JPH039156Y2 - - Google Patents

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JPH039156Y2
JPH039156Y2 JP1983078867U JP7886783U JPH039156Y2 JP H039156 Y2 JPH039156 Y2 JP H039156Y2 JP 1983078867 U JP1983078867 U JP 1983078867U JP 7886783 U JP7886783 U JP 7886783U JP H039156 Y2 JPH039156 Y2 JP H039156Y2
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tape
guide
drum
cassette
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は新規な磁気テープ装置におけるテープ
走行機構に関する。より詳しくは、テープカセツ
トのテープ引出し部から引き出された磁気テープ
を磁気ヘツドが設けられたドラムの外周面の上記
引出し部の位置と段差がある巻付開始位置に巻装
するようにしたテープ走行機構において、テープ
カセツトから引き出された磁気テープの走行位置
を2本の傾斜ガイドのみによつて短い距離の間で
前記段差がある巻付開始位置の方向へ変位させる
ことができ、しかも、走行位置が変位されても磁
気テープに捩れや折れあるいはたるみ等が生じる
ことがなく、磁気テープがスムーズに走行するこ
とができるようにし、それによつて装置の小型、
軽量化を可能ならしめると共に、ガイド部材の調
整作業を容易ならしめた新規な磁気テープ装置に
おけるテープ走行機構を提供しようとするもので
ある。
背景技術とその問題点 ビデオテープレコーダやビデオテーププレーヤ
(以下、「VTR」と言う。)におけるテープ走行機
構には、テープカセツトのテープ引出し部から引
き出された磁気テープをヘツドドラム外周面の上
記引出し部の位置と段差がある巻付開始位置に巻
装するようにしたものがある。このようなテープ
走行機構においては、磁気テープの走行位置を上
記段差分変位させる為にシヤーシあるいは適宜な
テープガイド部材に対して傾斜して立設された傾
斜ガイドが用いられている。即ち、磁気テープは
そのテープ側面が傾斜ガイドと係合される部分に
おいてテープの幅方向へ曲折され、それによつて
走行方向を変更され、もつて走行位置が変位され
るようになる。
ところで、従来の上記したようなテープ走行機
構においては、一般に、3本乃至5本程度の多数
の傾斜ガイドによつて磁気テープの走行位置を変
位させるようにしていた。このような多数の傾斜
ガイドを用いると、構造が複雑になるばかりか、
多数の傾斜ガイド相互の傾斜角度の設計や調整が
極めて面倒なものとなる。というのは磁気テープ
の走行方向は各傾斜ガイドの傾斜角度によつて定
められるものであるから、例えば、3本の傾斜ガ
イドのうち中間部の傾斜ガイドの傾斜角度が正規
に調整されていないと磁気テープの該中央部の傾
斜ガイドと係合する部分はそのテープ側面の幅方
向全域が該傾斜ガイドの側面と密接することがで
きない状態となる。このような状態においては、
磁気テープは該傾斜ガイドの所定の係合位置と係
合して走行することができなくなるため、磁気テ
ープが該傾斜ガイドの長手方向の一方に偏して走
行され、その結果、ややもすると該傾斜ガイドと
の係合が外れたり、テープに捩れや折れを生じる
といつた事故が生じる原因となる。
また、近時、VTRは小型化の要求が一段と強
まつており、この点、従来のような多数の傾斜ガ
イドを用いた走行機構ではそうした小型化の要求
に応ずることができない。
考案の目的 本考案は上記した問題点に鑑み為されたもの
で、テープカセツトから引き出された磁気テープ
の走行位置を2本の傾斜ガイドのみによつて短い
距離の間で前記段差がある巻付開始位置の方向へ
変位させることができ、しかも、走行位置が変位
されても磁気テープに捩れや折れあるいはたるみ
等が生じることがなく、磁気テープがスムーズに
走行することができるようにし、それによつて装
置の小型、軽量化を可能ならしめると共に、ガイ
ド部材の調整作業を容易ならしめた新規な磁気テ
ープ装置におけるテープ走行機構を提供しようと
するものである。
考案の概要 本考案磁気テープ装置におけるテープ走行機構
は、上記した目的を達成するために、テープカセ
ツトのテープ引出し部から引き出された磁気テー
プを複数のテープガイドによつて案内し、上記磁
気テープを磁気ヘツドが設けられたドラムの外周
面の上記引出し部の位置と段差がある巻付開始位
置に巻装させるとともにドラムの巻付終了位置か
ら上記テープカセツトに巻き取られるようにした
テープ走行機構において、テープカセツトのテー
プ引き出し位置からドラムの上記巻付開始位置に
至るテープ走行経路に設けられた2本のテープガ
イドのみを傾斜させて立設するとともに他のテー
プガイドはすべて垂直に立設し、上記2本の傾斜
ガイドのうち1本はシヤーシに対して移動しない
ようにするとともに他の1本はシヤーシに対して
移動するようにし、上記2本の傾斜ガイドの間に
はテープガイドを全く設けず、上記2本の傾斜ガ
イドのみによつてテープ走行位置を前記段差分変
位させるようにしたことを特徴とする。
実施例 以下に、本考案磁気テープ装置におけるテープ
走行機構の詳細を添付図面に示した実施例に従つ
て説明する。図面は本考案磁気テープ装置におけ
るテープ走行機構をVTRデツキが一体に組み込
まれたビデオカメラにおけるVTRデツキ部に適
用した実施の一例を示すものである。
1はVTRが一体的に組み込まれたビデオカメ
ラであり、撮影レンズ2を含む撮影部3と該撮影
部3の後方に配設されたVTRデツキ部4とから
成る。撮影部3の後方には図示しない撮像管が配
置されており、レンズ2を通つた被写体の光学像
はその撮像管によつて電気的な映像信号に変換さ
れ、そして、該映像信号はVTRデツキ部4に備
えられている磁気ヘツドを介して磁気テープに磁
気記録されるように構成されてる。5は撮影部3
の上部にカメラ1の側方へ向けて突出せしめるこ
とができるように折り畳み自在な状態で設けられ
たオプテイカルビユーフインダーである。6はバ
ツテリーホルダを兼ねた把手でありVTRデツキ
部4の前方下部に回動自在に設けられている。把
手6は所定のいくつかの角度でロツクされるよう
になつており、そして、その基端部に設けられた
ロツク解除ボタン7を押圧することよつてそのロ
ツクを解除して回動せしめることができる。そし
てカメラ1を使用するときは把手6を略第1図に
示す状態にロツクすることによつてVTRデツキ
部4を肩に担ぎ把手6を手でもつて安定に操作す
ることができ、カメラ1を使用しないときは把手
6を上方へ向けて回動してその長手方向をVTR
デツキ部4の前面に沿わせることによつてカメラ
をコンパクトに収めることができる。8は録音用
のマイクであり、このマイク8によつてキヤツチ
された音声はVTRデツキ部4に備えられた磁気
ヘツドを介して磁気テープに磁気記録されるよう
に構成されている。9,9はVTRデツキ部4の
部分に外装されたカバーであり、20はVTRデ
ツキに対して可動的に設けられたカセツト装着部
であり、10は該カセツト装着部20の外側に取
着されたカバーである。
11はVTR用のテープカセツトであり、テー
プカセツト11のケース内には磁気テープ12を
その両端からそれぞれ巻装した2個のテープリー
ル13及び14が配置され、そしてテープカセツ
ト11のテープ引き出し部であるケース前面部は
開閉自在なカバー15にて覆われている。
次に、第2図乃至第13図によつてVTRデツ
キ部4の各部について説明する。
16はVTRデツキ部4のシヤーシである。1
7,17はシヤーシ16の手前側、即ち、第2図
において下側(以下、他の図面においても説明の
便宜上この方向を手前側として、これと反対の方
向を前方として、第2図において右側を右として
左側を左とする。ビデオカメラ1の使用状態では
第2図の上方が下部で第2図の下方が上部で、ま
た、第2図の右方が後部で左方が前部となるが、
説明の便宜上、以下の説明では位置関係を上記の
ようにした。)の左右両端縁に寄つた位置にシヤ
ーシ16の上面(また、上下の位置関係も第2図
において紙面側を上、紙背側を下として以下説明
する。)から稍突出した状態で回転自在に設けら
れたリール台であり、各リール台17,17には
それぞれテープカセツト11のテープリール13
及び14と係合する係合軸18及び19が一体に
設けられている。
20はテープカセツト11が着脱自在に装着さ
れ、かつテープカセツト11をVTRデツキ部4
に所定の位置にセツトするためカセツト保持部で
ある(第3図参照)。カセツト保持部20はシヤ
ーシ16の手前側においてシヤーシ16に対して
セツト時の位置と取出し時の位置との間で移動さ
れるように支持されている。
カセツト保持部20は底板21と該底板21の
左右両側縁から立ち上げられた側板22,22′
と該側板22,22′の上端縁の間に架け渡され
た桟23,23′とによつて枠状に形成されてい
る。そして、各側板22,22′の手前側に寄つ
た位置の上部には水平方向に延びる水平ガイド孔
24,24′が形成されている。また、底板21
の前記各テープリール係合軸18及び19を備え
たリール台17,17と対応するところには開口
25,25′が形成されている。26,26′は側
板22,22′の前方部間に架け渡された桟2
3′の左右側両側部からそれぞれ前方に向かつて
突設された取付片であり、前記カバー10はこの
取付片26,26′にネジ止めされることにより
カセツト保持部20に取着されてその外側面を構
成する。27及び27′はそれぞれシヤーシ16
の手前側部両側に立設された支持壁であり、各支
持壁27及び27′の各手前側にはそれぞれ手前
側下部から中央部にかけて斜めに延びる傾斜ガイ
ド孔28及び28′が形成されている。
29,29′及び30,30′はカセツト保持部
20を上記支持壁27及び27′に対して移動自
在なるように連結する連結腕である。連続腕2
9,29′のそれぞれの一端はカセツト保持部2
7の側板22,22′の各前方部上部に回動自在
に連結され、他端は該部分に取着されたローラ3
1,31′が各支持壁27,27′に形成された前
記傾斜ガイド孔28,28′に摺動自在に係合さ
れている。また、連結腕30にはその一端が手前
側へ向けて略直角に曲折されて形成された作用腕
32が形成されており、連結腕30の屈曲部、即
ち、作用腕32が連結された部分と連結腕30′
の一端は支持壁27,27′の前方上部に回動自
在に連結され、連結腕30,30′のそれぞれの
他端は該部分に取着されたローラ33,33′が
カセツト保持部20の側板22,22′に形成さ
れた前記水平ガイド孔24,24′に摺動自在に
係合されている。そして、連結腕29と30とは
それぞれの略中央部にてピン34によつて互いに
回動自在なるように連結されており、また連結腕
29′と30′とはそれぞれ略中央部にてピン3
4′によつて互いに回動自在なるように連結され
ている。
35は引張りスプリングであり、該スプリング
35の一端は支持壁27手前側下部に突設された
突起36に係着され、また、他端は連結腕30の
作用腕32の先端に係着されており、作用腕32
の先端がスプリング35の引張力によつて常時手
前側へ変位されるように付勢されている。従つ
て、連結腕30は支持壁27に対して回動自在に
支持された点を回動中心としてその先端部が上方
へ向つて変位されるように付勢されており、これ
によつてカセツト保持部20は通常上方へ浮上さ
れるように付勢されている。即ち、連結腕30の
先端が該先端に取着されたローラ33を介してカ
セツト保持部20の水平ガイド孔24の上縁を押
し上げるように作用することによりカセツト保持
部20は常時シヤーシ16から浮上されるように
付勢されている。
37はカセツト保持部20の右側の側板22の
下縁から下方へ向つて突出された突片の内側に設
けられたロツクピンであり、カセツト保持部20
がセツト位置に位置されたときに図示しないロツ
ク機構によつてロツクされ、それによつてカセツ
ト保持部20がセツト位置にあるようにロツクさ
れる。
しかして、カセツト保持部20は、例えばその
上部に取着されたカバーを介してシヤーシ16側
に押圧されると、連結腕29と30とをまた連結
腕29′と30′とをそれぞれ互いに折り畳むよう
に回動せしめながら下降され、シヤーシ16上の
支持壁27,27′の間に納まるように位置され
る。そして、これと共にシヤーシ16の右側縁部
に形成された切欠部16aを通つてVTRデツキ
部4の右側部に下降されたロツクピン37が図示
しないロツク機構によつて係止され、これによつ
てカセツト保持部20は所定の位置にてロツクさ
れる。また、このようにしてセツト位置にロツク
されたカセツト保持部20は、ロツクピン37に
対するロツクが解除されることにより、前記した
ように、スプリング35の引張力によつて第3図
に示す取出位置まで浮上される。
38及び38′はそれぞれカセツト保持部20
の側板22,22′の各内側の上部に設けられた
カセツト押えである。カセツト押え38及び3
8′は、それぞれゴム等の摩擦係数の高い素材か
らなる押圧片39,39′を備えており、カセツ
ト保持部20が取出位置にあるときは、押圧片3
9,39′がカセツト保持部20内にテープカセ
ツト11を挿入するのに障害とならない位置に位
置され、また、カセツト保持部が少なくとも前記
したロツク位置にあるときは、押圧片39,3
9′がテープカセツト11のケース上面両側部を
押圧するようにされており、それによつてテープ
カセツト11をカセツト保持部20内に保持する
ように構成されている。
尚、テープカセツト11の前面カバー15はカ
セツトケース前面を開閉することができるように
回動自在に支持されており、テープカセツト11
がカセツト保持部20内に挿入される際、あるい
は少なくともカセツト保持部20がセツト位置に
ロツクされるまでの間に、図示しないカバー開放
部材によつて開放されるようになつている。
40,40′はシヤーシ16の前面部両側に立
設されたテープカセツト位置決め用のピンであ
り、各ピン39,39′のそれぞれの上部は円錐
状に形成されている。また、テープカセツト11
のケース下側両側部には円錐状凹部41,41′
が形成されており、テープカセツト11は各円錐
状凹部41,41′がピン40,40′の円錐状に
された上部に嵌合されることにより、VTRデツ
キ部4の所定の位置に最終的に位置決めされる。
しかして、テープカセツト11がカセツト保持部
20及び位置決めピン40,40′によつてVTR
デツキ部4の所定の位置にセツトされると、テー
プカセツト11のケース内に収納された磁気テー
プ12は後述するローデイング機構によつてケー
ス内から引き出されてゆく。
次にテープローデイング機構及びこれに関連し
た各部の構成について説明する。
42はドラムベースである。ドラムベース42
は中央部に孔43が形成されたドラム取付台44
と、ドラム取付台44の下端から外方へ張り出し
平面形状で略多角形状に形成されたフランジ部4
5と前方部に形成された2つのガイド端部46及
び47とから成る。48,48、……はフランジ
部45に形成された取付孔であり、ドラムベース
42は、該取付孔48,48……を通されるネジ
によつてシヤーシ16の上面に固定される。ドラ
ム取付台44の上端面はシヤーシ16の上面に対
して右側が低くなるように稍傾いた傾斜面とされ
ており、該上端面の左右両側部には取付孔49,
49′が形成されている。
ガイド端部46及び47は移動自在に設けられ
た後述するテープガイド部材のローデイング時に
おける最終的な位置決めを行なう部分であり、各
ガイド端部46と47の各上端面の高さの間には
段差がある。即ち、右側のガイド端部46はドラ
ム取付台44の上端面の右側部分、即ち、該上端
面の中でシヤーシ16の上面から高さが最も低い
部分を前方に延長するようにして形成されてお
り、左側のガイド端部47はドラム取付台44の
上端面の前方部に立ち上げ状に形成されており、
従つて左側のガイド端部47の上端面は右側のガ
イド端部46の上端面より相当高い位置にある。
50は右側のガイド端部46の上面に形成され右
側端が開口されたガイド溝である。また、51は
左側のガイド端部47の上端面に形成され左側端
が開口されたガイド溝である。
52はドラムベース42の前方壁であり、各ガ
イド端部46及び47の前方端縁は該壁52と連
設されており、ガイド端部46及び47の下方に
は各ガイド端部46及び47の底面と前方壁52
の手前側面とドラム取付台44の前方部外周面と
によつて断面形状で略門型状とされた空間53が
形成されている。
54はドラム取付台44の上端面の前方部に形
成された突部、また、55は左側のガイド端部4
7の左側方に形成された突部であり、これら各突
部54,55には螺孔が形成されている。
尚、ドラムベース42の上記した各部は、例え
ばアルミニユームをベース素材とした合金を用い
てダイキヤスト成型することにより一体に形成さ
れている。
56はシヤーシ16の前方に寄つた位置の略中
央部に形成された挿通孔である。しかして、前記
ドラムベース42は取付台44の中央の孔43の
軸心を上記シヤーシ16に形成された挿通孔56
の軸心と略一致させた状態でシヤーシ16の上面
に固定される。
57はヘツドドラムであり、ヘツドドラム57
のドラムは上下に2分されている。下側ドラム5
8は固定のものであり、その外周面下端の両側に
はそれぞれに孔59,59が形成された取付フラ
ンジ60,60が突設されており、また、該下側
ドラム58の下部にはドラムサーボ機構等が内蔵
されたケーシング61が一体に形成されている。
62はヘツドドラム57の中心部を上下方向に略
貫通され下側ドラム58に回転自在に支持された
回転軸であり、上側ドラム63は該回転軸62の
上部に取着されている。64及び64′は上側ド
ラム63の外周面下端部に互いに稍離間して配設
されたビデオヘツドであり、上側ドラム63と一
体に回転される。65は回転軸62の下端部に取
着されたベルトプーリであり、該プーリ65には
後述する駆動部との間を連結する図示しない駆動
ベルトが架け渡される。
しかして、ヘツドドラム57は、下側ドラム5
8に突設された取付フランジ60,60が該取付
フランジ60,60に形成された孔59,59を
通つてドラムベース42の取付台44に形成され
た取付孔49,49′に締結されるネジ66,6
6によつて固定されることによりドラムベース4
2のドラム取付台44の上端面に取着され、ヘツ
ドドラム57の上記ケーシング61の下部及びプ
ーリ65はシヤーシ16に形成された前記挿入孔
56を通つてシヤーシ16の下側に位置される。
従つて、ヘツドドラム57の軸心は、ヘツドドラ
ム42の軸心と同様にシヤーシ16の上面と垂直
に交わる方向に対して上端が稍右側に傾いた方向
に設定される。
67及び68はそれぞれ略円環状に形成された
ローデイングリングである。ローデイングリング
67及び68は上下に同心円上に配置され、かつ
前記ドラムベース42のドラム取付台44の外周
を該外周とある程度離間して囲うように配設され
ており、また、前方に位置される部分は前記ドラ
ムベース42の前方に形成された空間53内を通
されている。従つて、各ローデイングリング67
及び68はその各前方部に位置する部分がヘツド
ドラム42の各ガイド端部46及び47の下方に
位置され、また、上方から見た場合のヘツドドラ
ム57に対する位置関係では該各前方部に位置す
る部分の内周縁がヘツドドラム57のドラム部の
外周面前方部と接近するように配設されている。
そして、各ローデイングリング67及び68はそ
れぞれの内周縁の略120度角間隔に分割された3
箇所がシヤーシ16に対して回転自在に支持され
たローラ69,69,……(第6図参照)によつ
て支持されている。ローラ69,69,……はシ
ヤーシ16から立設されたピン70,70,……
に回転自在に嵌装されており、それぞれに係合溝
71,71,……が形成されている。そして、上
側のローラ69,69,……と下側のローラ6
9,69,……との間には両者の間隔を所定の値
に保つためのスペーサー72,72,……が介挿
されている。しかして、上部ローデイングリング
67はその内周縁が上側のローラ69,69,…
…の係合溝71,71,……に係合され、また、
下部ローデイングリング68はその内周縁が下側
のローラ69,69,……の各係合溝71,7
1,……に係合され、これによつて各ローデイン
グリング67及び68はローラ69,69,……
によつてシヤーシ16上に回転自在に支持されて
いる。そして、各ローデイングリング67及び6
8の外周縁にはギヤ歯73,73,……及び7
4,74,……が形成されている。
75は駆動部を示す。76はモータであり、該
モータ76の駆動軸にはプーリ77が取着されて
いる。78はウオームギヤであり、該ウオームギ
ヤ78の軸にはプーリ79が取着されている。そ
して、モータ76のプーリ77とウオームギヤ7
8のプーリ79との間にはベルト80が架け渡さ
れており、ウオームギヤ78はモータ76によつ
て回転せしめられる。81はそのギヤ歯がウオー
ムギヤ78のギヤ歯と噛合されたホイールギヤで
あり、該ホイールギヤ81の下側には減速ギヤ8
2が一体に形成されている。83は上部ローデイ
ングリング駆動ギヤであり、該ギヤ83のギヤ歯
は上部ローデイングリング67の外周縁に形成さ
れたギヤ歯73と上記減速ギヤ82のギヤ歯とに
噛合されている。84は下部ローデイングリング
駆動ギヤであり、該ギヤ84のギヤ歯は下部ロー
デイングリング68の外周縁に形成されたギヤ歯
74と上部ローデイングリング駆動ギヤ83のギ
ヤ歯とに噛合されている。
しかして、上部ローデイングリング67はモー
タ76の回転をベルト80、ウオームギヤ78、
ホイールギヤ81及び減速ギヤ82を介して伝達
されて回転する駆動ギヤ83によつて回転せしめ
られ、下部ローデイング68は駆動ギヤ83の回
転力を受けて回転する駆動ギヤ84によつて回転
せしめられる。従つて、上部ローデイングリング
67と下部ローデイングリング68とは互いに逆
方向に回転せしめられるようになつている。
尚、駆動部75のモータ76の回転は、上記し
たように、各ローデイングリング67及び68を
回転せしめる他に、図示しない適当なヘツドドラ
ム制御機構を介して前記ヘツドドラム57の回転
ドラム、即ち上側ドラム63を回転せしめると共
に、図示しない磁気テープ駆動制御機構を介して
前記各テープリール駆動軸18及び19を回転せ
しめるようにされている。
85,85′はガイドブロツク案内部材であり、
85と85′とで一対とされている。案内部材8
5,85′はそれぞれ上方から見た形状で略半円
環状とされた案内面86,86′を備えており、
両案内面86,86′は互いに稍離間して位置さ
れ、それによつて案内面86,86′の間にガイ
ド溝87が構成されるようになつている。そし
て、案内部材85,85′は、案内面86,8
6′の間に構成される上記ガイド溝87が上部ロ
ーデイングリング67の略左側半分の部分、即ち
上部ローデイングリング67の手前側部から時計
廻り方向に回つて前方部に至る稍手前のところま
での部分と対応されるようにしてシヤーシ16及
びドラムベース42に取着されている。即ち、外
側の案内部材85にはその基端部下方から外側に
突出された取付片88が、またその先端部から外
側に突出された取付片89がそれぞれ形成されて
おり、内側の案内部材85にはその基端部下方か
ら内側に突出された取付片88′が、またその先
端部には取付面89′が、それぞれ形成されてい
る。そして、外側の案内部材85は基端部の取付
片88がシヤーシ16に、また先端部の取付片8
9が前記したドラムベースに形成された突部55
にそれぞれネジ止めされることによつて固定さ
れ、内側の案内部材85′は基端部の取付片8
8′がシヤーシ16に、また先端部の取付面8
9′がドラムベース42に形成された突部54に
それぞれねじ止めされることによつて固定され
る。そして、案内部材85,85′の各案内面8
6,86′は、その各基端の部分のみがシヤーシ
16の上面と平行な平面とされ、これら各平面部
から先端部までの部分は先端に至るに従つてシヤ
ーシ16の上面からの高さが次第に高くなるよう
な傾斜面とされており(第5図及び第10図参
照)、各案内面86,86′の先端は、ガイド溝8
7の先端がドラムベース42の左側のガイド端部
47に形成された前記ガイド溝51と連続される
ように、ガイド端部47の左側縁と当接されてい
る。尚、各案内部材85,85′の各基端部は上
部ローデイングリング67の上面より稍高いとこ
ろに位置されている。
90及び91はテープガイドブロツクである。
テープガイドブロツク90及び91はテープカセ
ツト11内に収納された磁気テープ12をテープ
カセツト11のケース内から引き出し、かつ引き
出された磁気テープ12をヘツドドラム57の外
周面に対して所定の角度巻装せしめる部材であ
り、一方のガイドブロツク90は下部ローデイン
グリング68と連結されており、他方のガイドブ
ロツク91は上部ローデイングリング67に取着
されている。
先ず、一方のガイドブロツク90について説明
する。92はブロツク基板であり、該基板92の
先端部(第2図において実線で示す位置にある基
板92の長手方向における左側の端部)には垂直
に立設されたガイドポスト93が、また、基板9
2の基端部には傾斜して立設されたガイドポスト
94が、それぞれ設けられている。ガイドポスト
93はローラ95を備えている。即ち、96はブ
ロツク基板92の先端部に形成されたボス部97
に植設されたピンであり、該ピン96の先端部に
は螺溝が形成されている。98,98はピン96
の上部と下部に嵌着されたボールベアリングであ
り、ローラ95はその内周面がボールベアリング
98,98の各外周面に対して密着状に外嵌され
ることによつてピン96に回転自在に支持されて
いる。99はキヤツプであり、該キヤツプ99は
略円錐状に形成され、その外周縁下端部の径はロ
ーラ95の外周面の径より稍大きくされている。
そして、キヤツプ99はピン96の先端部に外嵌
状に螺合されることによりローラ95の上方にお
いてピン96先端部に取着される。また、ローラ
95の下端はブロツク基板92の上面と稍間隔を
有したところに位置され、その外周面には環状の
突部100が形成されている。ガイドポスト94
はその下方部がブロツク基板92の基端部に埋込
状に支持され、その上方先端部は上記ガイドポス
ト93の先端部に接近したところまで延びてい
る。102,102′はそれぞれの上部がブロツ
ク基板92の先端に寄つた位置と基端に寄つた位
置とに埋込状に支持されたガイドピンであり、該
ピン102,102′の各下部にはフランジ10
3,103が形成されており、該ピン102,1
02′は前記案内部材85,85′によつて構成さ
れたガイド溝87に摺動自在に係合され、また、
フランジ103,103の上面は該案内部材8
5,85′の案内面86,86′の下面と摺動自在
に係合されている。
104はガイドブロツク90と前記ローデイン
グリング68とを該ローデイングリング68の外
側において連結する連結機構である。105は上
記ガイドピン102,102′の下端部が支持さ
れた上部連結板であり、ガイドピン102,10
2′の下端部は上部連結板105に形成された図
示しない孔を通され、該上部連結板105から下
方へ突出した部分に抜け止めリング106,10
6が係着されており、これによつて、ガイドブロ
ツク92はガイドピン102,102′を介して
上部連結板105に保持されている。107は上
部連結板105の基端部の反ヘツドドラム57側
側縁から稍側方へ突出され、かつ、その突出先端
から下方へ向けて略直角に折曲された連結部であ
り、該連結部107の下端は下部ローデイングリ
ング68の外周縁の更に外側に位置されている。
108は下部連結板であり、下部ローデイングリ
ング68の下面に沿つて位置されており、先端部
の反ヘツドドラム57側側縁は下部ローデイング
リング68の外周縁の更に外側まで突出され、該
突出端から上方へ向けて略直角に折曲された連結
部109が形成されている。そして、下部連結板
108の先端に寄つた位置には、該連結板108
の長手方向に沿つて延びる長孔110が形成され
ており、また、基端部にはピン111が立設され
ている。ピン111はその中間部の係が太く形成
され上部には溝112が形成されている。113
は下部ローデイングリング68に形成された長孔
であり、上記下部連結板108の基端部に立設さ
れたピン111の下部はこの長孔113と摺動自
在に係合されている。114は下部ローデイング
リング68に立設されたピンであり、該ピン11
4の上部には溝115が形成されており、またピ
ン114の下部はローデイングリング68の下面
より下方に突設され、該突設された先端部は上記
下部連結板108に形成された長孔110を通さ
れて該長孔110から下方へ突出された部分に向
け止めリング116が係着されている。
しかして、下部連結板108はその長孔110
の周縁部が下部ローデイングリング68の下面と
抜け止めリング116との間で保持され、また、
その基端部に立設されたピン111の下部が下部
ローデイングリング68に形成された長孔113
に係合保持されることにより、長孔110及び1
13の長手方向の長さの範囲で移動可能なるよう
にローデイングリング68に保持されている。
117は上部連結板105と下部連結板108
とを連結するリンクであり、一端は上部連結板1
05の連結部107の下部とピン118によつて
回動自在に連結されており、他端は下部連結板1
08の連結部109とピン119によつて回動自
在に連結されている。
120は引張りスプリングであり、一端は下部
ローデイングリング68に立設されたピン114
の溝115に係着され、他端は下部連結板108
に立設されたピン111の溝112に係着されて
おり、下部連結板108はこのスプリング120
の引張力によつてそのピン111の下部が下部ロ
ーデイングリング68の長孔113の先端に接触
されるように付勢されている。
しかして、一方のガイドブロツク90はブロツ
ク基板92が案内部材85,85′の案内面86,
86′上に沿つて移動されるように案内部材85,
85′によつて支持され、かつ、下部ローデイン
グリング68の回転に従つて移動されるよに下部
ローデイングリング68と連結されている。12
1は一方のガイドブロツク90の先端に取着され
たテープ誘導片であり、例えばポリアセタール等
の自己潤滑性を有する合成樹脂から成る。122
は誘導片121の取付部を示し該取付部122は
略薄板状に形成されており、取付片122には平
面から見て一側が開口され略U字型に切欠かれた
係合切欠123が形成されている。124は取付
部122の他側縁下部から下方に向けて突出され
た突起であり、該突起124は先端に至るに従つ
て次第に細くなるように形成されている。125
は取付部122と一体に形成された誘導部を示
し、該誘導部125は取着部122の先端縁から
前方下部に向けて斜めに折曲され取付部122と
一体に形成されている。126は前記した一方の
ガイドブロツク90のブロツク基板92の先端部
に形成された孔であり、該孔126の内径は下方
に行くに従つて次第に細くなるように形成されて
いる。しかして、誘導片121は、その取付部1
22に形成された係合切欠123がブロツク基板
92の先端部に形成されたボス97の外周面に係
合され、また、突起124がブロツク基板92の
先端部に形成された孔126内に圧入されること
によつてブロツク基板92の先端部に取着され、
その誘導片125はブロツク基板92の先端面前
方に位置される。
次に、他方のテープガイドブロツク91につい
て説明する。127はブロツク基板であり、該基
板127の先端部(第2図において実線で示す位
置にある基板127の右側端部。)と基端部には
垂直方向に延びるガイドポスト128及び129
が立設されている。ガイドポスト128の構造は
前記した一方のガイドブロツク90の先端部に立
設されたガイドポスト93の構造と殆んど同様で
あるので、このガイドポスト128の各部に前記
ガイドポスト93の各部に付した符号と同じ符号
にダツシユ記号を付した記号を付することによつ
て説明を省略する。ただ、このガイドポスト12
8においては、下側のボールベアリング98′と
ボス部97′との間にコイルスプリング101′が
挿入され、ローラ95′が上方へ弾発付勢されて
いる。130はブロツク基板127の基端部にそ
の中間が埋込状に支持され垂直方向に延びるピン
であり、該ピン130の基板127から上方に突
出した部分の先端には螺溝が形成されている。1
31はその軸心に形成された孔が上記ピン130
に回転自在に嵌合されたローラであり、該ローラ
131の上端及び下端には凹部132及び133
が形成されており、また、外周面の下端には環状
突部134が形成されている。135はローラ1
31の下端に形成された凹部133とブロツク基
板127の上面との間に介挿されたコイルスプリ
ング、136はローラ131の上部に形成された
凹部132の内部においてピン130の先端に螺
着されたナツトであり、ローラ131はその下部
がコイルスプリング135によつて弾発的に支持
され、その上部がナツト136によつて抜け止め
されている。
137は上部ローデイングリング67に形成さ
れた長孔である。ピン130のブロツク基板12
7から下方へ突出した部分は上部ローデイングリ
ング67に形成された上記長孔137に挿通され
て、その下端部はローデイングリング67の下面
から下方に突出しており、該下端部には溝138
が形成されている。139はピン130のブロツ
ク基板127から下方へ突出した部分の略中央部
に形成されたフランジであり、該フランジ139
の下面はローデイングリング67の長孔137の
周縁部に着座せしめられている。140は上端が
ブロツク基板127の先端に寄つた位置に埋込状
に支持されたピンであり、該ピン140の下端部
は上記ローデイングリング67の長孔137を挿
通せしめられている。141はピン140のブロ
ツク基板127から下方へ突出した部分の略中央
部に形成されたフランジであり、該フランジ14
1の下面は上記長孔137の周縁部に着座せしめ
られている。142はピン140の下端部に形成
された図示しない溝に係着された抜け止めリング
である。従つてピン140は、その下端部が上部
ローデイングリング67の長孔137と摺動自在
に係合された状態をフランジ141と向け止めリ
ング142とによつて保持される。143は引張
りスプリングであり、その一端はピン130の下
端の溝138に係着され、他端は上部ローデイン
グリング67の長孔137の先端から稍先方に寄
つた位置から下方へ向つて突設されたピン144
の先端に係着されており、ガイドブロツク91は
このスプリング143の引張力によつて先端側の
ピン140が上部ローデイングリング67の長孔
137の先端縁に当接されるように弾発付勢され
ている。しかして、他方のテープガイドブロツク
91はスプリングを介して上部ローデイングリン
グ67に取着されている。
尚、この実施例における前記した一方のテープ
ガイドブロツク90を下部ローデイングリング6
8と連結する連結機構104の下部連結板108
やピン114の下端等は下部ローデイングリング
68の下部に配設されており、しかも下部ローデ
イングリング68はシヤーシ16の上面と近接し
て配設されている(第6図参照)ため、連結機構
104の上記各部材がシヤーシ16の上面と衝合
される惧れがある。そこで、この実施例において
は、シヤーシ16の下部ローデイングリング68
と対応する部分のうち、連結機構104が移動す
る範囲に凹部145(第5図及び第7図参照)を
形成し、これによつて上記各部分がシヤーシ16
の上面と衝合されることがないようにしている。
勿論、上記各部材がシヤーシ16と衝合しないよ
うにするためには、各ローデイングリング67及
び68をシヤーシ16の上面からある程度離間し
た位置に設けるようにしても宜いが、そのように
した場合ローデイングリング67,68のみなら
ず、他の部材、特にドラム57の上端部の位置を
それだけ更に高いところに位置せしめる必要が生
じ、その結果VTRデツキ部4の厚みが全体に亘
つて厚くされるといつた不都合が生じる。従つ
て、この実施例のようにシヤーシ16に凹部を1
45を形成すればVTRデツキ部を薄型に構成す
ることができる。
しかして、第2図に実線で示す位置(以下、こ
の位置を「初期位置」という)からローデイング
リング67及び68が回転されると、同図に二点
鎖線で示す位置まで移動される。即ち、上部ロー
デイングリング67は反対時計回り方向に、ま
た、下部ローデイングリング68は時計回り方向
に回転せしめられ、そして、上部ローデイング6
7が反対時計回り方向に回転されると、上部ロー
デイングリング67の下面に突設されたピン14
4が引張スプリング143を介してガイドブロツ
ク91のピン130を引張り、これによつてガイ
ドブロツク91は上部ローデイングリング67と
共にヘツドドラム57の右側を回つてヘツドドラ
ム57の前方まで移動される。そして、ヘツドド
ラム57の前方部まで移動されたガイドブロツク
91は、ピン130及び140のブロツク基板1
27の下方に突出された部分がドラムベース42
の右側のガイド端部46に形成されたガイド溝5
0と係合され、ピン140がガイド溝50の奥部
端縁と当接された位置(以下、この位置を「停止
位置」という。)で移動を停止される。そして、
上部ローデイングリング67はガイドブロツク9
1がガイド端部46の所定の停止位置において移
動を停止された後も僅かに回転を続けてから停止
する。従つて、ガイドブロツク91のピン140
はガイド端部46のガイド溝50の奥部端縁にス
プリング143の引張力によつて弾接せしめられ
る。また、上部ローデイングリング67が回転さ
れると、これと同期して下部ローデイングリング
68が時計回り方向に回転される。すると、下部
ローデイングリング68に突設されたピン114
が引張スプリング120を介して下部連結板10
8のピン111を引張り、下部連結板108はリ
ンク板117を介して上部連結板105を引張る
ので、これによつてガイドブロツク90は基板9
2下部に突設されたガイドピン102,102′
が案内部材85,85′によつて構成された前記
ガイド溝87によつて移動方向を案内されながら
該案内部材85,85′の案内面86,86′上を
移動されてゆく。そして、案内面86,86′上
を移動されてゆくガイドブロツク90はヘツドド
ラム57の左側を回わつてヘツドドラム57の前
方に向かつて移動されてゆくと共に、ヘツドドラ
ム57の前方位置に行くに従つて次第にヘツドド
ラム57の外周面上方部と対応されるようになつ
てゆく(第10図参照)。即ち、ガイドブロツク
90は、これが初期位置にあるときはヘツドドラ
ム57の外周面の高さ方向の略中央部と対応され
ているが、ブロツク基板92の下面が案内部材8
5,85′の案内面86,86′の前記した傾斜部
に支持されるようになると、ガイドブロツク90
は該案内面86,86′の傾斜部に沿つて上昇さ
れてゆき、ヘツドドラム57の外周面の上方部と
対応されるようになつてゆく。そして、ドラム5
7の前方位置まで移動されたガイドブロツク90
はガイドピン102,102′が案内部材85,
85′によつて構成されたガイド溝87との係合
を離れてガイド端部47のガイド溝51と係合さ
れてゆき、先端部側のガイドピン102がガイド
溝51の奥部端縁と当接された位置(以下、この
位置を「停止位置」という。)で移動を停止され
る。そして、下部ローデイングリング68は、ガ
イドブロツク90がガイド端部の所定の停止位置
において移動を停止された後も僅かに回転を続け
る。従つて、ローデイングリング68の回転が停
止された時点では、引張りスプリング120は初
期の状態よりも伸長されており、これによつてガ
イドブロツク90はピン102がヘツドドラム4
7のガイド溝51の奥部端縁に圧接された状態で
所定の停止位置に安定して保持される。
しかして、所定の停止位置におかれたテープガ
イドブロツク90及び91に立設されたガイドポ
スト93,94と128,129のそれぞれのヘ
ツドドラム57外周面との対応関係は次のように
なる。
先ず、ヘツドドラム57外周面の円周方向の位
置との対応関係においては、一方のガイドブロツ
ク90の先端側ガイドポスト93はヘツドドラム
57外周面の前方中央部から稍左側に寄つた位置
と近接して対応され、基端部側ガイドポスト94
はそれより更に左側に寄つた位置と稍離間して対
応され、他方のガイドブロツク91の先端側ガイ
ドポスト128はヘツドドラム57外周面の前方
中央から稍右側に寄つた位置と近接対応され、基
端部側ガイドポスト129はそれより更に右側に
寄つた位置と対応される。
次に、ヘツドドラム57外周面の高さ方向の位
置との対応関係について述べる。一方のガイドブ
ロツク90のガイドポスト93及び94はヘツド
ドラム57外周面の上方部、即ち、上側ドラム6
3の外周面と略対応され、その下端部が稍下側ド
ラム58に対応され、ガイドブロツク91のガイ
ドポスト128及び129はヘツドドラム外周面
の高さ方向における略下方、即ち下側ドラム58
と略対応され、その上端部が稍上側ドラム63に
対応される。即ち、一方のガイドブロツク90の
ガイドポスト93,94が対応するヘツドドラム
57外周面の位置と他方のガイドブロツク91の
ガイドポスト128,129が対応するヘツドド
ラム外周面の位置との間には段差が生じる。
上記したように、所定の停止位置におかれた各
テープガイドブロツク90及び91は、各ローデ
イングリング67及び68が上記した方向と反対
の方向に回転されることによつて初期位置に復帰
される。即ち、上部ローデイングリング67が時
計回り方向に回転されると、他方のガイドブロツ
ク91はガイド端部46上の位置からヘツドドラ
ム57の外周面の右側を廻つてヘツドドラム57
の手前側まで移動される。また、上部ローデイン
グリング67が上記した方向に回転されるのと同
期して、下部ローデイングリング68が反時計回
り方向に回転され、これによつて一方のガイドブ
ロツク90は連結機構104を介して下部ローデ
イングリング68に押され、かつ、ガイドピン1
02,102′がガイド端部47のガイド溝51
及び案内部材85,85′によるガイド溝87に
よつて移動方向を案内されながらガイド端部47
の位置からヘツドドラム57外周面の左側を廻つ
てヘツドドラム57の手前側まで移動される。そ
して、それぞれヘツドドラム57の手前側まで移
動されたガイドブロツク90及び91は、それぞ
れのブロツク基板92と127の基端部が互いに
略衝合されたところで移動を停止される。
146はシヤーシ16に固定されたガイドブロ
ツクである。このガイドブロツク146は前記外
側の案内部材85の更に外側に位置され、かつ、
ヘツドドラム57の外側部分の略中央と対応する
ように位置されている。147はガイドブロツク
146の取付台部であり、シヤーシ16に固定さ
れている。そして、取付台部147には2つのガ
イドポスト148と149が立設されている。1
50はその下部が取付台部147の左側部分に埋
込状に支持されその上部が取付台部147から上
方へ突出されたピンであり、該ピン150の上端
部には螺溝が形成されている。
151はローラであり、該ローラ151は上記
ピン150に回転自在に支持されている。152
はその基端部がその上面がローラ151の下端縁
と当接されるようにして上記ピン150に外嵌さ
れた案内片であり、該案内片152の先端部はピ
ン150の右側方へ突出されている。そして、案
内片152の先端部は先端縁に行くに従つて次第
に幅が広くなるように形成され、かつ、稍下方へ
屈曲されており、その先端縁は案内部材85の外
側の側縁と近接されている。また、案内片152
の先端部には右側へ向つて開口された切欠153
が形成されている。154は上記案内片152の
下面と取付台部147の上面との間に圧縮された
状態で介装されたコイルスプリングである。ま
た、155はローラ151の上端部上に設けられ
たリングであり、該リング155の直径はローラ
151の直径よりも大きくされている。156は
ピン150の上端部に螺着されたナツトである。
しかして、ローラ151は案内片152とリング
155との間でピン150に対して回転自在に支
持されている。一方、ガイドポスト149は取付
台部147の右側部分に斜めに立設されている。
即ち、ガイドポスト149はその下部が取付台部
147の右側部分に埋め込み状に支持され、その
中間部が上記案内片152に形成された切欠部1
53を挿通され、その上端が案内部材85の案内
面86より上方に位置されるようにして取付台部
147に立設されている。尚、案内片152の先
端縁は案内部材85の案内面86の該先端縁が近
接する部分と略同一平面上に位置されている。
尚、157はガイドポスト、158は全幅消去
ヘツドである。159はテンシヨンレギユレータ
ーであり、テープカセツト11から引き出された
磁気テープ12が適度な緊張状態を保つて走行さ
れるようにその緊張度を制御するものであり、磁
気テープ12がテープカセツト11内から引き出
されるのに従つて第2図に示す位置から第12図
に示す位置まで移動される。160はオーデイオ
ヘツド、161はシヤーシ16に固設されたガイ
ドポストである。162はキヤプスタン、163
は図示しないピンチローラアームに取着されたピ
ンチローラであり、記録時には第2図に示す位置
から第12図に示す位置に移動されて磁気テープ
12を挾んでキヤプスタン162に圧接され、磁
気テープ12はピンチローラ163とキヤプスタ
ン162とに挾まれて定速で走行せしめられる。
164はテープローデイング用の第1の伝達ギ
ヤであり、シヤーシ16に突設された図示しない
軸に回転自在に支持されており、下部ローデイン
グリング68の外周縁に形成されたギヤ歯74,
74,……と噛合するギヤ歯165を有する小径
ギヤ166と該小径ギヤ166の下部に一体に形
成された大径ギヤ167とを備えている。168
は大径ギヤ167のギヤ歯を示す。169はその
基端部が伝達ギヤ164の図示しない支軸の上端
に回動自在に支持され、かつ基端部の下面が小径
ギヤ166の上面と摺接せしめられる揺動アーム
であり、その先端部は大径ギヤ167の外周縁よ
りも外側まで延びている。170は揺動アーム1
69の先端部に回転自在に支持された揺動ギヤで
あり、その外周縁に形成されたギヤ歯171は大
径ギヤ167のギヤ歯168と噛合されている。
172は上記伝達ギヤ164と稍近接した位置
にシヤーシ16に立設された軸173に回転自在
に支持されたアーローデイング用の第2の伝達ギ
ヤであり、この伝達ギヤ172の下部にはベルト
プーリ174が一体に形成されている。この伝達
ギヤ172は上記した伝達ギヤ164の回転を揺
動ギヤ170を介して伝達されることによつて回
転される。即ち、上記した伝達ギヤ164の揺動
ギヤ170は、下部ローデイングリング68が反
時計回り方向に回転されるとその位置を変位され
そのギヤ歯171が第2の伝達ギヤ172の外周
縁に形成されたギヤ歯175と噛合される。即
ち、先ず下部ローデイングリング68が時計回り
方向に回転されるときは、第1の伝達ギヤ164
の小径ギヤ166及び大径ギヤが反時計回り方向
に回転されるので、揺動アーム169はその基端
部の下面が小径ギヤ166の反時計回り方向への
回転力を両者の間の摩擦力を介して受けることに
よつてその先端部が反時計回り方向へ変位される
ように回動付勢されるが、この場合においては揺
動アーム169及び揺動ギヤ170は図示しない
ストツパによつて第2図及び第12図に実線で示
す位置に保持されており、揺動ギヤ170は第2
の伝達ギヤ172と離間されている。次に、下部
ローデイングリング68が反時計回り方向に回転
されるときは、第1の伝達ギヤ164の小径ギヤ
166及び大径ギヤ167が時計回り方向へ回転
されるので、揺動アーム169はその先端部が時
計回り方向へ変位するように回動され、これによ
つて伝達ギヤ170のギヤ歯171は第2の伝達
ギヤ172のギヤ歯175と噛合される。しかし
て、揺動ギヤ170は第1の伝達ギヤ164の大
径ギヤ167と噛合されているので、第1の伝達
ギヤ164が時計回り方向に回転されると、揺動
ギヤ170は反時計回り方向に回転され、これと
噛合する第2の伝達ギヤ172を時計回り方向に
回転せしめる。従つて、下部ローデイングリング
68が反時計回り方向、即ち一方のテープガイド
ブロツク90を停止位置から初期位置に戻す方向
に回転される場合にのみ、第2の伝達ギヤ172
が回転せしめられ、しかも、その回転方向は時計
回り方向である。
176は前記したテープカセツト11の巻き取
り側のテープリール14を回転させる駆動軸19
を備えたリール台17の下部に取着されたベルト
プーリであり、このベルトプーリ176と上記第
2の伝達ギヤ172に形成されたベルトプーリ1
74の間にはベルト177が架け渡されている。
従つて、上記したように第2の伝達ギヤ172が
時計回り方向に回転されると、ベルト177によ
つてプーリ176が時計回り方向に回転されるの
で、これによつて駆動軸19が時計回り方向に回
転され、テープリール14を時計回り方向、即ち
テープ巻き取り方向へ回転せしめる。
178及び179はテープカセツト11内の前
面寄り位置でテープ引き出し用凹部180の両側
に設けられたガイドポストである。
尚、前記したテープガイドブロツク90及び9
1がそれぞれ初期位置にあるときの各ガイドポス
ト93,94及び128,129は、テープカセ
ツト11の上記したテープ引き出し凹部180の
シヤーシ16からの高さと同じ高さに位置されて
いる。
次に、前記したテープローデイング機構による
テープローデイング動作と前記した各テープガイ
ド部材によるテープ走行状態を説明する。
前記したようにして、テープカセツト11がカ
セツト保持部20によつてVTRデツキ部4の所
定の位置にセツトされると、テープカセツト11
のテープリール13からテープリール14までの
間の磁気テープ12のテープパスは第2図に2点
鎖線で示すようになる。この状態において、テー
プガイドブロツク90及び91はテープカセツト
11のテープ引き出し用凹部180内に位置して
いる。
第2図の状態から、ローデイングリング67及
び68が駆動部75によつてそれぞれローデング
方向、即ち、上部ローデイングリングは反時計回
り方向に、また、下部ローデイングリング68は
時計回り方向に、それぞれ回転されると、前記し
たようにして、一方のガイドブロツク90は案内
部材85,85′の案内面86,86′上を摺動し
ながらガイド端部47の所定の停止位置まで移動
され、また、他方のガイドブロツク91はガイド
端部46の所定の停止位置まで移動せしめられ
る。このように、ガイドブロツク90及び91が
移動される間において、テープカセツト11内の
磁気テープ12はガイドブロツク90及び91の
各先端部に立設されたガイドポスト93及び12
8によつて引き出され、最終的に第12図に示す
テープパスを通るようになる。
ところで、他方のガイドブロツク91は上部ロ
ーデイングリング67と一体的に移動されてゆく
だけであるから、該ガイドブロツク91に立設さ
れたガイドポスト128及び129はその初期位
置から停止位置まで移動される間に高さ方向へ変
位されることはなく、停止位置におけるガイドポ
スト128及び129の高さは初期位置の高さ、
即ちテープカセツト11内のテープ12の高さと
同じ高さとなる。従つて、他方のガイドブロツク
91が所定の位置で停止された時点(第12図に
示す状態)における磁気テープ12のガイドポス
ト128へ巻き付けられている部分はテープカセ
ツト11のテープ引き出し位置と同じ高さに位置
されている(第13図参照)。しかして、この状
態におけるガイドポスト128の外周面(ローラ
95′の外周面)とヘツドドラム57の右側半分
の外周面とに接する直線のヘツドドラム外周面と
接する部分が磁気テープ12のヘツドドラム57
外周面に対する巻き取り側の巻付終了位置とな
る。
また、一方のガイドブロツク90は前記したよ
うに、ローデイング動作が開始されると、ヘツド
ドラム57の前方へ向かつて移動されると共に、
案内部材85,85′によつて次第に上方へ変位
されてゆくので、該ガイドブロツク90に立設さ
れたガイドポスト93及び94は初期位置から停
止位置まで移動される間に上方へ変位されること
になり、これによつて磁気テープ12の該ガイド
ポスト93によつて引き出されてゆく部分は上方
へ引き上げられてゆく。この磁気テープ12が引
き上げられてゆく動作はガイドブロツク90に取
着された前記誘導片121によつてスムースに行
なわれる。即ち、(第10図参照)ガイドブロツ
ク90が前記した初期位置にあるときはガイドポ
スト93はテープカセツト11のテープ引き出し
部の高さと同じ高さにあり、また、ガイドブロツ
ク90が案内部材85,85′の案内面86,8
6′の手前側の平面部を通過するまでの間はガイ
ドポスト93の高さは変化されることがない。従
つて、磁気テープ12のガイドポスト93に巻き
付いた部分はガイドポスト93の所定の位置、即
ち、磁気テープ12の側面がローラ95外周面と
接触され、かつ、磁気テープ12の上下両側縁が
キヤツプ99の下部のフランジ状の底面とローラ
95下部の環状突部100との間に納まつてい
る。そして、ガイドブロツク90が案内部材8
5,85′の案内面86,86′の傾斜部に沿つて
移動されるようになると、ガイドポスト93はそ
の移動方向と反対の方向に傾いた状態で、しか
も、上方へ変位されながら移動されてゆくので、
磁気テープ12のガイドポスト93に巻き付いた
部分がローラ95の外周面から下方へズレ落ちる
ような力が働く。ところが、磁気テープ12のガ
イドポスト93に巻き付いた部分の下側縁が誘導
片121の誘導部125の上面と接触されるた
め、該巻き付き部は、誘導部125がガイドブロ
ツク90と共に上方へ変位されてゆくのに従つて
第10図に矢印181で示す方向へ押し上げられ
るようになり、これによつて磁気テープの該巻き
付き部はガイドポスト93の上記した所定の位置
に納まるようになる。
このようにして、ガイドポスト93によつて引
き出されてゆく磁気テープ12は、ガイドポスト
93に巻き付いた部分が上方へ変位されてゆく。
そして、これと共に、テープテンシヨンレギユレ
ター159が第2図に示す位置から第12図に示
す位置まで移動されることによつて、磁気テープ
12の供給側のテープリール13から引き出され
た部分はテープカセツト内のガイドポスト178
から最初のガイドポスト157、全幅消去ヘツド
158へと接触しながら固定ガイドブロツク14
6が設けられた位置の左側方の位置においてテー
プテンシヨンレギユレター159に巻き付いたと
ころでヘツドドラム57側へ向つて折り返される
テープパスを通るようにされる。そして、ガイド
ブロツク90が固定ガイドブロツク146の右側
方を通過すると、磁気テープ12はテープテンシ
ヨンレギユレター159の位置で折り変えされた
ところから固定ガイドブロツク146に立設され
たガイドポスト148及び149と接触され、更
に該ガイドポスト149からガイドブロツク90
の傾斜ガイドポスト94を経てガイドポスト93
に巻き付くテープパスを通るようになる。そし
て、ガイドブロツク90が前記した所定の位置に
停止せしめられると、磁気テープ12のガイドポ
スト93と128の間の部分がヘツドドラム57
外周面に対して斜めに約310゜程度巻装される。し
かして、ガイドブロツク90が所定の位置に停止
せしめられた状態におけるガイドポスト93の外
周面(ローラ95の外周面)とヘツドドラム57
の左側半分の外周面とに接する直線のヘツドドラ
ム57外周面と接する部分がヘツドドラム57に
対する巻付開始位置となる。しかして、一方のガ
イドブロツク90の各ガイドポスト93及び94
と他方のガイドブロツク91の各ガイドポスト1
28及び129によつてテープカセツト11から
引き出された磁気テープ12のテープパスは第1
2図に示すようになり、磁気テープ12はこのテ
ープパスを通つて走行されることになる。
そして、前記したように、磁気テープ12のヘ
ツドドラム57外周面に対する巻付開始位置と巻
付終了位置との間には高低に段差があるので、テ
ープカセツト11から引き出された磁気テープ1
2の高さ方向のテープパスは第13図に示すよう
になる。即ち、テープカセツト11の供給側テー
プリール13からテープ引き出し部を通つてテー
プカセツト11を出た磁気テープ12は、最初の
傾斜ガイドポスト149に巻き付けられるまでの
間、即ちテープリール13→ガイドポスト178
→ガイドポスト157→全幅消去ヘツド158→
テープテンシヨンレギユレター→159→固定ガ
イドブロツク146の垂直ガイドポスト148→
傾斜ガイドポスト149なる系路を通る間のテー
プパスにおいては、その高さ方向の位置はテープ
カセツト11のテープ引き出し部のある位置と同
じであり、かつ、水平方向に延びている。そし
て、磁気テープ12は傾斜ガイドポスト149か
らガイドブロツク90の傾斜ガイドポスト94に
至る間で上方へ向かつて斜めに引き上げられる。
そして、該傾斜がガイドポスト94に巻き付けら
れた部分から再び水平方向に延びるようにされ
る。そして、ガイドブロツク90の垂直ガイドポ
スト93に巻き付けられた部分において折り返え
された後、前記したヘツドドラム57外周面の巻
付開始位置から巻付終了位置に至る間でヘツドド
ラム57外周面に対して斜めに巻装される。そし
て、ヘツドドラム57への巻付終了位置において
ヘツドドラム57外周面との接触を離れた磁気テ
ープ12は、そのドラム57外周面との接触を離
れたところでは略水平方向に延びるようにされて
おり、かつテープカセツト11のテープ引き出し
部のある位置と同じ高さに位置されるようにな
る。こうして、ヘツドドラム57外周面との接触
を離れた磁気テープ12は、ガイドブロツク91
のガイドポスト128及び129からオーデイオ
ヘツド160→固定ガイドポスト161→キヤプ
スタン162及びピンチローラ163→テープカ
セツト11内のガイドポスト179までのテープ
パスを通つて巻き取り側テープリール14に至
り、この間のテープパスにおける磁気テープ12
はテープカセツト11のテープ引き出し部のある
位置と同じ高さに位置される。しかして、テープ
カセツト11から引き出された磁気テープ12は
テープカセツト11のテープ引き出し位置からヘ
ツドドラム57のテープ巻付開始位置に至るテー
プ走行系路に設けられた2本のみの傾斜ガイドポ
スト94と149とによつてそのテープ走行位置
をテープ引き出し位置とテープ巻付開始位置との
間の段差分変位されることになる。
しかして、以上のようにして所定のテープパス
を通るようにされた磁気テープにはキヤプスタン
162とピンチローラ163とによつて挟さまれ
て定速で走行されながら、ヘツドドラム57に設
けられたビデオベツド64,64′によつて所定
の長さのトラツクを形成されながらビデオ信号が
磁気記録され(あるいはビデオヘツド64,6
4′がトラツク上を走査しながら再生され)る。
そして、所望の記録又は再生が終了されて、図
示しないイジエクトボタンが操作されると、ロー
デイングリング67及び68がそれぞれアンロー
デイング方向、即ち上部ローデイングリング67
は時計回り方向に、下部ローデイングリング68
は反時計回り方向に、それぞれ回転され、これに
よつて各テープガイドブロツク90及び91が初
期位置(第2図に実線で示す位置)に復帰され
る。そして、これと共に、下部ローデイングリン
グ68の回転力を受けて第1の伝達ギヤ164が
回転され、更に第2の伝達ギヤ172が揺動ギヤ
170を介して回転されるので、これによつてテ
ープカセツト11の巻取り側テープリール14の
駆動軸19は第2の伝達ギヤ172のプーリ17
4とベルト177及びプーリ176を介して時計
回り方向に回転され、テープリール14をテープ
巻き取り方向に回転させる。従つて、第12図に
示すテープパスの状態に引き出されていた磁気テ
ープ12は巻取側テープリール14によつてテー
プカセツト11内に巻き取られてゆく。
考案の効果 以上に記載したところから明らかなように、本
考案磁気テープ装置におけるテープ走行機構は、
テープカセツトのテープ引出し部から引き出され
た磁気テープを複数のテープガイドによつて案内
し、上記磁気テープを磁気ヘツドが設けられたド
ラムの外周面の上記引出し部の位置と段差がある
巻付開始位置に巻装させるとともにドラムの巻付
終了位置から上記テープカセツトに巻き取られる
ようにしたテープ走行機構において、テープカセ
ツトのテープ引き出し位置からドラムの上記巻付
開始位置に至るテープ走行経路に設けられた2本
のテープガイドのみを傾斜させて立設するととも
に他のテープガイドはすべて垂直に立設し、上記
2本の傾斜ガイドのうち1本はシヤーシに対して
移動しないようにするとともに他の1本はシヤー
シに対して移動するようにし、上記2本の傾斜ガ
イドの間にはテープガイドを全く設けず、上記2
本の傾斜ガイドのみによつてテープ走行位置を前
記段差分変位させるようにしたことを特徴とす
る。
従つて、本考案によれば、テープカセツトから
引き出された磁気テープの走行位置を2本の傾斜
ガイドのみによつて短い距離の間でテープ引出し
位置と段差がある巻付開始位置の方向へ変位させ
ることができるから、装置を小型、軽量化するこ
とができると共に、テープ走行機構をより簡単な
構造とすることができる。そして、傾斜ガイドは
2本のみとしたことによつて各傾斜ガイドの傾斜
角度の設計や調整が飛躍的に容易なものとなり、
これによつて装置をより低コストに製作すること
ができる。また、傾斜ガイドを2本のみとしたこ
とより、各傾斜ガイドによつて走行方向を変更さ
れながら走行する磁気テープに捩れや折れ等の損
傷が生じる惧れも殆んどなくなり、磁気テープを
自然な状態でスムーズに走行させることができ
る。
尚、前記した実施例においては、磁気テープの
ヘツドドラムに対する巻付開始位置がテープ引出
し部の位置より高い位置にある場合の一例を示し
たが、本考案は、これと逆の場合、即ち、磁気テ
ープのヘツドドラムに対する巻付開始位置がテー
プ引出し部の位置より低い位置にある場合にも適
用することができる。更には、磁気テープのヘツ
ドドラムに対する巻付開始位置がテープカセツト
の巻き取り側のテープ引き出し部の位置と段差が
ある場合にも適用することができる。
そして、前記実施例においては本考案をVTR
デツキが一体に組み込まれたビデオカメラにおけ
るテープ走行機構に適用した一例を示したが、本
考案はこれ以外の各種のVTRにも広く適用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案磁気テープ装置におけるテープ走
行機構をVTRデツキが一体に備えられたビデオ
カメラにおけるテープ走行機構に適用した実施の
一例を示し、第1図はビデオカメラの全体とテー
プカセツトを示す一部分解斜視図、第2図は
VTRデツキ部の要部の平面図、第3図はカセツ
ト保持機構の斜視図、第4図はテープローデイン
グが完了したときのVTRデツキの前方面図、第
5図は第2図におけるA−A線に沿う要部断面
図、第6図はローデイングリングが回転自在に支
持される部分を示す要部縦断面図、第7図は
VTRデツキ部の要部を分解して示す斜視図、第
8図は一方のテープガイドブロツクを一部分解し
て示す斜視図、第9図は他方のテープガイドブロ
ツクの斜視図、第10図は各テープガイドブロツ
クが移動される状態を概念的に示す一部切欠き側
図面、第11図は固定ガイドブロツクの縦断側面
図、第12図は磁気テープがドラム外周面に所定
角度巻装された状態のVTRデツキ部の要部平面
図、第13図は磁気テープのテープパスを概念的
に示す側面図である。 符号の説明、11……テープカセツト、12…
…磁気テープ、16……シヤーシ、57……ドラ
ム、64,64′……磁気ヘツド、94,149
……傾斜ガイド、180……テープ引出し部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 テープカセツト11のテープ引出し部180か
    ら引き出された磁気テープ12を複数のテープガ
    イドによつて案内し、 上記磁気テープ12を磁気ヘツド64,64′
    が設けられたドラム57の外周面の上記引出し部
    180の位置と段差がある巻付開始位置に巻装さ
    せるとともにドラム57の巻付終了位置から上記
    テープカセツト11に巻き取られるようにしたテ
    ープ走行機構において、 テープカセツト11のテープ引き出し位置から
    ドラム57の上記巻付開始位置に至るテープ走行
    経路に設けられた2本のテープガイドのみを傾斜
    させて立設するとともに他のテープガイドはすべ
    て垂直に立設し、 上記2本の傾斜ガイドのうち1本149はシヤ
    ーシ16に対して移動しないようにするとともに
    他の1本94はシヤーシ16に対して移動するよ
    うにし、 上記2本の傾斜ガイド149,94の間にはテ
    ープガイドを全く設けず、 上記2本の傾斜ガイド149,94のみによつ
    てテープ走行位置を前記段差分変位させるように
    した ことを特徴とする磁気テープ装置におけるテープ
    走行機構。
JP7886783U 1983-05-25 1983-05-25 磁気テ−プ装置におけるテ−プ走行機構 Granted JPS59194153U (ja)

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JPS59194153U JPS59194153U (ja) 1984-12-24
JPH039156Y2 true JPH039156Y2 (ja) 1991-03-07

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57164467A (en) * 1981-03-31 1982-10-09 Sony Corp Tape loading device
JPS5894162A (ja) * 1981-11-30 1983-06-04 Victor Co Of Japan Ltd テ−プ自動装填装置
JPS59210559A (ja) * 1983-05-13 1984-11-29 Hitachi Ltd テ−プガイド機構

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