本発明の第12実施例の回路図
【図18】本発明の第12実施例のタイミング図
【図19】本発明の第13実施例の回路図
【図20】従来例の回路図
【符号の説明】 1 入力電源 2 出力コンデンサ 3 負荷 170 トランス 171、172 トランスの巻線 180、680、1080 主トランジスタ 181、681、1081 帰還コンデンサ 182 帰還抵抗 1421、1422 起動抵抗 190、690、1090 ダイオード 1 01、201、401、601、801、1001、
1201、1401昇圧型主回路 120、1013A 電流源 133、134、231、232、435、436、4
37、438、439トランジスタ 130、230、430、630 駆動回路 111 ツェナー・ダイオード 112 抵抗 113 コンデンサ 114 トランジスタ 311 基準電圧 312 増幅回路 1013、1013X レベルシフト回路 1013B、1013C トランジスタ 1013D 抵抗 110、310、1010、1110 比較回路 102、202、402、502、602、702、8
02、902、1002、1102、1202、130
2、1402 制御回路 368 LED 366、369 抵抗 367 トランジスタ 365 表示回路 360 状態検出回路 340、540、740、940、1140、1340
変調回路

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主トランジスタおよび装置電源を有する
    可変電流発生手段と、前記主トランジスタのコレクタ端子に一端が接続された
    インダクタと、前記インダクタと磁気回路を共有する巻
    線および前記主トランジスタのベース端子と前記巻線と
    の間に接続された帰還コンデンサを有して前記主トラン
    ジスタに対して正帰還動作する正帰還手段と、 前記主トランジスタのコレクタ端子に一端が接続されダ
    イオードを有する整流手段と 前記主トランジスタと逆極性のトランジスタを有し、前
    記逆極性のトランジスタのコレクタ電流が前記可変電流
    発生手段を制御する駆動手段と、 前記可変電流発生手段に接続された電流発生手段と 装置出力端子に接続され、装置出力電圧と基準電圧とを
    比較し、前記可変電流発生手段に出力する比較手段とを
    備え、 前記駆動手段のトランジスタのコレクタ電流は 前記電
    流発生手段の電流から前記比較手段の電流を減じて出力
    することを特徴とする DCDCコンバータ装置。
  2. 【請求項2】 前記主トランジスタのコレクタ端子と前
    記ダイオードの一端とが前記インダクタの一端に接続さ
    れ、前記インダクタと前記磁気回路を共有する巻線の電
    圧が前記帰還コンデンサを介して前記主トランジスタの
    ベース端子に供給され、前記主トランジスタのエミッタ
    端子を電源共通端子に接続し、前記インダクタの他端を
    装置電源に接続し、前記ダイオードの他端を装置出力と
    したことを特徴とする請求項1記載のDCDCコンバー
    タ装置。
  3. 【請求項3】 前記主トランジスタのコレクタ端子と前
    記ダイオードの一端とが前記インダクタの一端に接続さ
    れ、前記インダクタと前記磁気回路を共有する巻線の電
    圧が前記帰還コンデンサを介して前記主トランジスタの
    ベース端子に供給され、前記ダイオードの他端を電源共
    通端子に接続し、前記主トランジスタのエミッタ端子を
    前記装置電源に接続し、前記インダクタの他端を装置出
    力としたことを特徴とする請求項1記載のDCDCコン
    バータ装置。
  4. 【請求項4】 前記主トランジスタのコレクタ端子と前
    記ダイオードの一端と が前記インダクタの一端に接続さ
    れ、前記インダクタと前記磁気回路を共有する巻線の電
    圧が前記帰還コンデンサを介して前記主トランジスタの
    ベース端子に供給され、前記インダクタの他端を電源共
    通端子に接続し、前記主トランジスタのエミッタ端子を
    前記装置電源に接続し、前記ダイオードの他端を装置出
    力としたことを特徴とする請求項1記載のDCDCコン
    バータ装置。
  5. 【請求項5】 主トランジスタおよび装置電源を有する
    可変電流発生手段と 前記主トランジスタのコレクタ端子に接続されたインダ
    クタと、前記インダクタと磁気回路を共有する巻線およ
    び前記主トランジスタのベース端子と前記巻線との間に
    接続された帰還コンデンサを有する正帰還手段と、 前記主トランジスタと逆極性で、前記主トランジスタの
    コレクタ端子にエミッタ端子が接続される従トランジス
    タ、および前記従トランジスタのベース端子と前記巻線
    との間に接続された従帰還コンデンサを有する整流手段
    前記主トランジスタと逆極性のトランジスタを有し、前
    記逆極性のトランジスタのコレクタ電流が前記可変電流
    発生手段を制御する駆動手段と、 前記可変電流発生手段に接続された電流発生手段と 装置出力端子に接続され、装置出力電圧と基準電圧とを
    比較し、前記可変電流発生手段に出力する比較手段とを
    備え、 前記駆動手段のトランジスタのコレクタ電流は 前記電
    流発生手段の電流から前記比較手段の電流を減じて出力
    することを特徴とする DCDCコンバータ装置。
  6. 【請求項6】 前記主トランジスタのコレクタ端子と前
    記従トランジスタのエミッタ端子とが前記インダクタの
    一端に接続され、前記インダクタと磁気回路を共有する
    前記巻線の電圧が前記帰還コンデンサを介して前記主ト
    ランジスタのベース端子に供給され、前記インダクタと
    前記磁気回路を共有する巻線の電圧が前記従帰還コンデ
    ンサを介して前記従トランジスタのベース端子に供給さ
    れ、前記トランジスタのエミッタ端子を電源共通端子
    に接続し、前記インダクタの他端を装置電源に接続し、
    前記従トランジスタのコレクタ端子を装置出力としたこ
    とを特徴とする請求項5記載のDCDCコンバータ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記主トランジスタのコレクタ端子と前
    記従トランジスタのエ ミッタ端子とが前記インダクタの
    一端に接続され、前記インダクタと磁気回路を共有する
    前記巻線の電圧が前記帰還コンデンサを介して前記主ト
    ランジスタのベース端子に供給され、前記インダクタと
    前記磁気回路を共有する巻線の電圧が前記従帰還コンデ
    ンサを介して前記従トランジスタのベース端子に供給さ
    れ、前記従トランジスタのコレクタ端子を電源共通端子
    に接続し、前記主トランジスタのエミッタ端子を装置電
    源に接続し、前記インダクタの他端を装置出力としたこ
    とを特徴とする請求項5記載のDCDCコンバータ装
    置。
  8. 【請求項8】 前記主トランジスタのコレクタ端子と前
    記従トランジスタのエミッタ端子とが前記インダクタの
    一端に接続され、前記インダクタと磁気回路を共有する
    前記巻線の電圧が前記帰還コンデンサを介して前記主ト
    ランジスタのベース端子に供給され、前記インダクタと
    磁気回路を共有する前記巻線の電圧が前記従帰還コンデ
    ンサを介して前記従トランジスタのベース端子に供給さ
    れ、前記インダクタの他端を電源共通端子に接続し、前
    記主トランジスタのエミッタ端子を装置電源に接続し、
    前記従トランジスタのコレクタ端子を装置出力としたこ
    とを特徴とする請求項5記載のDCDCコンバータ装
    置。
  9. 【請求項9】 前記主トランジスタのコレクタ端子が前
    記インダクタの一端に接続され、前記ダイオードの一端
    が前記インダクタと前記磁気回路を共有する第3巻線に
    接続され、前記インダクタと前記磁気回路を共有する第
    2巻線の電圧が前記帰還コンデンサを介して前記主トラ
    ンジスタのベース端子に供給され、前記主トランジスタ
    のエミッタ端子を電源共通端子に接続し、前記インダク
    タの他端を前記装置電源に接続し、前記ダイオードの他
    端を装置出力としたことを特徴とする請求項記載のD
    CDCコンバータ装置。
  10. 【請求項10】 前記可変電流発生手段、前記インダク
    タ、および前記整流手段により構成される主回路の電流
    蓄積フェーズまたは電流放出フェーズを検出する状態検
    出手段と、前記駆動手段の入力信号を変調して出力させ
    る変調手段とを備え、 前記変調手段は、前記状態検出手段が前記電流蓄積フェ
    ーズと判断した際には、前記駆動手段の入力をそのまま
    出力させる一方、電流放出フェーズと判断した際には、
    前記帰還コンデンサの充電を最適にする値の電流を出力
    させることを特 徴とする請求項1乃至9のいずれかに記
    載の DCDCコンバータ装置。
  11. 【請求項11】 前記電流発生手段は、前記可変電流発
    生手段の温度特性と同じ温度特性を有する電流を出力す
    ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載
    DCDCコンバータ装置。
  12. 【請求項12】 前記状態検出手段の状態変化の時刻に
    合わせて点滅が制御される表示手段を備えたことを特徴
    とする請求項1乃至11のいずれかに記載のDCDCコ
    ンバータ装置。
  13. 【請求項13】 少なくとも、前記駆動手段と、前記電
    流発生手段と、前記比較手段とをそれぞれIC化または
    モジュール化した請求項11または12記載のDCDC
    コンバータ装置。
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