JPH04107944U - 移動体に搭載される無線機およびその電源供給システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、電源を切り忘れて長時間放置しても
車載バッテリの電源を消耗しないようにすることがで
き、自動車のエンジンがかからなくなる等の事態を回避
することができる移動体に搭載される無線機を提供する
ことを目的としている。 【構成】本考案は車に搭載された車載バッテリ２とは独
立した別の内蔵バッテリ１２と、前記車の移動状態を検
出する車速センサ１５と、この車速センサ１５により検
出された前記車の移動状態に応じて、車載用無線機への
電源供給源を前記車に搭載された車載バッテリ２又は前
記別の内蔵バッテリ１２のどちらかに切り替えるための
第１スイッチ（ＳＷ１）９および第２スイッチ（ＳＷ
２）１０とを具備した構成を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

［考案の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車、船舶等に積んで使用する移動体に搭載される無線機に係わり 、特にこの無線機に対する電源供給システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、車載用無線機は図３に示す如く自動車の車載バッテリ２から接続ケーブ ル３を介して常時電源を電源回路１３に供給し、電源スイッチ１６をオンすると 、この電源回路１３から送受信回路１４に電源が供給されるようになっている。 このため、車載用無線機１の電源スイッチ１６を長時間に亙って切り忘れると、 前記車載バッテリ２の電源が消費されて、所謂バッテリが上がった状態になって しまい、エンジンがかからなくなってしまうなどの不具合があった。

【０００３】 この様な不具合を解決する方法として、電源切り忘れを報知するアラーム回路 を車載用無線機に付加すれば良いが、この様な付加回路は無線機を使用している 通常状態での消費電流の増加を招き、前記車載バッテリ２の使用時間を短くする という不具合があった。

【０００４】 そこで、前記車載バッテリ２の使用時間が短くなるのを防ぐために、無線機が 待受状態の時に受信回路を間欠受信させて平均消費電流を少なくさせる方法もあ るが、自動車が走行中であれば周囲の状況（電界強度）が変わってしまい、受信 を停止している間に回線等が繋がり難くなってしまうなどの不具合があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如く、車載用無線機の電源は車載用バッテリから供給されるため、無線 機の使用を終わって車から降りる時等に前記無線機の電源を切り忘れたりすると 、例えば、夜中無線機に電源が供給されてしまい、次の日の朝などに車に乗って エンジンをかけようとした時に車載バッテリが上がっていて、エンジンがかから なくなってしまうなどの欠点があった。

【０００６】 そこで本考案は上記の欠点を除去するもので、電源を切り忘れて長時間放置し ても車載バッテリの電源を消耗しないようにすることができ、自動車のエンジン がかからなくなる等の事態を回避することができる移動体に搭載される無線機を 提供することを目的としている。 ［考案の構成］

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は移動体に搭載されたバッテリとは独立した別のバッテリと、前記移動 体の速度、移動体に搭載されたバッテリの電圧等、移動体の移動情報を検出する 検出手段と、この検出手段により検出された前記移動体の移動状態に応じて、無 線機への電源供給源を前記移動体に搭載されたバッテリ又は前記別のバッテリの どちらかに切り替えるための切替手段とを具備した構成を有する。

【０００８】

【作用】

本考案の移動体に搭載される無線機において、検出手段は移動体の移動状態を 検出し、電源供給制御手段は前記検出手段により検出された前記移動体の移動状 態に応じて、移動体に搭載されたバッテリから電源を前記移動体に搭載される無 線機に供給するか、或いは前記移動体に搭載されたバッテリとは別のバッテリか ら電源を前記移動体に搭載される無線機に供給するかを制御する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。なお、本実施例において は、車載用無線機を例にとって説明する。図１は本考案の車載用無線機の一実施 例を示したブロック図である。１は車載用無線機、２は前記車載用無線機１に電 源を供給すると共に、自動車を動作させるための電源を供給する車載バッテリ、 ３は車載用無線機１と車載バッテリ２を接続する接続ケーブル、１１は車載バッ テリ２から電源を送受信回路１４に供給するか又は内蔵バッテリ１２から供給す るかを切り替える制御回路、１２は車載用無線機１に内蔵されている内蔵バッテ リ、１３は送受信回路１４に必要な電源を作成する電源回路、１４はデータの送 受信を行う送受信回路、１５は自動車の速度を検出する車速センサ、１６は車載 用無線機１の電源スイッチ、９は第１スイッチ（ＳＷ１）、１０は第２スイッチ （ＳＷ２）であり制御回路１１によって制御される電源供給経路切り替え用のス イッチである。

【００１０】 次に本実施例の動作について説明する。通常、自動車が走行中である時、自動 車に搭載されている発電機により発生された電源が車載バッテリに充電されるも のとする。

【００１１】 また、電源スイッチ１６がオンされると、電源回路１３の内部スイッチが閉路 して、この電源回路１３から車載用無線機１の各部に電源が供給される。

【００１２】 先ず、自動車が走行中である場合、車速センサ１５はこれを検出して制御回路 １１に知らせる。制御回路１１は自動車が走行中である場合には第１スイッチ （ＳＷ１）９を端子ａ側に切り替え、第２スイッチ（ＳＷ２）１０を端子ｂ側に 切り替えて閉路する。これにより、電源は車載バッテリ２から接続ケーブル３、 第１スイッチ（ＳＷ１）９を介して電源回路１３に供給される。電源回路１３は 入力される電源から送受信回路１４に必要な電源を作出して、これを送受信回路 １４に供給する。又この時、車載バッテリ２からの電源は第２スイッチ（ＳＷ２ ）１０を介して内蔵バッテリ１２に印加されるため、内蔵バッテリ１２が充電さ れる。

【００１３】 次に自動車が走行している状態から停止すると、車速センサ１５がこれを検出 して制御回路１１に知らせる。制御回路１１は自動車が停止したことを知ると第 １スイッチ（ＳＷ１）９を端子ｂ側に切り替えると同時に、第２スイッチ（ＳＷ ２）１０を端子ｂ側から切り離してこれを開路する。これにより、内蔵バッテリ １２からの電源が第１スイッチ（ＳＷ１）９を介して電源回路１３に供給されて 、送受信回路１４を動作させる。

【００１４】 ここで、車載用無線機１が受信状態、すなわち送受信回路１４が受信状態であ る場合は前記内蔵バッテリ１２からの電源供給でまに合うが、送信状態になった 場合は内蔵バッテリ１２の電源供給容量を越えてしまうため、制御回路１１は送 受信回路１４が送信状態になったことを知ると、この時だけ第２スイッチ（ＳＷ ２）１０を端子ｂ側に切り替えて、車載バッテリ２からの電源も電源回路１３に 供給するようにしている。この為、送受信回路１４の送信状態が長く続いて内蔵 バッテリ１２の電源がなくなり、内蔵バッテリ１２が上がってしまうことを防止 している。制御回路１１は送受信回路１４が受信状態に戻ると、第２スイッチ （ＳＷ２）１０を端子ｂ側から切り離して開路し、再び内蔵バッテリ１２だけか らの電源供給に切り替える。

【００１５】 尚、電源スイッチ１６がオフされると、前記電源回路１３の内部スイッチが開 路して、この電源回路１３から送受信回路１４に電源が供給されなくなるものと する。

【００１６】 本実施例によれば、自動車を降りる際に車載用無線機１の電源スイッチ１６を 切り忘れても、送受信回路１４（この場合待機状態か受信状態のいずれか）には 内蔵バッテリ１２から電源が供給された状態となり、車載バッテリ２の電源は消 費されないため、車載用無線機１の電源スイッチ１６を長時間切り忘れて放置し ておいても、車載バッテリ２が上がって自動車のエンジンがかからなくなってし まう等の不祥事を防止することができる。

【００１７】 尚、上記実施例の内蔵バッテリ１２を携帯用バッテリと共用するようにすれば 、前記内臓バッテリ１２を取り外して、携帯用無線機の電源として用いることも できる。

【００１８】 図２は本考案の他の実施例を示したブロック図である。一般に、自動車が走行 状態にある時、車載バッテリ２は図示されない自動車のエンジンの回転が上がり 自動車の発電機によって発生された電源により充電されるため、その端子電圧は 高くなる。又、自動車が停止状態にあるとき、同車載バッテリ２は前記発電機の 電源によって充電されないため、その端子電圧は低くなる。このような現象を前 提として、本例では前実施例の車速センサの代わりに車載バッテリ２の電圧を計 測する電圧計１７が設けられている。

【００１９】 制御回路１１は前記電圧計１７の計測値が高い（即ち車載バッテリ２の端子電 圧が高い）場合、自動車が走行状態にあると判定し、前記計測値が低い（即ち車 載バッテリ２の端子電圧が低い）場合は自動車が停止状態にあると判定し、その 判定結果に基づいて前実施例と同様に第１スイッチ（ＳＷ１）９、第２スイッチ （ＳＷ２）１０を切り替える制御を行うように構成されており、前実施例と同様 の効果がある。

【００２０】

【考案の効果】

以上記述した如く本考案の移動体に搭載される無線機によれば、電源を切り忘 れて長時間放置しても移動体に搭載されたバッテリの電源を消耗しないようにす ることができ、特に自動車等の場合エンジンがかからなくなる等の事態を回避す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の車載用無線機の一実施例を示したブロ
ック図。

【図２】本考案の他の実施例を示したブロック図。

【図３】従来の車載用無線機の一例を示したブロック
図。

【符号の説明】

１…車載用無線機 ２…車載バッ
テリ ９…第１スイッチ（ＳＷ１） １０…第２ス
イッチ（ＳＷ２） １１…制御回路 １２…内蔵バ
ッテリ １３…電源回路 １４…送受信
回路 １５…車速センサ １６…電源ス
イッチ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動体に搭載されたバッテリとは独立し
   た別のバッテリと、前記移動体の移動状態を検出する検
   出手段と、この検出手段により検出された前記移動体の
   移動状態に応じて、無線機への電源供給源を前記移動体
   に搭載されたバッテリ又は前記別のバッテリのどちらか
   に切り替えるための切替手段とを具備したことを特徴と
   する移動体に搭載される無線機。
2. 【請求項２】 移動体に搭載された第１のバッテリと、
   この第１のバッテリとは独立した第２のバッテリと、前
   記移動体の移動状態を検出するための検出手段と、この
   検出手段により検出された前記移動体の移動状態に応じ
   て、無線機への電源供給源を前記第１のバッテリ又は前
   記第２のバッテリのどちらかに切り替えるための切替手
   段とを具備したことを特徴とする移動体に搭載される無
   線機の電源供給システム。