JPH04102886U - 筆記具用尾栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 軸筒３にインキ吸蔵体２を内蔵し、軸筒後端
に着脱可能な尾栓を嵌着させ、インキ補充可能な筆記具
において、インキ吸蔵体２を固定し、空気流通路６を形
成する支持部５を有し、その内側に栓部１０と着脱可能
に気密保持される凹部１２と開口端近くに誘導片８を設
けた固定部材１と端部に前記凹部１２と着脱可能にした
凸部１１と他端に波状段部１８を設けた栓部１０とより
なる筆記具用尾栓である。 【効果】 即座に、簡単に、手を汚さずインキ補充が
出来、しかも補充後、再度栓部１０を固定部材１に嵌着
しても、インキの蒸発を防ぐための気密嵌合を確実に行
なうことが出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、軸筒内にインキ吸蔵体を内蔵し、尾栓部が着脱自在となし、インキ 補充可能な筆記具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の筆記具は、筆記時にカスレが生じた場合に尾栓部又はペン芯側 でインキ補充が可能である。こういった考案は、例えば、（イ）実開昭５０−１ ８３３１号（ロ）実開昭５１−４５４２５号（ハ）実開昭５１−１４９２３１号 （ニ）実開昭５３−１２９４４４号がある。 しかし、（イ）は筆記具後端にゴム質部を設けて注射器等の硬くて鋭利なもの でゴム質部を貫通し、インキ含浸体に補充するものであるが、即座に容易にイン キ補充が出来ないばかりか、特に注射器等がなければ不便である。

【０００３】 また（ロ）は、筆記具後端に、螺子式でインキ補充器を固定し、インキ吸蔵体 にインキ補充を行なう。この場合、容易にどんなインキ補充器でもインキ補充が 出来ない他、気密性について考慮されていない。 また（ハ）は、尾栓とインキ吸蔵体を一体にして、インキ補充時にはインキ容 器に浸してインキ吸蔵体の浸透力によりインキ補充を行なう。この場合、インキ 吸蔵体のヨゴレがあり、補充が即座に出来ない。 最後に、（ニ）は、ペン芯よりインキ補充を行なうものであり、（ハ）と同様 な不便さがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする問題点】

上記のように本考案は、インキ吸蔵体を内蔵するインキ補充可能な筆記具にお いて、筆記時にカスレが生じた場合に、即座に、簡単に、しかも手を汚さずイン キ補充が出来ないという課題がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

軸筒３にインキ吸蔵体２を内蔵し、軸筒後端に着脱可能な尾栓を嵌着させ、イ ンキ補充可能な筆記具において、インキ吸蔵体２を固定し、空気流通路６を形成 する保持部５を有し、その内側に栓部１０と着脱可能に気密保持される凹部１２ と開口端近くに誘導片８を設けた固定部材１と端部に前記凹部１２と着脱可能に した凸部１１と他端に波状段部１８を設けた栓部１０とよりなることを特徴とす る筆記具用尾栓である。

【０００６】

【作用】

尾栓固定部材１と栓部１０が、それぞれ凹部１２と凸部１１が気密嵌着保持さ れている。この時、固定部材１の誘導片８と栓部１０の波状段部１８とが図４の 様にカミ合っている。 次に、インキ補充時は、栓部の切欠部１４をコイン又は、爪等で左右どちらか に回動させると、固定部材１の誘導片８が栓部１０の波状段部１８の形状に沿っ て栓部１０自体を上方に押しやる。すると固定部材１の凹部１２と栓部１０の凸 部１１の気密嵌着保持も解除される。上方に押しやられた栓部１０は容易に指で つまむことが出来、固定部材１の補充口よりインキ補充が容易に出来る。 更に、栓部１０を固定部材１に嵌着する場合には、誘導片８が波状段部１８を さぐって底部１５に納まる。この時、凸部１１が、凹部１２と確実に気密嵌合さ れる。

【０００７】

【実施例】

次に実施例について 図１、図２、図３、図４により詳細に説明する。 図１、図２、図４は第１の実施例を示す。 １は固定部材であり、インキを含浸させたインキ吸蔵体２を内部に設けた軸筒 ３の後端に嵌合固定されている。固定部材１は円筒状であり開口端７の外面近く に軸筒３の後端に当接する鍔４を張設し、更に、インキ吸蔵体２を当接保持する 保持部５を他端に設けてなるものである。保持部５には、２個以上の空気流通路 ６が設けられている。更に、固定部材１の内面には栓部１０の上昇と嵌着時にさ ぐるための誘導片８を２個以上と、収束端部９が設けられている。収束端部９に は、栓部１０の凸部１１と気密嵌合し着脱自在な凹部１２が設けられている。凸 部１１と凹部１２は、ともにリング状となっており気密を保持できる。

【０００８】 次に、栓部１０には、外面全周に波状段部１８を設け、天面には、インキ補充 時の栓部回転用に切欠部１４が設けられ、他端近くには、固定部材１と着脱自在 に気密嵌合する凸部１１が設けられている。 固定部材１と栓部１０は、熱硬化性樹脂（ユリヤ、フェノール、メラミン樹脂 等）または、熱可塑性樹脂（ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、塩 化ビニール等）である。 インキ補充時には切欠部１４にコイン又は切欠部に挿入可能なものを用いて左 右どちらかに回動させる。すると、回動前には波状段部１８の底部１５に誘導片 ８が納まり、回動させることによって誘導片８を波状段部１８の波形に沿って当 接誘導し、波歯の先端部１６を乗り越えるまでに凸部１１と凹部１２は解除され 、栓部１０を上昇させる。

【０００９】 この時、波状段部１８の波高ｈは、凸部１１と凹部１２の気密解除される距離 ｓよりも大きな値である。（ｈ＞ｓ） 次に、インキ補充瓶より開口端７よりインキを滴下し、基本内面は、収束する ように傾斜がついているためインキは、傾斜に沿って下方に流れ、インキ吸蔵体 ２の中心に滴下補充され、インキによる手の汚れを生じることはない。 インキ補充後は、突起が栓体波歯をさぐり底部１５に納まる。

【００１０】 図３、図５は、第２の実施例を示す。 固定部材１の誘導片８´は、栓部１０の波状段部１８´と同じ波形の段部とな っている。固定部材１と栓部１０が、気密嵌合している状態は図５であり、互い の波形がカミ合っている。 ここで、第２の実施例において、波状段部１８´の波形は鋸状の鋭利な三角形 をしている。 インキ補充時には、第１の実施例と同様に栓部１０を回動させると、カミ合っ ていた互いの波形に誘導されて栓部１０が上昇し簡単に取り出すことができる。 また、補充後は、互いの波形がさぐりあいながら、凸部１１と凹部１２が気密 嵌合される。

【００１１】

【効果】

以上の構成なので、栓部１０を回動させるだけで、気密解除が出来る他、即座 に、簡単に、手を汚さずインキ補充が出来、しかも補充後、再度栓部１０を固定 部材１に嵌着しても、インキの蒸発を防ぐための気密嵌合を確実におこなうこと が出来る。

【００１２】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例の全体斜視図

【図２】本考案の第１の実施例の全体図

【図３】本考案の第２の実施例の全体図

【図４】第１の実施例のカミ合わせ詳細図

【図５】第２の実施例のカミ合わせ詳細図

【図６】第１、２の気密部分の詳細図

【符号の説明】 １ 固定部材 ２ インキ吸蔵体 ３ 軸筒 ４ 鍔 ５ 保持部 ６ 空気流通路 ７ 開口端 ８・８´ 誘導片 ９ 収束端部 １０ 栓部 １１ 凸部 １２ 凹部 １４ 切欠部 １５ 底部 １６ 先端部 １８・１８´ 波状段部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸筒３にインキ吸蔵体２を内蔵し、軸筒
   後端に着脱可能な尾栓を嵌着させ、インキ補充可能な筆
   記具において、インキ吸蔵体２を固定し、空気流通路６
   を形成する保持部５を有し、その内側に栓部１０と着脱
   可能に気密保持される凹部１２と開口端近くに誘導片８
   を設けた固定部材１と端部に前記凹部１２と着脱可能に
   した凸部１１と他端に波状段部１８を設けた栓部１０と
   よりなることを特徴とする筆記具用尾栓。