JPH0392611A - 鋳鉄製ボルト、ナットおよびその製造方法 - Google Patents

鋳鉄製ボルト、ナットおよびその製造方法

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JPH0392611A
JPH0392611A JP23247189A JP23247189A JPH0392611A JP H0392611 A JPH0392611 A JP H0392611A JP 23247189 A JP23247189 A JP 23247189A JP 23247189 A JP23247189 A JP 23247189A JP H0392611 A JPH0392611 A JP H0392611A
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JP
Japan
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cast iron
bolt
oxide film
nuts
bolts
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JP23247189A
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English (en)
Inventor
Yoshisada Michiura
吉貞 道浦
Nobuo Aoki
信夫 青木
Masayoshi Kitagawa
眞好 喜多川
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Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本願発明は地上、地中の構造物の接続部側として使用さ
れる鋳鉄製ボルトナットに係る。
[従来の技術コ 使用場所が腐食性雰囲気、たとえば地中に埋設する水道
用鋳鉄管の接続材である場合、その耐食性が問題となる
。鋳鉄管自身は一旦外面に防食塗料を塗付ずれば余程の
事のない限りそれが剥離して金属の地肌が露出すること
はないが、ボルト、ナットの場合は表面に塗付した防食
塗料が接合作業時に工具からかかる力のために擦り切れ
たり剥れたりする機会が多い。どこか一箇所でも塗膜が
破れると集中的にそこから局部腐食の進行することは周
知のとおりである。
この点を改善するために、「ボルトナットの防食方法」
 (特公昭56−16296号公報)が提案されている
。これはS1を0.5%以上含有する鉄系金属から加工
され表面にFe2Si04 (鉄ttm石〉をふくむ酸
化被膜が生成ざれたボルl・ナット表面にタール系防食
塗料を塗付し、ざらに不乾性油を重ねたことを特徴とす
るものである。
Siが0.5%以下の鉄系金属では、酸化被膜が地明の
金属との密着性をなくすと同時に通常の鉄系金属の錆と
同質になってしまうので特に81%を特定した理由に挙
げている。
[発明が解決しようとする課題」 地中に埋設し湿分や地熱などの腐食環境下で長期に亘っ
て耐えなければならない部拐は、鉄鋼よりも鋳鉄の方が
本質的に適性がある。鋳鉄の中でも球状黒鉛鋳鉄が強度
、靭性の上でさらに有利であるが、この材料においては
S1は通常1.5〜3%はふくまれているので、表面に
F e2S i O4の皮膜を生ずること自体は特に問
題とならない。
むしろ課題としては接合部材として埋土の重量や振動,
押圧などに耐えるために鉄鋼に見劣りする靭性をどのよ
うに向上するかという点に移ってくる。もしこの課題が
解決できればIll製のボルト、ナツl・に比べて耐食
性において遥かに勝り、強靭性にあいて拮抗できる理想
的な接合部材が得られる。
本願発明は以上に述べた課題を解決するために地中埋設
用に最好適なボルト、ナツi〜の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本願発明に係る鋳鉄製ボルトナットは、Mn戒分か0.
15%以上0.4%以下であることを特徴とする球状黒
鉛鋳鉄で作られ、全表面に厚さ20ミクロン以上100
ミクロン以下の酸化被膜を緊着し、内部の基地がベイナ
イト組織で形成されることによって前記の課題を解決し
た。
また、その製造方法としては、Mn成分が0.15%以
上0.4%以下であることを特徴とする球状黒鉛鋳鉄の
溶湯をボルトナット鋳型へ鋳造し、鋳造品を850〜9
50℃の温度域で加熱してオーステナイ組織とすると共
に、鋳肌表面に厚さ20ミクロン以上100ミクロン以
下の酸化被膜を形戒した後、250〜400℃に保持し
た雰囲気まで急冷して所望時間保持し基地を全面ベイナ
イト組織とする手順を開示する。
[作用] 本願発明のボルトナットの材質の特徴のうち、戒分的に
は通常の球状黒鉛鋳鉄に対しMnを0.15%〜0.4
%に特定したことで、Mnが0.4%より高くなると共
晶セル付近に偏折がはじまり、延靭性に悪い影響が及び
はじめるし、0.15%より低いと基地が脆弱となって
ボルトナットのような使用に不適当となるので好ましく
ない。特に溶解時にあって脱硫作用が不十分となり、黒
鉛の球状化にもよくない影響を及ぼしはじめる。Cは通
常3.2〜3.6%、S1も1,5〜2,5%位の標準
的な球状黒鉛鋳鉄の範囲で足りる。Siの存在は公知の
ように鉄w1攬石質の緻密な酸化被膜借を形成する上に
必要である。
所定の鋳型に鋳造したボルトナットは通常の後処理等を
終ったのち、850〜950℃で加熱する。これによっ
て母材を均一なオーステナイに変態するが、同時に周囲
の雰囲気と反応して鋳明の表面に厚さ20〜100ミク
ロンの酸化被膜を形成するという複合作用の発生を目的
とづ−る。こ5 の場合の要件は被膜の厚さであって、20ミクロンより
小さいときは使用中の耐食性に明確な差が認められず、
また100ミクロン(0.1im>を越えると、この後
に続く急冷時および恒温保持時に熱膨脹の差によって層
間分離が生じ、使用時に表面の塗膜と一緒に剥離する恐
れが生じる。
このため、加熱温度と保持時間および加熱雰囲気の三者
の相関関係は重要であり、温度が上限に近いほど短時間
で酸化被膜が生じ易く、かつ急速に肥人化する傾向にあ
るから雰囲気調整の必要が生じてくる。一般的には直径
20mmのボル1へを例にとると、大気中の加熱で90
0℃、2時間保持によって前記要件である厚さの緻密な
酸化被膜を表面に緊着することができる。このように酸
化被膜の要件を満たしつつ、一方で内部まで均等にオス
テナイ化が完了できる温度と時間と雰囲気の三者の条件
を組合さなければならないが、これは加熱炉の構造や燃
焼条件によってそれぞれ決定される個有の値となる。
恒温変態処理は250〜400℃の範囲へ前記6 の状態から急冷するが、このために公知の塩浴,熱油,
流動層などの媒体へ投入する。ここでの保持は前記のポ
ルトナッ1〜で1〜2時間で足りるが、ここでも温度と
時間との相関に注意し、完全なベイナイト絹織が得られ
るように条件を設定する。
上に述べたように実施に供する加熱炉構造の違いはある
から、個有の条件設定を誤らない限り全面に緻密な酸化
被膜が緊着し内部が均一なベイナイ1〜粗織で形成され
た鋳鉄製ボル]〜ナットを連続的な手順によって1昇る
ことかできる。
[実施例] (1)C:3.6%,3j:2.2%, Mn :0.
35%,P:0. 047%, 3 : 0.008%
の球状黒鉛鋳鉄製ボルトに900゜Cx1hr酸化雰囲
気中で加熱した後、350℃X1hr塩浴中で恒温変態
処理を行った。塩浴として硝酸カリウムと亜鉛酸ナトリ
ウムを1:1で混合したものを用いた。処理後のボルト
の引張強さは93K9/mm?でまたボルl・表面には
40ミクロン厚さ(平均)の酸化被膜が生じ被膜は鉄v
llI實石から戒っていた。
このボルトを塩水噴霧試験IN(3%食塩水を約40℃
の雰囲気中で噴霧)で耐食性を評価したが第1表に示す
ような優れた結果を示した。
(試験期間3ケ月〉 なお比較例1は従来の技術によるほぼ同じ成分範囲に入
る同形品でフエライト系の球状黒鉛鋳鉄を材質とし、厚
さ20〜100ミクロンの緻密な酸化皮膜で表面を緊着
したものである。
第1表 (2)C:3.7%,3i:2.6%, Mn :0.
3%,P:003%,3:0.01%の球状黒鉛鋳鉄製
ボルトに850℃×1hr酸化雰囲気中でjO熱した後
、350℃X1hr塩浴中で恒温変態処理を行った。
塩浴は実施例1と同様である。処理後のボルトの引張強
さは93Kg/mm2でかつ伸びが10%以上とすぐれ
た延性も示した。またボルト表面の酸化被膜は鉄11攬
石を含み平均0.03mm厚みで緻密に緊着していた。
この実施例2を比較例1(前出)と同じ条件で0.1%
硫酸液中において1ケ月間の浸漬試験を行った。その結
果は第2表に示している。
第2表 その他塩水噴霧試験においても優れた耐食性を示した。
本実施例では10%以上という優れた延性を示している
が、戒分に含まれるMnを0.4%以下に抑える事がこ
の結果を生み出す一因である。
(3) C : 3.7%. S i :2.2%, 
Mn :0.37%,P:0.04%, 3 : 0.
008%,Ni:5.0%の球状黒鉛鋳鉄製ボルトに、
950℃x1hrl化雰囲気中で加熱した後、275℃
×2h「塩浴中で恒温変態処理を行なった。塩浴は実施
例1と同様である。処理後のボルトの引張強さは90K
g/mm2て伸びは3.6%であった。また酸化被膜が
平均O9 04mm厚さ生或されていた。塩水哨霧試験にて耐食性
を評価したところ優れた結果が得られた。
これは本発明によるベイナイト基地+酸化被膜による耐
食性の効果にN1元素添加という効果が加わったためで
ある。一般的にN1は1.0〜5.0%の範囲で添加ず
ると耐食性を向上させる性質があり、ベイナイト化も助
長するので良好な結果が得られる。
[発明の効果コ 以上に述べたように本願発明に係る鋳鉄製のボルトナッ
トは、基地をベイナイト組織化した球状黒鉛鋳鉄よりな
っているので、通常のフエライト組織の球状黒鉛鋳鉄よ
りも遥かに強度が大きく引張強度では殆ど倍近くにまで
強化され靭性,延性も大幅に向上したため、従来よりも
1ランク細い口径のボルトナットに代えて使用すること
を可能とする。このため軽量化による作業性の改善,能
率向上の効果をもたらし、実務上の利益が大きい。
次に基地自身が緻密で堅牢なベイナイト組織に10 代えられるため、副食性が向上することは周知のとおり
であり、仮に腐蝕性雰囲気に露出したときでも従来の鋳
鉄製ボルl〜、ナットに比べて耐性が大きい。
本来、m製に比べて鋳鉄製の方か地中の腐食性雰囲気に
耐性が大きいとざれるが、その中でもベイナイ1〜球状
黒鉛ri鉄は最も好適な材質といえる。
加えるに表面の緻密な被膜が緊着していることが、さら
にその上に塗布された防食塗料と相俟って二重の防護を
務める効果を果す。
一方、このボルトナットを製造する方法としては、まず
オーステイト化のための加熱時に適切な酸化被膜の形戊
を同時進行させ、所望の作用が完了したところで次の恒
温変態処理に移行して、被膜の形成と組織の改善とを同
一の連鎖的手順の中に組込んで一挙に発現するから、エ
ネルギーコストとしても作業コストとしても、これ以上
は望み得ない好条件に恵まれる。
なあ、この発明の実施に当っては実施例3に示したよう
に別の合金成分をさらに添加することに11 よって、一層苛酷な使用環境にも耐えうる超強靭ボルト
ナットへ展開することも容易である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Mn成分が0.15%以上0.4%以下であるこ
    とを特徴とする球状黒鉛鋳鉄で作られ、全表面に厚さ2
    0ミクロン以上100ミクロン以下の酸化被膜を緊着し
    、内部の基地がベイナイト組織で形成されることを特徴
    とする鋳鉄製ボルトナット。
  2. (2)Mn成分が0.15%以上0.4%以下であるこ
    とを特徴とする球状黒鉛鋳鉄の溶湯をボルトナット鋳型
    へ鋳造し、鋳造品を850〜950℃の温度域で加熱し
    てオーステナイ組織とすると共に鋳肌表面に厚さ20ミ
    クロン以上100ミクロン以下の酸化被膜を形成した後
    、250〜400℃に保持した雰囲気まで急冷して所望
    時間保持し基地を全面ベイナイト組織とすることを特徴
    とする鋳鉄製ボルト、ナットの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010053919A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Honda Motor Co Ltd ナット
JP2015508870A (ja) * 2012-02-01 2015-03-23 ヘビ ゲー.ビンカー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト ナット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0230731A (ja) * 1988-07-16 1990-02-01 Kubota Ltd 伸びの優れた高力ダクタイル鋳鉄材とその製造方法

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