JPH04102737U - 居室ユニツト用長尺構造材の振り分け装置 - Google Patents

居室ユニツト用長尺構造材の振り分け装置

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JPH04102737U
JPH04102737U JP1322591U JP1322591U JPH04102737U JP H04102737 U JPH04102737 U JP H04102737U JP 1322591 U JP1322591 U JP 1322591U JP 1322591 U JP1322591 U JP 1322591U JP H04102737 U JPH04102737 U JP H04102737U
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義之 福澤
宏之 大橋
健生 川俣
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ミサワホーム株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長尺構造材を複数の生産工程に振り分ける作業
を簡単、確実かつ効率よく行うことができる居室ユニッ
ト用長尺構造材の振り分け装置の提供。 【構成】振り分けストッカ61で予め長辺梁21〜24を振り
分けてストックし、振り分けホイスト62で各系統の長辺
梁21〜24を略同時に各生産工程に移載する。振り分けホ
イスト61は、振り分けられた長辺梁21〜24を各系統別か
つ個別のホイスト201 〜204 で同時に持ち上げ、所定位
置へと独立した移載を行うことで短時間のうちに所期の
分配を完了する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置に係り、プレハブ住宅建物 用の箱型居室ユニット等の生産ラインに利用できる。
【0002】
【背景技術】
従来より、プレハブ式住宅建物としては、工場生産された箱型の居室ユニット を現場で組み立てて建築する方式が利用されている。 また、居室ユニットの工場生産にあたっては、予め梁等にあたる長尺構造材を 枠状に連結し、その室内側に内装用面材を張って天井パネルや床パネル等を形成 し、これらを箱状に組み立てる方式が開発されている。
【0003】 ここで、対向位置に配置される一対のパネルは互いに略同様な形状であるが、 例えば天井パネルと床パネルとでは面材を張る側や面材の種類が異なり、各々は 別の生産工程で製造することが一般的である。 しかし、天井パネルおよび床パネルに用いる長尺構造材は、互いに長さ等が略 同じであるうえ共通の加工等が多い。 このため、天井用および床用の長尺構造材を同じラインで製造し、天井パネル および床パネルの各生産工程に分配する方式が開発されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、同じ生産ラインで製造された長尺構造材を複数のパネル生産ライン 等に分配するにあたっては、個々の振り分け作業が煩雑である。 また、送られてきた長尺構造材を振り分けてそのまま直ぐに送ると、各生産ラ イン側では受け入れ準備ができていない可能性があり、受渡しが確実に行えなく なる。 さらに、各生産ライン側の受け入れ準備の完了を待って振り分けを行っていた のでは、各生産ラインに必要な長尺構造材を供給し終わるまでに時間がかかり、 作業効率が低下するという問題があった。
【0005】 本考案の目的は、長尺構造材を複数の生産工程に振り分ける作業を簡単、確実 かつ効率よく行うことができる居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置を提供 することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、長手方向に順次送られてくる居室ユニット用長尺構造材を複数の生 産工程に分配する居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置であって、前記長尺 構造材を前記複数の生産工程に対応した系統に振り分ける振り分けストッカと、 前記各系統に振り分けられた長尺構造材を対応する各生産工程の所定位置に移載 する移載機構とを備えるとともに、前記移載機構は、前記各系統毎に当該系統に 一回に振り分けられる長尺構造材の数に応じた複数の個別移載手段を並列配置す るとともに、前記各系統の並列な個別移載手段は同じ方向へ独立して移動可能か つ略同じ位置の長尺構造材を個別に持ち上げ可能に構成されていることを特徴と する。
【0007】 ここで、長尺構造材としては居室ユニット用パネルを構成する長辺梁等の梁材 が該当する。 また、各生産工程としては一対の長辺梁を野縁や根太で結んで天井材や床材を 張った天井パネルや床パネルを生産する各生産ラインが該当する。 さらに、移載機構としては、個別移載手段としてホイストやロボットアーム等 を備えたものが用いることができる。
【0008】
【作 用】
このような本考案においては、振り分けストッカにより、順次送られる長尺構 造材が予め各生産工程に対応した各系統に振り分けてストックされる。 そして、移載機構により、必要な時点で各系統の長尺構造材が略同時に各生産 工程に移載される。 この際、移載機構では、各系統毎に並列配置された個別移載手段により、各々 の系統に振り分けられた各長尺構造材を同時に持ち上げて、各々を各生産工程の 所定位置へと個別に移載することが可能となる。 従って、各生産工程の準備ができた時点からでも短時間で分配を完了すること ができ、確実かつ効率よい振り分け作業を簡単に行えるようになり、これらによ り前記目的が達成される。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1には、プレハブ住宅建物用箱型居室ユニットの生産工程の概要が示されて いる。この生産工程は、製造する居室ユニットの構成に対応した各生産ライン1 〜9を備えている。
【0010】 図2および図3には、本実施例の生産工程で生産される居室ユニット10の構成 が示されている。 居室ユニット10は、上下の天井パネル11および床パネル12の短辺側に妻パネル 13, 14を配置し、各々のコーナー部分を相互に嵌合溶接して箱型の構造体を形成 するとともに、その屋外側面に軽量気泡コンクリート製の外壁パネル19を取付け 、内部に所定の内装や設備などを設置して構成されるものである。
【0011】 天井パネル11は、一対の天井用長辺梁21, 22を平行にして野縁15で連結し、そ の下面側に天井用面材16を取付けて形成される。 床パネル12は、一対の床用長辺梁23, 24を平行にして根太17で連結し、その上 面側に床用面材18を取付けて形成される。 妻パネル13, 14は、一対の柱25, 26を平行にしてその上下端部を一対の短辺梁 27, 28で溶接連結したうえ、各隅の同側に各パネル11, 12の長辺梁21〜24と接合 するための仕口29を溶接固定して形成される。
【0012】 図4には、前述した天井パネル11および床パネル12に用いられる長辺梁21〜24 が示されている。 長辺梁21〜24は、それぞれ同じC型鋼20に各種孔開けを行うとともに、野縁31 や根太33を連結するためのブラケット30を溶接固定したものである。
【0013】 C型鋼20は、ウェブ20A の両側にフランジ20B を有し、生産する居室ユニット 10に応じて 2.5, 4, 5, 6モジュールの何れかの長さに形成されている。 なお、長辺梁21〜24として天井パネル11および床パネル12に組み込まれる際に は、ウェブ20A 側が外側に配置され、フランジ20B の何れか一方が上側、他方が 下側に配置される。
【0014】 ウェブ20A には、中央軸線上に位置決め用基準孔31, 32が形成され、これらの うち一端側は丸孔とされ、他端側は長孔とされている。また、ウェブ20A には軒 先ユニット等を取付けるためのボルト孔33が適宜形成される。 フランジ20B には、上になる側の両端に二列の溶接用スリット34が形成される とともに、下になる側または両方の側には外壁パネル19あるいは窓サッシ等を取 付けるための汎用取付け孔35が複数、所定間隔で形成される。 ただし、各々に形成される各孔31〜33, 35およびスリット34の配置や寸法等は 製造する長辺梁21〜24の仕様等に応じて異なる。
【0015】 ブラケット30は、鋼板等を略T字型に打ち抜いて形成されたものであり、中間 部に野縁31や根太33を連結するための突起30A を有する。この突起30A は一側に 偏って形成されており、両端部30B はそれぞれC型鋼20のフランジ20B の内側面 に沿って溶接固定できるように何れか同じ側に折り曲げられている。 なお、各ブラケット30は、天井用の長辺梁21, 22では突起30A が下側、床用の 長辺梁21, 22では突起30A が上側となるように配置され、それぞれの端部30B が 通常はC型鋼20の長手方向中央に向くように設置される。 ただし、各C型鋼20に設置されるブラケット30の数や位置、各々の向き、厚み や形状等の種別は製造する長辺梁21〜24の仕様等に応じて異なる。
【0016】 このような居室ユニット10を生産するために、本実施例の生産工程は図1のよ うに構成されている。 すなわち、構造の基本となる長辺梁21〜24を製造するために長辺梁生産ライン 1が設置され、これに続いて長辺梁21, 22から天井パネル11を組み立てる天井パ ネル生産ライン2、および長辺梁23, 24から床パネル12を組み立てる床パネル生 産ライン3が設置されている。
【0017】 同じく、構造の基本となる柱25, 26を製造する柱生産ライン4、および短辺梁 27, 28を製造する短辺梁生産ライン5が設置され、これらに続いて柱25, 26や短 辺梁27, 28から妻パネル13, 14を組み立てる妻パネル生産ライン6が設置されて いる。
【0018】 これらの各パネル生産ライン2,3,6に続いて各パネル11〜14を箱型に組み 立てる総組ライン7が設置され、これに続いて外壁パネル19を取付ける外壁パネ ル取付ライン8、および内装の仕上げ施工や室内設備および窓サッシや軒先ユニ ット等の室外設備を設置する造作設備取付ライン9が設置されている。 これらの各生産ライン1〜9により、前述のような居室ユニット10が生産され る。
【0019】 図5には、前述した生産工程における長辺梁生産ライン1、天井パネル生産ラ イン2、床パネル生産ライン3のより具体的な構成が示されている。 長辺梁生産ライン1は、C型鋼20を搬送する前ライン41、中ライン42、後ライ ン43、各々の間でC型鋼20を受け渡す中間ストッカ44, 45、C型鋼20を前ライン 41に供給する供給ストッカ46を備えている。そして、供給ストッカ46からのC型 鋼20を適宜中間ストッカ44, 45でストックしてタイミング調整しながら各ライン 41〜43に送り、各ライン41〜43においてC型鋼20に所定の搬送加工を行って長辺 梁21〜24を製造するようになっている。
【0020】 すなわち、前ライン41には端部孔開け装置51が設置され、C型鋼20の端部に前 述した孔31〜33およびスリット34を加工する。中ライン42には中間孔開け装置52 と二組のブラケット加工装置53が設置され、C型鋼20の中間部に所定配置で前述 した孔35およびブラケット30を順次連続的に加工する。後ライン43では、経路側 方から作業員がC型鋼20の加工部分の整形や錆び止めペイントの塗布等の仕上げ を行う。 なお、前ライン41および後ライン43ではC型鋼20の搬送にローラーコンベア等 が用いられるが、中間ライン42では孔35およびブラケット30を間歇的に加工する ために精密な個別移動が可能な台車式搬送装置が用いられている。
【0021】 ところで、長辺梁生産ライン1においては、予め各C型鋼20に各々の属性情報 を示す符号20C が付与される(図4参照)。 符号20C に表される属性情報としては、長さや長辺梁21〜24の何れに当たるの かという指定、加工にあたって各ライン41〜43での搬送状態の指定、使用するブ ラケット30の種類や設置位置、孔開け加工の内容などをコード化したもの等が設 定される。なお、符号20C は、各C型鋼20に直接印刷または粘着シートの貼付に より記入されるものであり、それぞれ作業員が視認可能な文字等とともに機械読 み取り可能なバーコード等で表される。
【0022】 前ライン41の供給ストッカ46の後には、通過するC型鋼20の符号20C から各々 の属性情報を読み取るための読み取り機54が設置されている。 各ライン41, 42での加工にあたっては、読み取り機54で読み取られたC型鋼20 の属性情報を参照して加工内容が設定変更され、各々に適合した位置に孔31〜33 , 35やスリット34およびブラケット30が加工される。 これにより、ブラケット30の種類や設置状態および中間の孔35の配置等が個々 に異なる長辺梁21〜24であっても、同じ長辺梁生産ライン1で製造できるように なっている。
【0023】 さらに、長辺梁生産ライン1においては、1ユニット分の長辺梁21〜24となる べき同じ長さのC型鋼20が4本1セットで搬送加工される。このようなC型鋼20 の4本セット送りに対応するべく、中間ストッカ44, 45にはC型鋼20を最低でも 4本までストックできる大きさが確保されている。
【0024】 以上のような長辺梁生産ライン1で製造された長辺梁21〜24は、振り分け装置 60により天井パネル11用の長辺梁21, 22と床パネル12用の長辺梁23, 24とに仕分 けられ、それぞれ天井パネル生産ライン2および床パネル生産ライン3に分配さ れる。
【0025】 振り分け装置60は、振り分けストッカ61および移載機構である振り分けホイス ト62により構成されている。 振り分けストッカ61は、長辺梁生産ライン1から送り込まれる長辺梁21〜24を 順次側方へ並列ストックするものであり、振り分けストッカ61の中間および入口 側と反対側の端部から振り分けホイスト62に向かって、それぞれ床パネル生産ラ イン3および天井パネル生産ライン2に対応したコンベア63, 64が平行に設置さ れている。そして、最初および二番目に送り込まれた長辺梁は床側のコンベア63 で送り出され、三番目および四番目に送り込まれた長辺梁は天井側のコンベア64 で送り出されるようになっている。
【0026】 図7ないし図9には、振り分けストッカ61が詳細に示されている。 各図に示すように、振り分けストッカ61は、長辺梁生産ライン1に連続する受 入部100 と、受入部100 の側方に平行配列されかつコンベア63, 64に連続する送 出部110, 120と、受入部100 に送り込まれた長辺梁21〜24を移送して送出部110, 120に順次経由させる移送部130 と、移送部130 で移送される長辺梁21〜24を送 出部110, 120に対応した位置で係止する係止部140, 150とを備えている。
【0027】 受入部100 は、長辺梁生産ライン1の終端の延長上に複数のローラーコンベア 101 を配列して構成され、長辺梁生産ライン1から長手方向に送り出される長辺 梁21〜24が惰性により受け入れられるようになっている。
【0028】 送出部110, 120は、コンベア63, 64に対応した位置に受入部100 と平行になる ように複数のローラーコンベア111, 121を配列して構成されている。 各ローラーコンベア111, 121の下面側には、各々を巡るように駆動チェン112, 122が設置され(図8参照)、各駆動チェン112, 122はモータ113, 123で駆動さ れて各ローラーコンベア111, 121のローラを回転させ、各ローラに載置された長 辺梁21〜24を長手方向に搬送可能である。 なお、各送出部110, 120は、各パネル生産ライン2,3で組み立てる一枚のパ ネル11, 12に必要な二本づつの長辺梁21, 22および23, 24を載置できるような幅 とされている。
【0029】 移送部130 は、受入部100 のローラーコンベア101 間の幅方向の隙間に設置さ れた第一チェーンコンベア131 と、送出部110, 120のローラーコンベア111, 121 間の幅方向の隙間に設置された第二チェーンコンベア132 とにより構成されてい る。 各チェーンコンベア131, 132は、フレーム133 に支持された一対のスプロケッ ト134 に架け渡され、下側中間部にはモータ135 で駆動されるスプロケット136 が噛合されている(図9参照)。 各々のフレーム133 は互いに連携するカム機構137 (図8参照)により昇降さ れ、これにより各チェーンコンベア131, 132は各ローラコンベア101, 111, 121 の上面から突没するように昇降される。そして、チェーンコンベア131, 132を上 方に移動させてモータ135 で駆動することで、受入部100 の長辺梁21〜24を持ち 上げて移送部130 へと搬送可能である。ただし、チェーンコンベア131, 132を下 降させた際にはローラコンベア101, 111, 121 における長辺梁21〜24の搬送を妨 げない。 なお、各チェーンコンベア131, 132は表面にローラブッシュを有し、載置した 長辺梁21〜24が係止部120, 130に係止された際には互いに摺動可能である。
【0030】 係止部140 は、移送部130 の上面側に一連のガイドレール141 を送出部110 に 沿って固定して構成される。このガイドレール141 は、チェーンコンベア131, 1 32で移送されてきた最初の長辺梁を係止し、チェーンコンベア131, 132の下降に 伴って係止した長辺梁をローラーコンベア111 上に載置させられるようになって いる。
【0031】 係止部150 は、移送部130 の上面側に突没可能な複数のストッパ131 を送出部 120 に沿って配列して構成される。このストッパ131 は下方のエアシリンダ132 により昇降駆動され、没入状態ではチェーンコンベア131, 132で移送されてきた 所定数の長辺梁を順次通過させるとともに、適宜なタイミングで突出させること で所定順番の長辺梁を係止し、チェーンコンベア131, 132の下降に伴って係止し た長辺梁をローラーコンベア121 上に載置させられるようになっている。
【0032】 このような振り分けストッカ61においては、移送部130 を下げた状態で長辺梁 生産ライン1から送られる長辺梁21〜24を受入部100 で受け取り、移送部130 を 上げて駆動することで受入部100 の長辺梁21〜24を側方に移送する。 そして、最初と二番目の長辺梁は係止部150 を下げた状態で通過させて係止部 140 で送出部110 の上方に順次係止するとともに、三番目と四番目の長辺梁は係 止部150 を上げて送出部120 の上方に順次係止する。 この状態で、移送部130 を下げることで各係止部140, 150に係止された長辺梁 はその下方の送出部110, 120に載置され、それぞれ各送出部110, 120で駆動する ことでコンベア63, 64に送り出される。 つまり、床パネル生産ライン3側のコンベア63には長辺梁生産ライン1から送 られる順番が最初と二番目の二本の長辺梁が送り出され、天井パネル生産ライン 2側のコンベア63には三番目と四番目の長辺梁が送り出されることになる。
【0033】 振り分けホイスト62は、天井側のコンベア64で送られる三番目および四番目の 長辺梁を吊り上げ、側方の天井パネル生産ライン2の所定位置に移載するととも に、床側のコンベア63で送られる最初および二番目の長辺梁を吊り上げ、側方の 床パネル生産ライン3の所定位置に移載するものである。
【0034】 図10ないし図13には、振り分けホイスト62が詳細に示されている。 各図に示すように、振り分けホイスト62は、略直方体枠状に組まれたフレーム 200 を有し、このフレーム200 の両端部には天井および床の各パネル生産ライン 2,3の入口部分が導入され、中間部には振り分けストッカ61からの各コンベア 63, 64の出口部分が導入され、各々は互いに平行に配列されている。 そして、フレーム200 には、個別移載手段として、各コンベア63, 64から各生 産ライン2,3へ送られる二本づつ二組の長辺梁21〜24の各々に対応した計四個 のホイスト201 〜204 が設置されている。
【0035】 すなわち、フレーム200 の上部両側には、それぞれ二本づつの長辺梁に対応し た上下二段の固定レール211, 212が設置されている。 各固定レール211, 212にはそれぞれ天井側および床側に対応した二本の移動レ ール221, 222および223, 224が架け渡されている。各移動レール221 〜224 は、 それぞれモータ225 および電源レール226 により各々の固定レール211 〜212 に 沿って独立して移動可能である。 各移動レール221 〜224 にはそれぞれ長辺梁21〜24の両端を吊り上げる一対の 吊り上げ機230 が支持されている。各吊り上げ機230 のうちコンベア63, 64側の ものは、長辺梁21〜24の長さに対応するべく、それぞれモータ231 および電源ケ ーブル232 により各々の移動レール221 〜224 に沿って移動可能である。 これらの移動レール221 〜224 および各々の一対の吊り下げ機230 によりそれ ぞれホイスト201 〜204 が構成されている。
【0036】 従って、天井側および床側のホイスト201, 202および203, 204は、中間のコン ベア64, 63で二本の長辺梁21, 22および23, 24をそれぞれ吊り上げ、天井および 床の各パネル生産ライン2,3の入口部分の両側へ移動し、所定位置に載置可能 である。
【0037】 ここで、天井側のホイスト201, 202および床側のホイスト203, 204は、各々の 支持が上下の固定レール211, 212で異なるため、互いに上下に略重なり合う位置 まで接近することで、中間のコンベア64, 63の各々に並列載置された二本の長辺 梁21, 22および23, 24を同時に吊り上げることが可能である。 そして、各ホイスト201, 202および203, 204は、それぞれに対応する天井およ び床の各パネル生産ライン2,3の入口部分の両側へ移動し、各々が吊り上げた 長辺梁21〜24を所定位置に載置することが可能である。 なお、各ホイスト201, 202および203, 204は、最接近した際に各々の当接アー ム241 〜244 で当接係止され、吊り下げ機230 の衝突等が防止できるようになっ ている。
【0038】 このような振り分け装置60に対応するために、長辺梁生産ライン1を搬送され る1セットのC型鋼20は、床用の長辺梁24, 23、天井用の長辺梁22, 21の順に送 られるように設定される。
【0039】 天井パネル生産ライン2は、パレット71を循環させる台車式の搬送装置72と、 搬送経路の中間には吊り上げ式の反転機73とを備えている。 パレット71は、製造する天井パネル11に対応した上面を有し、振り分け装置60 内に位置する搬送経路の入口部分で上面に長辺梁21, 22を載置される。この際、 パレット71には天井パネル11に対応した所定位置に位置決め器具が設置され、載 置される長辺梁21, 22は所定位置に保持される。
【0040】 搬送装置72は、上段において長辺梁21, 22が載置されたパレット71を順方向に 送るとともに、下段において空になったパレット71を逆方向に戻すことで循環さ せる。この搬送装置72により搬送される間に、作業員がパレット71上の長辺梁21 , 22を野縁15で連結し、その上から天井用面材16を取付けることで、天井パネル 11の基本枠組が形成されるようになっている。
【0041】 反転機73は、組み立てられた天井パネル11の基本枠組をパレット71から吊り上 げ、上方で反転させてパレット71に戻すものである。これにより天井パネル11の 基本枠組が裏向けられ、その後の搬送の間に断熱材等を張ることで天井パネル11 が完成されるようになっている。
【0042】 床パネル生産ライン3は、天井パネル生産ライン2と同様に構成されたもので ある。すなわち、パレット71を循環させる台車式の搬送装置72と、搬送経路の中 間には吊り上げ式の反転機73とを備え、パレット71を搬送装置72で搬送する間に 長辺梁23, 24を根太17で連結し、床用面材18を取付け、反転機73で反転させてか ら断熱材等を張ることで床パネル12が完成されるようになっている。
【0043】 図6には、前述した長辺梁生産ライン1ないし天井パネル生産ライン2および 床パネル生産ライン3におけるC型鋼20および長辺梁21〜24の流れが模式的に示 されている。 まず、長辺梁生産ライン1において、供給ストッカ46には多数のC型鋼20が並 列ストックされている。この際、各C型鋼20には1ユニット分の4本毎に長辺梁 24,23,22,21の順番で符号20C が設定される。従って、供給ストッカ46から順 次送り出されて長辺梁生産ライン1を搬送されるC型鋼20もその順番となる。 そして、長辺梁生産ライン1を搬送されるC型鋼20には符号20C に応じた加工 が行われ、これにより製造された長辺梁は24,23,22,21の順で振り分け装置60 に送り込まれることになる。
【0044】 次に、振り分け装置60においては、振り分けストッカ61に長辺梁が24,23,22 ,21の順でストックされる。 そして、最初と二番目にストックされる長辺梁24,23は、床側のコンベア63か ら送り出され、振り分けホイスト62により床パネル生産ライン3のパレット71に 移載され、当該ライン3を搬送される間に床パネル12として組み立てられる。 また、三番目と四番目にストックされる長辺梁22,21は、天井側のコンベア64 から送り出され、振り分けホイスト62により天井パネル生産ライン2のパレット 71に移載され、当該ライン2を搬送される間に天井パネル11として組み立てられ る。
【0045】 このような本実施例においては、長辺梁生産ライン1で同じC型鋼20から各種 形態の長辺梁21〜24を逐次製造し、これらの長辺梁21〜24を振り分け装置60で天 井パネル生産ライン2および床パネル生産ライン3に分配し、天井パネル11およ び床パネル12として組み立てることができる。 従って、C型鋼20から各パネル11, 12までの加工を各ライン1,2,3で連続 的に行うことができるようになり、自動化により生産効率を大幅に向上すること ができる。
【0046】 この際、居室ユニット10の一個分の長辺梁21〜24を所定順番で製造し、振り分 け装置60では順番に応じて振り分け移載するようにしたため、長辺梁21〜24を各 パネル生産ライン2,3に分配する作業を簡単かつ確実に行うことができる。 そして、本実施例では振り分けストッカ61で長辺梁21〜24を予め天井用および 床用に振り分けておき、振り分けホイスト62で略同時に各パネル生産ライン2, 3に移載するようにしたため、各ライン1,2,3の間のタイミング調整が容易 であるうえ、準備待ちの無駄な時間を解消することができ、確実かつ効率よい振 り分け作業を行うことができるようになる。
【0047】 特に、本実施例の振り分けホイスト62では、コンベア63, 64に振り分けられた 長辺梁21〜24に個別に対応したホイスト201 〜204 を用いたため、各々を必要な 時点で一括して各パネル生産ライン2,3に分配できる。 さらに、天井側のホイスト201, 202および床側のホイスト203, 204を上下二段 に配置することで重なり合いを可能としたため、天井側のコンベア64で送られる 二本の長辺梁21, 22および床側のコンベア63で送られる二本の長辺梁23, 24をそ れぞれ同時に持ち上げることができ、効率をさらに向上できる。 また、各ホイスト201 〜204 は独立して動作できるため、各々の長辺梁21〜24 を各パネル生産ライン2,3の所定位置に確実に移載することができる。
【0048】 なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、本考案を達成する範囲 内での変形等は本考案に含まれるものである。 例えば、長辺梁21〜24の形態は他のものであってもよく、孔31〜25の配置やブ ラケット30の設置形態は実施にあたって適宜選択すればよい。 そして、C型鋼20に対する加工内容は孔31〜25の形成やブラケット30の溶接に 限らず、長辺梁21〜24等として必要な加工を行えばよい。 また、原料となる長尺材はC型鋼20に限らず、H型等の他の断面形状のものや 他の材質のものであってもよい。 さらに、長尺の構造材としては天井パネル11や床パネル12用の長辺梁21〜24に 限らず、壁面部分のパネル用の短辺梁や柱等であってもよい。
【0049】 また、振り分け装置60は、各パネル生産ライン2,3対応するべく二系統に分 配するとしたが、これらの系統は実施にあたって後続の生産工程に応じた適当な 数を設定すればよい。 さらに、振り分けストッカ61の具体的構成は適宜選択すればよく、平行移送お よび係止による振り分けに限らず他の方式であってもよく、長辺梁21〜24の受入 れ、振り分けおよび送り出し位置の配置等は適宜設定すればよい。
【0050】 一方、振り分けホイスト62は、中間部で長辺梁21〜24を持ち上げて両端に移送 するものに限らず、一端で持ち上げて中間ないし反対側端に送るように配置して もよい。 また、各ホイスト201 〜204 の数等は実施にあたって適宜選択すればよく、例 えば、各パネル生産ライン2,3で各四本の長辺梁を用いるのであれば天井およ び床側に上下四段のホイストを設置すればよい。あるいは、三つ以上の生産ライ ンに分配するのであれば、天井側および床側の二系列ではなく三系列とし、各系 列毎に移載する長辺梁の数分のホイストを設置すればよい。 ここで、各系列のホイストは上下に並列させるのではなく、水平方向に並列配 置し、隣接時に同じ位置の長辺梁21〜24を持ち上げるように構成してもよい。
【0051】 さらに、振り分けホイスト62の具体的構成は適宜選択すればよく、各ホイスト 201 〜204 も固定レール211, 212、移動レール221 〜224 、吊り上げ機230 等を 用いるものに限らない。 また、移載機構としては振り分けホイスト62に限らず、ロボットアーム等の他 の個別移載手段を用いるものであってもよい。
【0052】
【考案の効果】
以上に述べたように、本考案によれば、順次送られる長尺構造材を予め振り分 けてストックしておき必要な時点で略同時に分配することができ、確実かつ効率 よい振り分け作業を簡単に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の生産工程の全体を示すブロ
ック図。
【図2】同実施例で生産する居室ユニットを示す斜視
図。
【図3】前記居室ユニットの構成を示す分解斜視図。
【図4】前記居室ユニットに用いられる長辺梁を示す斜
視図。
【図5】前記実施例の長辺梁に係る各生産ラインを示す
平面図。
【図6】前記図5の各生産ラインにおける長辺梁の流れ
を示す模式図。
【図7】前記実施例の振り分けストッカを示す平面図。
【図8】前記実施例の振り分けストッカを示す正面図。
【図9】前記実施例の振り分けストッカを示す側面図。
【図10】前記実施例の振り分けホイストを示す平面図。
【図11】前記実施例の振り分けホイストを示す正面図。
【図12】前記実施例の振り分けホイストを示す側面図。
【符号の説明】
1 長辺梁生産ライン 2 天井パネル生産ライン 3 床パネル生産ライン 10 居室ユニット 11 天井パネル 12 床パネル 20 長尺材であるC型鋼 21〜24 長尺構造材である長辺梁 60 振り分け装置 61 振り分けストッカ 62 移載機構である振り分けホイスト 201〜204 個別移載手段であるホイスト 211, 212 固定レール 221〜224 移動レール 230 吊り上げ機

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に順次送られてくる居室ユニッ
    ト用長尺構造材を複数の生産工程に分配する居室ユニッ
    ト用長尺構造材の振り分け装置であって、前記長尺構造
    材を前記複数の生産工程に対応した系統に振り分ける振
    り分けストッカと、前記各系統に振り分けられた長尺構
    造材を対応する各生産工程の所定位置に移載する移載機
    構とを備えるとともに、前記搬送機構は、前記各系統毎
    に当該系統に一回に振り分けられる長尺構造材の数に応
    じた複数の個別移載手段を並列配置するとともに、前記
    各系統の並列な個別移載手段は同じ方向へ独立して移動
    可能かつ略同じ位置の長尺構造材を個別に持ち上げ可能
    に構成されていることを特徴とする居室ユニット用長尺
    構造材の振り分け装置。
JP1322591U 1991-02-16 1991-02-16 居室ユニット用長尺構造材の振り分け装置 Expired - Lifetime JPH088026Y2 (ja)

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