JPH04100803U - 耐久性合板 - Google Patents

耐久性合板

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JPH04100803U
JPH04100803U JP1077491U JP1077491U JPH04100803U JP H04100803 U JPH04100803 U JP H04100803U JP 1077491 U JP1077491 U JP 1077491U JP 1077491 U JP1077491 U JP 1077491U JP H04100803 U JPH04100803 U JP H04100803U
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幸廣 木村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は外装,フロアーあるいは家具等に使
用される合板に関し、ふっ素樹脂本来の耐熱性,耐水
性,耐薬品性,耐ガスバリア性,耐候性,耐久性,非粘
着性,非接着性,非反応性を有し、小さな摩擦係数を備
え、水が内部に浸透せず、木質材の耐久性が損なわない
こと。 【構成】 合板本体3の表面に例えば、ふっ素樹脂系フ
イルムあるいは薄板1,ふっ素樹脂Tーダイ溶融押出成
型ラミネートコーティング膜,ふっ素樹脂デスパージョ
ンコーテング膜等のふっ素樹脂膜層を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は外装あるいはフロアー、家具等に使用される合板に関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
ごく最近までは天然木を製材した単板を家屋等にそのまま使用していたが、ラ ワン、米松等原木を輸入に頼っている我が国の今日では天然木の単板を屋外外装 ,壁,屋内壁板,天井板,フロアー,家具に用いる事は、非常に高価に付く事に なる。従って合板,集成材,パーテクルボード等が一般に広く使用されるに至っ ている。所が集成材やパーテクルボードでは、木目が表現されない為、木目を印 刷したプリント合板,塗装合板,オーバーレイ合板,メラミン化粧板,ポリエス テル化粧板,塩化ビニル化粧板,耐火合板,防虫合板等が出現するに至っている 。従来木質合板の耐久性を増大させる技術としては、合板の表面にエナメルペイ ントのような塗料を厚く塗った塗装合板が良く利用されているのが知られている 。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来技術で述べた、エナメルペイントのような塗料を厚く塗った塗装合板は、 一般的であるが、木質をそのままに生かそうとする場合にはクリアーな塗料を表 面にコーテングするか、フェノール樹脂,メラミンーユリア樹脂等のコーテング 材を使用して、表面を該重合物で硬化させた表面特性を有するフエノール,メラ ミン化粧合板が用いられ、樹脂オーバーレイ合板では透明あるいは半透明のポリ エステル,アクリルジフタレイト,ポリエチレン,ポリプロピレン,塩化ビニル 等のフィルムをラミネートするものが知られている。しかしながらこれら従来の ポリエチレン,ポリプロピレン等のフィルムラミネート耐久性合板は硬度が2B 程度で表面加工膜層に傷がついた場合には、該傷の部分から水が浸透すると、内 部の木質材が吸水することにより、木質材が著しく悪くなり、耐久性が損なわれ るので十分な実用性が得られないという問題点を有していた。
【0004】 本考案は従来の技術が有する、このような問題点を鑑み、耐侯性,耐水性に優 れ、汚れが付きにくいうえに汚れても落とし易く、耐熱性,耐薬品性に優れた、 耐久性合板を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における耐久性合板はその表面にふっ素樹 脂膜層を形成してなることを特徴とする。
【0006】 ふっ素樹脂膜には、すでにフィルム化された、溶融可能で、しかも溶融成型時 粘性が低いふっ素樹脂系熱可塑性プラスチックフィルムを用いることができる。 例えば、4ふっ化エチレン6ふつ化プロピレン共重合体(FEP)、ふっ化パー フロロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、エチレン4ふっ化エチレン共重 合体(ETFE)、ふっ化エチレンプロピレンエーテル(EPE)、ポリ1塩化 3ふっ化エチレン(PCTFE)では、Tーダイ溶融押出成型(熱可塑性ふっ素 樹脂を押出機で輸送,溶解,混練した後、ゴートハンガータイプのマルチマニフ ォールド、Tーダイのスリットからフィルム状に吐出させる押出成型方式)、又 はインジェクション溶融押出成型によるフイルム(急冷すると非結晶の透明ふっ 素樹脂系フイルム)をコート材として使用する。
【0007】 しかしながら、溶融可能であつても、樹脂の融点が高くmp327℃で、しか も融点時の粘性が高く、それ故、押出成型が不可能であるポリ4ふっ化エチレン 樹脂(PTFE)は粉体をシンタリングして得た塊を薄板もしくはフイルムに切 削し、その後焼成して得られたPTFEフイルムあるいはPTFE薄板を、コー ティング材として使用する。ふっ素樹脂系熱可塑性プラスチックのフイルムは非 粘着性,非接着性,非反応性であり、さらに現在ある合成プラスチックの内最も 小さな摩擦係数を持つという長所がある反面、異種材料間の接着性がまったく無 いという問題点が生じる。そこでふっ素樹脂系熱可塑性プラスチックフイルムの 表面にコロナ放電,プラズマ処理を行う。すると変性ポリアミド系コート剤のB ーstage(半ゲル化B段階状態)プレコート層あるいはBーstageプリ プレグシート層とふっ素樹脂系フイルム表面との接着力が向上し強力な凝集力を もつに至り、ふっ素樹脂本来の特性である耐水性,耐侯性,耐久性を生かした表 面ふっ素樹脂加工耐久性合板が形成される。
【0008】 ふっ素樹脂膜には溶融可能で、しかも溶融成型時粘性が低いふっ素樹脂系熱可 塑性プラスチックである4ふっ化エチレン6ふつ化プロピレン共重合体(FEP ),ふっ化パーフロロアルコキシエチレン共重合体(PFA),エチレン4ふっ 化エチレン共重合体(ETFE),ふっ化エチレンプロピレンエーテル(EPE ),ポリ1塩化3ふっ化エチレン(PCTFE),ポリふっ化ビニリデン(PV DF)のTーダイ溶融押出成型ラミネートコーテング膜を用いることが出来る。 更に、このふっ素樹脂膜と熱接着性の良いホットメルト系接着剤等のプレコート 材の提供により熱い状態でふっ素樹脂のフイルムコーテングが可能となる。そし てふっ素樹脂系ラミネートコーテング膜と合板本体との接着力は、プレコート材 との接着力と凝集力によって強固になる。
【0009】 ふっ素樹脂膜にはデスパージョンコーティング膜としてのエマルジョン重合体 であるポリふっ化ビニリデン(PVDF)、4ふっ化エチレン6ふつ化プロピレ ン共重合体(FEP)を用いることができる。合板本体にアンダーコート接着剤 としてふっ素樹脂系デスパージョンを塗布後、PVDF,FEP等のふっ素樹脂 フイルムを被覆して焼き付け工程を経ると、ふっ素樹脂フイルムと合板本体に施 されたアンダーコート接着剤との凝集力によって耐剥離特性が良好でピンホール がなく、薄板あるいは表面形状の複雑な板に最適な塗膜性能を持つふっ素樹脂膜 層を形成した耐久性合板が得られる。
【0010】 また、二液タイプのポリオレフィンフルオロ共重合体樹脂を主剤として、活性 水素樹脂硬化剤を使用した、常温硬化型ふっ素樹脂系Bーstageプリプレグ シートを作成し、これを、あらかじめアンダーコート接着剤を施したした合板本 体に真空加圧積層成型し、ふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板とする。
【0011】 同様に、二液タイプのポリオレフィンフルオロ共重合体樹脂を主剤とし、活性 水素樹脂を硬化剤とした常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤を木製の薄板からなる 木基材に含浸させ、乾燥してふっ素樹脂含浸Bーstage木基材を作成する。 そして、このふっ素樹脂含浸Bーstage木基材を、あらかじめアンダーコー ト接着剤を施した合板本体に重ね合わせ、真空加圧成型を行うことにより、常温 硬化型ふっ素樹脂系含浸プレコート層付き木基材を表面とする透明感のあるふっ 素樹脂膜を形成した耐久性合板を得る。
【0012】 さらに、二液タイプのポリオレフィンフルオロ共重合体樹脂に活性水素樹脂硬 化剤を混練りした常温硬化型ふっ素樹脂系コトート剤を合板木質素面にそのまま もしくはあらかじめ接着剤でアンダーコートした合板本体にコートしてロラー加 圧常温硬化させることによつて、透明度のある常温硬化型ふっ素樹脂膜層を形成 した耐久性合板が得られる。
【0013】
【実施例】
実施例1 図1においては、表面最外層にふっ素樹脂の薄板もしくはふっ素樹脂フイルム 、例えばFEP,PFA,EPE,ETFE,PCTFE等のTーダイ溶融押出 成型、又はインジェクション溶融押出成型によるフイルム1(急冷すると非結晶 の透明ふっ素樹脂系フイルムとなる)あるいはPTFE薄板1をコート材として 使用した。
【0014】 あらかじめロールコーター,スプレーのいずれかの方法で、変性ポリエステル ーウレタン系,変性ポリアミド系,ポリ酢酸ビニルーエチレン系ホットメルト接 着剤等のアンダーコート接着剤2を合板本体3にアンダーコートしておく。
【0015】 一方、すでにフィルム化されたFEP等のふっ素樹脂系フイルム又はPTFE 薄板1に、ふっ素樹脂系フイルム、薄板1自身の結晶性のコントロールの出来具 合、非結晶度、透明膜化の度合いを考慮してフイルムもしくは、薄板1の表面に コロナ放電,プラズマ,電子線,放射線,赤外線照射処理を行いラジカルを発生 させる。
【0016】 次にロールコーター,スプレー,含浸のいずれかの方法で,変性ポリエステル ーウレタン系、変性ポリアミド系等のアンダーコート剤(固形分45ー55%) を,繊維基材として例えばカーボン繊維,ガラス繊維,アラミド繊維,ポリエス テル繊維,ナイロン繊維等からなるクロスやぺーパーあるいはアクリル繊維,ビ ニロン繊維からなるスワールマット等の不織布等に、樹脂含有量が30ー50% 程度含浸させた後、150℃ 1hrで加熱,乾燥し,変性ポリアミド系プレコ ート剤含浸Bーstageプリプレグシート層4を得る。次にこのプリプレグ層 4を数枚重ね、コロナ放電等で処理されたふっ素樹脂系フイルムあるいは薄板1 をそのまま、または図1の様な変性ポリアミド系プレコート剤Bーstageプ レコート層5を形成したふっ素樹脂系フイルムあるいは薄板1のプレコート層5 と向かい合わせて、あらかじめアンダーコート接着剤2をアンダーコートした合 板のアンダーコート接着剤層2に重ね合せ、加熱加圧ローラー処理するか、23 0℃、1200kg/cm2 で予備成型し、260ー320℃、1100ー13 00kg/cm2 真空加熱、圧縮成型する。
【0017】 この場合合板本体3の表面に施されたアンダーコート接着剤層2と変性ポリア ミド系プレコート剤含浸Bーstageプリプレグシート層4とは親和性が良く 、強い凝集力を有する積層中間層となるため耐剥離特性が良好で、変性ポリアミ ド系プレコート剤含浸Bーstageプリプレグシート層4はふっ素樹脂薄板も しくはフイルム1のプレコート剤Bーstageプレコート層5に対しても、ふ っ素樹脂との架橋、及びファンデルワース力等で接着作用が強力で、しかも凝集 力が大きく、異種材料間の接着性がまったく無いという問題点が解決された。
【0018】 実施例2 図2においては、表面最外層にふっ素樹脂系薄板もしくはフイルム1、例えば FEP,PFA,EPE,ETFE,PCTFE等のTーダイ溶融押出成型、又 はインジェクション溶融押出成型によるフイルム1(急冷すると非結晶の透明ふ っ素樹脂系フイルムとなる)あるいはPTFE薄板1をコート材として使用した 。
【0019】 あらかじめロールコーター,スプレーのいずれかの方法で、変性ポリエステル ーウレタン系,変性ポリアミド系,ポリ酢酸ビニルーエチレン系ホットメルト接 着剤等のアンダーコート接着剤2を合板本体3の表面に施しておく。
【0020】 一方、すでにフィルム化されたFEP等のふっ素樹脂系フイルム又はPTFE 薄板1に結晶性のコントロールの出来具合,非結晶度,透明膜化の度合いを考慮 してその表面にコロナ放電,プラズマ,電子線,放射線,赤外線照射処理を行い ラジカルを発生させて表面処理する。
【0021】 次に、表面処理されたふっ素樹脂系フイルムまたは薄板1の表面にロールコー ター,スプレーのいずれかの方法で、変性ポリエステルーウレタン系,変性ポリ アミド系等のプレコート剤を塗布した後、150℃ 1hrで加熱,乾燥して図 2の様な変性ポリアミド系プレコート剤Bーstageプレコート層5を形成し たふっ素樹脂系フイルムまたは薄板1を得る。次に、このふっ素樹脂系フイルム または薄板1にあらかぎめアンダーコート接着剤2をアンダーコートした合板本 体3を重ね合せ、加熱加圧ローラー処理してふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合 板を得た。この場合、合板本体3表面のアンダーコート接着層2はふっ素樹脂薄 板もしくはフイルム1の変性ポリアミド系プレコート剤Bーstageプレコー ト層5と親和性が良く、ふっ素樹脂薄板もしくはフイルム1の変性ポリアミド系 プレコート剤Bーstageプレコート層5はふっ素樹脂との架橋、もしくはフ ァンデルワース力等で接着が強固であり、そのうえ凝集力が大きく、このため異 種材料間の接着性がまったく無いという問題点が解決された。
【0022】 実施例3 図3において、あらかじめロールコーター,スプレーのいずれかの方法で変性 ポリエステルーウレタン系,変性ポリアミド系,ポリ酢酸ビニルーエチレン系ホ ットメルト接着剤等のアンダーコート接着剤2を合板本体3の表面にアンダーコ ートしておき、このアンダーコートされた合板本体3のアンダーコート接着剤層 2上にFEP,PFA,EPE,ETFE,PCTFE,PVDF等の熱可塑性 ふっ素樹脂系Tーダイ溶融押出成型ラミネートコーティング層6を形成する。こ のふっ素樹脂系Tーダイ溶融押出成型ラミネートコーティング層6は65mmφ 押出機(樹脂温度260ー320℃)で輸送,溶解,混練した後、溶融押出しゴ ートハンガータイプのマルチマニフォールド,Tーダイ(ダイ幅800mm,ダ イ温度270ー320℃,押出圧力750ー950kg/cm2 ),スリット( リップ幅0.2ー0.7mm)に供給し、フィルム状に吐出させTーダイ溶融押 出成型ラミネートコーテング加工する。またふっ素樹脂系Tーダイ溶融押出成型 ラミネートコーティング層6は溶融温度に近い高温状態のままラミネートコーテ ィングするため、変性ポリアミド系ホットメルト接着剤等のアンダーコート接着 剤層2と一部溶融し、凝集力がさらに向上するうえに水素結合、フアンデルワー ス結合の相乗作用が加わつて、さらに強力な接着力を生ずる。また合板本体3と アンダーコート接着剤層2間の凝集力は強く耐剥離特性が良好である。
【0023】 それ故、異種材料間の接着性がまったく無いという問題点は無くなった。
【0024】 実施例4 図4において、あらかじめロールコーター,スプレーのいずれかの方法で変性 ポリエステルーウレタン系,変性ポリアミド系,ポリ酢酸ビニルーエチレン系ホ ットメルト接着剤等のアンダーコート接着剤層2を施しておいた合板本体3のア ンダーコート接着剤層2上にPVDF,PTFE等のふっ素樹脂系デスパージョ ンコーテング膜層7を塗布コーテング加工する。ふっ素樹脂系デスパージョンコ ーテング膜層7はふっ素樹脂系デスパージョンを塗布後260ー320℃で焼付 けると、薄い塗膜ではあるが、合板本体3のアンダーコート接着剤層2との凝集 力によって耐剥離特性が良好であり、ピンホールがほとんどない。そこで用途と しては、木製の薄板もしくは表面形状の複雑な板には最適で、しかも手軽に塗装 膜性能の良いふっ素樹脂系デスパージョン膜層7が得られる。以上によりPVD F,PTFE等のふっ素樹脂系デスパージョンコーテング膜層7を有するふっ素 樹脂膜層を形成した耐久性合板が構成される。
【0025】 実施例5 図5において、あらかじめロールコーター,スプレーのいずれかの方法で変性 ポリエステルーウレタン系,変性ポリアミド系,ポリ酢酸ビニルーエチレン系ホ ットメルト接着剤等のアンダーコート接着剤層2を合板本体3の表面にアンダー コートした。
【0026】 次に、液状二液タイプポリオレフィンフルオロ共重合体樹脂を主剤とし、活性 水素樹脂を硬化剤とする常温硬化型ふっ素樹脂系コーテング剤を混練りし、この 常温硬化型ふっ素樹脂系コーテング剤を繊維基材、例えばカーボン繊維,ガラス 繊維,アラミド繊維,ポリエステル繊維,ナイロン繊維等からなるクロスやぺー パーあるいはアクリル繊維,ビニロン繊維からなるスワールマット等の不織布等 に、その量が20ー200g/m2 程度、好ましくは50ー80g/m2 程度含 浸させ、常温で乾燥して得られた常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤含浸Bーst ageプリプレグシート層8を数枚重ねて予備加圧し、ふっ素樹脂系予備成型プ リプレグシート積層体を形成する。次いで、この積層体または常温硬化型ふっ素 樹脂系コート剤含浸Bーstageプリプレグシート層8を予備加圧せずに重ね たままで、あらかじめアンダーコート接着剤2が施された合板本体3と重ねて真 空加熱、加圧成型して耐久性合板を製造した。特に耐熱性を要求する場合はPM DA,TMA硬化剤を使用し、時には変性ポリウレタン系樹脂を同時に使用すこ とができる。この実施例ではふっ素樹脂積層板がアンダーコート材である接着剤 の凝集力を介して良好な接着力によりふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板が得 られる。
【0027】 実施例6 図6において、液状二液タイプポリオレフィンフルオロ共重合体樹脂を主剤と し、活性水素樹脂を硬化剤とした常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤を木製の薄板 である木基材に含浸させ、乾燥して得られた常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤含 浸Bーstage木基材層9を作成した。特に耐熱性を要求する場合はPMDA ,TMAを使用し、時には変性ポリウレタン系樹脂を同時に使用することもある 。あらかじめロールコーター,スプレーのいずれかの方法で変性ポリエステルー ウレタン系,変性ポリアミド系,ポリ酢酸ビニルーエチレン系ホットメルト接着 剤等のアンダーコート接着剤層2をアンダーコートした合板本体3にこの常温硬 化型ふっ素樹脂系コート剤含浸Bーstage木基材9を重ね合わせ、真空加圧 成型を行うことによつて、ふっ素樹脂コート層付き木基材9とアンダーコート接 着剤層付き合板本体3との良好な凝集力が得られた。これによりふっ素樹脂膜層 を形成した耐久性合板が得られた。
【0028】 技術的にはこのふっ素樹脂系Bーstage木基材層9を合板本体3の表面に そのまま加圧接着しても良いが、特に、耐水性とか耐クリープ性,耐剥離性向上 の為には上記のように合板本体3の表面にあらかじめ施しておいたアンダーコー ト接着剤層2上に常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤含浸Bーstage木基材9 を加圧成型して製造した耐久性合板が良好である。
【0029】 実施例7 図7において、あらかじめロールコーター、スプレーのいずれかの方法で変性 ポリエステルーウレタン系,変性ポリアミド系,ポリ酢酸ビニルーエチレン系ホ ットメルト接着剤等のアンダーコート接着剤2が表面に施されている合板本体3 の上層に液状二液タイプポリオレフィンフルオロ共重合体樹脂を主剤とし、活性 水素樹脂を硬化剤とした常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤をロールコーター,ス プレーのいずれかの方法で塗布し、ローラー加圧常温硬化させ、透明度のある常 温硬化型ふっ素樹脂系コート剤膜層10とし、ふっ素樹脂膜層を形成した耐久性 合板を得る。この実施例は特に耐熱性,硬度性,耐摩耗性,耐薬品性のあるふっ 素樹脂系コート層を有する。特に耐熱性を要求する場合は硬化剤にPMDA,T MAを使用し、時には変性ポリウレタン系樹脂を同時に混合して使用することも ある。
【0030】
【考案の効果】
本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。ふ っ素樹脂本来の特性で有る耐熱性,耐水性,耐ガスバリア性,耐薬品性,非粘着 性,非接着性,非反応性,自己消炎性,電気絶縁性というポリエチレン,ポリプ ロピレンより優れた特性に加えて合板化したものは特に耐侯性,耐久性合板とし て屋外の外装壁,屋内の壁板,天井板,フロアー,家具材料として用いられる。
【0031】 合板表面に塗装メラミンーユリア樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂, 塩化ビニリデン樹脂,ポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂等を被覆した化粧 合板に比較して本考案のふっ素樹脂膜層形成合板は特に優れた耐侯性,耐久性を 有し,太陽光,電磁波のエネルギー吸収に耐える。
【0032】 また、運動量面では大気中の粒子の衝突の力学的エネルギーに耐え、耐摩耗性 にも関連するが、動摩擦係数が0.1(PTFE),0.2(PFA),0.4 (EPE),0.3(FEP)(7kgf/cm2 .3m/min)でポリエチ レン,ポリプロピレンに比較して非常に小さい。
【0033】 さらに、非粘着性,非接着性,非反応性,非カビ汚染性であり、対物質拡散性 ,特に耐ガスバリヤ性合板として、従来のメラミン,アクリルジフタレイト,フ ェノール樹脂,ポリエステル樹脂,塩化ビニリデン樹脂,ポリエチレン,ポリプ ロピレン樹脂フイルムオーバーレイ化粧合板に比して高い特性をもつ。本考案の 耐久性合板はポリエチレン,ポリプロピレン樹脂と同様の柔らかさがあるがポリ エチレン,ポリプロピレン樹脂フイルムよりも離型性が抜群で非粘着性物質が付 着しにくく、表面コート材として最も小さい摩擦特性を有する。
【0034】 なおふっ素樹脂の柔らかさを改善するにはふっ素樹脂系Bーstageプリプ レグシート層を表面に用いるか、あるいはカーボン等の充填材をふっ素樹脂本体 に加えることにより、硬度の改善が可能となり、更に耐クリープ特性,耐摩耗性 ,耐衝撃性の改善には、ふっ素樹脂系中間層に変性ポリアミド系プレコート剤含 浸Bーstageプリプレグシート層を挟むか、PVDF等の熱可塑性ふっ素樹 脂系Tーダイ多層溶融押出成型ラミネートコーティング層にグラスファイバーク ロス,ペーパー等を挟むとよい。
【0035】 本考案のふっ素樹脂膜層形成耐久性合板は酸性,アルカリ性に強く、クロム酸 にも強く、耐水性、耐侯性、耐久性は非常に優れており、他の樹脂オーバーレイ 合板に見受けられない特性を持つているため、半永久的に天候に影響されず、家 屋の外壁等の最外部材料として最適であり、屋内の床あるいは壁または、トップ カウンター,家具としても最適である。
【0036】 従来のポリエチレン,ポリプロピレンフィルムラミネート耐久性合板は硬度が 2B程度で表面加工膜層に傷がつき、該傷の部分から水が浸透し、内部の木質材 が吸水することにより、木質材が著しく悪くなり、耐久性が損なわれるので十分 な実用性が得られないという問題点を有していたのに対し、本考案のふっ素樹脂 膜層形成耐久性合板は、硬度が3HーH程度で表面加工膜層に傷がかず、耐水シ ール性に優れ、耐剥離性が良好で、且つ耐熱性に加え、ガスバリア性に優れ、非 汚染性,非化学反応性である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板
の実施例1を示す断面図
【図2】本考案のふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板
の実施例2を示す断面図
【図3】本考案のふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板
の実施例3を示す断面図
【図4】本考案のふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板
の実施例4を示す断面図
【図5】本考案のふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板
の実施例5を示す断面図
【図6】本考案のふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板
の実施例6を示す断面図
【図7】本考案のふっ素樹脂膜層を形成した耐久性合板
の実施例7を示す断面図
【符号の説明】
1 ふっ素樹脂系フイルムあるいは薄板 2 アンダーコート接着剤層 3 合板本体 4 プレコート剤含浸Bーstageプリプレグシート
層 5 プレコート剤含浸Bーstageプレコート層 6 ふっ素樹脂系Tーダイ溶融押出成型ラミネートコー
ティング膜層 7 ふっ素樹脂系デスパージョンコーテング膜層 8 常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤含浸Bーstag
eプリプレグシート層 9 常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤含浸Bーstag
e木基材層 10 常温硬化型ふっ素樹脂系コート剤膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04F 13/10 A 7023−2E 15/04 A 7805−2E

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合板本体の表面にふっ素樹脂膜層を形成
    してなることを特徴とする耐久性合板。
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