JPH04103448U - 散布車全自動式システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】野菜等のハウス２の天井に高圧ホース１１を吊
り下げるための架線を架設する必要をなくし、施設費の
低減と作業能率の向上をはかる。 【構成】散布車全自動式システムに関する。散布車本体
８と、該散布車本体８を乗降自在に載架せしめる台車７
とを有すると共に、前記台車７に散布液供給用ホース１
１を巻き込んだリール２０を回転自在に配設し、該リー
ル２０を前記台車７の車軸へ駆動上連結したことを特徴
とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は散布車全自動式システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば野菜等のハウス（温室）栽培における散水、薬剤散布作業等に、 ハウス内の畝間を自動往復走行する散布車、いわゆるロボットスプレーカーを用 いた全自動式システムが使用されている。その一例が図４に示されており、同図 において１はハウス２の外部に定置された散布液の容器、３は該容器１から散布 液を汲み上げるためのポンプ、４は前記ハウス１内で畝５に対して横方向へ延び るように枕地６に敷設された一対のレール、７は該レール４上を往復走行する台 車、８は該台車７上に進行方向前側車輪２８を駆動輪として乗降自在に載架され 、前記台車７から隣接する畝５及び５の畝間９に沿って縦方向に往復走行し得る 電動モータ駆動式散布車本体、１０は前記容器１から前記ポンプ３へ散布液を供 給する給水ホース、１０′は前記ポンプ３から前記容器１へ余水を戻す余水ホー ス、１１はポンプからの加圧された散布液を散布車本体８の散布装置（図示せず ）へ供給する高圧ホース、１２は前記ハウス２の天井に前記レール４と平行に架 設され、前記高圧ホース１１を多数の輪にして吊具１２′で移動自在に吊り下げ る架線である。前記高圧ホース１１は更に前記散布車本体８内へ延び、その中に 設けられたリール（図示せず）に巻き取られており、且つ前記散布装置へ連結さ れている。また、前記高圧ホース１１は前記散布車本体８の畝間９での移動に応 じて前記散布車本体８内のリールから巻き出され、また、巻き取られるようにな っている。なお、前記散布車本体８が前記台車７に乗り上げても、その進行方向 前側車輪２８は回転を続け、ストッパーを兼ねた網目ローラー１３を回転させ、 その回転駆動力で、前記散布車本体８を乗せたまま前記台車７を前記レール４に 沿って異動させるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 このような従来のシステムでは、ハウス２の天井に高圧ホース１１を吊り下げ るための架線１２を架設するための施設が必要であり、このため施設費が嵩み、 また架線１２から多数の輪にして吊り下げられた高圧ホース１１がハウス内で作 業の邪魔になる等の不都合があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る散布車全自動式システムは、散布車本体と、該散布車本体を乗降 自在に載架せしめる台車とを有すると共に、前記台車に散布液供給用ホースを巻 き込んだリールを回転自在に配設し、該リールを前記台車の車軸へ駆動上連結し たことを特徴とする。

【０００５】

【実施例】

次に、本考案について図面を参照して説明する。 図１は本考案による散布車全自動式システムを全体的に示す斜視図であり、同 図において図４の符号と同じ符号は図４の装置又は部分と同様な装置又は部分を 指示しており、従ってそのような装置及び部分は図４のものと同様に構成され動 作するので、それらについての重複する説明は省略する。

【０００６】 前述の如く前記台車７は前記網目ローラー１３をその駆動源として装架してお り、該網目ローラー１３は図２に示したようにその駆動軸１４に取付けられた駆 動傘歯車１５が前記台車７の一対のそれぞれ車輪２６及び２７を固着した車軸１ ６及び１７の一方の車軸１６に取付けられた従動傘歯車１８と噛み合っており、 前記網目ローラー１３の駆動力をこれ等の傘歯車１５及び１８を介して前記車軸 １６へ伝達し、前記台車７を前記レール４上を往復走行させるようになっている 。更に、前記台車７は前記車軸１６と平行に配置された中空のリール軸１９（説 明の都合上、図１及び図３と位置を変えて図示した）を回転自在に支持しており 、該リール軸１９にリール２０が固定されている。該リール２０はポンプ３から ハウス２内へ延びる高圧ホース１１を多数回巻付けている。更に、前記車軸１６ は駆動プーリ２１を固定して有し、一方、前記リール軸１９はその一端に従動プ ーリ２２を固定して有し、これ等のプーリ２１及び２２の間に無端ベルト２３が 図３に示したように張設されている。該ベルト２３は台車７の走行時に車軸１６ の回転と同時にその回転力をリール軸１９へ伝達し、台車７が図３でみて左へ、 即ち後退方向へ走行する時に駆動輪２８を逆転せしめると、リール２０は高圧ホ ース１１を巻き込み、また台車７が反対方向へ、即ち前進方向へ走行する時にリ ール２０は高圧ホース１１を繰り出すようになっている。なお、高圧ホース１１ のリール２０への巻き込み先端は、図示しないが、中空リール軸１９に接続され 、更に、散布車本体８内の別のリールに巻かれた高圧ホースの外端（図示せず） に接続されている。図示例では、無端ベルト２３による伝動装置をスリップクラ ッチとしても利用して、リール２０への高圧ホース１１の巻き込み径変化にとも なう巻き込み速度の変化を吸収するようにしているが、チェーン伝動の場合には 、リール軸１９と従動プーリ２２との間にスリップクラッチ２２を介装し、更に 、ワンウェークラッチを設けて、台車７の前進時には高圧ホース１１が自然に引 き出されるようにすることもできる。

【０００７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案では、台車にホースを巻き取り且つ繰り出すリー ルを設けたことにより、従来技術におけるホース架線施設等が不要となり、施設 費の低減をはかることができ、システム周囲の作業空間を広げて作業能率を向上 することができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による散布車全自動式システムを全体的
に示す斜視図。

【図２】図１のシステムの台車部分の概略的な平面図で
あって、システムの駆動系を説明するための図。

【図３】図２に示したシステムの部分の概略的な側面
図。

【図４】従来の散布車システムを全体的に示す斜視図。

【符号の説明】

７ 台車 ８ 散布車本体 １１ ホース １６ 車軸 ２０ リール

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 原田 伯 東京都青梅市末広町１丁目７番地２ 株式 会社共立内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 散布車本体（８）と、該散布車本体
   （８）を乗降自在に載架せしめる台車（７）とを有する
   と共に、該台車（７）に散布液供給用ホース（１１）を
   巻き込んだリール（２０）を回転自在に配設し、該リー
   ル（２０）を前記台車（７）の車軸（１６）へ駆動上連
   結したことを特徴とする散布車全自動式システム。