JPH04109741U - リモートコントロール装置付カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、簡単な構成により複数の方向からの
発信機によるリモートコントロール操作を可能にすると
ともに、受信機の受光窓をカメラ本体の表面に配置する
必要をなくして外観のデザインの自由度を向上させたリ
モートコントロール装置付カメラを提供することを目的
とする。 【構成】ハーフミラー１２は、ファインダ光学系１１の
途中の位置に配置されて、その光学系の光路を曲げる。
また、そのハーフミラー１２の透過側に拡散透過板１５
を介してリモートコントロール装置を構成する受信部の
受光素子１６が配置される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

本考案は、カメラのシャッタを遠隔操作するリモートコントロール装置を備え たリモートコントロール装置付カメラに関する。

【０００２】

【従来技術及びその問題点】

この種のリモートコントロール装置付カメラは基本的に、赤外光（遠隔レリー ズ信号光）の発信機と受信機とを備え、この受信機をカメラ本体側に搭載して電 磁シャッタと連動させ、発信機から発した赤外光をカメラ本体の受信機で受けて シャッタをレリーズさせるものである。

【０００３】 ところで、この様なリモートコントロール装置を利用した撮影を行う状況とし ては、例えば鳥獣類の観察写真を撮る場合のように、予め撮影ポイントにカメラ セットして、カメラの背後から赤外光の発信機を操作する場合や、記念写真を撮 影する場合のように、カメラの撮影範囲に操作者自身が入って、カメラの正面側 から発信機を操作する場合がある。

【０００４】 このため、従来のリモートコントロール装置付カメラにおいては、この様な複 数の方向からのリモートコントロール操作を可能とするために、複数の受信機を カメラ本体の異なった面上にその受光窓を配置して設けたり、受信機を回動可能 にしたりして、異なった方向からの赤外光の受光を可能としていた。

【０００５】 しかしながら、このように複数の受信機を設けることや受信機の回動機構を設 ければ、それだけ機構が複雑になるとともに、部品点数の増加や作業工程の増加 によりコストが増大する。また、受光機の受光窓をカメラの面上に配置すること はカメラの外観のデザインの自由度を著しく制限する。

【０００６】

【考案の目的】 本考案は以上の問題意識に基づいて為されたものであり、簡単な構成により複 数の方向からの発信機によるリモートコントロール操作を可能にするとともに、 受信機の受光窓をカメラ本体の表面に配置する必要をなくして外観のデザインの 自由度を向上させたリモートコントロール装置付カメラを提供することを目的と する。

【０００７】

【考案の概要】

本考案によるリモートコントロール装置付カメラは、以上の目的を達成するた めに、遠隔レリーズ信号光を発する発信機と上記遠隔レリーズ信号光を受光して レリーズ信号を発生する受信部とからなるリモートコントロール装置付カメラで あって、ファインダ装置と、このファインダ装置の光路を曲げるハーフミラーと を有するとともに、前記受信部を前記ハーフミラーの透過側に配置したことを特 徴とする。

【０００８】

【考案の実施例】

以下、この考案の一実施例を図面を参照しながら説明する。この実施例は、実 像式ファインダーを有するコンパクトカメラにこの考案を適用した実施例を示す ものである。

【０００９】 図２はこの実施例によるカメラ本体２０と発信機３０の外観を示す斜視図であ る。発信機３０は、トリガースイッチ３１と投光部３２を有し、トリガースイッ チ３１を押すと、投光部３２より、赤外レリーズ信号光が発振される。カメラ本 体２０は、それぞれ独立して配置された実像ズームファインダ装置１１及びズー ム撮影光学系２２を有している。このズーム撮影光学系２２と実像式ズームファ インダ装置１１は、ズーミングを行うと、周知の連動機構によりその撮影範囲と 視野範囲が大略一致するように連動する。またカメラ本体２０の前部外面には、 さらに、ストロボ装置２１，手動レリーズスイッチ２３が設けられている。

【００１０】 図１は、上記した実像式ズームファインダ装置の光学構成を各々示す立面図で ある。

【００１１】 実像式ズームファインダ装置１１は光軸０１上に、可動変倍レンズＬ１，Ｌ２ と固定レンズＬ３からなる対物光学系を有し、この対物光学系による物体像は、 ハーフミラー１２により反射されてその上方に置いたピント板（結像面）１３に 結像する。このピント板１３上の像は、接眼光学系を構成する光軸０２上の接眼 レンズＬ４及びポロプリズム１４を介して観察される。ハーフミラー１２は、対 物光学系側の光軸０１と接眼光学系側の光軸０２を相互に垂直に継げるとともに 、対物光学系及び接眼光学系の双方から入射した外部光の一部を透過させる機能 を有する。また、ポロプリズム１４は、その斜視図を図３に示すように、対物光 学系によりピント板１３上に結像された物体像の左右を反転させる第１反射面１ ４ａ及び第２反射面１４ｂと物体像をアイレベルで観察可能にすべく上下方向を 整える第３反射面１４ｃを有し、接眼光学系側の光軸０２を対物光学系側の光軸 ０１と平行な位置関係にする機能を有する。

【００１２】 本実施例は、ハーフミラー１２の透過側に擦りガラス等からなる拡散透過板１ ５を配置するとともに、この拡散透過板１５を挟んでハーフミラー１２の反対側 に、リモートコントロール装置を構成する受信部の受光素子１６を配設したこと に特徴がある。この受光素子１６は、光軸０１のハーフミラー１２における反射 点Ｘからハーフミラー１２に対して垂直方向に延ばした線上の位置に、その受光 面１６ａを該反射点Ｘに向けて、配置してある。

【００１３】 次に、上記のように構成した実施例の作用を説明する。

【００１４】 操作者が自らの姿を撮影するときには、操作者は、カメラ本体の前方から、発 信機３０のトリガースイッチ３１を押して赤外レリーズ信号光をカメラに向けて 発する。

【００１５】 この場合、仮に発信機３０の投光部３２が光軸０１の延長線上にあるとすると 、赤外光はハーフミラー１２の反射点Ｘにおいてピント板１３の方向に反射され るとともに、その一部の光がハーフミラー１２を透過して光軸０１と平行に進み 拡散透過板１５内を透過して種々の方向に拡散される。そして、拡散された赤外 光の一部が受光素子１６の受光面１６ａに入射し、受信機としての受光素子１６ は図示せぬカメラの制御装置にレリーズ信号を出力し、レリーズが行われる。な お、発信機３０の投光部３２が光軸０１上になく赤外光が点Ｘ以外の位置でハー フミラー１２を透過する場合でも、赤外光が拡散透過板１５を透過する限りそれ により拡散されるので、拡散された赤外光の一部が受光素子１６の受光面１６ａ に入射することが可能である。

【００１６】 操作者がカメラの背後からカメラの撮影操作を行うときには、操作者は、カメ ラ本体の後方から、発信機３０のトリガースイッチ３１を押して赤外レリーズ信 号光をカメラに向けて発する。

【００１５】 この場合、仮に発信機３０の投光部３２が光軸０２の延長線上にあるとすると 、赤外光は光軸０２上を、接眼レンズＬ４，ポロプリズム１４，ピント板１３， の順に進み、ハーフミラー１２の反射点Ｘにおいて固定レンズＬ３の方向に反射 されるとともに、その一部の光がハーフミラー１２を透過して光軸０２と平行に 進み拡散透過板１５内を透過して種々の方向に拡散される。そして、拡散された 赤外光の一部が受光素子１６の受光面１６ａに入射し、受信機としての受光素子 １６は図示せぬカメラの制御装置にレリーズ信号を出力し、レリーズが行われる 。なお、発信機３０の投光部３２が光軸０２上になく赤外光が点Ｘ以外の位置で ハーフミラー１２を透過する場合でも、赤外光が拡散透過板１５を透過する限り それにより拡散されるので、拡散された赤外光の一部が受光素子１６の受光面１ ６ａに入射することが可能である。

【００１６】 しかも、本実施例では、受光素子１６は、光軸０１と光軸０２の双方に対して 同角度になる線上に配置されているので、対物レンズ側と接眼レンズＬ４側の何 れかの方向からの赤外光に対しても同一感度で受光することができる。

【００１７】 なお、本考案は、ハーフミラー１２の位置は制限しないが、本実施例のように 物体像の結像位置，即ちピント板１３の位置の近傍に配置すれば、カメラの前面 からの赤外光に関しては、撮影レンズ２２による撮影範囲内からの光のみに受光 可能な光を制限することができる。この場合、例えば、ハーフミラー１２の裏面 に撮影範囲内からの光のみ透過可能に制限するマスクを設ければよい。この様に すれば、操作者が撮影範囲内にいる場合のみレリーズが可能になり、常に撮影者 自身の姿が写った写真を得ることができる。

【００１８】 また、拡散透過板１５をハーフミラー１２と別設することなく、ハーフミラー １２の透過側の面を擦りガラス状にして拡散透過手段としてもよい。

【００１９】 さらに、拡散透過板１５を設けなくても、受光素子１６の受光範囲をある程度 の範囲に広げておけば、本考案の効果は達成される。

【００２０】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、遠隔レリーズ信号光を発する発信機と上記 遠隔レリーズ信号光を受光してレリーズ信号を発生する受信部とからなるリモー トコントロール装置付カメラであって、ファインダ装置と、このファインダ装置 の光路を曲げるハーフミラーを有するとともに、前記受信部を前記ハーフミラー の透過側に配置したので、簡単な構成で複数の方向からの発信機によるリモート コントロール操作が可能になるとともに、受信機の受光窓をカメラ本体の表面に 配置しないで良いので、カメラの外観のデザインの自由度を向上させることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるリモートコントロール
装置付カメラのファインダ装置の光学構成示す立面図で
ある。

【図２】同じく全体の斜視図である。

【図３】図１におけるポロプリズムの斜視図である。

【符号の説明】

１１：実像式ズームファインダ装置 １２：ハーフミラー １６：受光素子 ２０：カメラ本体 ３０：発信機

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】遠隔レリーズ信号光を発する発信機と上記
   遠隔レリーズ信号光を受光してレリーズ信号を発生する
   受信部とからなるリモートコントロール装置付カメラで
   あって、ファインダ装置と、このファインダ装置の光路
   を曲げるハーフミラーを有するとともに、前記受信部を
   前記ハーフミラーの透過側に配置したことを特徴とする
   リモートコントロール装置付カメラ。