JPH04110099A

JPH04110099A - 汚水浄化方法及びその装置

Info

Publication number: JPH04110099A
Application number: JP2231407A
Authority: JP
Inventors: Konichi Komatsu; 小松　艮一
Original assignee: OUCHI MICHIKO
Current assignee: OUCHI MICHIKO
Priority date: 1990-08-31
Filing date: 1990-08-31
Publication date: 1992-04-10
Anticipated expiration: 2009-04-27
Also published as: JPH0630783B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は汚水浄化方法及びその装置に関し、特には生物
膜による汚水の処理を流動曝気槽における単細胞で微小
な原生動物による処理と、接触曝気槽における多細胞の
後世動物による処理に分離することにより、余剰汚泥の
発生をなくすると共に河川に放流される排水を８存酸素
の多い活性化された排水とすることによって、河川の自
浄作用を促進することのできる汚水の浄化方法及び装置
に関するものである。

従来の技術従来から企業施設から発生する工業排水及び各家庭から
発生する生活排水をそのまま河川に放流すると、該河川
及び地下水が汚染されて地域環境を悪化させてしまうの
で、これらの排水は汚水浄化装置により浄化してから放
流するのが通例である。特に近年は河川の整備が進んで
河川自体の自浄作用が弱くなっているとともに河川流域
での人口増加及び経済の発展に伴って水質の汚濁が問題
となっている現状にあり、従って単に排水を浄化するの
みでなく、放流後に河川の自浄作用を促進するような浄
化装置であることが望ましい。

このような浄化装置の一例として、従来から接触曝気槽
と沈殿槽とを備えた装置が知られており、このような装
置では汚水が接触曝気槽内の接触材を通過する際に、汚
水の持つ色素、臭気等が除去されるとともに、該接触材
に凝集された微生物群の作用に基づいて浄化された後、
沈殿槽で不純物を沈殿させて除去するようにしている。

通常、上記接触曝気槽内に配置された接触材は汚水が流
通するように多孔質の素材を用いたハニカム構造体とか
、多数の凹凸又は突起を形成した板の重ね合せ体、もし
くは波板の重ね合せ体等のものを上下に間隙を有するよ
うに設置した構造体が用いられている（例えば特開昭５
７−１４４０８８号公報等）。

上記の接触材の表面に微生物のフロックが多量に繁殖す
る程、浄化効率が高められるものとされ、繁殖率を増大
させるための種々の工夫がなされている。

一般に上記の微生物群は、単細胞の原生動物と、多細胞
の後生動物とに分類することができる。原生動物とはを
椎動物に属する鞭毛・嚢胞その他の細胞器官が分化した
アメーバ、ゾウリムシ、ツリガネムシ、ミドリムシ、マ
ラリャ、ベンチュウ等であり、後生動物とはワムシ、イ
タチムシ、セン虫、ミジンコ、ミズムシ、まき貝、クマ
ムシ、水生昆虫、ミミズ等である。

発明が解決しようとする課題しかしながら、このような従来の汚水浄化装置におって
は、接触材の表面に微生物群の屍骸とか、汚泥が過剰に
付着することによる目詰まりとか剥離現象が発生し易く
、そのため浄化作用を良好に維持するためには、浄化装
置から定期的にこれらの汚泥物を搬出除去することが必
要であり、煩瑣な作業が要求されるという難点を有して
いる。

更に搬出除去された汚泥物の廃棄場所とか、処理手段に
も苦慮している現状にあり、二次公害をなくす上からも
前記微生物群の屍骸及び汚泥物を少なくすることが望ま
れている。

そこで本発明はこのような従来の汚水浄化装置における
微生物群及び汚泥物の目詰まりとか剥離現象を少なくし
て、汚泥物の搬出除去作業を最小限にすることができる
汚水浄化方法及びその装置を提供することを目的とする
ものである。

課題を　決するための手段本発明は上記目的を達成するために、流入管から流入す
る汚水を、単細胞の原生動物が生息可能な天然鉱物を主
体とする粒状もしくは粉状の接触材が充填された流動曝
気槽内で循環させた後、この処理水を天然鉱物を主体と
する多細胞の後生動物が生息可能な多孔質の接触材が充
填された接触曝気槽内に導いて処理する汚水浄化方法を
提供する。また、流動曝気槽内に充填された単細胞の原
生動物が生息可能な粒状もしくは粉状の接触材を、汚水
とともに循環するようにしている。

そして、接触曝気槽内の下方に散気管を配設して循環流
を形成することにより強制濃化させるようにし、又接触
曝気槽による処理水を沈殿槽内に導いて、処理水中に固
形物を沈殿させるとともに、越流樋を通過した上澄み水
を放流するようにした汚水浄化方法及び流動曝気槽内で
生じた単細胞の原生動物の屍骸を、接触曝気槽内に充填
された多細胞の後生動物が生月可能な多孔質の接触材に
よって分解処理させ更に流動曝気槽内に充填された単細
胞の原生動物が生息可能な粒状もしくは粉状の接触材は
、汚水とともに循環するようにした汚水浄化方法を提供
する。

また、流入管から流入する汚水を、単細胞の原生動物が
生息可能な天然鉱物を主体とする粒状もしくは粉状の接
触材とともに循環させる流動曝気槽と、多細胞の後生動
物が生、ｅ可能な天然鉱物を主体とする多孔質の接触材
が充填された接触曝気槽と、処理水中の固形物を沈殿さ
せるとともに、上澄み水を放流する沈殿槽とを具備して
成る汚水浄化装置を提供する。

そして、前記接触曝気槽の下方には散気管が配設されて
循環流を形成して強制濃化するようにし、又上記接触曝
気槽内に充填する火成岩等の天然鉱物で成る多孔質の接
触材を所定の団塊に破砕する際に生じる粒状もしくは粉
状の雑材を流動曝気槽内に充填するようにし、更に上記
流動曝気槽の底面の近傍に散気管を配設するとともに、
該散気管の上方に円筒状の通水管を上下方向に通水可能
に配設して、流動曝気槽内に循環流を発生させた構成に
しである。

土工このような汚水浄化装置によれば、汚水が流動曝気槽内
に流入した際に、散気管及び通水管の作用により生じる
循環流によって該流動曝気槽内に充填された粒状もしく
は粉状の接触材が汚水とともに繰り返し循環し、循環中
に接触材の表面に繁殖している原生動物である微生物の
フロックにより、汚水の浄化効率が高められる。

更に上記原生動物群の屍骸等は処理水とともに次段の接
触曝気槽内に導入され、かつ、接触曝気槽内に配設され
た接触材を構成する多孔性の天然鉱物中を循環して、処
理水との衝突時の化学作用に基づいて汚水が活性化され
るとともに、この接触材の持つ多孔性によって水中での
気泡の滞留時間が極めて長くなり、酸素の溶解効率を高
めて後生動物群の活動を促進するとともに食物連鎖に依
る捕食作用に基づいて、前記原生動物群を分解すること
ができる。

処理水は沈殿槽内に入り、底面に残余の固形物が沈殿し
た後、越流樋及び排水口を介して河川等に放流される。

ス】Ｕ舛以下図面を参照して本発明にかかる汚水浄化方法及びそ
の装置の一実施例を詳述する。

第１図は本発明を適用した浄化槽３０を示す平断面図、
第２図は同縦断面図であり、図中１は流動曝気槽、２は
接触曝気槽、３は沈殿槽であり、流動曝気槽１の上側部
には汚水の流入口１１が開口されている。この流動曝気
槽１の内部にはバッフル４が配置されていて、このバッ
フル４によって流動曝気槽１内に沈殿槽５が構成される
。バッフル４の下方には処理水の流路６が形成されてい
る。

流動曝気槽１の内壁面には適宜な傾斜面７，７が付与さ
れて底面８が狭くなっており、この底面８の近傍に散気
管９が配設されている。そして該散気管９の上方には円
筒状の通水管１０が上下方向に通水可能に配設されてい
る。

上記流動曝気槽１の内方には火成岩等の天然鉱物を粉砕
した粒状もしくは粉状の接触材１２が充填されている。

この接触材１２は、粒状もしくは粉状に形成したことに
より、単細胞で微小な原生動物のみが生息し得るという
特性を有している。

接触材１２を構成する粒状体の粒径は約０．３ｍｍ〜０
．５ｍｍ程度のものが適当である。

一方、沈殿槽５と接触曝気槽２とを分離する隔壁１３の
側方上部に汚水の流入口１４が開口されており、この流
入口１４の沈殿槽５側には越流樋１６が取付けられてい
る。

一方、接触曝気槽２の略中央部にはパンフル１５が配置
されていて、前記隔壁１３とバッフル１５に囲まれた領
域の下部近傍には、すのこ状の濾材受け１７が配置され
ており、この濾材受け１７の上部に火成岩等の天然鉱物
を主体とする多孔質の接触材１８が充填されている。こ
の接触材１８は、多細胞の後生動物のみが生息し得ると
いう特性を有している。

上記の火成岩等の天然鉱物として１例えば新島から採取
されるコーガ石が耐酸性、耐アルカリ性。

耐震度性の面から適当であるが、その他の接触材として
火山灰砂又は黒音地土に活性炭及び発砲剤を加え、セメ
ント等で固めた所定形状の団塊から成る多孔質接触材を
用いても良い。

接触曝気槽２の下方にはスペース１９が形成されており
、このスペース１９内に散気管２０が配設されている。

この散気管２０と前記流動曝気槽１内の散気管９には、
浄化槽３０の外部に配置されたブロワ−３１からエアが
供給される。

また、上記接触曝気槽２と沈殿槽３との間にはパンフル
２１が配置されており、このバッフル２１の下側部に処
理水の流路２２が形成されている。

更に浄化槽３０の後壁２３の上側部に排水口２４が開口
されており、この排水口２４の沈殿槽３側には越流樋２
５が取付けられている。

かかる構成を有する浄化槽３０の作用を以下に説明する
。

先ず各種施設から発生する汚水は流入口１１から流動曝
気槽１内に流入するが、この時にブロワ−３１を駆動す
ることによって、散気管８から噴出される気泡が円筒状
の通水管１０内を上昇して、この気泡の作用に基づいて
流動曝気槽１内に矢印Ａで示す循環流が形成される。す
ると流動曝気槽１内に充填された粒状もしくは粉状の接
触材１２が汚水とともに繰り返し循環して、この循環中
に接触材１２の表面に繁殖している原生動物である微生
物のフロックにより、汚水の浄化効率が高められるとと
もに、接触材１２を構成する天然鉱物と汚水との衝突時
の化学作用に基づいて汚水が活性化される。上記接触材
１２は汚水とともに流動曝気槽１内を循環しているので
、該接触材１２の目詰まりが発生することがない。

一般に上記原生動物群は死滅するサイクルが速く、通常
は該原生動物群の屍骸等が堆積し易いものであるが、本
実施例ではこのような原生動物群の屍骸が処理水ととも
に次段の接触曝気槽２内で後生動物群によって分解処理
される。

即ち、パンフル４の下方に形成された流路６から沈殿槽
５内に流入した処理水は、越流樋１６から流入口１４を
介して接触曝気槽２内に流入する。

上記越流樋１６は、流路６の下から越流樋１６に向かう
処理水の中で粒状もしくは粉状の接触材１２が比重差に
よって沈殿し、この接触材１２が接触曝気槽２内へ流入
することを防止する機能を有している。

接触曝気槽２内に流入した処理水は、ブロワ−３１から
供給される空気を噴出する散気管２０からの気泡によっ
て形成される循環流によって、接触材１８を構成する多
孔性の天然鉱物中を矢印Ｂに示したように繰り返し循環
して、該接触材１８に繁殖している後生動物により、汚
水の浄化効率が高められるとともに、処理水との衝突時
の化学作用に基づいて汚水が活性化される。

更に散気管２０から噴出される気泡は、接触材１８内を
多様な経路を経て上昇するため、該接触材１８の内方に
付着した汚泥を剥離して目詰まりを防止するという作用
が得られる。また、上記散気管２０から噴出する空気は
処理水の旋回流を発生させるとともに接触曝気槽２内の
処理水の短絡と、この短絡に伴う嫌気化を防止すること
ができる。

更に接触材１８の持つ多孔性によって水中での気泡の滞
留時間が極めて長くなり、酸素の溶解効率を高めて後生
動物群の活動を促進するとともに食物連鎖に依る捕食作
用に基づいて、前記原生動物群を分解することができる
。

次に処理水はバッフル２１の下方から沈殿Ｗｊ３内に入
り、底面に残余の固形物が沈殿した後、越流樋２５及び
排水口２４を介して河川等に放流される。

以上の説明で明らかなように、本発明では従来用いられ
ている汚泥処理用の曝気槽を、流動曝気槽１と接触曝気
槽２との２段階に分離し、流動曝気槽１内で単細胞の原
生動物群による汚泥の処理を行った後、接触曝気槽２内
で多細胞の後生動物群による汚泥及び原生動物群の屍骸
及び流動曝気槽１内で剥離した汚泥とか未処理物質を分
解処理することが特徴となっている。従って余剰汚泥の
発生が極めて少なくなり、このような余剰汚泥に起因す
る接触材の目詰まりとか剥離現象が発生せず、かつ、浄
化装置から頻繁にこれらの汚泥物を搬出除去する作業を
省略することができて、メンテナンスが簡易化されると
いう特徴を有している。

上記接触曝気槽２内に充填する火成岩等の天然鉱物で成
る多孔質の接触材１８を所定の団塊に破砕する際に、粒
状もしくｊよ粉状の雑材が多量に発生するものであるが
、本実施例によれば、これらの雑材をそのまま流動曝気
槽１内の接触材１２として使用することができる。

発明の効果以上詳細に説明した如く、本発明にかかる汚水浄化装置
によれば、以下に記す作用効果がもたらされる。即ち汚
泥処理用の曝気槽を、流動曝気槽と接触曝気槽との２槽
に分離するとともに、該流動曝気槽内に粒状もしくは粉
状の接触材を充填したことによって、流動曝気槽内で単
細胞の原生動物群による汚泥の処理を実施された後、接
触曝気槽内で多細胞の後生動物群による汚泥及び原生動
物群の屍骸及び流動曝気槽内で剥離した汚泥とか未処理
物質を分解処理することができる。

従って余剰汚泥の発生が極めて少なくなり、このような
余剰汚泥に起因する接触材の目詰まりとか剥離現象が発
生せず、かつ、浄化装置から頻繁にこれらの汚泥物を搬
出除去する作業を省略することができて、メンテナンス
が簡易化されるという特徴を有している。

また、接触曝気槽内に配設された接触材の持つ多孔性に
よって、水中での気泡の滞留時間が長くなり、酸素の溶
解効率を高めて後生動物群の活動を促進することができ
る。

上記接触曝気槽内に充填する火成岩等の天然鉱物で成る
多孔質の接触材を所定の団塊に破砕する際に発生する粒
状もしくは粉状の雑材をそのまま流動曝気槽内に充填す
る接触材として使用することができるので、材料の無駄
がないという特徴が発揮される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる汚水浄化装置の一実施例を示す
平断面図、第２図は同縦断面図である。１６．２５・越流堰２３・後壁２４　排水口

Claims

【特許請求の範囲】

（１）流入管から流入する汚水を、単細胞の原生動物が
生息可能な天然鉱物を主体とする粒状もしくは粉状の接
触材が充填された流動曝気槽内で循環させた後、この処
理水を天然鉱物を主体とする多細胞の後生動物が生息可
能な多孔質の接触材が充填された接触曝気槽内に導いて
処理することを特徴とする汚水浄化方法。
（２）前記接触曝気槽内の下方に散気管を配設して循環
流を形成することにより強制濾化することを特徴とする
請求項１記載の汚水浄化方法。
（３）前記接触曝気槽による処理水を沈殿槽内に導いて
、処理水中に固形物を沈殿させるとともに、越流樋を通
過した上澄み水を放流するようにした請求項１、２記載
の汚水浄化方法。
（４）流動曝気槽内で生じた単細胞の原生動物の屍骸を
、接触曝気槽内に充填された多細胞の後生動物が生息可
能な多孔質の接触材によって分解処理することを特徴と
する請求項１、２、３記載の汚水浄化方法。
（５）流動曝気槽内に充填された単細胞の原生動物が生
息可能な粒状もしくは粉状の接触材を、汚水とともに循
環するようにしたことを特徴とする請求項１、２記載の
汚水浄化方法。
（６）流入管から流入する汚水を、単細胞の原生動物が
生息可能な天然鉱物を主体とする粒状もしくは粉状の接
触材とともに循環させる流動曝気槽と、多細胞の後生動
物が生息可能な天然鉱物を主体とする多孔質の接触材が
充填された接触曝気槽と、処理水中の固形物を沈殿させ
るとともに、上澄み水を放流する沈殿槽とを具備して成
ることを特徴とする汚水浄化装置。
（７）前記接触曝気槽の下方には散気管が配設されて循
環流を形成して強制濾化する請求項６記載の汚水浄化装
置。
（８）上記接触曝気槽内に充填する火成岩等の天然鉱物
で成る多孔質の接触材を所定の団塊に破砕する際に生じ
る粒状もしくは粉状の雑材を流動曝気槽内に充填したこ
とを特徴とする請求項６、７記載の汚水浄化装置。
（９）上記流動曝気槽の底面の近傍に散気管を配設する
とともに、該散気管の上方に円筒状の通水管を上下方向
に通水可能に配設して、流動曝気槽内に循環流を発生さ
せたことを特徴とする請求項６、７、８記載の汚水浄化
装置。