JPH04103865U - はさみ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 替刃を備えてはさみの刃の研磨を不要とする
と共に、替刃をワンタッチで簡単に着脱できるようにす
る。 【構成】 一対のはさみ片2 の前部内面に夫々替刃3 を
備えたはさみであって、前記はさみ片2 の前部内面に前
後方向一方向に向けて漸次幅狭となるように形成された
嵌合部10を突設し、該嵌合部10の幅方向両側の側面12を
はさみ片2 内面に向けて先窄りとなる傾斜面に形成し、
替刃3 に前記嵌合部10に嵌脱自在に嵌合する嵌合孔13を
形成すると共に、該嵌合孔13内面の替刃幅方向両側の側
面14を、嵌合部10の側面12に面接触すべく該側面12と略
同様の傾斜面に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、はさみに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、はさみは、前部に切断部、後部に柄部を備えた一対のはさみ片の前後 方向中間部に交叉重合し該交叉部分を枢軸で枢着して開閉自在に構成されている 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来のものにあっては、各はさみ片の切断部には刃が一体形成されていて 、該刃の切れ味が悪くなったときには、刃を砥石等で研磨しているのであるが、 これであっては、研ぎ時間がかかる上に、刃を研磨するのに熟練を要し、刃を研 磨する技能を習得するのに長時間を要するものであった。また、両はさみ片の交 叉部分は全体に亘って面接触しており、摩擦抵抗の大きいものであった。

【０００４】 本考案の第１の目的は、替刃を着脱自在に備えて刃を研磨する必要がないと共 に、替刃をワンタッチで着脱できるようにして替刃交換の容易化を企図したはさ みを提供することにあり、第２の目的は、替刃を着脱自在に備えて刃を研磨する 必要がないと共に、はさみ片がより滑らかに開閉されるように企図したはさみを 提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案が前記目的を達成するために講じた第１の技術的手段は、一対のはさみ 片2 の前部内面に夫々替刃3 を備えたはさみであって、前記はさみ片2 の前部内 面に前後方向一方向に向けて漸次幅狭となるように形成された嵌合部10を突設し 、該嵌合部10の幅方向両側の側面12a をはさみ片2 内面に向けて先窄りとなる傾 斜面に形成し、替刃3 に前記嵌合部10に嵌脱自在に嵌合する嵌合孔13を形成する と共に、該嵌合孔13内面の替刃幅方向両側の側面14a を、嵌合部10の側面12に面 接触すべく該側面12a と略同様の傾斜面に形成した点にあり、第２の技術的手段 は、一対のはさみ片2 の前後方向中間部を交叉し該交叉部分を枢着して成るはさ みにおいて、前記各はさみ片2 の内面に着脱自在に取付けられ且つはさみ片2 の 前端部から交叉部分に亘る替刃3 を備え、該替刃3 のはさみ片2 の交叉部分に対 応する部分に、該部分同志の接触による摩擦抵抗を軽減するための開口部17を形 成した点にある。

【０００６】

【作用】

はさみの切れ味が悪くなったときには、替刃3 を交換すればよく、従来のよう に研磨をする必要がない。また、第１の技術的手段にあっては、替刃3 をはさみ 片2 の前部内面に、嵌合部10の幅狭となる方向に位置ずれさせて重ね合わせ、そ の後替刃3 を押さえ付けながら嵌合部10の幅広側にスライドさせることにより、 嵌合孔13内面の幅方向両側の側面14a が嵌合部10の幅方向両側の側面12a に合致 して、替刃3 が取付けられ、また、前記と逆の動作をすることで替刃3 が取外せ 、このようにして替刃3 がはさみ片2 の前部内面に嵌脱自在に嵌合固定されるよ うになっていることから、該替刃3 はワンタンチで着脱でき、替刃交換が容易で ある。また、第２の技術的手段にあっては、替刃3 のはさみ片2 の交叉部分に対 応する部分18に開口部17が形成されていることから、はさみ片2 の開閉が軽くな り、はさみをスムーズに開閉操作できる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１乃至図５は請求項１に 対応する第１の実施例で、図１において、はさみ1 は一対のはさみ片2 と、各は さみ片2 に着脱自在に取付けられる替刃3 とを備えて成る。はさみ片2 は前部に 切断部4 、後部に柄部5 、前後方向中間部に枢着部6 を備えて成り、図３に示す ように、一方のはさみ片2 の枢着部6 にはネジ孔8 が形成されると共に他方のは はさみ片2 の枢着部6 にはネジ挿通孔9 が形成されていて、これら一対のはさみ 片2 の枢着部6 を交叉し、ネジから成る枢軸7 をネジ挿通孔9 に挿通すると共に ネジ孔8 に螺合することで、はさみ1 が開閉自在とされている。

【０００８】 図２にも示すように、各はさみ片2 の切断部4 の内面には、替刃3 を嵌脱自在 に嵌合固定する嵌合部10が設けられ、この嵌合部10は三角形状 (図例では二等辺 三角形) の板材を切断部4 内面にネジを介して重合固定して成る。また嵌合部10 は、替刃3 と同厚に形成されると共に、前方に向けて幅狭となるように取付けら れている。また、図４及び図５に示すように、嵌合部10の幅方向両側の側面12a 及び後面12b は切断部4 内面に向けて先窄りとなるように傾斜状に形成され、該 側面12a 及び後面12b の切断部4 内面に垂直な方向に対する傾斜角度θは15°に 形成されている。一方、替刃3 ははさみ片の切断部4 と略同様の形状に形成され ていると共に、前記嵌合部10に対応する三角形状の嵌合孔13が形成されている。 また、嵌合孔13内面の替刃幅方向両側の側面14a 及び後面14b は、嵌合部10の側 面12a 及び後面12b に合致するように同様の傾斜角度の傾斜面に形成されている 。そして、図２仮想線で示すように、替刃3 をはさみ片2 の切断部4 内面に、嵌 合孔13が嵌合部10に対して前方に位置ずれするように重ね合わせ、その後替刃3 を押さえ付けながら後方にスライドさせることで、嵌合孔13の側面14a が嵌合部 10の側面12a に合致すると共にそれに伴って嵌合孔13の後面14b が弾性変形を介 して嵌合部10の後面12b に合致して、嵌合孔13が嵌合部10に嵌合し、替刃3 がは さみ片2 の切断部4 内面にワッタチで嵌合固定される。なお、替刃3 を取外すに は、替刃3 の後部を切断部4 の内面から離反する方向に引上げて嵌合孔13の後面 14b を嵌合部10の後面12b から離脱させた後、替刃3 を前方にスライドさせれば 良く、該替刃3 をワンタッチで取外すことができる。

【０００９】 各はさみ片2 の枢着部6 の内面には、替刃3 と同厚に形成されたＵ字状のスペ ーサ15が固着され、はさみ片2 の交叉部分において該スペーサ15同志が面接触し て摺接されるようになっていることから、接触面積が小さく、はさみ1 の開閉が スムーズに行える。また、図５に示すように、替刃3 は幅方向において外方向に 向けて湾曲状に形成されていて、替刃3 のエッジ16同志が確実に接触するように なっている。そして、同図に示すように、はさみ片21の切断部4 及び嵌合部10も 替刃3 に合わせて湾曲状とされるのが好ましい。さらに、替刃3 は前後方向にお いて、替刃3 のエッジ16の交叉部分が確実に接触するように少しのひねりが入れ られている。なお、前記嵌合部10及びスペーサ15ははさみ片2 に一体形成されて いても良い。

【００１０】 図６及び図７は請求項１及び２に対応する第２の実施例で、前記第１の実施例 と同様各はさみ片2 の切断部4 の内面に嵌合部10がネジ11によって取付固定され ており、替刃3 には嵌合部10に嵌合される嵌合孔13が形成されている。また、替 刃3 ははさみ片2 の前端部から枢着部6 に亘ってはさみ片2 と略同様の形状に形 成され、替刃3 のはさみ片2 枢着部6 に対応する部分18には開口部17が形成され ていて、枢着部6 における接触面積が小さくなっていて摩擦抵抗が小さく、はさ み片2 の開閉が軽くなり、はさみ1 をスムーズに開閉操作できるものである。そ の他の構成は第１の実施例と略同様である。

【００１１】 図８及び図９は、請求項２に対応する第３の実施例で、替刃3 は前記第２の実 施例と同様に、はさみ片2 の前端部から枢着部6 に亘ってはさみ片2 と略同様の 形状に形成されて、替刃3 のはさみ片2 枢着部6 に対応する部分18に開口部17が 形成されて、はさみ片2 の開閉が軽くされている。また、替刃3 にははさみ片2 の切断部4 に形成した前後一対のネジ孔20に対応する一対のネジ挿通孔19が形成 されていて、替刃3 はネジを介してはさみ片2 の切断部4 に着脱自在に取付固定 されるものである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、はさみの切れ味が悪くなったときには、替刃3 を交換すれば よく、従来のように、刃を研磨する必要がなく、特に、第１の技術的にあっては 、替刃3 は、前後方向にスライドさせることではさみ片2 前部内面に嵌脱自在に 嵌合固定されるようになっていることから、該替刃3 をワンタッチで着脱でき、 替刃交換を容易に行えるものであり、また、第２の技術的手段にあっては、替刃 3 のはさみ片2 の交叉部分に対応する部分に開口部17が形成されていることから 、はさみ片2 の開閉が軽くなり、はさみをスムーズに開閉操作できるという利点 を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例を示すはさみの全体平面図であ
る。

【図２】第１の実施例を示すはさみ片を内面側から見た
図である。

【図３】第１の実施例を示すはさみの閉姿勢における側
面断面図である。

【図４】図３のＢ部拡大図である。

【図５】図２のＡーＡ線矢視断面図である。

【図６】第２の実施例を示すはさみ片の内面側から見た
図である。

【図７】第２の実施例を示す替刃の平面図である。

【図８】第３の実施例を示すはさみ片の内面側から見た
図である。

【図９】第３の実施例を示す替刃の平面図である。

【符号の説明】

１ はさみ ２ はさみ片 ３ 替刃 ４ 切断部 ５ 柄部 17 開口部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対のはさみ片(2) の前部内面に夫々替
   刃(3) を備えたはさみであって、前記はさみ片(2) の前
   部内面に前後方向一方向に向けて漸次幅狭となるように
   形成された嵌合部(10)を突設し、該嵌合部(10)の幅方向
   両側の側面(12a) をはさみ片(2)内面に向けて先窄りと
   なる傾斜面に形成し、替刃(3) に前記嵌合部(10)に嵌脱
   自在に嵌合する嵌合孔(13)を形成すると共に、該嵌合孔
   (13)内面の替刃幅方向両側の側面(14a) を、嵌合部(10)
   の側面(12a) に面接触すべく該側面(12)と略同様の傾斜
   面に形成したことを特徴とするはさみ。
2. 【請求項２】 一対のはさみ片(2) の前後方向中間部を
   交叉し該交叉部分を枢着して成るはさみにおいて、前記
   各はさみ片(2) の内面に着脱自在に取付けられ且つはさ
   み片(2) の前端部から交叉部分に亘る替刃(3) を備え、
   該替刃(3) のはさみ片(2) の交叉部分に対応する部分
   に、該部分同志の接触による摩擦抵抗を軽減するための
   開口部(17)を形成したことを特徴とするはさみ。