JPH04105223U - 一方向クラツチ - Google Patents
一方向クラツチInfo
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- JPH04105223U JPH04105223U JP1248991U JP1248991U JPH04105223U JP H04105223 U JPH04105223 U JP H04105223U JP 1248991 U JP1248991 U JP 1248991U JP 1248991 U JP1248991 U JP 1248991U JP H04105223 U JPH04105223 U JP H04105223U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 一方向クラッチにおいて外輪内にころがり部
材を支持する保持環を挿入する際の外輪の開口側におけ
る折曲加工を省き、外輪に施した耐蝕処理面の破壊を防
止して一方向クラッチ機能の向上を図る。 【構成】 一方向クラッチ1における一側が開口された
有底筒状の外輪2内に複数個のローラーからなるころが
り部材3を保持する保持環4を挿入すると共に外輪2の
一側開口部2aに抜け止めリング5を嵌着して抜け止め
リング5で保持環4を抜け止めし、外輪2に施した耐蝕
処理の破壊を防止する。
材を支持する保持環を挿入する際の外輪の開口側におけ
る折曲加工を省き、外輪に施した耐蝕処理面の破壊を防
止して一方向クラッチ機能の向上を図る。 【構成】 一方向クラッチ1における一側が開口された
有底筒状の外輪2内に複数個のローラーからなるころが
り部材3を保持する保持環4を挿入すると共に外輪2の
一側開口部2aに抜け止めリング5を嵌着して抜け止め
リング5で保持環4を抜け止めし、外輪2に施した耐蝕
処理の破壊を防止する。
Description
【0001】
この考案は、回転部材の一方向の回転を許容し、他方向の回転を阻止する一方
向クラッチに関する。
【0002】
従来、回転部材の一方向だけの回転を許容し、他方の回転を阻止するためにの
手段として、外輪内に複数個のクサビ作用をするころがり部材を保持する保持環
を設けた一方向クラッチが用いられている。
【0003】
前記従来の一方向クラッチの外輪は、ころがり部材のクサビ作用に対向する強
度保持上の必要から、一般的に鋼板を浸炭焼き入れした硬質材が使用され、これ
を絞り加工で有底筒状に形成すると共にその周面内に複数の凹部及び傾斜面を形
成し、更に例えば窒化処理や他の耐蝕性を向上するための耐蝕処理がなされてい
る。
また前記外輪内には前記複数の凹部及び傾斜面と同数のころがり部材を保持し
た保持環が挿入され、外輪の開口側を折曲加工して保持環を抜け止めしている。
【0004】
前記一方向クラッチが組み込まれた製品は屋内だけでなく、屋外の海水、水、
ゴミ等が侵入付着し易い厳しい条件下で使用されることもあり、前記のように外
輪の開口側を折曲加工すると、耐蝕処理面が破壊されて腐蝕し、内部が腐蝕した
時にはころがり部材が変位しなくなり、一方向クラッチとして全く機能しなくな
る欠陥があった。
【0005】
本考案はこれらの現状に鑑み、前記欠陥を改善し外輪内に保持環を挿入後の外輪
の開口側折曲加工を省き外輪の耐蝕処理面の破壊を防止して一方向クラッチ機能
の向上を図るようにした一方向クラッチを提供することを目的とする。
【0006】
本考案は前記目的を達成するために、外輪内に複数個のクサビ作用をするころ
がり部材を保持する保持環を設け前記ころがり部材の内側部で軸を支持するよう
にした一方向クラッチにおいて、前記外輪の一側にころがり部材を保持した保持
環を嵌入できる開口部を形成し、該開口部に抜け止めリングを嵌着したものであ
る。
【0007】
本考案の一方向クラッチは、軸の一方向の回転にはころがり部材のクサビ作用
が解除され軸の回転を自由にするが、軸が逆方向に回転しようとすると、ころが
り部材が変位してそのクザビ作用により軸の逆転を阻止するものであり、前記こ
ろがり部材を保持する保持環はこれを嵌入できる外輪開口部に嵌着された抜け止
めリングによって外輪内に保持される。
【0008】
本考案の実施例を図面について説明すると、一方向クラッチ1は、一側に開口
部2aを有する有底筒状の外輪2と、該外輪2内に嵌入されかつ複数個のローラ
ーからなるころがり部材3を保持した保持環4とで構成され、前記外輪2の開口
部2a内に可撓性の合成樹脂材で形成された環状の抜け止めリング5が圧入嵌着
されて前記保持環4を抜け止めし、また前記保持環4の内部に嵌合された内輪で
ある軸6の外周部を前記ころがり部材3で支持し、更に外輪2の外周突出部2b
が固定部材7の回り止め溝7aに係止嵌合されている。
【0009】
前記外輪2は鋼板を浸炭焼き入れした硬質材を使用して絞り加工で有底筒状に
形成し、その底面に軸6を挿通する透孔2cを穿設すると共に、前記突出部2b
位置に対応する内周面には複数の凹部2d及び傾斜面2eが形成され、その内外
周面は例えば窒化処理や他の耐蝕性を向上するための耐蝕処理がなされている。
【0010】
前記保持環4は合成樹脂材で筒状に形成され、ころがり部材3を嵌入する複数
個の透孔4aが穿設されると共に保持環4の外側には複数枚の板バネ8が載せら
れており、その両側に形成された舌片8aの折り返しで保持環4に取り付けられ
ており、更に前記板バネ8には矩形の透孔8bと該透孔8b内側に折曲されてこ
ろがり部材3を押圧するバネ片8cが形成されている。
【0011】
従って一方向クラッチ1は、図2において軸6が反時計方向に回転されると、
ころがり部材3が変位して凹部2d内から傾斜面2eに当接され、該ころがり部
材のクサビ作用により軸6の反時計方向の回転は停止され、また軸6が時計方向
に回転されると、ころがり部材3は傾斜面2e側から凹部2d内側に変位してク
サビ作用が解除され軸6の回転は自由になる。
【0012】
一方向クラッチ1が前記のように構成されると、外輪2内にころがり部材3を
保持した保持環4を嵌入後、外輪2の開口側を折曲加工する必要がないので、折
曲加工による耐蝕処理面の破壊がなくなり、腐蝕が防止され一方向クラッチとし
ての機能が向上すると共に安定した一方向クラッチ作用を行うことができ、また
海水、水、ゴミ等が侵入付着し易い場所に使用するときには抜け止めリング5を
着脱自在に嵌着することにより内部を洗滌することも可能である。
【0013】
図4は外輪2の開口部の変形例を示す実施例で、開口部2aの内縁に小さな折
曲部2fを設けると共に該開口部の折曲部2fの内側に抜け止めリング5を押圧
嵌着して保持環4の抜け止めを強固にしている。
【0014】
図5図に示す実施例は、合成樹脂又は金属からなる抜け止めリング5にスリ割
り5aを形成して可撓性を保持せしめて外輪2の開口部2a内に押圧係合せしめ
た場合である。
【0015】
図6に示す実施例は、薄板状の合成樹脂又は金属からなる抜け止めリング5の
外周に複数の突起5bを形成して可撓性を保持せしめて外輪2の開口部2a内に
押圧係合させたものである。
【0016】
また図7に示す実施例は、抜け止めリング5の外周縁を折曲して外輪2の開口
部2aの外側に圧入、螺合、接着剤固定等で嵌着固定したものであり、更に図8
は外輪2の開口部2aの端縁を抜け止めリング5の周縁部で挟着するように圧入
又は接着剤固定により嵌着固定した実施例である。
【0017】
しかして本考案の一方向クラッチは逆転防止を必要とする任意の軸に利用でき
るものであり、例えば魚釣用リールにおけるハンドル軸、スプール軸等の逆転を
阻止する回転軸上に設けたり、自転車のベルに利用したりすることができる。
【0018】
本考案は前述のように構成されたから、ころがり部材を保持した保持環を嵌入
保持した外輪の開口部を、従来のように折曲加工する必要なく、開口部に嵌着し
た抜け止めリングで抜け止めしているので、折曲加工による外輪の耐蝕処理面の
破壊がなくなり、その腐蝕が防止されて一方向クラッチとしての機能低下を阻止
し、安定した一方向クラッチ作用を長期に亘り確実に行うことができる実用上の
優れた効果を有する。
【図1】本考案の縦断正面図。
【図2】同縦断側面図。
【図3】同側面図。
【図4】本考案の別実施例の要部の縦断正面図。
【図5】同他の別実施例の側面図。
【図6】同更に他の別実施例の側面図。
【図7】同別実施例の要部の縦断正面図。
【図8】同他の別実施例の要部の縦断正面図。
1 一方向クラッチ
2 外輪
2a 開口部
3 ころがり部材
4 保持環
5 抜け止めリング
Claims (1)
- 【請求項1】 外輪内に複数個のクサビ作用をするころ
がり部材を保持する保持環を設け前記ころがり部材の内
側部で軸を支持するようにした一方向クラッチにおい
て、前記外輪の一側にころがり部材を保持した保持環を
嵌入できる開口部を形成し、該開口部に抜け止めリング
を嵌着したことを特徴とする一方向クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1248991U JP2529873Y2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 魚釣用リール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1248991U JP2529873Y2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 魚釣用リール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04105223U true JPH04105223U (ja) | 1992-09-10 |
JP2529873Y2 JP2529873Y2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=31901135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1248991U Expired - Lifetime JP2529873Y2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 魚釣用リール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2529873Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011132996A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Nsk Ltd | ローラクラッチ |
WO2014157236A1 (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-02 | 日本精工株式会社 | 一方向クラッチ装置 |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP1248991U patent/JP2529873Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011132996A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Nsk Ltd | ローラクラッチ |
WO2014157236A1 (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-02 | 日本精工株式会社 | 一方向クラッチ装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2529873Y2 (ja) | 1997-03-19 |
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