JPH04104621U - 投射用液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】重力の方向にフィルムを落とし込むタイプのス
ライド映写機と、重力に対して垂直な方向に動かしてフ
ィルムをセットするタイプのスライド映写機の両方に装
着して表示することの可能な投射用液晶表示装置を提供
にすること。 【構成】二体に分けられたハウジングの一方に収納され
た液晶パネルと、他方に収納され、外部信号を取り入れ
て液晶パネルに与える信号を作成する制御回路とから構
成され、ハウジングを投影機の光源とレンズの間に装着
して拡大表示を行う投射用液晶表示装置であり、液晶パ
ネルのガラス基板上の電極に直接接続された回路チップ
が、走査回路と、信号回路と、走査回路と信号回路のい
ずれかを選択する手段とから構成されている。 【効果】装着可能なスライド映写機の機種が増加するの
で、きわめて便利であり、コンピュータの周辺機器の一
つとしての付加価値を高めることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンピュータの出力などの画像信号を液晶パネルに表示させ、その 画像を拡大する投射用液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の投影を目的とした液晶表示装置は、大きく次のグループに分類される。 すなわち、［１］光源、拡大のためのレンズ系とともに液晶パネルを組み込んで 一体化して液晶投射装置としたものと、［２］光源、拡大のためのレンズ系を有 する投影機に液晶表示装置を着脱できるようにしたものとである。さらに、［２ ］の方式は、［２−Ａ］投影機としてＯＨＰ（オーバー・ヘッド・プロジェクタ ）を用い、原稿の代わりに投射用液晶表示装置を置く方式と、［２−Ｂ］投影機 としてスライド映写機を用い、スライドフィルムの代わりに投射用液晶表示装置 を装着する方式とに分類される。本考案は、［２−Ｂ］の方式の投射用液晶表示 装置に関するものである。その全体開示については、本出願人の実願昭６３―９ ８６４５に記されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

スライド映写機は、マウントされたスライド・フィルムを装着する方向に着目 すると、重力の方向にフィルムを落とし込むタイプと、重力に対して垂直な方向 に動かしてフィルムをセットするタイプとに分けられる。既に提案されている［ ２―Ｂ］の方式の投射用液晶表示装置は、前者のタイプのスライド映写機にだけ 装着できるようになっていた。しかしながら、両者のいずれのタイプのスライド 映写機にも装着できる投射用液晶表示装置が望まれていた。本考案の目的は、重 力の方向にフィルムを落とし込むタイプのスライド映写機と、重力に対して垂直 な方向に動かしてフィルムをセットするタイプのスライド映写機の両方に装着し て表示することの可能な投射用液晶表示装置を提供にすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案の構成は、液晶パネルのガラス基板上の電極 に直接接続される回路チップが、走査回路と、信号回路と、走査回路と信号回路 のいずれかを選択する手段とを有することを特徴とする。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。図１は、本考案の投射用液晶 表示装置の実施例を示した外観図である。ハウジング２００は、液晶パネル収納 部２２０と制御回路収納部２１０からなっており、それぞれ液晶パネルと制御回 路を収納している。液晶パネル収納部２２０の中央には、透明アクリル板で製作 した風防２５０を配置している。保持部２２１および２２２は、スライド映写機 に装着するために設けている。スイッチ２０３は、重力の方向にフィルムを落と し込むタイプのスライド映写機に装着する場合と、重力に対して垂直な方向にフ ィルムを動かしてセットするタイプのスライド映写機に装着する場合のいずれか を選択するためのものである。外部接続コネクタ２０１は、外部より画像信号を 取り入れるためのものである。なお、制御回路収納部２１０には、液晶表示の明 るさを変えるための輝度ボリューム２０２を有している。

【０００６】 図２は、本考案の投射用液晶表示装置の使用方法を示す図である。投影機とし て、重力の方向にフィルムを落とし込むタイプのスライド映写機を用いた場合を 示している。ハウジング２００をスライド映写機５００へ装着し、ケーブル５２ ０を介して外部接続コネクタ２０１をコンピュータ５１０のコネクタ５１１と接 続する。コンピュータ５１０の画像信号を制御回路で処理して液晶パネルに画像 を表示し、その画像を投影機５００のレンズ５０２と光源５０１を用いてスクリ ーン５０３上に拡大投射する。

【０００７】 図３は、本考案の実施例の投射用液晶表示装置が、重力の方向にフィルムを落 し込むタイプのスライド映写機へ装着された場合の、液晶パネルの表示状態を示 す外観図である。本考案の装置は、矢印８００の方向に装着される。液晶パネル ３００は、電極をパターニングしたガラス基板３１０と電極をパターニングした ガラス基板３２０の間に液晶を封入して構成されている。回路チップ３１１、３ １２、３２１および３２２は、それぞれ走査回路と、信号回路と、走査回路と信 号回路のいずれかを選択する手段とから構成され、ＣＯＧ（チップ・オン・ガラ ス）方式をとって、実装されている。すなわち、回路チップ３１１および３１２ がそれぞれ走査回路の機能を選択してガラス基板３１０上の透明電極に、回路チ ップ３２１および３２２がそれぞれ信号回路の機能を選択してガラス基板３２０ 上の透明電極にそれぞれペーストによって接続されている。各回路チップ３１１ 、３１２、３２１および３２２から制御回路への接続は、フレキシブル・プリン ト基板３８０を介して行われる。二点鎖線で囲まれる表示可能領域３７０は、ガ ラス基板３１０上の電極とガラス基板３２０上の電極との重なり部として画像を 形成することの可能な領域である。表示部の縦と横の比は通常３対４なので、実 際に画像３６０の表示される表示部３７１以外に、画像を表示しない非表示部３ ７５および３７６設けている。

【０００８】 図４は、本考案の実施例の投射用液晶表示装置が、重力に対して垂直な方向に フィルムを動かしてセットするタイプのスライド映写機へ装着される場合の、液 晶パネルの表示状態を示す外観図である。本考案の装置は、矢印８００の方向に 装着される。図４において、図３と同じ番号は、互いに同じものを示している。 回路チップ３１１および３１２がそれぞれ信号回路の機能を選択してガラス基板 ３１０上の透明電極に、回路チップ３２１および３２２がそれぞれ走査回路の機 能を選択してガラス基板３２０上の透明電極にそれぞれペーストによって接続さ れている。表示部の縦と横の比は通常３対４なので、実際に画像３６０の表示さ れる表示部３７２以外に、画像を表示しない非表示部３７７および３７８設けて いる。図４の表示画像は、図３の表示画像に対して９０度だけ回転されている。

【０００９】 図５は、本考案の投射用液晶表示装置を構成する液晶パネルに接続される回路 チップのブロック図である。４個ある回路チップは、同じ回路構成なので、その うちの一つの回路チップ３１１について説明する。回路チップ３１１は、信号回 路６１０と、走査回路６２０と、信号回路６１０の出力と走査回路６２０の出力 のいずれかを選ぶための選択手段ＴＧ１およびＴＧ２とから構成されている。回 路チップ３１１内の動作は、すべてデジタル信号によって行われる。制御回路４ ００から信号回路６１０に対して、データＳ２、データをサンプリングするため のクロックＳ３および電源Ｖ１が供給される。制御回路４００から走査回路６２ ０に対して、走査開始の基準となるタイミング・パルスＳ４、クロックＳ５およ び電源Ｖ２が供給される。選択手段ＴＧ１およびＴＧ２は、例えばそれぞれトラ ンスミッション・ゲートで構成される。選択信号Ｓ１が、制御回路４００から選 択手段ＴＧ１へ供給され、信号回路６１０の出力をガラス基板上の電極３９０に 伝達するか否かを制御する。選択信号Ｓ１の反転信号Ｓ６が、選択手段ＴＧ２へ 供給され、走査回路６２０の出力をガラス基板上の電極３９０に伝達するか否か を制御する。このように、回路チップ３１１は、選択信号Ｓ１の設定によって、 信号回路６１０と走査回路６２０のいずれかの機能を果たすことになる。その結 果として、表示画像を９０度だけ回転させることができ、図３の表示状態と図４ の表示状態とを切り替えることができる。

【００１０】

【考案の効果】

以上の説明で明らかなように、本考案によれば、重力方向にフィルムを落し込 むタイプのスライド映写機だけでなく、重力に対して垂直な方向にフィルムを動 かしてセットするタイプのスライド映写機にも装着できるので、装着可能な機種 が増加し、きわめて便利である。例えば、出張時に、本考案の投射用液晶表示装 置とフロッピー・ディスクを持って行き、プレゼンテーションを行う場合を想定 すると、適応できるスライド映写機の機種が多いということは、メリットが大き い。このように、コンピュータの周辺機器の一つとして、装置の付加価値を飛躍 的に高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の投射用液晶表示装置の実施例を示す外
観図である。

【図２】本考案の投射用液晶表示装置の使用方法を示す
図である。

【図３】本考案の投射用液晶表示装置が、重力方向にフ
ィルムを落し込むタイプのスライド映写機に装着された
場合の、液晶パネルの表示状態を示す外観図である。

【図４】本考案の投射用液晶表示装置が、重力に対して
垂直な方向にフィルムを動かしてセットするタイプのス
ライド映写機に装着された場合の、液晶パネルの表示状
態を示す外観図である。

【図５】本考案の投射用液晶表示装置を構成する液晶パ
ネルに接続される回路チップのブロック図である。

【符号の説明】

２００ ハウジング ２１０ 制御回路収納部 ２２０ 液晶パネル収納部 ３００ 液晶パネル ３１０ ガラス基板 ３１１ 回路チップ ３１２ 回路チップ ３２０ ガラス基板 ３２１ 回路チップ ３２２ 回路チップ ４００ 制御回路 ５０１ 光源 ５０２ レンズ ６１０ 信号回路 ６２０ 走査回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 二体に分けられたハウジングの一方に収
   納された液晶パネルと、他方に収納され、外部から画像
   信号を取り入れて前記液晶パネルに与える信号を作成す
   る制御回路とから構成され、前記ハウジングを投影機の
   光源とレンズの間に装着して拡大表示を行う投射用液晶
   表示装置において、前記液晶パネルのガラス基板上の電
   極に直接接続される回路チップは、走査回路と、信号回
   路と、走査回路と信号回路のいずれかを選択する手段と
   を有することを特徴とする投射用液晶表示装置。