JPH04105791A - 部分強化アルミニウム合金部材の製造方法 - Google Patents
部分強化アルミニウム合金部材の製造方法Info
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- JPH04105791A JPH04105791A JP22569090A JP22569090A JPH04105791A JP H04105791 A JPH04105791 A JP H04105791A JP 22569090 A JP22569090 A JP 22569090A JP 22569090 A JP22569090 A JP 22569090A JP H04105791 A JPH04105791 A JP H04105791A
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- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、アルミニウム成品の所定部位を、耐熱性、耐
摩耗性、耐熱疲労性等に優れるように部分強化するため
の、部分強化アルミニウム合金部材の製造方法に関する
ものである。 〔従来の技術〕 ガソリン、ディーゼル等の内燃機関用ピストンには、従
来、比較的優れた耐熱性、比較的小さい熱膨張係数等を
利して、アルミニウム合金(以下rAz合金」という)
鋳物が広く用いられているしかしながら、最近の高い出
力・熱効率化、また大気汚染防止のための極限的な設計
変更において、従来のA1合金鋳物(代表的には、JI
S、AC8A)では、しばしばその負荷に耐え難いこと
がわかってきた。 このため、近年においては、種々のAj系斬新素材開発
され、これら素材とA1合金の部分複合化は前者の持つ
優れた材料特性の効果的利用を背景に、内燃機関等への
応用として期待が高まっている。 例えば、ガソリン、デイ−セル等の内燃機関用ピストン
ヘットにおいては、燃焼室に面する頂部側に、耐熱疲労
亀裂性、耐熱性、耐摩耗性、熱膨張特性等に優れること
が要求されるが、下方の部材および成品全体についてこ
れら要求特性を有している必要はなく、所定部分のみに
使用目的に合致する特性を付与している方が、これら部
材およびへl製品の付加価値を高める場合が多い。この
ようなことから、特性の異なる材料を複合化する方法に
ついて種々の検討および提案がなされている熱疲労亀裂
対策としては、燃焼室上縁部を繊維強化した部分複合化
ピストンか試験されている。 例えば、StCあるいはチタン酸カリウム等のウィスカ
を強化繊維とし、ウィスカのプリフォームを高圧鋳造金
型内に配し、fi!合金溶湯を注いで高圧をかけること
によりプリフォームにAt合金を含浸・複合化させ、同
時に所望のピストン形状を得ることができる。このよう
にして得られた部分複合化ピストンは、従来のAt合金
ピストンと比較して優れた耐熱疲労亀裂性を有する。し
かしながら、工業的には、従来の重力鋳造、金型鋳物を
高圧鋳造に変換する必要に加え、プリフォームの品質管
理、・取扱い時の損傷防止、高圧鋳造による含浸、複合
化過程の管理、高圧鋳造金型の寿命等の多くの問題が有
り、必ずしも得られる効果と対比する費用コストの面で
満足できる結果とはいえない問題がある。 急冷凝固アトマイズ粉末を材料とする熱間成形材(以下
、rP/M合金材」という)は従来のA1合金と比較し
て多くの優れた特性を有している。 例えば、Atに81を添加すると熱間強度は向上し、熱
膨張係数か低下することから、ピストン用にはAt−高
Si合金が広く用いられている。しかし、従来の鋳物用
合金ではAt−Si合金の共晶組成(12%Si)を超
えてSiを添加すると、粗大な初晶S1が晶出し、著し
く脆性的になり実用に限度があった。 これに対して、P/M合金材では、初晶S1が微細化さ
れるので脆化を抑制しつつ高強度且つ低熱膨張係数の特
性を備える。すでに前記材料によって高効率・高出力の
ピストンが試作されている。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、P/M合金材からピストンを製造するに
は熱間鍛造による成形が必要である。このため従来の鍛
造品に比べて複雑形状が得難い、工程数が増える、費用
が増大する等の問題がある。上記問題を解決するために
は、部分強化する部位にのみP/M合金材を用いる方法
が有利でありそして、部分強化の方法として金属結合が
使用される。 金属結合を達成する手段としては、■鋳包み、■拡散接
合、■摩擦圧接等が挙げられるが、上記各手段はいずれ
も下記の問題を何している。 ■鋳包みは、鋳造金型の所定部位にP/M合金材を配し
、A1合金の溶湯を注ぐことにより行われるので従来の
ピストンの製造工程を多少変更するだけでよい。しかし
なから、P/M合金の鋳包みにおいては、注がれた溶湯
によりP/M合金の一部が溶融する。また、酸化皮膜の
存在により十分な金属結合が達成されにくい等の問題が
ある。 ■銀メツキ等による拡散接合では、あらかじめP/M合
金材およびAt合金部材の表面に銀メツキ処理を施し、
両接合面を緊密に接触させ、拡散を生ずる温度で十分な
時間保持し、若干の圧力を負荷することにより金属結合
させる。しかし、この方法では、面接触なため接合面の
平滑度によって結合強度にバラツキが生ずる。また、接
合強度が低い、コスト高になる等の問題がある。 ■摩擦圧接では、P/M合金材とAt合金部材とを対向
させ、一方を適当な慣性モーメントで回転させた後、も
う一方を面接触させ、接触面での摩擦・発熱により金属
結合させる。この方法では、摩擦により酸化皮膜が破壊
され、短時間での接合が可能であるか、全面か均一な結
合面を得るのか難しいという欠点がある。 従って、本発明の目的は、上述の課題を解決し、At合
金部材の強化したい所定部位のP/M合金材による部分
複合化を図るとともに、品質、生産性、費用も含めた工
業上の有利性を確保することができる部分強化アルミニ
ウム合金部材の製造方法を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 発明者等は上述の課題を解決するために、鋭意研究を重
ねた。その結果、低融点ろう材粉末を用い、P/M合金
材とアルミニウムまたはアルミニウム合金材料からなる
基材とを拡散により金属結合させることにより、アルミ
ニウム成品の一部の部分強化を達成することができるこ
とを知見した。本発明は上述の知見に基づいてなされた
ものである。 上記目的を達成するために、本発明においては、急冷凝
固アトマイズ粉末を材料とする熱間成形材をアルミニウ
ム合金材料からなる基材の所定部位に配置し、前記熱間
成形材と前記基材との間に低融点ろう材粉末を介在させ
、このようにして、その間に前記低融点ろう材粉末が介
在された前記熱間成形材と前記基材とを所定の加熱条件
および加圧条件によって加熱および加圧し、かくして、
前記熱間成形材と前記基材とを拡散により金属結合させ
ることに特徴を有するものである。 また、前記低融点ろう材粉末は、Zn : 30〜50
wt、% 、Si : 5−8 wt、%を含有し、残
部がアルミニウムおよび不可避的不純物からなる成分組
成を有する粉末を使用することが望ましい。さらに、前
記低融点ろう材粉末は、100℃/sec以上の冷却速
度で急冷凝固されたアトマイズ粉末であることが望まし
い。 次に、本発明の詳細な説明する。 本発明方法は、AI重合部材(アルミニウムまたはアル
ミニウム合金材料からなる)の所定部位をP/M合金材
で強化するものであり、At合金部材の基材とP/M合
金材との間に低融点ろう材粉末を介在させて前記基材と
P/M合金材とを拡散により金属結合し、拡散接合では
所定の温度・圧力で加圧・保持する。これにより、低融
点ろう材粉末を介在してP/M合金材とAI重合部材の
基材とが拡散し、十分な金属結合がなされ、アルミニウ
ム成品の一部(所定部位)の部分強化が達成される。 本発明の°方法においては、At合金部材(基材)の所
定部位に低融点ろう材粉末を介在させて強化材としての
P/M合金材を配し、所定圧力を付加することによりA
t合金部材と、P/M合金材とを緊密に密着させる。 その後、低融点ろう材粉末の溶融温度範囲まで加熱し、
一定時間保持することにより低融点ろう材粉末がA1合
金部材およびP/M合金材に拡散し、金属結合が達成さ
れる。この場合、低融点ろう材粉末液相線温度以上に加
熱すると、拡散する以前に低融点ろう材が流れ出てしま
い良好な結合状態が得られない。一方、固相線温度以下
だと低融点ろう材が溶融せずまったく拡散しない。従っ
て、加熱温度は、溶融温度範囲内で、且つ、低融点ろう
材粉末が半溶融状態を維持できる温度であることが望ま
しい。 低融点ろう材粉末には、Zn : 30〜50 wt、
%、St:5〜S Wt、%を含有し、残部がアルミニ
ウムおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する粉
末を使用することが望ましい。 Zn含有量を、30〜50wt、 %の範囲に限定し
たのは、30wt、 %未満ではZn粉末の固相線温
度が540℃を超えてしまい^1重合部材およびP/M
合金材の一部が共晶溶融をおこし材料特性を劣化させる
からである。一方、Zn含有量が50wt、 %を超
えると液相線温度が500℃未満となり、例えばJIS
。 AC8A等の溶体化処理温度(520℃)では、低融点
ろう材粉末が完全に溶融してしまう。従って、Zn含有
量は、30〜50wt、 %の範囲に限定することが
望ましい。 Si含有量を、5〜8 wt、 %の範囲に限定した
のは、前記範囲であれば、靭性値を低下させることなく
低融点ろう材粉末のAI重合部材およびP/M合金材へ
の相互拡散により接合強度が増すためである。前記範囲
を外れると、上述した作用に所望の効果が得られない。 また、前記低融点ろう材粉末は、]OO’C/see以
上の冷却速度で急冷凝固されたアトマイズ粉末であるこ
とが望ましい。その理由は、100’c/sec未満の
場合には、粗大な晶出物が生じ、強度および靭性、湯な
かれ性等が不十分となるのを避けられないためである。
摩耗性、耐熱疲労性等に優れるように部分強化するため
の、部分強化アルミニウム合金部材の製造方法に関する
ものである。 〔従来の技術〕 ガソリン、ディーゼル等の内燃機関用ピストンには、従
来、比較的優れた耐熱性、比較的小さい熱膨張係数等を
利して、アルミニウム合金(以下rAz合金」という)
鋳物が広く用いられているしかしながら、最近の高い出
力・熱効率化、また大気汚染防止のための極限的な設計
変更において、従来のA1合金鋳物(代表的には、JI
S、AC8A)では、しばしばその負荷に耐え難いこと
がわかってきた。 このため、近年においては、種々のAj系斬新素材開発
され、これら素材とA1合金の部分複合化は前者の持つ
優れた材料特性の効果的利用を背景に、内燃機関等への
応用として期待が高まっている。 例えば、ガソリン、デイ−セル等の内燃機関用ピストン
ヘットにおいては、燃焼室に面する頂部側に、耐熱疲労
亀裂性、耐熱性、耐摩耗性、熱膨張特性等に優れること
が要求されるが、下方の部材および成品全体についてこ
れら要求特性を有している必要はなく、所定部分のみに
使用目的に合致する特性を付与している方が、これら部
材およびへl製品の付加価値を高める場合が多い。この
ようなことから、特性の異なる材料を複合化する方法に
ついて種々の検討および提案がなされている熱疲労亀裂
対策としては、燃焼室上縁部を繊維強化した部分複合化
ピストンか試験されている。 例えば、StCあるいはチタン酸カリウム等のウィスカ
を強化繊維とし、ウィスカのプリフォームを高圧鋳造金
型内に配し、fi!合金溶湯を注いで高圧をかけること
によりプリフォームにAt合金を含浸・複合化させ、同
時に所望のピストン形状を得ることができる。このよう
にして得られた部分複合化ピストンは、従来のAt合金
ピストンと比較して優れた耐熱疲労亀裂性を有する。し
かしながら、工業的には、従来の重力鋳造、金型鋳物を
高圧鋳造に変換する必要に加え、プリフォームの品質管
理、・取扱い時の損傷防止、高圧鋳造による含浸、複合
化過程の管理、高圧鋳造金型の寿命等の多くの問題が有
り、必ずしも得られる効果と対比する費用コストの面で
満足できる結果とはいえない問題がある。 急冷凝固アトマイズ粉末を材料とする熱間成形材(以下
、rP/M合金材」という)は従来のA1合金と比較し
て多くの優れた特性を有している。 例えば、Atに81を添加すると熱間強度は向上し、熱
膨張係数か低下することから、ピストン用にはAt−高
Si合金が広く用いられている。しかし、従来の鋳物用
合金ではAt−Si合金の共晶組成(12%Si)を超
えてSiを添加すると、粗大な初晶S1が晶出し、著し
く脆性的になり実用に限度があった。 これに対して、P/M合金材では、初晶S1が微細化さ
れるので脆化を抑制しつつ高強度且つ低熱膨張係数の特
性を備える。すでに前記材料によって高効率・高出力の
ピストンが試作されている。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、P/M合金材からピストンを製造するに
は熱間鍛造による成形が必要である。このため従来の鍛
造品に比べて複雑形状が得難い、工程数が増える、費用
が増大する等の問題がある。上記問題を解決するために
は、部分強化する部位にのみP/M合金材を用いる方法
が有利でありそして、部分強化の方法として金属結合が
使用される。 金属結合を達成する手段としては、■鋳包み、■拡散接
合、■摩擦圧接等が挙げられるが、上記各手段はいずれ
も下記の問題を何している。 ■鋳包みは、鋳造金型の所定部位にP/M合金材を配し
、A1合金の溶湯を注ぐことにより行われるので従来の
ピストンの製造工程を多少変更するだけでよい。しかし
なから、P/M合金の鋳包みにおいては、注がれた溶湯
によりP/M合金の一部が溶融する。また、酸化皮膜の
存在により十分な金属結合が達成されにくい等の問題が
ある。 ■銀メツキ等による拡散接合では、あらかじめP/M合
金材およびAt合金部材の表面に銀メツキ処理を施し、
両接合面を緊密に接触させ、拡散を生ずる温度で十分な
時間保持し、若干の圧力を負荷することにより金属結合
させる。しかし、この方法では、面接触なため接合面の
平滑度によって結合強度にバラツキが生ずる。また、接
合強度が低い、コスト高になる等の問題がある。 ■摩擦圧接では、P/M合金材とAt合金部材とを対向
させ、一方を適当な慣性モーメントで回転させた後、も
う一方を面接触させ、接触面での摩擦・発熱により金属
結合させる。この方法では、摩擦により酸化皮膜が破壊
され、短時間での接合が可能であるか、全面か均一な結
合面を得るのか難しいという欠点がある。 従って、本発明の目的は、上述の課題を解決し、At合
金部材の強化したい所定部位のP/M合金材による部分
複合化を図るとともに、品質、生産性、費用も含めた工
業上の有利性を確保することができる部分強化アルミニ
ウム合金部材の製造方法を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 発明者等は上述の課題を解決するために、鋭意研究を重
ねた。その結果、低融点ろう材粉末を用い、P/M合金
材とアルミニウムまたはアルミニウム合金材料からなる
基材とを拡散により金属結合させることにより、アルミ
ニウム成品の一部の部分強化を達成することができるこ
とを知見した。本発明は上述の知見に基づいてなされた
ものである。 上記目的を達成するために、本発明においては、急冷凝
固アトマイズ粉末を材料とする熱間成形材をアルミニウ
ム合金材料からなる基材の所定部位に配置し、前記熱間
成形材と前記基材との間に低融点ろう材粉末を介在させ
、このようにして、その間に前記低融点ろう材粉末が介
在された前記熱間成形材と前記基材とを所定の加熱条件
および加圧条件によって加熱および加圧し、かくして、
前記熱間成形材と前記基材とを拡散により金属結合させ
ることに特徴を有するものである。 また、前記低融点ろう材粉末は、Zn : 30〜50
wt、% 、Si : 5−8 wt、%を含有し、残
部がアルミニウムおよび不可避的不純物からなる成分組
成を有する粉末を使用することが望ましい。さらに、前
記低融点ろう材粉末は、100℃/sec以上の冷却速
度で急冷凝固されたアトマイズ粉末であることが望まし
い。 次に、本発明の詳細な説明する。 本発明方法は、AI重合部材(アルミニウムまたはアル
ミニウム合金材料からなる)の所定部位をP/M合金材
で強化するものであり、At合金部材の基材とP/M合
金材との間に低融点ろう材粉末を介在させて前記基材と
P/M合金材とを拡散により金属結合し、拡散接合では
所定の温度・圧力で加圧・保持する。これにより、低融
点ろう材粉末を介在してP/M合金材とAI重合部材の
基材とが拡散し、十分な金属結合がなされ、アルミニウ
ム成品の一部(所定部位)の部分強化が達成される。 本発明の°方法においては、At合金部材(基材)の所
定部位に低融点ろう材粉末を介在させて強化材としての
P/M合金材を配し、所定圧力を付加することによりA
t合金部材と、P/M合金材とを緊密に密着させる。 その後、低融点ろう材粉末の溶融温度範囲まで加熱し、
一定時間保持することにより低融点ろう材粉末がA1合
金部材およびP/M合金材に拡散し、金属結合が達成さ
れる。この場合、低融点ろう材粉末液相線温度以上に加
熱すると、拡散する以前に低融点ろう材が流れ出てしま
い良好な結合状態が得られない。一方、固相線温度以下
だと低融点ろう材が溶融せずまったく拡散しない。従っ
て、加熱温度は、溶融温度範囲内で、且つ、低融点ろう
材粉末が半溶融状態を維持できる温度であることが望ま
しい。 低融点ろう材粉末には、Zn : 30〜50 wt、
%、St:5〜S Wt、%を含有し、残部がアルミニ
ウムおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する粉
末を使用することが望ましい。 Zn含有量を、30〜50wt、 %の範囲に限定し
たのは、30wt、 %未満ではZn粉末の固相線温
度が540℃を超えてしまい^1重合部材およびP/M
合金材の一部が共晶溶融をおこし材料特性を劣化させる
からである。一方、Zn含有量が50wt、 %を超
えると液相線温度が500℃未満となり、例えばJIS
。 AC8A等の溶体化処理温度(520℃)では、低融点
ろう材粉末が完全に溶融してしまう。従って、Zn含有
量は、30〜50wt、 %の範囲に限定することが
望ましい。 Si含有量を、5〜8 wt、 %の範囲に限定した
のは、前記範囲であれば、靭性値を低下させることなく
低融点ろう材粉末のAI重合部材およびP/M合金材へ
の相互拡散により接合強度が増すためである。前記範囲
を外れると、上述した作用に所望の効果が得られない。 また、前記低融点ろう材粉末は、]OO’C/see以
上の冷却速度で急冷凝固されたアトマイズ粉末であるこ
とが望ましい。その理由は、100’c/sec未満の
場合には、粗大な晶出物が生じ、強度および靭性、湯な
かれ性等が不十分となるのを避けられないためである。
次に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
〔実施例1〕
部分強化アルミニウム合金部材を製造しその性能を評価
した。JIS、AC8A (A/合金)を金型鋳造によ
りφ60に溶製してJ Is、 AC8A鋳物材を製造
し、厚さ50■【に切断後、端面に機械加工仕上げを施
しアルコールにて脱脂した。次に、空気アトマイズされ
たAl−5i系急冷凝固粉末ビレツトがら押出加工によ
り得られたφ6oのP/M合金材を同じく厚さ50am
t に切断後端面に機械加工仕上げを施しアルコールに
て脱脂した。次いで、J Is、 AC8A鋳物材(基
材)の端面上に、低融点ろう材粉末的3gを均一に分散
させ、その上にP/M合金材をのせ、第2図に示したよ
うな、加熱手段を持った加圧装置内に配置し、一方向か
ら0.4MPaの圧力で加圧しながら赤外線電熱炉によ
り500℃×1時間の加熱・保持を行った。第2図にお
いて、4は拡散接合された金属結合材、5は加圧装置本
体、6は加熱装置、7は油圧源である。使用された低融
点ろう材粉末の成分組成、固相線温度、液相線温度を第
1表に示した。第1図(a)は本実施例で得られた金属
結合体の断面模式図、第1図(blは本実施例で得られ
た金属結合体の金属組織を示す写真である。第1図(a
l、(blにおいて、lはP/M合金材、2は低融点ろ
う材粉末、3はA1合金部材、4は拡散接合された金属
結合体である。 そして、得られた結合体を切断し、AC8A鋳物材とP
/M合金材の界面を調査したところ、Znの拡散とSt
の相互拡散により良好な結合状態が得られていた。さら
に、接合部の破断強度を調べその結果を第1表に併せて
示した。第1表に示すように本発明範囲内の実施例は比
較例と比較して破断強度が優れていた。 第1表 〔実施例2〕 実施例1で使用したAl−5i系P/M合金材に換えて
Al−Mn合金材料からなるP/M合金材を使用し、実
施例1の場合と同一の製造条件で部分強化アルミニウム
合金部材を製造しその性能を評価した。使用された低融
点ろう材粉末の成分組成、固相線温度、液相線温度およ
び接合部の破断強度を第2表に示した。 実施例1と同様に、得られた結合体を切断し、^C8A
鋳物材とP/M合金材(Al −Mn系合金材)の界面
を調査したところ、Znの拡散により良好な結合状態が
得られていた。ただし、Al−5i系に観られたSiの
相互拡散は認められなかった。また、第2表に示すよう
に本発明範囲内の実施例は比較例と比較して破断強度が
優れていた。 第2表 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明に係る部分強化アルミニウ
ム合金部材の製造方法によれば、アルミニウム合金材料
からなる基材の所定部位に使用目的に合致するP/M合
金材を低融点ろう材粉末により拡散接合させることによ
り優れた耐熱疲労性等の特性を付与せしめ、その用途拡
大に寄与するとともに、簡易な工程で比較的安価に製造
でき、A7合金部材に本来的に不足する、耐熱性、耐摩
耗性に優れた部分強化アルミニウム合金部材が得られる
産業上有用な効果がもたらされる。 A1合金部材 拡散接合された金属結合体 加圧装置本体 加熱装置 油圧源。
した。JIS、AC8A (A/合金)を金型鋳造によ
りφ60に溶製してJ Is、 AC8A鋳物材を製造
し、厚さ50■【に切断後、端面に機械加工仕上げを施
しアルコールにて脱脂した。次に、空気アトマイズされ
たAl−5i系急冷凝固粉末ビレツトがら押出加工によ
り得られたφ6oのP/M合金材を同じく厚さ50am
t に切断後端面に機械加工仕上げを施しアルコールに
て脱脂した。次いで、J Is、 AC8A鋳物材(基
材)の端面上に、低融点ろう材粉末的3gを均一に分散
させ、その上にP/M合金材をのせ、第2図に示したよ
うな、加熱手段を持った加圧装置内に配置し、一方向か
ら0.4MPaの圧力で加圧しながら赤外線電熱炉によ
り500℃×1時間の加熱・保持を行った。第2図にお
いて、4は拡散接合された金属結合材、5は加圧装置本
体、6は加熱装置、7は油圧源である。使用された低融
点ろう材粉末の成分組成、固相線温度、液相線温度を第
1表に示した。第1図(a)は本実施例で得られた金属
結合体の断面模式図、第1図(blは本実施例で得られ
た金属結合体の金属組織を示す写真である。第1図(a
l、(blにおいて、lはP/M合金材、2は低融点ろ
う材粉末、3はA1合金部材、4は拡散接合された金属
結合体である。 そして、得られた結合体を切断し、AC8A鋳物材とP
/M合金材の界面を調査したところ、Znの拡散とSt
の相互拡散により良好な結合状態が得られていた。さら
に、接合部の破断強度を調べその結果を第1表に併せて
示した。第1表に示すように本発明範囲内の実施例は比
較例と比較して破断強度が優れていた。 第1表 〔実施例2〕 実施例1で使用したAl−5i系P/M合金材に換えて
Al−Mn合金材料からなるP/M合金材を使用し、実
施例1の場合と同一の製造条件で部分強化アルミニウム
合金部材を製造しその性能を評価した。使用された低融
点ろう材粉末の成分組成、固相線温度、液相線温度およ
び接合部の破断強度を第2表に示した。 実施例1と同様に、得られた結合体を切断し、^C8A
鋳物材とP/M合金材(Al −Mn系合金材)の界面
を調査したところ、Znの拡散により良好な結合状態が
得られていた。ただし、Al−5i系に観られたSiの
相互拡散は認められなかった。また、第2表に示すよう
に本発明範囲内の実施例は比較例と比較して破断強度が
優れていた。 第2表 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明に係る部分強化アルミニウ
ム合金部材の製造方法によれば、アルミニウム合金材料
からなる基材の所定部位に使用目的に合致するP/M合
金材を低融点ろう材粉末により拡散接合させることによ
り優れた耐熱疲労性等の特性を付与せしめ、その用途拡
大に寄与するとともに、簡易な工程で比較的安価に製造
でき、A7合金部材に本来的に不足する、耐熱性、耐摩
耗性に優れた部分強化アルミニウム合金部材が得られる
産業上有用な効果がもたらされる。 A1合金部材 拡散接合された金属結合体 加圧装置本体 加熱装置 油圧源。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 急冷凝固アトマイズ粉末を材料とする熱間成形材を
アルミニウム合金材料からなる基材の所定部位に配置し
、前記熱間成形材と前記基材との間に低融点ろう材粉末
を介在させ、このようにして、その間に前記低融点ろう
材粉末が介在された前記熱間成形材と前記基材とを所定
の加熱条件および加圧条件によって加熱および加圧し、
かくして、前記熱間成形材と前記基材とを拡散により金
属結合させることを特徴とする部分強化アルミニウム合
金部材の製造方法。 2 前記低融点ろう材粉末が、 Zn:30〜50wt.%、 Si:5〜8wt.%、 を含有し、残部がアルミニウムおよび不可避的不純物か
らなる成分組成を有する請求項1記載の部分強化アルミ
ニウム合金部材の製造方法。 3 前記低融点ろう材粉末が、100℃/sec以上の
冷却速度で急冷凝固されたアトマイズ粉末である請求項
1または2記載の部分強化アルミニウム合金部材の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22569090A JPH04105791A (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | 部分強化アルミニウム合金部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22569090A JPH04105791A (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | 部分強化アルミニウム合金部材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04105791A true JPH04105791A (ja) | 1992-04-07 |
Family
ID=16833266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22569090A Pending JPH04105791A (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | 部分強化アルミニウム合金部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04105791A (ja) |
-
1990
- 1990-08-28 JP JP22569090A patent/JPH04105791A/ja active Pending
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