JP3220795B2 - 糞尿浄化装置及びその浄化方法 - Google Patents

糞尿浄化装置及びその浄化方法

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JP3220795B2 JP15678899A JP15678899A JP3220795B2 JP 3220795 B2 JP3220795 B2 JP 3220795B2 JP 15678899 A JP15678899 A JP 15678899A JP 15678899 A JP15678899 A JP 15678899A JP 3220795 B2 JP3220795 B2 JP 3220795B2
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寿文 沖田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として豚や牛
等の家畜の糞尿を浄化するための浄化装置(以下、適宜
「浄化装置」と略称する)とその浄化方法(以下、適宜
「浄化方法」と略称する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでの浄化装置(以下、「従来の浄
化装置」という)は、図7に示す構造を備えていた。す
なわち、従来の浄化装置は、貯留槽101に貯留されて
いる糞尿を沈殿浄化槽102へ送り、この沈殿浄化槽1
02内で糞尿に含まれる固形物のうち水の比重より大き
いものを重力作用によって沈殿処理するようになってい
る。この沈殿処理槽は、必要に応じて複数槽設けられ、
前段の第1沈殿処理槽103内の上澄み液を中段の第2
沈澱処理槽105内に送りここで沈殿処理した上澄み液
を後段の第3沈殿処理槽内に送りさらに沈殿処理するよ
うに構成されている。第1の沈殿処理槽の上澄み液より
も第2の沈殿処理槽の上澄み液の方が、第2の沈殿処理
槽の上澄み液よりも第3の上澄み液の方が、懸濁物質
(SS)の含有量の少ないきれいな水となるので、沈殿
処理槽の数は多ければ多いほど、きれいな水を得るため
には好ましい。このようにして得た上澄み液の純度を高
くするために、さらに好気性微生物が汚濁物を餌として
食べることを利用する、いわゆる活性汚泥法が採用され
る場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
浄化装置は、複数の処理槽を設置するために広い土地と
膨大な設置費用を必要とする。特に、上記した活性汚泥
法を採用した場合は、好気性微生物を生かしておくため
に好気的な条件を整える必要がある。好気的な条件を整
えるためには、エアレーションと呼ばれる攪拌作業や温
度管理等が必要であり、専門的な知識と多大な運営費用
(ランニングコスト)が要求される。糞尿浄化にかかる
費用は、そのまま牛乳や肉等の畜産品に繁栄する。本発
明が解決しようとする課題は、広い土地や膨大な設置費
用を必要とせず、また、運営費用のなるべく掛からない
糞尿処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、次の手段によって構成されている。な
お、何れかの請求項において記載した用語の定義等は、
物の発明であると方法の発明であるとを問わず、その性
質上可能な限り他の請求項にも適用されるものとする。
なお、後述するように、「第4の固形物」は「第3の固
形物」よりも、「第3の固形物」は「第2の固形物」よ
りも、「第2の固形物」は「第1の固形物」よりも、そ
れぞれ小さいことを示している。したがって、第4の液
状物が最も浄化された糞尿であり、これに次いで、第3
の液状物、第2の液状物、第1の液状物の順で固形物の
大きさが大きくなり、それだけ浄化程度が低くなること
を示している。また、本明細書における「固形物」とは
糞尿に含まれる液状物(液状物)を除いた部分を総称す
る概念である。
【0005】請求項1の発明の構成 請求項1の発明に係る糞尿浄化装置(以下、「請求項1
の浄化装置」という)は、糞尿を貯留するための貯留槽
(3)と、貯留槽(3)に貯留された糞尿から固形物を
分離して第1の液状物(L1)を取り出すための分離手
段(5)と、第1の液状物(L1)に含まれる固形物
を、沈殿分離するとともに、第1の液状物(L1)内に
混入した気泡(B)に付着させることによって分離して
第2の液状物(L2)を取り出すための浮上分離手段
(7)と、第2の液状物(L2)に含まれる固形物を、
イオン交換部材(9)の表面に付着させることによって
分離して第3の液状物(L3)を取り出すためのイオン
交換フィルタ(11)と、第3の液状物(L3)に含ま
れる固形物を濾過分離して第4の液状物(L4)を取り
出すためのプレフィルタ(13)と、第4の液状物(L
4)に含まれる固形物を、逆浸透現象によって濾過分離
して第5の液状物(L5)を取り出すための逆浸透濾過
手段(15)と、を含み、第1の液状物(L1)内に混
入した気泡(B)は、オゾン供給手段(17)によって
供給されるオゾンを含み、イオン交換部材(9)に付着
した固形物をイオン交換部材(9)から洗浄排出するた
めの洗浄水(W)を、イオン交換フィルタ(11)に供
給するための洗浄水供給手段(19)と、を含むことを
特徴とする。「イオン交換現象」は、イオン交換部材中
のイオンと液状物中の同符号イオンとが入れ替わる現象
のことをいう。「イオン交換部材」は、イオン交換現象
を生じさせる不溶性の天然石や合成樹脂等のことをい
う。「逆浸透現象」は、第4の液状物(濃厚溶液)側に
浸透圧より大きな圧力を加えることによって、半透膜を
通して第5の液状物となる溶媒を希釈溶液側に移行させ
る現象のことをいう。
【0006】請求項1の発明の作用効果 請求項1の浄化装置の作用効果は、次のとおりである。
まず貯留槽(3)に貯留された糞尿(E)は、分離手段
(5)の働きによって固形物と第1の液状物(L1)と
に分離される。分離された第1の液状物(L1)は、浮
上分離手段(7)に送られ、ここで気泡(B)が混入さ
れる。混入された気泡(B)は、分離手段(5)によっ
て分離されずに第1の液状物(L1)に含まれる固形物
を付着させ浮上する。一方、気泡(B)に付着しなかっ
た固形物は沈殿する。この浮上した固形物と沈殿した沈
殿物(沈殿固形物)とを分離することによって、第2の
液状物(L2)が取り出される。取り出された第2の液
状物(L2)は、イオン交換フィルタ(11)に送られ
る。イオン交換フィルタ(11)は、浮上分離手段
(7)によって分離されずに第2の液状物(L2)に含
まれる固形物をイオン交換部材(9)の表面に付着させ
ることによって分離する。イオン交換フィルタ(11)
の下流側で、第3の液状物(L3)が取り出される。第
3の液状物(L3)はプレフィルタ(13)によって濾
過されて第4の液状物(L4)となる。第4の液状物
(L4)は、逆浸透濾過手段(15)によって濾過さ
れ、第5の液状物(L5)になる。気泡(B)に含まれ
るオゾンは、その殺菌漂白作用によって第1の液状物
(L1)を浄化する。イオン交換部材(9)は洗浄水供
給手段(19)によって供給される洗浄水によって洗浄
され目詰まりが防止される。ここでイオン交換部材を採
用したのは、イオン交換部材を使って濾過した場合と、
細かい目を通して不純物を取り分ける方式の濾過部材を
使って濾過した場合とを比べると、イオン交換部材のほ
うが目詰まりしにくい、という利点があるからである。
すなわち、家畜等が排泄した糞尿は、一般に食物に含ま
れていた繊維等を多量に含んでおり、このため上記した
濾過部材の目を詰まらせやすい。また、目に詰まった繊
維を取り除くことは、必ずしも容易ではない。一方、イ
オン交換部材の場合は、繊維等はイオン交換部材の表面
に付着するだけであるから、目に詰まったものを取り除
く場合に比べて遥かに簡単である。すなわち、イオン交
換部材の方が先の濾過部材より糞尿の濾過に適してお
り、また、保守面においても優れているからである。
【0007】請求項2の発明の構成 請求項2の発明に係る糞尿浄化装置(以下、「請求項2
の浄化装置」という)は、請求項1の浄化装置の構成に
限定が加わり、浮上分離手段(7)とイオン交換フィル
タ(11)とからなる一組の浮上交換手段(21)を複
数組直列配置したことを特徴とする。各組のイオン交換
フィルタは、下流に向かって段階的に小さな固形物を取
り除けるようにすることが好ましい。そのようにすれ
ば、フィルタの目詰まりを効率的に防止できるからであ
る。
【0008】請求項2の発明の作用効果 請求項2の浄化装置は、請求項1の浄化装置の作用効果
に加え、複数の浮上交換手段(21)によって第1の液
状物(L1)を波状的に浄化する、という作用効果を生
じる。
【0009】請求項3の発明の構成 請求項3の発明に係る糞尿浄化装置(以下、「請求項3
の浄化装置」という)は、請求項1又は2の浄化装置の
構成に限定が加わり、第1の液状物(L1)の濃度を調
整するために第1液状物(L1)に水を加えて混合する
ための加水混合手段(23)を分離手段(5)の下流に
設けたことを特徴とする。混合する水は、分離手段
(5)の下流側から調達してもよいし、糞尿浄化装置以
外の他の供給源から調達してもよい。
【0010】請求項3の発明の作用効果 請求項3の浄化装置は、請求項1又は2の浄化装置の作
用効果に加え、浮上分離手段(7)が機能しやすいよう
に第1液状物(L1)の濃度を希釈調整する、という作
用効果が生じる。すなわち、第1の液状物(L1)の濃
度が高すぎる場合に、負担が大きすぎて浮上分離手段
(7)が十分な機能を果たせない場合が考えられる。そ
こで、そのような事態に対処するために、浮上分離手段
(7)の前段で第1の液状物(L1)の濃度調整を行っ
たのである。このような濃度調整が不要な場合は、加水
混合手段(23)を省略することもできる。
【0011】請求項4の発明の構成 請求項4の発明に係る糞尿浄化装置(以下、「請求項4
の浄化装置」という)は、請求項1乃至3の何れかの浄
化装置の構成に限定が加わり、浮上分離手段(7)は、
第1の液状物(L1)内に空気を送り込むためのジェッ
トポンプ(25)を備えていることを特徴とする。
【0012】請求項4の発明の作用効果 請求項4の浄化装置は、請求項1乃至3の何れかの浄化
装置の作用効果に加え、ジェットポンプ(25)によっ
て送り込まれた空気が気泡となって固形物を付着させる
ので、その分さらに浄化効率が高まる、という作用効果
が生じる。
【0013】請求項5の発明の構成 請求項5の発明に係る糞尿浄化装置(以下、「請求項5
の浄化装置」という)は、請求項1乃至4の浄化装置の
構成に限定が加わり、逆浸透濾過手段(15)は、第4
の液状物(L4)を加圧するための加圧手段(26)
と、加圧手段(26)によって加圧された第4の液状物
(L4)を濾過するための逆浸透膜(28)と、を含む
ことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明の作用効果 請求項5の浄化装置は、請求項1乃至4の何れかの浄化
装置の作用効果に加え、加圧手段(26)によって加圧
された第4の液状物(L4)が逆浸透現象によって濾過
される、という作用効果を生じる。
【0015】請求項6の発明の構成 請求項6の発明に係る糞尿浄化装置(以下、「請求項6
の浄化装置」という)は、請求項1乃至5の浄化装置の
構成に限定が加わり、イオン交換部材(9)から洗浄排
出された固形物を、貯留層(3)に移送するための移送
手段(31)を設けたことを特徴とする。
【0016】請求項7の発明の構成 請求項7の発明に係る糞尿浄化方法(以下、「請求項7
の浄化方法」という)は、次の6工程から構成されてい
る。すなわち、第1工程は、貯留槽(3)に貯留された
糞尿から固形物を分離して第1の液状物(L1)を取り
出す工程であり、第2工程は、前記第1工程によって分
離しきれなかった固形物を、沈殿分離するとともに、第
1の液状物(L1)内に混入したオゾンを含む気泡に付
着させることによって分離して第2の液状物(L2)を
取り出す工程である。第3工程は、前記第2工程によっ
て分離しきれなかった固形物を、イオン交換部材(9)
の表面に付着させることによって分離して第3の液状物
(L3)を取り出す工程であり、第4工程は、前記第3
工程によって分離しきれなかった固形物をプレフィルタ
によって濾過分離して第4の液状物(L4)を取り出す
工程である。第5工程は、前記第4工程によって分離し
きれなかった固形物を、逆浸透現象によって濾過分離し
て第5の液状物(L5)を取り出す工程であり、最終工
程である第6工程は、イオン交換部材(9)に付着した
固形物を、洗浄水によって洗浄排出する工程である。
【0017】請求項7の発明の作用効果 請求項7の浄化方法の作用効果は、次のとおりである。
すなわち、第1工程において貯留層(3)に貯留された
糞尿から固形物が分離され、第1の液状物(L1)が取
り出される。次に第2工程においてオゾンを含む気泡へ
の付着作用と沈殿作用とによって固形物が分離され、第
2の液状物(L2)が取り出される。次に第3工程にお
いてイオン交換作用によって固形物が分離され、第3の
液状物(L3)が取り出される。次に第4工程において
プレフィルタによって固形物が濾過分離され、第4の液
状物(L4)が取り出される。次に第5工程において逆
浸透現象によって固形物が分離され、第5の液状物(L
5)が取り出される。最後に第6工程においてイオン交
換部材(9)に付着した固形物を洗浄して目詰まりを防
止する。
【0018】請求項8の発明の構成 請求項8の発明に係る糞尿浄化方法(以下、「請求項8
の浄化方法」という)は、請求項7の浄化方法の工程に
加え、前記第2工程を複数回繰り返すことを特徴とす
る。
【0019】請求項8の発明の作用効果 請求項8の浄化方法は、請求項7の浄化方法の作用効果
に加え、前記第2工程を複数回繰り返すことによって、
波状的に固形物を分離する、という作用効果が生じる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、各図を参照しながら、本発
明の実施の形態(以下、「本実施形態」という)につい
て説明する。図1は糞尿浄化装置の概略を示す図であ
り、図2はセパレータと貯留槽の概略を示す図である。
図3はサイクロンの部分破断図であり、図4はイオン交
換フィルタの概略図である。図5は逆浸透濾過手段の概
略構成図であり、図6は本実施形態の変形例の概略を示
す図である。
【0021】糞尿浄化装置の概略構成 図1に示す糞尿浄化装置1は、家畜の糞尿を貯留するた
めの貯留槽3と、貯留槽3に貯留された糞尿を汲み上
げ、そこから糞を主体とする固形物を分離して第1の液
状物L1を取り出すためのセパレータ(分離手段)5
と、セパレータ5の後段に設置された浮上交換手段21
と、浮上交換手段21の後段に設置されたプレフィルタ
13と、最終段に設置された逆浸透フィルタ(逆浸透濾
過手段)15と、浄化した浄化水を貯留するための貯水
槽33とから概ね構成されている。
【0022】貯留槽の構成 貯留槽3は、図2に示すように、土中に埋められたコン
クリート製の槽であって、上述したように糞尿を貯留す
るためのものである。貯留槽3は、内部に立設された仕
切壁3Wによって、糞尿層3Eと未浄化水層3Lとに分
離されている。糞尿槽3Eは、牛舎や豚舎等から排出さ
れた糞尿を貯留するための槽であり、未浄化水槽3Lは
糞尿Eから固形物である糞を分離排除した未浄化水(第
1の液状物)L1を貯留するための槽である。糞尿浄化
装置1を実際に設置する際には、新たな貯留槽3を設置
してもよいが、既存の貯留層や浄化槽等がある場合はこ
れらを流用すれば足り、新たに貯留槽3を設ける必要は
ない。既存の設備を流用することができれば、その分だ
け設置費用を節約することができるからである。
【0023】セパレータ(分離手段の構成) セパレータ5は、図2に示すように、貯留槽3の上方領
域に配置され、セパレータ本体5Bと、セパレータ本体
5Bから下方に延びる吸引ノズル5E及び排出ノズル5
Lとを備えている。吸引ノズル5Eの先端は糞尿槽3E
内に、排出ノズル5Eの先端は未浄化水槽3L内に、そ
れぞれ配されている。吸引ポンプP1によって吸引され
た糞尿ELは、吸引ノズル5E内を通過してセパレータ
本体5Bに受け入れられ、ここで糞Eが分離排除されて
未浄化水(第1の液状物)L1が取り出されるようにな
っている。取り出された未浄化水L1は、排出ノズル5
L内を通過して未浄化水槽3L内に排出されるようにな
っている。分離された糞Eは、セパレータ本体5B外へ
排出されるようになっている。排出された糞Eは、これ
を焼却処理等することも可能であるが、環境保全等を考
慮すると、これをコンポスト化して有機肥料とすること
が好ましい。未浄化水L1は、水中ポンプP2によって
吸い上げられ送水管6を通って後述する浮上交換手段2
1に送られるようになっている。
【0024】浮上交換手段の構成 浮上交換手段21は、最上流に位置するサイクロン(浮
上分離手段)7と、サイクロン7の下流に配されたイオ
ン交換フィルタ11と、サイクロン7に取り付けられた
オゾン供給手段17と排出ポンプ(沈殿物排出手段)8
と、から概ね構成されている。サイクロン7は、上述し
た未浄化水L1に含まれる固形物(セパレータ5によっ
て分離し切れなかった固形物)を、沈殿作用と、この未
浄化水L1に混入した気泡に付着させる作用とによって
分離し、未浄化水(第2の液状物)L2を取り出すため
の装置である。イオン交換フィルタ11は、未浄化水L
2に含まれる固形物(サイクロン7によって分離し切れ
なかった固形物)を、イオン交換現象によって分離して
未浄化水(第3の液状物)L3を取り出すための装置で
ある。オゾン供給手段17は、未浄化水L1を循環させ
ながらこれにオゾンを混入させるための装置である。沈
殿物排出手段8は、浮上分離手段7内に沈殿した沈殿物
を強制的に排出するための装置である。
【0025】サイクロンの構成 図3を参照しながら、サイクロン7について説明する。
サイクロン7は、上下にテーパを有する円柱状の閉鎖タ
ンク41と、閉鎖タンク41内の中央部に立設された攪
拌塔42と、閉鎖タンク41の頂部内側に回転自在に取
り付けられたスカムワイパー45と、から概ね構成され
ている。攪拌塔42は、注入された未浄化水L1を閉鎖
タンク41内で攪拌するためのものであり、その中央部
に位置する螺旋体43と、所定間隔を隔てて螺旋体43
を囲む仕切円柱体44と、から概ね構成されている。仕
切円柱体44は、複数の支持棒42aによって、閉鎖タ
ンク41内壁に取り付けられている。閉鎖タンク41を
仕切円柱体44によって仕切ったのは、混入する気泡が
未洗浄水L1と接触する機会をできるだけ増やすためで
ある。スカムワイパー45は、閉鎖タンク41内で浮上
した固形物(スカム)を回転によってスカム排出管46
から掻き出すようになっている。閉鎖タンク41の下端
には、未洗浄水L1に含まれる固形物を沈殿させるため
の沈殿室48が形成されている。サイクロン7によって
浄化された未浄化水L1は、未浄化水L2となり排出ポ
ンプP3によって後述するイオン交換フィルタ11に送
られる。
【0026】閉鎖タンク41の上流には、注入する未洗
浄水L1の注入量を調整するための調整タンク47が設
けられ、調整タンク47を経た未洗浄水は攪拌塔42内
下端部に注入されるようになっている。閉鎖タンク41
胴体部には循環ポンプ35取出口が連通され、循環ポン
プ35は、閉鎖タンク41内の未浄化水L1を循環させ
るようになっている。すなわち、循環ポンプ35は、仕
切円柱体44の外側にある未洗浄水L1を閉鎖タンク4
1外へ取り出し、これにオゾン発生装置37から供給さ
れたオゾンに空気を加えたものを混入して攪拌塔42内
下端部に再注入する役割を担っている。閉鎖タンク41
下端部には、未浄化水L1に含まれる固形物を沈殿させ
るための沈殿室48が形成され、沈殿室48内の沈殿物
は沈殿物排出ポンプ8によって強制排出されるようにな
っている。さらに、本実施形態では、閉鎖タンク41内
に多量の気泡を送り込むために、ジェットポンプ25を
設けている。ジェットポンプ25は、循環ポンプ35を
補助するためのものであり、循環ポンプ35だけで気泡
注入が十分に行われる場合は省略してもよい。
【0027】オゾン供給手段の構成 オゾン供給手段17は、サイクロン7内の未浄化水L1
を取り出してオゾンを混入した後にサイクロン7内へ戻
す、すなわち、未浄化水L1を循環させるための循環ポ
ンプ(循環手段)35と、混入するオゾンを発生させる
ためのオゾン発生装置(オゾン発生手段)37と、を備
えている。循環ポンプ35は、オゾン発生装置37から
供給されたオゾンと空気(以下、適宜「オゾン等」とい
う)を圧縮して循環中の未浄化水L1に混入するように
なっている。オゾン等を圧縮するのは、圧縮された状態
でサイクロン7内に送り込まれたオゾン等を減圧によっ
て気泡化させるほうが、オゾン等の気泡そのものを混入
させるよりも混入効率がよいからである。オゾン発生装
置37は、そのオゾン発生原理はどのような原理でもよ
いが、本実施形態では、無声放電方式によってオゾンを
発生させている。
【0028】イオン交換フィルタの構成 図1及び4を参照しながら、イオン交換フィルタ11に
ついて説明する。本実施形態のイオン交換フィルタ11
は、複数種のイオン交換部材を積層させたイオン交換部
材群51と、イオン交換部材群51を収納するための円
筒タンク53と、円筒タンク53の上端付近に連結され
た入水パイプ55と、円筒タンク61内を縦断する排水
パイプ57と、排水パイプ57に連結された送水パイプ
60と、入水パイプ55に連結された排泄パイプ59
と、送水パイプ60に連結された洗浄水パイプ61と、
から概ね構成されている。
【0029】入水パイプ55は入水バルブ55vを備
え、排泄パイプ59は排泄バルブ59vを備えている。
排泄パイプ59の連結は、入水バルブ55vの下流側
(円筒タンク53側)で行われている。送水パイプ60
は送水バルブ60vを備え、洗浄水パイプ61は洗浄水
バルブ61vを備えている。洗浄水パイプ61の連結
は、送水バルブ60vの上流側(円筒タンク53側)で
行われている。イオン交換部材群51を構成する各種の
イオン交換部材は、たとえば、ガーネット(柘榴石)、
クオーツ(水晶)、トパーズ(黄玉)等の天然石を好適
に用いることができるが、これらと共に、又は、これら
の代わりに合成樹脂製のイオン交換部材等を用いてもよ
い。
【0030】濾過手段としてイオン交換部材群51を使
用したのは、イオン交換部材51を使って濾過した方が
細かい目を通して不純物を取り分ける方式(いわゆる網
目)の濾過部材を使って濾過した場合に比べて目詰まり
しにくい、という利点に着目したからである。すなわ
ち、糞尿が含む繊維等は網目を詰まらせやすいが、イオ
ン交換部材による濾過であれば繊維等がイオン交換部材
の表面に付着するだけであるから、そのような詰まりが
生じない利点がある。また、表面に付着した固形物を取
り除くにあたって、網目に詰まったものを取り除く場合
に比べて遥かに簡単に行うことができる点も利点といえ
る。イオン交換フィルタ11の洗浄は、後述する洗浄水
供給装置(洗浄水供給手段)19によって行われるよう
になっている。未浄化水L2は、イオン交換フィルタ1
1によって浄化され未浄化水L3となる。未浄化水L3
は、後段のプレフィルタ13に送られるようになってい
る。
【0031】洗浄水供給装置の構成 洗浄水供給装置19は、水を用いてイオン交換フィルタ
11を洗浄するための装置であって、図1及び4に示す
ように、貯水槽33から水(洗浄水)を汲み上げるため
の洗浄水ポンプ63と、汲み上げた洗浄水を送るための
洗浄水パイプ61と、イオン交換フィルタ11から取り
除いた排泄物を排泄するための排泄パイプ59と、各パ
イプに取り付けられた洗浄水バルブ61v、排泄バルブ
59vとから概ね構成されている。本実施形態では、本
糞尿浄化装置1を用いて洗浄された洗浄水、すなわち、
貯水槽33に貯留されている浄化水L5を洗浄水として
用いているが、浄化水L5に代わって、又は、浄化水5
とともに他の水源(たとえば、井戸水)を洗浄水として
用いることもできる。
【0032】プレフィルタの構成 図1に示すプレフィルタ13は、未浄化水L3に含まれ
る固形物(イオン交換フィルタ11によって分離し切れ
なかった固形物)を分離して、未浄化水L4を取り出す
ためのフィルタである。プレフィルタ13は、その材質
や形状に何らの制限はないが、後述する逆浸透濾過手段
15に過度な負担を掛けない程度(逆浸透膜28を目詰
まりさせない程度)の浄化能力(濾過能力)を備えるも
のでなければならない。
【0033】逆浸透濾過装置の構成 図2及び5を参照しながら、逆浸透濾過装置(逆浸透濾
過手段)15について説明する。逆浸透濾過装置15
は、不純物の混じった水(本実施形態の場合は未洗浄水
L4)から不純物(固形物)を逆浸透現象によって濾過
してきれいな水(同じく未洗浄水L5)を取り出すため
の装置である。逆浸透濾過装置15は、図5に示すよう
に、逆浸透膜28,28の間に未浄化水L4を浸透させ
るための通過シート29を挟み、これらを未浄化水L5
を浸透させるための通過シート30とともに取水パイプ
27の周りに巻きつけたものである。逆浸透現象による
濾過は比較的時間が掛かるので、本実施形態では複数の
逆浸透濾過装置15を並列連結して処理能力を向上させ
ている。
【0034】本実施形態の変形例 図6を参照しながら、本実施形態の変形例(以下、「本
変形例」という)について説明する。本変形例が本実施
形態と異なるのは、本変形例が次に述べる特有の機能を
備えている点にある。本変形例が備える特有の機能は、
第1に浮上交換手段21の前段に濃度調節装置(濃度調
整手段)71の作用による機能である。濃度調整装置7
1は、セパレータ5から送水された未浄化水L1を一旦
貯留するための濃度調整タンク72と、濃度調整タンク
72内の未浄化水L1の濃度を検出するための濃度セン
サ73と、濃度センサ73の検出結果に応じて濃度調整
タンク72内に希釈用水を注入して濃度調整するための
加水装置74と、から概ね構成されている。本変形例に
おいては、本糞尿浄化装置1によって浄化した浄化水L
5を希釈用水に流用しているが、浄化水L5の代わり
に、又は、浄化水L5とともに他の水源(たとえば、未
浄化水L4、地下水)の水を流用してもよい。
【0035】本変形例が備える第2の特有の機能は、サ
イクロン7から分離したスカム(泡)を排出しやすくす
る機能である。すなわち、スカムは泡に固形物が付着し
たものであるが、この泡が排出路の邪魔をして円滑な排
出ができない場合があり得る。このような場合が生じな
いように、本変形例はスカムの泡を消すための部材(消
泡材)を散布する機能を備えている。この機能は、スカ
ム排出管46(図3参照)の途中に設けられた消泡材供
給装置(消泡材供給手段)81が担っている。本変形例
では、消泡材に家庭から出される天ぷら油の廃油を用い
ている。このように天ぷら油の廃油を用いたのは、環境
保護の観点から廃油処理の一手段を提供する目的と、廃
物利用によるコスト削減の目的のためである。もちろん
市販されている各種の消泡材を廃油の代わりに用いるこ
ともできるが、その場合は、環境保全に十分に配慮する
姿勢が望まれる。
【0036】本変形例が最後に備える特有の機能は、図
6に示すように、浮上交換手段21を複数段(本変形例
では3段)直列配置することによって、より効率的に固
形物を分離する、という機能である。すなわち、サイク
ロン7とイオン交換フィルタ11が3個ずつ互い違いに
配列してある。さらに、初段のイオン交換フィルタ11
のイオン交換部材群51を一番大きな寸法に形成すると
ともに、中段のイオン交換部材群51をそれより細かく
形成し、かつ、終段のイオン交換部材群51を一番細か
く形成している。このように配置することによって、固
形物の分離を波状的段階的に行うことができるようにな
るとともに、フィルタの目詰まりを効率的に防止できる
ようになる。目詰まり防止は、これを一番細かい終段の
イオン交換部材群51だけで全ての固形物を分離しよう
とすると、大きな固形物が部材間に固形物が詰まってし
まう恐れがあるので、これを段階的に行ったものであ
る。
【0037】以上説明したように、本変形例は、本実施
例にない3つの機能を備えているが、これら3つの機能
の全てを備えなくてはならないというのでは必ずしもな
い。浄化する糞尿の種類や状態、装置を製造する際のコ
スト等を考慮した上で、何れかを単独で、または、組み
合わせて備えていればよい。つまり、たとえば、浮上交
換手段21は1段のままで、これに濃度調整手段71だ
けを付加してもよいし、浮上交換手段21を2段とし
て、これに、消泡材供給手段81だけを付加してもよ
い。さらに、浮上交換手段21を複数段配設する際に、
ジェットポンプを設けるか設けないか、設けるとしたら
一部に設けるのか全部に設けるのか、についても製造者
の選択次第である。
【0038】本実施例の作用 図1〜6を参照しながら、本実施形態(本変形例)の作
用について説明する。ここでは、濃度調整装置71と、
消泡材供給手段81と、3段の浮上交換手段21と、の
機能の全部を備えた本変形例の作用について説明する。
これら3機能の何れかを省略した場合は、それら個々の
作用が省略されるだけであるので、その場合の説明は省
略する。
【0039】セパレータと濃度調整装置の作用 まず、家畜から排泄された糞尿ELは、貯留槽3の糞尿
槽3Eに貯留される。糞尿槽3Eに貯留されている糞尿
ELは、吸引ポンプP1によってセパレータ本体5B内
に汲み上げられる。セパレータ本体5Bは、糞尿ELか
ら糞を主体とする固形物を分離して排出するとともに、
尿分を主体とする未浄化水L1を取り出して排出ノズル
5Lを通して未浄化水槽3Lに排出する。未浄化水槽3
Lに排出された未浄化水L1は、水中ポンプP2によっ
て濃度調整装置71の濃度調整タンク72に送られる。
濃度調整タンク72内の未浄化水L1は、濃度調整セン
サ73によってその濃度が検出され、濃度が所定以上の
度数を示すときは加水装置74が作動して希釈調整され
る。希釈調整された未浄化水L1は、浮上交換手段21
のサイクロン7に送られる。
【0040】浮上交換手段の作用 サイクロン7に送られた未浄化水L1は、オゾン発生装
置37と循環ポンプ35の働きによってオゾンと空気が
混入されその付着作用と沈殿作用とによって固形物が分
離される。付着作用によって分離された固形物(スカ
ム)は、スカムワイパー45の回転によってスカム排出
管46から排出され、沈殿室48内に沈殿した固形物
(沈殿物)は、沈殿物排出ポンプ8によって強制排出さ
れる。未浄化水L1は、このようにして固形物が分離さ
れて未浄化水L2になり、未浄化水L2は、排出ポンプ
P3によってイオン交換フィルタ11に送られる。イオ
ン交換フィルタでは、イオン交換現象によってイオン交
換部材群51の表面に付着した固形物が未浄化水L2か
ら分離される。このサイクロン7とイオン交換フィルタ
11の組み合わせによる浄化が3回に渡って波状的段階
的に行われ未浄化水L3が取り出される。イオン交換フ
ィルタ11の洗浄については、後述する。
【0041】プレフィルタと逆浸透濾過手段 未浄化水L3は、プレフィルタ13によって残存する固
形物(浮上交換手段21によって分離し切れなかった固
形物)が分離されて未浄化水L4となる。この時点で未
浄化水L4に残存する固形物は、次に述べる逆浸透濾過
手段15に過度の負担を掛けない程度のものになってい
る。未浄化水L4は、図5にも示すように加圧ポンプ2
6によって適度に加圧され、逆浸透現象によって逆浸透
膜28,28を通過する。この通過によって、未浄化水
L4から固形物が濾過され、通過シート30に未浄化水
L5が浸透する。未浄化水L5は、取水孔群27hを通
して取水パイプ27内に流れ込み送水されて貯水槽33
に貯留される。未浄化水L5は、すでにBOD,CO
D,SSがほぼ取り除かれ、下水に放流することのでき
る程度に浄化されている。浄化水L5は、次に述べるイ
オン交換フィルタ11の洗浄にも利用される。
【0042】イオン交換フィルタの洗浄方法 図1及び4を参照しながら、イオン交換フィルタ11の
洗浄方法について説明する。イオン交換フィルタ11の
洗浄は、図4に示す各バルブの開閉から始められる。ま
ず、入水バルブ55vを閉鎖して未浄化水L2が円筒タ
ンク53内に進入しないようにするとともに、送水バル
ブ60vをも閉鎖して注入する洗浄水がプレフィルタ1
3へ流れ出ないようにする。これらによって、洗浄水パ
イプ61と排泄パイプ59とを、開放する。この状態で
円筒タンク53は、洗浄水パイプ61と排泄パイプ59
の2ヶ所を除いて密閉状態になっている。ここで、洗浄
水ポンプ63を駆動させて貯留槽33から洗浄水L5を
汲み上げ、加圧状態で洗浄水パイプ61に供給する。
【0043】洗浄水パイプ61から供給された加圧状態
の洗浄水L5は、排水パイプ57内を降下してイオン交
換部材群51の下端部へ流出し、さらに、上端部に向か
って上昇する。上昇した浄化水L5は、イオン交換部材
群51表面に付着している固形物を剥ぎ取り、剥ぎ取っ
た固形物とともに排泄パイプ59を抜けて外部に排泄さ
れる。この状態を所定時間継続した後に洗浄水ポンプ6
3の駆動を停止した後に、洗浄水バルブ61vと排泄バ
ルブ59vを閉鎖する。その後、送水バルブ60vと入
水バルブ55vを開放して、通常の状態に戻す。これに
よって、イオン交換フィルタ11の洗浄を終了する。
【0044】本実施形態の効果 本実施形態に係る糞尿処理装置を使用すると、広い土地
や膨大な設置費用を必要とせず、また、既存の貯留槽等
を流用することができるのでさらに設備費用を削減する
ことができる。また、微生物や特別な化学材を使用する
必要がないので、運営費用を極めて低く押さえることが
できる。さらに、処理する糞尿の性質や状態によって、
装置を構成する部材(機能)を必要最小限の組み合わせ
とすれば、余剰部分に費用を掛ける必要がなくなるの
で、その分費用の節約ができる。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る糞尿処理装置を使用する
と、広い土地や膨大な設置費用を必要とせず、また、運
営費用も低く抑えることができる、という効果が生じ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 糞尿浄化装置の概略を示す図である。
【図2】 セパレータと貯留槽の概略を示す図である。
【図3】 サイクロンの部分破断図である。
【図4】 イオン交換フィルタの概略図である。
【図5】 逆浸透濾過手段の概略構成図である。
【図6】 本実施形態の変形例を示す概略図である。
【図7】 従来の糞尿浄化装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 糞尿浄化装置 3 貯留槽 3E 糞尿槽 3L 未浄化水槽 5 分離手段(セパレータ) 5B セパレータ本体 5E 吸引ノズル 5L 排出ノズル 6 送水管 7 浮上分離手段(サイクロン) 8 沈殿物排出ポンプ 9 イオン交換部材 11 イオン交換フィルタ 13 プレフィルタ 15 逆浸透濾過手段 17 オゾン供給手段 19 洗浄水供給手段 21 浮上交換手段 23 加水混合手段 25 ジェットポンプ 26 加圧ポンプ 27 取水パイプ 28 逆浸透膜 29 通過シート 30 通過シート 31 移送手段 33 貯水槽 35 循環手段(循環ポンプ) 37 オゾン発生手段 41 閉鎖タンク 42 攪拌塔 43 螺旋体 44 仕切円柱体 45 スカムワイパー 46 スカム排出管 47 調整タンク 48 沈殿室 51 イオン交換部材群 53 円筒タンク 55 入水パイプ 57 排水パイプ 59 排泄パイプ 60 送水パイプ 61 洗浄水パイプ 63 洗浄水ポンプ 71 濃度調整装置 72 濃度調整タンク 73 濃度センサ 74 加水装置 81 消泡材供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 9/00 502 C02F 9/00 502R 503D 503 B03D 1/02 A

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糞尿を貯留するための貯留槽と、 前記貯留槽に貯留された糞尿から固形物を分離して第1
    の液状物を取り出すための分離手段と、 前記第1の液状物に含まれる固形物を、沈殿分離すると
    ともに、前記第1の液状物内に混入した気泡に付着させ
    ることによって分離して第2の液状物を取り出すための
    浮上分離手段と、 前記第2の液状物に含まれる固形物を、イオン交換部材
    の表面に付着させることによって分離して第3の液状物
    を取り出すためのイオン交換フィルタと、 前記第3の液状物に含まれる固形物を濾過分離して第4
    の液状物を取り出すためのプレフィルタと、 前記第4の液状物に含まれる固形物を、逆浸透現象によ
    って濾過分離して第5の液状物を取り出すための逆浸透
    濾過手段と、を含み、 前記第1の液状物内に混入した気泡は、オゾン供給手段
    によって供給されるオゾンを含み、 前記イオン交換部材に付着した固形物を前記イオン交換
    部材から洗浄排出するための洗浄水を、前記イオン交換
    フィルタに供給するための洗浄水供給手段と、を含むこ
    とを特徴とする糞尿浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記浮上分離手段と前記イオン交換フィ
    ルタとからなる一組の浮上交換手段を、複数組直列配置
    したことを特徴とする請求項1に記載した糞尿浄化装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の液状物の濃度を調整するため
    に当該第1液状物に水を加えて混合する加水混合手段を
    前記分離手段の下流に設けたことを特徴とする請求項1
    又は2に記載した糞尿浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記浮上分離手段は、前記第1の液状物
    内に空気を送り込むためのジェットポンプを備えている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した糞
    尿浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記逆浸透濾過手段は、前記第4の液状
    物を加圧するための加圧手段と、当該加圧手段によって
    加圧された当該第4の液状物を濾過するための逆浸透膜
    と、を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに
    記載した糞尿浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記イオン交換部材から洗浄排出された
    固形物を、前記貯留層に移送するための移送手段を設け
    たことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載した
    糞尿浄化装置。
  7. 【請求項7】 貯留槽に貯留された糞尿から固形物を分
    離して第1の液状物を取り出す第1工程と、 前記第1の液状物に含まれる固形物を、沈殿分離すると
    ともに、当該第1の液状物内に混入したオゾンを含む気
    泡に付着させることによって分離して第2の液状物を取
    り出す第2工程と、 前記第2の液状物に含まれる固形物を、イオン交換部材
    の表面に付着させることによって分離して第3の液状物
    を取り出す第3工程と、 前記第3の液状物に含まれる固形物をプレフィルタによ
    って濾過分離して第4の液状物を取り出す第4工程と、 前記第4の液状物に含まれる固形物を、逆浸透現象によ
    って濾過分離して第5の液状物を取り出す第5工程と、 前記イオン交換部材に付着した固形物を、洗浄水によっ
    て洗浄排出する第6工程と、からなることを特徴とする
    糞尿浄化方法。
  8. 【請求項8】 前記第2工程を複数回繰り返すことを特
    徴とする請求項7に記載した糞尿浄化方法。
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