JPH04110125U - 乾燥剤収納容器 - Google Patents
乾燥剤収納容器Info
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Landscapes
- Drying Of Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 水蒸気吸収能の優れた潮解性乾燥剤を瓶等の
容器の乾燥剤として用いた乾燥剤収納容器を提供する。 【構成】 瓶口等の容器口部に被着するキャップ内に装
着される、内部に乾燥剤が収納された乾燥剤収納容器に
おいて、該収納容器をキャップに装着したとき、開口部
の開口方向がキャップの開口方向と同一方向となるよう
に、収納容器本体に凹部が形成されていると共に、前記
凹部の開口部を覆う透湿性で且つ非透水性の不織布によ
って、収納容器の凹部内に潮解性乾燥剤を含有するシー
ト状体が封入されている。
容器の乾燥剤として用いた乾燥剤収納容器を提供する。 【構成】 瓶口等の容器口部に被着するキャップ内に装
着される、内部に乾燥剤が収納された乾燥剤収納容器に
おいて、該収納容器をキャップに装着したとき、開口部
の開口方向がキャップの開口方向と同一方向となるよう
に、収納容器本体に凹部が形成されていると共に、前記
凹部の開口部を覆う透湿性で且つ非透水性の不織布によ
って、収納容器の凹部内に潮解性乾燥剤を含有するシー
ト状体が封入されている。
Description
【0001】
本考案は乾燥剤収納容器に関し、更に詳細には瓶口等の容器口部に被着するキ
ャップ内に装着される、内部に乾燥剤が収納された乾燥剤収納容器に関する。
【0002】
従来、瓶等の容器内に収納された収納物を乾燥状態に保つため、乾燥剤が使用
されている。
かかる乾燥剤は図5に示す収納容器100内に収納される。この収納容器10
0には、ポリエチレン等のプラスチックから成る収納容器本体102に、複数個
の透孔106・・が底面に穿設された凹部104が形成されている。また、凹部
104の周縁部には、上面に三本のリング溝110が形成された鍔状部108が
設けられている。
図5に示す収納容器100は、図6に示す如く、凹部104内に乾燥剤116
が収納され、凹部104の開口部がキャップ112の底面によって覆われるよう
に、キャップ112内に装着される。この様に収納容器100が装着されたキャ
ップ112は、ガラス瓶114の瓶口に螺着される。
【0003】
図6に示す従来の乾燥剤収納容器によれば、ガラス瓶114の瓶口に位置する
乾燥剤116は、ガラス瓶114内の湿気(水蒸気)を収納容器100に穿設さ
れた透孔106を介して吸収し、ガラス瓶114内を乾燥状態に保持することが
できる。
ところで、一般的に、塩化カルシウム(CaCl2)に代表される潮解性を呈する潮
解性乾燥剤の水蒸気吸収能は、シリカゲルに代表される非潮解性乾燥剤の水蒸気
吸収能よりも優れている。
しかしながら、従来の瓶等の容器口部に被着される収納容器100においては
、底部に複数個の透孔106が穿設されているため、使用できる乾燥剤116と
して、潮解性乾燥剤よりも水蒸気吸収能が劣る非潮解性乾燥剤に限定される。
このため、収納容器100を大型化することを要する場合があり、この様な場
合には瓶等の容器の収納容積を実質的に減少させることになる。
【0004】
そこで、本考案の目的は、水蒸気吸収能の優れた潮解性乾燥剤を瓶等の容器の
乾燥剤として用いた乾燥剤収納容器を提供することにある。
【0005】
本考案者は、前記目的を達成するためには、収納容器に形成された凹部の開口
部を透湿性で且つ非透水性の不織布で覆い、潮解性乾燥剤を含有するシート状体
を収納容器の凹部内に封入することによって、不織布を通過する水蒸気を乾燥剤
に吸収すると共に、不織布を通過できない水滴を凹部内に閉じ込めることが有効
であると考えて検討した結果、本考案に到達した。
【0006】
即ち、本考案は、瓶口等の容器口部に被着するキャップ内に装着される、内部
に乾燥剤が収納された乾燥剤収納容器において、該収納容器をキャップに装着し
たとき、開口部の開口方向がキャップの開口方向と同一方向となるように、収納
容器本体に凹部が形成されていると共に、前記開口部を覆う透湿性で且つ非透水
性の不織布によって、収納容器の凹部内に潮解性乾燥剤を含有するシート状体が
封入されていることを特徴とする乾燥剤収納容器にある。
【0007】
本考案の収納容器が瓶口等に被着されると、透湿性で且つ非透水性の不織布に
よって覆われた収納容器の凹部開口部が瓶等の容器(以下、瓶容器と称すること
がある)の内部方向に向くため、瓶容器の内部に侵入した水蒸気は不織布を通過
して潮解性乾燥剤に吸収される。
この際、水蒸気は凹部開口部の全域に亘り不織布を通過でき、水蒸気の不織布
通過抵抗を可及的に小さくできる。
一方、水蒸気を吸収して潮解された潮解性乾燥剤等の水滴は、不織布を通過す
ることができず収納容器の凹部内に封入されるため、瓶容器内を常に乾燥状態に
保持できるのである。
【0008】
本考案を図面を用いて更に詳細に説明する。
図1は本考案の収納容器の一実施例を示す断面図であり、収納容器10には、
ポリエチレン等のプラスチックから成る収納容器本体12に、開口部が下方に向
く凹部14が形成されている。また、凹部14の上部周縁部には、上面に三本の
リング溝20が形成された鍔状部108が設けられている。
本実施例においては、潮解性乾燥剤を含有するシート状体22としては、塩化
カルシウム(CaCl2) を濾紙等のシート状体に含浸・乾燥したものを用いる。
かかるシート状体22は、開口部を透湿性で且つ非透水性の不織布24によっ
て覆われた凹部14内に封入されている。
本実施例において用いた不織布は、ポリエチレン又はポリプロピレン等の熱可
塑性重合体から成る疎水性繊維をシート状にした後、繊維同志を高温・高圧で結
合せしめて得られる不織布である。
この不織布の厚さ方向には、微細孔が複雑に交差しており、水蒸気等の気体は
通過できるものの、水等の液体は容易に通過することができない。
尚、かかる不織布としては、透湿度(JIS L-1099 CaCl2法で測定)が5500〜70
00g/m2 /24HR(特に好ましくは6300〜6900g/m2 /24HR)で且つ耐水圧(
JIS L-1092 高水圧法で測定)が1200〜2500 mmH2O(特に好ましくは1700〜1500
mmH2O)程度のものが好ましい。
【0009】
この様な収納容器10は、図2に示す様に、凹部14の開口部の開口方向がキ
ャップ32の開口方向と同一方向となるようにキャップ32の底部に装着され、
ガラス瓶34の瓶口に螺着される。
本実施例の収納容器10の鍔状部18の上面には三本のリング溝20が形成さ
れているため、鍔状部18が容易に変形可能である。このため、収納容器10を
内壁面に螺子部等が突出するキャップ32内に容易に装着できる。
ガラス瓶34の瓶口に被着された収納容器10は、不織布24で覆われた凹部
14の開口部が瓶容器の内部方向に向いており、瓶内の水蒸気は凹部14の開口
部全面に亘って不織布24を通過しシート状体22に含浸された塩化カルシウム
に吸収される。
この際、本実施例の収納容器10では、乾燥剤をシート状体22に含有させて
いるため、凹部14の開口部面積をガラス瓶34の瓶口の開口面積内で大きく取
ることができ、水蒸気の不織布24の通過抵抗を可及的に小さくすることができ
る。
一方、水蒸気を吸収し潮解された塩化カルシウム等の液体は、非透水性の不織
布24を通過することができず凹部14内に貯留される。
【0010】
ところで、前述した濾紙等に塩化カルシウムを含浸・乾燥したシート状体22
を凹部に封入した収納容器10が装着されたキャップ32は、瓶容器等に被着さ
れて使用される際に、瓶内容物を出し入れする間は湿気の多い室内に放置される
ことがある。その間に、シート状体22に含浸された塩化カルシウムが室内の水
蒸気を急激に吸収し、乾燥剤としての乾燥能力を喪失し易い傾向がある。
一方、瓶内の水蒸気量は、室内の水蒸気量に比較して極めて少量であるため、
シート状体22に含浸された塩化カルシウムと単位時間に接触できる水蒸気量を
瓶内の水蒸気量程度を充分に吸収できる程度に制限しておけば、室内にキャップ
32が放置されても水蒸気の急激な吸収に起因するシート状体22の乾燥能力が
短時間で急激に喪失することを防止できる。
かかるシート状体としては、図3〜図4に示すシート状体22を好適に使用す
ることができる。
【0011】
図3のシート状体22は、二枚の濾紙42が潮解性乾燥剤の粒子52(塩化カ
ルシウム粒子)を挟み込むように重ね合わせて接合されているものである。
この濾紙42の各々の内側面には、図4に示す様に、濾紙42上に粘着剤が塗
布されて形成された粘着剤層(以下、粘着層と称することがある)56に、塩化
カルシウム粒子Pが粘着されている。
かかる粘着層56には、間欠的に粘着剤の非塗布部分57が設けられており、
非塗布部分57には塩化カルシウム粒子Pが粘着されておらず、濾紙42の面が
露出している。
尚、図4はシート状体22の部分拡大図であり、非塗布部分57はピンホール
程度の大きさで充分であって、その個々の大きさ及び濾紙42上の位置もランダ
ムに設けられている。
この様な粘着剤の非塗布部分57が間欠的に設けられた粘着層56は、濾紙4
2上に粘着剤粒子を吹き付けてから加熱し、粘着剤粒子を発泡させることによっ
て容易に形成することができる。
この粘着剤としては、食料品用に使用する場合、澱粉系の粘着剤又はアクリル
酸エステル系の粘着剤を使用できる。
図4に示す濾紙42を接合して図3に示すシート状体22の成形は、塩化カル
シウムPの粘着面を内側にしてローラー等で圧着し、必要に応じて収納容器10
の凹部14の形状に合うように裁断することによって行うことができる。
【0012】
図3〜図4に示すシート状体22を凹部14に封入した収納容器10が被着さ
れた瓶においては、瓶内の水蒸気は不織布24及び濾紙42の非塗布部分57を
通過し、濾紙42上の粘着層56に粘着された塩化カルシウム粒子Pに吸収され
る。塩化カルシウム粒子Pは水蒸気の吸収によって潮解し液状(水)となるが、
この水は非塗布部分57から濾紙22に吸収されるため、塩化カルシウム粒子P
は常に水蒸気と接触でき、使用開始当初の吸収速度と使用途中の吸収速度とを略
同程度とすることができる。
また、塩化カルシウム粒子Pは、二枚の濾紙42によって挟み込まれているた
め、収納容器10外の水蒸気は不織布24及び濾紙42上の非塗布部分57を通
過しなければ塩化カルシウム粒子Pと接触することができず、塩化カルシウム粒
子Pに到達する単位時間内の水蒸気量が制限される。このため、収納容器10が
装着されたキャップ32を水蒸気量の多い室内に放置したとしても、シート状体
22の乾燥能力が短時間で急激に低下することを防止できる。
一方、室内の水蒸気量に比較して極めて少量の瓶容器内の水蒸気に対しては、
不織布24及び濾紙42の非塗布部分57の通過抵抗は極めて小さく、瓶容器内
の水蒸気を塩化カルシウム粒子Pによって直ちに吸収し、瓶容器内を乾燥状態に
保持できる。
【0013】
以上、述べてきた実施例において、潮解性乾燥剤として塩化カルシウムを使用
したが、塩化カルシウムに代えて塩化マグネシウムを使用してもよく、両者を混
合して使用してもよい。
また、濾紙42としては吸水性を有しているものであればよく、透湿性で且つ
透水性の不織布を用いることができる。
更に、収納容器本体を透明体で成形し、収納容器の凹部に封入したシート状体
の表面に、塩化コバルト溶液を含浸・乾燥させたインジケータ用紙の貼付、或い
はシート状体に潮解性乾燥剤と共に塩化コバルトを含浸・乾燥させてシート状体
自体をインジケータとすることによって、シート状体の吸水程度を観察できるよ
うにしてもよい。
【0014】
本考案によれば、従来、水蒸気の吸収速度及び単位重量当りの吸収量がシリカ
ゲル等に比較して大きいものの、潮解性を呈するために瓶容器用乾燥剤として使
用されなかった潮解性乾燥剤を、水蒸気を吸収して液状となった潮解性乾燥剤の
瓶容器内への戻りを防止して瓶容器用乾燥剤として使用することができる。
このため、瓶容器用乾燥剤の使用量等を減少することができ、乾燥剤を収納す
る収納容器を小型化し、瓶容器の収納容積を実質的に増加することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の収納容器の使用状態を示す部分断面図
である。
である。
【図3】本発明において用いるシート状体の他の例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】図3の拡大部分断面図である。
【図5】従来の収納容器を示す断面図である。
【図6】従来の収納容器の使用状態を示す部分断面図で
ある。
ある。
10 収納容器
12 収納容器本体
14 凹部
22 シート状体
24 不織布
32 キャップ
34 ガラス瓶
Claims (1)
- 【請求項1】 瓶口等の容器口部に被着するキャップ内
に装着される、内部に乾燥剤が収納された乾燥剤収納容
器において、該収納容器をキャップに装着したとき、開
口部の開口方向がキャップの開口方向と同一方向となる
ように、収納容器本体に凹部が形成されていると共に、
前記開口部を覆う透湿性で且つ非透水性の不織布によっ
て、収納容器の凹部内に潮解性乾燥剤を含有するシート
状体が封入されていることを特徴とする乾燥剤収納容
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2233791U JPH04110125U (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 乾燥剤収納容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2233791U JPH04110125U (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 乾燥剤収納容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04110125U true JPH04110125U (ja) | 1992-09-24 |
Family
ID=31907857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2233791U Pending JPH04110125U (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 乾燥剤収納容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04110125U (ja) |
-
1991
- 1991-03-13 JP JP2233791U patent/JPH04110125U/ja active Pending
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