JP3561460B2 - 畜産排水の汚水処理方法とその装置 - Google Patents

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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、畜産排水の汚水処理方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、牛、馬、鶏等の畜産施設では、これらの家畜から排出される糞尿を、敷き藁、木粉、籾殻等に吸収する等のことで回収し、それを堆肥化することで、その有効利用に対処している。
【0003】
ところが、養豚施設から排出される糞尿の場合には、牛、馬、鶏等の場合に比べ、糞に対する尿の割合が多く、極めて軟弱で、泥状化、液状化した高濃度の有機物、栄養塩類を含む屎尿として排出される。また、その排泄量も多い上に、豚舎の清掃を多量の洗浄水により行なっている。
【0004】
例えば、豚の平均体重が60kgで、成人と同じとした場合、豚の排泄量は、1日1頭当り「5.4kg/d」で、また、豚のBOD負荷量は、同じく1日1頭当り「130g/d」であるに対し、人間の場合には、排泄量が「1.5kg/d」で、そのBOD負荷量が「13g/d」であるとされている。
すると、豚の排泄量は、人の3.6人分、BOD負荷量で10人分という膨大な汚濁負荷量になり、これが何百頭や何千頭単位で飼育している養豚舎からの豚舎汚水に対する処理の不完全さは、海や川の水質汚濁とその生態系に多大な悪影響を齎す。
【0005】
従って、畜産汚水の中でも、前記のような性状を呈し、また、生態系へ多大な悪影響を齎す豚舎排水を汚水処理するに、従来では、汚水の汚泥濃度を大量の水により希釈化した上で、長い時間、長い期間をかけて汚水処理する手法により行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
その為、大容量で、広い汚水処理スペースを必須なものとし、畜産業者に多大な設備投資を負わせる割りには、汚水処理性能が不十分な状態で外部排水されており、水質汚濁と生態系に対して多大な悪影響を与えている。
【0007】
そこで、本発明では、前記のような豚舎排水を効率良く汚水処理するに、先ず、その二次処理装置として、活性汚泥中で膜処理する膜処理槽を組み込み、その膜処理段階の余剰汚泥を汲み上げて汚泥濃縮貯留槽へ移送することで、当該二次処理装置における汚泥濃度を適正な処理濃度に維持することで、処理性能の優れた汚水処理に対処することに着眼した。
【0008】
ところが、二次処理装置へ流入する一次処理汚水が、当該二次処理装置での処理能力以上のものが流入すると、それに対応した活性汚泥処理と膜処理性能が追随できないことになり、やがて頻繁に膜を引き上げて膜洗浄を繰り返し行なわねばならなかったり、活性汚泥の引き抜き量、引き抜き回数等を大幅に増加せねばならない。
それでは、二次処理段階での維持管理に、多大なコスト負担を招き、その実用性を著しく損なう事態となる。
【0009】
他方、従来では、畜産排水に多量の水を加えることで、流入原水を希釈化するために、一次処理装置を大容量なものとする上に、一次処理に長時間を費やすことで、その全量を一次処理に対処しようとすると共に、処理されない汚泥分を必要十分に汚泥堆積できる容量ともなっている。
【0010】
このように大量の希釈水を加えて、畜産排水を汚水処理しようとする手法は、人の屎尿や生活雑排水を合併処理する場合における汚水処理の処理手法を流用する域を出ないものとなっている。
この点、豚舎排水の場合には、その性質上、牛や馬等の場合と同様に、別途、堆肥化することで、後利用に対処できる性質のものでもある。
【0011】
そこで、本発明では、前記のような観点から、豚舎排水を汚水処理するに当たって、大量の水で希釈化して汚水処理することの不合理性をなくし、また、豚舎排水に対する堆肥化を考慮する観点から、一次処理の過程で沈殿堆積する固形物を大量に含む汚泥を、余剰汚泥として回収することで、当該一次処理の段階での処理負荷を軽減すると共に、次の二次処理段階での処理負荷をも軽減し、省スペースで効率の良い、また、畜産業者による維持管理が手軽に対処できる汚水処理手法を提供し、これにより畜産業者への汚水処理施設の導入と、その普及に対処したのである。
【0012】
要するに、前記した二次処理装置での効率良い膜処理を可能とするに、一次処理装置に送り込まれた汚濁物質濃度の高い流入汚水と、その一次処理汚水中に含まれる汚泥分を、当該一次処理の段階で効率良く固液分離し、その沈降汚泥を余剰汚泥として汲み上げて汚泥濃縮貯留槽へ移送することで回収し、これにより二次処理段階での負荷を大幅に軽減してなる一次処理汚水を二次処理装置へ送り込むことで、豚舎排水、その他の畜産排水に対する汚水処理効率を飛躍的に高めたのである。
【0015】
【課題を解決するための手段】具体的には、請求項1に記載するように、畜産排水を沈殿分離しつつ濾過処理する固液分離槽と、当該固液分離槽に沈殿した堆積汚泥を汲み上げて貯留する汚泥濃縮貯留槽と、前記固液分離槽で濾過処理した一次処理水を、活性汚泥処理しながら膜分離処理する二次処理槽と、当該二次処理槽の余剰汚泥を汲み上げて貯留する汚泥濃縮貯留槽を備えるとともに、前記固液分離槽の中央上層部にスクリーン濾過室を設け、当該スクリーン濾過室の外側底部位置にスクリーン洗浄装置を設けてなる畜産排水の汚水処理装置としている。
【0016】
また、請求項2では、固液分離槽の中央上層部にスクリーン濾過室を設け、当該スクリーン濾過室の外側底部位置にスクリーン洗浄と、槽内の一次処理水を攪拌する洗浄攪拌装置を組み込んだことを特徴としている。
【0017】
請求項3では、スクリーン濾過室を多重構造に形成し、その外側濾過室から内側濾過室にかけての各スクリーンのメッシュを順次粗目から細目のものとしたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明における汚水処理装置の処理フローとしては、図1に示すように、畜舎からの畜産排水をその流入原水として、一次処理装置1(一次処理槽)へ送り込んで固液分離処理し、その内、スクリーン濾過した一次処理汚水を、次の二次処理装置2(二次処理槽)へ送り込んで活性汚泥処理しつつ膜分離処理し、その膜処理水を消毒処理した上で放流するようにしている。
【0021】
その際、二次処理装置2の活性汚泥濃度(MLSS)を所定濃度、具体的には、10000mg/l以下、好ましくは、7000〜8000mg/lの範囲に維持するために、その活性汚泥中の余剰汚泥を汲み上げて汚泥濃縮貯留槽3へ送り込む。前記の汚泥濃度に保持する所以は、膜処理性能を長期間に亙って安定的に維持する上で好ましい。
また、一次処理装置1で沈殿分離した堆積汚泥も、その余剰汚泥として汚泥濃縮貯留槽3へ送り込むようにしている。
【0022】
汚泥濃縮貯留槽3で固液分離した脱離液は、一次処理装置1へ戻すことで再処理に供され、また、汚泥濃縮貯留槽3の濃縮汚泥は、堆肥舎へ搬出することで堆肥化に供する。或いは、汚泥濃縮貯留槽3に貯蔵された脱離液を含む濃縮汚泥は、随時、堆肥舎へ搬出して堆肥化処理したり、又は、バキューム車に汲み上げられ、堆肥化等の為の終末処理施設へ運び出される。
【0023】
前記の場合、二次処理装置2の余剰汚泥と一次処理槽1に沈殿した余剰汚泥を、同一の汚泥濃縮貯留槽3へ汲み上げて貯留しているが、それぞれに個別の汚泥濃縮貯留槽3とすることもできる。
【0024】
次に、図2は畜産排水の一次処理装置1として好適な固液分離槽S1(又は沈殿分離槽)の第1の実施形態を示す図であって、同図において、4は固液分離槽S1の中心部の上部位置に浸漬状態に吊設したスクリーン濾過室であって、逆円錐形状、逆円錐台形状、或いは、楔形状でボックス形態、又は、逆台形状でボックス形態等の、上向きに拡開形成したフレーム枠をベースにし、その外周面又は前後左右外側面等には、多孔状にパンチングするか、或いは、網目状に編成したメッシュ構造のスクリーン5が張設され、また、その天井部を上蓋6により閉成した構造体に形成している。
このとき、スクリーン濾過室4を昇降自在に吊設することにより、槽上方部へ引き上げて洗浄処理したり、槽内へ吊り降ろすことで再び浸漬状態に吊設するようにすることもできる。
【0025】
スクリーン濾過室4の下部先端位置には、スクリーン5の洗浄と槽内撹拌を兼ねる散気管7が設けられ、その曝気作用によりスクリーン5の外壁面を洗浄処理すると共に、槽底部を除く槽内中間部から上層部にかけての範囲を、嫌気状態に保持する程度に嫌気撹拌するようにしている。
【0026】
前記の場合には、洗浄撹拌装置として散気管7を配管した場合であるが、当該散気管7に代えて、撹拌ポンプや撹拌翼(図示せず)等を組み込み、当該撹拌装置の駆動に伴う撹拌流を、スクリーン5の外壁面に沿って噴流させることで、当該スクリーン5を洗浄処理すると共に、槽底部を除く槽内中間部から上層部にかけての槽内を撹拌することもできる。
勿論、このとき、スクリーン洗浄を散気管7により行い、槽内撹拌は、槽底部に設置した水中ポンプや撹拌翼(図示せず)等により、独立別個に行なうようにすることもできる。
【0027】
8はスクリーン濾過した一次処理汚水のエアリフト用移送管であって、そのエアリフトポンプ作用により引き抜くか、水中ポンプや水頭差(図示せず)によりスクリーン濾過した処理汚水を引き抜くようにしている。
9は固液分離槽S1に沈殿した堆積汚泥のエアリフト用移送管であって、そのエアリフトポンプ作用により汲み上げるか、水中ポンプ(図示せず)により汲み上げて汚泥濃縮貯留槽3へ送り込まれる。
【0028】
而して、固液分離槽S1に流入した畜産排水の流入原水、例えば、豚の糞尿とその洗浄汚水の混合汚水は、散気管7からの噴気流により槽内を撹拌混合することで、一次処理汚水に対する前処理に供されると共に、その一部は、固定分離槽S1の上層部に形成したスクリーン濾過室4のスクリーン5を通過することで濾過処理される。
また、スクリーン濾過された一次処理汚水は、スクリーン濾過室4に臨ませたエアリフト用移送管8のエアリフトポンプ作用で引き抜かれ、次の二次処理装置2へと送り込まれる。
その際、散気管7からの噴出空気が、スクリーン5の外壁面に沿って噴出することで、スクリーン洗浄がなされ、その目詰まりを防止している。
【0029】
また、固液分離槽S1には、散気管7からの噴気に伴う槽内流動流が形成されることになり、一次処理汚水に対する嫌気処理と沈殿分離処理が促進され、その汚泥分が沈殿することで堆積する。
そこで、その堆積汚泥を余剰汚泥として、エアリフト用移送管9のエアリフトポンプ作用により汲み上げるか、或いは、水中ポンプを間欠的に作動させることにより汲み上げ、汚泥濃縮貯留槽3へ送り込む。
これにより、固液分離槽S1での一次処理負荷を軽減すると共に、次の二次処理装置2での汚水処理負荷を軽減している。
【0030】
前記のように、スクリーン濾過されて二次処理装置2へ移流した一次処理汚水は、当該二次処理装置2の活性汚泥と曝気撹拌されることで、好気性状態下での活性汚泥処理が行なわれる。
そして、二次処理装置2に浸漬設置した複数基の膜処理装置(通常、膜分離装置とその膜洗浄装置とからなる)(図示せず)により、当該二次処理汚水に対する膜分離処理が行なわれることで膜処理水として引き抜かれる。
後は、それを消毒処理して外部放流するか、或いは、引き抜かれた膜処理水を消毒処理した上で貯水槽に貯留し、必要に応じて畜舎洗浄に再利用する。
【0031】
その際、膜処理性能を長期間に亙って安定的に維持するために、当該二次処理装置2の汚泥濃度を、10000mg/l以下に、好ましくは、7000〜8000mg/l程度の範囲に維持するために、当該二次処理装置3の余剰汚泥をエアリフトポンプや水中ポンプ(図示せず)により間欠的に汲み上げ、汚泥濃縮貯留槽3へ送り込んで貯留する。
【0032】
汚泥濃縮貯留槽3に貯留された余剰汚泥は、槽内で重力沈降することで固液分離に供され、その脱離液を、再び、一次処理装置1へ戻すことで再処理に供する。また、汚泥濃縮貯留槽3に沈殿した濃縮汚泥は、堆肥舎へ搬出することで堆肥化に供するか、或いは、汚泥濃縮貯留槽3に貯蔵された脱離液を含む濃縮汚泥は、随時、堆肥舎へ搬出して堆肥化処理したり、又は、バキューム車に汲み上げて堆肥化等の為の終末処理施設へ運び出される。
【0033】
【変形例】
次に、図3に示す変形例の場合は、スクリーン濾過室が内外二重のスクリーン構造に形成され、図2と同一構造に形成した内側のスクリーン濾過室4の外側に、適度な間隔を隔てて並設した有底の外側スクリーン濾過室10が形成され、当該外側スクリーン濾過室10の外周面又は外側面には、多孔状又は網目状の外側スクリーン11が張設され、また、スクリーン濾過室4、10の底部を底板12で閉成している。
この場合には、外側スクリーン11のメッシュ径を、1〜2mm程度の粗い目に形成され、また、内側スクリーン5を25〜50ミクロン程度の細い目の膜構造としている。
また、内側スクリーン濾過室4の底部外側位置には、内側スクリーン5を洗浄処理する内側散気管7が配管され、外側スクリーン濾過室10の底部外側位置には、固液分離槽Sの槽内撹拌を兼ねる外側散気管13を設けている。
【0034】
前記の場合には、外側スクリーン11を通過することで第1段の濾過処理された一次処理汚水が、一旦、外側スクリーン濾過室10へ流れ込みし、再び、内側スクリーン5を通過することでに第2段の濾過処理がなされ、これにて二段濾過した一次処理汚水がエアリフト用移送管8から引き抜かれるようにしている。
【0035】
【変形例】
次に、図4に示す変形例の場合は、スクリーン濾過室が内外三重のスクリーン構造とする場合であって、図2と同一構造に形成した内側スクリーン濾過室4の外側に、図3の場合と同様な中間スクリーン濾過室10が形成され、当該中間スクリーン濾過室10の外周面又は外側面には、多孔状又は網目状の中間スクリーン11が張設され、更に、当該中間スクリーン11の外側に外側スクリーン濾過室14が形成され、当該外側スクリーン濾過室14の外周面又は外側面に外側スクリーン15を張設している。
この場合には、外側スクリーン15から内側スクリーン5にかけてのメッシュ径を段階的に小さくし、例えば、外側スクリーン15のメッシュ径を2mm程度の粗い目に、次の中間スクリーン11のメッシュ径を、0.1〜0.5mmの中程度の細目に形成し、また、内側スクリーン5のメッシュ径を、25から50ミクロン程度の細目に形成している。
また、外側スクリーン濾過室14の底部外側位置には、外側スクリーン15を洗浄処理する散気管16を、固液分離槽Sの槽内撹拌を兼ねて配管している。
【0036】
前記の場合には、外側スクリーン15を通過することで第1段の濾過処理された一次処理汚水が、外側スクリーン濾過室14へ流入し、次の中間スクリーン11を通過することで第2段の濾過処理され、更には、内側スクリーン5を通過することで第3段の濾過処理がなされる。
【0037】
【第2の実施形態】
次に、畜産排水の一次処理装置1が、図5に示す第2の実施形態の固液分離槽S2とする場合について説明する。
この固液分離槽S2には、槽内の上層部の外周部又は外側部に濾材を充填した濾過層17が層設され、当該濾過層17の略中心位置には、図2〜図4に示すような、スクリーン濾過室4、10、14のいずれかを組み込んでいる。
同図において、18は畜産排水の原水流入管であって、その吐出口を前記濾過層17より下部位置に臨ませている。19は濾過層17の底部に配管した空気逆洗管であって、濾過層17の濾材を間欠的に洗浄処理する。
【0038】
而して、原水流入管18から固液分離槽S2に流入した畜産排水は、槽内撹拌流により適度に撹拌混合されることで嫌気処理され、また、散気管7からの噴気作用によって、槽中心の上層部に上向き流が形成された上で、外周部又は外側部の濾過層17を降流することで、一次処理汚水に対する濾過処理が繰り返される。それと同時に、散気管7からの上向き流によってスクリーン濾過室4、10、14への濾過処理が促され、当該スクリーン濾過した処理汚水を、エアリフト用移送管8により引き抜いて、次の二次処理装置2へ移流する。
また、固液分離層S2に沈殿した堆積汚泥は、エアリフト用移送管9により汲み上げられ、汚泥濃縮貯留槽3へ送り込まれる。
尚、濾過層17に充填した濾材に付着したSS類は、原水流入のない夜間に空気逆洗管19からの噴出空気により洗浄処理される。
斯様に、固液分離槽S2に、濾過層17とスクリーン濾過室4、10、14を組み込むことにより、より一段とSS類の捕捉性能が高められ、一次処理段階での汚水処理性能を向上すると共に、二次処理段階での負荷の軽減に対処している。
【0039】
【第3の実施形態】
また、畜産排水の一次処理装置1を、図6に示す第3の実施形態とする場合について説明する。
この場合における一次処理装置1は、紐状の接触濾材20(以下、紐状濾材という)を層設した第1濾過槽21と、その濾過処理汚水をスクリーン濾過する第2濾過槽22の2槽構造としている。紐状濾材20は、第1濾過槽21の汚水流入側から流出側にかけての槽内に上下に張設して浸漬支持している。
勿論、紐状濾材20の下端部を槽底部側に固定し、槽内を浮遊状態にして浸漬支持することもできる。
23は第1濾過槽21と第2濾過槽22を区画する隔壁であって、その下端部を濾過処理水の潜流口24としている。25は移流壁であって、その下端部に汚泥返送口26を開口形成している。
【0040】
また、第2濾過槽22の濾過処理汚水の流出側の槽上方部には、上向きに拡開状態にスクリーン5が傾設されたスクリーン濾過室27が形成され、その下部位置には、スクリーン5の外壁面を洗浄処理する散気管7を配管している。
28は第2濾過槽22に傾設した傾斜壁面であって、当該傾斜壁面27に堆積した汚泥が、移流壁25の返送口26から第1濾過槽21へ汚泥返送するようにしている。
尚、図中9は、第1濾過槽21の出口付近に堆積した汚泥を汲み上げるエアリフト用移送管、8は第2濾過槽22でスクリーン濾過した処理汚水のエアリフト用移送管、19は第1濾過槽21の槽底部に配管した空気逆洗管であって、紐状濾材20に付着したSS類を、汚水流入のない夜間に曝気洗浄する。
【0041】
而して、原水流入管18から第1濾過槽21に流入した畜産排水は、紐状濾材20の間を槽内上流側から下流側にかけて流動して通り抜ける。
すると、紐状濾材20にSS類が付着することで濾過処理されると共に、当該紐状濾材20に生息する嫌気性微生物により、一次処理汚水に対する嫌気処理がなされる。
その濾過処理水は、隔壁23の下部の潜流口24を潜流した上で、次の移流壁25との間を上昇した上で、当該移流壁25を越流することで、第2濾過槽22へ送り込まれる。
【0042】
第2濾過槽22では、散気管7からの上向きの噴気作用によって、スクリーン濾過室4のスクリーン5を洗浄しながら処理汚水に対するスクリーン濾過が促され、その処理汚水をエアリフト用移送管8により引き抜いて、次の二次処理装置2へ送り込む。
また、空気逆洗と新たな畜産排水の流入により、紐状濾材20から剥離したり、洗浄除去したSS類は、第1濾過槽21の下流部に次第に寄せ集められて沈殿して堆積し、その堆積汚泥と返送口26から戻された汚泥分は、エアリフト用移送管9により汲み上げられて汚泥濃縮貯留槽3へ送り込まれる。
斯様に、畜産排水の一次処理装置1として、紐状濾材20を縦列的に並設することで層設した第1濾過槽21と、その一次処理汚水をスクリーン濾過する第2濾過槽22を組み込むことにより、SS類に対する捕捉性能が高められ、一次処理段階での汚水処理性能を向上させると共に、二次処理段階での負荷の軽減にも対処している。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、前記のように畜産排水を一次処理槽へ送り込んで前処理し、それを二次処理槽で活性汚泥処理しながら膜分離処理し、当該活性汚泥中の余剰汚泥を汲み上げて汚泥濃縮貯留槽へ送り込む汚水処理方法であって、前記一次処理槽の一次処理汚水を沈殿分離しつつ濾過処理し、その内、濾過処理した一次処理汚水を二次処理槽へ移流すると共に、沈殿した堆積汚泥を汲み上げて汚泥濃縮貯留槽へ送り込んでなる畜産排水の汚水処理方法とその装置としたので、特に、豚舎排水を汚水処理するに当たって、従来のように、大量の水で希釈化して汚水処理することの不合理性をなくし、豚舎排水を、通常は無希釈で、処理効率に優れた汚水処理を達成する。
ここで、通常は無希釈で、汚水処理できるとした所以は、豚の糞尿量に対して、豚舎洗浄の排水量が少なすぎる等のことで、その流入原水や一次処理汚水の汚泥濃度が、必要以上に高濃度となるような場合には、例外的に、前記流入原水や一次処理汚水に適量の処理水が補充される場合があり得ることを意図している。
【0044】
また、一次処理の過程で発生する堆積汚泥を、汚泥濃縮貯留槽に回収するため、当該一次処理の段階で、必要以上の汚泥貯留容量を考慮する必要がなく、また、その処理の繰り返しによる負荷の増大を招くことがないため、一次処理装置の小型コンパクト化に貢献すると共に、次の二次処理段階での膜処理負荷も著しく軽減することができる。
その結果、省スペースで処理効率の良い処理施設が得られ、また、畜産業者による維持管理が手軽に行なえることから、畜産業者への汚水処理施設の導入と、その普及に大いに貢献する。
特に、畜産排水の中でも、何百頭や何千頭単位で排水される豚舎汚水に対する汚水処理効率が飛躍的に向上し、海や川の水質汚濁防止に多大な好影響を齎す。
【図面の簡単な説明】
【図1】畜産排水の処理フローを示す図である。
【図2】一次処理装置の固液分離槽を示す図であって、スクリーン濾過室と散気管を組み込んだ場合を示している。
【図3】図2のスクリーン濾過室を内外二重構造とした場合を示す図である。
【図4】スクリーン濾過室を三重構造とした場合を示す図である。
【図5】固液分離槽の上層部に、濾過槽とスクリーン濾過室等を組み込んだ場合を示す図である。
【図6】一次処理装置を、紐状濾材を層設した第1濾過槽と、スクリーン濾過室を形成した第2濾過槽の2槽構造とした場合を示す図である。
【符号の説明】
S1、S2 固液分離槽
1 一次処理装置
2 二次処理装置
3 汚泥濃縮貯留槽
4、10、14、27 スクリーン濾過室
5、11、15 スクリーン
6 上蓋
7、13、16 散気管
8、9 移送管
12 底板
17 濾過層
18 原水導入管
19 空気逆洗管
20 紐状濾材
21 第1濾過槽
22 第2濾過槽
23 隔壁
24 潜流口
25 移流壁
26 返送口
28 傾斜壁面

Claims (3)

  1. 畜産排水を沈殿分離しつつ濾過処理する固液分離槽と、当該固液分離槽に沈殿した堆積汚泥を汲み上げて貯留する汚泥濃縮貯留槽と、前記固液分離槽で濾過処理した一次処理水を、活性汚泥処理しながら膜分離処理する二次処理槽と、当該二次処理槽の余剰汚泥を汲み上げて貯留する汚泥濃縮貯留槽を備えるとともに、前記固液分離槽の中央上層部にスクリーン濾過室を設け、当該スクリーン濾過室の外側底部位置にスクリーン洗浄装置を設けてなる畜産排水の汚水処理装置。
  2. 固液分離槽の中央上層部にスクリーン濾過室を設け、当該スクリーン濾過室の外側底部位置にスクリーン洗浄と、槽内の一次処理水を攪拌する洗浄攪拌装置を組み込んでなる請求項1に記載の畜産排水の汚水処理装置。
  3. スクリーン濾過室を多重構造に形成し、その外側濾過室から内側濾過室にかけての各スクリーンのメッシュを順次粗目から細目のものとしてなる請求項1又は請求項2に記載の畜産排水の汚水処理装置。
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