JPH04102922U - 高周波加熱用調理容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、高周波加熱調理装置において、食品
などの被加熱物を加熱調理する場合に使用する調理容器
を利用して、食品が高周波により乾燥しないようにした
もので、出来栄えの良い加熱調理に関する。 【構成】高周波加熱調理装置において使用する調理容器
２に、被加熱物載置兼用の金属板６を保持するベース部
５と、これと金属板との間の空間に設けられた高周波発
熱体７と、被加熱物を覆う金属製の蓋体９とを備え、被
加熱物を高周波から遮断して、加熱調理するようにし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

［考案の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子レンジ等において使用する加熱調理容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えばこの種の加熱調理容器を設けた単機能電子レンジにおいては、耐 熱ガラスの裏面に高周波を吸収して発熱させる酸化すずをコーティングした焦げ 目皿等と呼ばれるものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、表面にコーティングする方法での発熱によって熱膨張の差によ るガラス部の割れ、又は、高周波が直接、魚等の食品にあたるため、食品の焼き 物調理としては難点があった。

【０００４】 本考案は、上記事情を考慮して成されたもので、電子レンジ等において食品に 高周波を供与しないで、高周波発熱体の熱のみを利用して加熱する高周波加熱用 の調理容器を提供することを目的とする ［考案の構成］

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、加熱調理容器の食品収容空間を、金属 製の蓋と、高周波遮蔽板と食品載置台とを兼用した金属板とにより構成し、この 金属板の下部に高周波発熱体と高周波透過するベース部を配置したところに特徴 を有する。

【０００６】

【作用】

マグネトロンにより加熱室内に導波管を介して高周波が照射され、高周波発熱 体が発熱し、被加熱物を、それを載置する金属板と共に、発熱体からの伝導熱に より加熱して加熱調理を実行する。このとき、被加熱物は調理容器の蓋体と金属 板により高周波から遮断されて加熱されていき、高周波による乾燥を生じない。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例につき図面を参照して説明する。

【０００８】 図２及び図３において、１は高周波加熱装置の加熱室であり、この加熱室内に 調理容器２が収容されるようになっており、加熱室内には導波管３を介してマグ ネトロン４からの高周波が照射されるようになっている。 ここで、図１において、調理容器２の詳細構成を示す。

【０００９】 ５は調理容器のベースになるもので、このベース部５は、例えば耐熱ガラス又は 陶磁器などの高周波透過用の材質から形成された器状のものです。そして、ベー ス部５の上部には被加熱物載置兼用の金属板６が設けられ、この金属板６とベー ス部５との間には空間が設けられ、この空間部分に高周波を吸収して発熱する高 周波発熱体７が設けられている。金属板６の上に載置された食品となる魚などの 被加熱物８が、高周波発熱体７からの伝導熱により加熱調理される。このとき、 調理容器２の上面側には金属製の蓋体９が設けられており、上記金属板６と係合 し、被加熱物用の空間を作っている。また、蓋体９は必要により着脱自在になり 、その蓋体９には着脱用のつまみとなる取手１０が設けられている。 次に、上記構成の作用を図１を参照して説明する。

【００１０】 被加熱物に高周波をあてないで、加熱調理を希望するときは、調理容器２の金 属板６上に被加熱物を載置したのち、蓋体９を設けて加熱室１の内部に収容し高 周波加熱すれば、金属板６と蓋体９により被加熱物８を高周波から遮断するので 、被加熱物である食品が乾燥しにくくなる。

【００１１】 上述した実施例では、マグネトロンの高周波が導波管３を介して、加熱室内に 照射されると説明しているが、これに限定されるまでもなく、加熱室壁にマグネ トロンを直接取付けて、マグネトロンのアンテナ部から直接加熱室内に高周波が 照射されるようにしても良いことは言うまでもない。

【００１２】 さらに、蓋体９は、載置兼用の金属板６とにより被加熱物を高周波から実質的 に遮断すれば良いもので、その形状および構造については限定されるものではな い。また、蓋体９が金属製なので取手１０をプラスチック等の断熱製のものにし ておけば、着脱操作時に何の熱的影響も受けない。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、高周波により加熱調理するとき、被加 熱物に高周波をあてない、つまり、供与しないようにしたので、加熱調理すると きに高周波により食品が乾燥することはなく、出来栄えの良い加熱調理を行うこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の調理容器の断面図

【図２】本考案の調理容器を高周波加熱調理装置に収容
するときの外観斜視図

【図３】本考案の調理容器と加熱室を示す概略断面図

【符号の説明】

１は加熱室、 ２は調理容器、 ３は導波管、
４はマグネトロン、５はベース部、 ６は金属板、
７は高周波発熱体、 ８は被加熱物、９は蓋体、 １
０は取手 である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被加熱物を内部に収容する調理容器にお
   いて、高周波を透過させる高耐熱性のベース部と、この
   ベース部に保持され高周波を遮蔽する被加熱物載置用の
   金属板とを設け、この金属板と前記ベース部との間に空
   間をもたせて配置し、この空間に高周波を吸収して発熱
   する高周波発熱体を設け、加熱時に前記金属板と共に被
   加熱物を高周波から遮断する蓋体とを有することを特徴
   とする高周波加熱用調理容器。