JPH04109579U - 端末装置の防滴構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配線ケーブルへの引っ張り力を吸収する構成
を得て、配線ケーブル端末処理部と端子板の接続部への
ストレスを緩和し、装置の長寿命化を実現することと、
防滴効果の向上を目的とする。 【構成】 背面に配線ケーブル(7) を挿入する配線穴
(2) を有し、壁面に固定して使用する構造の端末装置に
おいて、前記端末装置の背面に、内部への水の侵入を防
ぐための防滴フィン(10)を一体的に設け、前記防滴フィ
ン(10)の天井部の略中央を頂点に外端下がりに傾斜させ
るとともに、前記配線穴(2) より挿入する配線ケーブル
(7) の配線線上にガイド防滴フィン(11)を略直角に配置
して、配線ケーブル(7) をこのガイド防滴フィン(11)を
迂回して配線する

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、本体を壁面に固定して使用する端末装置の本体内部への水の侵入を 防ぐ端末装置の防滴構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図４は、この種の端末装置の防滴構造の従来技術を示す正面図、図５は同側面 図、図６は図４の矢視図である。

【０００３】 図において、１は端末装置の本体、２は本体１の背面に設けた配線穴、３は装 置固定用ねじ、４はロアカバー、５はロアカバー固定ねじである。６は該本体１ に一体で設けられた防滴フィンであり、該防滴フィン６の天井部６ａは平坦な構 造となっている。 ７は一端を前記配線穴２より挿入して本体１内部の端子板等に接続した配線用 ケーブルであり、該配線用ケーブル７の他端は、前記防滴フィン６の側部の隙間 ８より外側へ導かれている。

【０００４】 以上の構成において、端末装置の本体１の設置工事は以下のように行われる。 まず、端末装置の本体１内にある端子板等に配線工事を行う場合、配線用ケー ブル７の一端を端末装置の本体１の背面にある配線穴２を通しておく。この際、 配線ケーブル７は工事時の端末処理のために余長をとっておく。

【０００５】 次に、端末装置の本体１を壁９に装置固定用ねじ３を使用して固定する。この 時配線ケーブル７の他端を防滴フィン６の側部の隙間８より外側へ導いておく。 壁９への固定後、端子板等に配線工事等を行い、最後にロアカバー４を押し込 むと共に、ロアカバー固定用ねじ５で本体１にきゅう設されたねじ穴に合わせて ロアカバー固定用ねじ５を締め付けて固定する。 ロアカバー４を端末装置の本体１から取り外す場合は、前記と逆の手順で取り 外す。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した構成の従来技術によれば、配線ケーブルの固定は本体 内部の端子板上においてのみであるので、配線ケーブルが矢印Ａ方向に引っ張ら れると、配線ケーブル端末処理部と端子板の接続部にストレスが加わり、破損し てしまうという問題がある。 さらに、配線ケーブルを外側に導くために防滴フィンの側部に相当の隙間があ るので、空気の流れが阻害されにくく、配線穴から水滴を巻き込み易いという問 題がある。 また、端末装置の本体に一体に形成されている防滴フィンの平坦な天井部に雨 水，散水による水滴がたまりやすいという問題がある。 さらに、前記防滴フィンの側部の隙間からゴキブリ等の小動物が侵入して、故 障の原因になるという問題がある。

【０００７】 本考案は、以上の問題点に鑑み、配線ケーブルへの引っ張り力を吸収する構成 を得て、配線ケーブル端末処理部と端子板の接続部へのストレスを緩和し、装置 の長寿命化を実現することを目的とする。 さらに、配線ケーブルを外側に導くための隙間からの空気の流れを阻害する構 成を得て、配線穴からの水滴の巻き込みを防止することを目的とする。 さらに、本考案は、防滴フィンの天井部を水滴がたまらない構成にして、防滴 効果を向上することを目的とする。 さらに、配線ケーブルを外側に導くための隙間を狭めて、小動物の侵入を防止 することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、配線ケーブルの係止構造を設け、この係 止構造が防滴効果を有するようにする。 さらに、この係止構造が配線穴を通過する空気の流れを遮断するようにする。 さらに、防滴フィンの天井部の水滴が常に自重で流れ落ちるようにする。 さらに、前記係止構造が配線ケーブルを外側に導くための隙間を狭めるように する。

【０００９】 すなわち、本考案は、背面に配線ケーブルを挿入する配線穴を有し、壁面に固 定して使用する構造の端末装置において、前記端末装置の背面に、内部への水の 侵入を防ぐための防滴フィンを一体的に設け、前記防滴フィンの天井部の略中央 を頂点に外端下がりに傾斜させるとともに、前記配線穴より挿入する配線ケーブ ルの配線線上にガイド防滴フィンを略直角に配置して、配線ケーブルをこのガイ ド防滴フィンを迂回して配線することを特徴とする。 この時、防滴フィンとガイド防滴フィンとにより配線ケーブルを２方向より規 制する配線路を形成すると良い。

【００１０】

【作用】

以上の構成により、本考案は、配線ケーブルはガイド防滴フィンを迂回した部 分でＵ字状に曲折してガイド防滴フィンに係止するので、外側から引っ張られた 場合、ガイド防滴フィンに係止して引っ張り力をここで吸収することができる。

【００１１】 さらに、ガイド防滴フィンは配線穴の外部の配線ケーブルの配線線上に略直角 に配置されているので、配線穴を通過する空気の流れを遮断することができる。 さらに、防滴フィンの天井部の傾斜にそって、水滴は常に外側に自重で流れ落 ちる。 さらに、防滴フィンとガイド防滴フィンとにより配線ケーブルを２方向より規 制する配線路を形成すれば、配線ケーブルを外側に導くための隙間を狭めること ができる。

【００１２】

【実施例】

以下図面に従って実施例を説明する。 図１は、本考案の一実施例を示す正面図、図２は同側面図、図３は図１の矢視 図である。

【００１３】 図において、１は端末装置の本体、２は本体１の背面に設けた配線穴、３は装 置固定用ねじ、４はロアカバー、５はロアカバー固定ねじである。 １０は該本体１に一体で設けられた防滴フィンであり、該防滴フィン１０の天 井部は略中央を頂点に外端下がりに傾斜した構造であり、１０ａが頂上部、１０ ｂが傾斜部、１０ｃが肩Ｒ部である。 ７は一端を前記配線穴２より挿入して本体１内部の端子板等に接続した配線用 ケーブル、１１は該配線ケーブル７の配線線上に略直角に配置したガイド防滴フ ィンであり、前記配線ケーブル７の一部はこのガイド防滴フィン１１を迂回して 配線し、外側に導かれている。

【００１４】 また、本実施例ではガイド防滴フィン１１と防滴フィン１０により配線ケーブ ルを２方向より規制する配線路１２を形成している。この配線路１２の幅は配線 ケーブル７を配置した状態での間隙が侵入を予測される小動物の幅より狭くなる ように設定する。

【００１５】 以上の構成において、端末装置の本体１の設置工事は以下のように行われる。 まず、端末装置の本体１内にある端子板等に配線工事を行う場合、配線用ケー ブル７の一端を端末装置の本体１の背面にある配線穴２を通しておく。この際、 配線ケーブル７は工事時の端末処理のために余長をとっておく。

【００１６】 次に、端末装置の本体１を壁９に装置固定用ねじ３を使用して固定する。この 時配線ケーブル７の一部をガイド防滴フィン１１を迂回して逆Ｕ字状に曲折して 配線し、配線路１２から外側に導いておく。 壁９への固定後、端子板等に配線工事等を行い、最後にロアカバー４を押し込 むと共に、ロアカバー固定用ねじ５で本体１にきゅう設されたねじ穴に合わせて ロアカバー固定用ねじ５を締め付けて固定する。

【００１７】 以上の構成により、本実施例は以下の如く作用する。 まず、外側から矢印Ａ方向へ引っ張られた場合、配線ケーブル７はガイド防滴 フィン１１の上端１１ａに係止して引っ張り力をここで吸収する。 さらに、ガイド防滴フィン１１は配線穴２の外部の配線ケーブル７の配線線上 に略直角に配置されているので、配線穴２を通過する空気の流れを遮断する。 さらに、防滴フィン１０の天井部に付いた水滴は、その傾斜に沿って外側に自 重で流れ落ちる。 さらに、防滴フィン１０とガイド防滴フィン１１とにより配線ケーブル７を２ 方向より規制する配線路１２を形成し、配線ケーブル７を配置した状態での隙間 が侵入を予測される小動物の幅より狭くなるように設定してあるので、小動物は 侵入出来なくなる。

【００１８】

【考案の効果】

以上詳細に説明した如く本考案によれば、背面に配線ケーブルを挿入する配線 穴を有し、壁面に固定して使用する構造の端末装置において、前記端末装置の背 面に、内部への水の侵入を防ぐための防滴フィンを一体的に設け、前記防滴フィ ンの天井部の略中央を頂点に外端下がりに傾斜させるとともに、前記配線穴より 挿入する配線ケーブルの配線線上にガイド防滴フィンを略直角に配置して、配線 ケーブルをこのガイド防滴フィンを迂回して配線するので、このガイド防滴フィ ンにより配線ケーブルの係止を行うことができる。 これにより、配線ケーブルへの引っ張り力を吸収することが可能となり、配線 ケーブル端末処理部と端子板の接続部へのストレスを緩和し、装置の長寿命化を 実現するという効果がある。

【００１９】 さらに、本考案によれば、ガイド防滴フィンは配線穴の外部の配線ケーブルの 配線線上に略直角に配置しているので、配線穴を通過する空気の流れを遮断する ことができる。 これにより、配線ケーブルを外側に導くための隙間からの空気の流れを阻害す ることが可能となり、配線穴からの水滴の巻き込みを防止するという効果がある 。

【００２０】 さらに本考案によれば、防滴フィンの天井部の略中央を頂点に外端下がりに傾 斜しているので、防滴フィンの天井部の水滴はこの傾斜に沿って常に自重で流れ 落ちる。 これにより、防滴フィンの天井部を水滴がたまることはなくなり、防滴効果を 向上するという効果がある。

【００２１】 さらに、防滴フィンとガイド防滴フィンとにより配線ケーブルを２方向より規 制する配線路を形成すれば、配線ケーブルを外側に導くための隙間を狭めること ができる。 これにより、配線ケーブルを外側に導くための隙間を狭めることが出来、小動 物の侵入を防止するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す正面図である。

【図２】本考案の一実施例を示す側面図である。

【図３】図１の矢視図である。

【図４】従来例を示す正面図である。

【図５】従来例を示す側面図である。

【図６】図４の矢視図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 配線穴 ７ 配線ケーブル １０ 防滴フィン １１ ガイド防滴フィン １２ 配線路

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 背面に配線ケーブルを挿入する配線穴を
   有し、壁面に固定して使用する構造の端末装置におい
   て、前記端末装置の背面に、内部への水の侵入を防ぐた
   めの防滴フィンを一体的に設け、前記防滴フィンの天井
   部の略中央を頂点に外端下がりに傾斜させるとともに、
   前記配線穴より挿入する配線ケーブルの配線線上にガイ
   ド防滴フィンを略直角に配置して、配線ケーブルをこの
   ガイド防滴フィンを迂回して配線することを特徴とする
   端末装置の防滴構造。
2. 【請求項２】 防滴フィンとガイド防滴フィンとにより
   配線ケーブルを２方向より規制する配線路を形成したこ
   とを特徴とする請求項１項記載の端末装置の防滴構造。